JP2752734B2 - 形状測定装置 - Google Patents

形状測定装置

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JP2752734B2
JP2752734B2 JP1280157A JP28015789A JP2752734B2 JP 2752734 B2 JP2752734 B2 JP 2752734B2 JP 1280157 A JP1280157 A JP 1280157A JP 28015789 A JP28015789 A JP 28015789A JP 2752734 B2 JP2752734 B2 JP 2752734B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、任意表面形状の被検体に沿って距離センサ
を倣い走査して被検体表面形状を測定する形状測定装置
に関する。
B.従来の技術 従来から非破壊検査第37巻第2号p152〜153(従来文
献)に示された水浸自動探傷法が知られている。これ
は、精密な超音波探傷を目的として、被検体が浸漬され
た水中で超音波探触子を被検体表面上で走査して探傷す
るものである。この水浸自動探傷法においては、傷(欠
陥)の大きさおよび位置を正確に知るために、超音波探
触子と被検体との距離を一定に保ち、かつ超音波ビーム
の中心軸の方向を被検体表面の法線方向に一致させてお
く必要がある。
従来文献に開示された装置は、まず被検体全面の形状
をレーザ距離計を使用して計測し、次に、その形状デー
タを用いて超音波探触子を走査するもので、任意の表面
形状の被検体を探傷できる。すなわち、被検体表面でレ
ーザ距離計をXY方向に走査してX軸に沿ってdxのピッチ
でN個の点でレーザ距離計と被検体までの距離を測定
し、この操作をdyのピッチでY方向にM回繰り返し、N
×M個の測定データを得、これに基づいて形状関数Z=
f(x,y)を求める。そしてこの形状関数を用いて被検
体の表面の点(xij,yij)における法線方向で一定の距
離にある制御点を求め、この点に探触子を駆動制御する
オープンループ制御方式である。
C.発明が解決しようとする課題 この従来装置においては、形状関数を求める際にN×
M個の全ての点でレーザ距離計から出力された距離情報
に基づいて表面形状を求めるようにしているため、次の
ような問題がある。
被検体表面に傷などがあるとその測定点の距離情報は
信頼性が低く、その距離情報から求めた制御点の位置情
報では、精度よく探傷用探触子を被検体表面の法線方向
に向けることができない。
このような信頼性の低い距離情報から求めた制御点
は、その前後の信頼性の高い距離情報から求めた2つの
制御点により推定される制御点からはずれてしまい、探
触子の探傷動作がスムーズでなくなる。
形状測定点に結ぶ走査ライン上のみが探傷可能であ
り、形状測定点からずれた位置を探傷できない。
被検体表面の傷が大きいと、連続する多数の測定点の
距離情報の信頼性が低く、そのような距離上方で求めた
制御点に探傷用探触子を移動させると、探触子が被検体
などに衝突して破損する恐れがある。
本発明の技術的課題は、信頼性の高い位置情報のみを
用いて探傷用探触子の制御点を求めるようにすることに
ある。
D.課題を解決するための手段 クレーム対応図である第1図により説明すると、本発
明は、被検体W表面上の第1の測定点との第1の距離お
よびその第1の測定点と所定距離離れた第2の測定点と
の第2の距離を測定する距離センサ501と、測定された
第1および第2の距離によりその測定時の被検体W表面
の法線方向を演算するとともに、被検体W表面と距離セ
ンサ501との距離の目標値と第1および第2の距離の平
均値との差を演算する第1の演算手段502と、距離セン
サ501の検出方向を演算された法線方向に向けるととも
に、距離センサ501と被検体Wとの距離を演算された目
標値となるようにし、かつ被検体W表面上で直交するX,
Y方向に走査する駆動手段504と、少なくとも距離センサ
501の出力により被検体Wの表面位置データを演算する
第2の演算手段505と、被検体Wの表面をX,Y方向の小領
域に分割し、各小領域ごとに1つだけ演算された表面位
置データを記憶する記憶手段と506とを有する。また、
距離センサ501の出力が異常か否かを判定し異常時には
異常信号を出力する異常検出手段507と、異常信号出力
時にはそのとき演算された表面位置データの記憶手段50
6への書込みを禁止する禁止手段508とを有する。さら
に、駆動手段504を次のように制御する駆動制御手段509
を有する。異常信号非出力時は、距離センサ501の検出
方向を今回演算された法線方向に向けるとともに、被検
体Wと距離センサ501との距離を目標値とするように
し、かつ、法線方向と直交するX軸に沿った接線方向に
1ピッチだけ距離センサ501が移動するように駆動手段5
04を制御するとともに、異常信号出力時は、今回の姿勢
を保持したまま今回演算された法線方向と直交するX線
に沿った接線方向に距離センサ501が1ピッチだけ移動
するように駆動手段504を制御する。
E.作用 距離センサ501の検出信号が異常である場合には、そ
のとき検出された距離信号により表面位置データの記憶
が禁止される。また、この場合、距離センサ501は、今
回の姿勢を保った状態ですなわち前回の法線方向と直交
するX軸に沿った接線方向に1ピッチだけ移動して、次
の形状測定点に移動される。したがって、信頼性の高い
位置データのみが記憶され、後の各種演算に使用され
る。
F.実施例 −第1の実施例− 〔装置全体の説明〕 第2図〜第5A図により本発明が適用された探傷装置全
体の説明を行なう。
この探傷装置は第2図に示すように、例えばX軸方向
にX軸駆動装置1により走行する門形走行体2と、この
門形走行体2上でY軸方向にY軸駆動装置3により走行
するY軸走行体4とを有し、Y軸走行体4と一体のブラ
ケット5にZ軸駆動装置6でZ軸方向に昇降するZ軸ア
ーム7が設けられている。Z軸アーム7の下端にはロボ
ットの手首部8が取付けられている。
第3図に示すように、手首部8は、Z軸7の下端に固
設されたブラケット8Aと、このブラケット8Aに設けられ
たα軸回転用の駆動装置8Bと、このα軸駆動装置8Bの回
転軸に設けられたブラケット8Cと、このブラケット8Cに
取付けられ回転軸にブラケット8Dが取付けられたβ軸回
転用駆動装置8Eとを有し、ブラケット8Dに被検体Wの探
傷を行なう1本の超音波探触子9と、被検体WのZ軸方
向の位置を検出する一対の距離センサユニット10a,10b
とが第4図のような位置関係で取付けられている。この
実施例では、探触子9を中心にして一対の距離センサ10
a,10bは振り分けで設置されている。距離センサユニッ
ト10a,10bは例えば超音波探触子で構成でき、その検出
信号は第5A図に示す距離検出回路11に入力される。
第5A図に示すように距離検出回路11は、超音波探触子
10a用の距離検出回路11Aと超音波探触子10b用の距離検
出回路11Bとから成り、各回路11A,11Bは、超音波探触子
10a,10bに超音波信号を送信する送信器11aと、被検体W
から反射してくる超音波信号を受信する受信器11bと、
時計回路11cから成っている。計時回路11cは送信器11a
からの送信信号と被検体Wの表面からの超音波反射信号
との時間間隔の測定を行ない、その結果信号SWA,SWBを
距離監視装置16へ出力する。
ここで、時間間隔をt0、水中の音速をVとすると、超
音波探触子10aあるいは10bと被検体Wの表面との距離M
は、 M=Vt0/2 …(1) で求められる。
ここで、距離監視装置16の構成例について示す。第5B
図は距離監視装置16をコンピュータで構成した場合の処
理内容を表したフローチャートである。また、第5B図は
距離検出回路11aの出力信号に対しての処理であり、距
離検出回路11bの出力信号に対しての処理も同様の構成
となっている。
まず、ステップS301で距離検出回路11から距離信号SW
A(SWB)を取り込みその時の値をM1とする。次に、再度
ステップS302で距離検出回路11から距離信号SWA(SWB)
を取り込みその時の値をM2とする。ステップS303で式
(2)〜(4)に示す3条件を調査する。
Mmin<M1<Mmax …(2) Mmin<M2<Mmax …(3) |M1−M2|<ΔM …(4) 式(2)〜(4)の条件がすべて満足したならば、距
離信号値は正常であると判断し、プログラムはステップ
S304に進み、M1とM2の平均値を距離信号M0として制御装
置12へ出力する。ステップS303で式(2)〜(4)に示
す3条件のうち1式でも満足しない場合は距離信号値は
異常であると判断し、プログラムはステップS305へ進
み、距離検出不能信号、例えば、距離信号値M0=0とし
て制御装置12へ出力する。
このように式(2)〜(4)の条件を調査することに
より、被検体3の表面の傷などに起因する距離の異常値
や、信号伝達の失敗による異常値を排除することができ
る。なお、Mnin,Mmaxは後で述べる形状測定動作と探傷
動作において予想できる距離の最小値と最大値である。
また、ΔMは距離変化量の許容値である。例えば、M1
計測時に信号伝達が失敗したとすると|M1−M2|の値が非
常に大きくなり、その異常値M1を排除することができ
る。
さらに第2図において、制御装置12はCPU,ROM,RAMな
どから成るマイクロプロセッサであり、超音波探触子9
からの検出信号STと、距離検出回路11からの時間間隔を
示すSWA,SWBを距離監視装置16で処理した信号Ma0,Mb0
入力されるとともに、X,Y,Z,α,β軸用駆動装置1,3,6,
8B,8Eに内蔵された位置または角度の検出器、例えばポ
テンショメータ(不図示)からの信号SX,SY,SZ,Sα,Sβ
も入力される。13X,13Y,13Z,13α,13βは各軸用駆動装
置1,3,6,8B,8Eの駆動用のサーボアンプ、14は探傷用範
囲などを入力する入力装置、15は探傷結果を記録する記
録計である。なお、各軸用駆動装置は例えば電気モータ
を有する。
〔制御装置12の演算処理〕 メインフローチャート 第6図は制御装置12で実行される演算処理のメインフ
ローチャートである。
まず、ステップS10でメモリなどの初期処理を行な
い、次に、ステップS20で超音波探触子10a,10bを制御開
始位置へ位置決めする。その位置決め動作が完了した状
態を第7図に示す。そして、次にステップS30の形状測
定動作に移り、超音波探触子10a,10bの検出方向が被検
体Wの法線方向を向くようにしながら被検体Wの表面に
沿って、後で詳述する方式でX方向に倣い走査する。こ
のX方向倣い走査をY方向に所定ピッチづらして複数回
行ない、少なくとも第4図に示す距離Lの範囲の表面形
状データを探傷に先行して採取する。すなわち、被検体
Wの形態測定点において、表面形状を各軸駆動装置に内
蔵の位置または角度の検出器からの信号SX,SY,SZ,Sα,S
βと超音波探触子10a,10bからの信号SWA,SWBに基づいて
各走査ラインごとに演算する。その詳細手順は第8図に
示す。
次に、この形状測定動作が終了するとステップS40に
進んで探傷動作手順に移る。ここでは、ステップS30で
求められた被検体Wの表面形状データに基づいて、被検
体W上の探傷点に超音波探触子9を対向させるための複
数の制御点における位置情報を演算し、超音波探触子9
が各制御点に制御されたタイミングで超音波探触子9か
ら超音探傷信号を制御装置12に取り込む。またこの探傷
動作中、超音波探触子9よりも数ライン(第4図の距離
L)先を走査する超音波探触子10a,10bで超音波探触子1
0a,10bと被検体Wとの距離を演算し、先に述べた位置ま
たは角度検出器からの位置データとともにその先行走査
ラインの表面形状データを採取する。そして、超音波探
触子9が走査ライン上に到達すると、この採取データか
らその先行走査ライン上の探傷点に対応する超音波探触
子9の制御点の位置情報を演算し、そのラインの探傷を
行なう。その詳細手順は第13図に示す。
この探触動作が終了するとステップS50で超音波探触
子9を終了位置へ移動させて処理が終了する。
次に、形状測定動作と探傷動作を詳細に説明する。
形状測定動作のフローチャート 第8図はステップS30の形状測定動作の詳細を示す。
まず、ステップS31において、式(5)〜(9)に示
すデータ群となっている各駆動装置の走査開始点の指令
値(以下、各軸指令値と称す)を取り込み、各軸を位置
決めする。
Xr=Xs …(5) Yr=Ys …(6) Zr=Zs …(7) αr=αs …(8) βr=βs …(9) 次に、ステップS32に進んで走査開始指令を出力する
と、第9A図に示すタイマ割込プログラムが一定の間隔で
動作する。
第9A図において、まず、ステップS321で走査停止指令
かどうか判定する。最初は走査開始指令であるからステ
ップS322に移り、そして、ステップS323で、超音波探触
子10a,10bと被検体Wの表面との距離la,lbを距離監視装
置16から信号Ma0,Mb0により取り込むとともに、各軸駆
動装置の検出器からの信号SX,SY,SZ,Sα,Sβを取り込
む、ステップS324で各軸の現在値X0,Y0,Z00
求めて超音波探触子10a,10bの超音波ビームが当たって
いる被検体Wの表面の点の位置(Xa,Ya,Za)、(Xb、X
b,Zb)を演算する。ここで、Xa〜Zbは次の関係式から演
算される。
Xa=f1(X0,Y0,Z000,la) …(10) Ya=f2(X0,Y0,Z000,la) …(11) Za=f3(X0,Y0,Z000,la) …(12) Xb=f1(X0,Y0,Z000,lb) …(13) Yb=f2(X0,Y0,Z000,lb) …(14) Zb=f3(X0,Y0,Z000,lb) …(15) ここで、距離監視装置16からの信号Ma0,Mb0が異常値
0を出力したときはXa〜Zb=0で演算される。そこで、
次に、ステップS325において、Xa=Ya=0またはXb=Yb
=0から否かを判定し、否定されると、換言するとXa〜
Ybの正常の場合にはステップS326に進み、肯定される
と、換言するとXa〜Ybが異常の場合にはステップS327に
進む。ステップS326において、式(10)〜(15)で求め
た被検体Wの表面位置を記憶する。この位置の記憶方式
の一例を第10図を用いて説明する。
第10図は位置記憶用の領域分割について示したもの
で、この記憶領域はX−Y座標平面に対応して設定さ
れ、同図において斜線で示した領域が被検体WのX−Y
座標平面における探傷配置である。位置記憶用領域はそ
の探傷領域より少し大きい領域とし、その領域(X軸は
Xth1〜Xth2,Y軸はYth1〜Yth2で囲まれた領域)をX軸方
向に(P+1)分割、Y軸方向に(S+1)分割して複
数の小領域とする。
そして、式(10),(11)で得られたXa,Yaが第10図
のどの小領域に属するかを調べ、所属する小領域の位置
データとしてXa,Ya,Zaおよび記憶完了を意味するフラグ
を記憶しておく。式(13)〜(15)で得られた値につい
ても同様の処理を行なう。
ここで、形状測定動作におけるX軸方向の順次の走査
において、今回の走査で求められた位置データが前回の
走査で既に位置データを記憶している小領域に属すると
判定された場合は、各小領域には1つの位置データのみ
が記憶される必要があるので、 (1)今回得られた新しい位置データを記憶データとし
て記憶内容を更新する。
(2)既に得られている古い位置データをそのまま記憶
データとして記憶内容は更新しない。
(3)新しいデータと古いデータの平均値を新たな記憶
データとして記憶内容を更新する。
などの方式を用いてもよい。
次に、プログラムの手順は第9A図のステップS327に進
む。
第9B図はステップS327におえる距離検出不能補償制御
の詳細例である。
まずステップS3271において、距離信号SWA,SWBが正常
かどうか調整する。これは、距離異監視装置16から制御
装置12に送られる距離信号Ma0,Mb0が0か否かで判定さ
れ、0でなければ正常値と判定され、ステップS3272で
カウンタN1を0にしてこのプログラムは終了して第9A図
のステップS328にジャンプする。
ステップS3271で距離信号SWAまたはSWBが異常値であ
りMa0=0またはb0=0と判断されると、ステップS3273
で距離信号la=lb=lrとする。そして、ステップS3274
でカウンタN1のカウント値がN1maxと等しいかどうか調
査する。初めはステップS3272でN1を零としているのでN
1max以下であり、処理はステップS3275に進みカウンタN
1のカウント値を1増加してこのプログラムを終了して
第9A図のステップS328にジャンプする。
次に、第9A図のステップS328以降の処理を説明する
が、まず、第9B図の処理において距離信号SWA,SWBが正
常(Ma0≠0,Mb0≠0)であると判定されている場合につ
いて説明する。
今、走査開始点での位置決めが完了した状態を第9C図
のI状態とする。このとき超音波探触子10a,10bと被検
体Wの表面との距離la1,とlb1等しく、かつ、 lr=(la1+lb1)/2 …(16) であるとする。ここで、lrは超音波探触子10a,10bと被
検体Wの表面との距離の目標値である。したがって、I
の状態は、ブラケット8Dの中心線が正確に被検体表面の
法線方向に向いており、かつ被検体Wの表面との距離も
制御指令値通りになっている。
Iの状態において、ステップS328で角度δの演算を行
なう。ここで、δはブラケット8Dの中心線と法線方向と
のずれ量である。したがって、I状態ではδ=0であ
る。次に、ステップS329でα軸の位置指令値を演算す
る。今、δ=0なので、 αr=α …(17) である。ここで、αrはα軸の位置指令値、αはα軸
の現在値である。さらにステップS330でX,Z軸の位置指
令値を次のように演算する。
1回のタイマ割込みプログラムでブラケット8DをX方
向に進める距離をΔDとし、その方向は被検体Wの表面
の接線方向とする。このように定義することにより、第
9C図に示すように、I状態からIIの状態に移行するため
のX,Z軸の位置指令値Xr,Zrは、X,Z軸補正量をΔX1,Z1
すると次式で表せる。
Xr=X0+ΔX1 =X0+ΔDcosαr …(18) Zr=Z0+ΔZ1 =Z0+ΔDsinαr …(19) 次に、式(17)〜(19)により求めた各軸位置指令値
と現在位置を用いてステップS331でサーボ演算およびそ
の出力を行ない、第9A図のタイマ割込みプログラムを終
了する。このとき、ブラケット8Dは第9C図のIIの状態と
なる。
第9A図のタイマ割込みをプログラムの動作が完了する
と、プログラム手順は第8図のステップS33に戻り、1
回の走査が完了したかどうか調べる。この判定は、式
(10)または式(13)で演算したXaまたはXbが第10図に
おけるXth2より大きい値となったかどうかで行なう。た
だし、逆に走査するときはXth1より小さい値となったか
どうかで判定する。この段階ではXa,Xb共にXth2以下な
のでステップS33を繰り返し行なうことになる。
そして、再び第9A図のタイマ割込みプログラムに処理
が移ると、まず、ステップS321〜S326によって被検体W
の表面の位置を演算し記憶する。この時、ブラケット8D
は第9C図のIIの状態になっているので、超音波探触子10
a,10b間の距離をDとすると角度δは次式で求められ
る。
δ=tan-1{(lb2−la2)/D} …(20) したがって、α値の位置指令値αrは次式により求め
ることができる。
αr=α+δ …(21) 次に、X,Z軸の位置指令値Xr,Zrを求めるのであるが、
今回はαrが変化し、かつlrと(la2+lb2)/2が等しく
ないので、この補正量も計算する必要がある。
まず、lr=(la2+lb2)/2となるようにするには、ブ
ラケット8Dと第9C図の矢印A方向にX,Z軸を動かせばよ
い。この時の補正量をΔX2,ΔZ2とする。次に、点Oを
中心に角度δだけ回転する。その結果、ブラケット8Dは
第9C図のIIIの状態となる。このIIIの状態から更に接線
方向にΔDだけ移動させるための指令値は、この時の補
正量をΔX3,ΔZ3とすると次式で表される。
Xr=X0+ΔX1+ΔX2+ΔX3 …(22) Zr=Z0+ΔZ1+ΔZ2+ΔZ3 …(23) 次いで、第9A図のステップS331を処理してブラケット
8Dを次の位置へ移動してタイマ割込みプログラムを終了
する。
このようにしてステップS33を繰返し行ない、その間
に、ある一定の時間間隔で第9A図のタイマ割り込みプロ
グラムが動作し、超音波探触子9,10a,10bを結合したブ
ラケット8Dが第11図に示すようにX軸方向に走査され
る。この走査とともに、先に説明した記憶方式により、
被検体Wの表面形状のX,Y,Z位置座標が記憶される。
そして、第8図のステップS33において、ステップS32
6で記憶された位置データのX座標、すなわちXaまたはX
bが第10図のXth2あるいはXth1を越えたと判定すると、
ステップS34において、走査停止指令が出力されて1回
のX方向走査が終了する。
次いで、ステップS35に進み、形状測定動作完了か否
かを判定する。これは、ステップS326で記憶された位置
データのY座標、すなわちYaまたはYbが第4図の距離L
に相当する位置にあるか否かにより判定される。
すなわちこの実施例では、、超音波探触子10a,10bに
より、Y方向に距離Lだけ先行するX方向走査ラインの
表面形状データを採取し、その結果に基づいて探傷用超
音波探触子9の走査用制御点を演算するようにしてい
る。したがって、このような形状測定動作により得られ
た位置データに従って超音波探触子9をある走査ライン
上の複数の制御点に順次に駆動制御して被検体Wの探傷
を行なうためには、少なくとも超音波探触子10a,10bの
第1番目の走査ライン上に超音波探触子9が到達するま
で、すなわち超音波探触子9が第4図で示すLだけY方
向に移動するまで形状測定のための走査を繰り返す必要
がある。従って、1回の形状測定走査では完了しないの
で、第8図のプログラムはステップS35からステップS31
に移り、次に1走査分の各軸位置指令の取り込みを行な
い、ステップS32〜35を繰り返す。
そして、第12図に示すように、超音波探触子9の超音
波ビームが、第9A図による形状測定動作によって被検体
Wの表面の位置が記憶されている近傍に達した時点で形
状測定動作が完了したと判断され、プログラムは第8図
のステップS35から第6図のステップS40の探傷動作へ移
る。
以上説明した探傷動作前の形状測定のみの動作によ
り、第12図の一転鎖線で示した領域の被検体Wの表面の
位置座標は第10図で示した記憶方式により記憶される。
次に、以上のような形状測定動作中に第9B図の距離検
出不能補償制御処理のステップS3271において距離信号S
WA,SWBが異常(Ma0=0またはMb0=0)と判定される
と、ステップS3273で距離la=lb=lrとする。したがっ
て、第9A図のステップS327に続くステップS328,S329で
求められるδ,ΔX2,ΔX3,ΔZ2,ΔZ3は零となるので、
超音波探触子10a,10bは異常と判定された今回の姿勢の
ままX軸に沿って接続方向にΔDだけ移動する。
また第9B図の距離検出不能補償制御の処理で、距離信
号SWA,SWBが異常と判定された回数がN1maxに達すると、
ステップS3276に進んでla=lb=lr,ΔD=0としてこの
プログラムが終了する。そのため、以降のステップS328
〜S330で式(18)〜(23)を演算すると、δ,ΔX1〜Δ
X3,ΔZ1〜ΔZ3が零となり、αr=α0,Xr=X0となって
超音波探触子10a,10bは停止する。
なお、以上の実施例ではX,Z軸のみを考慮しているか
ら、被検体Wの表面形状が走査方向(X軸方向)に直交
する方向(Y軸方向)に沿う法線方向ではあまり変化し
ない場合に有効である。もし、Y軸方向に沿う法線方向
の変化が大きくX軸方向に沿う法線方向の変化が少ない
ような表面形状に対しては、その走査方向をY軸方向と
すればよい。あるいは、X軸方向(走査方向)と直交す
る方向(Y軸方向)に新たに距離検出用の超音波探触子
を取付け、その出力信号と2個の距離検出用超音波探触
子10a,10bの出力信号を用いれば、走査方向と直交する
方向に対しても法線方向にブラケット8Dを向けることが
できる。
以上のようにこの第2の実施例によれば、被検体表面
の傷や信号達成の失敗により距離がまれに検出できない
場合、その姿勢を保った状態で超音波探触子10a,10bの
位置を制御するようにしたので、形状測定動作が異常に
ならず円滑に動作を続行できる。さらに、非常に大きい
傷や距離センサユニットの故障などによって距離を全く
検出できないときは(N1=N1maX時)、形状測定動作が
停止するので、距離センサユニットが被検体に衝突する
おそれがなく安全である 探傷動作のフローチャート 次に、第6図のステップS40における探傷動作処理に
ついて説明する。
第13図は、探傷動作処理手順S40の詳細なフローチャ
ートであり、第8図の形状測定動作のフローチャートと
同様な処理である。まずステップS41において、探傷用
探触子9の1走査分の各軸位置および速度指令値を演算
する。第14図および第15図によりその演算について詳細
に説明する。
第14図はステップS41における探傷用探触子9の1走
査分の各軸位置指令値の演算手順のフローチャート、第
15図は、各軸位置指令値を演算するときに、記憶した被
検体Wの表面の位置データのうちのどのデータを使用す
るかを説明する図である。第15図における太い実線で走
査ラインであり、第14図の処理は●とで示した制御点
位置の各軸指令値を演算するものである。
第14図において、ステップS411で制御点位置近傍にお
ける被検体Wの表面の法線ベクトルを演算する。例え
ば、第15図の●の制御点位置の場合は次のようになる。
第1番目の●を含む近傍の領域(1,1)、(1,2)、
(2,2)、(2,1)のデータから法線ベクトルを演算する
と、4つの領域のデータがすべて●のごく近傍にある場
合に被検体Wの表面位置の検出誤差があると法線ベクト
ルの演算誤差が大きくなり好ましくない。そこで、その
外側の領域(0,0)、(0,3)、(3,3)、(3,0)のデー
タを用いることにする。領域(0,0)のデータをX1,Y1,Z
1、領域(0,3)のデータをX2,Y2,Z2、領域(3,3)のデ
ータをX3,Y3,Z3、領域(3,0)のデータをX4,Y4,Z4とす
ると、被検体Wの表面における制御点位置である●近傍
の法線ベクトルN(=Nx,Ny,Nz)は次式によって求めら
れる。
ただし、i≠4ならばj=i+1,i=4ならj=1で
ある。
次に、ステップS412で制御点位置の位置演算を行な
う。第15図における制御点●の位置を(Xk,Yk,Zk)とす
ると、Xk,Ykは記憶領域を設定するために与えた値であ
り、既知である。従って、ステップS412の制御点位置の
位置演算はZkを求める演算である。
今、第16図に示すようにある座標系において制御点位
置が含まれる平面PLは次の平面式で表される。
NxX+NyY+NzZ+d=0 …(27) したがって、(24)式〜(26)式で法線ベクトルN
(=Nx,Ny,Nz)が求まれば、第15図の●の周囲に存在す
る位置の座標(Xm,Ym,Zm)から、上記平面PLの平面式の
係数dは次式となる。
d=−(NxXm+NyYm+NzZm) …(28) この係数を用いることにより、1番目の制御点である
●の位置Zkは次のように求まる。
Zk=−(d+NxXk+NyYk)/Nz …(29) 次に、係数dの演算に使用する(Xm,Ym,Zm)について
説明する。
法線ベクトルの演算は第15図における領域(0,0)、
(0,3)、(3,3)、(3,0)の記憶データを用いて行な
ったが、係数dの演算に使用する記憶データは●の制御
位置の近傍の方が真の値に近い。従って、領域(1,
1)、(1,2)、(2,2)、(2,1)の記号データを用い
る。すなわち、領域(1,1)の記憶データと式(24)〜
(26)で得られた法線ベクトルを式(28)に代入して演
算し、その値をd1とする。同様の方法で領域(1,2)の
記憶データから計算した値をd2、領域(2,2)の記憶デ
ータから計算した値をd3、領域(2,1)の記憶データか
ら計算した値をd4とし、次式により平均値として係数d
を求める。
d=(d1+d2+d3+d4)/4 …(30) このように、4つの領域から求めた係数を平均化する
ことにより、●制御点の係数dは真の値に近いものとな
る。
以上の説明により制御点位置の法線ベクトルN(=N
x,Ny,Nz)と位置(Xk,Yk,Zk)が求まった。
第14図のプログラムの手順は次にステップS413に移
り、各軸の位置指令値の演算と記憶を行なう。ここで、
超音波探触子9と被検体Wの表面との距離がl0になるよ
うに設定すると、各軸の位置指令値(Xr,Yr,Zr,αr,β
r)は次の関係式から演算されて記憶される。
Xr=f4(Xk,Yk,Zk,Nx,Ny,Nz,l0) …(31) Yr=f5(Xk,Yk,Zk,Nx,Ny,Nz,l0) …(32) Zr=f6(Xk,Yk,Zk,Nx,Ny,Nz,l0) …(33) αr=f7(Nx,Ny,Nz) …(34) βr=f8(Nx,Ny,Nz) …(35) 次に、ステップS414に移り、1走査分の演算が完了し
たか否かを判定する。当然のことであるが、上述した説
明では第15図の●で示された制御点しか演算していない
のでステップS411に戻り、次の○制御点の近傍の法線ベ
クトル演算を行なう。このようにしてステップS411〜41
4の処理を順次繰り返し行なうことにより第15図の●〜
印の制御点位置までの演算を行ないステップS415に移
る。この時、1走査分の各軸位置指令値は式(36)〜
(40)で表わされたデータ群となっている。
Xr=(Xrs,Xr1,…Xrn,…Xrmax) …(36) Yr=(Yrs,Yr1,…Yrn,…Yrmax) …(37) Zr=(Zrs,Zr1,…Zrn,…Zrmax) …(38) αr=(αrs,αr1,…αrn,…αrmax) …(39) βr=(βrs,βr1,…βrn,…βrmax) …(40) ここで、各制御点の指令値(Xrs,Yrs,Zrs,αrs,βr
s)、(Xr1,Yr1,Zr1,αr1,βr1)、……は演算誤差など
により多少の誤差を含んでいる。そこで、ステップS415
で位置指令値の平均化を行なう。その平均化は、例え
ば、次式で行なわれる。
Xn=(Xrn-1+Xrn+Xrn+1)/3 …(41) Yn=(Yrn-1+Yrn+Yrn+1)/3 …(42) Zn=(Zrn-1+Zrn+Zrn+1)/3 …(43) αn=(αrn-1+αrn+αrn+1)/3 …(44) βn=(βrn-1+βrn+βrn+1)/3 …(45) これは、任意の制御点とその前後の制御点における計
3点の指令値を算術平均するものである。なお、スター
ト点と終了点は平均化しない。
全制御点について式(41)〜(45)の演算を行なう
と、1走査分の各軸位置指令値は式(46)〜(50)で表
わされる形式のデータ群となる。
Xr=(Xs,X1,……,Xn,……,Xmax) …(46) Yr=(Ys,Y1,……,Yn,……,Ymax) …(47) Zr=(Zs,Z1,……,Zn,……,Zmax) …(48) αr=(αs,α1,……,αn,……,αmax) …(49) βr=(βs,β1,……,βn,……,βmax) …(50) ところで、この実施例の探傷動作においては超音波探
触子9の軌跡精度を向上させる目的で位置のフィードバ
ック制御と、速度のフィードフォーワード制御を採用し
ている。すなわち、第17図に示すように、位置指令値Xi
nsと検出されている現位置Xdetとの偏差を偏差器21でと
り、係数器22で係数kを書けて速度指令値errとす
る。さらに、速度指令値insとerrとの和を加算器23
で演算しサーボアンプ13A〜13βへ入力する。
第14図のステップS416では、上述の速度のフィードフ
ォーワードのための速度指令値の演算と平均化を行な
う。速度指令値は例えば次式(51)〜(55)で演算され
る。
rn=(Xrn+1−Xrn)/ΔT …(51) rn=(Yrn+1−Yrn)/ΔT …(52) rn=(Zrn+1−Zrn)/ΔT …(53) rn=(αrn+1−αrn)/ΔT …(54) rn=(βrn+1−βrn)/ΔT …(55) ここで、ΔTはタイマ割り込みプログラムのサンプリ
ング時間間隔である。全制御点について式(51)〜(5
5)の演算を行なうと、1走査分の各軸の速度指令値は
次式(56)〜(60)で表わされるデータ群となる。
r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(56) r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(57) r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(58) r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(59) r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(60) 次に、位置の指令値を場合と同様に速度指令値の平均
化を行なう。その平均化は例えば次式(61)〜(65)の
ように行なわれる。
n=(rn-1+rn+rn+1)/3 …(61) n=(rn-1+rn+rn+1)/3 …(62) n=(rn-1+rn+rn+1)/3 …(63) n=(rn-1+rn+rn+1)/3 …(64) n=(rn-1+rn+rn+1)/3 …(65) これは、任意の制御点とその前後の制御点における3
点の指令値を算術平均するものである。なお、スタート
点と終了点は平均化しない。
全制御点について点(61)〜(65)の演算を行なう
と、1走査分の各軸の速度指令値は式(66)〜(70)で
表されるデータ群となる。
r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(66) r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(67) r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(68) r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(69) r=(rs,r1,…rn,…rmax) …(70) 以上説明した平均化演算をステップS416で行なって第
14図のプログラムを完了し、処理は第13図のステップS4
2へ移る。
第13図のステップS42〜S45の処理は、第14図のステッ
プS415,S416で得られた位置および速度の平均化された
式(56)〜(60),式(66)〜(70)で表される指令値
のデータ群を用いて行なわれる。
まず、ステップS42において、走査開始点へ位置決め
する。すなわち、Xr=Xs,Yr=Ys,Zr=Zs,αr=αs,β
r=βsとし、各軸を位置決めする。この位置決めが完
了後、ステップ43で変数Nを1にし、ステップS44に進
んで走査開始指令を出力すると、第18図に示すタイマ割
込プログラムが一定の間隔で動作する。
第18図のプログラムのステップS441では走査停止か否
かを判定し、否定されるとステップS442でN番目の各軸
位置指令値の取り込みとサーボ演算および出力が行なわ
れる。これは、第17図に示した位置フィードバック制御
と速度フィードフォーワード制御で行なわれる。その
後、ステップS443に進み、超音波探触子9の出力を取り
込み、その探傷検出結果を制御点位置(Xm,Ym)のデー
タとして記録装置15へ出力する。次に、第9A図のステッ
プS322〜S326と同様なステップS444〜S448を順次に実行
して、第19図に示すように探傷動作に並行して、先行す
る走査ライン(破線で示す)の形状測定が行なわれる。
すなわち、超音波探触子10a,10bからのビームが被検体
表面に当たっている位置が第10図の各小領域に記憶され
る。この場合も、距離信号値が異常の場合はその時の位
置データは記憶されない。
このような手順を繰り返して1回の走査を完了すると
ステップS45からS46に進み、走行停止指令を出力する。
そして、ステップS441で走査停止と判定されると、ステ
ップS450でNmax番目の各軸位置指令値の取り込みとサー
ボ演算および出力が行なわれる。そして、ステップS47
に移り、探傷動作が完了したかどうか調べる。すなわ
ち、第10図の太い実線で示された範囲をすべて走査した
かどうか調べ、走査していない場合はステップS41に戻
り、次の1走査分、例えば、第15図の×印のラインの各
軸位置指令値の演算を行なう。
第10図で示された探傷範囲をすべて走査したならば、
プログラムはステップS47から第6図のステップS50へ移
り、ある決められた終了位置へ各軸を位置決めし、制御
は完了する。
以上のように、第2図〜第19図により説明した実施例
では、次のようにして被検体Wの表面形状の測定と探傷
動作が行なわれる。
(a)先行する距離センサユニット10a,10bの検出結果
などから被検体Wの表面形状を測定する。具体的には、
距離センサユニット10a,10bの超音波ビームがあたって
いる表面形状のX,Y,Zの位置座標を求めて記憶する。こ
れは、XY平面に区画した小領域のいずれかの領域のデー
タとして記憶する。ただし小領域内には1つのデータの
みを保存する。
(b)この形状測定時、短いサンプリング間隔で距離信
号SWA,SWBを採取して距離信号の異常を判別し、異常時
は位置座標を記憶しない。
(c)この形状測定データから、2つの距離センサユニ
ット10a,10bの検出信号SWA,SWBが目標値lrに等しくなる
ように、すなわちla=lb=lrとなるようにセンサユニッ
トの姿勢を制御して距離センサユニットの検出方向が被
検体表面の法線方向を向き、距離センサと被検体表面と
の距離が目標値lrになるようにしながら倣い走査する。
(d)距離信号異常時は、距離センサユニットを前回の
法線方向に向けたままその法線方向と直交するX軸に沿
った法線方向に距離センサユニットを1ピッチだけ走査
する。
(e)(a)〜(d)の手順を第4図の距離L分だけ行
なう。
(f)(a)〜(e)の操作により各小領域に保存され
ている被検体Wの表面形状データから探傷用探触子9の
制御点の位置指令値(探触子9は被検体表面から所定距
離だけ離れその超音波ビームは被検体表面の法線方向を
向く)を求め、複数の位置指令値を平均化して各制御点
の位置指令値とする。
(g)平均化された位置指令値から制御点への速度指令
値を演算し、複数の制御点への速度指令値から各制御点
への速度指令値を平均化して各制御点への速度指令値と
する。
(h)平均化された位置指令値と実位置との偏差から偏
差分の速度指令値を求め、平均化された速度指令値と加
算し、これで各軸駆動装置を制御する。
(i)各制御点で探触子9からの検出信号を受信して被
検体を探傷する。
(j)探傷動作と並行して(a),(b)で述べたと同
様に探傷ラインよりも先行する走査ラインを形状測定す
る。
したがって、被検体の表面の傷などによる不正確な位
置データが排除され、探傷動作が正確に行われるととも
に、探触子を円滑に走査できる。また、位置フィードバ
ックに使用される位置指令値や速度フィードフォーワー
ドに使用される速度指令値の誤差が小さくなり、各制御
点において超音波探触子9の超音波ビームが被検体Wの
表面の法線方向を正しく向くことになり、精度の高い探
傷が行なわれる。さらに、速度フィードフォーワード制
御を採用しているから、超音波探触子の各制御点への移
動時間も短縮化されるとともに軌跡精度も高い。
また、XY平面を小領域に分割し各領域には1つだけ位
置データを記憶し、各小領域の位置データにより任意の
探傷走査ライン上の探触子の制御点を決定するようにし
ているから、 イ.メモリ容量の低減が可能となる。
ロ.形状測定走査ラインと異なった走査ラインを自由に
設定して探傷できる。その結果、探傷操作の自由度が広
がるとともに、探傷用探触子と距離測定用探触子の配置
が制約されない。
なお、以上の実施例の構成において、超音波探触子10
a,10bが距離センサ501を、軸駆動装置1,3,6,8B,8Eが駆
動手段504を、距離監視装置16が異常検出手段507をそれ
ぞれ構成するとともに、制御装置12が第1の演算手段50
2と、第2の演算手段505と、記憶手段506と、駆動制御
手段509とをそれぞれ構成する。
なお以上では、2つの超音波探触子10a,10bからの検
出信号値が等しくなるようにして超音波探触子10a,10b
が法線方向を向くようにしたが、1つの探触子で所定距
離離れた被検体上の2点までの距離をそれぞれ検出して
同様な制御を行ってもよい。また、その他の各種の方式
で法線方向を向けることも可能である。
さらに、探傷用探触子からの超音波ビームを被検体表
面の法線方向に向けながら探傷を行うとしたが、超音波
ビームを法線方向に対してある角度を持たせて、例えば
表面波臨界角方向に超音波ビームを向けて探傷するよう
にしてもよい。
また、探傷用探触子と一体にした距離検体用探触子で
先行して形状測定を行い、その結果に従って探傷用探触
子の各制御点の位置指令値と速度指令値を演算するよう
にしたが、単独に設けられた距離検出用探触子で被検体
表面の位置情報を測定する形状測定装置にも本発明を適
用できる他、探傷装置とは全く別の一般的な形状測定装
置にも本発明は適用できる。
G.発明の効果 本発明によれば、被検体表面の法線方向に距離センサ
を向けながら倣い走査しつつ被検表面の形状を測定する
際、距離センサの出力が異常であるときには、そのとき
演算された被検体表面位置データを記憶しないようにす
るとともに、距離センサを前回得られた法線方向に向け
たまま1ピッチだけ走査を進めるようにしたので、被検
体表面に傷などがあるとその点のデータが排除され、例
えばこのようにして求められた位置データに基づいて行
なわれる探傷動作時は、探触子を正確に法線方向に向
けながら走査できる、探触子がスムーズに動作する、
被検体に衝突するなどの問題も解決されるといった効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はクレーム対応図である。 第2図〜第19図は本発明の一実施例を説明するもので、
第2図は制御系の全体構成図である。 第3図は探傷用超音波探触子と距離センサユニットの取
付構造の詳細を示す図である。 第4図は探傷用超音波探触子と距離センサユニットの配
置例を示す図である。 第5A図は距離検出回路の詳細を示すブロック図である。 第5B図は距離信号の異常を検出するフローチャートであ
る。 第6図はメインフローチャートである。 第7図は初期位置にある距離センサユニットと被検体を
示す斜視図である。 第8図は形状測定フローチャートである。 第9A図は形状測定フローチャートの詳細を示すフローチ
ャートである。 第9B図は距離検出不能補償制御処理のフローチャートで
ある。 第9C図は形状測定時の倣い制御を説明する図である。 第10図は探傷範囲と位置データの記憶領域を説明する図
である。 第11図は形状測定動作中の距離センサユニットを示す斜
視図である。 第12図は探傷動作開始時の探傷用探触子と距離センサユ
ニットを示す斜視図である。 第13図,第14図および第18図は探傷動作を示すフローチ
ャートである。 第15図は位置データが記憶されている小領域内での探傷
走査ラインを説明する図である。 第16図は小領域の位置データから制御点の位置データを
演算する際の係数dを説明する図である。 第17図は位置フィードバック制御と速度フィードフォー
ワード制御を説明する回路図である。 第19図は探傷動作と形状測定動作が並行して行われてい
ることを説明する図である。 1:X軸駆動装置、3:Y軸駆動装置 6:Z軸駆動装置、8B:α軸駆動装置 8E:β軸駆動装置、9:探傷用探触子 10a,10b:距離検出用探触子 11:距離検出回路、12:制御装置 16:距離監視装置 501:距離センサ、502:第1の演算手段 504:駆動手段、505:演算手段 506:記憶手段、507:異常検出手段 508:禁止手段、509:駆動制御手段
フロントページの続き (72)発明者 山口 武 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (72)発明者 稲満 広志 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (72)発明者 南山 英司 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (56)参考文献 特開 昭64−35311(JP,A) 特開 昭63−253213(JP,A) 特開 昭58−34781(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体表面上の第1の測定点との第1の距
    離およびその第1の測定点と所定距離離れた第2の測定
    点との第2の距離を測定する距離センサと、 測定された第1および第2の距離によりその測定時の被
    検体表面の法線方向を演算するとともに、被検体表面と
    距離センサとの距離の目標値と第1および第2の距離の
    平均値との差を演算する第1の演算手段と、 距離センサの検出方向を演算された法線方向に向けると
    ともに、距離センサと被検体との距離を演算された目標
    値となるようにし、かつ被検体表面上で直交するX,Y方
    向に走査する駆動手段と、 少なくとも距離センサの出力により被検体の表面位置デ
    ータを演算する第2の演算手段と、 被検体の表面をX,Y方向の小領域に分割し、各小領域ご
    とに1つだけ前記演算された表面位置データを記憶する
    記憶手段と、 距離センサの出力が異常か否かを判定し異常時には異常
    信号を出力する異常検出手段と、 異常信号出力時にはそのとき演算された表面位置データ
    の前記記憶手段への書込みを禁止する禁止手段と、 異常信号非出力時は、距離センサの検出方向を今回演算
    された法線方向に向けるとともに、被検体と距離センサ
    との距離を目標値とするようにし、かつ、法線方向と直
    交するX軸に沿った接線方向に1ピッチだけ距離センサ
    が移動するように前記駆動手段を制御するとともに、異
    常信号出力時は、今回の姿勢を保持したまま前回演算さ
    れた法線方向と直交するX軸に沿った接線方向に距離セ
    ンサが1ピッチだけ移動するように駆動手段を制御する
    駆動制御手段を具備することを特徴とする形状測定装
    置。
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JPH03140813A (ja) 1991-06-14

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