JP3541244B2 - 水上/水中移動物体運動認識方法とその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水上、または水中を移動する物体の位置を音波により周期的に探知した上、時系列に探知された位置情報から、その物体についての運動状態をより確実に認識するための水上/水中移動物体運動認識方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで、水上や水中を移動しつつある物体の運動状態を認識する方式としては、専ら発射音波に対する応答としての反射音波が音波発射位置で受信解析されることによって、その物体の位置や速度等が認識されているのが実情である。
因みに、この種技術に関するものとしては、例えば特開昭61ー209379号公報が挙げられる。これによる場合、パッシブ・ソナー装置、自艦位置算定装置それぞれからは目標方位データ、自艦位置データが周期的に目標位置推定部に与えられる一方、推定速度設定装置からの、オペレータ設定の目標推定速度データが目標位置推定部に与えられた上、目標位置推定部では、それらデータにもとづき目標推定位置が算定されたものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、周期的に発射される音波に対する反射音波の受信解析結果として、水上、または水中内での移動物体の位置や速度等が求められるにしても、水中内での音波屈折伝播や水中雑音等の環境条件如何によっては、反射音波自体に大きな誤差が含まれることになり、したがって、往々にして、移動物体の実際の運動状態からは大幅にかけ離れた受信解析結果が得られる虞があるものとなっている。
よって、本発明の目的は、反射音波自体に大きな誤差が含まれることを許容しつつも、周期的に発射される音波に対する反射音波の受信解析結果として、水上、または水中内での移動物体の実際の運動状態をより確実に認識し得る水上/水中移動物体運動認識方法とその装置を供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、基本的には、音波発射位置自体の移動状態を考慮しつつ、音波発射位置から周期的に音波が発射される度に、該音波に対する移動物体からの反射音波が該音波発射位置で受信解析される結果として、該移動物体の位置が時系列に仮探知される度に、該位置と直前仮探知位置との間で仮探知位置、探知時刻各々に関しての移動平均値が中間データとして生成された上、該中間データに対しては、移動平均上での仮探知位置を中心位置とし、かつ各種誤差の大きさを考慮の上、事前設定された距離を半径とする移動物体存在可能領域が生成されるようにし、初期中間データを有効中間データとして、中間データと該中間データに対する移動物体存在可能領域が生成される度に、該中間データが有効中間データであることが、該移動物体存在可能領域の中心位置が直前有効中間データに対する移動物体存在可能領域内に含まれないことを条件として判定されつつ、順次抽出される有効中間データにもとづき移動物体についての運動状態が認識されることで達成される。また、装置構成としては、その構成要素として、音波を周期的に送信する一方、該音波に対する反射音波を受信するセンサと、該センサ自体の移動状態を考慮しつつ、該センサで反射音波が受信される度に、該反射音波を受信解析処理することによって、移動物体の位置を座標データとして仮探知する位置情報処理部と、該位置情報処理部で移動物体の位置が仮探知される度に、該位置と直前仮探知位置との間で仮探知位置、探知時刻各々に関しての移動平均値を中間データとして生成する中間データ処理部と、該中間データ処理部で中間データが生成される度に、該中間データに対し、移動平均上での仮探知位置を中心位置とし、かつ各種誤差の大きさを考慮の上、事前設定された距離を半径とする移動物体存在可能領域を生成する移動物体存在可能領域処理部と、該移動物体存在可能領域処理部で移動物体存在可能領域が生成される度に、該移動物体存在可能領域と該移動物体存在可能領域に対する中間データを対として蓄積する中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部と、上記移動物体存在可能領域処理部で移動物体存在可能領域が生成される度に、該移動物体存在可能領域と上記中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部に蓄積されている、直前有効中間データに対する移動物体存在可能領域との重複領域部分を無効データとして規定する無効データ規定部と、該無効データ規定部で規定された重複領域部分に、上記移動物体存在可能領域処理部で生成された移動物体存在可能領域の中心位置が含まれるか否かを判定する有効/無効判定部と、該有効/無効判定部からの有効/無効判定結果を上記中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部に蓄積されている、該当中間データと該該当中間データに対する移動物体存在可能領域に反映させると同時に、蓄積されている直前有効中間データと該直前有効中間データに対する移動物体存在可能領域の上記無効データ規定部への転送指示を行う中間データ/移動物体存在可能領域制御部と、上記有効/無効判定部で中間データが有効中間データとして判定される度に、該中間データと該中間データの直前に既に得られている複数の有効中間データとを解析処理することによって、移動物体についての運動状態を認識する物体移動状態解析処理部と、該物体移動状態解析処理部からの認識結果を可視表示する表示部とを少なくとも具備せしめることで達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1から図7により説明する。
先ず本発明を具体的に説明するに先立って、その概要について説明すれば以下のようである。
即ち、一般に、ある周期での発射音波に対する応答として反射音波が受信された場合、その受信処理によりその周期での移動物体の位置が大まかに探知され得るが、その移動物体が実際に如何なる位置に存在しているかは特定不可とされながらも、その位置は、あくまでも、おおまかに探知された位置を中心位置とし、かつ各種誤差の大きさを考慮の上、事前設定された距離を半径とする領域(移動物体存在可能領域)内に存在している可能性が高いというものである。したがって、次周期で探知された移動物体のおおまかな位置が、直前周期でのその存在可能領域内に存在している場合には、もはや、その位置はデータとして無意味、あるいは無効であるばかりか、運動状態を認識する上でその位置を考慮すれば、却って、その認識上での精度が劣化する虞れがあることから、そのような無効データを排除しつつ、有効データのみにもとづき移動物体についての運動状態を、実際の運動状態により近いものとして認識しようというものである。
【0006】
さて、水上を航行している船舶を移動物体として、その船舶の運動状態を音波送受信センサが具備されてなる船舶(以下、自船と称す)から認識する場合に例に採って、本発明を具体的に説明すれば以下のようである。
即ち、図1には本発明による水上/水中移動物体運動認識装置の一例での構成が示されているが、この構成とその動作を説明する前に、その説明上での重要な字句とされている“中間データ”、“移動物体存在可能領域”、“有効/無効中間データ”各々について簡単ながら定義しておく。既述のように、送受信センサから音波が周期的に発射されるものとして、発射音波各々に対する応答としての反射音波からは、移動物体の位置情報が時系列に順次探知され得るものとなっているが、時系列上での互いに隣接している2つの位置情報からは、その移動平均値としての“中間データ”が求められているものである。これは、探知された位置情報各々にもとづき運動状態の解析処理が行われるに際し、それら位置情報に含まれている誤差による解析処理結果上でのバラツキが抑制されるべく、位置情報(xt,yt)が探知される度に、その直前に探知されている位置情報(xt−1,yt−1)との間で移動平均値( ( x t +x t−1 )/ 2, ( y t +y t−1 )/ 2)が、更には、これと同様にして、探知時刻tt−1,ttについてもその平均値( t t +t t−1 )/ 2が求められた上、これら移動平均値、平均値が中間データとして求められているものである。
【0007】
したがって、以上の説明からも判るように、最初の位置情報が探知された後は、位置情報が探知される度に、中間データが生成されるが、中間データが生成される度に、その中間データには移動物体存在可能領域が設定されるものとなっている。その中間データと移動物体存在可能領域との関係は、図2(a)に示すようである。図中、×印として示した位置mは中間データ(位置情報についての移動平均値)の位置を示しており、これを円の中心位置として、位置探知上での各種誤差の大きさを考慮の上、一定距離(事前設定)を半径とする円が生成されているものである。その円の内部領域全体が移動物体存在可能領域m’として定義されているものである。図2(b)にはまた、3つの中間データm,m+1,m+2がこの順で順次生成された上、それら相対的位置関係とともに、それぞれの移動物体存在可能領域m’,m’+1,m’+2が併せて示されているが、一般に、移動物体存在可能領域m’,m’+1間や移動物体存在可能領域m’+1,m’+2間での重複領域部分は無効データ領域として規定されたものとなっている。ここで、中間データmが最初に生成されたとすれば、中間データmは無条件に有効中間データとして取扱われるが、中間データmに対し中間データm+1が有効中間データであるか否かは、位置m+1が移動物体存在可能領域m’,m’+1間における無効データ領域内に含まれているか否かによって決定されるものとなっている。本例では、その無効データ領域内に含まれていることから、無効中間データとして取扱われるものとなっている。次に、中間データm+2が有効中間データであるか否かは、中間データm+1に対してではなく、直前有効中間データ、即ち、中間データmに対して判断されるものとなっている。位置m+2が移動物体存在可能領域m’,m’+2間における無効データ領域内に含まれているか否かによって決定されているものである。本例では、その無効データ領域内に含まれていないことから、有効中間データとして取扱われるものとなっている。その後に生成される中間データm+3については、直前有効中間データとしての中間データm+2との関係で、それが有効中間データであるか否かが同様に判断されているものである。
【0008】
ここで、図1に示す水上/水中移動物体運動認識装置の構成とその動作について説明すれば以下のようである。
即ち、センサからは、自船、即ち、そのセンサ自体の移動状態を考慮しつつ、そのセンサで反射音波が受信される度に、その反射音波が受信解析処理されることによって、移動物体の位置情報(移動物体までの水平距離/方位情報)1が探知された上、位置情報処理部2に転送されるものとなっている。位置情報処理部2では、その位置情報が座標データに変換された上、中間データ処理部3に転送されているものである。具体的に、位置情報処理部2では、自船を中心位置として、移動物体との相対的位置関係が、南北方向成分(y方向成分)と東西方向成分(x方向成分)からなる絶対座標に変換されているものである。結局、移動物体の位置情報が周期的に探知される度に、その位置情報は座標データに変換された状態で中間データ処理部3に転送されているものである。その中間データ処理部3では、既述のように、その移動平均処理によって、中間データが生成された上、移動物体存在可能領域処理部4に転送される一方、その移動物体存在可能領域処理部4ではまた、中間データ処理部3からの中間データに対し、移動平均上での探知位置を中心位置とし、かつ各種誤差の大きさを考慮の上、事前設定された距離を半径とする移動物体存在可能領域が生成されているものである。このようにして、移動物体存在可能領域処理部4からは、移動物体存在可能領域が周期的に生成されているが、移動物体存在可能領域が生成される度に、これと移動物体存在可能領域処理部4を介された、中間データ処理部3からの中間データとが対として中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部5に蓄積されているものである。
【0009】
以上のように、中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部5には中間データ等が周期的に蓄積されているが、この蓄積動作に並行しては、移動物体存在可能領域処理部4からの移動物体存在可能領域と、中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部5からの直前有効中間データについての移動物体存在可能領域とからは、無効データ規定部6で無効データ領域が抽出された上、この無効データ領域内に中間データが存在しているか否かが有効/無効判定部7で判定されたものとなっている。換言すれば、現に生成された中間データが有効中間データであるか否かが、直前有効中間データとの関係で判定されているものである。その判定結果は中間データ/移動物体存在可能領域制御部8を介し中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部5に転送されることで、中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部5では、直前有効中間データが更新可とされた上、常時最新の直前有効中間データについての移動物体存在可能領域が無効データ規定部6に転送指示されているものである。
【0010】
以上のように、有効/無効判定部7では、移動物体存在可能領域処理部4からの中間データが順次判定されているが、その判定で有効中間データであると判定された場合のみ、その中間データは物体移動状態解析処理部9に転送された上、所定に処理されているものである。物体移動状態解析処理部9では、例えば4個の最新の有効中間データが所望に解析処理されることによって、移動物体の速度Vやその進路が求められているものである。より具体的には、有効/無効判定部7から有効中間データが転送されてくる度に、その有効中間データと既に転送済の最新の3個の有効中間データとにもとづく解析処理によって、移動物体についての運動状態(進路/速度)が認識された上、その認識結果はまた、表示装置上で可視表示されているものである。なお、最初に生成された中間データであるが、これは初期直前有効中間データとして、移動物体存在可能領域処理部4から有効/無効判定部7を介し、物体移動状態解析処理部9に転送されるものとなっている。因みに、移動物体の速度Vは、4個の最新の有効中間データより求められたx,y方向速度成分をそれぞれVx、Vyとして、V=(Vx 2+Vy 2)1/2として求められ、また、進路はtan−1(Vx/Vy)、あるいはtan−1(Vy/Vx)として求められるものとなっている。
【0011】
図3はまた、以上での一連の動作を処理フローとして示したものである。これについて簡単ながら説明すれば、センサで反射音波が受信される度に、移動物体の位置情報1が探知された上、その位置情報は位置情報処理部2を介し座標デ−タに変換された状態で、中間データ処理部3での移動平均処理によって、中間データが生成されるものとなっている(ステップS1,S2)。移動物体存在可能領域処理部4ではまた、中間データ処理部3から中間データが生成される度に、その中間デ−タに対し、移動平均上での探知位置を中心位置とし、かつ各種誤差の大きさを考慮の上、事前設定された距離を半径とする移動物体存在可能領域が生成された上、その中間デ−タと対として中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部5に所定順に蓄積されているものである(ステップS3)。その後での処理は、無効デ−タ規定部6、有効/無効判定部7、中間デ−タ/移動物体存在可能領域制御部8および物体移動状態解析処理部9は、少なくとも一体化構成、例えばマイクロプロセッサとして構成されているものとして、移動物体存在可能領域処理部4で中間デ−タが生成される度に、如何なる処理が行われるかが決定されたものとなっている(ステップS4)。具体的には、既に生成されている中間データの数がまだ1個以下の場合には、この時点での運動解析は不可能とされた上、位置情報異常として処理されるものとなっている(ステップS5)。また、中間データ数が2個以上、4個未満の間にある場合は、不完全ながらも、これら中間データにもとづき物体移動状態解析処理部9で最小2乗法によって、移動物体の進路や速度、探知時刻が算出された上、表示装置上に表示されるものとなっている(ステップS6,S9)。更に、既に生成されている中間データの数が3個以上であるとして、この状態で中間デ−タが新たに生成される度に、最新の4個の中間デ−タ各々について、それが全て有効中間デ−タであるか否かが判断されるものとなっている(ステップS7)。この判断で、もしも、4個の中間データが全て有効中間データであれば、それら中間データを最小2乗法によって処理することによって、移動物体の進路や速度、探知時刻が算出された上、表示装置上に表示されているものである(ステップS8,S9)。また、もしも、4個の中間データが全て有効中間データではないと判断された場合は、中間デ−タが新たに1個生成されるのを待って、最新の4個の中間デ−タ各々についてそれが全て有効中間デ−タであるか否かが再び判断されているものである(ステップS10,S7)。結局、4個の最新の中間データが全て有効中間データとなるのを待って、初めてそれら中間データは最小2乗法によって処理されることによって、移動物体の進路や速度、探知時刻が算出された上、表示装置上に表示されているものである(ステップS8,S9)。以上での処理の結果として、反射音波自体に大きな誤差が含まれることを許容しつつも、周期的に発射される音波に対する反射音波の受信解析結果として、水上、または水中内での移動物体の実際の運動状態をより実際に近いものとして認識し得るものである。
【0012】
ここで、本発明による効果の程を考察すれば、図4(a)に従来技術に係る解析処理結果例を、また、図4(b)に本発明に係る解析処理結果例を示す。図4(a)に示すように、中間データm+1→m+2、中間デ−タm+3→m+4各々での進路解析結果には、実際の移動物体の移動状態N+1→N+2、移動状態N+3→N+4各々と比較して、明らかに異常な解析結果(発散)が見受けられたものとなっている。一方、図4(b)では、中間デ−タm+2,m+4各々は無効中間デ−タとして処理されている結果として、移動物体の実際の運動状態により近い解析処理結果が得られたものとなっている。
【0013】
最後に、本発明による効果を説明する上での、計算機上でのシミュレ−ション結果について説明すれば、図5は以下の表1に示す座標データ(X,Y)、並びに移動物体の速度および進路を以て移動物体が実際に運動している場合でのその移動物体の位置を、それぞれ探知時刻1〜20に対応して、グラフ上に単にポイントとして表示したものである。
【0014】
【表1】
【0015】
また、図6はシミュレ−ションを行う上での自船センサの探知誤差を計算機処理上、乱数として取扱い処理した場合でのシミュレ−ション結果を示したものである。換言すれば、シミュレ−ション上での規定された実際の移動物体の運動状態に上記乱数を加算することによって、自船センサで探知された、移動物体の誤差を含む探知位置情報を実目標移動位置と対比して、メッシュ表示ポイントとして示したものである。その際での探知された座標データ(X,Y)、更には、それから算出された移動物体の速度および進路は以下の表2に示すようである。
【0016】
【表2】
【0017】
図6からも判るように、自船センサで探知された移動物体の位置情報各々を示すメッシュ表示ポイントは、誤差による影響で実際の運動状態とは大きくかけ離れており、したがって、実際とは異なった速度および進路が算出される結果となっている。
【0018】
更に、図7は移動物体の位置情報から中間データを生成した上、有効中間データのみにもとづく移動物体の運動状態の解析結果を実目標移動位置と対比して、メッシュ表示ポイントとして示したものである。その際での探知された座標データ(X,Y)、更には、それから算出された移動物体の速度および進路は以下の表3に示すようである。
【0019】
【表3】
【0020】
以上のシミュレーション結果から判るように、本発明による場合には、実際の移動物体の運動状態から大きくかけ離れることなく、移動物体の実際の運動状態により近い解析処理結果が得られるものとなっている。
【0021】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1〜3による場合は、反射音波自体に大きな誤差が含まれることを許容しつつも、周期的に発射される音波に対する反射音波の受信解析結果として、水上、または水中内での移動物体の実際の運動状態をより確実に認識し得る水上/水中移動物体運動認識方法とその装置が得られるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による水上/水中移動物体運動認識装置の一例での構成を示す図
【図2】図2(a),(b)は、それぞれ中間データと移動物体存在可能領域との関係、有効中間データ、無効中間データ各々に対する定義を説明するための図
【図3】図3は、図1に示す水上/水中移動物体運動認識装置での一連動作を処理フローとして示す図
【図4】図4(a),(b)は、それぞれ従来技術に係る解析処理結果例、本発明に係る解析処理結果例を示す図
【図5】図5は、本発明による効果を説明する上での、計算機上でのシミュレ−ション結果を示す図(その1)
【図6】図6は、本発明による効果を説明する上での、計算機上でのシミュレ−ション結果を示す図(その2)
【図7】図7は、本発明による効果を説明する上での、計算機上でのシミュレ−ション結果を示す図(その3)
【符号の説明】
1…(自船センサによる探知)位置情報、2…位置情報処理部、3…中間データ処理部、4…移動物体存在可能領域処理部、5…中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部、6…無効データ規定部、7…有効/無効判定部、8…中間データ/移動物体存在可能領域制御部、9…物体移動状態解析処理部
Claims (3)
- 水上、または水中を移動する物体の位置が音波により周期的に探知された上、時系列に探知された位置情報から、該物体についての運動状態を認識するための水上/水中移動物体運動認識方法であって、音波発射位置自体の移動状態を考慮しつつ、音波発射位置から周期的に音波が発射される度に、該音波に対する移動物体からの反射音波が該音波発射位置で受信解析される結果として、該移動物体の位置が座標データとして時系列に仮探知される度に、該位置と直前仮探知位置との間で仮探知位置、探知時刻各々に関しての移動平均値が中間データとして生成された上、該中間データに対しては、移動平均上での仮探知位置を中心位置とし、かつ各種誤差の大きさを考慮の上、事前設定された距離を半径とする移動物体存在可能領域が生成されるようにし、初期中間データを有効中間データとして、中間データと該中間データに対する移動物体存在可能領域が生成される度に、該中間データが有効中間データであることが、該移動物体存在可能領域の中心位置が直前有効中間データに対する移動物体存在可能領域内に含まれないことを条件として判定されつつ、順次抽出される有効中間データにもとづき移動物体についての運動状態が認識されるようにした水上/水中移動物体運動認識方法。
- 水上、または水中を移動する物体の位置が音波により周期的に探知された上、時系列に探知された位置情報から、該物体についての運動状態を認識するための水上/水中移動物体運動認識方法であって、音波発射位置自体の移動状態を考慮しつつ、音波発射位置から周期的に音波が発射される度に、該音波に対する移動物体からの反射音波が該音波発射位置で受信解析される結果として、該移動物体の位置が座標データとして時系列に仮探知される度に、該位置と直前仮探知位置との間で仮探知位置、探知時刻各々に関しての移動平均値が中間データとして生成された上、該中間データに対しては、移動平均上での仮探知位置を中心位置とし、かつ各種誤差の大きさを考慮の上、事前設定された距離を半径とする移動物体存在可能領域が生成されるようにし、初期中間データを有効中間データとして、中間データと該中間データに対する移動物体存在可能領域が生成される度に、該中間データが有効中間データであることが、該移動物体存在可能領域の中心位置が直前有効中間データに対する移動物体存在可能領域内に含まれないことを条件として判定されつつ、中間データが有効中間データとして判定される度に、該中間データと該中間データの直前に既に得られている複数の有効中間データとにもとづき、移動物体についての運動状態が認識された上、認識結果が可視表示されるようにした水上/水中移動物体運動認識方法。
- 水上、または水中を移動する物体の位置が音波により周期的に探知された上、時系列に探知された位置情報から、該物体についての運動状態を認識するための水上/水中移動物体運動認識装置であって、音波を周期的に送信する一方、該音波に対する反射音波を受信するセンサと、該センサ自体の移動状態を考慮しつつ、該センサで反射音波が受信される度に、該反射音波を受信解析処理することによって、移動物体の位置を座標データとして仮探知する位置情報処理部と、該位置情報処理部で移動物体の位置が仮探知される度に、該位置と直前仮探知位置との間で仮探知位置、探知時刻各々に関しての移動平均値を中間データとして生成する中間データ処理部と、該中間データ処理部で中間データが生成される度に、該中間データに対し、移動平均上での仮探知位置を中心位置とし、かつ各種誤差の大きさを考慮の上、事前設定された距離を半径とする移動物体存在可能領域を生成する移動物体存在可能領域処理部と、該移動物体存在可能領域処理部で移動物体存在可能領域が生成される度に、該移動物体存在可能領域と該移動物体存在可能領域に対する中間データを対として蓄積する中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部と、上記移動物体存在可能領域処理部で移動物体存在可能領域が生成される度に、該移動物体存在可能領域と上記中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部に蓄積されている、直前有効中間データに対する移動物体存在可能領域との重複領域部分を無効データとして規定する無効データ規定部と、該無効データ規定部で規定された重複領域部分に、上記移動物体存在可能領域処理部で生成された移動物体存在可能領域の中心位置が含まれるか否かを判定する有効/無効判定部と、該有効/無効判定部からの有効/無効判定結果を上記中間データ/移動物体存在可能領域蓄積部に蓄積されている、該当中間データと該該当中間データに対する移動物体存在可能領域に反映させると同時に、蓄積されている直前有効中間データと該直前有効中間データに対する移動物体存在可能領域の上記無効データ規定部への転送指示を行う中間データ/移動物体存在可能領域制御部と、上記有効/無効判定部で中間データが有効中間データとして判定される度に、該中間データと該中間データの直前に既に得られている複数の有効中間データとを解析処理することによって、移動物体についての運動状態を認識する物体移動状態解析処理部と、該物体移動状態解析処理部からの認識結果を可視表示する表示部と、を少なくとも含む構成の水上/水中移動物体運動認識装置。
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