JP2507541B2 - 線路測量システム - Google Patents

線路測量システム

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JP2507541B2 JP63145654A JP14565488A JP2507541B2 JP 2507541 B2 JP2507541 B2 JP 2507541B2 JP 63145654 A JP63145654 A JP 63145654A JP 14565488 A JP14565488 A JP 14565488A JP 2507541 B2 JP2507541 B2 JP 2507541B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トンネル、道路等の各種線形構造物の線路
測量をレーザ光およびジャイロスコープを用いて高精度
に行うことができる線路測量システムに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
トンネル、道路等の線形構造物の線形測量法には、電
子計器類を用いた電子測量法のほかに、レーザ光を用い
たレーザ測量法がある。このレーザ測量法ではレーザ光
の集束直進特性により極めて精度のよい測量が可能であ
り、それを実行するための装置がいくつか提案されてい
る。たとえば、特開昭59-214703号公報や同214704号公
報で提案された測量装置は、測量基準点から発振された
レーザ光を被測量線路上の任意の点で2枚並設したター
ゲットに受光させてターゲット上のレーザ光のスポット
位置の偏位を測定することで、被測量線路の曲率を求め
るものである。
ほかに、レーザ光を用いた測定装置としては、特開昭
60-243508号公報で提案されたものもある。この提案の
測量装置は、屈折可能に連結した一対の筒体の一方にレ
ーザ発振器を内蔵し、他方にターゲットを設けたもの
で、一対の筒体の屈折角度によってターゲット上のレー
ザ光のスポット位置が変化することを利用して被測定線
路の測量を行うようにしたものである。
いずれも、レーザ光の基準直進性を利用しているた
め、線路の曲率、角度位置などの微小な変化でも高精度
での測定が可能である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記公報による従来の測量装置では、比較的長い距離
を隔てた地点における微小な変化でも極めて正確に測定
でき、その最小測定限界は検出不可能なほど高い精度と
なる。ところが、最大測定限界はレーザ光を受けるター
ゲットの大きさによって決定されるので、ターゲット上
のレーザ光のスポット位置がターゲットから逸脱すると
測定が不可能になる。したがって、レーザ発振器からタ
ーゲットまでの離間距離が大きくなればなるほど最大測
定限界を徐々に小さくさせる。
たとえば、10mm離れた距離を300mmの大きさのターゲ
ットを用いて測定すると、レーザ光の偏位角は僅か1°
40'の測定角度範囲しか確保できないが、ターゲットの
受光面積を大きくすれば、勿論、測定限界を大きくする
ことができる。しかしながら、ターゲットの広面積化は
装置の大型化を招き、取扱い性を損なうなどの不憫が生
じる。
そこで、実際の運用には、ターゲット受光面からレー
ザ光のスポット位置が逸脱する前に、人手にて、レーザ
発振器の出射角を修正し、その修正された角度を積算し
ながら線路測量を行うが、修正角の積算が複雑面倒なた
めに、急カーブや急勾配ではレーザ光がターゲットから
逸脱して連続的に線路測量を実施できない場合があると
いう問題点があった。
請求項1の発明は、上記した従来例の問題点を解消す
るためになされたものであり、被測量線路の急カーブ・
急勾配であってもレーザ光をターゲットから逸脱させず
に連続性をもって確実に線路測量を実施できる線路測量
システムを提供することを目的とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、レーザ
光のターゲットからの逸脱を事前に予測し易い線路測量
システムを提供することを目的とする。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、測量基
準点の移設にかかるデータ修正を簡単に行える線路測量
システムを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上述した課題を解決するために請求項1の発明に係る
線路測量システムは、光波の反射ターゲット、光線の受
光ターゲット及びジャイロスコープが設けられ、直線及
び曲線を有する被測量線路を移動するターゲット部と、
このターゲット部より離間した測量基準点に設置され、
上記反射ターゲット、上記受光ターゲットにそれぞれ光
波、光線を出射して反射ターゲットからの反射に基づき
測距データを得るとともに上記ターゲット部の動きに光
波及び光線を追従させるトータルステーションと、この
トータルステーションに接続され、トータルステーショ
ンの追従動作を追従角に従って駆動制御する追従コント
ローラと、この追従コントローラ、上記ターゲット部及
びトータルステーションに接続され、上記受光ターゲッ
トの受光位置を示す位置データの偏位積算値、上記ジャ
イロスコープによる角度データの偏位積算値及び上記測
距データに基づいて上記被測量線路の線形測量処理を行
う演算処理制御部とを設け、上記演算処理制御部にて、
上記位置データに基づいて追従可否を判定し、追従可と
いう判定結果の場合には上記角度データの偏位積算値、
上記位置データの偏位積算値及び上記測距データに基づ
いて追従角を算出し、この追従角を上記追従コントロー
ラに指示してなるものである。
請求項2の発明に係る線路測量システムは、請求項1
の発明において、上記演算処理制御部にて、上記受光タ
ーゲットに追従可の領域と追従不可の領域とを設定し、
上記位置データに基づいて受光位置が追従不可の領域か
ら追従可の領域に移行したことを確認した場合に追従可
の判定を下すことを特徴とするものである。
請求項3の発明に係る線路測量システムは、請求項1
の発明において、上記トータルステーションにジャイロ
スコープを設け、上記演算処理部にて、トータルステー
ションの移設時にトータルステーションのジャイロスコ
ープにより角度データの偏位積算値を算出し、この偏位
積算値と移設先で得た測距データとに基づいて測量基準
点の座標を算出することを特徴とするものである。
〔作用〕
請求項1の発明における線路測量システムは、ターゲ
ット部の移動中に受光ターゲットに光線を出射して受光
位置を常に確認するので、演算処理制御部にてリアルタ
イムに追従可否を判定できるとともに、ターゲット部に
て光線の受光位置から水平・垂直方向の軸方向の偏位を
取得し、ジャイロスコープの角度から水平・垂直方向の
軸回りの偏位を取得してこれらを連続的に積算し、か
つ、ターゲット部とトータルステーション間を光波によ
り測定するので、演算処理制御部にて移動時の姿勢と測
量基準点からの位置とをリアルタイムに取得することが
できる。これでターゲット部の移動中にいつ追従可と判
定されても追従コントローラによりリアルタイムに光波
及び光線の追従を動作させることができる。
請求項2の発明における線路測量システムは、請求項
1の発明において、受光ターゲットに追従可の領域と追
従不可の領域とを設定したので、演算処理制御部では、
位置データから受光位置の領域を確認して追従可否の判
定が行われる。
請求項3の発明における線路測量システムは、請求項
1の発明において、トータルステーションにジャイロス
コープを設けているので、トータルステーションを移動
させても、ターゲット部の座標位置を基準に、トータル
ステーションのジャイロスコープの角度偏位とターゲッ
ト部との距離を示す測距データとを求め、トータルステ
ーションの位置と姿勢とを算出することができる。
〔実施例〕
本発明の一実施例を図面を参照して説明する。図面第
1図は本発明による線路測量システムの構成を示す一部
切欠側面図であり、第2図は本実施例の測量原理を説明
する概略平面図である。本実施例の線路測量システム
は、図1に示した如く、トータルステーション1と、タ
ーゲット部10と、演算処理制御部20と、追従コントロー
ラ21とから構成される。演算処理制御部20にはターゲッ
ト10、追従コントローラ21、トータルステーション1が
ケーブルC1,C2,C3により接続され、追従コントローラ21
とトータルステーション1とはケーブルC3,C4で接続さ
れる。
上記トータルステーション1は、一方向にレーザ光b
を出射するレーザ発振器2と、このレーザ発振器2を旋
回および伏抑可能に支持した固定台3と、この固定台3
に対してレーザ発振器2を遠隔制御で水平方向に旋回駆
動できる旋回モータ4と、垂直方向に伏仰駆動できる伏
仰モータ5と、光線(レーザ光及び光波)の出射方位を
検出するジャイロスコープ7と、レーザ発振器2と同軸
に設置され、光波rを出射する光測距器8と、を具備し
ている。
上記ジャイロスコープ7は電動回転体を内蔵してお
り、レーザ発振器2を前記旋回モータ4で水平に角運動
させ、その角度偏位を電気信号として出力するものであ
る。上記光測距器8は光波rを出射してその反射光との
時間差から後述の反射ターゲット18までの距離を求めて
測距データを取得する機器である。
上記ジャイロスコープ7、光測距器8はこの種の装置
であればこれに限定されるものではない。
上記ターゲット部10は、ケーシング11と、このケーシ
ング11内に設けた受光ターゲットである一対のターゲッ
トスクリーン(以下スクリーンと称する)12,13と、ケ
ーシング11内で各スクリーン12,13を撮像する撮像装置1
4,15と、ターゲット部10の方位を検出するジャイロスコ
ープ17と、光波rを反射させる反射ターゲット18と、こ
の反射ターゲット18の向きを駆動制御する駆動装置19と
を具備している。
スクリーン12,13はターゲット部10の移動方向に平行
に対設され、少なくとも入射側のスクリーン12を半透明
に形成している。
このターゲット12,13と撮像装置14,15とは、線路測量
に際し、入射側のスクリーン12を上記トータルステーシ
ョン1に対向して配置し、レーザ発振器2からのレーザ
光bをスクリーン12に投射させたとき、その一部透過光
を後方に配置されたスクリーン12,13で受光させ、各ス
クリーン12,13で形成されるレーザ光のスポットS1,S2
撮像装置14,15で撮像させ、撮像装置14,15で得られた像
を光電変換して演算処理制御部20に電気信号を出力する
ことにより、レーザ光のスポット位置(位置データ)を
測定する関係にある。上記撮像装置14,15として小型軽
量なCCD撮像素子を用いるとよいが、これに限定される
ものではない。
ジャイロスコープ17は前記ジャイロスコープ7と等価
な構成であり、反射ターゲット18は光測距器8から出射
された光波rを反射させて光測距器8に帰還させるもの
であり、駆動装置19は光測距器8からの光波rに対して
常に直交するように自動的に方向を制御する機器であ
る。
演算制御装置20は、ホストコンピュータを中枢として
構成されており、ターゲット部10とトータルステーショ
ン1とから入力された計測データに基づき偏位算出、偏
位積算等の演算を行って追従コントローラ21に方角(旋
回角、伏仰角)を指示するとともに、図示せぬ他の出力
装置などを制御する機器である。前記出力装置として
は、モニターディスプレイ、プリンタ、記憶装置、各種
インターフェースを含むシステムが一般的構成である
が、これに限定されるものではない。
また、上記ホストコンピュータとしてはパーソナルコ
ンピュータ、汎用ミニコンピュータなどのように入出力
キーボードから制御指令をマニュアルで行えるものがよ
い。
上述した線路測量システムを用いて線路測量を行う場
合、図3に示したフローチャートに従って演算処理が実
行される。以下にこれを説明する。なお、制御全般は演
算処理制御部20により実行され、個々の動作については
各部で行われることを記しておく。
測量開始の際には、第2図に示した如く、直線および
曲線をもつ被測量線路Rの任意基準点を測量基準点とし
てここにトータルステーション1を定位配置させるとと
もに、被測量線路R上の任意測定点にターゲット部10を
移動可能に配置する。
以下、第2図を用いてターゲット部10を矢印M方向に
移動させた場合について説明する。トータルステーショ
ン1のレーザ発振器2を駆動させ(過程I)、ターゲッ
ト部10の受光ターゲット(スクリーン12,13)に向けて
レーザ光bを出射させる。このスクリーン12,13にレー
ザ光bが受光されると、各スクリーン12,13に受光スポ
ットS1,S2が形成される。その受光スポットS1,S2は撮像
装置14,15に撮像され、その座標位置が位置データ(電
気信号)として演算処理制御部20に出力される。この演
算処理制御部20では、ターゲット部10の移動に伴って入
力される位置データを不図示のメモリに蓄積するととも
に、ターゲット部10の被測量線路R上の移動距離も併せ
て蓄積していくように処理が実行される(過程II)。
この移動によりターゲット部10では、ジャイロスコー
プ17から方位が検出され、その値が角度データとして演
算処理制御部20に出力されるとともに、撮像装置14,15
により受光スポットS1,S2が検出され、その位置が位置
データとして演算処理制御部20に出力される。演算処理
制御部20では、入力された角度データと位置データとか
らそれぞれ角度と位置の偏位が算出され、さらに現積算
値に積算されてその最新の積算値(角度偏位積算値、位
置偏位積算値)がメモリに記憶される。これと並行して
トータルステーション1では、光測距器8によりターゲ
ット部10までの距離が測定され、その値が測距データと
して演算処理制御部20に出力される。演算処理制御部20
では、入力された測距データが上記偏位積算値とともに
遂次メモリに記憶される(過程III)。
被測量線路R上をターゲット部10が移動していくうち
に、もし受光スポットS1,S2がスクリーン12,13上から逸
脱すると、レーザ光による位置測定が不能となる。すな
わち、ターゲット部10の移動において、図2に示した如
く、ターゲット部10′の位置まで移動したときには、ス
クリーン13がレーザ光bの光路から外れ、さらにターゲ
ット部10″の位置まで移動したときには、スクリーン1
2,13のいずれもレーザ光bの光路から外れる。なお、レ
ーザ光bがスクリーン12,13上から逸脱するまでは光波
rが反射ターゲット18から逸脱しないものとする。
このように、スポット位置S1,S2のいずれか一方でも
位置データが取得できなくなると、レーザ光によるスポ
ット位置の偏位が検出できず、後にターゲット部10の位
置や姿勢を演算により取得できなくなるという不都合が
生じる。このような事情から、線路測量につき、レーザ
光がスクリーン12,13の双方に受光されることを条件と
する。
そこで、スポット位置S1,S2がひつとでもスクリーン
外に逸脱する前にトータルステーション1の出射角をス
クリーン12,13の方角に補正して、線路測量の中断を防
止する。そのために、演算処理制御部20において、スク
リーン12,13に追従不可の領域と追従可の領域とを予め
設定しておき、位置データで示される受光位置が追従不
可領域から追従可領域に移行したことを検出した場合に
追従可の判定を下すようにする(過程IV)。なお、被測
量線路Rの曲率が大きいところでは急激にスポット位置
がずれることもあるので、これを考慮して追従不可と追
従可の領域の境目は設定される。また、スクリーン12,1
3上であれば、追従不可、追従可のいずれの領域でも位
置データを検出可能とする。
受光スポットS1,S2から追従不可状態を検出できる間
は、トータルステーション1のレーザ光の方位を固定し
たままレーザ光b、光波rを追従させずに、処理は過程
IVからVIIに移行する。この過程VIIでは、前述の過程II
Iで得られたデータを基に、トータルステーション1の
測量基準点を基点としたターゲット部10の位置や姿勢が
算出され、これがメモリに記憶される。なお、ターゲッ
ト部10の角度偏位と測距データとの解析処理から被測量
線路Rの曲率を認識することができる。
ターゲット部10の移動時に、演算処理制御部20で受光
スポットS1,S2による追従不可領域から追従可領域への
移行が検出された場合(第2図参照)、既に過程VIIに
より求めたターゲット部10の位置、姿勢、距離に従って
レーザ光の追従角が決定される。この追従角は、同軸の
レーザ発振器2と光測距器8との出射方位であって、現
行の出射方位をターゲット部10(スクリーン12,13、反
射ターゲット18)の移動に追従させる角度を示してい
る。
以上の追従角が演算処理制御部20から追従コントロー
ラ21に指示されると、追従コントローラ21により旋回モ
ータ4および伏仰モータ5が駆動制御され、水平方向お
よび垂直方向の各角度が現行の角度から変更されて出射
方位が決定される。このようにしてレーザ発振器2と光
測距器8とによる追従動作が完了する。第2図では、タ
ーゲット部10″の位置において、レーザ光bがb″の方
位に追従しているが、その前にターゲット部10′の位置
でレーザ光bがスクリーン13から逸脱しており、b″の
方位に追従する前に一回又はそれ以上の追従が既に実施
されている。
この後、過程VIIでターゲット部10とトータルステー
ション1との位置関係が修正され、過程VIIIに進む。上
記位置関係には、追従後のトータルステーション1の位
置および方位が含まれ、これは位置、方位(角度)の積
算により得られる(過程V、VI)。
また、ターゲット部10の移動に伴って基準点であるト
ータルステーション1をターゲット部10に接近させる必
要がある場合(過程VIII-IX)、ターゲット部10の座標
位置を基準にしてトータルステーション1の方位、位置
を光測距器8およびジャイロスコープ5によって求め、
これを積算する(過程X)。この積算されたデータを基
にして(過程I)、引き続きターゲット移動に従う同様
のプロセスが実行される。
このように、被測量線路Rに沿ってターゲット部10を
連続的に移動させながら遂次、ターゲット上の受光スポ
ット(位置データ)と距離(測距データ)とに基づいて
リアルタイムに線路測量を実施することができる。
また、トータルステーション1とターゲット部10との
それぞれに設けたジャイロスコープ7,17からトータルス
テーション1とターゲット部10との角度偏位を検出する
ことで、レーザ光が不得手とする大きな曲率の線路部分
を補うとともに、ジャイロスコープ17が不得手とする水
平・垂直方向の軸方向への移動をレーザ光の受光位置の
偏位を検出して補って、測量動作を絶つことなく、連続
性をもって線路測量を実施することができる。
以上により、ターゲット部10の移動中に受光ターゲッ
ト(スクリーン12,13)にレーザ光を出射して受光位置
を常に確認するので、演算処理制御部20にてリアルタイ
ムに追従可否を判定できるとともに、ターゲット部10で
のレーザ光の受光位置とジャイロスコープ7の角度とか
ら水平・垂直方向の軸方向の偏位と軸回りの偏位とを連
続的に積算し、かつ、ターゲット部10とトータルステー
ション1間を光波rにより測距するので、演算処理制御
部20にて移動時の姿勢と測量基準点からの位置とをリア
ルタイムに取得することができる。これでターゲット部
10の移動中にいつ追従可と判定されても追従コントロー
ラ21によりリアルタイムに光波r及びレーザ光の追従を
動作させることができ、よって、被測量線路の急カーブ
・急勾配であってもレーザ光をターゲットから逸脱させ
ずに連続性をもって確実に線路測量を実施できる。
また、上記受光ターゲットに追従可の領域と追従不可
の領域とを設定したので、演算処理制御部20では位置デ
ータから受光位置の領域を確認して追従可否の判定が行
われ、よって、レーザ光のターゲットからの逸脱を事前
に予測し易くなる。
さらに、トータルステーション1にジャイロスコープ
7を設けているので、トータルステーション1を移動さ
せても、ターゲット部10の座標位置を基準に、トータル
ステーション1のジャイロスコープ7の角度偏位とター
ゲット部10との距離を示す測距データとを求め、トータ
ルステーション1の位置と姿勢とを算出することがで
き、よって、測量基準点の移設にかかるデータ修正を簡
単に行える。
〔発明の効果〕
以上説明したように請求項1の発明によれば、ターゲ
ット部の移動中に受光ターゲットに光線を出射して受光
位置を常に確認するので、演算処理制御部にてリアルタ
イムに追従可否を判定できるとともに、ターゲット部に
て光線の受光位置から水平・垂直方向の軸方向の偏位を
取得し、ジャイロスコープの角度から水平・垂直方向の
軸回りの偏位を取得してこれらを連続的に積算し、か
つ、ターゲット部とトータルステーション間を光波によ
り測定するので、演算処理制御部にて移動時の姿勢と測
量基準点からの位置とをリアルタイムに取得することが
できる。これでターゲット部の移動中にいつ追従可と判
定されても追従コントローラによりリアルタイムに光波
及び光線の追従を動作させることができる。これによ
り、被測量線路の急カーブ・急勾配であってもレーザ光
をターゲットから逸脱させずに連続性をもって確実に線
路測量を実施できるという効果を奏する。
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明にお
いて、受光ターゲットに追従可の領域と追従不可の領域
とを設定したので、演算処理制御部では位置データから
受光位置の領域を確認して追従可否の判定が行われる。
これにより、レーザ光のターゲットからの逸脱を事前に
予測し易いという効果を奏する。
さらに、請求項3の発明によれば、請求項1の発明に
おいて、トータルステーションにジャイロスコープを設
けているので、トータルステーションを移動させても、
ターゲット部の座標位置を基準に、トータルステーショ
ンのジャイロスコープの角度偏位とターゲット部との距
離を示す測距データとを求め、トータルステーションの
位置と姿勢とを算出することができる。これにより、測
量基準点の移設にかかるデータ修正を簡単に行えるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る線路測量システムの一実施例の概
略構成を示す側面図、第2図は本実施例の測量原理を説
明する概略平面図、第3図は測量プロセスを説明するフ
ローチャートである。 1……トータルステーション、2……レーザ発振器、7,
17……ジャイロスコープ、8……光測距器、10……ター
ゲット部、12,13……スクリーン、7,17……ジャイロス
コープ、18……反射ターゲット、20……演算処理制御
部、21……追従コントローラ、b……レーザ光、r……
光波、R……被測量線路、S1,S2……受光スポットであ
る。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光波の反射ターゲット、光線の受光ターゲ
    ット及びジャイロスコープが設けられ、直線及び曲線を
    有する被測量線路を走行するターゲット部と、このター
    ゲット部より離間した測量基準点に設置され、上記反射
    ターゲット、上記受光ターゲットにそれぞれ光波、光線
    を出射して反射ターゲットからの反射に基づき測距デー
    タを得るとともに上記ターゲット部の動きに光波及び光
    線を追従させるトータルステーションと、このトータル
    ステーションに接続され、トータルステーションの追従
    動作を追従角に従って駆動制御する追従コントローラ
    と、この追従コントローラ、上記ターゲット部及びトー
    タルステーションに接続され、上記受光ターゲットの受
    光位置を示す位置データの偏位積算値、上記ジャイロス
    コープによる角度データの偏位積算値及び上記測距デー
    タに基づいて上記被測量線路の線形測量処理を行う演算
    処理制御部とを設け、 上記演算処理制御部では、上記位置データに基づいて追
    従可否が判定され、追従可という判定結果の場合には上
    記角度データの偏位積算値、上記位置データの偏位積算
    値及び上記測距データに基づいて追従角が算出され、こ
    の追従角が上記追従コントローラに指示されてなる線路
    測量システム。
  2. 【請求項2】上記演算処理制御部では、上記受光ターゲ
    ットに追従可の領域と追従不可の領域とが設定され、上
    記位置データに基づいて受光位置が追従不可の領域から
    追従可の領域に移行したことを確認した場合に追従可の
    判定が下されることを特徴とする請求項1記載の線路測
    量システム。
  3. 【請求項3】上記トータルステーションにはジャイロス
    コープが設けられ、上記演算処理部では、トータルステ
    ーションの移設時にトータルステーションのジャイロス
    コープにより角度データの偏位積算値が算出され、この
    偏位積算値と移設先で得た測距データとに基づいて測量
    基準点の座標が算出されることを特徴とする請求項1記
    載の線路測量システム。
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