JP2751982B2 - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバの製造方法

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JP2751982B2 JP4298463A JP29846392A JP2751982B2 JP 2751982 B2 JP2751982 B2 JP 2751982B2 JP 4298463 A JP4298463 A JP 4298463A JP 29846392 A JP29846392 A JP 29846392A JP 2751982 B2 JP2751982 B2 JP 2751982B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低損失で比屈折率差Δ
nが高く、かつ機械強度に優れた光増幅用フッ化物単一
モード光ファイバの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フッ化物光ファイバはフッ化物ガラスが
低いフォノンエネルギーを持つことからレーザや光ファ
イバアンプ用の良好なホスト媒体として注目されてい
る。活性イオンのホスト媒体としての適用において、光
ファイバアンプの高効率化を図るべくファイバを単一モ
ード化し、コア−クラッド間の比屈折率差(Δn)を大
きくしてファイバのコア中での励起光のパワー密度を高
くする必要がある。高Δn化の方法としては特願平3−
213568号または特願平4−227630号に記載
されているようにPbF2 を添加してコアの屈折率を上
げる方法がある。
【0003】しかしながら、このようなガラスは熱安定
性が低下し、結晶化し易くなるため、ファイバへの加工
において損失が増大し、アンプの実効的な利得が低下す
るという問題があった。これまでにフッ化物光ファイバ
では、最低損失が予想されている2.5μm波長域で単
一モード化する技術は開発されていた。この技術は、特
開平4−31333号に記載されているように、まず、
キャスティング法で作製したガラス母材を外径12−1
5mmのジャケット管に挿入し、部分的に加熱・軟化さ
せ、一体化しながら延伸する、いわゆるジャケット延伸
法を用いる工程と、次に、延伸した母材を外径12−1
5mmのジャケット管に入れ、部分的に加熱・軟化さ
せ、一体化しながらファイバに線引く、いわゆるジャケ
ット線引き法を用いる工程とを含む。なお、所定のコア
径を得るためにファイバ化工程の前に延伸工程を一回付
加する場合もあるとされている。2.5μm波長帯での
単一モード化ではコア径を10−20μmと比較的太く
できるので2回以上の延伸工程は必要でなく、かつ、用
いるガラスの熱安定性も高いのでファイバ化での損失増
加はほとんどないとされている。光増幅用のファイバで
は1−2μmの単波長域で単一モード化する必要があ
り、しかもΔnが高いので要求されるコア径は1−3μ
mと極めて細くしなければならない。このようなコアの
細径化に前述した従来技術を適用した場合、高Δnファ
イバ作製ではコアガラスに結晶化し易いガラスを用いる
ため、ジャケット線引き工程においてコアが結晶化し、
低損失なファイバを得ることは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フッ
化物ガラスの結晶化を抑制して低損失でΔnが高く、か
つ機械強度に優れた光ファイバの製造方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明は、フッ化物ガラスよりなるジャケット管内に、該
ジャケット管のフッ化物ガラスより高い屈折率部分を少
なくとも一部に有するフッ化物ガラスよりなるロッドを
挿入して複合体を得、該複合体を加熱し延伸して母材を
得る工程と、その後に前記母材を加熱し線引きして単一
モードの光ファイバを得る工程を有する光ファイバの製
造方法において、前記母材の延伸工程は、前記複合体の
内部を減圧しつつ、露点−80℃以下の不活性ガス雰囲
気下の加熱炉内に前記複合体を2mm/分以上の速度で
送り込むことにより行うことを特徴とする。
【0006】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の光ファイバの製造方法において、前記母材の延伸工
程の後に、該延伸工程による前記母材の表面層を除去す
る工程を行うことを特徴とする。
【0007】さらに、請求項3記載の発明は、請求項2
記載の光ファイバの製造方法において、前記母材の表面
除去工程の後に、該工程による前記母材を露点−80℃
以下の不活性ガス雰囲気下の加熱炉内に2mm/分以上
の速度で送り込むことにより光ファイバを得る工程を行
うことを特徴とする。
【0008】ここで、前記ロッドはコア・クラッド構造
を有するものであってもよいし、前記ジャケット管より
高い屈折率のコア用ガラスロッドであってもよい。ま
た、これらロッドは前記光ファイバ母材の延伸工程を少
なくとも1回経たものであってもよいし、前記光ファイ
バ母材の延伸工程およびこの工程の後に続く前記光ファ
イバ母材の表面層除去工程を少なくとも1回経たもので
あってもよい。すなわち、前記ロッドとしては、コア・
クラッド構造を有するガラス母材を延伸して作製したも
のを、あるいは、コア用ガラスロッドを延伸して作製し
たものを使用してもよいし、コア・クラッド構造を有す
るガラス母材を挿入したガラス管を、あるいは、コアガ
ラスロッドを挿入したガラス管を、内部を減圧しながら
加熱して軟化・延伸して作製したものを使用してもよい
し、あるいは、このジャケット延伸工程を複数回繰り返
すことにより作製したものを使用してもよい。
【0009】
【作用】本発明方法を用いれば、母材の延伸工程におい
ては、母材を挿入したジャケット管の加熱炉内への送り
速度を2mm/分以上としているので、延伸時のコアガ
ラスの加熱が短時間で済む。したがって、同一外径のジ
ャケット管を用いた、同一送り速度のジャケット線引き
に比べ、低い加熱温度でできるので、この工程では結晶
化はほとんど進行しない。さらに、光ファイバの線引き
工程においては、線引きに供する母材の外径を10mm
以下、線引き時の母材の加熱炉内への送り速度を2mm
/分以上としているので、線引き時のコアガラスの加熱
が低い温度により短時間で済むことから、線引き時の結
晶化が抑制される。このように加工時のコアガラスの加
熱が短時間・低温度で可能になるため、コアに熱安定性
に問題のあるガラスを用いても結晶化の進行を抑制する
ことができ、ファイバの低損失化が実現できる。
【0010】さらに、上記2つの工程においては、加熱
炉内の雰囲気を露点−80℃以下の不活性ガスとしてい
るので、ガラスと水分との反応が抑制されることから、
ガラス表面での結晶核生成と結晶成長が防止される。
【0011】これに加え、母材の表面層除去工程ではさ
らにガラス表面層を除去するため、ファイバの機械強度
低下の原因になる欠陥が低減され、これによりファイバ
強度の向上を図れる。
【0012】これに対し、前述した従来のジャケット線
引き法では、通常、外径12mm以上のジャケット管を
被せた母材をそのまま線引いて外径125μmのファイ
バに加工するため、本発明の、延伸工程の外径12−2
0mmのジャケット管を被せた母材を直径0.5−10
mmに延伸する場合、線引き工程の外径10mm以下の
母材の線引きに比べ、コアガラスはより高い温度でより
長い時間加熱される。このため、従来のジャケット線引
きでは、コアガラスの加熱工程が1回だけであるにもか
かわらず、本発明における各工程後に比べ、コアに熱安
定性に問題のあるガラスを用いた場合、コアガラスの結
晶化がより進行し、損失が増大する不都合を生じる。本
発明方法を用いれば、このような不都合を解消すること
が可能である。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
詳細に説明する。
【0014】(実施例1)内径7mmのモールドを用い
て、コアが56.5ZrF4 −12BaF2 −17.5
PbF2 −3.5LaF3 −2YF3 −2.5AlF3
−6LiF(mol%)、クラッドが47.5ZrF4
−23.5BaF2 −2.5LaF3 −2.5YF3
4.5AlF3 −20NaF(mol%)からなるフッ
化物ガラス母材(外径7.0mm,長さ150mm,比
屈折率差Δn=4.2%)をサクション・キャスティン
グ法で作製し、内径15mmのモールドを用いて、母材
のクラッドガラスと同一組成のフッ化物ジャケット管
(外径15mm,内径7.0mm,長さ150mm)を
ローティーショナル・キャスティング法で作製した。ガ
ラス母材およびジャケット管の外面を研磨・エッチング
した後、両者を真空脱気することにより表面の水分を除
去した。次に、露点−80℃の不活性ガス雰囲気下にお
いて、母材をジャケット管に挿入し、ジャケット管内を
真空に引きながら、2mm/分の速度でジャケット管を
上方から286℃に設定した加熱炉へ送り込み、軟化さ
せて下方に引っ張り、外径7mmに延伸した。この延伸
で得た母材からコア径が0.4mmの部分を切りだし、
次の延伸用の母材とした。
【0015】延伸中の、加熱されたジャケット管の内面
および内部のガラス母材表面は透明状態を保ったままで
あり、得られた母材の表面および形成されたジャケット
界面はいずれも透明で、目視では欠陥は観察されなかっ
た。
【0016】(比較例1)実施例1と同様に、同一組成
・寸法のガラス母材とジャケット管を同一方法で作製し
た。それらのガラス母材およびジャケット管をそのまま
露点−60℃の不活性ガス雰囲気下におき、母材をジャ
ケット管に挿入し、ジャケット管内を真空に引きなが
ら、2mm/分の速度でジャケット管を上方から286
℃に設定した。実施例1と同一の加熱炉へ送り込み、軟
化させた下方に引っ張り、外径7mmに延伸した。延伸
中の、加熱されたジャケット管の内面および内部のガラ
ス母材表面は薄く曇りし、得られた母材の表面は白濁し
た。これらの欠陥はガラス表面に吸着した水分が原因で
あり、その水分は低露点の雰囲気からきたものと考えら
れる。
【0017】(実施例2)実施例1で得た母材を3本に
切断し、そのうちの1本の母材をエッチングして表面層
を0.05mm取り除いた後、真空脱気することにより
表面の水分を除去した。次に、露点−80℃の不活性ガ
ス雰囲気下において、2mm/分の速度で母材を上方か
ら276℃に設定した加熱炉へ送り込み、軟化させて下
方に引っ張り、外径125μmのファイバに線引いた。
得られたファイバは引っ張り強度が500MPaと高強
度を示した。
【0018】(比較例2)実施例2の残りの2本の中の
1本の母材を用い、それをそのまま露点−80℃の不活
性ガス雰囲気下において、2mm/分の速度で母材を上
方から276℃に設定した、実施例2と同一の加熱炉へ
送り込み、軟化させて下方に引っ張り、外径125μm
のファイバに線引いた。得られたファイバの引っ張り強
度は250MPaと低下した。本比較例と実施例2との
ファイバ強度の差は、母材の表面処理にのみ起因する。
したがって、実施例2では、ガラス表面の欠陥が大幅に
除去されるが、表面の薄い層にはまだファイバの強度低
下を引き起こす欠陥があること、このような母材表面の
欠陥は実施例2の表面処理により除くことができること
が分かる。
【0019】(比較例3)実施例2の残りの1本の母材
をエッチングして表面層を0.05mm取り除いた後、
真空脱気することにより表面の水分を除去した。次に、
露点−60℃の不活性ガス雰囲気下において、2mm/
分の速度で母材を上方から276℃に設定した、実施例
2と同一の加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張
ったが、加熱された母材の表面が白濁してファイバに線
引くことができなかった。本比較例と実施例2との効果
の差は、母材線引き雰囲気にのみ起因する。
【0020】(実施例3)内径7mmのモールドを用い
て、コアが56.5ZrF4 −12BaF2 −17.5
PbF2 −3.5LaF3 −2YF3 −2.5AlF3
−6LiF(mol%)、クラッドが47.5ZrF4
−23.5BaF2 −2.5LaF3 −2.5YF3
4.5AlF3 −20NaF(mol%)からなるフッ
化物ガラス母材(外径7.0mm,長さ150mm,比
屈折率差Δn=4.2%)をサクション・キャスティン
グ法で作製し、内径15mmのモールドを用いて、母材
のクラッドガラスと同一組成の3本のフッ化物ジャケッ
ト管(外径15mm,内径7.0mm,長さ150m
m)をローティーショナル・キャスティング法で作製し
た。第1ガラス母材および1本目のジャケット管の外面
をそれぞれ研磨・エッチングした後、両者を真空脱気す
ることにより表面の水分を除去した。ガラス母材に対す
る表面エッチングは、例えば図1の(A)に示すように
ガラス母材1をエッチング浴6内に収容して行うことが
できる。
【0021】次に、露点−100℃の不活性ガス雰囲気
下のグローブボックス内において、第1のガラス母材を
上記ジャケット管に挿入し、ジャケット管内を真空に引
きながら、2mm/分の速度でジャケット管を上方から
加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張り、外径7
mmに延伸した。
【0022】ここで、ガラス母材1のジャケット管2内
への挿入は、例えば図1の(B)に示すような状態で行
うことができる。そして、得られたジャケット管2は、
例えば図1の(C)に示すように加熱炉ボックス8にお
いて延伸される。このボックス8はその内部に円筒状の
加熱炉3と、この加熱炉3の上部に設けられた上記ジャ
ケット管2の上部をO−リング10を介して保持するジ
ャケット管保持具7とを有している。保持具7には、保
持されたジャケット管2の内部を減圧にするための減圧
装置11が接続されている。また、上記ボックス8の上
部壁には、ボッックス8の内部に所望の不活性ガスを供
給するためのガス供給装置12が接続されている。な
お、上記保持具7は所定速度で下降するエレベータ(図
示略)により昇降が可能である。
【0023】次いで、上記の延伸で得た母材からコア径
が0.4mmの部分を切りだし、次の延伸用の母材とし
た。この第2のガラス母材および2本目のジャケット管
の外面を図1に示すように研磨・エッチングした後、両
者を真空脱気することにより表面の水分を除去した。次
に、露点−100℃の不活性ガス雰囲気下のグローブボ
ックス内において、第2のガラス母材を上記ジャケット
管内に挿入し、ジャケット管内を真空に引きながら、2
mm/分の速度でジャケット管を上方から加熱炉へ送り
込み、軟化させて下方に引っ張り、外径7mmに延伸し
た。この2回目の延伸で得た母材からコア径が0.2m
mの部分を切りだし、第3回目の延伸用の母材とした。
この第3のガラス母材および3本目のジャケット管の外
面を研磨・エッチングした後、両者を真空脱気すること
により表面の水分を除去した。次に、露点−100℃の
不活性ガス雰囲気下のグローブボックス内において、第
3のガラス母材をジャケット管に挿入し、ジャケット管
内を真空に引きながら、2mm/分の速度でジャケット
管を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ
張り、外径7mmに延伸した。3回目の延伸で得た光フ
ァイバ母材をエッチングして表面層を0.1mm取り除
いた後、真空脱気することにより表面の水分を除去し
た。次に、露点−100℃の不活性ガス雰囲気下におい
て、2mm/分の速度で光ファイバ母材を上方から加熱
炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張り、外径125
μmのファイバに線引いた。図1において符号4はファ
イバ線引き工程に供される光ファイバ母材である。この
光ファイバ母材4は、図1の(D)に示すように母材保
持具9により保持される。なお、この保持具9は、上記
保持具7と同様に所定速度で下降するエレベータ(図示
略)により昇降が可能である。上記光ファイバ母材4か
らは光ファイバ5が線引きされる。なお、延伸および線
引きには同一の加熱炉を用いており、延伸時の炉温は2
86℃、線引き時の炉温は276℃であった。得られた
ファイバは、長さ500m、コア径が1.7μmで、
1.00μmにカットオフ波長を持つ単一モードファイ
バで、1.3μmの損失値は0.08dB/mと低損失
であった。また、得られたファイバは引っ張り強度が5
10MPaと高強度を示した。
【0024】(比較例4)実施例3の第2回目の延伸で
得られた母材の残りの一部を用いて次のようにジャケッ
ト線引きした。そのガラス母材および外径15mm,内
径7mmのジャケット管の外面を研磨・エッチングした
後、両者を真空脱気することにより表面の水分を除去し
た。次に、露点−100℃の不活性ガス雰囲気下のグロ
ーブボックス内において、母材をジャケット管に挿入
し、ジャケット管内を真空に引きながら、ジャケット管
を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張
り、外径125μmのファイバに線引いた。ガラス母材
1のジャケット管2への挿入は、例えば図2の(A)に
示すように行う。なお、線引きには実施例3と同一の加
熱炉を用いており、線引きの前半の送り速度は0.6m
m/分、後半は2mm/分とした。この時、ファイバに
線引くのに必要な炉温はそれぞれ300℃,310℃で
あった。得られたファイバは、コア径が1.8μmで、
1.06μmにカットオフ波長を持つ単一モードファイ
バで、1.3μmの損失値はファイバの前半部の200
mは30dB/m、後半部の200mは10dB/km
と非常に大きくなった。この比較例4は、従来のジャケ
ット線引き法では、熱安定性に劣る高Δn用のコアガラ
スが結晶化することを示している。
【0025】(実施例4)内径10mmのモールドを用
いて、コアが56ZrF4 −14BaF2 −15PbF
2 −3.5LaF3 −2YF3 −2.5AlF3 −7L
iF(mol%)、クラッドが47.5ZrF4 −2
3.5BaF2 −2.5LaF3 −2.5YF3 −4.
5AlF3 −20NaF(mol%)からなるフッ化物
ガラス母材(外径10mm,長さ100mm,比屈折率
差Δn=3.7%)をサクション・キャスティング法で
作製し、内径20mmのモールドを用いて、母材のクラ
ッドガラスと同一組成の3本のフッ化物ジャケット管
(外径20mm,内径10mm,長さ100mm)をロ
ーティーショナル・キャスティング法で作製した。ガラ
ス母材および1本目のジャケット管の外面を研磨・エッ
チングした後、両者を真空脱気することにより表面の水
分を除去した。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気
下において、母材をジャケット管に挿入し、ジャケット
管内を真空に引きながら、2mm/分の速度でジャケッ
ト管を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引
っ張り、外径10mmに延伸した。この延伸で得た母材
からコア径が0.6mmの部分を切りだし、次工程の延
伸用の母材とした。このガラス母材および2本目のジャ
ケット管の外面を研磨・エッチングした後、両者を真空
脱気することにより表面の水分を除去した。次に、露点
−90℃の不活性ガス雰囲気下において、母材をジャケ
ット管に挿入し、ジャケット管内を真空に引きながら、
2mm/分の速度でジャケット管を上方から加熱炉へ送
り込み、軟化させて下方に引っ張り、外径10mmに延
伸した。この2回目の延伸で得た母材からコア径が0.
3mmの部分を切りだし、第3回目の延伸用の母材とし
た。このガラス母材および3本目のジャケット管の外面
を研磨・エッチングした後、両者を真空脱気することに
より表面の水分を除去した。次に、露点−90℃の不活
性ガス雰囲気下において、母材をジャケット管に挿入
し、ジャケット管内を真空に引きながら、2mm/分の
速度でジャケット管を上方から加熱炉へ送り込み、軟化
させて下方に引っ張り、外径10mmに延伸した。3回
目の延伸で得た母材をエッチングして表面層を0.1m
m取り除いた後、真空脱気することにより表面の水分を
除去した。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気下に
おいて、2mm/分の速度で母材を上方から加熱炉へ送
り込み、軟化させて下方に引っ張り、外径125μmの
ファイバに線引いた。なお、延伸および線引きには同一
の加熱炉を用いており、延伸時の炉温は293℃、線引
き時の炉温は288℃であった。得られたファイバは、
長さ800m、コア径が1.9μmで、1.05μmに
カットオフ波長を持つ単一モードファイバで、1.3μ
mの損失値は0.16dB/mと低損失であった。ま
た、得られたファイバは引っ張り強度が470MPaと
高強度を示した。
【0026】(比較例5)実施例4の第2回目の延伸で
得られた母材の残りの一部を用いて次のようにジャケッ
ト線引きした。そのガラス母材および外径20mm,内
径10mmのジャケット管の外面を研磨・エッチングし
た後、真空脱気することにより表面の水分を除去した。
次に、露点−70℃の不活性ガス雰囲気下において、母
材をジャケット管に挿入し、ジャケット管内を真空に引
きながら、ジャケット管を上方から加熱炉へ送り込み、
軟化させて下方に引っ張り、外径125μmのファイバ
に線引いた。なお、線引きには実施例4と同一の加熱炉
を用いており、線引きの前半の送り速度は0.5mm/
分、後半は1.5mm/分とした。この時、ファイバに
線引くのに必要な炉温はそれぞれ304℃,313℃で
あった。得られたファイバは、コア径が2.0μmで、
1.11μmにカットオフ波長を持つ単一モードファイ
バで、1.3μmの損失値はファイバの前半部の300
mは50dB/m、後半部の300mは30dB/km
と非常に大きくなった。この比較例5も、従来のジャケ
ット線引き法では、熱安定性に劣る高Δn用のコアガラ
スが結晶化することを示している。また、線引き雰囲気
の露点が低いためファイバ強度は230MPaと低下し
た。
【0027】(実施例5)内径7mmのモールドを用い
て、コアが57ZrF4 −10BaF2 −20PbF2
−3.5LaF3 −2YF3 −2.5AlF3 −5Li
F(mol%)、クラッドが47.5ZrF4 −23.
5BaF2 −2.5LaF3 −2.5YF3 −4.5A
lF3 −20NaF(mol%)からなるフッ化物ガラ
ス母材(外径7.0mm,長さ150mm,比屈折率差
Δn=4.6%)をサクション・キャスティング法で作
製し、内径12mmのモールドを用いて、母材のクラッ
ドガラスと同一組成の4本のフッ化物ジャケット管(外
径12mm,内径7.0mm,長さ150mm)をロー
ティーショナル・キャスティング法で作製した。ガラス
母材および1本目のジャケット管の外面を研磨・エッチ
ングした後、両者を真空脱気することにより表面の水分
を除去した。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気下
において、母材をジャケット管に挿入し、ジャケット管
内を真空に引きながら、3mm/分の速度でジャケット
管を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ
張り、外径7mmに延伸した。この延伸で得た母材から
コア径が0.7mmの部分を切りだし、次の延伸用の母
材とした。このガラス母材および2本目のジャケット管
の外面を研磨・エッチングした後、両者を真空脱気する
ことにより表面の水分を除去した。次に、露点−90℃
の不活性ガス雰囲気下において、母材をジャケット管に
挿入し、ジャケット管内を真空に引きながら、3mm/
分の速度でジャケット管を上方から加熱炉へ送り込み、
軟化させて下方に引っ張り、外径7mmに延伸した。こ
の2回目の延伸で得た母材からコア径が0.3mmの部
分を切りだし、第3回目の延伸用の母材とした。このガ
ラス母材および3本目のジャケット管の外面を研磨・エ
ッチングした後、両者を真空脱気することにより表面の
水分を除去した。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲
気下において、母材をジャケット管に挿入し、ジャケッ
ト管内を真空に引きながら、3mm/分の速度でジャケ
ット管を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に
引っ張り、外径7mmに延伸した。この3回目の延伸で
得た母材からコア径が0.15mmの部分を切りだし、
第4回目の延伸用の母材とした。このガラス母材および
4本目のジャケット管の外面を研磨・エッチングした
後、両者を真空脱気することにより表面の水分を除去し
た。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気下におい
て、母材をジャケット管に挿入し、ジャケット管内を真
空に引きながら、3mm/分の速度でジャケット管を上
方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張り、
外径7mmに延伸した。4回目の延伸で得た母材をエッ
チングして表面層を0.1mm取り除いた後、真空脱気
することにより表面の水分を除去した。次に、露点−9
0℃の不活性ガス雰囲気下において、3mm/分の速度
で母材を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に
引っ張り、外径125μmのファイバに線引いた。な
お、延伸および線引きには同一の加熱炉を用いており、
延伸時の炉温は286℃、線引き時の炉温は280℃で
あった。得られたファイバは、長さ300,コア径が
1.6μmで、0.99μmにカットオフ波長を持つ単
一モードファイバで、1.3μmの損失値は0.10d
B/mと低損失であった。また、得られたファイバは引
っ張り強度が480MPaと高強度を示した。
【0028】(比較例6)実施例5の第3回目の延伸で
得られた母材の残りの一部を用いて次のようにジャケッ
ト線引きした。そのガラス母材および外径12mm,内
径7mmのジャケット管の外面を研磨・エッチングした
後、両者を真空脱気することにより表面の水分を除去し
た。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気下におい
て、母材をジャケット管に挿入し、ジャケット管内を真
空に引きながら、ジャケット管を上方から加熱炉へ送り
込み、軟化させて下方に引っ張り、外径125μmのフ
ァイバに線引いた。なお、線引きには実施例5と同一の
加熱炉を用いており、線引きの前半の送り速度は1.5
mm/分、後半は3mm/分とした。この時、ファイバ
に線引くのに必要な炉温はそれぞれ300℃,310℃
であった。得られたファイバは、コア径が1.8μm
で、1.11μmにカットオフ波長を持つ単一モードフ
ァイバで、1.3μmの損失値はファイバの前半部の1
00mは28dB/m、後半部の200mは9dB/k
mと非常に大きくなった。
【0029】(実施例6)内径5mmのモールドを用い
て、コアが56.5ZrF4 −12BaF2 −17.5
PbF2 −3.5LaF3 −2YF3 −2.5AlF3
−6LiF(mol%)、クラッドが47.5ZrF4
−23.5BaF2 −2.5LaF3 −2.5YF3
4.5AlF3 −20NaF(mol%)からなるフッ
化物ガラス母材(外径5.0mm,長さ100mm,比
屈折率差Δn=4.2%)をサクション・キャスティン
グ法で作製し、内径12mmのモールドを用いて、母材
のクラッドガラスと同一組成の2本のフッ化物ジャケッ
ト管(外径12mm,内径5mm,長さ100mmと外
径12mm,内径3mm,長さ100mm)をローティ
ーショナル・キャスティング法で作製した。ガラス母材
および内径5mmのジャケット管の外面を研磨・エッチ
ングした後、両者を真空脱気することにより表面の水分
を除去した。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気下
において、母材をジャケット管に挿入し、ジャケット管
内を真空に引きながら、3mm/分の速度でジャケット
管を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ
張り、外径3mmに延伸した。この延伸で得た母材から
コア径が0.15mmの部分を切りだし、次の延伸用の
母材とした。このガラス母材および内径3.0mmのジ
ャケット管の外面をそれぞれ研磨・エッチングした後、
両者を真空脱気することにより表面の水分を除去した。
次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気下において、母
材をジャケット管に挿入し、ジャケット管内を真空に引
きながら、3mm/分の速度でジャケット管を上方から
加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張り、外径3
mmに延伸した。2回目の延伸で得た母材をエッチング
して表面層を0.05mm取り除いた後、真空脱気する
ことにより表面の水分を除去した。次に、露点−90℃
の不活性ガス雰囲気下において、9mm/分の速度で母
材を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ
張り、外径125μmのファイバに線引いた。なお、延
伸および線引きには同一の加熱炉を用いており、延伸時
の炉温は288℃、線引き時の炉温は280℃であっ
た。得られたファイバは、長さ170m、コア径が1.
6μmで、0.95μmにカットオフ波長を持つ単一モ
ードファイバで、1.3μmの損失値は0.07dB/
mと低損失であった。また、得られたファイバは引っ張
り強度が540MPaと高強度を示した。
【0030】(比較例7)実施例6と全く同一条件で2
回の延伸を行って外径3mmの母材を作製したが、母材
表面の研磨・エッチング工程を省略して、そのまま真空
脱気することにより表面の水分を除去した。次に、露点
−90℃の不活性ガス雰囲気下において、9mm/分の
速度で母材を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下
方に引っ張り、外径125μmのファイバに線引いた。
なお、線引き時の炉温は280℃であった。得られたフ
ァイバは、長さ170m、コア径が1.5μmで、0.
89μmにカットオフ波長を持つ単一モードファイバ
で、1.3μmの損失値は0.08dB/mと低損失で
あったが、引っ張り強度は260MPaと低下した。こ
の強度の低下は母材の表面層の延伸時の結晶化に起因し
ており、単一モードファイバの高強度化には延伸前に母
材の表面層を取り除く必要があることを示している。
【0031】(実施例7)内径7mmのモールドを用い
て、コアがPr3+を500ppmドープした56ZrF
4 −14BaF2 −15PbF2 −3.5LaF3 −2
YF3 −2.5AlF3 −7LiF(mol%)、クラ
ッドが47.5ZrF4 −23.5BaF2 −2.5L
aF3 −2.5YF3 −4.5AlF3 −20NaF
(mol%)からなるフッ化物ガラス母材(外径7.0
mm,長さ150mm,比屈折率差Δn=3.7%)を
サクション・キャスティング法で作製し、内径15mm
のモールドを用いて、母材のクラッドガラスと同一組成
のフッ化物ジャケット管(外径15mm,内径3mm,
長さ100mm)をローティーショナル・キャスティン
グ法で作製した。まず、ガラス母材は、外面を研磨・エ
ッチングした後、真空脱気することにより表面の水分を
除去した。次に、露点−100℃の不活性ガス雰囲気下
において、3mm/分の速度で母材を上方から加熱炉へ
送り込み、軟化させて下方に引っ張り、外径3mmに延
伸し、コア径が0.2mmの部分を切りだし、次の延伸
用母材とした。このガラス母材およびジャケット管の外
面をそれぞれ研磨・エッチングした後、両者を真空脱気
することにより表面の水分を除去した。次に、露点−1
00℃の不活性ガス雰囲気下において、母材をジャケッ
ト管に挿入し、ジャケット管内を真空に引きながら、3
mm/分の速度でジャケット管を上方から加熱炉へ送り
込み、軟化させて下方に引っ張り、外径7mmに延伸し
た。この延伸で得た母材をエッチングして表面層を0.
05mm取り除いた後、真空脱気することにより表面の
水分を除去した。次に、露点−100℃の不活性ガス雰
囲気下において、3mm/分の速度で母材を上方から加
熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張り、外径12
5μmのファイバに線引いた。なお、延伸および線引き
には同一の加熱炉を用いており、最初の延伸時の炉温は
275℃、2回目の延伸時の炉温は290℃、線引き時
の炉温は280℃であった。得られたファイバは、長さ
490m、コア径が1.7μmで、0.95μmにカッ
トオフ波長を持つ単一モードファイバで、1.3μmの
損失値は0.2dB/m(図3)と低損失であった。な
お、図3中の大きなピークはPr3+に起因する吸収であ
る。また、得られたファイバは引っ張り強度が510M
Paと高強度を示した。本実施例で得たファイバを用い
て、波長1.017μmの光励起による波長1.31μ
mの信号光の増幅器を構成したところ、0.12dB/
mWの利得係数を得た。
【0032】(実施例8)内径5mmのモールドを用い
て、コア用の55.5ZrF4 −16BaF2 −12.
5PbF2 −3.5LaF3 −2YF3 −2.5AlF
3 −8LiF(mol%)組成のガラスロッド(外径
5.0mm,長さ50mm)を作製した。クラッド用の
ガラス管は、内径20mmのモールドを用いて、47.
5ZrF4 −23.5BaF2 −2.5LaF3 −2.
5YF3 −4.5AlF3 −20NaF(mol%)組
成のガラスロッド(外径20.0mm,長さ50mm)
を作製し、超音波加工により内径0.5mmのガラス管
に加工した。まず、コア用ガラスロッドは、外面を研磨
・エッチングした後、真空脱気することにより表面の水
分を除去した。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気
下において、3mm/分の速度で母材を上方から加熱炉
へ送り込み、軟化させて下方に引っ張り、外径0.5m
mに延伸した。延伸したコア用ガラスロッドとクラッド
用ガラス管の表面をそれぞれ研磨・エッチングした後、
両者をフッ化水素ガスとフッ素ガスとアルゴンガスの混
合ガス雰囲気で180℃に加熱することにより表面の水
分と水酸化物を除去した。次に、露点−90℃の不活性
ガス雰囲気下において、コア用ガラスロッドをクラッド
用ガラス管に挿入し、管内を真空に引きながら、2mm
/分の速度で管を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させ
て下方に引っ張り、外径6mmに延伸した。延伸で得ら
れた母材をエッチングして表面層を0.05mm取り除
いた後、真空脱気することにより表面の水分を除去し
た。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気下におい
て、4mm/分の速度で母材を上方から加熱炉へ送り込
み、軟化させて下方に引っ張り、外径125μmのファ
イバに線引いた。なお、延伸および線引きには同一の加
熱炉を用いており、最初の延伸時の炉温は272℃、2
回目の延伸時の炉温は295℃、線引き時の炉温は27
8℃であった。得られたファイバは、長さが150m,
Δnが3.8%、コア径が2.4μmで、1.25μm
にカットオフ波長を持つ単一モードファイバで、1.3
μmの損失値は0.12dB/mと低損失であった。ま
た、得られたファイバは引っ張り強度が460MPaと
高強度を示した。
【0033】(実施例9)内径5mmのモールドを用い
て、コア用の55.5ZrF4 −16BaF2 −12.
5PbF2 −3.5LaF3 −2YF3 −2.5AlF
3 −8LiF(mol%)組成のガラスロッド(外径
5.0mm,長さ50mm)を作製した。クラッド用と
ジャケット用の2本のガラス管は、内径12mmのモー
ルドを用いて、47.5ZrF4 −23.5BaF2
2.5LaF3 −2.5YF3 −4.5AlF3 −20
NaF(mol%)組成のガラスロッド(外径12.0
mm,長さ50mm)を作製し、超音波加工により内径
1.5mmのガラス管に加工して作製した。まず、コア
用ガラスロッドは、外面を研磨・エッチングした後、真
空脱気することにより表面の水分を除去した。次に、露
点−90℃の不活性ガス雰囲気下において、3mm/分
の速度で母材を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて
下方に引っ張り、外径1.5mmに延伸した。延伸した
コア用ガラスロッドとクラッド用ガラス管の表面をそれ
ぞれ研磨・エッチングした後、両者をフッ化水素ガスと
フッ素ガスとアルゴンガスの混合ガス雰囲気で180℃
に加熱することにより表面の水分と水酸化物を除去し
た。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気下におい
て、コア用ガラスロッドをクラッド用ガラス管に挿入
し、管内を真空に引きながら、3mm/分の速度で管を
上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張
り、外径1.5mmに延伸した。延伸したガラス母材お
よびジャケット管の外面をそれぞれ研磨・エッチングし
た後、両者を真空脱気することにより表面の水分を除去
した。次に、露点−90℃の不活性ガス雰囲気下におい
て、母材をジャケット管に挿入し、ジャケット管内を真
空に引きながら、3mm/分の速度でジャケット管を上
方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張り、
外径5mmに延伸した。延伸で得た母材をエッチングし
て表面層を0.05mm取り除いた後、真空脱気するこ
とにより表面の水分を除去した。次に、露点−90℃の
不活性ガス雰囲気下において、5mm/分の速度で母材
を上方から加熱炉へ送り込み、軟化させて下方に引っ張
り、外径125μmのファイバに線引いた。なお、延伸
および線引きには同一の加熱炉を用いており、最初の延
伸時の炉温は271℃、2回目の延伸時の炉温は290
℃、3回目の延伸時の炉温は287℃、線引き時の炉温
は278℃であった。得られたファイバは、長さが16
0m,Δnが3.8%、コア径が1.8μmで、0.9
3μmにカットオフ波長を持つ単一モードファイバで、
1.3μmの損失値は0.13dB/mと低損失であっ
た。また、得られたファイバは引っ張り強度が550M
Paと高強度を示した。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低損失で、かつ高強度を有する高Δnフッ化物単一モー
ド光ファイバが得られる。この光ファイバを用いた光増
幅器は、大幅な特性向上が可能になるため、光通信シス
テムの低コスト化および高性能化が図れるという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバの製造方法の一実施例(実
施例3)における各工程を示す模式的断面図である。
【図2】比較例4における各工程を示す模式的断面図で
ある。
【図3】本発明の光ファイバの製造方法の他の実施例
(実施例7)により得られた光ファイバの損失特性を示
す特性図である。
【符号の説明】
1 ガラス母材 2 ジャケット管 3 加熱炉 4 光ファイバ母材 5 光ファイバ 6 エッチング浴 7 ジャケット管保持具 8 加熱炉ボックス 9 母材保持具 10 O−リング 11 減圧装置 12 ガス供給装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C03B 37/012

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化物ガラスよりなるジャケット管内
    に、該ジャケット管のフッ化物ガラスより高い屈折率部
    分を少なくとも一部に有するフッ化物ガラスよりなるロ
    ッドを挿入して複合体を得、該複合体を加熱し延伸して
    母材を得る工程と、その後に前記母材を加熱し線引きし
    て単一モードの光ファイバを得る工程を有する光ファイ
    バの製造方法において、 前記母材の延伸工程は、前記複合体の内部を減圧しつ
    つ、露点−80℃以下の不活性ガス雰囲気下の加熱炉内
    に前記複合体を2mm/分以上の速度で送り込むことに
    より行うことを特徴とする光ファイバの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ファイバの製造方法に
    おいて、前記母材の延伸工程の後に、該延伸工程による
    前記母材の表面層を除去する工程を行うことを特徴とす
    る光ファイバの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光ファイバの製造方法に
    おいて、前記母材の表面除去工程の後に、該工程による
    前記母材を露点−80℃以下の不活性ガス雰囲気下の加
    熱炉内に2mm/分以上の速度で送り込むことにより光
    ファイバを得る工程を行うことを特徴とする光ファイバ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の光
    ファイバの製造方法において、前記ロッドはコア・クラ
    ッド構造を有するものであることを特徴とする光ファイ
    バの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の光
    ファイバの製造方法において、前記ロッドは前記ジャケ
    ット管より高い屈折率のコア用ガラスロッドであること
    を特徴とする光ファイバの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の光ファイバの
    製造方法において、前記ロッドは、前記母材の延伸工程
    を少なくとも1回経たものであることを特徴とする光フ
    ァイバの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4または5に記載の光ファイバの
    製造方法において、前記ロッドは、前記母材の延伸工程
    およびこの工程の後に続く前記母材の表面層除去工程を
    少なくとも1回経たものであることを特徴とする光ファ
    イバの製造方法。
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