JP2751535B2 - 磁気転写方法 - Google Patents

磁気転写方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マスター媒体上に記録された情報信号をス
レーブ媒体に転写する磁気転写方法に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、マスター媒体上に記録された記録信号を垂
直方向に強調してバイアス磁界を印加してスレーブ媒体
に転写する磁気転写方法において、上記マスター媒体の
長手方向の残留保磁力Hr1と上記スレーブ媒体の垂直方
向の残留保磁力Hr2の間に成り立つ関係を規定すること
により、上記バイアス磁界によるマスター媒体の減磁を
減少させ、繰り返し転写後でも優れたスレーブ媒体の転
写再生出力が得られる磁気転写方法を提供するものであ
る。
〔従来の技術〕
ビデオ信号やオーディオ信号等が記録された磁気記録
媒体を複製する方法としては、予め記録がなされたマス
ター媒体にスレーブ媒体をこれらの磁気媒体の磁性層同
士が密着するように重ね合わせ、良好な接触状態のもと
にバイアス磁界を印加してマスター媒体上の磁気的記録
をスレーブ媒体に転写する,所謂磁気転写方法が知られ
ている。
従来より、磁気転写方法により転写を行う場合には、
例えば特公昭52-36004号公報に記載されるように、媒体
の長手方向にバイアス磁界が印加される装置が使用され
ていたが、近年、例えば実開昭63-44214号公報等に見ら
れるように、軟磁性鉄からなる転写ドラムを採用した装
置が知られるようになっている。この装置では、バイア
ス磁界が垂直方向に強調して印加されることになり、バ
イアス磁界によるマスター媒体の減磁が抑えられるとい
う利点を有し、例えばビデオテープ等の所謂ソフトテー
プの作製において実用化されている。
ところで、上述のように、磁気転写方法は、通常ソフ
トテープ等の大量生産を行うために利用されるので、繰
り返し転写後でもマスター媒体の減磁が少ないことが要
求される。マスター媒体の減磁は転写の際のバイアス磁
界に依存する。従って、マスター媒体の減磁を抑えるた
めには、転写の際に必要なバイアス磁界はできるだけ小
さいことが望ましい。
一方、転写の際に必要なバイアス磁界とスレーブ媒体
の保磁力Hc2は比例関係にある。従って、マスター媒体
の減磁を抑えつつ、転写効率を大きくするためには、ス
レーブ媒体の保磁力Hc2とマスター媒体の保磁力Hc1の間
なる関係を満たすことが必要であるとされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、媒体の垂直方向の反転磁界について考
える場合、媒体の垂直方向の保磁力はあまり意味をなさ
ない。具体的には、例えばCoを含有するγ−Fe2O3テー
プやメタルテープ等のように長手角形比Rsが比較的1に
近く、SFD(スイッチング・フィールド・ディストリビ
ューション)が小さい媒体において、この媒体の長手方
向の保磁力と長手方向の反転磁界とは良く対応するにも
かかわらず、上記媒体の垂直方向の保磁力は垂直方向の
反転磁界とは大きく異なることがある。つまり、磁気転
写方法において、長手方向にバイアス磁界が印加される
場合、マスター媒体とスレーブ媒体の間に なる関係を満足させることにより、バイアス磁界による
マスター媒体の減磁を低減させ、良好な特性を得ること
が可能であった。ところが、垂直方向にバイアス磁界が
印加される場合には、 或いは、 のような関係を満足したマスター媒体とスレーブ媒体を
組み合わせて用い、スレーブ媒体の最適バイアス磁界を
印加して転写を行っても、必ずしもマスター媒体の減磁
は抑えられないことを本発明者は実験により明らかにし
た。このため、垂直方向にバイアス磁界を印加する磁気
転写方法では、マスター媒体の減磁を抑えつつ、転写効
率を大きくするためのマスター媒体とスレーブ媒体の間
の条件として、新しい知見が必要とされている。
そこで、本発明はかかる従来の実情に鑑みて提案され
たものであって、垂直方向に強調してバイアス磁界を印
加して転写を行う際、マスター媒体の減磁を減少させ、
繰り返し転写後でも優れたスレーブ媒体の転写再生出力
が得られる磁気転写方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の磁気記録媒体は、上述の目的を達成せんもの
と長期に亘り鋭意研究を重ねた結果、垂直方向にバイア
ス磁界を印加する磁気転写において、反磁界補正しない
上記スレーブ媒体の垂直方向の残留保磁力Hr2が上記マ
スター媒体の長手方向の残留保磁力Hr1の1/2以下とされ
るようにマスター媒体とスレーブ媒体とを組み合わせて
用いることにより、マスター媒体の減磁を抑えつつ、繰
り返し転写後でも優れたスレーブ媒体の転写再生出力が
得られることを見出すに至った。
本発明は、このような知見に基づいて完成されたもの
であって、情報信号が記録されたマスター媒体とスレー
ブ媒体を圧接させてバイアス磁界を垂直方向に強調して
印加し、マスター媒体上の上記情報信号をスレーブ媒体
に転写する磁気転写方法において、上記マスター媒体の
長手方向の残留保磁力Hr1と上記スレーブ媒体の垂直方
向の残留保磁力Hr2の間に (但し、Hr2は反磁界補正しない値とする。)なる関係
が成り立つことを特徴とする。
一般に、残留保磁力(Remanence Coercivity)Hrと
は、第1図に示すように、磁気ヒステリシス曲線のレマ
ネンスループ(図中に点線で示す。)から求めた保磁力
である。即ち、媒体にある磁界を印加し、その磁界を取
り去った時に媒体内に残留した磁化を0にするために必
要な磁界の大きさと定義される。
本発明では、上記(2)式の関係を満足するマスター
媒体とスレーブ媒体の組合せを用いて媒体の垂直方向に
バイアス磁界を印加して磁気転写を行う。
上記(2)式の関係は、以下に記す理由によって導か
れる。先ず、マスター媒体にバイアス磁界を垂直方向に
強調して印加する場合について考える。通常マスター媒
体に使用されるメタルテープは3000Gauss程度の比較的
大きな飽和磁化量を有している。このため、マスター媒
体の内部には大きな反磁界が生じるので、マスター媒体
に印加されるバイアス磁界の大きさは非常に小さくな
る。一方、フェライトヘッド等により印加されるバイア
ス磁界の大きさは高々1200Oe程度なので、垂直方向成分
のバイアス磁界によるマスター媒体の減磁は非常に少な
い。即ち、マスター媒体の減磁はマスター媒体に印加さ
れるバイアス磁界のうちの長手方向成分に大きく依存す
る。従って、マスター媒体の減磁を抑えるためには、長
手方向成分のバイアス磁界の大きさを小さくする必要が
ある。このため、マスター媒体は、長手方向に大きな反
転磁界が大きいもの、つまり長手方向の残留保磁力Hr1
が比較的大きいものとされる。
次に、スレーブ媒体にバイアス磁界を垂直方向に強調
して印加する場合について考えると、スレーブ媒体に対
して垂直方向の反転磁界、即ちスレーブ媒体の垂直方向
の残留保磁力Hr2に対応して垂直方向のバイアス磁界が
必要になる。このためスレーブ媒体には、垂直方向の反
転磁界が小さいもの、つまり垂直方向の残留保磁力Hr2
が小さいものを使用しなければならない。
上記残留保磁力Hr1,Hr2は使用される磁性粉末の保磁
力Hcや保磁力Hcの分布,粒子間相互作用,配向度及び飽
和磁化量等に大きく影響されるものであって、必ずしも
保磁力Hcと一致せず、従来測定されてきた媒体の保磁力
Hcとは全く異なる場合が珍しくない。従って、この残留
保磁力Hr1,Hr2を用いてマスター媒体とスレーブ媒体を
上記(2)式のように規定することにより、バイアス磁
界によるマスター媒体の減磁を減少させ、繰り返し転写
後でもスレーブ媒体の転写再生出力が良好とされる。
使用されるスレーブ媒体としては、六方晶系フェライ
ト磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性層を形成した磁
気記録媒体が使用可能である。
上記六方晶系フェライト磁性粉末としては、一般式 MO・n(Fe2O3) ・・・(3) (但し、式中MはBa,Sr,Caのうち少なくとも一種を表
し、またnは5〜6である。) で表される六方晶系フェライトの微粒子である。この場
合、保磁力を制御するために、Co,Ti,Ni,Mn,Cu,Zn,In,G
e,Nbのうち少なくとも一種を添加し、上記六方晶系フェ
ライトを構成するFeの一部をこれらの元素で置き換えて
も良い。例えば(3)式中のMがBaであるマグネットブ
ランバイト型バリウムフェライトにおいて、上記元素に
よりFeの一部を置き換えた場合には、その組成は一般式 BaO・n(Fe1-mXm)2O3 ・・・(4) (但し、式中XはCo,Ti,Ni,Mn,Cu,Zn,In,Ge,Nbのうち少
なくとも一種を表し、またmは0〜0.2、nは5〜6で
ある。)で表される。
また、上記の六方晶系フェライト磁性粉末の製法とし
ては、例えばフラックス法,ガラス結晶化法,水熱合成
法,共沈法等が挙げられるが、勿論これらに限定される
ものではなく、従来より知られる何れの方法であっても
よい。
上記六方晶系フェライト磁性粉末は、磁気記録媒体の
磁性粉末として使用する場合には、樹脂結合剤や有機溶
剤とともに混練され、磁性塗料に調製された後、非磁性
支持体上に塗布され磁性層となる。
ここで、上記樹脂結合剤としては、通常使用される各
種の樹脂結合剤が使用でき、例えば塩化ビニル−酢酸ビ
ニル系共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合
体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、アクリル
酸エステル−アクリロニトリル共重合体、熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマー、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリ
ロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチ
ラール、セルロース誘導体、ポリエステル樹脂、ポリブ
タジエン等の合成ゴム系樹脂、フェノール樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、メラミン樹脂、アル
キッド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系反応樹脂、エ
ポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロース−メラミン
樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアナートプレ
ポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソ
シアナートとの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低
分子量グリコール/高分子量ジオール/トリフェニルメ
タントリイソシアナートの混合物、ポリアミン樹脂及び
これらの混合物等が挙げられる。
あるいは、磁性粉末の分散性の改善を図るために、親
水性極性基を持った樹脂結合剤を使用してもよい。
具体的には、−SO3M,−OSO3M,−COOM, (式中、Mは水素原子又はアルカリ金属を表し、M′は
水素原子,アルカリ金属又は炭化水素基を表す。)から
選ばれた親水性極性基を導入したポリウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、
塩化ビニリデン系共重合体、アクリル酸エステル系共重
合体、ブタジエン系共重合体等が使用可能である。
また、使用可能な有機溶剤としても通常のものが使用
可能で、例えばアセトン,メチルエチルケトン,シクロ
ヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸メチル,酢酸エチ
ル,酢酸ブチル,乳酸エチル,酢酸グリコールモノエチ
ルエーテル等のエステル系溶剤、グリコールジメチルエ
ーテル,グリコールモノエチルエーテル,ジオキサン等
のグリコールエーテル系溶剤、ベンゼン,トルエン,キ
シレン等の芳香族炭化水素系溶剤、メチレンクロライ
ド,エチレンクロライド,四塩化炭素,クロロホルム,
エチレンクロルヒドリン,ジクロルベンゼン等の塩素化
炭化水素系溶剤等、汎用の溶剤を用いることができる。
磁性層には、これら樹脂結合剤等の他潤滑剤等を内添
あるいはトップコートしてもよく、さらに必要に応じて
研磨剤や分散剤を添加してもよい。
上記六方晶系フェライト磁性粉末や樹脂結合剤等を混
練した磁性塗料は非磁性支持体上に塗布されて磁性層を
形成するが、上記非磁性支持体の素材としては、ポリエ
チレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリエチレ
ン,ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロース
トリアセテート,セルロースダイアセテート,セルロー
スアセテートブチレート等のセルロース誘導体、ポリ塩
化ビニル,ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリ
カーボネート,ポリイミド,ポリアミドイミド等のプラ
スチック、アルミニウム合金,チタン合金等の軽金属、
アルミナガラス等のセラミックス等が使用される。
この非磁性支持体の形態としては、フィルムシート,
ディスク,カード,ドラム尚のいずれでもよい。
上述のスレーブ媒体は、磁界転写方法によってマスタ
ー媒体から磁気信号が転写される。磁気信号の転写の際
に使用される転写装置は、例えばローラ圧着方式やエア
ー圧着方式によるものが使用される。ここで、上述の転
写装置において、高透磁率材料等からなる転写ドラムを
採用すれば、バイアス磁界を垂直方向に強調して印加す
ることができる。
また、使用されるマスター媒体としては、高保磁力の
針状メタル磁性粉末を用いて磁性層を形成した,所謂メ
タル磁気記録媒体もしくは強磁性金属薄膜を真空蒸着等
の方法により蒸着した,所謂蒸着磁気記録媒体を使用す
ることが好ましい。
このマスター媒体の長手方向の残留保磁力Hr1は1400O
e以上であることが好ましい。この範囲は、実用上使用
されるバイアス磁界領域に即したマスター用磁気記録媒
体の減磁を抑えるのに有効な値である。
〔作用〕
本発明の磁気転写方法では、マスター媒体の長手方向
の残留保磁力Hr1をスレーブ媒体の反磁界補正しない垂
直方向の残留保磁力Hr2の2.0倍以上としているので、バ
イアス磁界の長手方向成分によるマスター媒体の減磁が
抑えられる。
また、スレーブ媒体においては、反磁界補正しない垂
直方向の残留保磁力Hr2が上述の条件を満たしているの
で、転写の際に必要なバイアス磁界が小さくて済む。
従って、本発明では、マスター媒体の減磁が大幅に抑
えられ、繰り返し転写後でも優れたスレーブ媒体の転写
再生出力が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的な実験結果に基づいて説明する
が、本発明がこの実施例に限定されるものではないこと
は言うまでもない。
スレーブ媒体の作製 先ず、第1表に示すようにX線粒径,板状比及び保磁
力Hcの異なる3種類のバリウムフェライト磁性粉末a,b,
cを用いて後述する手順に従って5種類のスレーブ媒体
A乃至Eを作製した。
磁性塗料の組成 バリウムフェライト磁性粉末a〜c 100重量部 バインダー樹脂 15重量部 研磨剤(Al2O3) 5重量部 カーボン 2重量部 メチルエチルケトン 110重量部 トルエン 50重量部 シクロヘキサノン 50重量部 上記の材料をボールミルにて分散混合した後、硬化剤
を加えて混合して磁性塗料を調製した。
この磁性塗料をベースフィルム上に塗布して磁性層を
形成し、垂直配向処理を行った後、乾燥,カレンダー処
理を施し、硬化させて磁性層を得た。そして、これを切
断して3.0μm厚のサンプルテープを作製した。
このようにして得られたスレーブ媒体A〜Eの垂直角
形比Rs(%),Ms(emu/cc),垂直方向の保磁力Hc2(O
e)及び垂直方向の残留保磁力Hr2(Oe)は第2表に示す
通りであった。
マスター媒体の作製 次に、保磁力Hcがそれぞれ2000Oe及び1700Oeであるメ
タル針状磁性粉末d,eを用いて後述する手順に従ってマ
スター媒体F及びGを作製した。
磁性塗料の組成 メタル針状磁性粉末d,e 100重量部 バインダー樹脂 20重量部 研磨剤(Al2O3) 10重量部 カーボン 5重量部 メチルエチルケトン 110重量部 トルエン 50重量部 シクロヘキサノン 50重量部 上記の材料をボールミルにて分散混合した後、硬化剤
を加えて混合して磁性塗料を調製した。
この磁性塗料をベースフィルム上に塗布して磁性層を
形成し、長手配向処理を行った後、乾燥,カレンダー処
理を施し、硬化させて磁性層を得た。そして、これを切
断して4.0μm厚のサンプルテープを作製した。
このようにして得られたマスター媒体F及びGの長手
角形比Rs(%),長手方向の保磁力Hc1(Oe)及び長手
方向の残留保磁力Hr1(Oe)は第3表に示す通りであ
る。
実施例1〜4 上記スレーブ媒体A,C,Dと上記マスター媒体F又はG
を第4表に示す通りに組み合せて用い、予めヘッド記録
された各マスター媒体F,G上の磁気的記録を磁気転写方
式によりそれぞれスレーブ媒体A,C,Dに転写した。
比較例1〜3 上記スレーブ媒体A,C,Eと上記マスター媒体F又はG
を第4表に示す通りに組み合せて用い、予めヘッド記録
された各マスター媒体F,G上の磁気的記録を磁気転写方
式によりそれぞれスレーブ媒体A,C,Eに転写した。
上記ヘッド記録においては、トラック幅22μm,ギャッ
プ長0.25μm,コイルの巻き数23回のメタル・イン・キャ
ップヘッドを用い、相対速度3.133m/秒、周波数f=4.7
MHzの最適記録電流により記録を行った。
また、磁気転写はマスター媒体に予め鏡面パターンを
ヘッド記録しておき、スレーブ媒体と空気圧着した後、
バイアス磁界を転写出力が最大となるように印加し、4m
/秒の速度で転写を行った。
なお、転写にはエアー圧着方式の転写装置を使用し
た。上記エアー圧着方式の転写装置は第2図に示すよう
に、フェライトからなるバイアスヘッド(1)(ギャッ
プ長200μm,コイルの巻き数35回)と軟磁性鉄により構
成される転写ドラム(2)とが対向配置されてなるもの
である。エアー圧着方式は、バイアスヘッド(1)の後
方(1b)側から第1図中矢印Aで示される空気が送り込
まれ、この空気Aがバイアスヘッド(1)の前方(1a)
側に一するヘッドの側面から対向する転写ドラム(2)
の側面に対して所定の圧力を有して吹き出すことによっ
て、転写ドラム(2)の側面にマスター用磁気記録媒体
(3)とスレーブ用磁気記録媒体(4)とを圧着するも
のである。このように、バイアスヘッド(1)側から吹
き出す空気の圧力によってマスター用磁気記録媒体
(3)とスレーブ用磁気記録媒体(4)とを圧着しなが
らバイアスヘッド(1)によってバイアス磁界(バイア
ス周波数f=200KHzの最適バイアス電流)を印加して転
写を行った。
ここで、マスター媒体の長手方向の残留保磁力Hr1
スレーブ媒体の垂直方向の残留保磁力Hr2の関係と、繰
り返し転写によるマスター媒体の減磁量及びスレーブ媒
体の転写再生出力の減衰量について検討した。
第5表は、各実施例1〜4及び各比較例1〜3におい
て、最適バイアス電流にて100回転写を行った後、マス
ター媒体の減磁量とそのマスター媒体を使用して転写し
た場合のスレーブ媒体の転写再生出力(周波数f=10MH
z)をスペクトラムアナライザーを用いて測定した結果
を示すものである。
なお、第5表中のマスター媒体の減磁量は転写前のマ
スター媒体の出力を0dBとし、スレーブ媒体の再生出力
は初回転写時のスレーブ媒体の再生出力を0dBとした場
合の値である。
第5表から明らかなように、実施例1〜4はマスター
媒体の長手方向の残留保磁力Hr1と上記スレーブ媒体の
垂直方向の残留保磁力Hr2の間に Hr1/Hr2≧2.0 の関係が成り立っており、繰り返し転写によるマスター
媒体の減磁量が少なく、それとともにスレーブ媒体の転
写再生出力の減衰量が少ないことが判る。これに対し
て、比較例1〜3は上述のような関係を満たしておら
ず、繰り返し転写によるマスター媒体の減磁量やスレー
ブ媒体の転写再生出力の減衰量が実施例1〜4のそれら
と比較すると著しく大きい。
また、実施例1〜4及び比較例1〜3はいずれもスレ
ーブ媒体の保磁力Hc2がマスター媒体の保磁力Hc1の1/2.
5以下であるが、比較例1〜3については、繰り返し転
写によるマスター媒体の減磁量やスレーブ媒体の転写再
生出力の減衰量は抑えられていない。また、実施例1,4
及び比較例1はいずれもHc1/Hc2=2.8と等しいにもか
かわらず、比較例1ではマスター媒体やスレーブ媒体の
特性の劣化がはげしい。従って、従来のように、スレー
ブ媒体の保磁力Hc2とマスター媒体の保磁力Hc1について
検討しても必ずしもマスター媒体の減磁やスレーブ媒体
の転写再生出力の減衰を抑えられないことが明らかにさ
れた。
更に、実施例1〜4を比較すると、Hr1/Hr2の値が大
きいほど、マスター媒体の減磁量が低減化される傾向に
あった。
〔発明の効果〕
以上の結果からも明らかなように、本発明の磁気転写
方法では、マスター媒体の長手方向の残留保磁力Hr1
スレーブ媒体の垂直方向の残留保磁力Hr2の2倍以上と
なるようにマスター媒体とスレーブ媒体を組み合わせて
いるので、繰り返し転写によるマスター媒体の減磁量を
抑えることができ、スレーブ媒体の繰り返し転写時にお
ける転写再生出力を初回転写再生出力とほぼ同等の値と
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はレマネンスループを説明するための特性図、第
2図は磁界転写の際に使用するエアー圧着方式を説明す
る模式図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報信号が記録されたマスター媒体とスレ
    ーブ媒体を圧接させてバイアス磁界を垂直方向に強調し
    て印加し、マスター媒体上の上記情報信号をスレーブ媒
    体に転写する磁気転写方法において、 上記マスター媒体の長手方向の残留保磁力Hr1と上記ス
    レーブ媒体の垂直方向の残留保磁力Hr2の間に (但し、Hr2は反磁界補正しない値とする。)なる関係
    が成り立つことを特徴とする磁気転写方法。
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