JP2749162B2 - Sohcエンジンの動弁装置 - Google Patents

Sohcエンジンの動弁装置

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JP2749162B2
JP2749162B2 JP1309467A JP30946789A JP2749162B2 JP 2749162 B2 JP2749162 B2 JP 2749162B2 JP 1309467 A JP1309467 A JP 1309467A JP 30946789 A JP30946789 A JP 30946789A JP 2749162 B2 JP2749162 B2 JP 2749162B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は3本の吸気弁を有するSOHCエンジンの動弁装
置に関し、特に燃焼室壁面の凹凸を軽減して燃焼室形状
の球状化を促進でき、かつ各吸気弁におけるカーテン面
積(吸気弁開口の周長×リフト量)の設定上の自由度を
拡大できるようにした吸気弁の配置構造の改善に関す
る。
〔従来の技術〕
最近、シリンダヘッドの剛性を確保しながら吸気開口
面積をより増大するために吸気弁を3本以上備えた多バ
ルブエンジンが注目されている。またエンジンの燃焼効
率を向上させるためには燃焼室壁面形状を球状化するこ
とが有利であることが知られている。上述のように多数
の吸気弁を備えた場合は、各弁の弁板を球状の燃焼室壁
面に沿って配置すれば良い訳であるが、このようにする
と各弁棒が放射状に延びることとなり、動弁機構が極め
て複雑になる。この複雑化を回避するための各弁棒をシ
リンダ軸方向に見て(平面視)カム軸と直角に配置する
構造が一般に採用されている。このような動弁装置とし
て、従来、例えば特許出願公表昭63−502681号公報に記
載されたものがある。この従来装置では、3つの吸気弁
開口を燃焼室周縁に沿って形成し、各開口を開閉する各
吸気弁を、シリンダ軸方向に見てカム軸と直角に、かつ
カム軸方向に見て外方に傾斜させて配置している。この
場合、中央吸気弁をより起立させ、左,右吸気弁と所定
の角度をもって交差させており、両者の交点は中央吸気
弁棒の上端より下方に位置している。またシリンダ軸方
向に見ると各吸気弁の弁棒の上端はカム軸と平行な直線
上にあり、そのためアーム長さ(ロッカ軸から弁棒の軸
線までの垂直距離)が同一となってバルブリフト量も同
一となっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで上記公報記載の動弁装置のように、各吸気弁
を平面視でカム軸と直角に配置した場合、動弁機構は簡
素になるものの、特に燃焼室壁面の中央吸気弁開口と
左,右吸気弁開口との境界部分に凹凸が生じ易い。従っ
てこれらの吸気弁をその上端が同一直線上に位置するよ
うに傾斜させた場合は、上述の燃焼室壁面の球状化とい
う要請に応えられない。
また上記従来装置ではアーム長も同一となる場合が多
く、そのためリフト量ひいてはカーテン面積も同一とな
る場合が多く、該カーテン面積の設定上の自由度が低
い。
本発明は、上記従来の要請に鑑みてなされたもので、
燃焼室壁面の中央吸気弁用開口と左,右吸気弁用開口と
の境界部分等に生じる凹凸を軽減して球状化をより促進
でき、かつカーテン面積の設定上の自由度を拡大できる
SOHCエンジンの動弁装置を提供することを目的としてい
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、1本のカム軸の一側に3本の吸気弁を、他
側に排気弁を配置し、該各弁を上記カム軸により該カム
軸と平行に配置されたロッカ軸で軸支されたロッカアー
ムを介して駆動するようにしたSOHCエンジンの動弁装置
において、上記各吸気弁34〜36をシリンダ軸方向に見て
カム軸42と略直角に配置するとともに、中央吸気弁35と
これの両側に位置する側部吸気弁34,36とに分け、かつ
中央吸気弁35の弁棒35bの上端,及び弁板35aを側部吸気
弁34,36の弁棒34b,36bの上端,及び弁板34a,36aよりロ
ッカ軸45からの距離が大きくなるようにカム軸42と直角
方向に気筒軸外方に位置させ、上記中央吸気弁35及び何
れか一方の側部吸気弁36を1つのカムノーズ42cによっ
て駆動されるロッカアーム52を介して駆動するようにし
たことを特徴としている。
〔作用〕 本発明に係るSOHCエンジンの動弁装置によれば、シリ
ンダ軸方向に見て中央吸気弁35の弁棒35bの上端及び弁
板35aを側部吸気弁34,36の弁棒34b,36bの上端及び弁板3
4a,36aよりカム軸直角方向外方に位置させたので、これ
らの弁をカム軸方向に見ると、中央吸気弁35が上記公報
記載のものより外方に傾斜することとなり、つまり中央
吸気弁35と側部吸気弁34,36との交差角が小さくなって
より平行に近くなり、従ってそれだけ燃焼室壁面の中央
開口,両側開口境界部分等に生じる凹凸が軽減され、そ
の結果燃焼室壁面形状がより球状に近くなる。
また中央吸気弁35のアーム長l2を側部吸気弁36のアー
ム長l1より長くするとともに、両吸気弁35,36を共通の
カムノーズ42cで駆動されるロッカアーム52で駆動する
ようにしたので、カムノーズを共通とする簡単な構造
で、中央吸気弁35のリフト量を側部吸気弁36より大きく
することができる。そのため弁リフト量ひいてはカーテ
ン面積の設定がより自由になり、例えば中央,側部吸気
弁の開口径を同一にしながら中央吸気弁のカーテン面積
を両側より大きくでき、その結果、中央吸気弁35に連通
する中央吸気ポートが急に屈曲する等の理由から中央の
吸気抵抗が大きい場合でも、中央吸気弁のリフト量が大
きいことから側部吸気弁34,36からの吸気量と同等の吸
気量を確保することができる。またカーテン面積を同一
にする場合は、中央吸気弁35の径に比べて側部吸気弁3
4,36の径を大きく設定でき、例えば吸気と気筒内周面と
の摩擦抵抗が大きいことから流入抵抗の大きい両側の吸
気弁からの吸気量を増やして全体としてのバランスを良
くすることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図について説明する。
第1図ないし第7図は本発明の一実施例によるSOHCエ
ンジンの動弁装置を説明するための図であり、第1図,
第2図は第3図のI−I線断面図,II−II線断面図、第
3図は該装置の平面図、第4図は吸,排気通路付近の断
面平面図、第5図はシリンダヘッドの底面図、第6図は
吸気弁上端付近の背面図、第7図は本実施例エンジンを
搭載した自動二輪車の右側面図である。なお、平面図,
側面図では図示右側が車両前方であり、以下、特記なき
場合は両者後側から前方を見た状態で説明する。
図において、1は本実施例エンジンが搭載された自動
二輪車であり、該自動二輪車1の車体フレーム2は、ヘ
ッドパイプ2aの上部,下部に1本のメインパイプ2b,ダ
ウンチューブ2cの前端を溶接接続し、メインパイプ2bの
後端にシートピラー2dの上端を溶接接続したいわゆるダ
イヤモンド型のものである。2gはクランクケースを保護
するアンダーガード、2eはメインパイプ2bとダウンチュ
ーブ2cの途中に架け渡されたエンジン懸架用の支持パイ
プ、2fはシートレールである。
上記ヘッドパイプ2aには下端で前輪を軸支する前フォ
ーク3が左右に操向自在に軸支されており、上記リヤパ
イプ2dには後端で後輪4を軸支するリヤアーム5が上下
に揺動自在に軸支されている。またこのリヤアーム5は
図示しないリンク機構及び1本のショックアブソーバ8
を介して上記メインパイプ2bの後端付近に連結されてい
る。なお、6は燃料タンク、7はシート、9aはタンク側
面を覆うエアスクープ、9bはシート下方を覆うサイドカ
バー、9cは車両後部を覆うリヤカバーである。
上記車体フレーム2内にエンジンユニット10が懸架支
持されている。このエンジンユニット10は水冷式4サイ
クル単気筒5バルブエンジンであり、クランクケース11
の前部上面にシリンダボディ12,シリンダヘッド13及び
ヘッドカバー14を僅かに前傾させて積層した構造のもの
である。上記シリンダヘッド13の下面の略中央には1つ
の燃焼室壁面13aが凹設されている。該壁面13aは上記シ
リンダボディ12のシリンダライナ12a内に摺動自在に挿
入されたピストン(図示せず)の頭部とで燃焼室15を構
成する。上記燃焼室壁面13aの略中央にはプラグねじ孔1
3bが形成されており、該プラグねじ孔13bは該シリンダ
ヘッド13,ヘッドカバー14に形成されたプラグ挿入孔13
c,14aによってシリンダ軸線に対して排気側(前側)に
傾斜するように外方に導出されている。また上記プラグ
ねじ孔13bには点火プラグ16が螺挿されている。
上記シリンダヘッド13の燃焼室壁面13aの上記プラグ
ねじ孔13bを挟んだ一側の周縁には、左,中央,右吸気
弁開口17,18,19が、他側の周縁には左,右排気弁開口2
0,21が形成されており上記プラグ挿入孔13cは上記左,
右排気弁開口20,21間を上方に延びている。また上記左
吸気弁開口17は、後述するカム軸42の軸線と平面視で略
直交するように車両後方に延びる左吸気通路22でシリン
ダヘッド後壁に導出されており、上記中央,右吸気弁開
口18,19は上記カム軸42に対して車幅方向右方に延びる
中吸気通路23a及び略直角に延びる右吸気通路23bによっ
て後方に導出され、該両吸気通路23a,23bの合流通路23
は全体として車幅方向右方に延びている。上記左吸気通
路22,及び合流通路23の後端開口には左,右キャブジョ
イント24,25を介して左,右気化器26,27が接続されてい
る。
また上記左,右排気弁開口20,21は、ハの字状に拡が
りながら車両前方に延びる左,右排気通路28,29によっ
てシリンダヘッド前壁に導出され、該各通路の前端開口
には排気通路30の左,右の排気管31,32が接続されてい
る。この両排気管31,32は上述のダウンチューブ2cの
左,右側方を通った後右側に屈曲され、ここで合流した
後車両後方に延びており、該延長端にはバックステーを
兼ねる消音器33が接続されている。
そして上記左,中央,右吸気弁開口17,18,19にはこれ
を開閉する左,中央,右吸気弁34,35,36の弁板34a,35a,
36aが、上記左,右排気弁開口20,21にはこれを開閉する
左,右排気弁37,38の弁板37a,38aがそれぞれ配置されて
いる。上記各弁34〜38の弁棒34b〜38bは上記各吸気,排
気通路22,23a,23b,28,29の天井壁を貫通して該シリンダ
ヘッド13の合面より上方に突出している。
ここで上記排気弁37,38の弁棒37b,38bは平面から見る
とカム軸42と直角に、つまり相互に平行になっており、
カム軸42方向に見ると前方に同一角度で傾斜して相互に
重なっている。そして該各排気弁37,38は、これの上端
に固着された上ストッパ39とシリンダボディ13のばね座
に配設された下ストッパ40との間に介設された付勢ばね
41によって上記開口20,21を閉じるよう付勢されてい
る。
また上記各吸気弁34〜36の弁棒34b〜36bも平面視でカ
ム軸42と直角をなしており、カム軸方向に見ると左,右
吸気弁34,36は上記排気弁37,38と略同一角度で後方に傾
斜して相互に重なっている。また中央吸気弁35の弁棒35
bは左,右吸気弁34,36に比べてより起立した状態に配置
されている。そして上記左,右吸気弁34,36の弁棒34b,3
6bの上端は中吸気弁35の弁棒35bの上端より下方に位置
しており、かつこれらの軸線A,Bの交点Cは高所に位置
する左,右弁棒34b,36bの上端よりさらに上方に位置し
ている。またシリンダ軸方向に見ると、中央吸気弁35の
弁棒35bの上端は左,右の弁棒34b,36bの上端より後方に
位置している。また上記各吸気弁34〜36は上,下ストッ
パ39,40間に介設された付勢ばね41で閉方向に付勢され
ている。なお、上記各吸気弁34〜36,排気弁37,38はカム
軸42に対して完全な直角にする必要はなく、ロッカアー
ムによる揺動に支障のない範囲で斜めに配置しても良
い。
また上記カム軸42は、上記吸気,排気弁間で、かつシ
リンダ軸線Dより吸気弁側にL1だけ偏位した位置を横切
るように配設されている。このカム軸42はその左,右端
部及び中央部がカム軸受で軸支されており、左,右カム
軸受はシリンダヘッド13の合面部に形成された左,右下
軸受13d,13fとヘッドカバー14の合面部に形成された
左,右上軸受(図示せず)とから構成されている。また
上記中央部のカム軸受はシリンダヘッド13の中央に形成
された中央下軸受13eとヘッドカバー14の中央に形成さ
れた中央上軸受14bとから構成されており、この中央上
軸受14bは後述する右吸気ロッカアーム52のボス部52fと
の干渉を避けるためにシリンダ軸線Dから左吸気カム42
b側に距離L2だけ偏位している。なお43は該カム軸42の
左端に固着された駆動スプロケット、44はエンジン始動
時に左排気弁37から圧縮圧力を少し逃がすことによって
始動トルクを軽減するためのデコンプ装置である。
ここで上記左,右,中央カム軸受は2分割型のもので
あり、ヘッドカバー14をシリンダヘッド13に固定するこ
とによって構成されるわけであるが、このヘッドカバー
14とシリンダヘッド13とは、その開口周縁部(合面
部),上記各カム軸受部,及び上記プラグ挿入口13cの
両縁部が固定ボルトで固定されている(第3図にハッチ
ングを付して示す)。この開口周縁部のうち、排気側部
分については後述するキャップ56,56間の外側に形成さ
れたフランジ部14gが固定ボルト50aで固定されているの
に対し、吸気側については上記各吸気間2ヵ所の内側に
形成されたフランジ部14hが固定ボルト50bで固定されて
いる。なお、この固定ボルト50bは上記キャップ57を外
すと外方に臨むようになっている。また上記固定ボルト
のうち50は上記シリンダヘッドとヘッドカバーとの固定
と後述のロッカ軸回り止めとに兼用されている。但し50
cは回り止め専用ボルトである。
そして上記カム軸42と左,右排気弁37,38との間には
左,右排気ロッカ軸46a,46bがカム軸42と平行に配置さ
れており、上記ヘッドカバー14の内面に一体形成された
軸受部14eで支持され、かつヘッドカバー固定用ボルト5
0で回り止めされている。この左,右排気ロッカ軸46a,4
6bによって左,右排気ロッカアーム47,48が揺動自在に
軸支されている。該各ロッカアーム47,48の後端に形成
された摺動部47a,48aは上記カム軸42の左,右排気カム4
2a,42dに摺接しており、また前端47b,48bに螺挿された
アジャストスクリュー49の下端は上記左,右排気弁棒37
b,38bの上端に当接している。
また上記カム軸42と吸気弁34〜36との間には上記左,
右カム軸受に渡る長さの吸気ロッカ軸45がカム軸42と平
行に配置されており、該ロッカ軸45はその両端部及び中
央部がヘッドカバー14に一体形成された軸受部14fで支
持され、かつヘッドカバー固定用ボルト50で回り止めさ
れている。そして該ロッカ軸45の上記中央カム軸受より
左側部分に左吸気ロッカアーム51が、右側部分に右吸気
ロッカアーム52が揺動自在に軸支されている。上記左吸
気ロッカアーム51の前端に形成された摺動部51aは上記
カム軸42の中央カム軸受の左隣に形成された左吸気カム
42bに摺接しており、後端51bに螺挿されたアジャストス
クリュー53の下端は上記左吸気弁棒34bの上端に当接し
ている。また上記右吸気ロッカアーム52の前端に形成さ
れた摺動部52cは上記カム軸42の中央カム軸受の右隣に
形成された右吸気カム42cに摺接している。この右吸気
ロッカアーム52の後半部は中央アーム部52aと右アーム
部52bとに分岐されており、それぞれの後端部52d,52eに
螺挿されたアジャストスクリュー54,53は中央,右吸気
弁棒35b,36bの上端に当接している。ここで上述のよう
にカム軸方向に見ると上記中央吸気弁棒35bの上端は
左,右吸気弁棒34b,36bの上端より上方に位置し、かつ
シリンダ軸方向に見ると後方に位置している。そのため
ロッカ軸45から中央吸気弁35用アジャストスクリュー54
の上端までの平面投影距離l2′は左,右吸気弁34,36用
アジャストスクリュー53までの平面投影距離l1′より長
くなっている。その結果中央吸気弁35のアーム長(ロッ
カ軸から軸線Aまでの垂直距離)l2も左,右吸気弁34,3
6のアーム長l1より長くなっている。
また上記ヘッドカバー14の排気弁側には上記左,右排
気弁37,38のアジャストスクリュー49を調整するための
2つの調整口14cが形成されており、これは別個のキャ
ップ56で開閉可能となっている。また吸気弁側には上記
左,中央,右吸気弁34〜36のアジャストスクリュー53,5
4を調整するための1つの調整口14dが形成されており、
これは1つのキャップ57で開閉される。
次に本実施例の作用効果について説明する。
上述のように3本の吸気弁を平面視でカム軸と直角に
配置する場合は、燃焼室壁面の中央吸気弁開口と左,右
吸気弁開口との境界部分等に段差が生じ易く、燃焼室壁
面の球状化が図り難い問題が生じる。本実施例では、中
央吸気弁棒35bの上端を左,右吸気弁棒34b,36bの上端よ
り後方に位置させたので、カム軸と平行な同一直線上に
位置させるようにした上記公報記載の従来構造に比較し
て、中央吸気弁の軸線Aと左,右吸気弁の軸線Bとのな
す角度が小さくなり、つまり両吸気弁が平行に近くな
り、それだけ燃焼室壁面13aの、中吸気弁開口18と左,
右吸気弁開口17,19との境界部分a等に生じる段差が小
さくなり、燃焼室壁面13aの凹凸が少なくなってより球
状化が図られる。またこのように球状化が図られた分だ
け燃焼室容積を小さくすることができ、圧縮比を高くす
ることもできる。
また中央吸気弁35のアーム長が長くなることからリフ
ト量も左,右吸気弁34,36より大きくなるので、カーテ
ン面積の設定上の自由度が拡がる。例えば、各弁径を同
一に設定しながら中央のカーテン面積を両側より大きく
でき、このようにした場合は中央からより多量の混合気
を導入でき、吸気効率を向上できるとともに、両側の流
速が増大してスワールを確実に発生させることができ
る。この場合、本実施例では左,右吸気通路22,23bは略
カム軸直角方向に延びているのに対し、中央吸気通路23
aは斜めになっていることから通路長が長くなり、吸気
抵抗が高くなる懸念があるが、上記のように中央のカー
テン面積を大きく設定することによりこの吸気抵抗によ
る不利を補償できる。
また逆にカーテン面積を同一にする場合は、中央の弁
径を小さくし、それだけ両側の弁径を大きく設定でき、
このようにした場合は、一般に流入抵抗の大きい両側の
開口からも混合気を充分に導入でき、混合気の中央,
左,右における流入量のバランスを良好にできる。また
この場合、中央吸気弁用ばねストッパ39,40、付勢ばね4
1を小径にできるから、これらの動弁機構の設計上の自
由度が拡大する。
また本実施例では中央吸気弁35及び右吸気弁36を1つ
のロッカアーム52で駆動するようにしているので、該ア
ーム52の摺動部52c側の曲げ応力が左ロッカアーム51に
比較して大きくなる訳であるが、本実施例では上述のよ
うにカム軸42を距離L1だけ吸気弁側に偏位させており、
この応力増大を抑制できる。
なお、上記実施例では、中央吸気弁棒35bの上端と
左,右吸気弁棒34b,36bの上端とが異なる高さに位置し
ている場合を説明したが、本発明は、第8図に示すよう
に、上記中央吸気弁35と左,右吸気弁34,35の上端が同
一高さに位置している場合にも勿論適用できる。なお図
中、第1図と同一符合は同一又は相当部分を示す。
また上記実施例では、中央吸気弁35及び右吸気弁36を
共通の右吸気ロッカアーム52で駆動するように構成した
が、第9図に示すように、左,中央吸気弁34,35を共通
のロッカアームで駆動するようにしてもよい。
図中、第3図と同一符合は同一又は相当部分を示し、
カム軸42には左排気カム42e,左吸気カム42f,右吸気カム
42g,右排気カム42hが順に形成されている。また左吸気
ロッカアーム58は、左,中央吸気弁34,35に共用されて
おり、これの前端に摺動部58cが形成され、後部には左
アーム部58a,中央アーム部58bが分岐形成され、該両ア
ーム部58a,58bの後端58d,58eにはアジャストスクリュー
53,54が螺挿されている。そして該左吸気ロッカアーム5
8の支持ボス部58fは上記第3図に示す左ロッカアーム51
のボス部より軸方向に長くなっており、そのため上記カ
ム軸42の中央カム軸受の上半部を構成する中央上カム軸
受14bはシリンダ軸線Dより右吸気カム42g側にL3だけ偏
位している。また右吸気ロッカアーム59は右吸気弁36単
独用であり、これの前端には摺動部59aが形成され、後
端部59bにはアジャストスクリュー53が螺挿されてい
る。
本実施例においても上記各実施例と同様に、燃焼室壁
面の凹凸が少なくなって球状化を促進できるとともに、
カーテン面積の設定上の自由度を拡大できる効果が得ら
れる。
ここで本実施例では、左吸気ロッカアーム58のボス部
58fとの干渉を避けるため、上述のように、ヘッドカバ
ー14の中央上軸受14bはシリンダ軸線Dから右吸気カム4
2g側にL3だけ偏位している。一方、この中央軸受14bに
は駆動スプロケット43に作用する下向きの力による曲げ
モーメントと釣り合う上向きの力が作用するが、上記偏
位量の分だけ該中央カム軸受,左カム軸受間の距離が長
くなるので、上記上向きの力が小さくて済む。
さらにまた上記各実施例では、単気筒エンジンについ
て説明したが、本発明は勿論複数気筒エンジンにも適用
できる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明に係るSOHCエンジンの動弁装置に
よれば、中央吸気弁の上端を両側吸気弁の上端よりカム
軸直角方向外方に位置させたので、これらの吸気弁の交
差角が小さくなってより平行に近くなり、燃焼室壁面の
凹凸が軽減されて燃焼室形状の球状化を促進できる効果
があり、また中央吸気弁のリフト量が両側のリフト量よ
り大きくなるので、カーテン面積の設定上の自由度を拡
大できる効果がある。
また、上記中央吸気弁及び何れか一方の側部吸気弁を
1つのカムノーズによって駆動されるロッカアームを介
して駆動するようにしたので、カムノーズを共通とする
簡単な構造で、中央吸気弁の弁リフト量を側部吸気弁の
リフト量より大きく設定でき、その結果、例えば中央吸
気通路の吸気抵抗が大きい場合でも側部吸気弁からの吸
気量と同等の吸気量を確保できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本発明の一実施例によるSOHCエン
ジンの動弁装置を説明するための図であり、第1図,第
2図はそれぞれ第3図のI−I線断面図,II−II線断面
図、第3図は該装置の平面図、第4図は吸気,排気通路
部分を示す断面平面図、第5図はシリンダヘッドの底面
図、第6図は吸気弁とロッカアームとの当接部分を示す
背面図、第7図は該実施例エンジンが搭載された自動二
輪車の右側面図、第8図は吸気弁上端の高さ位置の変形
例を示す断面側面図、第9図はロッカアーム形状の変形
例を示す平面図である。 図において、10はSOHCエンジン、34,36は左,右吸気弁
(両側吸気弁)、34b,36bは左,右吸気弁棒、35は中央
吸気弁、35bは中央吸気弁棒、37,38は左,右排気弁、42
はカム軸、45は吸気ロッカ軸、46a,46bは左,右排気ロ
ッカ軸、47,48は左,右排気ロッカアーム、51,58は左吸
気ロッカアーム、52,59は右吸気ロッカアームである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1本のカム軸の一側に3本の吸気弁を、他
    側に排気弁を配置し、該各弁を上記カム軸により該カム
    軸と平行に配置されたロッカ軸で軸支されたロッカアー
    ムを介して駆動するようにしたSOHCエンジンの動弁装置
    において、上記各吸気弁をシリンダ軸方向に見てカム軸
    と略直角に配置するとともに、中央吸気弁とこれの両側
    に位置する側部吸気弁とに分け、かつ中央吸気弁の弁棒
    の上端,及び弁板を側部吸気弁の弁棒の上端,及び弁板
    よりロッカ軸からの距離が大きくなるようにカム軸と直
    角方向に気筒軸外方に位置させ、上記中央吸気弁及び何
    れか一方の側部吸気弁を1つのカムノーズによって駆動
    されるロッカアームを介して駆動するようにしたことを
    特徴とするSOHCエンジンの動弁装置。
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