JP2748948B2 - アルバダ式ブライトフレームファインダ - Google Patents

アルバダ式ブライトフレームファインダ

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JP2748948B2
JP2748948B2 JP26766391A JP26766391A JP2748948B2 JP 2748948 B2 JP2748948 B2 JP 2748948B2 JP 26766391 A JP26766391 A JP 26766391A JP 26766391 A JP26766391 A JP 26766391A JP 2748948 B2 JP2748948 B2 JP 2748948B2
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清隆 小林
和則 大野
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英雄 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルバダ式ブライトフレ
ームファインダに係り、特にフルサイズ及びパノラマサ
イズの撮影が可能なカメラに適応されるアルバダ式ブラ
イトフレームファインダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フルサイズ及びパノラマサイズの
撮影が可能なカメラに適応されるファインダには、図7
に示すような視野枠が用いられている。同図において、
2はフルサイズ用の視野枠であり、4は近距離撮影時の
パララックス補正用の視野枠であり、6はパノラマサイ
ズ用の視野枠であり、8はターゲットマークである。
【0003】即ち、フルサイズの撮影を行う場合には、
被写体が視野枠2に入るように構図を決め、また近距離
撮影時には視野枠4よりも上に被写体が入らないように
構図を決め、更にパノラマサイズの撮影の場合には、被
写体が視野枠6に入るように構図を決める。尚、フルサ
イズの縦横比は2:3であり、パノラマサイズの縦横比
は1:2.6である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のファインダの場合には、フルサイズの撮影かパノラ
マサイズの撮影かに応じて撮影者が視野枠を選択し、そ
の選択した視野枠に被写体が入るように構図を決めなけ
ればならず、常に視野枠の選択に注意を払う必要があ
り、また、フルサイズの撮影時にパノラマサイズ用の視
野枠を使用したり、パノラマサイズの撮影時にフルサイ
ズ用の視野枠を使用したりするといった間違いが発生し
やいという問題がある。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、第1のサイズの撮影か第2のサイズの撮影かに
応じて第1のサイズ用の視野枠か第2のサイズ用の視野
枠かのいずれか一方の視野枠のみを表示することができ
るアルバダ式ブライトフレームファインダを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、第1のサイズ及び第2のサイズの撮影が可
能なカメラに適応され、第1のサイズ用の視野枠のみを
有するアルバダ式ブライトフレームファインダにおい
て、前記アルバダ式ブライトフレームファインダの対物
レンズと接眼レンズとの間に出し入れ自在に配設され、
第2のサイズ用の開口を有するとともに該開口の周囲に
前記第1のサイズ用の視野枠を反射させて第2のサイズ
用の視野枠の虚像を結ばせる凹面鏡を有する視野枠切換
ミラーレンズと、第2のサイズの撮影時に前記対物レン
ズと接眼レンズとの間に前記視野枠切換ミラーレンズを
挿入する切換機構と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明によれば、第1のサイズ用の視野枠のみ
を有するアルバダ式ブライトフレームファインダにおい
て、第1のサイズの撮影時か第2のサイズの撮影時かに
応じて前記視野枠切換ミラーレンズを対物レンズと接眼
レンズとの間に出し入れするようにしている。即ち、第
1のサイズの撮影時にはそのまま第1のサイズ用の視野
枠を表示し、一方、第2のサイズの撮影時には視野枠切
換ミラーレンズを挿入し、この視野枠切換ミラーレンズ
によって前記第1のサイズ用の視野枠を反射させ、第2
のサイズ用の視野枠の虚像を結ばせるようにしている。
これにより、第1のサイズの撮影か第2のサイズの撮影
かに応じた視野枠のみを表示することができるようにし
ている。
【0008】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係るアルバダ
式ブライトフレームファインダの好ましい実施例を詳述
する。先ず、本発明に係るアルバダ式ブライトフレーム
ファインダの原理を図2及び図3を用いて説明する。
【0009】図2に示すようにアルバダ式ブライトフレ
ームファインダは、対物レンズ10と接眼レンズ20と
から構成され、対物レンズ10の内側の面10Aには半
透明な凹面鏡となるように反射膜が蒸着されており、接
眼レンズ20の内側の面20Aには直接視野枠20が蒸
着されている。尚、この視野枠22はフルサイズ用の視
野枠である。
【0010】従って、フルサイズ用の撮影時には、対物
レンズ10から入った光で視野枠22が照明され、対物
レンズ10の内側の面10Aで反射されて視野枠22の
虚像が遠方で結ばれる。そして、接眼レンズ20によっ
てこの視野枠22の虚像と被写体の像とを同時に観察す
ることになる。さて、本発明に係るアルバダ式ブライト
フレームファインダでは、図2に示すように上記対物レ
ンズ10と接眼レンズ20との間にパノラマ切換ミラー
レンズ30が出し入れ自在に配設されている。即ち、パ
ノラマ切換ミラーレンズ30は支軸30Aを介して回動
自在に配設されており、時計回り方向に回動させられる
と、対物レンズ10と接眼レンズ20との間に挿入され
(図2の状態)、反時計回り方向に回動させられると、
対物レンズ10と接眼レンズ20との間から退避させら
れる。
【0011】このパノラマ切換ミラーレンズ30は、図
3に示すようにパノラマサイズ用の縦横比の開口32を
有し、且つこの開口32の周囲には全反射の凹面鏡部分
34が形成されている。この凹面鏡部分34は、パノラ
マ切換ミラーレンズ30が図2に示すように対物レンズ
10と接眼レンズ20との間に挿入された状態のとき
に、前記フルサイズ用の視野枠22を反射させてパノラ
マサイズ用の視野枠の虚像を結ばせるように構成されて
いる。尚、パノラマサイズ用の視野枠の見え方等につい
ては後述する。
【0012】図1は図2に示したアルバダ式ブライトフ
レームファインダが適応されたフルサイズ及びパノラマ
サイズの撮影が可能なカメラの要部斜視図である。同図
に示すように、このカメラはパノラマサイズの撮影とフ
ルサイズの撮影(通常の撮影)とを切り換える切換レバ
ー40によってパノラマサイズの撮影が可能な状態に切
り換えられている。
【0013】この状態では、パノラマ切換ミラーレンズ
30は対物レンズ10と接眼レンズ20との間に挿入さ
れ、前述したようにパノラマサイズ用の視野枠が見える
ようになっている。また、上下の遮光部材42A、42
Bによって図示しないフイルムの上下が遮光され、パノ
ラマサイズの縦横比で露光できるようになっている。次
に、パノラマサイズ用の撮影状態から通常の撮影状態に
切り換える場合について説明する。
【0014】この場合、切換レバー40をパノラマの位
置から通常の位置に矢印に示すように移動させる。この
切換レバー40の移動により、以下に説明する部材はそ
れぞれ矢印に示す方向に回動又は移動する。即ち、レバ
ー44は矢印方向に一定量回動してクリックバネ46に
よってその回動位置が保持される。このレバー44の回
動によってレバー48はバネ50の付勢力に抗して矢印
方向に回動させられ、更にこのレバー48の回動によっ
てパノラマ切換ミラーレンズ30はバネ52の付勢力に
抗して支軸30Aを中心にして矢印方向に回動させられ
る。これにより、対物レンズ10と接眼レンズ20との
間に挿入されていたパノラマ切換ミラーレンズ30は退
避させられ、パノラマサイズ用の視野枠からフルサイズ
の視野枠に切り換えられる。
【0015】一方、前記切換レバー40の移動により、
レバー54、56、58、ロッド60、レバー62はそ
れぞれ矢印方向に回動又は移動可能になり、レバー54
を付勢しているバネ64の付勢力と、バネ66、68に
よって開く方向に付勢されている遮光部材42A、42
Bからの押圧力とによってレバー54、56、58はそ
れぞれ矢印方向に回動させられ、ロッド60は矢印方向
に持ち上げられ、レバー62は矢印方向に回動させられ
る。
【0016】そして、上下の遮光部材42A、42Bは
矢印方向に回動して退避し、図示しないフイルムはフル
サイズの縦横比で露光できるようになる。尚、レバー5
6とレバー58とはバネ70によって一体化され通常は
同時に回動するが、ロッド60によってレバー58が押
圧されたときに、遮光部材42A、42Bが回動不能等
の場合には、レバー58のみが回動し、後段の部材には
バネ70の付勢力以上の力が加わらないようにしてい
る。
【0017】次に、パノラマ切換ミラーレンズ及び視野
枠のバリエーションと、各バリエーションにおけるパノ
ラマサイズ用の視野枠の見え方について説明する。図4
(A)、(B)及び(C)はそれぞれパノラマ切換ミラ
ーレンズ、視野枠及びパノラマサイズ用の視野枠の見え
方の第1の例を示している。このパノラマ切換ミラーレ
ンズはパノラマサイズ用の開口の上下に凹面鏡部分36
A、36Bが設けられている。尚、同図(A)におい
て、・は各凹面鏡部分の偏芯位置を示している。
【0018】上記パノラマ切換ミラーレンズによって図
4(B)の視野枠を反射させると、図4(C)に示すよ
うなパノラマサイズ用の視野枠が見えるようになる。
尚、この視野枠の上下の枠は、図4(B)の視野枠の一
部の枠(上下の枠)がそれぞれ前記上下の凹面鏡部分3
6A、36Bによって反射されて結ばれた虚像であり、
左右の枠及びターゲットマークは対物レンズ10の内側
の面で反射されて結ばれた虚像である。また、図4
(C)において、37はパノラマ切換ミラーレンズの開
口によって画成された全視野である。
【0019】図5(A)、(B)及び(C)はそれぞれ
パノラマ切換ミラーレンズ、視野枠及びパノラマサイズ
用の視野枠の見え方の第2の例を示している。このパノ
ラマ切換ミラーレンズはパノラマサイズ用の開口の上、
左下、右下に凹面鏡部分38A、38B、38Cが設け
られている。上記パノラマ切換ミラーレンズによって図
5(B)の視野枠を反射させると、図5(C)に示すよ
うなパノラマサイズ用の視野枠が見えるようになる。
尚、この視野枠の上、左下、右下の枠は、図5(B)の
視野枠の上、左下、右下の枠がそれぞれ前記上、左下、
右下の凹面鏡部分38A、38B、38Cによって反射
されて結ばれた虚像である。
【0020】図6(A)、(B)及び(C)はそれぞれ
パノラマ切換ミラーレンズ、視野枠及びパノラマサイズ
用の視野枠の見え方の第3の例を示している。このパノ
ラマ切換ミラーレンズはパノラマサイズ用の開口の上
下、左右に凹面鏡部分39A、39B、39C、39D
が設けられている。上記パノラマ切換ミラーレンズによ
って図6(B)の視野枠を反射させると、図6(C)に
示すようなパノラマサイズ用の視野枠が見えるようにな
る。即ち、この視野枠の上下、左右の枠は、図6(B)
の視野枠の上下、左右の枠の各一部がそれぞれ前記上
下、左右の凹面鏡部分39A、39B、39C、39D
によって反射されて結ばれた虚像である。
【0021】尚、パノラマ切換ミラーレンズの凹面鏡の
形状や数及びフルサイズ用の視野枠の形状等は、本実施
例に限定されず種々のものが考えられる。また、パノラ
マ切換ミラーレンズは回動式に限らず、スライド式で対
物レンズと接眼レンズとの間に出し入れができるもので
もよい。本発明の実施例では第1のサイズをフルサイ
ズ、第2のサイズをパノラマサイズとしたが、第2のサ
イズをハーフサイズ、シネサイズ、又はハイビジョンサ
イズにしてもよい。また、フルサイズ、パノラマサイ
ズ、ハーフサイズ、シネサイズ、ハイビジョンサイズの
中から適宜第1、第2のサイズを選ぶようにしてもよ
い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るアルバ
ダ式ブライトフレームファインダによれば、第1のサイ
ズの撮影か第2のサイズの撮影かに応じて第1のサイズ
用の視野枠か第2のサイズ用の視野枠かのいずれか一方
の視野枠のみを表示することができ、これにより視野枠
が見やすくなるとともに、視野枠を間違えて構図を決め
るという問題も解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るアルバダ式ブライトフレー
ムファインダが適応されたフルサイズ及びパノラマサイ
ズの撮影が可能なカメラの要部斜視図である。
【図2】図2は本発明に係るアルバダ式ブライトフレー
ムファインダの光学系を示す図である。
【図3】図3は図2のパノラマ切換ミラーレンズの正面
図である。
【図4】図4(A)、(B)及び(C)はそれぞれパノ
ラマ切換ミラーレンズ、視野枠及びパノラマサイズ用の
視野枠の見え方の第1の例を示す図である。
【図5】図5(A)、(B)及び(C)はそれぞれパノ
ラマ切換ミラーレンズ、視野枠及びパノラマサイズ用の
視野枠の見え方の第2の例を示す図である。
【図6】図6(A)、(B)及び(C)はそれぞれパノ
ラマ切換ミラーレンズ、視野枠及びパノラマサイズ用の
視野枠の見え方の第3の例を示す図である。
【図7】図7はフルサイズ及びパノラマサイズの撮影が
可能なカメラに適応される従来のファインダの視野枠の
平面図である。
【符号の説明】
10…対物レンズ 20…接眼レンズ 22…視野枠 30…パノラマ切換ミラーレンズ 32…開口 34、36A、36B、38A、38B、38C、39
A、39B、39C、39D…凹面鏡部分 40…切換レバー 44、48…レバー 50、52…バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 征次 埼玉県大宮市植竹町1丁目324番地 富 士写真光機株式会社内 (72)発明者 小林 英雄 埼玉県大宮市植竹町1丁目324番地 富 士写真光機株式会社内 (56)参考文献 実開 平3−71334(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 13/10 G03B 13/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のサイズ及び第2のサイズの撮影が
    可能なカメラに適応され、第1のサイズ用の視野枠のみ
    を有するアルバダ式ブライトフレームファインダにおい
    て、 前記アルバダ式ブライトフレームファインダの対物レン
    ズと接眼レンズとの間に出し入れ自在に配設され、第2
    のサイズ用の開口を有するとともに該開口の周囲に前記
    第1のサイズ用の視野枠を反射させて第2のサイズ用の
    視野枠の虚像を結ばせる凹面鏡を有する視野枠切換ミラ
    ーレンズと、 第2のサイズの撮影時に前記対物レンズと接眼レンズと
    の間に前記視野枠切換ミラーレンズを挿入する切換機構
    と、 を備えたことを特徴とするアルバダ式ブライトフレーム
    ファインダ。
  2. 【請求項2】 前記視野枠切換ミラーレンズにおける凹
    面鏡は複数の凹面鏡から成り、該複数の凹面鏡はそれぞ
    れ偏芯及び/又は偏角をもって配設され、前記第1のサ
    イズ用の視野枠の一部を反射させて第2のサイズ用の視
    野枠の虚像を結ばせることを特徴とする請求項1のアル
    バダ式ブライトフレームファインダ。
JP26766391A 1991-10-16 1991-10-16 アルバダ式ブライトフレームファインダ Expired - Lifetime JP2748948B2 (ja)

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