JP2748484B2 - ポリプロピレン系共重合体フイルム - Google Patents
ポリプロピレン系共重合体フイルムInfo
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Description
関する。さらに詳しくは,透明性,ヒートシール性,耐
衝撃性,剛性の良好な包装用ポリプロピレン系共重合体
未延伸フイルムに関するものである。
包装適性等が優れていることから食品包装及び繊維包装
などの包装用途に広く使用されている。本発明に関する
ポリプロピレン未延伸フイルムもプロピレンホモ重合
体,ランダム共重合体,ブロック共重合体がそれぞれの
特徴を生かして各種の包装用途に使用されているが,従
来公知のものでは透明性,ヒートシール性,耐衝撃性,
剛性のバランスの点で不十分なものである。すなわち,
プロピレンホモ重合体では透明性,剛性が優れるものの
耐衝撃性,ヒートシール性が劣り,またランダム共重合
体では透明性,ヒートシール性が優れるが低温での耐衝
撃性が劣り,さらにブロック共重合体では剛性,耐衝撃
性が優れるが外観,ヒートシール性の点で劣るものであ
る。
性,剛性,耐熱性のバランスの優れたポリプロピレン未
延伸フイルムを提供せんとするものである。
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を主体と
した特定範囲の組成物のフイルム又は,この組成物にエ
チレン−α−オレフィン共重合体を特定量配合したフイ
ルムとすることにより目的が達成されることを見い出
し,本発明に到達した。
ン−α−オレフィンランダム共重合体70〜85重量%と,
(B)20℃キシレン可溶部が7〜20重量%で,かつ
[η]CXS/[η]CXIS(但し[η]CXSは20℃キシレン
可溶部の極限粘度,[η]CXISは20℃キシレン不溶部の
極限粘度を表わす。)が1.3以下であるプロピレン−エ
チレンブロック共重合体15〜30重量%の組成物からなる
ことを特徴とするポリプロピレン系共重合体フィルム,
(2)ヘイズが20%以下,0℃の衝撃強度が15kg・cm/mm
以上であることを特徴とする上記(1)記載のポリプロ
ピレン系共重合体フィルム,および(3)上記(A)成
分と(B)成分の組成物100重量部に対して,(C)エ
チレン−α−オレフィン共重合体(ただし、上記(A)
成分のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を
含まない。)を20重量部未満の範囲で添加した組成物か
らなることを特徴とするポリプロピレン系共重合体フィ
ルムに係わるものである。
ダム共集合体(A)は,プロピレンと炭素数2〜10のα
−オレフィンとのランダム共重合体であり融点が130〜1
50℃の範囲のものであれば特に限定されないが,プロピ
レンとエチレンとの共重合体,プロピレンとエチレンと
ブテン−1との共重合体が好ましく,プロピレンとエチ
レンとの共重合体が特に好ましい。融点が130℃未満の
共重合体の場合には剛性,耐熱性が不足し,また融点が
150℃を越える場合にはヒートシール性,耐衝撃性が不
足する。
3.0〜5.0重量%,融点135〜147℃の範囲のプロピレン−
エチレンランダム共重合体が特に好ましい。
重合体(B)は,20℃キシレン可溶部が7〜20重量%
で,かつ[η]CXS/[η]CXISが1.3以下のものであ
る。20℃キシレン可溶部が7重量%未満では耐衝撃性が
不足し,20重量%を越えると透明性が不足するため好ま
しくない。また[η]CXS/[η]CXISについては,1.3
を越えると透明性が悪化し,フィシュアイが発生するな
どして外観が悪化するため好ましくない。メルトフロー
レート0.5〜10g/10分,20℃キシレン可溶部が10〜20重量
%,[η]CXS/[η]CXIS0.5〜1.2の範囲のものが特
に好ましい。
とプロピレン−エチレンブロック共重合体(B)の配合
量は,(A)60〜90重量%,(B)10〜40重量%であ
る。プロピレン−エチレンブロック共重合体(B)が10
重量%未満では耐衝撃性が不足し,40重量%を越えると
透明性が不足するため好ましくない。(A)70〜85重量
%,(B)15〜30重量%が更に好ましい。
体(C)は,エチレンと炭素数2〜10のα−オレフィン
との共重合体であるが,α−オレフインを13重量%以上
含有し,密度が0.91g/cm3未満,メルトフローレート1
〜15g/10分のエチレンとプロピレンとの共重合体,エチ
レンとブテン−1との共重合体が好ましい。
は,前記の組成物100重量部に対して20重量部未満であ
る。20重量部を越えると剛性が不足するため好ましくな
い。更に好ましくは,15重量部以下である。
は,例えば特開昭54-162785号公報等に記載された方法
によって得ることができる。すなわち,加温,加圧下に
不活性炭化水素あるいはプロピレン自身を溶媒とし,ま
たは気相においてチーグラー型触媒を用いて,プロピレ
ンとα−オレフィンとを共重合する公知の方法により得
ることができる。
えば,加温,加圧下に不活性炭化水素あるいはプロピレ
ン自身を溶媒とし,または気相においてチーグラー型触
媒を用いて,第1段目でプロピレンを単独重合またはプ
ロピレンと少量の炭素数2〜10のα−オレフィンとを共
重合した後,第2段目でエチレンを単独重合またはエチ
レンと炭素数3〜10のα−オレフィンとを共重合する公
知の方法により得ることができる。
ば,加温,加圧下に不活性炭化水素を溶媒とし,または
気相において有機過酸化物等の遊離基発生剤,バナジウ
ム系触媒,チタン系触媒を使用してエチレンとα−オレ
フィンとを共重合する公知の方法により得ることができ
る。
ば,プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体
(A),プロピレン−エチレンブロック共重合体
(B),またはエチレン−α−オレフィン共重合体
(C)を混合,製膜することによって得られるが,あら
かじめ(A)と(B)の混合物を単軸または2軸の押出
機,バンバリーミキサー等で溶融混練したのち(C)を
混合,製膜する方法によっても得ることができる。製膜
は,T−ダイ法またはインフレーション法等の公知の方法
で実施が可能であり,このフイルムの厚みは特に限定し
ないが5〜150μが好ましく,更に好ましくは15〜100μ
である。
性,ヒートシール性,耐衝撃性,剛性のバランスが良好
なものであるので,その他のフイルム例えばポリプロピ
レン二軸延伸フイルム,未延伸ナイロンフイルム,延伸
ポリテレフタール酸エチルフイルムやアルミニウム箔等
とドライラミネート法,又は押出ラミネート法等の方法
で複合フイルムにしても好適に使用が可能であり,特に
複合フイルムにした後100〜125℃の範囲で熱処理するよ
うな耐熱用途に好適に使用が可能である。
化防止剤,紫外線吸収剤,帯電防止剤,防曇剤,滑剤,
抗ブロッキング剤,造核剤等を必要に応じて含むことが
できる。
は,通常工業的に採用されている方法によってコロナ放
電処理,あるいは火炎処理等の表面処理を施すこともで
きる。
本発明の範囲が実施例のみに限定されるものではない。
は,次の通りである。
定を行った。
朝倉書店発行)の256ページ“(i)ランダム共重合
体”の項記載の方法によってIRスペクトル法で決定し
た。
定した。
させた後,20℃に降温し,15時間放置する。その後,これ
を析出物と溶液とにろ別し,ろ液と析出物とをそれぞれ
減圧下に70℃で乾燥した。ろ液の乾固物をCXSとし,そ
の重量を仕込み重量(5g)で除して含有量(重量%)を
決定した。また析出物からCXISを得た。
いて,あらかじめ試片10mgを窒素雰囲気下で220℃で5
分間溶融した後,5℃/分の降温速度で40℃まで降温す
る。その後5℃/分で昇温させて,得られた融解吸熱カ
ーブの最大ピークの温度を融点とした。
で2kg/cm2の荷重をかけ2秒間圧着して得た幅25mmの試
料を剥離速度200mm/分,剥離角度180℃で剥離を行なっ
て得た剥離抵抗力が300g/25mmのときの温度をヒートシ
ール温度とした。
き,その中心に一定の高さから種々の重量のダート(衝
撃面は1/2インチRの半径)を自由落下させ,試験片の5
0%が破壊する時のダートの運動エネルギーを多数の試
験片から求め,そのエネルギーを試験片の厚さで徐した
値を耐衝撃性の尺度とした。
採取し,引張試験機によりチャック間隔60mm,引張速度5
mm/分でS−S曲線をとり,初期弾性率を測定した。
エチレンランダム共重合体と,CXS 13重量%,[η]CXS
/[η]CXIS 1.1,第二段目の重合体がエチレン含有量3
0重量%のエチレン−プロピレン共重合体であるプロピ
レン−エチレンブロック共重合体を,それぞれステアリ
ン酸カルシウム0.1重量部,イルガノックス 1010 0.1
重量部,エルカ酸アミド0.1重量部,サイロイド 244
0.1重量部を添加して造粒機で220℃で溶融押出しをし
た。メルトフローレートは,それぞれ7.0g/10分,3.5g/1
0分であった。このプロピレン−エチレンランダム共集
合体75重量%とプロピレン−エチレンブロック共重合体
25重量%とを混合して得た組成物を単層Tダイ押出機で
ダイ温度270℃で溶融押出しをし,30℃の冷却ロールで冷
却して厚み30μの単層フイルムを得た。
1表に示した。
レート2.5g/10分のプロピレン−エチレンランダム共重
合体75重量%と,メルトフローレート1.0g/10分,CXS 18
重量%,[η]CXS/[η]CXIS 0.8のプロピレン−エ
チレンブロック共重合体25重量%の混合物100重量部に
ステアリン酸カルシウム0.1重量部,イルガノックス 1
010 0.1重量部,エルカ酸アミド0.1重量部,サイロイド
244 0.1重量部を添加して造粒機で220℃で溶融押出し
をした。この組成物を用いて,実施例1と同様にフイル
ムの製膜を実施し物性を評価した。
−エチレンブロック共重合体の種類を変更した以外は実
施例2と同様に評価を実施した。
−エチレンブロック共重合体の配合量,種類を変更した
以外は実施例2と同様に評価を実施した。
体,プロピレン−エチレンブロック共重合体およびその
組成物に,エチレン−α−オレフィン共重合体として,
実施例−5に於いてはメルトフローレート12g/10分のエ
チレン−ブテン−1共重合体を用い,実施例−6,比較例
−8に於いてはメルトフローレート4.3g/10分のエチレ
ン−プロピレン共重合体を用いた以外は実施例1と同様
に実施し評価した。
−オレフィンランダム共重合体部分を主体とした組成物
のフイルム又は,この組成物にエチレン−α−オレフィ
ン共重合体を特定量配合したフイルムとすることによ
り,透明性,ヒートシール性,耐衝撃性,剛性,耐熱性
のバランスの極めて優れたポリプロピレン系共重合体フ
イルムを得ることができた。
Claims (3)
- 【請求項1】(A)融点が130〜150℃のプロピレン−α
−オレフィンランダム共重合体70〜85重量%と,(B)
20℃キシレン可溶部が7〜20重量%で、かつ[η]CXS
/[η]CXIS(但し[η]CXSは20℃キシレン可溶部の
極限粘度,[η]CXISは20℃キシレン不溶部の極限粘度
を表わす。)が1.3以下であるプロピレン−エチレンブ
ロック共重合体15〜30重量%の組成物からなることを特
徴とするポリプロピレン系共重合体フィルム。 - 【請求項2】ヘイズが20%以下,0℃の衝撃強度が15kg・
cm/mm以上であることを特徴とする請求項1記載のポリ
プロピレン系共重合体フィルム。 - 【請求項3】(A)融点が130〜150℃のプロピレン−α
−オレフィンランダム共重合体70〜85重量%と,(B)
20℃キシレン可溶部が7〜20重量%で,かつ[η]CXS
/[η]CXIS(但し[η]CXSは20℃キシレン可溶部の
極限粘度,[η]CXISは20℃キシレン不溶部の極限粘度
を表わす。)が1.3以下であるプロピレン−エチレンブ
ロック共重合体15〜30重量%の組成物100重量部に対し
て,(C)エチレン−α−オレフィン共重合体(ただ
し、上記(A)成分のプロピレン−α−オレフィンラン
ダム共重合体を含まない。)を20重量部未満の範囲で添
加した組成物からなることを特徴とするポリプロピレン
系共重合体フィルム。
Priority Applications (1)
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JP64000620A JP2748484B2 (ja) | 1989-01-04 | 1989-01-04 | ポリプロピレン系共重合体フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP64000620A JP2748484B2 (ja) | 1989-01-04 | 1989-01-04 | ポリプロピレン系共重合体フイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH02180946A JPH02180946A (ja) | 1990-07-13 |
JP2748484B2 true JP2748484B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP64000620A Expired - Fee Related JP2748484B2 (ja) | 1989-01-04 | 1989-01-04 | ポリプロピレン系共重合体フイルム |
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Families Citing this family (1)
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JP4358345B2 (ja) * | 1999-03-09 | 2009-11-04 | オカモト株式会社 | ポリプロピレン系フィルム及びその多層フィルム |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01193346A (ja) * | 1988-01-29 | 1989-08-03 | Chisso Corp | 防曇性に優れたポリプロピレンフイルム用樹脂組成物およびそれを用いたフイルム |
-
1989
- 1989-01-04 JP JP64000620A patent/JP2748484B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH02180946A (ja) | 1990-07-13 |
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