JP2747880B2 - 脱水ケーキの消臭剤 - Google Patents
脱水ケーキの消臭剤Info
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- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Description
体)を用いる各種廃水の脱水ケーキの脱臭剤及び脱臭方
法に関する。
後、上澄液体部は河川に放流することができるが、残留
固体部については、一部は処理槽に返送して再利用され
るものの、その残りは、そのままあるいは脱水して脱水
ケーキとして、飼肥料に利用し、その他は焼却、埋設、
廃棄処理等がなされる。
されるわけではなく、通常、次の処理に移行するまでそ
のままの状態に維持ないし放置される。しかし、脱水ケ
ーキは、水分はかなり除去されているとはいえ、有機物
や微生物を多量に含有しているため、悪臭を発して、大
きな公害源ともなっている。
悪臭公害に対する関心が高まっている現状に鑑み、本発
明は、脱水ケーキを効率的に脱臭するシステムを新たに
開発する目的でなされたものである。
に各方面から検討の結果、オマジンで脱水ケーキを処理
することにより、悪臭成分の発生を長期間に亘って抑制
することを発見し、この新知見を基礎として更に研究を
行い、遂に本発明の完成に至った。
オマジンの金属誘導体を有効成分として含有する脱水ケ
ーキの脱臭剤及び脱臭方法に関するものである。オマジ
ンは、化学名が2−メルカプトピリジン−1−オキシド
であるが、現在はビス体、すなわちビス(1−オキシ−
2−ピリジル)ジスルフィドも市販されており、両者と
もに本発明においては使用可能であるので、本発明のオ
マジンには両者を含めるものとする。これらオマジンの
化学式は、下記化1で示される。
な金属の誘導体が1種又は2種以上使用される:ナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属;銅;カルシウム、マ
グネシウム等のアルカリ土類金属;亜鉛;アルミニウ
ム;スズ;マンガン;鉄。その具体例としては、例えば
ナトリウムオマジン(ナトリウムピリチオン)、亜鉛オ
マジン(ジンクピリチオン)が挙げられ、その化学式は
下記化2、化3に示される。
体)を脱水ケーキに直接添加混合することにより、脱水
ケーキを長期間脱臭せしめることがもちろん可能であ
る。しかしながら、脱水ケーキにオマジン及び/又はそ
の金属誘導体(以下、オマジン類ということもある)を
添加して混合するには多大なエネルギーを要するし、均
一な混合を達成するのも困難である。
脱水ケーキを直接処理してこれを脱臭するのではなく、
脱水処理する前にオマジン類で処理し、もって脱水後の
脱水ケーキを脱臭処理するという、いわば間接的な方法
による脱臭処理を新たに開発した。
する生物処理、及び/又は、各種凝集剤等を利用する化
学処理その他通常行われている廃水処理終了後の各種廃
水に対して、オマジン類を添加すればよい。廃水処理終
了後の廃水は、多量の水を含有しており粘度もケーキに
比べればはるかに低いものであるから、単にオマジン類
を添加するだけでもオマジン類が均一に分散していく
し、たとえ混合するとしても非常に小さなエネルギーで
充分均一に混合することができる。したがって、このオ
マジン処理を終了した廃水を脱水すれば、脱水ケーキ中
にはオマジン類が均一に分散していくため、非常にすぐ
れた脱臭効果が奏されるのである。
ジン類を予じめ収容しておいた容器に廃水処理済の各種
廃水を添加してもよく、要は両者が充分に接触するよう
各種廃水にオマジン類を含有せしめればよい。
(オマジン、ジンクピリチオン等)の場合には好都合で
あるが、水溶性のオマジン類(ナトリウムピリチオン
等)では、堆積しておいた脱水ケーキからオマジン類が
流亡するため、脱臭効果が低下したり、流亡したオマジ
ン類が河川や地下水に流入して二次汚染をひき起こすお
それもある。
様にして処理終了後の各種廃水に可溶性のオマジン類を
含有せしめた後、既述したような金属の塩類(硫酸亜
鉛、硫酸鉄等)を添加混合して、可溶性のオマジン類を
水不溶性のオマジン類に変えた後、上記と同様の操作を
行えばよい。
場排水、その他各種の廃水に由来する脱水ケーキの脱臭
に広く適用できるが、脱水処理前の廃水にももちろん適
用することができる。本発明によれば、硫化水素、メチ
ルメルカプタン、アンモニア、インドール、スカトール
等悪臭成分の発生が長期間に亘って抑制され、この点は
官能的にも確認されている。
類、廃水処理後の廃水中の固形分濃度によっても相違す
るが、1ppm以下でも充分に有効であり、好ましくは
2〜100ppm、更に好ましくは5〜20ppmであ
る。もちろん上記以上の使用量を用いれば更に有効であ
るが、コストその他の条件を考慮して好適量を定めれば
よい。
過、遠心分離、デカンテーションその他常法にしたがっ
て脱水処理すればよい。得られた脱水ケーキは、長期間
に亘って臭気の発生が抑制されるので、次の処理が行わ
れるまでの間、たとえ戸外に放置しておいても臭気の発
生がなく、悪臭公害の防止に大いに貢献するものであ
る。
ジン(BPT)、亜鉛オマジン(ZPT)を10ppm
の添加率で添加したものをそれぞれ用意し、これに0.
2%濃度のカチオン系高分子凝集剤水溶液を50ml加
えた後、遠心脱水機を用いて含水率約80%の脱水ケー
キを作った。これとは別に比較対照として、亜塩素酸ナ
トリウム(SC)、塩化亜鉛(ZC)、塩化ベンザルコ
ニウム(BC)、ベンツィソチアゾロン(BIT)、p
−クロロ−m−キシレノール(PCMX)を各々50p
pm添加した濃縮汚泥および薬剤無添加の濃縮汚泥を用
意し、同様にして脱水ケーキを作った。それぞれを温度
28℃の恒温槽に入れ、発生する硫化水素およびメチル
メルカプタンを12時間ごとに測定した。その結果を表
1に示す。
いては48時間もの長時間に亘って硫化水素およびメチ
ルメルカプタンの発生をほぼ完全に抑制し、官能検査に
よっても悪臭はほとんど知覚されなかった。当業界にお
いては、脱水ケーキは2日後には次の工程へ移行できる
ので、2日間悪臭を発生せしめることなく放置可能なこ
とに、まさに当業界の要請に充分に応え得るものであ
る。従来法では上記のようにわずか半日ももたないので
ある。
を長期間に亘り効率的に抑制できるので、これを戸外に
放置しても悪臭公害の発生源にならないばかりでなく、
脱水ケーキの取扱いに神経を使う必要がなくなり、廃水
処理自体も円滑に行うことができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 オマジン及び/又はオマジンの金属誘導
体を有効成分として含有することを特徴とする脱水ケー
キの脱臭剤。 - 【請求項2】 該金属誘導体が、アルカリ金属、銅、ア
ルカリ土類金属、亜鉛、アルミニウム、スズ、マンガン
及び/又は鉄の誘導体であることを特徴とする請求項1
に記載の脱臭剤。 - 【請求項3】 オマジン、ナトリウムピリチオン、ジン
クピリチオン、アルミニウムピリチオン、及び/又は鉄
ピリチオンを有効成分として含有することを特徴とする
脱水ケーキの脱臭剤。 - 【請求項4】 (イ)処理終了後の各種廃水にオマジン
及び/又はその水不溶性金属誘導体を含有せしめ、これ
を脱水処理するか、あるいは(ロ)脱水ケーキにオマジ
ン及び/又はその水不溶性金属誘導体を含有せしめるこ
と、を特徴とする脱水ケーキの脱臭方法。 - 【請求項5】 (ハ)処理終了後の各種廃水にオマジン
の水可溶性金属誘導体を含有せしめた後、これを不溶化
せしめ、次いで脱水処理すること、を特徴とする脱水ケ
ーキの脱臭方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34695593A JP2747880B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 脱水ケーキの消臭剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34695593A JP2747880B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 脱水ケーキの消臭剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07185329A JPH07185329A (ja) | 1995-07-25 |
JP2747880B2 true JP2747880B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=18386954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34695593A Expired - Lifetime JP2747880B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 脱水ケーキの消臭剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2747880B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19703711C2 (de) * | 1997-01-23 | 1999-07-01 | Schuelke & Mayr Gmbh | Verminderung von Emissionen von HCN durch Additive |
JP4611471B2 (ja) * | 1999-07-29 | 2011-01-12 | 旭化成クリーン化学株式会社 | 汚泥脱水ケーキの消臭方法 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP34695593A patent/JP2747880B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07185329A (ja) | 1995-07-25 |
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