JP2745677B2 - 銅張基板の製造法 - Google Patents

銅張基板の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な乾式法による銅メッキされたポリイ
ミドフィルム、熱硬化性樹脂積層板などの銅張基板の製
造法であり、ハロゲンなどの腐食性を有する元素を全く
含まない純粋な銅膜が形成され、密着性、導電性にも優
れたものであるので、そのままで或いは必要に応じて
銅、ニッケル、その他の金属をメッキしてプリント配線
板、その他の用途に好適に使用されるものである。
〔従来の技術およびその課題〕
通常、耐熱性樹脂フィルム或いはシートなどの電気絶
縁体上に銅被膜を形成する方法としては、圧接法、接着
剤による接着法、蒸着法、無電解メッキ法などがある。
圧接法の場合、予め製造した銅箔を用いることから銅
箔厚みや大きさが限定されたり、圧接可能な基剤が限定
され、接着法の場合も予め製造した銅箔を用いることか
ら銅箔厚み、大きさ、接着剤が限定され、特に接着層の
物性が接着物の物性に大きく関与するものであった。蒸
着法としては真空蒸着法やイオンスパッタリング、イオ
ンプレーティング法などが知られているが、蒸着のため
の高真空装置などの特別の設備を用い、接着性の向上の
ために特別の前処理を通常施すことが必要であるが、そ
れでも接着力が一般的に劣るという欠点があった。
また、無電解メッキ法を特に耐熱性樹脂フィルムやシ
ートに適用する場合、特別の前処理を必要とし、特殊薬
品の使用や長時間のメッキ処理、廃液処理などの問題点
があり、更に接着力の点においてやや不十分であった。
更に、蟻酸銅を物品に塗布し、非酸化性の雰囲気中で
加熱処理すると銅被膜が付着した物品が得られることは
知られているが、従来この方法で耐熱性の樹脂フィルム
或いはシート、熱硬化性樹脂積層板に銅メッキを施した
例はない。この理由は生成した銅膜の接着強度が不足
し、また、多量生産に適した方法もないためである。
上記のように、従来法においては、十分な接着力を有
する均一な銅被膜を接着層を用いることなくポリイミド
樹脂等の耐熱性樹脂フィルム或いはシートに形成する方
法は知られていなかった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の事情に鑑み、簡便な方法によ
り、経済的に密着強度に優れた銅張基板を製造する方法
について鋭意検討した結果、完成したものである。
すなわち、本発明は、耐熱性樹脂フィルム或いはシー
ト又は熱硬化性樹脂積層板からなる基板(a)を非酸化
性雰囲気或いは減圧下で、温度165℃以上で該基板
(a)の劣化温度以下の範囲に保持された加熱機器中に
導入すると共に、蟻酸銅を温度130℃〜165℃までを1de
g./分以上の速度で昇温させるように該加熱器中に連続
的に導入し、両者を5cm以下の間隔で所定時間保持した
後、該基板(a)を取り出すことからなる厚さ0.1〜5
μmの銅が密着した銅張基板の製造法であり、該蟻酸銅
の供給量が、該基板(a)の全表面積あたり0.001g/cm2
以上であること、該基板(a)が、ポリイミドフィルム
又は熱硬化性樹脂積層板であることであり、更に、上記
で得られた銅張基板を、引続いて電解銅メッキして銅層
の厚さを5μm以上とする銅張基板の製造法であって、
該電解銅メッキを銅層厚さが5μm以上となるまで0.1
μm/秒以下の速度とすることを特徴とする銅張基板の製
造法である。
以下、本発明について説明する。
本発明の基板(a)とは、耐熱性樹脂フィルム或いは
シート又は熱硬化性樹脂積層板であって、温度165℃以
上、好ましくは180℃以上において実質的に劣化しない
ものであり、さらに、蟻酸の蒸気によって過度の分解や
変色を起こさないものである。また、本発明の基板
(a)は、必要に応じて適宜アニール処理等して安定性
の向上を図ること、本発明のメッキ処理に先立って密着
力の向上のための表面処理など適宜行うこともできる。
ここに、耐熱性樹脂フィルム或いはシート(以下、単
にシートと記す)としては、ポリイミド、ポリベンツイ
ミダゾール、ポリフェニレンサルファイド、全芳香族ポ
リイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリサ
ルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリフェニレンエーテル、ポエチレン−2,6−
ナフタレート、オキシベンゾイルポリエステル、芳香族
液晶ポリエステルおよびこれら2種以上を必須成分とす
る樹脂組成物からなる群から選択された耐熱樹脂製のシ
ート、下記のIPNやセミIPN製のシート並びにこれらに無
機或いは有機の充填材を配合したり、下記のベースマテ
ィアリアルと複合したものが挙げられ、特にポリイミド
が好適である。
また、積層板とは、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、シアナト樹脂、その他の熱硬
化性樹脂類;これらを適宜二種以上配合してなる組成
物;さらにこれら熱硬化性樹脂、それらの二種以上配合
してなる組成物をポリビニルブチラール、アクリロニト
リル−ブタジエンゴム、多官能性アクリレート化合物そ
の他の公知の樹脂、添加剤等で変性したもの;架橋ポリ
エチレン、架橋ポリエチレン/エポキシ樹脂、架橋ポリ
エチレン/シアナト樹脂、ポリフェニレンエーテル/エ
ポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル/シアナト樹脂、
ポリエステルカーボネート/シアナト樹脂、その他の変
性熱可塑性樹脂からなる架橋硬化性樹脂組成物(IPN又
はセミIPN)をマトリックス樹脂とし、クラフト紙、リ
ンター紙、ガラス(E,D,S,T,石英その他各種ガラス製繊
維からの)織布・不織布、全芳香族ポリアミド、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、
ポリエーテルイミド、ポリテトラフロロエチレンなどの
耐熱エンプラ製繊維の織布・不織布・多孔質シート、さ
らにこれらを適宜混合或いは複合使用してなる複合織布
・不織布などをベースマティアリアルとして複合した絶
縁層を有する積層板、該絶縁層上に金属プリント配線網
を形成したプリント配線板を用いて製造した多層プリン
ト配線板が挙げられる。
本発明の蟻酸銅とは通常、蟻酸第二銅であり、無水蟻
酸銅、蟻酸銅四水和物、並びにこれらの混合物が挙げら
れ、本発明においては特に無水蟻酸銅が好ましい。
本発明においては、上記に説明した基板(a)と蟻酸
銅とを同時に或いは別々に、非酸化性雰囲気或いは減圧
下で、温度165℃以上の所定温度に保持された加熱機器
中に導入し、両者を5cm以内の間隔で所定時間保持し、
蟻酸銅を熱分解して生成する金属銅を析出させることに
より製造する。この際、蟻酸銅は温度130℃〜165℃の間
を1deg/分以上の速度で昇温する。
加熱機器としては、赤外線、電子線、マイクロ波など
の放射線加熱、電気炉、オーブン、オイル加熱、加圧蒸
気加熱、ニクロム線、その他の手段を適宜使用してなる
ものであり、被加熱物品である基板(a)の導入部、加
熱メッキ部、取り出し部を持った連続式加熱機が好適で
あり、基板(a)の樹脂によっては、加熱処理温度と基
板(a)の寸法や表面状態の劣化が起こる温度とが近接
する場合があるので設定温度のバラツキの小さいものと
するのがよい。又、加熱部としては加熱盤方式が一般的
であり、基板(a)の加熱速度については、寸法変化や
熱劣化を最小に止めるように配慮することを除き特に限
定はないものである。他方、蟻酸銅は温度130℃〜165℃
の間を昇温速度1〜50℃/分、特に2〜35℃/分で昇温
するのが好ましい。また、基板(a)と蟻酸銅とは5cm
以内の間隔、好ましくは2cm以内の間隔に保持し、加熱
保持時間は3時間以下、好ましくは1〜60分である。蟻
酸銅の昇温速度が1℃/分未満では得られるメッキ膜が
不均一となったり、接着強度が劣ったものと成ったりし
易く、銅粉末の生成量も多くなるので好ましくなく、
又、昇温速度が速いと銅のメッキ速度は速くなるが、メ
ッキ膜が不均一となり易いので好ましくない。
加熱機器中を非酸化性雰囲気とする方法は公知の、
N2,Ar,CO2,CO,H2などのガスを導入する方法、基板
(a)の加熱部の容積を小さくして加熱部への入口と出
口の開口面積を小さくすることにより、不活性ガスを使
用することなく蟻酸銅分解ガス雰囲気に保持する方法;
基板(a)の導入部及び取り出し部をロール等でシール
する方法;装置全体を減圧室或いはボックス内に収納
し、基板(a)の導入部と取り出し部を減圧室を配置す
る方法などが例示され、減圧度としては400Torr以下、
好ましくは200Torr以下、特に30Torr以下が好ましい。
メッキ室への蟻酸銅の導入量は、基板(a)の表面積
あたり、0.001g/cm2以上、好ましくは0.002〜0.1g/cm2
の範囲であり、導入方法は特に限定されないが、連続法
の場合通常、連続ベルト上に配置した蟻酸銅を導入する
方法が挙げられる。連続ベルト上への好適な蟻酸銅の配
置法としては、蟻酸銅と実質的に反応しない比較的沸点
の低い溶媒に蟻酸銅を溶解或いは粉末を均一分散させた
溶液を準備し、これを連続ベルトに塗布し、乾燥する方
法;連続ベルトとして片面(蟻酸銅配置面)に多数の小
さい窪みや溝などの凹凸を形成した、又は網や布などを
貼った付き凹凸ベルトを用い、蟻酸銅粉末を窪み、溝、
編み目に塗着させる方法が挙げられる。溶媒を用いる場
合の溶媒としては水、アルコール、脂肪族炭化水素、芳
香族炭化水素、その他の好適には沸点110℃以下のもの
が例示され、特に、無水蟻酸銅の場合には、水を含まな
い有機溶媒、例えば塩化メチレン、ヘプタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、オクタン、プロパノール、ブタノ
ール、ヘプタノール、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どと蟻酸銅微粉末とを混練してなる分散溶液を用いるの
が好適である。塗布の方法は、刷毛塗、ディピイング、
スプレーコート、バーコート、ロールコート、印刷など
その他の塗布手段が例示され、又、乾燥は蟻酸銅の分解
開始温度以下、特に110℃以下の温度で加熱或いは減圧
乾燥する。
以上の製造法によって製造された厚み0.1〜5μm、
好ましくは0.2〜3μmの銅膜が密着した銅張基板は、
通常の防錆処理などを行いそのままプリント配線板用基
板等の用途に使用可能であるが、通常、プリント配線板
の用途の場合にはそのままプリント配線パターンの陰パ
ターンをレジストで形成し、銅メッキして銅箔厚みを厚
くした後、軽くエッチングする方法(フラッシュエッチ
ング法或いはメッキレジスト法)、又は、銅メッキして
銅箔厚みを厚くした後、レジストパターンを形成しエッ
チングしてプリント配線網を形成する方法(エッチング
レジスト法)によって、プリント配線銅箔の厚みが、5
μm以上、通常70μm以下、好ましくは8〜35μmとし
てプリント配線板とする。
メッキにより銅膜を厚くする方法としては電解メッキ
法が生産性面等から好ましく、金属層厚みが5μm以上
となるまではメッキ速度0.1μm/秒以下、特に0.003〜0.
05μm/秒の範囲でメッキすることが好ましい。なお、銅
メッキに代えて或いは銅メッキの後にニッケル、金その
他金属の無電解メッキ或いは電解メッキなどを施すこと
も当然に可能であり、特に電解メッキを適宜施して使用
されるものである。また、該メッキ後、メッキ応力除去
のためのアニール処理を施すことは密着力の向上面から
好ましい。
以上、本発明の構成を説明したが、ここに本発明の製
造法を一例によって説明する。
第1図は本発明の銅張基板の連続法による製造装置の
概念図の一例であり、第2図は減圧メッキ室内の加熱方
法の例、第3図は蟻酸銅粉末を凹凸ベルトに塗着させて
供給する場合の減圧メッキ室周辺を示した例である。
第1図の本製造装置は、真空ロール(V1〜V4′)で減
圧可能とし、基板と蟻酸銅付着ベルトとを5cm以下の間
隔で加熱処理しメッキする減圧メッキ室(A)、その周
囲に蟻酸銅をベルト(20)に付着させ減圧メッキ室Aに
供給する周辺機器、メッキされた銅張基板の後処理層
(C)を備えてなる。第1図において、長尺のポリイミ
ドシート(10)が真空ロール(V1)を介して減圧メッキ
室Aに導入され、ここで遠赤外線ヒーター(H3)で所定
温度に加熱される。また、蟻酸銅液を塗布ロール(C1,C
1′)で塗布され、加熱器(H1,H1′)で乾燥された蟻酸
銅塗布ベルト(21,21′)が真空ロール(V3,V3′)を介
して同様に減圧メッキ室Aに導入され、加熱器(H2,H
2′)の間に上記のポリイミドシート10と共に所定の間
隔で移動し保持される。この間に蟻酸銅は加熱器H2,H
2′で所定温度に加熱され、蒸発してポリイミドシート1
0上で分解して銅と還元性の分解ガスとなり、銅はポリ
イミドシート表面に析出して膜を形成し、銅メッキポリ
イミドシート(11)となる。該銅メッキポリイミドシー
ト11は減圧メッキ室Aから真空ロール(V2)を経て出
て、後処理層(C)で防錆処理や電解メッキ処理などさ
れ、さらに必要ならばアニール処理され、乾燥されて目
的物とされる。一方、蟻酸銅供給ベルト21,21′は減圧
ロール(V4,V4′)を介して減圧メッキ室Aから出て、
ここで適宜表面に付着している銅粉などを除去し清浄化
され、蟻酸銅塗布槽(B1,B1′)の蟻酸銅液を塗布ロー
ル(C1,C1′)で塗布され、乾燥される。又、乾燥で発
生した溶媒蒸気は、冷却器に導かれ、冷却されて液体と
された後、蟻酸銅液調製槽(B)で蟻酸銅粉末(1)と
均一に混合され蟻酸銅塗布槽B1,B1′に循環される。な
お、真空ポンプ排気は適宜触媒燃焼等されて、水と炭酸
ガスとに変換され排出される。
第2図は、上記の減圧メッキ室に於けるポリイミドシ
ート10の温度を蟻酸銅粉末よりも高く保つ場合の一例で
あり、蟻酸銅塗布ベルト21とポリイミドシート10との間
隙に表面を電気絶縁した加熱線を挿入してなるものであ
る。
また、第3図は蟻酸銅粉末を片面凹凸ベルトの凹面に
塗着させて減圧メッキ室Aに供給し、かつ、長尺の基板
(a)に代えて、所定寸法の基板(a)をその前後や両
側端などを固定して移送し、メッキする場合を考慮して
ダブル真空ロール(V)を入口、出口に設けた場合を示
すものである。
以上、図面により本発明の銅張基板の連続製造法を説
明したが、当然に本発明は基板と蟻酸銅とを別々に所定
の間隔をおいて加熱機器中に保持することを除き、上記
の図面に限定されるものではない。例えば、連続法に代
えてバッチ法とすること;蟻酸銅の供給ベルトの導入移
動方向を逆向きとすること;機器の配置を水平とし、片
面づつ或いは片面のみに銅メッキを施すこと;さらに後
処理として銅その他金属の電解メッキ、アニール処理そ
の他を施す工程を付加することなどである。また、上記
によって製造した銅張基板は、必要に応じて公知の防錆
処理を施すことなど適宜実施できるものである。
〔実施例〕
以下、実施例、比較例によって本発明を説明する。
尚、実施例、比較例中の部は特に断らない限り重量基準
である。
実施例1 無水蟻酸銅粉末100部とブチルアルコール50部とを混
練して無水蟻酸銅粉末が均一に分散した分散溶液(以
下、処理液1という)を得た。
これを所定のアルミニウム箔の片面に塗布、乾燥して
蟻酸銅供給ベルトとした。
厚さ50μmの長尺ポリイミドシート(東レ・デュポン
社製、商品名;カプトン)を、苛性ソーダ水溶液で表面
処理した。
減圧可能な容器内に、上記のポリイミドシート及び予
め蟻酸銅粉末を付着させた蟻酸銅供給ベルトとを保持・
供給・取り出し部を備え、一組きの加熱盤の中央にポリ
イミドシート、その左右に蟻酸銅供給ベルトを移送自在
に配置した装置を用い、ポリイミドシートと蟻酸銅供給
ベルトとを連続的に加熱盤間に供給し、取り出して両面
に銅メッキされた銅張ポリイミド基板とした。
なお、加熱盤の加熱領域の長さは40cm、容器内の圧力
は0.1〜1Torr、加熱盤温度280℃であり、孔明きポリイ
ミドシートの加熱盤間への導入速度は5cm/分、蟻酸銅供
給ベルトの速度は1.3cm/分で付着量は0.010g/cm2、ポリ
イミドシートと蟻酸銅との距離は20mm、蟻酸銅の昇温速
度は温度130〜165℃の間16℃/分であった。
所定長さのメッキが終了した後、容器を解放し、室温
に放冷して、銅張ポリイミド基板を取り出した。
この銅膜の厚みは孔内壁部も含めて0.7μm、表面抵
抗0.06Ω/□であった。
ついで、この銅張ポリイミド基板を電解銅メッキして
銅膜厚さを10μmとし、200℃で30分間アニール処理し
た後、銅箔の接着強度を測定したところ0.8kg/cmであ
り、また銅箔剥離面は光沢銅面であった。
実施例2 実施例1において、ポリイミドシートに代えて厚さ50
μmのポリエーテルエーテルケトンフィルム(三井東圧
(株)製、商品名;TALPA2000)を用い、蟻酸銅塗布ベル
ト1本を用いて、この上にポリエーテルエーテルケトン
フィルムが来るように水平配置に変更する他は同様とし
て片面銅メッキポリエーテルエーテルケトン基板を得
た。
この銅膜の厚みは1.0μm、表面抵抗0.04Ω/□であ
った。
ついで、実施例1と同様にして銅膜厚さ10μmとして
銅箔の接着強度を測定したところ、0.8kg/cmであり、ま
た銅箔剥離面は光沢銅面であった。
実施例3 実施例1において、ポリイミドシートに代えて厚み0.
4mmのガラス繊維強化シアナト樹脂積層板(三菱瓦斯化
学(株)製、商品名;エドライトCCL HL 810用の銅箔無
し積層板)を用い、この両端をポリイミド製の止め具で
止めて10枚続きとしたものに変更し、メッキ熱盤温度を
230℃とする他は同様として銅張基板を得た。
この銅膜の厚みは0.7μm、表面抵抗0.06Ω/□であ
った。
ついで、実施例1と同様にして銅膜厚さ10μmとして
銅箔の接着強度を測定したところ、0.8kg/cmであった。
〔発明の作用および効果〕
以上の如くである本発明の製造法によれば、接着層を
全く持たず、剥離面が光沢性を有し、密着性に優れた銅
膜がフレキシブル〜リジット板までの全てに渡って、そ
の片面乃至両面に形成可能である。
この銅張基板は、そのまま又は適宜メッキすることが
可能であり、極薄から通常厚みまでの銅張基板が自在に
製造できるものであることからその工業的意義は極めて
高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の銅張基板の連続法による製造装置の概
念図の一例であり、第2図は減圧メッキ室内の加熱方法
の例、第3図は蟻酸銅粉末を凹凸ベルトに塗着させて供
給する場合の減圧メッキ室周辺を示した例である。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性樹脂フィルム或いはシート又は熱硬
    化性樹脂積層板からなる基板(a)を非酸化性雰囲気或
    いは減圧下で、温度165℃以上で該基板(a)の劣化温
    度以下の範囲に保持された加熱機器中に導入すると共
    に、蟻酸銅を温度130℃〜165℃までを1deg./分以上の速
    度で昇温させるように該加熱器中に連続的に導入し、両
    者を5cm以下の間隔で所定時間保持した後、該基板
    (a)を取り出すことからなる厚さ0.1〜5μmの銅が
    密着した銅張基板の製造法.
  2. 【請求項2】該蟻酸銅の供給量が、該基板(a)の全表
    面積あたり0.001g/cm2以上である請求項1記載の銅張基
    板の製造法.
  3. 【請求項3】該基板(a)が、ポリイミドフィルムであ
    る請求項1記載の銅張基板の製造法.
  4. 【請求項4】該基板(a)が、熱硬化性樹脂積層板であ
    る請求項1記載の銅張基板の製造法.
  5. 【請求項5】請求項1記載の銅張基板を、引続いて電解
    銅メッキして銅層の厚さを5μm以上とする銅張基板の
    製造法.
  6. 【請求項6】該電解銅メッキを銅層厚さが5μm以上と
    なるまで0.1μm/秒以下の速度とする請求項5記載の銅
    張基板の製造法.
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