JP2707720B2 - スルーホール基板の製造法 - Google Patents

スルーホール基板の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な乾式法による孔壁部にも銅メッキさ
れた孔明きのポリイミドフィルム、積層板又は内層配線
層を有する多層プリント配線板などのスルーホール基板
の製造法であり、ハロゲンなどの腐食性を有する元素を
全く含まない純粋な銅膜が形成され、密着性、導電性に
も優れたものであるので、そのままで或いは必要に応じ
て銅、ニッケル、その他の金属をメッキしてプリント配
線板として好適に使用されるものである。
〔従来の技術およびその課題〕
従来の最も一般的なスルーホールを有する両面板、多
層板などの製造法は、該両面に銅箔を張ったシートや積
層板の所定位置に貫通孔を明け、適宜、活性化した後、
無電解メッキすることにより孔内壁にも銅層を形成し、
さらに適宜電解メッキして銅の厚さ増加させた後、レジ
ストパターンを形成し、エッチングして表面配線網を形
成する方法や両面銅箔張のシートや積層板に代えて表面
銅箔のないものを用いる方法があった。
これらの方法は無電解メッキ液という不安定で有害な
薬品を含む水溶液を使用することから、この改善策とし
て、無電解メッキに代えて、金属の蒸着、導電性塗料の
塗布などによる方法が検討されているが、基板と金属と
の密着力や生産性、信頼性の点から実用化可能なプロセ
スは完成されていない。
一方、蟻酸銅を物品に塗布し、非酸化性の雰囲気中で
加熱処理すると銅被膜が付着した物品が得られることは
知られているが、従来この方法でプリント配線板用の銅
膜を形成した例はない。この理由は生成した銅膜の接着
強度が不足し、また、多量生産に適した方法もないため
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の事情に鑑み、簡便な方法によ
り、経済的に密着強度に優れたスルーホールメッキされ
たプリント配線板用の基板を製造する方法について鋭意
検討した結果、完成したものである。
すなわち、本発明は、耐熱性樹脂フィルム或いはシー
ト又は熱硬化性樹脂積層板の所望位置に多数の貫通孔を
形成して孔明け板(a)を製造し、該孔明け板(a)を
非酸化性雰囲気或いは減圧下で、温度165℃以上で該孔
明け板(a)の寸法変化許容温度以下の範囲に保持され
た加熱機器中に導入すると共に、蟻酸銅を温度130℃〜1
65℃までを1deg./分以上の速度で昇温させるように該加
熱器中に連続的に導入し、両者を5cm以下の間隔で所定
時間保持した後、該孔明け板(a)を取り出すことから
なる孔内にも厚さ0.1〜5μmの銅が密着したスルーホ
ール基板の製造法であり、該蟻酸銅の供給量が、該孔明
け板(a)の全表面積あたり0.001g/cm2以上であるこ
と、該孔明け板(a)が、ポリイミドフィルム、積層板
又は内層配線層を有する多層プリント配線板であること
であり、さらに該製造法で製造されたスルーホール基板
を引続いて電解銅メッキして銅層の厚さを5μm以上と
するスルーホール基板の製造法であり、該電解銅メッキ
速度を銅層の厚さが5μm以上となるまで0.1μm/秒以
下の速度とするものである。
以下、本発明について説明する。
本発明の孔明け板(a)とは、耐熱性樹脂フィルム或
いはシート又は熱硬化性樹脂積層板の所望位置、すなわ
ち、所望のプリント配線パターンのスルーホール位置に
多数の貫通孔を形成してなるものであって、温度165℃
以上、好ましくは180℃以上において寸法変化が実質的
に許容される範囲、通常寸法変化率0.3%以下、好まし
くは寸法変化率0.1%以下のものであり、さらに、蟻酸
の蒸気によって過度の分解や変色を起こさないものであ
る。また、本発明の孔明き板(a)は、必要に応じて孔
明け加工の前にアニール処理等して寸法安定性の向上を
図ること、本発明のメッキ処理に先立って密着力の向上
のための表面処理など適宜行うものである。
ここに、耐熱性樹脂フィルム或いはシート(以下、単
にシートと記す)としては、ポリイミド、ポリベンツイ
ミダゾール、ポリフェニレンサルファイド、全芳香族ポ
リアミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリサ
ルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレン−2,6
−ナフタレート、ポリオキシベンゾイル、芳香族液晶ポ
リエステルおよびこれら2種以上を必須成分とする樹脂
組成物からなる群から選択された耐熱樹脂製のシート、
下記のIPNやセミIPN製のシート並びにこれらに無機或い
は有機の充填材を配合したり、下記のベースマティアリ
アルと複合したものが挙げられ、特にポリイミドが好適
である。
また、積層板とは、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、シアナト樹脂、その他の熱硬
化性樹脂類;これらを適宜二種以上配合してなる組成
物;さらにこれら熱硬化性樹脂、それらの二種以上配合
してなる組成物をポリビニルブチラール、アクリロニト
リル−ブタジエンゴム、多官能性アクリレート化合物そ
の他の公知の樹脂、添加剤等で変性したもの;架橋ポリ
エチレン、架橋ポリエチレン/エポキシ樹脂、架橋ポリ
エチレン/シアナト樹脂、ポリフェニレンエーテル/エ
ポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル/シアナト樹脂、
ポリエステルカーボネート/シアナト樹脂、その他の変
性熱可塑性樹脂からなる架橋硬化性樹脂組成物(IPN又
はセミIPN)をマトリックス樹脂とし、クラフト紙、リ
ンター紙、ガラス(E,D,S,T,石英その他各種ガラス製繊
維からの)織布・不織布、全芳香族ポリアミド、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、
ポリエーテルイミド、ポリテトラフロロエチレンなどの
耐熱エンプラ製繊維の織布・不織布・多孔質シート、さ
らにこれらを適宜混合或いは複合使用してなる複合織布
・不織布などをベースマティアリアルとして複合した絶
縁層を有する積層板、該絶縁層上に金属プリント配線網
を形成したプリント配線板を用いて製造した多層プリン
ト配線板が挙げられる。
本発明の蟻酸銅とは通常、蟻酸第二銅であり、無水蟻
酸銅、蟻酸銅四水和物、並びにこれらの混合物が挙げら
れ、本発明においては特に無水蟻酸銅が好ましい。
本発明においては、上記に説明した孔明き板(a)と
蟻酸銅とを同時に或いは別々に、非酸化性雰囲気或いは
減圧下で、温度165℃以上の所定温度に保持された加熱
機器中に導入し、両者を5cm以内の間隔で所定時間保持
し、蟻酸銅を熱分解して生成する金属銅を孔明き板
(a)上並びに孔内壁面に析出させる。この際、蟻酸銅
は温度130〜165℃の間を1deg/分以上の速度で昇温す
る。
加熱機器としては、赤外線、電子線、マイクロ波など
の放射線加熱、電気炉、オーブン、オイル加熱、加圧蒸
気加熱、ニクロム線、その他の手段を適宜使用してなる
ものであり、被加熱物品の導入部、加熱部、取り出し部
を持った連続式加熱機が好適であり、孔明き板(a)の
樹脂によっては、加熱処理温度と孔明き板(a)の寸法
が大幅に永久変化する温度とが近接する場合があるので
設定温度のバラツキの小さいものとするのがよい。又、
加熱部としては加熱盤方式が一般的であり、孔明き板
(a)の加熱速度については、寸法変化を最小に止める
ように配慮することを除き特に限定はないものである。
他方、蟻酸銅は温度130〜165℃の間を昇温速度1〜50℃
/分、特に2〜35℃/分で昇温するのが好ましい。ま
た、孔明き板(a)と蟻酸銅とは5cm以内の間隔、好ま
しくは2cm以内の間隔に保持し、加熱保持時間は3時間
以下、好ましくは1〜60分である。蟻酸銅の昇温速度が
1℃/分未満では得られるメッキ膜が不均一となった
り、接着強度が劣ったものと成ったりし易く、銅粉末の
生成量も多くなるので好ましくなく、又、昇温速度が速
いと銅のメッキ速度は速くなるが、メッキ膜が不均一と
なり易いので好ましくない。
加熱機器中を非酸化性雰囲気とする方法は公知の、
N2,Ar,CO2,CO,H2などのガスを導入する方法、孔明き板
(a)の加熱部の容積を小さくして加熱部への入口と出
口の開口面積を小さくすることにより、不活性ガスを使
用することなく蟻酸銅分解ガス雰囲気に保持する方法;
孔明き板(a)の導入部及び取り出し部をロール等でシ
ールする方法;装置全体を減圧室或いはボックス内に収
納し、孔明き板(a)の導入部と取り出し部を減圧室を
配置する方法などが例示され、減圧度としては400Torr
以下、好ましくは200Torr以下、特に30Torr以下が好ま
しい。
また、蟻酸銅の導入量は、孔明き板(a)の表面積あ
たり、0.001g/cm2以上、好ましくは0.002〜0.1g/cm2
範囲であり、導入方法は特に限定されないが、連続法の
場合通常、連続ベルト上に配置した蟻酸銅を導入する方
法が挙げられる。連続ベルト上への好適な蟻酸銅の配置
法としては、蟻酸銅と実質的に反応しない比較的沸点の
低い溶媒に蟻酸銅を溶解或いは粉末を均一分散させた溶
液を準備し、これを連続ベルトに塗布し、乾燥する方
法;連続ベルトとして片面(蟻酸銅配置面)に多数の小
さい窪みや溝などの凹凸付き、或いは網、布などを貼っ
た片面凹凸ベルトを用い、蟻酸銅粉末を窪み、溝、編み
目に塗着させる方法が挙げられる。溶媒を用いる場合の
溶媒としては水、アルコール、脂肪族炭化水素、芳香族
炭化水素、その他の好適には沸点110℃以下のものが例
示され、特に、無水蟻酸銅の場合には、水を含まない有
機溶媒、例えば塩化メチレン、ヘプタン、ヘキサン、シ
クロヘキサン、オクタン、プロパノール、ブタノール、
ヘプタノール、ベンゼン、トルエン、キシレンなどと蟻
酸銅微粉末とを混練してなる分散溶液を用いるのが好適
である。塗布の方法は、刷毛塗、ディピイング、スプレ
ーコート、バーコート、ロールコート、印刷などその他
の塗布手段が例示され、又、乾燥は蟻酸銅の分解開始温
度以下、特に110℃以下の温度で加熱或いは減圧乾燥す
る。
以上の製造法によって製造された孔内壁にも厚み0.1
〜5μm、好ましくは0.2〜3μmの銅膜が密着したス
ルーホール基板は、そのままプリント配線板用基板とし
て使用可能であるが、通常、そのままプリント配線パタ
ーンの陰パターンをレジストで形成し銅メッキし銅箔厚
みを厚くした後、軽くエッチングする方法(フラッシュ
エッチング法或いはメッキレジスト法)、又は、銅メッ
キして銅箔厚みを厚くした後、レジストパターンを形成
しエッチングしてプリント配線網を形成する方法(エッ
チングレジスト法)によって、プリント配線銅箔の厚み
が、5μm以上、通常70μm以下、好ましくは8〜35μ
mとしてスルーホールプリント配線板とする。ここに、
電解メッキ方が生産性面等から好ましく、金属層厚みが
5μm以上となるまではメッキ速度0.1μm/秒以下、特
に0.003〜0.05μm/秒の範囲でメッキすることが好まし
い。なお、銅メッキに代えて或いは銅メッキの後にニッ
ケル、金その他金属の無電解メッキ或いは電解メッキな
どを施すことも当然に可能であり、特に電解メッキを適
宜施して使用されるものである。又、該メッキ後、メッ
キ応力除去のためのアニール処理を施すことは密着力の
向上面から好ましい。
以上、本発明の構成を説明したが、ここに本発明の製
造法を一例によって説明する。
第1図は本発明のスルーホール基板の連続法による製
造装置の概念図の一例であり、第2図は減圧メッキ室内
の加熱方法の例、第3図は蟻酸銅粉末を凹凸ベルトに塗
着させて供給する場合の減圧メッキ室周辺を示した例で
ある。
第1図の本製造装置は、真空ロール(V1〜V4′)で減
圧可能とし、かつ、被メッキ物品である孔明きポリイミ
ドシート(10)と蟻酸銅付着ベルトとを5cm以下の間隔
で加熱処理しメッキする減圧メッキ室(A)、その周囲
に蟻酸銅をベルト(20)に付着させ減圧メッキ室Aに供
給する周辺機器、メッキされた孔明きポリイミドシート
の後処理槽(C)を備えてなる。第1図において、長尺
の孔明きポリイミドシート(10)が真空ロール(V1)を
介して減圧メッキ室Aに導入され、ここで遠赤外線ヒー
ター(H3)で所定温度に加熱される。また、蟻酸銅液を
塗布ロール(C1,C1′)で塗布され、加熱器(H1,H1′)
で乾燥された蟻酸銅塗布ベルト(21,21′)が真空ロー
ル(V3,V3′)を介して同様に減圧メッキ室A導入さ
れ、加熱器(H2,H2′)の間に上記の孔明きポリイミド
シート10と共に所定の間隔で移動し保持される。この間
に蟻酸銅は加熱器H2,H2′で所定温度に加熱され、蒸発
してポリイミドシート10上で分解して銅と還元性の分解
ガスとなり、銅は孔明きポリイミドシート表面及び孔内
壁にも膜を形成し、銅メッキポリイミドスルーホール回
路基板(11)となる。該回路基板11は減圧メッキ室Aか
ら真空ロール(V2)を経て出て、後処理槽(C)で処理
され、乾燥されて目的物とされる。一方、蟻酸銅供給ベ
ルト21,21′は減圧ロール(V4,V4′)を介して減圧メッ
キ室Aから出て、ここで適宜表面に付着している銅粉な
どを除去し清浄化され、蟻酸銅塗布槽(B1,B1′)の蟻
酸銅液を塗布ロール(C1,C1′)で塗布され、乾燥され
る。又、乾燥で発生した溶媒蒸気は、冷却器に導かれ、
冷却されて液体とされた後、蟻酸銅液調製槽(B)で蟻
酸銅粉末(1)と均一に混合され蟻酸銅塗布槽B1,B1′
に循環される。なお、真空ポンプ排気は適宜触媒燃焼等
されて、水と炭酸ガスとに変換され排出される。
第2図は、上記の減圧メッキ室に於ける孔明きポリイ
ミドシート10の温度を蟻酸銅粉末よりも高く保つ場合の
一例であり、蟻酸銅塗布ベルト21とポリイミドシート10
との間隙に表面を電気絶縁した加熱線を挿入してなるも
のである。
また、第3図は蟻酸銅粉末を片面凹凸ベルトの凹面に
塗着させて減圧メッキ室Aに供給し、かつ、長尺の孔明
き板(a)に代えて、所定寸法の孔明き板(a)をその
前後や両側端などを固定して移送し、メッキする場合を
考慮してダブル真空ロール(V)を入口、出口に設けた
場合を示すものである。
以上、図面により本発明のスルーホール基板の連続製
造法を説明したが、当然に本発明は孔明き板と蟻酸銅と
を別々に所定の間隔をおいて加熱機器中に保持すること
を除き、上記の図面に限定されるものではない。例え
ば、連続法に代えてバッチ法とすること;蟻酸銅の供給
ベルトの導入移動方向を逆向きとすること;機器の配置
を水平とし、片面側から孔内にも銅メッキを施すこと;
さらに後処理として銅その他金属の電解メッキ、アニー
ル処理その他を施す工程を付加することなどである。ま
た、上記によって製造した銅スルーホール基板は、必要
に応じて公知の防錆処理を施すことなど適宜実施できる
ものである。
〔実施例〕 以下、実施例、比較例によって本発明を説明する。
尚、実施例、比較例中の部は特に断らない限り重量基準
である。
実施例1 無水蟻酸銅粉末100部とブチルアルコール50部とを混
練して無水蟻酸銅粉末が均一に分散した分散溶液(以
下、処理液1という)を得た。
これを所定のアルミニウムフィルムの片面に塗布、乾
燥して蟻酸銅供給ベルトとした。
厚さ50μmの長尺ポリイミドシート(東レ・デュポン
社製、商品名;カプトン)を温度300℃で30分間加熱処
理した後、所定位置に直径0.4mmの貫通孔を1.25mm間隔
で100個を一列として、列間距離12.5mm間隔で10列明け
た後、苛性ソーダ水溶液で表面処理した。
減圧可能な容器内に、この孔明きポリイミドシート及
び予め蟻酸銅粉末を付着させた蟻酸銅供給ベルトとを保
持・供給・取り出し部を備え、一組きの加熱盤の中央に
ポリイミドシート、その左右に蟻酸銅供給ベルトを移送
自在に配置した装置を用い、ポリイミドシートと蟻酸銅
供給ベルトとを連続的に加熱盤間に供給し、取り出して
孔内も銅メッキされたスルーホール基板とした。
なお、加熱盤の加熱領域の長さは、40cm、容器内の圧
力は0.1〜1Torr、加熱盤温度280℃であり、孔明きポリ
イミドシートの加熱盤間への導入速度は5cm/分、蟻酸銅
供給ベルトの速度は1.3cm/分で付着量は0.008g/cm2、ポ
リイミドシートと蟻酸銅との距離は20cm、蟻酸銅の昇温
速度は温度130〜165℃の間16℃/分であった。
所定長さのメッキが終了した後、容器を解放し、室温
に放冷して、ポリイミド製のスルーホール基板を取り出
した。
この銅膜の厚みは孔内壁部も含めて0.5〜0.7μmで、
表面抵抗0.06〜0.1Ω/□であり、孔間の寸法変化率は
0.06%であった。
ついで、このポリイミド製のスルーホール基板を電解
銅メッキして銅膜厚さを10μmとし、200℃で30分間ア
ニール処理した後、銅箔の接着強度を測定したところ、
0.8kg/cmであり、また、銅箔剥離面は光沢性面であっ
た。
実施例2 実施例1において、ポリイミドシートに代えて厚み0.
4mmの孔明きガラス繊維強化シアナト樹脂積層板(三菱
瓦斯化学(株)製、商品名;エドライトCCL HL810用の
銅箔無し積層板)を用い、この両端をポリイミド製の止
め具で止めて10枚続きとしたものに変更し、予備加熱を
230℃、30分、メッキ熱盤温度を230℃とする他は同様と
してスルーホール基板を得た。
この銅膜の厚みは孔内壁部の含めて0.5〜0.7μmで、
表面抵抗0.06〜0.1Ω/□であり、孔間の寸法変化率は
0.02%であった。
ついで、実施例1と同様にして銅膜厚さ10μmとして
銅箔の接着強度を測定したところ、0.8kg/cmであった。
〔発明の作用および効果〕
以上の如くである本発明の製造法によれば、孔内部も
含めて密着性に優れた銅膜が全く接着剤層等を介さずに
形成され(ポリイミドフィルムにおいては、接着剤層無
しで銅箔接着面は光沢性を有した両面銅張スルーホール
ポリイミドフィルムとなる。)、寸法精度の点において
も優れ、フレキシブル〜リジット板まで全てに応用可能
なスルーホール基板が得られる。
このスルーホール基板は、そのままでも使用可能であ
るが、特にメッキ後の密着強度も極めて高いことからメ
ッキして銅箔厚み5〜12μmという極薄銅箔張スルーホ
ールプリント配線板も極めて容易に製造できるものであ
ることからその工業的意義は極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のスルーホール回路基板の連続法による
製造装置の概念図の一例であり、第2図は減圧メッキ室
内の加熱方法の例、第3図は蟻酸銅粉末を凹凸ベルトに
塗着させて供給する場合の減圧メッキ室周辺を示した例
である。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性樹脂フィルム或いはシート又は熱硬
    化性樹脂積層板の所望位置に多数の貫通孔を形成して孔
    明け板(a)を製造し、該孔明け板(a)を非酸化性雰
    囲気或いは減圧下で、温度165℃以上で該孔明け板
    (a)の寸法変化許容温度以下の範囲に保持された加熱
    機器中に導入すると共に、蟻酸銅を温度130℃〜165℃ま
    でを1deg./分以上の速度で昇温させるように該加熱器中
    に連続的に導入し、両者を5cm以下の間隔で所定時間保
    持した後、該孔明け板(a)を取り出すことからなる孔
    内にも厚さ0.1〜5μmの銅が密着したスルーホール基
    板の製造法。
  2. 【請求項2】該蟻酸銅の供給量が、該孔明け板(a)の
    全表面積あたり0.001g/cm2以上である請求項1記載のス
    ルーホール基板の製造法。
  3. 【請求項3】該孔明け板(a)が、ポリイミドフィルム
    である請求項1記載のスルーホール基板の製造法。
  4. 【請求項4】該孔明け板(a)が、積層板又は内層配線
    層を有する多層プリント配線板である請求項1記載のス
    ルーホール基板の製造法。
  5. 【請求項5】請求項1記載のスルーホール基板を、引続
    いて電解銅メッキして銅層の厚さを5μm以上とするス
    ルーホール基板の製造法。
  6. 【請求項6】該電解銅メッキを銅層厚さが5μm以上と
    なるまで0.1μm/秒以下の速度とする請求項5記載のス
    ルーホール基板の製造法。
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