JP2744084B2 - ポリアミド・イミド系フイラメント及びその製法 - Google Patents
ポリアミド・イミド系フイラメント及びその製法Info
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- D01F6/00—Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は改良された性質を有するポリアミド・イミド
系熱安定性合成フイラメントに関する。
系熱安定性合成フイラメントに関する。
本発明はまたそのようなフイラメントを得る方法に関
する。
する。
仏国特許第2,079,785号から既に公知のように、ポリ
マーのＮ−メチルピロリドン溶液を、Ｎ−メチルピロリ
ドンも含有する水性凝固浴中で湿式紡糸し、次いで延
伸、洗浄及び乾燥することにより、アルカリ又はアルカ
リ土類3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸塩鎖を少
なくとも３％含有する光沢のあるポリアミド・イミド糸
フイラメントが製造される。
マーのＮ−メチルピロリドン溶液を、Ｎ−メチルピロリ
ドンも含有する水性凝固浴中で湿式紡糸し、次いで延
伸、洗浄及び乾燥することにより、アルカリ又はアルカ
リ土類3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸塩鎖を少
なくとも３％含有する光沢のあるポリアミド・イミド糸
フイラメントが製造される。
しかし、そのようなフイラメントは機械的特性がある
用途に対して弱過ぎ、黄褐色の着色が濃過ぎ、熱劣化を
示し、耐光劣化性が劣る。
用途に対して弱過ぎ、黄褐色の着色が濃過ぎ、熱劣化を
示し、耐光劣化性が劣る。
本発明のポリアミド・イミドフイラメントは従来技術
によるポリアミド・イミドフイラメントより明らかに優
れた特性を有することを特徴とし、以下の構造を有す
る： 式 のアミド・イミド単位（Ａ） 式 −NH−Ｒ−NH−CO−R2−CO− のアミド単位（Ｂ）及び 必要に応じて式 のアミド単位（Ｃ） （式中、Ｒは二価芳香族基を表わし、R1は三価芳香族基
を表わし、R2は二価芳香族基を表わし、Ｍはアルカリ金
属又はアルカリ土類金属を表わす） を含有し、Ａ単位が全単位の95〜99％、Ｂ単位が全単位
の１〜５％、及び必要に応じてＡ単位が全単位の75〜98
％、Ｂ単位が全単位の１〜５％及びＣ単位が全単位の１
〜20％である。
によるポリアミド・イミドフイラメントより明らかに優
れた特性を有することを特徴とし、以下の構造を有す
る： 式 のアミド・イミド単位（Ａ） 式 −NH−Ｒ−NH−CO−R2−CO− のアミド単位（Ｂ）及び 必要に応じて式 のアミド単位（Ｃ） （式中、Ｒは二価芳香族基を表わし、R1は三価芳香族基
を表わし、R2は二価芳香族基を表わし、Ｍはアルカリ金
属又はアルカリ土類金属を表わす） を含有し、Ａ単位が全単位の95〜99％、Ｂ単位が全単位
の１〜５％、及び必要に応じてＡ単位が全単位の75〜98
％、Ｂ単位が全単位の１〜５％及びＣ単位が全単位の１
〜20％である。
本発明のフイラメントはまた、多分散性指数2.2、
切断強さ45cN/tex、ヤング率3.8GPa、伸度25％、
輝度Ｙで定義される色＞25％、白色度DW＜30及び黄色度
指数YI＞170であることを特徴とする。
切断強さ45cN/tex、ヤング率3.8GPa、伸度25％、
輝度Ｙで定義される色＞25％、白色度DW＜30及び黄色度
指数YI＞170であることを特徴とする。
好ましくは、切断強さが50〜55cN/tex程度、ヤング率
4GPa、輝度Ｙ＞30％、白色度＜28及び黄色度指数＞19
0である。
4GPa、輝度Ｙ＞30％、白色度＜28及び黄色度指数＞19
0である。
本発明のRAIの光安定性も現在公知のPAIに比べて著し
く改善されている。このことは機械的性質の保持率によ
つて評価され、切断強さ保持率50％、切断仕事保持率
18％及び伸度保持率35％である。光安定性は後述の
方法によつて測定される。
く改善されている。このことは機械的性質の保持率によ
つて評価され、切断強さ保持率50％、切断仕事保持率
18％及び伸度保持率35％である。光安定性は後述の
方法によつて測定される。
本発明のポリアミド・イミド（PAI）とは適当な溶媒
中で、 式CON−Ｒ−NCO（Ｒは二価芳香族基である）の少なく
とも１種のジイソシアナート、例えば4,4′−ジフエニ
ルメタンジイソシアナート、好ましくは4,4′−ジフエ
ニルエーテルジイソシアナート又はこれらの混合物を、 ベンゼン1,2,4−トリカルボン酸無水物、 テレフタル酸といつた芳香族ジカルボン酸、及び 任意にアルカリ金属又はアルカリ土類金属ジカルボキ
シベンゼンスルホン酸塩、好ましくはジカルボキシベン
ゼンスルホン酸ナトリウム又はカリウム と重縮合させて得られるポリマーのことである。
中で、 式CON−Ｒ−NCO（Ｒは二価芳香族基である）の少なく
とも１種のジイソシアナート、例えば4,4′−ジフエニ
ルメタンジイソシアナート、好ましくは4,4′−ジフエ
ニルエーテルジイソシアナート又はこれらの混合物を、 ベンゼン1,2,4−トリカルボン酸無水物、 テレフタル酸といつた芳香族ジカルボン酸、及び 任意にアルカリ金属又はアルカリ土類金属ジカルボキ
シベンゼンスルホン酸塩、好ましくはジカルボキシベン
ゼンスルホン酸ナトリウム又はカリウム と重縮合させて得られるポリマーのことである。
本発明のフイラメントは前記した通りの化学構造を有
し、Ｒは例えば であり、R1は好ましくは であり、R2は好ましくは であり、Ｍは好ましくはNa又はＫである。
し、Ｒは例えば であり、R1は好ましくは であり、R2は好ましくは であり、Ｍは好ましくはNa又はＫである。
本発明によれば、PAIフイラメントはまた、多分散性
指数Ｉ2.2の値を有することを特徴とする。この指数
はＭ/Mに相当する。ここで、Ｍ及びＭは臭化リ
チウム0.1モル／の80℃のNMP中でゲル滲透クロマトグ
ラフイーにより測定され、ポリスチレンを標準物質とし
て表わされた分子量である。
指数Ｉ2.2の値を有することを特徴とする。この指数
はＭ/Mに相当する。ここで、Ｍ及びＭは臭化リ
チウム0.1モル／の80℃のNMP中でゲル滲透クロマトグ
ラフイーにより測定され、ポリスチレンを標準物質とし
て表わされた分子量である。
本発明のPAIフイラメントの多分散性指数はやはり低
い。これは分子量分布の狭いことに相当する。意外なこ
とに、糸（threads）の製造工程中に受ける種々の処理
にも拘らずこの指数は低いままである。
い。これは分子量分布の狭いことに相当する。意外なこ
とに、糸（threads）の製造工程中に受ける種々の処理
にも拘らずこの指数は低いままである。
意外なことに、本発明のフイラメントはまた仏国特許
第2,079,785号のポリアミド・イミドフイラメントより
はるかに優れた機械的及び熱的特性を有する。特に、切
断強度は45cN/tex以上であり、好ましくは50〜55cN/tex
以上である。測定はフイラメント試料を定伸長勾配で切
断するまで長さ方向に引張る手動又は自動引張試験機を
用いて行う。引張試験機は計算機に連結され、計算機は
繊度（dtex）と切断力（cN）とから切断強さ切断強さ／
初期繊度を与え、また切断伸度％を与える。この値は20
回の測定の平均値である。
第2,079,785号のポリアミド・イミドフイラメントより
はるかに優れた機械的及び熱的特性を有する。特に、切
断強度は45cN/tex以上であり、好ましくは50〜55cN/tex
以上である。測定はフイラメント試料を定伸長勾配で切
断するまで長さ方向に引張る手動又は自動引張試験機を
用いて行う。引張試験機は計算機に連結され、計算機は
繊度（dtex）と切断力（cN）とから切断強さ切断強さ／
初期繊度を与え、また切断伸度％を与える。この値は20
回の測定の平均値である。
切断伸度は前記の通り測定され、25％以下である。
本発明のPAIの長さ方向のヤング率Ｅは3.8GPa以上、
好ましくは4GPa以上である。これは次の比である： 力／伸度曲線の初期部分から得られ、 比力（切断強さ）は次の比に相当する： 力（cN）／初期繊度（tex） ここでｌは真の繊度に対応する、時間ｔにおける試料
の長さ、l0は試料の初期長さである。
好ましくは4GPa以上である。これは次の比である： 力／伸度曲線の初期部分から得られ、 比力（切断強さ）は次の比に相当する： 力（cN）／初期繊度（tex） ここでｌは真の繊度に対応する、時間ｔにおける試料
の長さ、l0は試料の初期長さである。
本発明のPAIフイラメントはまた、表面着色の少ない
ことを特徴とし、この色は次の３種の本質的な値により
評価される： 輝度Ｙ＞25％、好ましくは＞30％、 白色度DW＜30、好ましくは＜28％、 黄色度指数YI＞170、好ましくは＞190。
ことを特徴とし、この色は次の３種の本質的な値により
評価される： 輝度Ｙ＞25％、好ましくは＞30％、 白色度DW＜30、好ましくは＜28％、 黄色度指数YI＞170、好ましくは＞190。
これらは以下の方法で測定される： 試料をコーヒーミルで厚さ数mmで4cm2のフロツクが得
られるように粉砕する。このフロツクを２枚の硝子板の
間に置き、全体を“Elrepbo"ブランドの装置（ツアイス
製）に入れる。以下の結果が得られる： Ｙ％：輝度、これは試料をグレイスケールで分類し、
明と暗の色感覚を翻訳する： Ｙ％＝100は完全な白に相当する。
られるように粉砕する。このフロツクを２枚の硝子板の
間に置き、全体を“Elrepbo"ブランドの装置（ツアイス
製）に入れる。以下の結果が得られる： Ｙ％：輝度、これは試料をグレイスケールで分類し、
明と暗の色感覚を翻訳する： Ｙ％＝100は完全な白に相当する。
Ｙ％は０は完全な黒に相当する。
白色度は色度図上の色点を定義する。
黄色度指数は黄色の輝度純度を表わす。
本発明のPAIフイラメントはまた、きびしい老化条件
にさらして測定され、次のように定量化される良好な光
安定性を有する： 切断強さ保持率50％、好ましくは52％、 切断仕事保持率18％、好ましくは20％、 伸度保持率35％、好ましくは38％。
にさらして測定され、次のように定量化される良好な光
安定性を有する： 切断強さ保持率50％、好ましくは52％、 切断仕事保持率18％、好ましくは20％、 伸度保持率35％、好ましくは38％。
光安定性の測定は、ポリマーの光劣化を乾燥雰囲気中
で実験的に研究できる容器内で行われる。試験される試
料は円筒形の塔上に配置され、この塔は円形回転運動に
より駆動されかつ平行六面体の囲みの中央に位置し、こ
の囲みの四隅には400ワツトの「中圧」水銀蒸気ランプ
型MazdaMAがある。電球の囲みだけが300nmより大きい放
射線（太陽スペクトル）を通過させる。囲み内の温度は
60℃である。
で実験的に研究できる容器内で行われる。試験される試
料は円筒形の塔上に配置され、この塔は円形回転運動に
より駆動されかつ平行六面体の囲みの中央に位置し、こ
の囲みの四隅には400ワツトの「中圧」水銀蒸気ランプ
型MazdaMAがある。電球の囲みだけが300nmより大きい放
射線（太陽スペクトル）を通過させる。囲み内の温度は
60℃である。
方法： インストロンで機械的性質を測定する間に試料を固定
する1.4cmの紙製窓を室内の塔の24個の支持体の１個に
置く。ばく露後、紙製窓を取り外し、モノフイラメント
の機械的特性を前記の方法に従つて測定して機械的性質
を求める。
する1.4cmの紙製窓を室内の塔の24個の支持体の１個に
置く。ばく露後、紙製窓を取り外し、モノフイラメント
の機械的特性を前記の方法に従つて測定して機械的性質
を求める。
結果は、ばく露時間の関数として、非ばく露繊維と比
較してばく露繊維に残つている機械的特性の％を与える
曲線の形で与えられる。得られる値は出発モノマーに依
存し、最良の結果は4,4′−ジフエニルエーテルジイソ
シアナートの場合に得られた。
較してばく露繊維に残つている機械的特性の％を与える
曲線の形で与えられる。得られる値は出発モノマーに依
存し、最良の結果は4,4′−ジフエニルエーテルジイソ
シアナートの場合に得られた。
仏国特許第2,079,785号のPAIフイラメントとの比較も
行つた。
行つた。
本発明のフイラメントは公知のPAIフイラメントより
明らかに優れていた。
明らかに優れていた。
本発明のフイラメントはまた、公知のPAIフイラメン
トより熱安定性がはるかに良好であつた。これは、空気
中375℃の温度において時間の関数としての重量減％に
相当する劣化速度により評価される。
トより熱安定性がはるかに良好であつた。これは、空気
中375℃の温度において時間の関数としての重量減％に
相当する劣化速度により評価される。
本発明のPAIフイラメントの定温劣化は一般に１時間
当り３％以下、好ましくは１時間当り２％以下である。
当り３％以下、好ましくは１時間当り２％以下である。
この劣化の程度も出発モノマーに依存し、最良の結果
は4,4′−ジフエニルエーテルジイソシアナートの場合
に得られた。
は4,4′−ジフエニルエーテルジイソシアナートの場合
に得られた。
本発明の糸、フイラメント及び繊維は単独で使用する
ことができ、また、ある種の性質を変更又は改善するた
めに天然又は合成フイラメント又は繊維と混合すること
もできる。本発明の糸、フイラメント及び繊維はその機
械的性質、耐熱性及び耐光性のために作業服及び保護服
の製造に特に有用である。その上、得られるフイラメン
トは塩基性染料により任意の色に容易に染色できる。
ことができ、また、ある種の性質を変更又は改善するた
めに天然又は合成フイラメント又は繊維と混合すること
もできる。本発明の糸、フイラメント及び繊維はその機
械的性質、耐熱性及び耐光性のために作業服及び保護服
の製造に特に有用である。その上、得られるフイラメン
トは塩基性染料により任意の色に容易に染色できる。
本発明のPAIフイラメントは溶媒又は溶媒混合物中で
ポリマー溶液を湿式紡糸することにより得られる。紡糸
溶液の濃度は重量で４〜35％、好ましくは５〜35％であ
る。ポリマーは、pH７のジメチレン尿素５〜100重量
％及びＮ−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、
ジメチルホルムアミド、テトラメチル尿素及びγ−ブチ
ロラクトンといつた無水非プロトン性極性溶媒を含有す
る溶媒又は溶媒混合物に溶解される。
ポリマー溶液を湿式紡糸することにより得られる。紡糸
溶液の濃度は重量で４〜35％、好ましくは５〜35％であ
る。ポリマーは、pH７のジメチレン尿素５〜100重量
％及びＮ−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、
ジメチルホルムアミド、テトラメチル尿素及びγ−ブチ
ロラクトンといつた無水非プロトン性極性溶媒を含有す
る溶媒又は溶媒混合物に溶解される。
本発明の方法に使用できる溶液は粘度が100〜200ポイ
ズ、好ましくは150〜160ポイズとすべきである。この溶
液はまた、ある種の性質を改善するために顔料又は粗面
化剤といつた助剤を含有することができる。
ズ、好ましくは150〜160ポイズとすべきである。この溶
液はまた、ある種の性質を改善するために顔料又は粗面
化剤といつた助剤を含有することができる。
PAI溶液は溶媒又は溶媒30〜80％及び水20〜70％、好
ましくは溶媒40〜70％の割合の溶媒混合物を含有した二
成分又は三成分系水性凝固浴中に紡糸される。
ましくは溶媒40〜70％の割合の溶媒混合物を含有した二
成分又は三成分系水性凝固浴中に紡糸される。
使用される溶媒はジメチルホルムアミド、ジメチルエ
チレン尿素又はこれらの混合物とすることができる。紡
糸浴は15〜40℃、好ましくは20〜30℃に維持される。凝
固浴の長さは一般に溶媒濃度及び温度の関数として適応
される。溶媒含量が高い浴では一般に一層良好な延伸
性、従つて一層良好な最終性質を有するフイラメントが
得られる。しかし、溶媒濃度が高くなると、長い浴が必
要となる。ゲル状態で凝固浴を出た糸は次いで例えば空
中で （V2は延伸ロールの速度、V1は送出ロールの速度であ
る）により定義される率で延伸される。ゲル状態のフイ
ラメントの延伸率は少なくとも100％、好ましくは少な
くとも110％又はそれ以上でさえある。
チレン尿素又はこれらの混合物とすることができる。紡
糸浴は15〜40℃、好ましくは20〜30℃に維持される。凝
固浴の長さは一般に溶媒濃度及び温度の関数として適応
される。溶媒含量が高い浴では一般に一層良好な延伸
性、従つて一層良好な最終性質を有するフイラメントが
得られる。しかし、溶媒濃度が高くなると、長い浴が必
要となる。ゲル状態で凝固浴を出た糸は次いで例えば空
中で （V2は延伸ロールの速度、V1は送出ロールの速度であ
る）により定義される率で延伸される。ゲル状態のフイ
ラメントの延伸率は少なくとも100％、好ましくは少な
くとも110％又はそれ以上でさえある。
延伸後、糸は溶媒を除去するために公知の方法で洗浄
される。この洗浄は例えば、水が向流循環する連続浴又
は洗浄ロールにより好ましくは周囲温度で行われる。
される。この洗浄は例えば、水が向流循環する連続浴又
は洗浄ロールにより好ましくは周囲温度で行われる。
洗浄された糸は次いで公知の方法、例えば乾燥機又は
ローラにより乾燥される。この乾燥の温度は、温度が高
い程、速くなる速度と同様、広い範囲内で変えることが
できる。一般に、次第に温度が高くなるようにして乾燥
を行うことが有利であり、この温度は例えば200℃に達
し、これを超えさえすることができる。
ローラにより乾燥される。この乾燥の温度は、温度が高
い程、速くなる速度と同様、広い範囲内で変えることが
できる。一般に、次第に温度が高くなるようにして乾燥
を行うことが有利であり、この温度は例えば200℃に達
し、これを超えさえすることができる。
次いで糸は機械的性質、特に、ある用途に有利となり
得る強度を改善するために高温過延伸処理される。
得る強度を改善するために高温過延伸処理される。
この高温過延伸は公知の方法、即ち、好ましくは包囲
体中で炉、プレート、ロール又はロールとプレートによ
り行うことができる。高温過延伸は少なくとも150℃及
び200〜300℃にも達し得る温度で行わねばならない。過
延伸率は一般に少なくとも150％であるが、最終フイラ
メントに要求される性質に従つて広い範囲内で変えるこ
とができる。全延伸率は少なくとも250％、好ましくは
少なくとも260％である。
体中で炉、プレート、ロール又はロールとプレートによ
り行うことができる。高温過延伸は少なくとも150℃及
び200〜300℃にも達し得る温度で行わねばならない。過
延伸率は一般に少なくとも150％であるが、最終フイラ
メントに要求される性質に従つて広い範囲内で変えるこ
とができる。全延伸率は少なくとも250％、好ましくは
少なくとも260％である。
延伸及び過延伸の全工程は前操作と連続的か不連続的
に１段又は数段で行うことができる。その上、第２延伸
は乾燥と組合せることができる。このためには乾燥段階
の終りに過延伸が可能な高温度域を設ければ充分であ
る。
に１段又は数段で行うことができる。その上、第２延伸
は乾燥と組合せることができる。このためには乾燥段階
の終りに過延伸が可能な高温度域を設ければ充分であ
る。
（実施例） 実施例１〜３ PAI溶液を濃度が21％となるようにpH７のジメチル
エチレン尿素中で ベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸無水物 （ANTM） 40モル％ イソフタル酸（AI） ８モル％ ５−スルホイソフタル酸ナトリウム（AISNa） ２モル％ 4,4′−ジフエニルエーテルジイソ シアナート（DIDE） 50モル％ からつくつた。ポリマーの多分散性指数は1.78であつ
た。
エチレン尿素中で ベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸無水物 （ANTM） 40モル％ イソフタル酸（AI） ８モル％ ５−スルホイソフタル酸ナトリウム（AISNa） ２モル％ 4,4′−ジフエニルエーテルジイソ シアナート（DIDE） 50モル％ からつくつた。ポリマーの多分散性指数は1.78であつ
た。
粘度598ポイズのこの溶液をジメチルエチレン尿素を
含有する水性凝固浴中に押出した。糸はゲル状態で凝固
浴を出た後、常温の空気中で延伸した。糸を浴中の水で
洗浄して溶媒を除去し、ロールで乾燥した。
含有する水性凝固浴中に押出した。糸はゲル状態で凝固
浴を出た後、常温の空気中で延伸した。糸を浴中の水で
洗浄して溶媒を除去し、ロールで乾燥した。
洗浄、乾燥された糸を高温に維持した炉内で過延伸し
た後、コツプに巻き取つた。正確な工程条件は以下の表
１に示されている。
た後、コツプに巻き取つた。正確な工程条件は以下の表
１に示されている。
引張試験で得られたフイラメントの機械的性質を以下
の表２に示し、1970年12月２日出願の仏国特許第2,079,
785号の条件で紡糸したPAIのＮ−メチルピロリドン溶液
から得られたフイラメント（比較例3C）と比較した。
の表２に示し、1970年12月２日出願の仏国特許第2,079,
785号の条件で紡糸したPAIのＮ−メチルピロリドン溶液
から得られたフイラメント（比較例3C）と比較した。
前記の方法に従つてわずか20時間囲み内でばく露した
後、比較例3CのPAIポリマーの分子量が大幅に低下する
のが認められた:Mwは147,120から62,950となり、84,170
低下した。他方、本発明のポリマーは明らかに低下が少
なく、Mwは116,400から99,720となり、16,680の低下で
あつた。
後、比較例3CのPAIポリマーの分子量が大幅に低下する
のが認められた:Mwは147,120から62,950となり、84,170
低下した。他方、本発明のポリマーは明らかに低下が少
なく、Mwは116,400から99,720となり、16,680の低下で
あつた。
同様に、ばく露により本発明のポリマーの多分散性指
数は2.05から2.13となり、比較例3Cのポリマーの多分散
性指数は３から4.12となつた。
数は2.05から2.13となり、比較例3Cのポリマーの多分散
性指数は３から4.12となつた。
したがつて、機械的性質の低下は本発明のフイラメン
トより比較例3Cのフイラメントの方がポリマー鎖の劣化
が大きいことを表わしている。
トより比較例3Cのフイラメントの方がポリマー鎖の劣化
が大きいことを表わしている。
実施例４ 実施例１、２及び３に記載したものと同じであるが多
分散性指数Ｉ＝1.85のポリマーをつくつた。
分散性指数Ｉ＝1.85のポリマーをつくつた。
このポリマーのDMEU溶液は濃度が21％、粘度が781ポ
イズであつた。この溶液を以下の条件で紡糸した。
イズであつた。この溶液を以下の条件で紡糸した。
フイラメントの機械的性質は次の通りであつた。
多分散性指数:20時間ばく露後:2.2 熱安定性： 劣化動力学（％/h）:2 実施例５−7: 実施例１に記載したものと同じ化学構造のPAIの溶液
をDMEU/DMF−72:28の混合物溶液としてつくつた。得ら
れたポリマーの多分散性指数Ｉ＝1.73であり、溶液の粘
度は濃度21％で405ポイズであつた。
をDMEU/DMF−72:28の混合物溶液としてつくつた。得ら
れたポリマーの多分散性指数Ｉ＝1.73であり、溶液の粘
度は濃度21％で405ポイズであつた。
この溶液を以下の表３に示した条件で水性凝固浴中に
押出し、糸を延伸し、処理した。
押出し、糸を延伸し、処理した。
得られたフイラメントの機械的性質は以下の表４に示
されている。
されている。
比較のため、商品名ノメツクス（Nomex）T450として
商業的に公知のポリメタフエニレンイソフタルアミド繊
維に本発明の繊維と同じ、光劣化試験を行つた。いくつ
かの性質の保持率が上表に示されている。
商業的に公知のポリメタフエニレンイソフタルアミド繊
維に本発明の繊維と同じ、光劣化試験を行つた。いくつ
かの性質の保持率が上表に示されている。
Claims (6)
- 【請求項１】合成ポリアミド・イミド溶液をジメチルホ
ルムアミド及び／又はジメチルエチレン尿素を含む溶媒
中に紡糸することにより得られる耐熱性合成ポリアミド
・イミド系糸、フィラメント及び繊維であって、 式 のアミド・イミド単位（Ａ）及び 式 −NH−Ｒ−NH−CO−R2−CO のアミド単位（Ｂ） （式中、ＲとR2と二価芳香族基を表わし、R1は三価芳香
族基を表わす） を含有し、（Ａ）単位が全単位の95〜99％及び（Ｂ）単
位が全単位の１〜５％であり、 多分散性指数Ｉ2.2 切断強さ45cN/tex ヤング率3.8GPa 伸度25％ 輝度Ｙで定義される色＞25％ 白色度DW＜30 黄色度指数YI＞170 であることを特徴とする糸、フィラメント及び繊維。 - 【請求項２】合成ポリアミド・イミド溶液をジメチルホ
ルムアミド及び／又はジメチルエチレン尿素を含む溶媒
中に紡糸することにより得られる耐熱性合成ポリアミド
・イミド系糸、フィラメント及び繊維であって、 式 のアミド・イミド単位（Ａ）、 式 −NH−Ｒ−NH−CO−R2−CO のアミド単位（Ｂ）及び 式 のアミド単位（Ｃ） （式中、ＲとR2は二価芳香族基を表わし、R1は三価芳香
族基を表わし、Ｍはアルカリ金属又はアルカリ土類金属
を表わす） を含有し、（Ａ）単位が全単位の75〜98％、（Ｂ）単位
が全単位の１〜５％及び（Ｃ）単位が全単位の１〜20％
であり、 多分散性指数Ｉ2.2 切断強さ45cN/tex ヤング率3.8GPa 伸度25％ 輝度Ｙで定義される色＞25％ 白色度DW＜30 黄色度指数YI＞170 であることを特徴とする糸、フィラメント及び繊維。 - 【請求項３】切断強さ保持率＞50％、切断仕事保持率≧
18％及び伸度保持率35％で定量化された光安定性を有
することを特徴とする請求項１又は２記載の糸、フィラ
メント及び繊維。 - 【請求項４】温度の関数としての重量減に相当する劣化
動力学により定義される熱安定性が１時間当り３％以下
であることを特徴とする請求項１又は２記載の糸、フィ
ラメント及び繊維。 - 【請求項５】Ｒが式 の基であることを特徴とする請求項１又は２記載の糸、
フィラメント及び繊維。 - 【請求項６】R1が式 の基及び／又はR2が式 の基であることを特徴とする請求項１又は２記載の糸、
フィラメント及び繊維。
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