JP2743729B2 - Eclレベル出力回路およびecl/dcflレベル変換入力回路ならびに半導体集積回路装置 - Google Patents

Eclレベル出力回路およびecl/dcflレベル変換入力回路ならびに半導体集積回路装置

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JP2743729B2 JP4223900A JP22390092A JP2743729B2 JP 2743729 B2 JP2743729 B2 JP 2743729B2 JP 4223900 A JP4223900 A JP 4223900A JP 22390092 A JP22390092 A JP 22390092A JP 2743729 B2 JP2743729 B2 JP 2743729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電界効果トランジスタ
を用いたECLレベル出力回路およびECL/DCFL
レベル変換入力回路ならびに半導体集積回路装置に関す
るもので、特に、GaAsMESFETを用いた集積回
路装置に適用することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】近年、超高速信号伝送、大容量情報処理
の分野で、化合物半導体(例えばGaAs)の電界効果
トランジスタ(例えばMESFET)を用いた大規模集
積回路装置(以後、LSIと略す)の開発が活発化して
いる。しかしながら、超高速信号伝送、大容量情報処理
の分野では、従来よりECL(Emitter Coupled Logic)
によるLSIが主流であったため、GaAsによるLS
IもECLレベルによる入出力インタフェースレベルが
要求される。ECLレベルはECL回路の特性から、H
IGHレベルは−0.9V、LOWレベルは−1.7V
となる。GaAsによるLSIにおいては、基本回路に
SCFL(Soure Coupled FET Logic) 回路を採用した場
合には、比較的簡単にECLレベルが得られるが、消費
電力の点で優れるDCFL(Direct Coupled FET Logic)
回路を基本回路とした場合には、以下に述べる問題点が
あった。
【0003】図9に、従来のDCFL回路におけるEC
Lレベル出力回路を示す。図9において、出力回路は、
スイッチング素子として動作するエンハンスメント型電
界効果トランジスタ1、負荷素子として動作するデプレ
ッション型電界効果トランジスタ2とで論理動作部分が
構成され、前記論理動作部分の出力を受け、出力トラン
ジスタとして動作するデプレッション型電界効果トラン
ジスタ3とレベルシフト動作を行うダイオード8とで出
力部が構成される。なお、10は入力端子、11は出力
端子、12は高電位側電源(電位は、例えばGND)、
13は低電位側電源(電位は、例えばVSS)であり、V
OL、VOHは出力電圧を示す。また、出力端子11に接続
されるECL回路は省略されている。
【0004】図9の従来例は、次のように動作する。出
力回路への入力端子10にHIGHレベルの信号(論理
“1”とする)が印加されると、トランジスタ1は導通
状態になり論理動作部分の出力はLOWとなり、低電位
側電源13に対して0.1〜0.2Vだけ高い電圧にな
り、トランジスタ3のゲート電極に印加される。トラン
ジスタ3はデプレッション型なので、ゲート・ソース間
電圧VGSは−0.1V程度(ソース電位はゲート電位よ
り0.1V程度高い)となり、ダイオード8でレベルシ
フトされるので、出力端子11には低電位側電源13と
同じ電位の出力LOWレベルの出力電圧VOLが出る。低
電位側電源13の電圧VSSは通常−2.0Vなので、出
力電圧VOLは−2.0Vになる。
【0005】上記動作とは逆に入力端子10にLOWレ
ベル(論理“0”とする)が印加されると、トランジス
タ1は非導通状態になり、論理動作部分の出力はHIG
Hとなり、ほぼ高電位側電源12と同じ電位GNDにな
る。今度はトランジスタ3では殆どレベルシフトされず
にダイオード8で約0.75Vレベルシフトされ、出力
端子11には電位GNDから0.75V低い−0.75
Vの電位の出力HIGHレベル(VOH)が出る。
【0006】図10に、従来のDCFL回路におけるE
CL/DCFLレベル変換入力回路を示す。図10にお
いて、入力回路は、対になるスイッチング素子として動
作するエンハンスメント型電界効果型トランジスタ5
1,53、負荷素子として動作するデプレッション型電
界効果型トランジスタ52,54とで作動増幅部をな
し、この作動増幅部と定電流源トランジスタ55とで論
理動作部分が構成され、上記論理動作部分の出力を受
け、出力トランジスタとして動作するデプレッション型
電界効果型トランジスタ56と出力定電流源トランジス
タ57とで出力部が構成される。30は入力端子、31
は出力端子、REFは基準入力である。
【0007】この従来例は、次のように動作する。すな
わち所望の論理しきい値(ECLレベル入力の場合には
約1.3V)を基準入力REFに与えることにより、こ
の回路は所望の論理レベルにしたがって動作し、トラン
ジスタ56,57で構成される出力部でレベルシフトさ
れGaAsDCFLレベルに変換される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、図
9に示す従来のCELレベル出力回路では、出力電圧V
OHは−0.75V、出力電圧VOLは−2.0Vとなり、
本来のECLレベルであるVOHは−0.9V、VOLは−
1.7Vとは異なった値になってしまう。VOLが正規の
値より低いのは大きな問題にならないが、VOHが高めに
出るのは問題である。これは正規の値より高いレベルを
ECL回路に入力すると、入力トランジスタがサチュレ
ーション(少数キャリアの飽和現象)を起こしてしま
い、動作速度が数倍〜数十倍低下し、正常な動作が期待
できなくなるからである。この他に従来の回路構成では
出力用のトランジスタ3に直列にレベルシフトのダイオ
ード8が接続されるために出力インピーダンスが高くな
ってしまい、出力立ち上がり特性が悪くなるという欠点
があった。
【0009】また、従来の図10に示すECL/DCF
Lレベル変換入力回路は、上記したように動作するが以
下に述べる問題点がある。すなわち、本ECL/DCF
Lレベル変換入力回路は、作動増幅器を用いた回路構成
になっている。しかしながら、本回路を用いるのはDC
FL回路を用いた集積回路装置であり、同一の集積回路
装置の中に異なった動作原理の論理回路が混在すること
になる。このような論理回路の混在があると、プロセス
パラメータが変動したときにそれぞれの形式の論理回路
が異なった特性の変動を示すため、プロセスパラメータ
変動に対して弱い回路になる。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、特にHIGHレベルがECLレ
ベルに合致した出力レベルを出すことができ、さらに、
出力インピーダンスの上昇を防ぎ出力立ち上がり特性の
悪化がないECLレベル出力回路を得ることおよびプロ
セスパラメータ変動に対して強い耐性を持つ集積回路装
置を実現するために、基本的にDCFL回路に準じた回
路構成を用いたECL/DCFLレベル変換入力回路を
得ることを目的とする。なお、以下請求項1〜8に対応
させて第1〜第8の発明という。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
るECLレベル出力回路は、ソース電極が低電位側電源
に接続され、ゲート電極が入力端子に接続されたエンハ
ンスメント型電界効果トランジスタ(n型GaAsME
SFET)と、ソース電極とゲート電極とが前記エンハ
ンスメント型電界効果トランジスタのドレイン電極に共
通接続されたデプレッション型電界効果トランジスタ
と、前記デプレッション型電界効果トランジスタのドレ
イン電極と高電位側電源の間に接続された定電圧手段
と、前記デプレッション型電界効果トランジスタのドレ
イン電極と前記低電位電源との間に接続され、前記定電
圧手段にバイアス電流を流す定電流手段と、ゲート電極
が前記エンハンスメント型電界効果トランジスタのドレ
イン電極に接続され、ドレイン電極が前記高電位側電源
に接続され、ソース電極が出力端子に接続されたデプレ
ッション型電界効果トランジスタとで構成される。
【0012】第2の発明に係るECLレベル出力回路
は、ソース電極が低電位側電源に接続され、ゲート電極
が入力端子に接続されたエンハンスメント型電界効果ト
ランジスタと、ソース電極とゲート電極とが前記エンハ
ンスメント型電界効果トランジスタのドレイン電極に共
通接続されたデプレッション型電界効果トランジスタ
と、前記デプレッション型電界効果トランジスタのドレ
イン電極と高電位側電源の間に接続された定電圧手段
と、前記エンハンスメント型電界効果トランジスタのド
レイン電極と前記低電位側電源との間に接続された前記
定電圧手段にバイアス電流を流す定電流手段と、ゲート
電極が前記エンハンスメント型電界効果トランジスタの
ドレイン電極に接続され、ドレイン電極が前記高電位側
電源に接続され、ソース電極が出力端子に接続されたデ
プレッション型電界効果トランジスタとで構成される。
【0013】第3の発明に係るECLレベル出力回路
は、ソース電極が低電位側電源に接続され、ゲート電極
が入力端子に接続されたエンハンスメント型電界効果ト
ランジスタと、ソース電極とゲート電極とが前記エンハ
ンスメント型電界効果トランジスタのドレイン電極に共
通接続され、ドレイン電極が高電位側電源に接続された
デプレッション型電界効果トランジスタと、前記エンハ
ンスメント型電界効果トランジスタのドレイン電極と前
記低電位側電源との間に接続されデプレッション型電界
効果トランジスタにバイアス電流を流す定電流手段と、
ゲート電極が前記エンハンスメント型電界効果トランジ
スタのドレイン電極に接続され、ドレイン電極が前記高
電位側電源に接続され、ソース電極が出力端子に接続さ
れたエンハンスメント型電界効果型トランジスタとで構
成される。
【0014】第4の発明に係るECL/DCFLレベル
変換入力回路は、ドレイン電極を高電位側電源に接続
し、ソース電極とゲート電極とを共通接続したデプレッ
ション型電界効果型トランジスタと、ドレイン電極をデ
プレッション型電界効果型トランジスタのソース電極に
接続し、ゲート電極を入力端子に接続したエンハンスメ
ント型電界効果型トランジスタと、一端をエンハンスメ
ント型電界効果トランジスタのソース電極に接続し、他
端を低電位側電源に接続した抵抗素子と、アノードを高
電位側電源に接続したダイオードと、このダイオードの
カソードにアノードを接続したダイオードと、このダイ
オードのカソードに一端を接続し、他端をエンハンスメ
ント型電界効果型トランジスタのソース電極に接続した
抵抗素子と、ゲート電極をエンハンスメント型電界効果
型トランジスタのドレイン電極に接続し、ドレイン電極
を高電位側電源に接続し、ソース電極を出力端子とした
デプレッション型電界効果型トランジスタと、ドレイン
電極を出力に接続し、ソース電極とゲート電極とを低電
位側電源端子に共通接続したデプレッション型電界効果
型トランジスタとからなるものである。
【0015】第5の発明に係るECL/DCFLレベル
変換入力回路は、ドレイン電極を高電位側電源に接続
し、ソース電極とゲート電極とを共通接続したデプレッ
ション型電界効果型トランジスタと、ドレイン電極をデ
プレッション型電界効果型トランジスタのソース電極に
接続し、ゲート電極を入力端子に接続したエンハンスメ
ント型電界効果型トランジスタと、一端を前記エンハン
スメント型電界効果型トランジスタのソース電極に接続
し、他端を低電位側電源に接続した抵抗素子と、一端を
高電位側電源に接続した抵抗素子と、この抵抗素子の他
端にアノードを接続し、カソードを低電位側電源に接続
したダイオードと、抵抗素子の他端に一端を接続し、他
端をエンハンスメント型電界効果型トランジスタのソー
ス電極に接続した抵抗素子と、ゲート電極をエンハンス
メント型電界効果型トランジスタのドレイン電極に接続
し、ドレイン電極を高電位側電源に接続し、ソース電極
を出力端子としたデプレッション型電界効果型トランジ
スタと、ドレイン電極を出力端子に接続し、ソース電極
とゲート電極とを低電位側電源に共通接続したデプレッ
ション型電界効果型トランジスタとからなるものであ
る。
【0016】第6の発明に係るECL/DCFLレベル
変換入力回路は、ドレイン電極を高電位側電源に接続
し、ソース電極とゲート電極とを共通接続したデプレッ
ション型電界効果型トランジスタと、ドレイン電極をデ
プレッション型電界効果型トランジスタのソース電極に
接続し、ゲート電極を入力端子に接続したエンハンスメ
ント型電界効果型トランジスタと、一端をエンハンスメ
ント型電界効果型トランジスタのソース電極に接続し、
他端を低電位側電源に接続した抵抗素子と、アノードを
高電位側電源に接続したダイオードと、このダイオード
のカソードにアノードを接続したダイオードと、このダ
イオードのカソードに一端を接続した抵抗素子と、ゲー
ト電極を抵抗素子の他端に接続し、ドレイン電極を高電
位側電源に接続し、ソース電極をエンハンスメント型電
界効果型トランジスタのソース電極に接続したデプレッ
ション型電界効果型トランジスタと、一端をこのデプレ
ッション型電界効果型トランジスタのゲート電極に接続
し、他端を低電位側電源に接続した抵抗素子と、ゲート
電極をエンハンスメント型電界効果型トランジスタのド
レイン電極に接続し、ドレイン電極を高電位側電源に接
続し、ソース電極を出力端子としたデプレッション型電
界効果型トランジスタと、ドレイン電極を出力端子に接
続し、ソース電極とゲート電極とを低電位側電源に共通
接続したデプレッション型電界効果型トランジスタとか
らなものである。
【0017】第7の発明に係るECL/DCFLレベル
変換入力回路は、一端を入力端子に接続した抵抗素子
と、一端をこの抵抗素子の他端に接続し、他端を低電位
側電源に接続した抵抗素子と、ドレイン電極を高電位側
電源に接続し、ソース電極とゲート電極とを共通接続し
たデプレッション型電界効果型トランジスタと、ドレイ
ン電極をデプレッション型電界効果型トランジスタのソ
ース電極に接続し、ゲート電極を上記直列した抵抗素子
の接続部に接続し、ソース電極を低電位側電源に接続し
たエンハンスメント型電界効果トランジスタと、ゲート
電極をエンハンスメント型電界効果型トランジスタのド
レイン電極に接続し、ドレイン電極を高電位側電源に接
続し、ソース電極を出力端子としたデプレッション型電
界効果型トランジスタと、ドレイン電極を出力端子に接
続し、ソース電極とゲート電極とを低電位側電源に共通
接続したデプレッション型電界効果型トランジスタとか
らなるものである。
【0018】第8の発明に係る半導体集積回路装置は、
ドレイン電極を高電位側電源に接続し、ソース電極を仮
想グランドに接続したデプレッション型電界効果型トラ
ンジスタと、一端を前記デプレッション型電界効果型ト
ランジスタのソース電極に接続し、他端を低電位側電源
に接続した抵抗素子と、アノードを高電位側電源に接続
したダイオードと、このダイオードのカソードにアノー
ドを接続したダイオードと、このダイオードのカソード
に一端を接続し、他端を上記デプレッション型電界効果
型トランジスタのゲート電極に接続した抵抗素子と、一
端を上記デプレッション型電界効果型トランジスタのゲ
ート電極に接続し、他端を低電位側電源に接続した抵抗
素子とで仮想グランド発生回路を構成し、仮想グランド
と電源の間に、入力バッファ回路,内部ゲート回路,出
力バッファ回路を接続して構成したものである。
【0019】
【作用】第1の発明においては、定電流手段により、定
電圧手段に一定値のバイアス電流を流すことにより、イ
ンバータの負荷として用いられているデプレッション型
電界効果トランジスタのドレインとグランド端子との間
に所望の電圧降下を生じせしめ、出力レベルをECLレ
ベルに合致させる。さらに、出力ダイオードを省略でき
るので、出力インピーダンスの上昇を抑制することがで
きる。
【0020】第2の発明においては、定電流手段によ
り、定電圧手段とインバータの負荷として用いられてい
るデプレッション型電界効果トランジスタとに一定値の
バイアス電流を流すことにより、上記デプレッション型
電界効果トランジスタのソースとグランド端子との間に
所望の電圧降下を生じせしめ、出力レベルをECLレベ
ルに合致させる。さらに、出力ダイオードを省略できる
ので、出力インピーダンスの上昇を抑制することができ
る。
【0021】第3の発明においては、定電流手段によ
り、インバータの負荷として用いられているデプレッシ
ョン型電界効果トランジスタに一定値のバイアス電流を
流すことにより、上記デプレッション型電界効果トラン
ジスタのソースとグランド端子との間に所望の電圧降下
を生じせしめ、出力レベルをECLレベルに合致させ
る。さらに、出力ダイオードを省略できるので、出力イ
ンピーダンスの上昇を抑制することができる。
【0022】第4の発明においては、ダイオードと抵抗
素子からなる定電圧手段により発生させた一定電圧部に
入力用のエンハンスメント型電界効果トランジスタのソ
ース電極を接続することによりECL/DCFLレベル
変換する入力回路を構成することができる。さらに、定
電圧手段を高電位側電源より、ダイオード2段と抵抗素
子とを接続して構成したことにより、特に高電位側電源
に対して温度特性の優れた定電圧を発生させることがで
きる。
【0023】第5の発明において、抵抗素子からなる定
電圧手段により発生させた一定電圧部に入力用のエンハ
ンスメント型電界効果トランジスタのソース電極を接続
することによりECL/DCFLレベル変換する入力回
路を構成することができる。さらに、定電圧手段を低電
位側電源よりダイオードを用いてクランプする構成にす
ることにより、特に低電位側電源に対して温度特性の優
れた定電圧を発生させることができる。
【0024】第6の発明においては、ダイオードと抵抗
素子からなる定電圧手段により発生させた一定電圧部に
入力用のエンハンスメント型電界効果トランジスタのソ
ース電極を接続することによりECL/DCFLレベル
変換する入力回路を構成することができる。さらに、定
電圧手段の出力をディプレッション型電界効果トランジ
スタを用いて構成することにより、特に安定した定電圧
を発生させることができる。
【0025】第7の発明においては、入力電位を抵抗分
割によりレベルシフトすることによりECL/DCFL
レベル変換する入力回路を構成することができる。
【0026】第8の発明においては、仮想グランド発生
回路により発生させた仮想グランドレベルに、集積回路
装置内の他の回路を接地することによりECL/DCF
Lレベル変換可能な半導体集積回路装置を構成すること
ができる。
【0027】
【実施例】以下、この発明にかかる第1の発明のECL
レベル出力回路の実施例を図1について説明する。図1
において、1はソース電極を低電位側電源13に接続
し、ゲート電極を入力端子10に接続したエンハンスメ
ント型電界効果トランジスタ(以下、単にトランジスタ
という。以下の他のトランジスタについても同様とす
る)、2はソース電極とゲート電極とを前記トランジス
タ1のドレイン電極に共通接続したデプレッション型電
界効果トランジスタ、4は前記トランジスタ2のドレイ
ン電極にカソードを接続したダイオード、5は上記ダイ
オード4のアノードに一端を接続し、他端を高電位側電
源12に接続した抵抗素子、6は前記トランジスタ2の
ドレイン電極にアノードを接続したダイオード、7は上
記ダイオード6のカソードにドレイン電極を接続し、
ース,ゲート電極を低電位側電源13に接続したデプレ
ッション型電界効果トランジスタ、3は前記トランジス
タ2のソース電極にゲート電極を接続し、ドレイン電極
に高電位側電源12を接続し、ソース電極を出力端子1
1に接続したデプレッション型電界効果トランジスタで
ある。上記トランジスタ1,2で論理動作部部分を構成
し、ダイオード4,抵抗素子5で定電圧手段を構成し、
ダイオード6,トランジスタ7で上記定電圧手段にバイ
アス電流を流す定電流手段を構成する。
【0028】次に、本実施例の動作について説明する。
入力端子10にHIGHレベルの信号が印加されると、
トランジスタ1は導通状態になり論理動作部分の出力は
LOWとなり、低電位側電源13から0.1〜0.2V
だけ高い電圧になり、トランジスタ3のゲート電極に印
加される。トランジスタ3で−0.1V程度レベルシフ
トされ、出力端子11には低電位側電源13の電圧VSS
から0.2〜0.3Vだけ高い電圧の出力LOWレベル
(VOL)が出る。電圧VSSは通常2.0Vなので、出力
電圧VOLは−1.7〜−1.8Vになり、ほぼ所望のE
CLレベルの出力電圧VOLになる。
【0029】入力端子10にLOWレベルの信号が印加
されると、トランジスタ1は非導通状態になり論理動作
部分の出力はHIGHとなる。このとき、ダイオード
6,トランジスタ7で構成される定電流手段により、ダ
イオード4,抵抗素子5からなる定電圧手段にバイアス
電流が流され、一定電圧の電圧降下があるために、前記
論理動作部分の出力は従来例で述べた値より低下する。
ここでは、抵抗素子5で0.V、ダイオード4で0.
75V、合計0.95Vの電圧降下が得られるように各
素子の値を設定している。論理動作部分の出力は、トラ
ンジスタ3のゲート電極に入力され−0.1Vのレベル
シフトを受け、出力端子11には−0.85Vの出力H
IGHレベル(VOH)が得られ、ECLレベルと一致す
る。
【0030】以上述べたように、本実施例によれば、E
CLレベルに合致した出力レベルを出すことができる。
さらに、出力用のトランジスタ3のソースが直接出力端
子11となるので、レベルシフトダイオードによる出力
インピーダンスの上昇がなく、そのため、出力立ち上が
り特性の悪化がないECLレベル出力回路を得ることが
できる。
【0031】次に、この発明にかかる第2の発明のEC
Lレベル出力回路の実施例を図2について説明する。な
お、実施例1の内容と重複する部分については適宜説明
を省略する。図2においては、図1と次の点が異なって
いる。定電圧手段がダイオード4のみで構成されている
ことと、定電流手段が論理動作部分の出力と低電位側電
源13間に接続されていることである。
【0032】次に、本実施例の動作について説明する。
入力端子10にHIGHレベルの信号が印加された時は
図1の実施例と同じ動作をし、出力電圧VOLLは−1.
7〜−1.8Vになり、ほぼ所望のECLレベルにな
る。入力端子10にLOWレベルの信号が印加される
と、トランジスタ1は非導通状態になり論理動作部分の
出力はHIGHとなる。このとき、ダイオード6,トラ
ンジスタ7で構成される定電流手段により、定電圧手段
であるダイオード4と負荷であるトランジスタ2,7に
バイアス電流が流され一定電圧の電圧降下がある。ここ
では、ダイオード4で0.75V、トランジスタ2で
0.V、合計0.95Vの電圧降下が得られるように
バイアス電流値を設定している。論理動作部分の出力
は、トランジスタ3のゲート電極に入力され−0.1V
のレベルシフトを受け、出力端子11には−0.85V
の出力HIGHレベル(VOH)が得られ、ECLレベル
と一致する。
【0033】以上述べたように、本実施例によれば、E
CLレベルに合致した出力レベルを出すことができる。
さらに、出力用のトランジスタ3のソース電極が直接出
力端子11となるので、レベルシフトダイオードによる
出力インピーダンスの上昇がなく、そのため、出力立ち
上がり特性の悪化がないECLレベル出力回路を得るこ
とができる。本実施例は図1の実施例と比べて、少ない
素子数で実現できることができる半面、論理動作部分の
出力に定電流手段を接続するために、動作速度が損なわ
れるという欠点がある。
【0034】次に、この発明にかかる第3の発明のEC
Lレベル出力回路の実施例を図3について説明する。図
3においては、図2の定電圧手段のダイオード4が省略
され、出力用のトランジスタがエンハンスメント型電界
効果トランジスタ9に変更されている点が異なってい
る。本実施例の動作は入力端子10にHIGHレベルの
信号が印加されたときは、図1の実施例とほぼ同じ動作
をするが、出力用のトランジスタ9がエンハンスメント
型なので、出力電圧VOLは−1.9Vになり、ほぼ所望
のECLレベルになる。入力端子10にLOWレベルの
信号が印加されると、トランジスタ1は非導通状態にな
り論理動作部分の出力はHIGHとなる。このとき、ダ
イオード6,トランジスタ7で構成される定電流手段に
より、負荷用のトランジスタ2にバイアス電流が流され
一定電圧の電圧降下が生ずる。ここでは、トランジスタ
2だけで0.25Vの電圧降下が得られるようにバイア
ス電流値を設定している。論理動作部分の出力は、トラ
ンジスタ9のゲート電極に入力され0.6Vのレベルシ
フトを受け、出力端子11には−0.85Vの出力HI
GHレベル(VOH)が得られ、ECLレベルと一致す
る。
【0035】以上述べたように、本実施例によれば、E
CLレベルに合致した出力レベルを出すことができる。
さらに、出力用のトランジスタ9のソース電極が直接出
力端子11となるので、レベルシフトダイオードによる
出力インピーダンスの上昇がなく、そのため、出力立ち
上がり特性の悪化がないECLレベル出力回路を得るこ
とができる。本実施例は図1の実施例と比べて、少ない
素子数で実現できることができる半面、論理動作部分の
出力に定電流手段を接続するために、動作速度が損なわ
れるという欠点がある。また、図2の実施例と比べて
も、少ない素子数で実現することができる半面、出力用
のトランジスタとしてエンハンスメント型電界効果トラ
ンジスタ9を用いているので、デプレッション型の同じ
駆動力を得ようとするとトランジスタサイズが大きくな
るという欠点がある。
【0036】なお、各実施例において説明した定電圧手
段,定電流手段については他の構成でも可能である。例
えば定電流手段について言えば、抵抗素子で構成する,
トランジスタのみで構成する,抵抗素子とトランジスタ
の組み合わせで構成する。さらに、トランジスタのゲー
ト電極に定電流コントロール信号を印加するなどの方法
が可能である。また、各実施例の説明において、GaA
sMESFETのn−ch型トランジスタの例を示した
が、p型トランジスタによる構成、Si,InP等、他
の材料を用いた構成、さらに、HEMT,MISFE
T,RHET等、他の構造の素子を用いても実現可能で
ある。
【0037】次に、この発明にかかる第4の発明のEC
L/DCFLレベル変換入力回路の実施例を図4につい
て説明する。図4においては、エンハンスメント型電界
効果トランジスタ(以下、単にFETという)21とデ
プレッション型電界効果トランジスタ(以下、単にFE
Tという)22で論理動作部分を構成し、デプレッショ
ン型電界効果トランジスタ(以下、単にFETという)
23,24で出力ソースフォロワ部分を構成し、ダイオ
ード25,26および抵抗素子27,28およびコンデ
ンサ29で定電圧手段を構成する。なお、30は入力端
子、31は出力端子を示す。
【0038】次に、本実施例の動作について説明する。
入力端子30に印加する電位にしたがって、論理動作部
分が動作し、この動作を受けて出力ソースフォロワ部分
から出力HIGHの時約−1.3V、出力LOWの時約
−1.95VのDCFLレベルに適合した出力レベルが
得られる。論理動作部分は、反転動作を行うので、FE
T21のゲート,ソース間に0.2V程度の電位がかか
ったとき入力はLOWレベルと認識し、出力はHIGH
レベルとなり、0.7V程度の電位がかかったとき入力
はHIGHレベルと認識し、出力はLOWレベルとな
り、この反転動作のしきい値は約0.4Vである(高電
位側電源12をGND,低電位側電源13をVOとして
いることに注意)。ここで通常のECLレベルはHIG
Hが−0.9V,LOWが−1.7Vなので、何らかの
対策が必要である。すなわち、論理動作部分のスイッチ
ングトランジスタであるFET21のソース電極を直接
低電位側電源13の電圧VSSに接続すると反転動作のし
きい値電圧は−1.6Vとなり、ECLレベルの反転動
作のしきい値−1.3Vと異なりECLレベルの論理信
号を入力することはできない。
【0039】そこで、本発明のECL/DCFLレベル
変換入力回路においては、定電圧手段を設け、当該回路
により発生した定電圧にFET21のソース電極を接続
することにより、ECL入力インタフェースを実現す
る。定電圧として約0.3Vを発生させることにより、
当該入力回路のしきい値電圧として−1.3Vが得ら
れ、ECLインタフェースを実現することができる。
【0040】本実施例において、定電圧手段は高電位側
電源12の電位GNDからダイオード25,26を2段
直列接続したものに、低電位側電源13の電圧VSSに対
し、抵抗素子27,28を2個直列した構成となってお
り、定電圧は直列接続した抵抗素子27,28の接続点
より取り出す。このような構成にしたのは、FET21
の利得を下げないためである。FET21の利得が低下
すると、論理”1”(HIGHに対応)から論理”0”
(LOWに対応)に遷移する入力レベルの電圧幅が大き
くなり、ノイズマージンの低下を引き起す。
【0041】FET21の利得低下を引き起す要因は、
入力信号と同位相で、ソース電位が変動することであ
る。このソース電位の変動を最小限に抑えるために本回
路では、ダイオード25,26を2段直列接続すること
により分圧抵抗にかかる電圧を最小限にしている。例え
ば、この例ではVSS=−2.0Vとするとダイオード2
段の電圧降下=1.5Vとなり抵抗素子27,28間に
は0.5Vだけかかることになる。
【0042】逆にダイオード25,26が無い場合に
は、分圧用の抵抗素子27,28には電源電圧がそのま
ま印加され、本実施例の4倍である2.0Vが加わり、
定電圧動作は著しく阻害される。
【0043】さらに、本実施例において特徴的なこと
は、発生する定電圧の温度依存性がGND電位に対しト
ラッキングが良好であるという点である。ダイオードの
順方向電圧は温度の上昇とともに減少するが、本実施例
においてはGND側に2段のダイオード25,26が接
続されているので、温度上昇に伴って発生する定電圧を
GND電位に対して上昇させることができる。
【0044】次に、本発明にかかる第5の発明のECL
/DCFLレベル変換入力回路の実施例を図5について
説明する。図5において、定電圧手段は直列接続された
抵抗素子32,27,28と、抵抗素子27,28を電
源電圧VSSに対してクランブするように取り付けられた
ダイオード33とで構成される。本発明のような構成に
することにより、電源電圧VSSに対して良好な温度依存
性を持たせることができる理由は、上述に準ずるので説
明はここでは省略する。
【0045】次に、本発明にかかる第6の発明のECL
/DCFLレベル変換入力回路の実施例を図6について
説明する。図6の実施例の目的は、図4,図5の実施例
よりさらに発生する定電圧を安定化させ、入力スイッチ
ングトランジスタの利得の低下をより減少させることで
ある。この目的のため、図6の実施例の定電圧手段は、
図4の実施例の定電圧手段にデプレッション型電界効果
トランジスタ(以下、単にFETという)38を付加し
て定電圧手段の出力インピーダンスを低下させている。
【0046】さらに、FET38のサイズとしきい値V
thの値を適当に選ぶことにより(0>VGSとすることに
より)、抵抗素子36と抵抗素子37の接続点の電圧を
より高目に設定することができるようになり、ダイオー
ド34,35、抵抗素子36,37で構成される基準電
圧発生回路自体の安定性を向上させることができ、本発
明の定電圧の安定性はより向上する。
【0047】なお、図6の実施例においては、図4の実
施例の定電圧手段にFET38を付加する構成を採った
が、図5の実施例において述べている定電圧手段に、F
ET38に対応するトランジスタを付加した構成とし
も、本発明で述べた効果は同様である。
【0048】次に、本発明にかかる第7の発明のECL
/DCFLレベル変換入力回路の実施例を図7について
説明する。図7において、ECL/DCFLレベル変換
入力回路は入力を抵抗分割することによりECLレベル
をDCFLレベルに変換し、その後は通常のソースフォ
ロワ付DCFLゲートを付けている。前述した図4〜図
6の各実施例は、入力スイッチングトランジスタである
FET21のソース電位を持ち上げてレベル変換してい
たのに対し、図7の実施例はFET21に入る前にレベ
ル変換を施している。図7で、39はデプレッション型
電界効果トランジスタ、40はエンハンスメント型電界
効果トランジスタ、41,42は抵抗素子を示す。
【0049】通常、超高速で動作する集積回路の入力部
分には50Ωの終端抵抗が内蔵されているので、レベル
分割のために新たに抵抗を付加する必要がない。抵抗分
割でレベル変換するので、回路自体の利得が低下するの
で、上述した図4〜図6に示す実施例に対してノイズマ
ージンの点で劣るものの回路構成が簡単であるという利
点がある。
【0050】次に、本発明にかかる第8の発明の半導体
集積回路装置の一実施例を図8について説明する。図4
〜図7に示す各実施例において、定電圧手段は、全ての
入力回路内に持っていたが、本発明においては、集積回
路内に独立の定電圧手段(仮想グランド発生回路13
0)を設け、本回路によって発生される仮想グランドに
他の集積回路の要素が接続されている。本実施例では、
通常のDCFL回路構成の入力バッファ回路100,さ
まざまな信号処理を行う内部ゲート回路110,出力バ
ッファ回路120が仮想グランドレベルに接続されてい
る。このような構成にする利点は次の通りである。
【0051】すなわち、定電圧手段自体の出力電圧安定
性は図6に示す実施例において、適当なレベルにするこ
とができるが、さらに集積回路全体に拡張することによ
り、仮想グランドレベルに大きな浮遊容量が付くことな
く、さらに、定電圧レベルの安定性が増すことが期待で
きる。
【0052】コンデンサ29は図4〜図6の実施例中に
も見られるが、本実施例においては上述の理由で相当大
きな値(〜数十pF)になる。本発明は上述の利点の他
に次のような利点も併せ持つ。
【0053】1つは、仮想グランド発生回路130を集
積回路内に複数個持たせ、それらの仮想グランド発生回
路130の出力を相互にとることにより、個々の構成素
子の特性変動の影響を受けにくくすることができ、プロ
セス変動に強く、かつまた、複数個入力バッファがある
場合にはそれらの間の特性変動を最小限にすることがで
きる。
【0054】他の利点は内部ゲート回路110内に特
に、大きな付加駆動能力を要する部分がある場合に、そ
の駆動ゲートのソースホロワをVssに接地することによ
り格段に駆動能力を向上させることができ、高速動作に
寄与する。なお、本発明において仮想グランド発生回路
130を図6の実施例と同じ回路構成としたが、図4,
図5の実施例や他の回路構成を用いてもここで述べた発
明の効果はそこなわれるものではない。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明にかかる第1
の発明は、ソース電極が低電位側電源に接続され、ゲー
ト電極が入力端子に接続されたエンハンスメント型電界
効果トランジスタと、ソース電極とゲート電極とが前記
エンハンスメント型電界効果トランジスタのドレイン電
極に共通接続されたデプレッション型電界効果トランジ
スタと、前記デプレッション型電界効果トランジスタの
ドレイン電極と高電位側電源の間に接続された定電圧手
段と、前記デプレッション型電界効果トランジスタのド
レイン電極と前記低電位側電源との間に接続され、前記
定電圧手段にバイアス電流を流す定電流手段と、ゲート
電極が前記エンハンスメント型電界効果トランジスタの
ドレイン電極に接続され、ドレイン電極が前記高電位側
電源に接続され、ソース電極が出力端子に接続されたデ
プレッション型電界効果トランジスタとからなるもので
ある。
【0056】また、第2の発明は、ソース電極が低電位
側電源に接続され、ゲート電極が入力端子に接続された
エンハンスメント型電界効果トランジスタと、ソース電
極とゲート電極とが前記エンハンスメント型電界効果ト
ランジスタのドレイン電極に共通接続されたデプレッシ
ョン型電界効果トランジスタと、前記デプレッション型
電界効果トランジスタのドレイン電極と高電位側電源の
間に接続された定電圧手段と、前記エンハンスメント型
電界効果トランジスタのドレイン電極と前記低電位側電
源との間に接続された定電圧手段にバイアス電流を流す
定電流手段と、ゲート電極が前記エンハンスメント型電
界効果トランジスタのドレイン電極に接続され、ドレイ
ン電極が前記高電位側電源に接続され、ソース電極が出
力端子に接続されたデプレッション型電界効果トランジ
スタとからなるものである。
【0057】さらに、第3の発明は、ソース電極が低電
位側電源に接続され、ゲート電極が入力端子に接続され
たエンハンスメント型電界効果トランジスタと、ソース
電極とゲート電極とが前記エンハンスメント型電界効果
トランジスタのドレイン電極に共通接続され、ドレイン
電極が高電位側電源に接続されたデプレッション型電界
効果トランジスタと、前記エンハンスメント型電界効果
トランジスタのドレイン電極と前記低電位側電源との間
に接続されデプレッション型電界効果トランジスタにバ
イアス電流を流す定電流手段と、ゲート電極が前記エン
ハンスメント型電界効果トランジスタのドレイン電極に
接続され、ドレイン電極が前記高電位側電源に接続さ
れ、ソース電極が出力端子に接続されたエンハンスメン
ト型電界効果型トランジスタとからなるものである。
【0058】したがって、第1〜第3の発明はいずれも
所要の電界降下を生じさせ、これを利用して出力電圧を
制御するようにしたので、ECLレベルに合致した出力
レベルを出すことができる。さらに出力トランジスタの
ソースが直接出力端子となるので、レベルシフトダイオ
ードによる出力インピーダンスの上昇がなく、そのた
め、出力立ち上がり特性の劣化がない出力回路を得るこ
とができる。
【0059】さらに、第4の発明は、定電圧手段にFE
Tのソース電極を接続する形に構成したので、ノイズマ
ージンを大きく保ったままECL/DCFLレベル変換
入力回路を実現することができ、さらに高電位側電源に
対して良好な温度特性を得ることができる。
【0060】また、第5の発明は、定電圧手段に抵抗素
子で分割された電圧がダイオードでクランプされる形に
構成したので、ノイズマージンを大きくとることがで
き、さらに、低電位側電源に対して良好な温度特性を得
ることができる。さらに、第6の発明は、第5の発明の
定電圧手段にデプレッション型FETを付した形に構成
したので、さらに大きなノイズマージンを取ることがで
きる。
【0061】また、第7の発明は、スイッチングトラン
ジスタのFETの入力の前に抵抗素子によりレベル変換
する形に構成したので、簡単な回路構成でレベル変換入
力回路を実現することができる。
【0062】さらに、第8の発明は、仮想グランド発生
回路を設けて共通に他の集積回路の要素を接続するよう
にしたので、安定した回路動作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の発明のECLレベル出力
回路の実施例を説明するための回路図である。
【図2】本発明にかかる第2の発明のECLレベル出力
回路の実施例を説明するための回路図である。
【図3】本発明にかかる第3の発明のECLレベル出力
回路の実施例を説明するための回路図である。
【図4】本発明にかかる第4の発明のECL/DCFL
レベル変換入力回路の実施例の構成を示す回路図であ
る。
【図5】本発明にかかる第5の発明のECL/DCFL
レベル変換入力回路の実施例の構成を示す回路図であ
る。
【図6】本発明にかかる第6の発明のECL/DCFL
レベル変換入力回路の実施例の構成を示す回路図であ
る。
【図7】本発明にかかる第7の発明のECL/DCFL
レベル変換入力回路の実施例の構成を示す回路図であ
る。
【図8】本発明にかかる第8の発明の半導体集積回路装
置の実施例の構成を示す回路図である。
【図9】従来のECLレベル出力回路を説明するための
回路図である。
【図10】従来のECL/DCFLレベル変換入力回路
を説明するための回路図である。
【符号の説明】
1 エンハンスメント型電界効果トランジスタ 2 デプレッション型電界効果トランジスタ 3 デプレッション型電界効果トランジスタ 4 ダイオード 5 抵抗素子 6 ダイオード 7 デプレッション型電界効果トランジスタ 8 ダイオード 9 エンハンスメント型電界効果トランジスタ 10 入力端子 11 出力端子 12 高電位側電源 13 低電位側電源 21 エンハンスメント型電界効果トランジスタ 22 デプレッション型電界効果トランジスタ 23 デプレッション型電界効果トランジスタ 24 デプレッション型電界効果トランジスタ 25 ダイオード 26 ダイオード 27 抵抗素子 28 抵抗素子 29 コンデンサ 30 入力端子 31 出力端子 32 抵抗素子 33 ダイオード 34 ダイオード 35 ダイオード 36 抵抗素子 37 抵抗素子 38 デプレッション型電界効果トランジスタ 39 デプレッション型電界効果トランジスタ 40 エンハンスメント型電界効果トランジスタ 41 抵抗素子 42 抵抗素子

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソース電極が低電位側電源に接続され、
    ゲート電極が入力端子に接続されたエンハンスメント型
    電界効果トランジスタと、ソース電極とゲート電極とが
    前記エンハンスメント型電界効果トランジスタのドレイ
    ン電極に共通接続されたデプレッション型電界効果トラ
    ンジスタと、前記デプレッション型電界効果トランジス
    タのドレイン電極と高電位側電源の間に接続された定電
    圧手段と、前記デプレッション型電界効果トランジスタ
    のドレイン電極と前記低電位側電源との間に接続され、
    前記定電圧手段にバイアス電流を流す定電流手段と、ゲ
    ート電極が前記エンハンスメント型電界効果トランジス
    タのドレイン電極に接続され、ドレイン電極が前記高電
    位側電源に接続され、ソース電極が出力端子に接続され
    たデプレッション型電界効果トランジスタとからなるこ
    とを特徴とするECLレベル出力回路。
  2. 【請求項2】 ソース電極が低電位側電源に接続され、
    ゲート電極が入力端子に接続されたエンハンスメント型
    電界効果トランジスタと、ソース電極とゲート電極とが
    前記エンハンスメント型電界効果トランジスタのドレイ
    ン電極に共通接続されたデプレッション型電界効果トラ
    ンジスタと、前記デプレッション型電界効果トランジス
    タのドレイン電極と高電位側電源の間に接続された定電
    圧手段と、前記エンハンスメント型電界効果トランジス
    タのドレイン電極と前記低電位側電源との間に接続され
    た前記定電圧手段にバイアス電流を流す定電流手段と、
    ゲート電極が前記エンハンスメント型電界効果トランジ
    スタのドレイン電極に接続され、ドレイン電極が前記高
    電位側電源に接続され、ソース電極が出力端子に接続さ
    れたデプレッション型電界効果トランジスタとからなる
    ことを特徴とするECRレベル出力回路。
  3. 【請求項3】 ソース電極が低電位側電源に接続され、
    ゲート電極が入力端子に接続されたエンハンスメント型
    電界効果トランジスタと、ソース電極とゲート電極とが
    前記エンハンスメント型電界効果トランジスタのドレイ
    ン電極に共通接続され、ドレイン電極が高電位側電源に
    接続されたデプレッション型電界効果トランジスタと、
    前記エンハンスメント型電界効果トランジスタのドレイ
    ン電極と前記低電位側電源との間に接続され前記デプレ
    ッション型電界効果トランジスタにバイアス電流を流す
    定電流手段と、ゲート電極が前記エンハンスメント型電
    界効果トランジスタのドレイン電極に接続され、ドレイ
    ン電極が前記高電位側電源に接続され、ソース電極が出
    力端子に接続されたエンハンスメント型電界効果型トラ
    ンジスタとからなることを特徴とするECLレベル出力
    回路。
  4. 【請求項4】 ドレイン電極を高電位側電源に接続し、
    ソース電極とゲート電極とを共通接続したデプレッショ
    ン型電界効果型トランジスタと、ドレイン電極を前記デ
    プレッション型電界効果型トランジスタのソース電極に
    接続し、ゲート電極を入力端子に接続したエンハンスメ
    ント型電界効果型トランジスタと、一端を前記エンハン
    スメント型電界効果トランジスタのソース電極に接続
    し、他端を低電位側電源に接続した抵抗素子と、アノー
    ドを前記高電位側電源に接続したダイオードと、このダ
    イオードのカソードにアノードを接続したダイオード
    と、このダイオードのカソードに一端を接続し、他端を
    前記エンハンスメント型電界効果型トランジスタのソー
    ス電極に接続した抵抗素子と、ゲート電極を前記エンハ
    ンスメント型電界効果型トランジスタのドレイン電極に
    接続し、ドレイン電極を前記高電位側電源に接続し、ソ
    ース電極を出力端子としたデプレッション型電界効果型
    トランジスタと、ドレイン電極を前記出力端子に接続
    し、ソース電極とゲート電極とを前記低電位側電源に共
    通接続したデプレッション型電界効果型トランジスタと
    からなることを特徴とするECL/DCFLレベル変換
    入力回路。
  5. 【請求項5】 ドレイン電極を高電位側電源に接続し、
    ソース電極とゲート電極とを共通接続したデプレッショ
    ン型電界効果型トランジスタと、ドレイン電極を前記デ
    プレッション型電界効果型トランジスタのソース電極に
    接続し、ゲート電極を入力端子に接続したエンハンスメ
    ント型電界効果型トランジスタと、一端を前記エンハン
    スメント型電界効果型トランジスタのソース電極に接続
    し、他端を低電位側電源に接続した抵抗素子と、一端を
    前記高電位側電源に接続した抵抗素子と、この抵抗素子
    の他端にアノードを接続し、カソードを前記低電位側電
    源端子に接続したダイオードと、前記抵抗素子の他端に
    一端を接続し、他端を前記エンハンスメント型電界効果
    型トランジスタのソース電極に接続した抵抗素子と、ゲ
    ート電極を前記エンハンスメント型電界効果型トランジ
    スタのドレイン電極に接続し、ドレイン電極を前記高電
    位側電源に接続し、ソース電極を出力端子としたデプレ
    ッション型電界効果型トランジスタと、ドレイン電極を
    前記出力端子に接続し、ソース電極とゲート電極とを前
    記低電位側電源に共通接続したデプレッション型電界効
    果型トランジスタとからなることを特徴とするECL/
    DCFLレベル変換入力回路。
  6. 【請求項6】 ドレイン電極を高電位側電源に接続し、
    ソース電極とゲート電極とを共通接続したデプレッショ
    ン型電界効果型トランジスタと、ドレイン電極を前記デ
    プレッション型電界効果型トランジスタのソース電極に
    接続し、ゲート電極を入力端子に接続したエンハンスメ
    ント型電界効果型トランジスタと、一端を前記エンハン
    スメント型電界効果型トランジスタのソース電極に接続
    し、他端を低電位側電源に接続した抵抗素子と、アノー
    ドを前記高電位側電源に接続したダイオードと、このダ
    イオードのカソードにアノードを接続したダイオード
    と、このダイオードのカソードに一端を接続した抵抗素
    子と、ゲート電極を前記抵抗素子の他端に接続し、ドレ
    イン電極を前記高電位側電源に接続し、ソース電極を前
    記エンハンスメント型電界効果型トランジスタのソース
    電極に接続したデプレッション型電界効果型トランジス
    タと、一端をこのデプレッション型電界効果型トランジ
    スタのゲート電極に接続し、他端を前記低電位側電源に
    接続した抵抗素子と、ゲート電極を前記エンハンスメン
    ト型電界効果型トランジスタのドレイン電極に接続し、
    ドレイン電極を前記高電位側電源に接続し、ソース電極
    を出力端子としたデプレッション型電界効果型トランジ
    スタと、ドレイン電極を前記出力端子に接続し、ソース
    電極とゲート電極とを前記低電位側電源に共通接続した
    デプレッション型電界効果型トランジスタとからなるこ
    とを特徴とするECL/DCFLレベル変換入力回路。
  7. 【請求項7】 一端を入力端子に接続した抵抗素子と、
    一端をこの抵抗素子の他端に接続し、他端を低電位側電
    源に接続した抵抗素子と、ドレイン電極を高電位側電源
    に接続し、ソース電極とゲート電極とを共通接続したデ
    プレッション型電界効果型トランジスタと、ドレイン電
    極を前記デプレッション型電界効果型トランジスタのソ
    ース電極に接続し、ゲート電極を上記直列した抵抗素子
    の接続部に接続し、ソース電極を前記低電位側電源に接
    続したエンハンスメント型電界効果トランジスタと、ゲ
    ート電極を前記エンハンスメント型電界効果型トランジ
    スタのドレイン電極に接続し、ドレイン電極を前記高電
    位側電源に接続し、ソース電極を出力端子としたデプレ
    ッション型電界効果型トランジスタと、ドレイン電極を
    前記出力端子に接続し、ソース電極とゲート電極とを前
    記低電位側電源に共通接続したデプレッション型電界効
    果型トランジスタとからなることを特徴とするECL/
    DCFLレベル変換入力回路。
  8. 【請求項8】 ドレイン電極を高電位側電源に接続し、
    ソース電極を仮想グランドに接続したデプレッション型
    電界効果型トランジスタと、一端を前記デプレッション
    型電界効果型トランジスタのソース電極に接続し、他端
    を低電位側電源に接続した抵抗素子と、アノードを前記
    高電位側電源に接続したダイオードと、このダイオード
    のカソードにアノードを接続したダイオードと、このダ
    イオードのカソードに一端を接続し、他端を上記デプレ
    ッション型電界効果型トランジスタのゲート電極に接続
    した抵抗素子と、一端を上記デプレッション型電界効果
    型トランジスタのゲート電極に接続し、他端を前記低電
    位側電源に接続した抵抗素子とで仮想グランド発生回路
    を構成し、前記仮想グランドと電源の間に、入力バッフ
    ァ回路,内部ゲート回路,出力バッファ回路を接続して
    構成したことを特徴とする半導体集積回路装置。
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