JP2743194B2 - 汚水処理用中空糸膜のセット方法 - Google Patents

汚水処理用中空糸膜のセット方法

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JP2743194B2 JP11384189A JP11384189A JP2743194B2 JP 2743194 B2 JP2743194 B2 JP 2743194B2 JP 11384189 A JP11384189 A JP 11384189A JP 11384189 A JP11384189 A JP 11384189A JP 2743194 B2 JP2743194 B2 JP 2743194B2
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  • Activated Sludge Processes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、汚水を好気的または嫌気的に生物処理する
生物反応処理槽(バイオリアクタ)と組み合わせる混合
液の固液分離用の中空糸膜の束を収容した汚水処理用中
空糸膜モジュールに於ける中空糸膜のセット方法に関す
るものである。
[従来の技術] 従来、この種の汚水処理における固液分離膜として
は、平膜やチューブラー膜を使用したものが知られてい
る。
しかしながら、上記従来の膜による固液分離は、膜表
面に濃度分極の発生と汚泥のゲル層が付着するのを防止
するために、混合液に乱流を与える必要があり、そのた
めに所要動力が大きくなるという問題点があった。
また、上記従来の膜には膜面に付着したゲル層を剥離
除去するために、ボール洗浄等を必要とし、透過流量の
制御が困難であった。
上記従来の問題点を解決するために、本発明者等は、
生物反応処理をした混合液中にハニカムチューブを設置
し、該ハニカムチューブ内に中空糸膜の束を遊動自在に
充填し、該中空糸膜の内部を間欠的に吸引して上記混合
液を透過液と濃縮液とに固液分離すると共に、上記間欠
吸引の吸引・休止の間隔をコントロールして、透過流量
を制御するようにした汚水処理方法および装置を開発し
た。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記開発に係る汚水処理装置の実用化を促
進するためになされたもので、その目的とするところ
は、中空糸膜の束を確実かつ安定してハニカムチューブ
内に収容することができ、中空糸膜の交換等のメンテナ
ンスが容易な汚水処理用中空糸膜のセット方法を提供し
ようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の汚水処理用中空糸膜のセット方法は、好気的
または嫌気的に生物反応処理した混合液を固液分離する
多数の中空糸膜の束を束を遊動自在に収容してなるハニ
カムチューブの上端部に保持体を設置し、該保持体に設
けた吸引パイプに多数の中空糸膜の上端部を開口状態で
固着したことを特徴とするものであり、また、好気的ま
たは嫌気的に生物反応処理した混合液を固液分離する多
数の中空糸膜の束を遊動自在に収容してなるハニカムチ
ューブの上端部に保持体を設置し、該保持体に設けた吸
引パイプから3本の分岐パイプを分岐せしめ、各分岐パ
イプに多数の中空糸膜を固着して、各々隣接するハニカ
ムチューブ内に収容せしめるようにしたことを特徴とす
るものである。
[実施例] 以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら
説明する。
第1図において、1は除砂装置、2はスクリーンであ
って、汚水の原液中に混入している砂等の固形物を除去
するようになっている。
3は可変容量型のバイオリアクタであって、上記原液
が流入管4を通して流入するようになっている。本実施
例では自然流下するようになっているが、適宜ポンプ
(図示せず)により供給するようにしてもよい。尚、原
液が厨房排水のように油を含む汚水である場合には、油
分離を行ってからバイオリアクタ3に導入するようにす
る。
上記原液の流入量は時間的に変化し、そのために、該
バイオリアクタ3内の生物フロックを含む混合液、即
ち、活性汚泥混合液5の水位は上下(HWL,LWL)に変動
するようになっている。
該バイオリアクタ3の底部には、散気管6が配設され
ていて、曝気ブロワー7から送気される空気を上記混合
液5中に散気するようになっている。
8は流出管であって、上記バイオリアクタ3の底部か
ら混合液5をポンプ9により排出するようになってい
る。
該流出管8から排出される混合液は、途中、スクリー
ン10および除砂装置11等により固形物を除去されて固液
分離槽12に送られる。
上記固液分離槽12内には、第2図に示すようなハニカ
ムチューブ13が収容されている。
該ハニカムチューブ13の上端部の角部には、第3図に
示すように、3角形状の保持体14が取り付けられてい
る。該環状保持体14内には吸引パイプ15が配管されてい
て、3本の分岐パイプ15aに分岐されている。
該分岐パイプ15aには、第4図に示すように、中空糸
膜16の上端部が開口した状態で固着されていて、周囲の
ハニカムチューブ13内に束状の中空糸膜16を遊動自在に
吊設している。
上記中空糸膜16は、例えば、0.1ミクロン程度の微細
な穴を無数に有するポリエチレン等の合成樹脂製の直径
0.8mm程度の糸状中空管である。中空糸膜16は、これに
限定するものではなく、これまで使用または開発されて
いる中空糸膜であればいずれのものでもよい。
上記中空糸膜16の下端部は閉塞されている。尚、中空
糸膜16をループ状に垂下させて、その両端を上記分岐パ
イプ15aに固着させてもよい。また、上記ハニカムチュ
ーブ13は、横向き、或いは斜め等いずれの方向に配向さ
せてもよい。
第1図において、17は返送管であって、固液分離槽12
内の濃縮液を前記バイオリアクタ3に返送するようにな
っている。
18は吸引装置であって、上記保持体14内の吸引パイプ
15に連通しており、中空糸膜16内を低圧状態にすること
により、上記混合液のうち固形分、微生物、ウイルス等
を除いた液部分のみを中空糸膜16の内部に透水させて固
液分離するようになっている。
19は間欠タイマーであって、上記吸引装置18による吸
引作動時間を適宜設定することにより、その吸引時間と
休止時間を変化せしめるようになっている。
次に、上記実施例装置の作用を説明する。
まず、有機性汚水の原液から除砂装置1およびスクリ
ーン2により砂等の固形分を除去して流入管4からバイ
オリアクタ3内に導入する。
バイオリアクタ3内に導入された有機性汚水は、ここ
で活性汚泥混合液5となる。活性汚泥混合液5の水位
は、上記流入管4からの流入量および流出管8からの流
出量の変動に応じてバイオリアクタ3内を上下に変化す
る。
バイオリアクタ3の底部の散気管6から空気が供給さ
れるので、バイオリアクタ3内に流入した汚水中の有機
物は、好気性微生物フロックに吸着され、さらに酸化分
解されて浄化される。
活性汚泥を含んだ処理水はポンプ9により流出管8か
ら固液分離槽12に送られる。
固液分離槽12内に流入した混合液のうちの水分は、ハ
ニカムチューブ13内の中空糸膜16の微細な穴を透過して
吸引パイプ15に吸引され、その透過液は送水管20から処
理水として引き抜かれる。
中空糸膜16により吸引されない濃縮液は、返送管17を
通ってバイオリアクタ3に戻される。
上記吸引装置18は間欠タイマー19により間欠的に稼働
して、上記透過流量を制御するようになっている。該間
欠タイマー19はコンピュータによりコントロールすると
よい。
上記ハニカムチューブ13をバイオリアクタ3内に設置
して、装置全体をコンパクトに構成してもよい。
上記実施例はいずれも、好気性のバイオリアクタでの
処理について説明したが、本発明はこれに限定するもの
ではなく、嫌気性のバイオリアクタであってもよい。こ
の場合。バイオリアクタには蓋をし、ガス補集と加熱が
必要である。
尚、上記実施例では、吸引装置18の吸引時間を間欠タ
イマー19により制御しているが、これに限定するもので
もない。
第6図は保持体14内の分岐パイプ15aを連続状に構成
して、これに中空糸膜16を暖簾状に配列した別の実施例
を示すものである。
[発明の効果] 中空糸膜の束を確実かつ安定してハニカムチューブ内
に収容することができ、中空糸膜の交換等のメンテナン
スが容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す汚水処理システムのフ
ロー図、第2図はハニカムチューブの部分断面図、第3
図はハニカムチューブの平面図、第4図は保持体の平面
図、第5図は保持体による中空糸膜の保持状態を示す斜
視図、第6図は保持体の別の実施例を示す平面図であ
る。 1……除砂装置、2……スクリーン、3……バイオリア
クタ、4……流入管、5……混合液、6……散気管、7
……曝気ブロワー、8……流出管、9……ポンプ、10…
…スクリーン、11……除砂装置、12……固液分離槽、13
……ハニカムチューブ、14……保持体、15……吸引パイ
プ、15a……分岐パイプ、16……中空糸膜、17……返送
管、18……吸引装置、19……間欠タイマー、20……送水
管。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】好気的または嫌気的に生物反応処理した混
    合液を固液分離する多数の中空糸膜の束を遊動自在に収
    容してなるハニカムチューブの上端部に保持体を設置
    し、該保持体に設けた吸引パイプに多数の中空糸膜の上
    端部を開口状態で固着したことを特徴とする汚水処理用
    中空糸膜のセット方法。
  2. 【請求項2】好気的または嫌気的に生物反応処理した混
    合液を固液分離する多数の中空糸膜の束を遊動自在に収
    容してなるハニカムチューブの上端部に保持体を設置
    し、該保持体に設けた吸引パイプから3本の分岐パイプ
    を分岐せしめ、各分岐パイプに多数の中空糸膜を固着し
    て、各々隣接するハニカムチューブ内に収容せしめるよ
    うにしたことを特徴とする汚水処理用中空糸膜のセット
    方法。
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