JP2743033B2 - 鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき用フラックス組成物 - Google Patents
鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき用フラックス組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金
めつきにおいてその一段めつきに好適な溶融亜鉛−アル
ミニウム合金めつき用フラックス組成物に関するもので
ある。
めつきにおいてその一段めつきに好適な溶融亜鉛−アル
ミニウム合金めつき用フラックス組成物に関するもので
ある。
(従来の技術) 鉄鋼材の耐食性付与手段としては、前段階でフラック
ス処理した後、溶融亜鉛浴に浸漬してめつきする溶融亜
鉛めつきが一般的であるが、近年、優れた耐食性を有す
る溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきが採用されてい
る。また、そのフラックス処理用として、塩化亜鉛をベ
ースとして塩化第一錫、塩化カリとともにアンモニウム
塩化物やフツ化物等を含有せしめ、アルミニウム塩化
物、塩化第2銅、塩化銀や溶融鉛等の各種の金属塩等を
添加した諸々のフラックス組成物が開発されて提案され
ている。
ス処理した後、溶融亜鉛浴に浸漬してめつきする溶融亜
鉛めつきが一般的であるが、近年、優れた耐食性を有す
る溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきが採用されてい
る。また、そのフラックス処理用として、塩化亜鉛をベ
ースとして塩化第一錫、塩化カリとともにアンモニウム
塩化物やフツ化物等を含有せしめ、アルミニウム塩化
物、塩化第2銅、塩化銀や溶融鉛等の各種の金属塩等を
添加した諸々のフラックス組成物が開発されて提案され
ている。
しかし、鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金め
つきの場合は、鉄鋼線状材をそのめつき合金浴に浸漬し
て絞りによりめつき付着量を調節するため、通常の鋼材
めつきよりも2倍以上の通線速度を要しフラックス処理
やめつき合金浴の時間が著しく短縮され、めつき付着量
が高精度に要求されるとともに、この長尺の鉄鋼線状材
を長時間にわたり連続してめつきする必要があり、前記
のようなフラックス組成物では、これらの要求にそのフ
ラックス処理の即効性や性能が対応されず、また、アン
モニウム塩化物やフツ化物は腐食性を有し合金浴の組成
比や流動性に悪影響を及ぼし有害ガスや白煙等を発生し
て、各種の金属塩等の添加とともにめつき合金浴の組成
比や特性等に影響を及ぼし、フラックス処理後に一段め
つきで溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきすると、フラ
ックス残渣が溶融亜鉛−アルミニウム合金浴に溜り蓄積
されて、作業環境とともにそのめつき合金浴のアルミニ
ウム濃度や流動性等が損なわれるなど、めつき合金の付
着が不安定になり不めつきやめつき表面の凹凸、光沢等
のバラツキが生じ易く、この一段めつき法は実用化され
ていない。
つきの場合は、鉄鋼線状材をそのめつき合金浴に浸漬し
て絞りによりめつき付着量を調節するため、通常の鋼材
めつきよりも2倍以上の通線速度を要しフラックス処理
やめつき合金浴の時間が著しく短縮され、めつき付着量
が高精度に要求されるとともに、この長尺の鉄鋼線状材
を長時間にわたり連続してめつきする必要があり、前記
のようなフラックス組成物では、これらの要求にそのフ
ラックス処理の即効性や性能が対応されず、また、アン
モニウム塩化物やフツ化物は腐食性を有し合金浴の組成
比や流動性に悪影響を及ぼし有害ガスや白煙等を発生し
て、各種の金属塩等の添加とともにめつき合金浴の組成
比や特性等に影響を及ぼし、フラックス処理後に一段め
つきで溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきすると、フラ
ックス残渣が溶融亜鉛−アルミニウム合金浴に溜り蓄積
されて、作業環境とともにそのめつき合金浴のアルミニ
ウム濃度や流動性等が損なわれるなど、めつき合金の付
着が不安定になり不めつきやめつき表面の凹凸、光沢等
のバラツキが生じ易く、この一段めつき法は実用化され
ていない。
従って、鉄鋼線状材にフラックス処理して溶融亜鉛め
つきした後、この溶融亜鉛めつきを下地にして溶融亜鉛
−アルミニウム合金めつきする二段めつき法が採用され
ており、工程が複雑となり大型の設備になつてコスト高
になつている。
つきした後、この溶融亜鉛めつきを下地にして溶融亜鉛
−アルミニウム合金めつきする二段めつき法が採用され
ており、工程が複雑となり大型の設備になつてコスト高
になつている。
(発明が解決しようとする課題) 鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきにお
いて、前記のような従来のフラックス組成物を使用して
も長尺の鉄鋼線状材の高速の通線や高精度めつきの要求
等に対応できずそのめつき性能や安定性に欠け、前記の
ような二段めつきにより行なれているが、工程が複雑に
なり大型の設備になつてコスト高になるなどの問題点が
あり、鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき
を一段めつきにより可能とするそのフラックス組成物の
開発が課題になつている。
いて、前記のような従来のフラックス組成物を使用して
も長尺の鉄鋼線状材の高速の通線や高精度めつきの要求
等に対応できずそのめつき性能や安定性に欠け、前記の
ような二段めつきにより行なれているが、工程が複雑に
なり大型の設備になつてコスト高になるなどの問題点が
あり、鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき
を一段めつきにより可能とするそのフラックス組成物の
開発が課題になつている。
本発明は、前記のような実状に鑑み開発されたもので
あり、その目的とする処は、鉄鋼線状材の溶融亜鉛−ア
ルミニウム合金めつきにおいて、鉄鋼線状材に特有な連
続した高速通線、金属浴後の絞り等の条件及び高精度め
つきの要求等に対応させてこのめつき合金浴の各成分及
び各組成比に適正化し、めつき合金浴の組成比や流動性
等に影響を及ぼす成分をなくしてめつき性能を安定せし
めるとともに、めつき合金浴におけるフラックス成分の
分離性を高めて、長時間にわたる良好な安定した溶融亜
鉛−アルミウム合金めつきを一段めつきにより可能と
し、フラックス処理性能とともにめつき性能、信頼性を
向上した鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつ
き用フラックス組成物を提供するにある。
あり、その目的とする処は、鉄鋼線状材の溶融亜鉛−ア
ルミニウム合金めつきにおいて、鉄鋼線状材に特有な連
続した高速通線、金属浴後の絞り等の条件及び高精度め
つきの要求等に対応させてこのめつき合金浴の各成分及
び各組成比に適正化し、めつき合金浴の組成比や流動性
等に影響を及ぼす成分をなくしてめつき性能を安定せし
めるとともに、めつき合金浴におけるフラックス成分の
分離性を高めて、長時間にわたる良好な安定した溶融亜
鉛−アルミウム合金めつきを一段めつきにより可能と
し、フラックス処理性能とともにめつき性能、信頼性を
向上した鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつ
き用フラックス組成物を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、鉄鋼線状材を通線し連続してフラックス処
理するとともに溶融亜鉛−アルミニウム合金浴に浸漬し
絞って一段めつきする溶融亜鉛−アルミニウム合金めつ
き用のフラクックス組成物において、塩化亜鉛を70〜80
重量%にしてベースとし、塩化第一錫を10〜20重量%及
びアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化物を5
〜20重量%含有せしめ、有機物発泡材としてグリセリン
を1.0〜1.5重量%に添加したフラックス組成物として、
鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきにおけ
るそのフラックス処理やめつき合金浴の浸漬の時間の短
縮に対応したフラックス性能として信頼性を高めるとと
もに、めつき合金浴の組成比や流動性等への影響をなく
し、めつき合金浴内におけるフラックス成分の分離性を
高めて、めつき合金浴の成分比や流動性等を安定せし
め、長時間にたわる良好な安定した溶融亜鉛−アルミニ
ウム合金めつきを一段めつきにより可能とし、フラック
ス性能とともにめつき性能、信頼性を高めている。
理するとともに溶融亜鉛−アルミニウム合金浴に浸漬し
絞って一段めつきする溶融亜鉛−アルミニウム合金めつ
き用のフラクックス組成物において、塩化亜鉛を70〜80
重量%にしてベースとし、塩化第一錫を10〜20重量%及
びアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化物を5
〜20重量%含有せしめ、有機物発泡材としてグリセリン
を1.0〜1.5重量%に添加したフラックス組成物として、
鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきにおけ
るそのフラックス処理やめつき合金浴の浸漬の時間の短
縮に対応したフラックス性能として信頼性を高めるとと
もに、めつき合金浴の組成比や流動性等への影響をなく
し、めつき合金浴内におけるフラックス成分の分離性を
高めて、めつき合金浴の成分比や流動性等を安定せし
め、長時間にたわる良好な安定した溶融亜鉛−アルミニ
ウム合金めつきを一段めつきにより可能とし、フラック
ス性能とともにめつき性能、信頼性を高めている。
(作用) 鉄鋼線状材を通線し連続して溶融亜鉛−アルミニウム
合金浴に浸漬し絞って一段めつきする条件及び高精度め
つきの要求に対応させて、基本的に塩化亜鉛を70〜80重
量%に大幅に増加して、この高い溶解採用で素地表面の
金属酸化物等の溶解機能を高め、塩化第一錫を10〜20重
量%としてこの強い還元力、活性及び低融点とし、かつ
アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化物を5〜
20重量%としてアルミニウムよりも活性化し、鉄鋼線状
材に特有なフラックス成分や温度、処理時間、乾燥条件
に調整し、この合金浴の組成比や流動性に悪影響を及ぼ
す成分を除き、長時間にわたり混合したアルミニウム濃
度等の成分比、浴流動性等を安定せしめるとともに、さ
らに、有機物発泡材としてグリセリンを1.0〜1.5重量%
添加したことにより、この合金浴中のフラックス残渣を
急激に浮上、分離して除去せしめ、浴組成比やめつき付
着両等をさらに長期的に安定せしめるなど、前記のよう
に特定したな総合構成により、鉄鋼線状材に特有の条件
や要求に対応した優れた溶融亜鉛−アルミニウム合金の
めつき性能、信頼性を発揮する。
合金浴に浸漬し絞って一段めつきする条件及び高精度め
つきの要求に対応させて、基本的に塩化亜鉛を70〜80重
量%に大幅に増加して、この高い溶解採用で素地表面の
金属酸化物等の溶解機能を高め、塩化第一錫を10〜20重
量%としてこの強い還元力、活性及び低融点とし、かつ
アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化物を5〜
20重量%としてアルミニウムよりも活性化し、鉄鋼線状
材に特有なフラックス成分や温度、処理時間、乾燥条件
に調整し、この合金浴の組成比や流動性に悪影響を及ぼ
す成分を除き、長時間にわたり混合したアルミニウム濃
度等の成分比、浴流動性等を安定せしめるとともに、さ
らに、有機物発泡材としてグリセリンを1.0〜1.5重量%
添加したことにより、この合金浴中のフラックス残渣を
急激に浮上、分離して除去せしめ、浴組成比やめつき付
着両等をさらに長期的に安定せしめるなど、前記のよう
に特定したな総合構成により、鉄鋼線状材に特有の条件
や要求に対応した優れた溶融亜鉛−アルミニウム合金の
めつき性能、信頼性を発揮する。
(実施例) 第1図及び第2図に本発明の一実施例を示す。図中a
は鉄鋼線状材(例えば硬鋼線)、10は鉄鋼線状材aの溶
融亜鉛−アルミニウム合金めつきに好適なフラックス組
成物であり、鉄鋼線状材aを通線し連続してフラックス
処理するとともに溶融亜鉛−アルミニウム合金浴に浸漬
し絞って一段めつきする溶融亜鉛−アルミニウム合金め
つき用のフラックス組成物において、塩化亜鉛ZnCl2を7
0〜80重量%としてベースとし、塩化第一錫SnCl2を10〜
20重量%及びアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の
塩化物を5〜20重量%含有するとともに、有機発泡材と
してグリセリンを1.0〜1.5重量%に添加した鉄鋼線状材
の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき用フラックス組成
物になつている。
は鉄鋼線状材(例えば硬鋼線)、10は鉄鋼線状材aの溶
融亜鉛−アルミニウム合金めつきに好適なフラックス組
成物であり、鉄鋼線状材aを通線し連続してフラックス
処理するとともに溶融亜鉛−アルミニウム合金浴に浸漬
し絞って一段めつきする溶融亜鉛−アルミニウム合金め
つき用のフラックス組成物において、塩化亜鉛ZnCl2を7
0〜80重量%としてベースとし、塩化第一錫SnCl2を10〜
20重量%及びアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の
塩化物を5〜20重量%含有するとともに、有機発泡材と
してグリセリンを1.0〜1.5重量%に添加した鉄鋼線状材
の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき用フラックス組成
物になつている。
さらに詳述すると、前記のフラックス組成物10は、塩
化亜鉛を70〜80重量%に増量してベースとし、塩化第一
錫を適量の10〜20重量%に、アルカリ金属あるいはアル
カリ土類金属の塩化物KCl等を適量の5〜20重量%にし
て含有するとともに、有機発泡材としてグリセリンを1.
0〜1.5重量%に添加して、各成分の機能を大幅に高め鉄
鋼線状材aの高速の通線や高精度めつきの要求に対応し
た溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき用のフラックス処
理性能とし、さらに、フラックス機能を阻害するアンモ
ニア系やフツ化系の成分や各種の金属塩を不使用とし、
この溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきを一段めつきに
より可能にした点に特徴を有し、前記の塩化物には、カ
リウムK、リチウムLi、ナトリウムNa、セシウムCs等の
アルカリ金属、又は、カルシウムCa、ストロンチウムSr
等のアルカリ土類金属の1種あるいは2種以上が適用さ
れ、また、前記の有機物発泡材にはグリセリンが適用さ
れる。
化亜鉛を70〜80重量%に増量してベースとし、塩化第一
錫を適量の10〜20重量%に、アルカリ金属あるいはアル
カリ土類金属の塩化物KCl等を適量の5〜20重量%にし
て含有するとともに、有機発泡材としてグリセリンを1.
0〜1.5重量%に添加して、各成分の機能を大幅に高め鉄
鋼線状材aの高速の通線や高精度めつきの要求に対応し
た溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき用のフラックス処
理性能とし、さらに、フラックス機能を阻害するアンモ
ニア系やフツ化系の成分や各種の金属塩を不使用とし、
この溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきを一段めつきに
より可能にした点に特徴を有し、前記の塩化物には、カ
リウムK、リチウムLi、ナトリウムNa、セシウムCs等の
アルカリ金属、又は、カルシウムCa、ストロンチウムSr
等のアルカリ土類金属の1種あるいは2種以上が適用さ
れ、また、前記の有機物発泡材にはグリセリンが適用さ
れる。
本発明の鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金め
つきは、例えば、第2図に示すような連続めつきライン
で一段めつきにより行なわれる。スイフト1から連続し
て高速で繰り出される著しく長尺の鉄鋼線状材a(硬鋼
線)2.0mmφは、脱脂2(潤滑油等の汚れ除去、又は溶
融鉛炉400〜450℃で焼除)、酸洗3(例えば濃度10〜20
%、温度50℃のHCl)処理し水洗4した後、フラックス
槽5内の前記のフラックス組成物10に浸漬してフラック
ス処理される。
つきは、例えば、第2図に示すような連続めつきライン
で一段めつきにより行なわれる。スイフト1から連続し
て高速で繰り出される著しく長尺の鉄鋼線状材a(硬鋼
線)2.0mmφは、脱脂2(潤滑油等の汚れ除去、又は溶
融鉛炉400〜450℃で焼除)、酸洗3(例えば濃度10〜20
%、温度50℃のHCl)処理し水洗4した後、フラックス
槽5内の前記のフラックス組成物10に浸漬してフラック
ス処理される。
この鉄鋼線状材aは、フラックス組成物10の10〜40%
溶液に70℃以上で2秒間浸漬されてフラックス処理され
て乾燥6された後、アルミニウム4.6%を含む440℃の溶
融亜鉛−アルミニウム合金浴11内にシンカーロール7で
浸漬され、このめつき合金浴11から上方に取り出され、
絞り部8で適量の溶融亜鉛−アルミニウム合金のめつき
付着量に絞って微調整される。
溶液に70℃以上で2秒間浸漬されてフラックス処理され
て乾燥6された後、アルミニウム4.6%を含む440℃の溶
融亜鉛−アルミニウム合金浴11内にシンカーロール7で
浸漬され、このめつき合金浴11から上方に取り出され、
絞り部8で適量の溶融亜鉛−アルミニウム合金のめつき
付着量に絞って微調整される。
めつき合金(Zn,Al)は、めつき線速等の影響を受け
てその絞り8(図示省略)等の調整により所望厚のめつ
き層に精度良く付着され、例えば、めつき線速は20〜40
m/分、めつき合金の付着量は160〜450g/m2レベルに設定
される。第2図に示す連続めつきラインは、硬鋼線の鉄
鋼線状材aに溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきを一段
めつきする機構になつている。
てその絞り8(図示省略)等の調整により所望厚のめつ
き層に精度良く付着され、例えば、めつき線速は20〜40
m/分、めつき合金の付着量は160〜450g/m2レベルに設定
される。第2図に示す連続めつきラインは、硬鋼線の鉄
鋼線状材aに溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきを一段
めつきする機構になつている。
表1に示すようにフラックス組成物10の塩化亜鉛、塩
化第一錫及び及びアルカリ金属あるいはアルカリ土類金
属の塩化物の各組成比を変えて、グリセリン等の有機物
発泡材を0.8〜1.7程度の重量%に添加し、長尺の試料1
〜12を各1時間にわたりめつきして、その外観によりめ
つきを評価した。
化第一錫及び及びアルカリ金属あるいはアルカリ土類金
属の塩化物の各組成比を変えて、グリセリン等の有機物
発泡材を0.8〜1.7程度の重量%に添加し、長尺の試料1
〜12を各1時間にわたりめつきして、その外観によりめ
つきを評価した。
表1の評価から明らかなように、試料4〜6,8〜10に
おいて不めつきが発見されず良好な表面平滑性のめつき
被膜が精度良く得られた。即ち、塩化亜鉛を70〜80重量
%としてベースとし、塩化第一錫10〜20重量%、アルカ
リ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化物5〜20重量
%、及びグリセリン等の有機物発泡材を0.81〜1.7程度
の重量%に添加してなるフラックス組成物10の使用によ
り、一段めつき法による鉄鋼線状材aの溶融亜鉛−アル
ミニウム合金めつきを可能とし、良好な安定しためつき
製品が長時間にわたり得られることが確認された。即
ち、 前記のフラックス組成物10は、塩化亜鉛を増量(70〜
80重量%)してベースとし、その高い溶解作用により鉄
鋼線状材の素地表面の金属酸化物の溶解機能を高め、ま
た、強い還元力を有し活性かつ低融点の適量の塩化第一
錫(10〜20重量%)と、アルミニウムよりも活性のアル
カリ金属あるいはアルカリ土類金属の適量の塩化物(5
〜20重量%)の含有により、鉄鋼線状材のめつき線速及
び高精度めつきの要求に対応したフラックス性能、信頼
性が得られるとともに、長時間にわたりそのめつき合金
浴のアルミニウム濃度比、浴流動性が安定され、その一
段めつきを高精度で可能にするとともに、さらに、有機
物発泡材としてグリセリンを1.0〜1.5重量%に添加し
て、鉄鋼線状材に付着してめつき合金浴中に混入するフ
ラックス組成物を有機物発泡材の気泡とともに一気に分
離して浮上せしめ、フラックス成分の付着、フラックス
残渣の溜りを好適に解消して、そのめつき合金浴の成分
やめつき付着量が長時間にわたり安定されて、前記のよ
うな作用、効果が立証されている。
おいて不めつきが発見されず良好な表面平滑性のめつき
被膜が精度良く得られた。即ち、塩化亜鉛を70〜80重量
%としてベースとし、塩化第一錫10〜20重量%、アルカ
リ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化物5〜20重量
%、及びグリセリン等の有機物発泡材を0.81〜1.7程度
の重量%に添加してなるフラックス組成物10の使用によ
り、一段めつき法による鉄鋼線状材aの溶融亜鉛−アル
ミニウム合金めつきを可能とし、良好な安定しためつき
製品が長時間にわたり得られることが確認された。即
ち、 前記のフラックス組成物10は、塩化亜鉛を増量(70〜
80重量%)してベースとし、その高い溶解作用により鉄
鋼線状材の素地表面の金属酸化物の溶解機能を高め、ま
た、強い還元力を有し活性かつ低融点の適量の塩化第一
錫(10〜20重量%)と、アルミニウムよりも活性のアル
カリ金属あるいはアルカリ土類金属の適量の塩化物(5
〜20重量%)の含有により、鉄鋼線状材のめつき線速及
び高精度めつきの要求に対応したフラックス性能、信頼
性が得られるとともに、長時間にわたりそのめつき合金
浴のアルミニウム濃度比、浴流動性が安定され、その一
段めつきを高精度で可能にするとともに、さらに、有機
物発泡材としてグリセリンを1.0〜1.5重量%に添加し
て、鉄鋼線状材に付着してめつき合金浴中に混入するフ
ラックス組成物を有機物発泡材の気泡とともに一気に分
離して浮上せしめ、フラックス成分の付着、フラックス
残渣の溜りを好適に解消して、そのめつき合金浴の成分
やめつき付着量が長時間にわたり安定されて、前記のよ
うな作用、効果が立証されている。
さらに、本発明のフラックス組成物10の代表例となる
塩化亜鉛の重量比を75%、塩化第一錫の重量比を15%、
カリウム塩化物の重量比を10%とし、グリセリンの重量
比を0〜2.0%添加して、表2に示すように長い試料21
〜26を10時間以上連続してめつきし評価した。
塩化亜鉛の重量比を75%、塩化第一錫の重量比を15%、
カリウム塩化物の重量比を10%とし、グリセリンの重量
比を0〜2.0%添加して、表2に示すように長い試料21
〜26を10時間以上連続してめつきし評価した。
表2から明らかなように、グリセリンの添加重量比1.
0、1.5%、即ち、その重量比0.8〜1.5%程度において、
めつき品質が長手方向に良好に安定されることが確認さ
れた。なお、試料4〜6,8〜10についても同様な評価が
得られた(図示省略)。前記のグリセリンの有機物発泡
材の添加により、鉄鋼線状材に付着しているフラックス
組成物が、めつき合金浴中で急速に有機物発泡材ととも
に一気に分離されて浮上し、第2図に示すように浮上し
たフラックス成分10gは、めつき合金浴内に設けた仕切
9で絞り部8への流入が阻止され、絞り部8におけるフ
ラックス成分10gの溜りが効果的に解消されて、めつき
付着量が長時間にわたり安定される。
0、1.5%、即ち、その重量比0.8〜1.5%程度において、
めつき品質が長手方向に良好に安定されることが確認さ
れた。なお、試料4〜6,8〜10についても同様な評価が
得られた(図示省略)。前記のグリセリンの有機物発泡
材の添加により、鉄鋼線状材に付着しているフラックス
組成物が、めつき合金浴中で急速に有機物発泡材ととも
に一気に分離されて浮上し、第2図に示すように浮上し
たフラックス成分10gは、めつき合金浴内に設けた仕切
9で絞り部8への流入が阻止され、絞り部8におけるフ
ラックス成分10gの溜りが効果的に解消されて、めつき
付着量が長時間にわたり安定される。
(発明の効果) 本発明は、前述のような構成からなり、鉄鋼線状材の
溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきによる一段めつきに
対応させて、優れた溶融作用を有する塩化亜鉛を増量
(70〜80重量%)してベースとし、強い還元力を有しか
つ低融点の塩化第一錫を適量(10〜20重量%)に、アル
ミニウムよりも活性のアルカリ金属あるいはアルカリ土
類金属の塩化物を適量(5〜20重量%)にして、鉄鋼線
状材の線速及び高精度めつきの要求に対応したフラック
スの成分及び濃度、温度処理時間、乾燥条件に調整さ、
そのめつき金属浴の組成比や流動性に影響を及ぼす成分
をなくして、長時間にわたりめつき合金浴のアルミニウ
ム濃度比、浴流動性等を安定せしめ、一段めつき工程に
よる鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきを
可能とし、フラックス処理性能、信頼性を高めるととも
に、有機物発泡材としてグリセリン添加(1.0〜1.5重量
%)により、鉄鋼線状材に付着しているフラックス組成
物をめつき合金浴中で急速に分離、浮上させて、フラッ
クス成分の溜りを急速に解消し、めつき付着量を長時間
にわたり安定せしめるなど、フラックス処理性能ととも
にめつき性能、信頼性を著しく向上している。また、工
程、設備が簡素化され大幅にコスト節減されるなどの効
果を有する。
溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきによる一段めつきに
対応させて、優れた溶融作用を有する塩化亜鉛を増量
(70〜80重量%)してベースとし、強い還元力を有しか
つ低融点の塩化第一錫を適量(10〜20重量%)に、アル
ミニウムよりも活性のアルカリ金属あるいはアルカリ土
類金属の塩化物を適量(5〜20重量%)にして、鉄鋼線
状材の線速及び高精度めつきの要求に対応したフラック
スの成分及び濃度、温度処理時間、乾燥条件に調整さ、
そのめつき金属浴の組成比や流動性に影響を及ぼす成分
をなくして、長時間にわたりめつき合金浴のアルミニウ
ム濃度比、浴流動性等を安定せしめ、一段めつき工程に
よる鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつきを
可能とし、フラックス処理性能、信頼性を高めるととも
に、有機物発泡材としてグリセリン添加(1.0〜1.5重量
%)により、鉄鋼線状材に付着しているフラックス組成
物をめつき合金浴中で急速に分離、浮上させて、フラッ
クス成分の溜りを急速に解消し、めつき付着量を長時間
にわたり安定せしめるなど、フラックス処理性能ととも
にめつき性能、信頼性を著しく向上している。また、工
程、設備が簡素化され大幅にコスト節減されるなどの効
果を有する。
第1図は本発明の一実施例を示すフラツクス組成図、第
2図は鉄鋼線状材の一段めつき法における溶融亜鉛−ア
ルミニウム合金めつきの工程を示す機構図である。 a……鉄鋼線状材(硬鋼線) 10……溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき用フラックス
組成物
2図は鉄鋼線状材の一段めつき法における溶融亜鉛−ア
ルミニウム合金めつきの工程を示す機構図である。 a……鉄鋼線状材(硬鋼線) 10……溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき用フラックス
組成物
Claims (1)
- 【請求項1】鉄鋼線状材を通線し連続してフラックス処
理するとともに溶融亜鉛−アルミニウム合金浴に浸漬し
絞って一段めつきする溶融亜鉛−アルミニウム合金めつ
き用フラックス組成物において、塩化亜鉛を70〜80重量
%としてベースとし、塩化第一錫を10〜20重量%及びア
ルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化物を5〜20
重量%含有するとともに、有機物発泡材としてグリセリ
ンを1.0〜1.5重量%添加したことを特徴とする鉄鋼線状
材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき用フラックス組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2302654A JP2743033B2 (ja) | 1990-11-09 | 1990-11-09 | 鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき用フラックス組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2302654A JP2743033B2 (ja) | 1990-11-09 | 1990-11-09 | 鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき用フラックス組成物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13083994A Division JP2916522B2 (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めつき法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04176855A JPH04176855A (ja) | 1992-06-24 |
JP2743033B2 true JP2743033B2 (ja) | 1998-04-22 |
Family
ID=17911588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2302654A Expired - Fee Related JP2743033B2 (ja) | 1990-11-09 | 1990-11-09 | 鉄鋼線状材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき用フラックス組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2743033B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030091468A (ko) * | 2002-05-28 | 2003-12-03 | (주)에이스-켐 | 용융 아연 도금 플럭스 조성물 |
GB2507309A (en) * | 2012-10-25 | 2014-04-30 | Fontaine Holdings Nv | Continuous single dip galvanisation process |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5329133A (en) * | 1976-08-31 | 1978-03-18 | Olympus Optical Co Ltd | Countermeasure device at stop time of abnormal operation for copier |
JPS60125361A (ja) * | 1984-09-14 | 1985-07-04 | Nippon Soda Co Ltd | 溶融亜鉛合金メツキ用フラツクス組成物 |
JPH04157147A (ja) * | 1990-10-19 | 1992-05-29 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 溶融Zn―Al合金めっき用フラックス |
-
1990
- 1990-11-09 JP JP2302654A patent/JP2743033B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04176855A (ja) | 1992-06-24 |
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