JP2742395B2 - 増肉補強鋼管継手および鋼管柱 - Google Patents

増肉補強鋼管継手および鋼管柱

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JP2742395B2
JP2742395B2 JP6336197A JP33619794A JP2742395B2 JP 2742395 B2 JP2742395 B2 JP 2742395B2 JP 6336197 A JP6336197 A JP 6336197A JP 33619794 A JP33619794 A JP 33619794A JP 2742395 B2 JP2742395 B2 JP 2742395B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物の鉄骨架構に
応用される増肉補強鋼管継手および鋼管柱に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、角形鋼管柱の上下相互を剛接合する場合には、一般
に図21のように上下の鋼管柱50,51の端部同士を
現場で溶接52により接合している。しかし、このよう
に現場溶接するのでは、作業環境が悪く天候に左右され
るばかりか、接合の仕上がりも溶接作業者の技量に依存
する度合いが高くて品質が不安定となり、溶接後の品質
検査に労力をかけるなど多大の問題点がある。
【0003】このため、溶接に代えて、連結板を添えて
ボルト接合する継手も各種提案されているが、堅固な接
合を行うことが難しい。すなわち、ボルト接合とする場
合、多数のボルト孔が鋼管柱に明けられるため、鋼管柱
の断面積がボルト孔分だけ小さくなり、いわゆるボルト
孔欠損が生じ、この部分の強度が鋼管柱の他の部分より
も低くなる。また、ボルト接合とする場合、鋼管柱が閉
鎖断面であるため、内部に予めナットを仕込んでおいた
り、ねじを切っておく等の複雑な工夫を要し、接合作業
や前処理作業に手間がかかる。上記の各問題は、鋼管柱
に限らず、鋼管の継手一般に生じる。
【0004】この発明の目的は、一対の鋼管の対向端部
を、無溶接で簡単かつ堅固に接合できる増肉補強鋼管継
および鋼管柱を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の増肉補強鋼管
継手は、建築物の鉄骨架構における鋼管継手であって、
いに略突き合わせ状態に配置される一対の鋼管の対向
端部を、各々加熱圧縮により管壁の肉厚を厚くした厚肉
部とし、前記両鋼管の厚肉部間にわたって重なる連結材
を設け、この連結材と前記厚肉部とを、これら連結材と
厚肉部とに形成した孔間に挿通されたボルトで締結した
ものである。厚肉部の形成時の加熱には誘導加熱やレー
ザ光による加熱方法が採用できる。前記ボルトとしてワ
ンサイドボルトを使用するか、または、一対の鋼管のう
ちの片方の鋼管と前記連結材との締結に用いるボルトを
高力ボルトとし、もう片方の鋼管と前記連結材との締結
に用いるボルトをワンサイドボルトとしても良い。ここ
で、「ワンサイドボルト」とは、一端側からの操作で他
端に頭部が拡径状態に塑性変形で形成されて締め付けが
行える軸状締め付け金具の総称であり、ブラインドボル
ト等とも呼ばれている。 このワンサイドボルトとして、
この発明では、ピンと、このピンの先端に設けられて拡
径状態に塑性変形可能な頭部形成部材と、前記ピンに軸
方向移動自在に外嵌し前記頭部形成部材を軸方向に加圧
して塑性変形させる加圧力伝達用のスリーブと、このス
リーブの後端に係合して所定の軸方向力で剪断する剪断
部材と、前記ピンの後部に設けられて拡径状態の頭部形
成部材との間で被締結部材を挟み付けるナットとを有す
るものを用いる。 また、前記厚肉部を少なくとも外径側
に膨らむものとし、前記厚肉部の非厚肉部に対する増肉
倍率を、一対の鋼管の対向端部の厚肉部の間で互いに異
ならせ、増肉倍率の低い方の厚肉部と前記連結材との間
に、両側の鋼管の厚肉部の外径差を埋めるライナを介在
させても良い。この発明の鋼管柱は、上記構成の増肉補
強鋼管継手を用い、かつそのボルトにワンサイドボルト
を使用したものである。
【0006】
【作用】この構成によると、連結材と共にボルト接合す
る鋼管の端部が厚肉部からなるため、多数のボルト孔が
形成されても、断面の強度が確保され、堅固な接合が行
える。ワンサイドボルトを用いた場合、閉鎖断面の鋼管
の内部に裏ナット溶接や、ねじ加工等を施すことが不要
であり、接合作業が簡単となる。このワンサイドボルト
として、上記構成のものを用いると、強固な締め付け力
が得られ、しかも、ナットを回して締め付ける形式であ
るため、二度締めや締め直しが行える。片方の鋼管に対
して高力ボルトを使用する場合は、その鋼管に高力ボル
トによる連結材の取付けを行った後に、他方の鋼管と連
結材とのワンサイドボルトによる締結を行う。鋼管の厚
肉部は、鋼管の端部を誘導加熱すると共にこの加熱部分
を長手方向に圧縮する方法で容易に形成できる。そのた
め、例えば遠心鋳造等で厚肉部を形成する場合に比べて
安価に形成できる。
【0007】
【実施例】この発明の一実施例を図1ないし図14に基
づいて説明する。この増肉補強鋼管継手は、図1(B)
のように互いに略突き合わせ状態に配置される上下一対
の角形鋼管11,11の対向端部を、図1(C)のよう
に各々管壁の肉厚を一体に厚くした厚肉部11aとし、
両鋼管11,11の厚肉部11a,11a間にわたって
重ねた連結材12を、ワンサイドボルト13によって前
記各厚肉部11a,11aにボルト締めしたものであ
る。厚肉部11aは、図示の例では鋼管11の内外両面
に膨らませてあるが、図19(A)の例のように内面側
のみに膨らむものとしても、また図19(B)の例のよ
うに外面側のみに膨らむものとしてもよい。連結材12
は平板状の鋼板であり、角形鋼管11の四側面に各々重
ねてある。連結材12と両角形鋼管11,11の厚肉部
11a,11aとには、各々複数のボルト挿通孔14,
15が形成され、ワンサイドボルト13は各ボルト挿通
孔14,15に挿通されて締め付けられる。このように
接合した鋼管11,11は、例えば鉄骨造建物の鋼管柱
として使用される。その場合、ワンサイドボルト13に
よる接合作業は、現場で行われる。また、連結材12
は、図16の例に示すように、厚肉部11aの内外両面
に重ねて設けても良い。
【0008】図2は、上記増肉補強鋼管継手の製造方法
を示す工程図である。すなわち、図2(A)に示す角形
鋼管1に、誘導加熱および圧縮による増肉加工を施して
図2(B)に示すように端部に局部的な厚肉部11aを
有する角形鋼管11を形成し、このように厚肉部11a
を形成した一対の角形鋼管11,11の厚肉の端部を図
2(C)のように互いに略突き合わせ状態に配置し、両
鋼管11,11の厚肉部11a,11a間にわたって重
なる連結材12を添え、この連結材12と前記厚肉部1
1aとを、連結材12と厚肉部11aとに形成されたボ
ルト挿通孔14,15間に挿通されたワンサイドボルト
13で図2(D)のように締結する。
【0009】この構成の増肉補強鋼管継手によると、鋼
管11の接合端部が一体の厚肉部11aからなるため、
ボルト挿通孔15が多数形成されても、そのボルト孔欠
損にかかわらず、非増肉部分(増肉加工前の母材のまま
の部分)と同等以上の断面の強度が確保でき、堅固な接
合が行える。また、ワンサイドボルト13を使用するた
め、鋼管11の内部にナットの仕込みやねじ加工を施す
ことも不要であり、鋼管柱として使用する場合にも現場
で簡単かつ迅速に接合することができる。ワンサイドボ
ルト13には後述のように高力ボルトと同程度の締め付
け力が得られるものも開発されており、そのような種類
のワンサイドボルトを使用するとにより、剛接合するこ
ともできる。このように、鋼管11の厚肉部11aの形
成とワンサイドボルト13との組み合わせにより、簡単
な構成で、かつ簡単な接合作業で堅固な接合が行える。
厚肉部11aの形成は、例えば次のような方法で容易に
実現できる。
【0010】図3は、前記誘導加熱および圧縮による増
肉加工を行うのに用いる加工装置の一例を概略的に示す
断面図である。図3において、増肉加工すべき鋼管1の
うち、加熱部2の進行方向に関して加熱部2よりも後ろ
側に位置する増肉後の鋼管部分1aの端部は、ストッパ
3で定位置に固定・保持される。鋼管1のうち、前側に
位置する未増肉の鋼管部分1bの端部は、圧縮装置4で
圧縮送りされる。圧縮装置4は、鋼管1の一端を把持す
るクランプ5,そのクランプ5を移動させる油圧シリン
ダ6,油圧装置7,クランプ5の移動位置を検出する圧
縮量検出器8等を備えている。油圧装置7は、油圧シリ
ンダ6に供給される圧油の流量を制御するサーボ弁とそ
の制御装置とを備えており、そのサーボ弁の制御によ
り、クランプ5の位置およびその移動速度を任意に調整
可能である。加熱装置9は、鋼管1の長手方向の小領域
を局部的に塑性変形可能温度に誘導加熱して加熱部2と
することのできる環状体であり、ここでは高周波加熱コ
イルが用いられている。この加熱装置9は、内部に冷却
水等の冷却媒体10の通路を備えると共に、冷却媒体1
0を加熱部2の移動方向に関して後端となる部分に吹き
付ける吐出孔を備えている。移動装置30は、前記加熱
装置9を鋼管1の長手方向に移動させるためのものであ
り、加熱装置9を保持して移動する移動台31,その移
動台31を移動させるボールねじ32,そのボールねじ
32を回転駆動する駆動モータ33,その駆動モータ3
3の回転位置から移動台31の位置つまり鋼管1の長手
方向に対する加熱装置9の位置を検出する加熱装置位置
検出器34等を備えている。ここで使用される駆動モー
タ33は、その回転速度を自在に制御可能なモータであ
る。したがって、駆動モータ33の回転速度を変化させ
ることにより、加熱装置9の移動速度を自在に変化させ
ることができる。移動台31には加熱装置9に通電する
ための電源装置(図示せず)が装備されている。ここで
使用される電源装置は、加熱装置9が鋼管1の加熱部2
に供給する単位時間当たりの有効供給量を制御可能な構
成のものである。図3の加工装置は制御装置35によっ
て制御される。この制御装置35は、圧縮装置4による
鋼管1の圧縮送り速度すなわち圧縮速度V、および移動
装置30による加熱装置9の移動速度すなわち加熱部2
の後ろ側に位置する鋼管部分1aに対する加熱部2の相
対的な移動速度Wを、予め設定した所定の特性曲線に一
致して変化するようにプログラム制御する機能を備えて
いる。
【0011】次に、上記構成の加工装置を用いて行う増
肉加工の方法を説明する。いま、増肉加工前の鋼管1に
対して、位置P1 から増肉を開始して徐々に肉厚を増加
させ、位置P2 から位置P3 までは一定の肉厚になるよ
うに増肉し、その後、位置P4 まで徐々に肉厚を減少さ
せ、その位置P4 で厚肉加工を終了するものとする。先
ず、増肉加工に先立って制御装置35に、圧縮速度Vと
加熱部2の移動速度Wの鋼管長手方向位置に対する所望
の特性曲線、例えば図5に示す特性曲線20,21をセ
ットする。また、同時に制御装置35に、加熱装置9に
よって加熱部2に供給する単位時間当たりの有効供給熱
量と、加熱部2よりも前側に位置する鋼管部分1bに対
する加熱部2の相対的な移動速度S(=V+W)との比
が一定になるように、有効供給熱量の特性曲線をセット
する。次に、加熱装置9を鋼管1の位置P1 にセットし
て通電を開始し、鋼管1の加熱を開始する。すなわち、
圧縮装置4が鋼管1の一端を押すことにより、加熱部2
に鋼管1を押し込んで増肉させる。同時に駆動モータ3
3が加熱装置9を鋼管1の長手方向に移動させて加熱部
2を徐々に鋼管1の長手方向に移動させ、増肉位置を徐
々に移動させる。また、同時に加熱装置9が増肉直後の
部分に冷却媒体10を吹き付けて冷却し、その部分がさ
らに増肉するのを停止させる。このようにして、鋼管1
の長手方向に連続的に増肉加工が行われる。
【0012】この増肉加工中、制御装置35は圧縮装置
4および駆動モータ33を制御して、圧縮速度Vと加熱
部2の移動速度Wとが予めセットした特性曲線(図4の
特性曲線20,21)に一致するように変化させる。こ
のため、両者の比V/Wである増肉率Tは特性曲線22
で示すように、加工初めの領域(位置P1 〜位置P
2間)では徐々に増加し、定常加工領域(位置P2 〜位
置P3 間)では一定となり、加工終わりの領域(位置P
3 〜位置P4 間)では徐々に低下する。また、この加工
中、制御装置35は、加熱装置9によって加熱部2に供
給する単位時間当たりの有効供給熱量と加熱部2の相対
的な移動速度Sとの比が一定となるように、加熱装置9
の有効供給熱量を制御するので、加熱部2は常にほぼ一
定温度に保持される。
【0013】このようにして、加工初めの領域では増肉
率Tが徐々に増加し、定常加工領域では増肉率Tが一定
に保たれ、加工終わりの領域では増肉率Tが徐々に低下
し、図4に示すように、鋼管1の厚肉部1aのうち、増
肉初めの領域1a1 には肉厚が徐々に増加した滑らかな
勾配が形成され、その後ろに一定肉厚の定常厚肉領域1
0 が形成され、その後ろの増肉終わりの領域1a2
増肉率が徐々に減少した滑らかな勾配が形成される。こ
のように、この増肉加工では加工中、増肉率に急激な変
化が生じないように制御することができる。また、増肉
加工の初めの領域においては、図7に誇張して示すよう
に、冷却媒体10を滑らかな勾配面に吹き付けているの
で、冷却媒体10が円滑に流れて冷却効果が安定してお
り、安定した増肉加工を行うことができ、100%を越
える高増肉率の増肉加工も可能である。また、この増肉
加工により得られた局部的に厚肉部を有する鋼管は、厚
肉部の両端に滑らかな勾配α1 ,α2 (図4)が形成さ
れているので、応力集中する部分がなく、良好な補強効
果を発揮することができる。
【0014】なお、前記増肉加工において、厚肉部1a
の端部に形成する勾配部分11a1,11a2 の傾斜は
必ずしも、直線状の傾斜に限らず、凸状あるいは凹状に
湾曲したものでもよい。そのため、増肉加工の初めの領
域あるいは終わりにおいて増肉率Tを図4に曲線22の
ものから22a,22bのように変化させる構成として
もよい。さらに、増肉率を変化させるためには、図4に
示すように圧縮速度Vのみを変化させる方法のほか、図
5に示すように加熱部2の移動速度Wのみを変化させて
もよいし、さらには図6に示すように両者を共に変化さ
せて所望の増肉率を変化させる構成としてもよい。図3
では鋼管1の外面側に加熱装置9を配置して外面側から
加熱および冷却を行う構成としているが、この加熱およ
び冷却は鋼管1の内面側から行ってもよく、また加熱と
冷却とを内外面に分けて行ってもよい。
【0015】図8は前記増肉加工により得られた局部的
に厚肉部を有する鋼管の一例を示す。図示の鋼管柱11
は角形鋼管に前記増肉加工を施し、建物の通し柱として
使用可能な構成したものである。この鋼管11は、その
長手方向の中間位置と両端とにそれぞれ厚肉部11aが
形成されている。その中間位置の厚肉部11aの両端に
は前記した勾配部分11a1 ,11a2 が形成されてお
り、鋼管両端の厚肉部11aでは、鋼管端部から増肉率
が一定の定常厚肉領域11a0 が始まる形状とされてい
る。このような鋼管両端の厚肉部は、図3の加工装置を
用いて以下のように形成することができる。すなわち、
鋼管左端に厚肉部を形成する場合は、図3において増肉
加工をストッパ3側の鋼管端部から始め、増肉開始から
定常厚肉領域1a0が形成され、増肉終わりの部分が勾
配部分1a2 となるように、加熱部2の有効供給熱量お
よび加熱部2の相対的な移動速度Sを設定する。また、
鋼管右端に厚肉部を形成する場合は、図3において、ク
ランプ5のやや手前から増肉加工を開始すると共に、増
肉初めの領域が勾配部分1a1 となり、その後、鋼管終
端まで定常厚肉領域1a0 が続くように、加熱部2の有
効供給熱量および加熱部2の相対的な移動速度Sを設定
する。上記した方法とは別に、鋼管1の両端近傍におい
て、両端に勾配部分1a1 ,1a2 を有する厚肉部1a
を前記加工装置を用いて形成した後、それら厚肉部1a
の定常厚肉領域1a0 の中間を切断して、鋼管両端の一
部を切除することにより、同様に鋼管両端に上記した厚
肉部11aを形成するようにしてもよい。
【0016】図9は前記鋼管11を図1の増肉補強鋼管
継手で連結した鋼管柱11Aを建物の複数階にわたる通
し柱として使用した状態を示す概略側面図である。この
鋼管柱11Aの上端の厚肉部11aおよび中間位置の継
手部以外の厚肉部11aは、各階の梁16の取付位置に
対応する位置に形成され、H形鋼等からなる梁16を接
合するために使用される。鋼管柱11Aの下端の厚肉部
11aは固定具24によって基礎23に固定される。こ
のように、上記鋼管柱11Aは複数階にわたる通し柱と
して使用することができ、しかもその際、梁接合作業、
基礎23への固定作業を容易に行うことができるので、
工数を削減できるという効果が有る。
【0017】図10,図11はこの鋼管柱11Aに対す
る梁16の取付構造を示すものである。角形鋼管柱11
Aの厚肉部11aに対して、H形鋼からなる梁16の端
部がスプリットティー17を介してワンサイドボルト1
3を用いてボルト接合される。厚肉部11aは、梁16
およびスプリットティー17を設ける高さ範囲よりも若
干上下に延びる高さ範囲に形成されており、かつボルト
挿通孔18が形成されている。梁16は、その上下フラ
ンジ16aにスプリットティー17の横片部17aを高
力ボルト19およびナットで接合している。また、スプ
リットティー17の立片部17bは鋼管柱11Aの厚肉
部11aに形成したボルト挿通孔18にワンサイドボル
ト13で接合している。
【0018】この構成によると、鋼管柱11Aの梁16
と接合される部分が厚肉部11aとなっていて十分な強
度を備えているため、この部分にボルト挿通孔18を形
成し、スプリットティー17をワンサイドボルト13に
よって固定することが可能である。
【0019】図12は前記構築構造において、鋼管継手
や梁接合に使用するワンサイドボルト13の一例を示
す。このワンサイドボルト13は、ピン37と、このピ
ン37の外周にピン頭部37a側から順に並んで被さっ
たバルブスリーブ38,グリップスリーブ39,シェア
座金40,受け座金41,およびナット42を有するも
のとする。ピン37は、丸軸部37eに続くねじ部37
bの中間に破断溝37dを有し、かつ先端にピン径より
も若干大径のピン頭部37aを有する。また、ねじ部3
7bに続いて短いピンテール37cが設けられる。ピン
テール37cは、外径面を滑り止め用の凹凸面に形成し
てあり、例えば軸方向に並ぶ歯の列を円周方向に多数形
成した凹凸面としてある。バルブスリーブ38は、グリ
ップスリーブ39よりも軟質の材料で形成されて軸方向
力の負荷で外側へ鍔状に塑性変形可能なものとする。例
えば、グリップスリーブ39は硬質の鋼合金とし、バル
ブスリーブ38は軟質の鋼合金とする。受け座金41
は、グリップスリーブ39の進入可能な内径に形成し、
かつピン頭部側の側面にシェア座金40の外周部が嵌合
する環状溝41aを設ける。シェア座金40は内周部が
グリップスリーブ39の端面に係合して所定軸力で剪断
するものとする。また、この例ではピン37の丸軸部3
7eの先端側部分37e1 を基端側部分37e2 よりも
段差部37fを介して僅かに大径とし、グリップスリー
ブ39の内径を前記先端側部分37e1 よりも小径とし
てある。なお、丸軸部37eは全長にわたって同径とし
てもよい。
【0020】このワンサイドボルト13の締結作業は、
回転式の電動締付工具(図示せず)を用いて行うことが
できる。すなわち、締付工具でピンテール37cを把持
した状態で、同工具のボックス状のナット係合部でナッ
ト42を締め付ける。これにより、ピン頭部37aとシ
ェア座金40の間に圧縮力が作用してグリップスリーブ
39およびバルブスリーブ38が挟み付けられ、まず先
端のバルブスリーブ38が外側へ鍔状に塑性変形し始め
る。すなわちバルビングが生じる。ピン37の丸軸部3
7eが段付きである場合は、その段差部37fにグリッ
プスリーブ39が係合するまで前記のバルビングが生じ
る。さらにナット42の締め付けを行うと、シェア座金
40が剪断し、グリップスリーブ39がシェア座金40
内に進入する。これによりバルブスリーブ38の鍔状変
形部分38aが鋼管柱11Aの管壁内面に係合すると、
ナット42と鍔状変形部分38aとの間で、鋼管柱11
Aの管壁と連結材12(あるいはスプリットティー1
7)に締付軸力が導入される。ナット42をさらに締め
付け回転させると、所定の軸力が導入された状態で、ピ
ンテール37cが破断溝37dで破断する(図12
(B))。図中、27はスプリットティー17の立片部
17bに設けたボルト挿通孔である。
【0021】このワンサイドボルト13を使用した場
合、次のように強固な接合が行える。すなわち、シェア
座金40の剪断のため、ナット42とバルブスリーブ3
8の鍔状変形部分38aとの間の締め付け力が、そのま
ま鋼管柱11Aと連結材12(あるいはスプリットティ
ー17)とを挟む締め付け力となり、強固な締め付け力
が得られる。また、このワンサイドボルト13の場合
は、次の各利点が得られる。まず、ボルト頭部となるバ
ルブスリーブ38の鍔状変形部分38aが大きく拡がる
ので、鋼管柱11Aとの接触圧が小さくなり、ボルト孔
径にも比較的許容幅が得られる。例えば、ボルト挿通孔
18の縁が接触圧で変形してボルト頭が嵌まり込むよう
な問題が生じ難い。それに伴い、鍔状変形部分38aか
らなるボルト頭部の耐荷力が向上し、ワンサイドボルト
36の締め付け力が向上して効率がよくなる。しかも、
ナット42を回して締め付ける形式であるため、二度締
めや、締め直しが行える。また、締め付けに電動器具が
用いられて現場での取扱いが容易である。図14と共に
後述する引っ張り動作で締め付けるワンサイドボルト1
3Aでは、建築物の剛接合に必要な十分な軸力を得るた
めに、例えば、約20キログラムの油圧式締付工具が必
要になるが、前記の回転式の電動器具では、10キログ
ラム余りの軽いもので済む。しかも重い油圧配管が不要
で、電気コードだけで済み、これらのため作業性が飛躍
的に向上する。また、油圧ユニットの準備も不要とな
り、高い階での締め付けも容易に行える。また、このワ
ンサイドボルト36は、締め付け後に廃棄するピンテー
ル37cが短くて済み、材料の無駄が少ない。さらに、
ボルトを構成する部品点数も少なく、コストダウンにな
る。
【0022】なお、図12のワンサイドボルト13にお
いて、シェア座金40および受け座金41に代えて、こ
れらシェア座金40と受け座金41とを互いに一体化さ
せた形状の図13の鍔付きシェア座金40Aを用いても
よい。すなわち、この鍔付きシェア座金40Aは、グリ
ップスリーブ39の進入可能な内径に形成され、かつ内
径面に前記グリップスリーブ39の端面に係合して所定
軸力で剪断する鍔部40Aaを有するものとする。この
構成のワンサイドボルト13の場合も、図12の例と同
様に締め付けを行うことができる。
【0023】図14は他のワンサイドボルト13Aの例
を示す。このワンサイドボルト13Aは、ピン43と、
このピン43の外周にピン頭部43a側から順次並んで
被さった第1スリーブ44,第2スリーブ45,グリッ
プアジャスタ46,座金47,およびカラー48を有す
るものとする。ピン43は、中間にねじ溝状の凹凸周面
部43cおよび破断溝43bを有しかつ凹凸周面部43
c側の先端にピン径よりも若干大径のピン頭部43aを
有する。また、ピン43の他端は、後述する締付工具4
9のチャック49bで把持される凹凸周面のピンテール
43dとしてある。この凹凸周面は、多数並んだ環状溝
等からなる。第2スリーブ45は、一端部の外径面が、
第1スリーブ44内に進入して第1スリーブ44を押し
広げる先細りのテーパ面に形成される。グリップアジャ
スタ46は、互いに内外に嵌合可能な径の大径筒部46
aと小径筒部46bとを段部46cで連続させたもので
あり、所定軸方向荷重で段部46cが剪断するものとす
る。カラー48は、短筒状に形成されて、ピンテール4
3d側に先開きのテーパ筒部48bを有し、外径の絞り
により内径面がピン43の凹凸周面部43cに食い込み
状態に塑性変形するものとする。
【0024】上記ワンサイドボルト13Aの締結作業
は、図14(A)のように締結工具49を用いて行う。
締結工具49は、ワンサイドボルト36Aのカラー48
も端面に係合する筒状の絞りガイド部49aと、ピンテ
ール43dを把持するチャック49bとを有し、チャッ
ク49bを絞りガイド部49aに対して軸方向に引く油
圧アクチュエータ(図示せず)を内蔵している。絞りガ
イド部49aをカラー48に当てた状態で、チャック4
9bでピンテール43dを引くことにより、カラー48
とピン頭部43aの間に、座金47,グリップアジャス
タ46,第2スリーブ45,および第1スリーブ44を
挟み付ける圧縮力が作用する。この圧縮力で、まず第2
スリーブ45のテーパ面部が第1スリーブ44内に進入
して第1スリーブ44を押し広げる。第1スリーブ44
の変形が完了すると、グリップアジャスタ46が段部4
6cで剪断してその小径筒部46bが大径筒部46a内
に進入する。これにより、第1スリーブ44が鋼管柱1
1Aに係合すると、工具49の絞りガイド部49aによ
るカラー48の絞りが始まり、非締付け体である鋼管柱
11Aの管壁やスプリットティー13への軸力の導入が
開始される。さらにチャック49bを引くことにより、
カラー48の絞りが完了してカラー48の内径面がピン
43の凹凸周面部43cに食い込み状態に固定され、軸
力が所定力だけ導入されてピンテール43dが破断溝4
3bから破断する(図14(B))。このようにして、
拡径状態の第1スリーブ44とカラー48との間で、鋼
管柱11Aと連結材14(あるいはスプリットティー1
7)が挟持される。このようにワンサイドボルト13A
を使用して上記のように締結しても、強固に接合するこ
とができる。すなわち、このワンサイドボルト13A
は、グリップアジャスタ46が剪断することにより、第
1スリーブ44とカラー48の間の締め付け力が、その
まま鋼管柱11Aと連結材14(あるいはスプリットテ
ィー17)とを挟む締め付け力となるため、強固な締め
付け力が得られる。
【0025】これら図12〜14のワンサイドボルト
は、いずれも、ピン(37,43)と、このピン(3
7,43)の先端に設けられて拡径状態に塑性変形可能
な頭部形成部材(38,44)と、前記ピン(37,4
3)に軸方向移動自在に外嵌し前記頭部形成部材(3
8,44)を軸方向に加圧して塑性変形させる加圧力伝
達用のスリーブ(39,45)と、このスリーブ(3
9,45)の後端に係合して所定の軸方向力で剪断する
剪断部材(40,40A,46)と、前記ピン(37,
43)の後部に設けられて拡径状態の頭部形成部材(3
8,44)との間で被締結部材を挟み付けるナット(4
2,48)とを有する構成のものとなっており、この構
成により強固な締め付け力が得られる。
【0026】図15は、この発明の他の実施例を示す。
この増肉補強管継手は、アングル材からなる連結材12
Aを、角形鋼管11,11の厚肉部11a,11aの表
面の各角部に配置して、連結材12Aをワンサイドボル
ト13により前記各厚肉部11a,11aに締め付けた
ものである。その他の構成は先の実施例と同様である。
図15の例において、図18に示すように、鋼管11の
内面にも連結材12を設けても良い。この連結材12に
は、図16の例と同様に平板状の鉄板等を使用し、上下
の鋼管11,11にわたって重ねる。
【0027】なお、前記各実施例は、角形鋼管11を連
結する場合について示したが、この発明は丸形鋼管の継
手にも適用できる。本願発明とは異なるが、高力ボルト
を使用する場合、例えば図20に示すように、鋼管11
の厚肉部11aにボルト挿通孔に代えてねじ孔15Aを
形成し、そのねじ孔15Aに高力ボルト60を螺合させ
ても良い。また、図17(A)に示すように、片方(こ
の例では下方)の鋼管11に対しては連結材12を高力
ボルト60とナット61で接合し、もう片方の鋼管11
に対してワンサイドボルト13で接合しても良い。先に
連結材12を取付ける方の鋼管11に対しては、作業者
の手が鋼管11内に入るので、このように高力ボルト6
0を使用することができ、これにより高価なワンサイド
ボルト13の使用本数が削減できる。さらに、図17
(B)に示すように、上下の鋼管11,11は、厚肉部
11aの増肉倍率が互いに異なるものとしても良い。例
えば、上階側の鋼管11を増肉倍率が小さなものとす
る。その場合、厚肉部11aが外面側に膨らむものであ
ると、厚肉部11aの厚みが異なることから連結材12
との間に隙間が生じることになるが、この隙間は同図の
ように鉄板等のライナ63を介在させることで埋めるこ
とができる。このようにして、上階の鋼管11に増肉倍
率が小さなものを使用することにより、各部の必要荷重
に応じた厚みとでき、鋼管11の材料使用量の節減が図
れる。
【0028】
【発明の効果】この発明の増肉補強管継手および鋼管柱
は、互いに略突き合わせ状態に配置される一対の鋼管の
対向端部を、各々管壁の肉厚を加熱圧縮により一体に厚
くした厚肉部とし、前記両鋼管の厚肉部間にわたって重
なる連結材を設け、この連結材と前記角厚肉部とを、こ
れら連結材と厚肉部とに形成した孔間に挿通されたボル
トで締結したため、無溶接で簡単に接合でき、また接合
用ボルト孔が鋼管に明けられていても、その断面欠損を
前記厚肉部の増肉で補うことができ、ボルト孔のない母
材部分と同等以上の断面性能を得ることもでき、堅固な
接合が行える。しかも厚肉部は加熱圧縮によるものであ
るため、安価な接合構造とできる。また、ワンサイドボ
ルトを使用した場合は、閉鎖断面の鋼管に対して、内部
にナットの仕込みやねじ溝加工等を施さずに、簡単な構
成で接合が行える。この場合に、ワンサイドボルトとし
て、ピンと、このピンの先端に設けられて拡径状態に塑
性変形可能な頭部形成部材と、前記ピンに軸方向移動自
在に外嵌し前記頭部形成部材を軸方向に加圧して塑性変
形させる加圧力伝達用のスリーブと、このスリーブの後
端に係合して所定の軸方向力で剪断する剪断部材と、前
記ピンの後部に設けられて拡径状態の頭部形成部材との
間で被締結部材を挟み付けるナットとを有するものを使
用するため、強固な締め付けが行え、しかも二度締めや
締め直しを行うことができる。特に、鋼管柱の継手とす
る場合は、高所の現場作業となるため、前記のような厚
肉部とワンサイドボルトとの併用により、簡単な作業で
堅固な接合が行えることの実用的効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の増肉補強鋼管継手を用いた
鋼管柱の一実施例を示す水平断面図、(B)は同鋼管柱
の正面図、(C)は同鋼管柱の半部断面図である。
【図2】同増肉補強鋼管継手の製造方法を示す工程図で
ある。
【図3】同工程に使用する加工装置の断面図である。
【図4】同加工装置による増肉加工を示す説明図であ
る。
【図5】同増肉加工における他の圧縮速度V,加熱部移
動速度W,および両者の比V/Wの変化特性グラフであ
る。
【図6】同増肉加工におけるさらに他の圧縮速度V,加
熱部移動速度W,および両者の比V/Wの変化特性グラ
フである。
【図7】加工装置により増肉加工される鋼管の部分拡大
断面図である。
【図8】同鋼管の部分破断平面図である。
【図9】実施例の鋼管柱を通し柱として使用した状態を
示す側面図である。
【図10】同鋼管柱への梁の接合構造を示す斜視図であ
る。
【図11】同鋼管柱の断面図である。
【図12】同実施例に用いるワンサイドボルトの使用例
を示す断面図である。
【図13】他のワンサイドボルトの使用例を示す断面図
である。
【図14】さらに他のワンサイドボルトの使用例を示す
断面図である。
【図15】(A)はこの発明の増肉補強管継手を用いた
鋼管柱の他の実施例を示す水平断面図、(B)は同鋼管
柱の正面図である。
【図16】(A)はこの発明の増肉補強管継手を用いた
鋼管柱のさらに他の実施例を示す水平断面図、(B)は
同鋼管柱の部分破断正面図である。
【図17】(A),(B)は各々この発明の増肉補強管
継手を用いた鋼管柱のさらに他の実施例を示す部分破断
正面図である。
【図18】この発明の増肉補強管継手を用いた鋼管柱の
さらに他の実施例を示す水平断面図である。
【図19】(A),(B)は各々この発明の増肉補強管
継手を用いた鋼管柱のさらに他の実施例を示す部分破断
正面図である。
【図20】この発明の増肉補強管継手を用いた鋼管柱の
さらに他の実施例を示す部分破断正面図である。
【図21】従来例の要部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
11…鋼管、11a…厚肉部、12,12A…連結材、
13,13A…ワンサイドボルト、14,15…ボルト
挿通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16B 35/04 F16B 35/04 Z (72)発明者 半揚 進 東京都中央区築地1丁目13番10号 第一 高周波工業株式会社 本社内 (72)発明者 渡辺 康男 神奈川県川崎市川崎区殿町2丁目17番8 号 第一高周波工業株式会社 技術部内 (56)参考文献 特開 昭59−87943(JP,A) 特開 平4−4937(JP,A) 特開 平6−26098(JP,A) 特開 平5−76950(JP,A) 特開 平5−209608(JP,A) 実開 平4−34358(JP,U) 実開 平1−143408(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の鉄骨架構における鋼管継手であ
    って、互いに略突き合わせ状態に配置される一対の鋼管
    の対向端部を、各々加熱圧縮により管壁の肉厚を厚くし
    た厚肉部とし、前記両鋼管の厚肉部間にわたって重なる
    連結材を設け、この連結材と前記厚肉部とを、これら連
    結材と厚肉部とに形成した孔間に挿通されたワンサイド
    ボルトで締結し、このワンサイドボルトは、ピンと、こ
    のピンの先端に設けられて拡径状態に塑性変形可能な頭
    部形成部材と、前記ピンに軸方向移動自在に外嵌し前記
    頭部形成部材を軸方向に加圧して塑性変形させる加圧力
    伝達用のスリーブと、このスリーブの後端に係合して所
    定の軸方向力で剪断する剪断部材と、前記ピンの後部に
    設けられて拡径状態の頭部形成部材との間で被締結部材
    を挟み付けるナットとを有するものとした増肉補強鋼管
    継手。
  2. 【請求項2】 建築物の鉄骨架構における鋼管継手であ
    って、互いに略突き合わせ状態に配置される一対の鋼管
    の対向端部を、各々加熱圧縮により管壁の肉厚を厚くし
    た厚肉部とし、前記両鋼管の厚肉部間にわたって重なる
    連結材を設け、この連結材と前記厚肉部とを、これら連
    結材と厚肉部とに形成した孔間に挿通されたボルトで締
    結し、一対の鋼管のうちの片方の鋼管と前記連結材との
    締結に用いるボルトを高力ボルトとし、もう片方の鋼管
    と前記連結材との締結に用いるボルトをワンサイドボル
    トとし、このワンサイドボルトは、ピンと、このピンの
    先端に設けられて拡径状態に塑性変形可能な頭部形成部
    材と、前記ピンに軸方向移動自在に外嵌し前記頭部形成
    部材を軸方向に加圧して塑性変形させる加圧力伝達用の
    スリーブと、このスリーブの後端に係合して所定の軸方
    向力で剪断する剪断部材と、前記ピンの後部に設けられ
    て拡径状態の頭部形成部材との間で被締結部材を挟み付
    けるナットとを有するものとした増肉補強鋼管継手。
  3. 【請求項3】 前記厚肉部は少なくとも外径側に膨らむ
    ものであり、前記厚肉部の非厚肉部に対する増肉倍率
    を、一対の鋼管の対向端部の厚肉部の間で互いに異なら
    せ、増肉倍率の低い方の厚肉部と前記連結材との間に、
    両側の鋼管の厚肉部の外径差を埋めるライナを介在させ
    請求項1または請求項2記載の増肉補強鋼管継手。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2または請求項3
    記載の増肉補強鋼管継手を有する鋼管柱。
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