JP2742382B2 - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物

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JP2742382B2 JP6045856A JP4585694A JP2742382B2 JP 2742382 B2 JP2742382 B2 JP 2742382B2 JP 6045856 A JP6045856 A JP 6045856A JP 4585694 A JP4585694 A JP 4585694A JP 2742382 B2 JP2742382 B2 JP 2742382B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープに使用され
る磁性材料の腐食防止に優れるポリアセタール樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルム上に真空蒸着、ス
パッタリング、イオンプレーティング等により、Fe、
Co、Niあるいはこれらの合金を主体とする強磁性薄
膜を形成させて得られる磁気テープは、オーディオテー
プ、VTRテープ等に使用されている。磁気テープが高
温高湿下に放置されると、強磁性薄膜表面に腐食が生
じ、電磁変換特性の低下等が生じ不都合が生じる。磁気
テープはカセットに収納され使用されるが、カセット構
成部品により腐食の程度が異なる。特に、カセット構成
部品として使用されているポリアセタール樹脂成形品が
腐食を促進させることが知られている。特公昭64−1
2030号公報では、ポリアセタール樹脂成形品中のホ
ルムアルデヒドを減少させ、耐食性を向上させる方法と
して、ポリアセタール樹脂成形品を100℃で1週間大
気乾燥する方法や100℃、0.01Torrで一日間
減圧乾燥する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリアセター
ル樹脂成形品を大気乾燥、減圧乾燥により成形品中のホ
ルムアルデヒドを除去する方法は、設備、時間等の面よ
り実用上有益ではない。本発明は、磁気テープに使用さ
れている磁性材料の腐食防止に優れたポリアセタール樹
脂組成物を提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 (A)窒素気流下にて230℃で60分間加熱した時の
ホルムアルデヒドガス発生量が500ppm以下である
ポリオキシメチレン共重合体100重量部、(B)ヒン
ダードフェノール系酸化防止剤またはヒンダードアミン
系光安定剤0.05〜2重量部、(C)グリセリンの脂
肪酸エステル0.05〜5重量部、および(D)ホルム
アルデヒド反応性窒素を含む重合体(下記化2に示すア
ミノ置換トリアジン類および該アミノ置換トリアジン類
とホルムアルデヒドの初期重縮合物を除く。)0.01
〜2重量部からなる耐金属腐食性に優れることを特徴と
するポリアセタール樹脂組成物である。
【化2】
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
組成物に用いられる、(A)ポリオキシメチレン共重合
体は、該ポオキシメチレン共重合体を窒素気流下にて
230℃で60分間加熱した時のホルムアルデヒドガス
発生量が500ppm以下、好ましくは300ppm以
下であることが必要である。ホルムアルデヒドガス発生
量が500ppmを越えるポリオキシメチレン共重合体
を用いて製造された組成物から得られるカセット構成部
品からなるカセットテープ類において、磁気テープに対
する腐食が生じ好ましくない。
【0006】ホルムアルデヒドガス発生量が500pp
m以下のポリオキシメチレン共重合体は、ホルムアルデ
ヒドもしくはトリオキサン環状エーテル、環状ホルマー
ルとの共重合によって得られるポリオキシメチレン共重
合体を重合直後に分子末端の安定化処理を行い、その後
溶融状態で、水酸基含有化合物またはこれらの混合物
を注入し、ついで混練する工程、および注入された上
記水酸基含有化合物の蒸気及び遊離のホルムアルデヒド
を解放する脱気工程をもつ少なくとも2段階の工程から
なる異方向回転非かみ合い型2軸スクリュー押出機に連
続的に供給し、処理することにより、溶融したポリオキ
シメチレン共重合体から揮発成分を除去すること等によ
って得られる。上記の水酸基含有化合物またはそれらの
混合物を注入し、ついで混練する際、PH調整剤として
トリエチルアミン等の塩基性物質を添加するのが好まし
い。
【0007】本発明に用いられるポリオキシメチレン共
重合体はホルムアルデヒドもしくはトリオキサンと環状
エーテル、環状ホルマールとの共重合によって得られる
オキシメチレン単位からなる連鎖中に下記式(1)
【0008】
【化1】
【0009】(式中のR1 およびR2 はそれぞれ水素原
子、アルキル基、またはアリール基であり、それらは同
一であっても異なっていてもよい。nは2〜6の整数で
ある。)で表されるオキシアルキレン単位がランダムに
挿入された構造を有するポリオキシメチレン共重合体で
ある。
【0010】また、本発明に用いられるポリオキシメチ
レン共重合体には分子鎖の分岐化された分岐ポリオキシ
メチレン共重合体、及びオキシメチレンの繰り返し単位
を50重量%以上含む異種成分ブロックとのポリオキシ
メチレンブロックコポリマーも含まれる。なお、上記の
ポリオキシメチレン共重合体中のオキシアルキレン単位
の挿入率は、オキシメチレン単位100モルに対して
0.05〜50モル、好ましくは0.1〜20モルの範
囲である。このオキシアルキレン単位としては、例えば
オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、オキシテ
トラメチレン単位、オキシブチレン単位、およびオキシ
フェニルエチレン単位などがある。これらのオキシエチ
レン単位の中でも、ポリアセタール樹脂組成物の物性を
向上させる点から、オキシエチレン単位、−[(CH2)
2O]−、およびオキシテトラチメレン単位、−[(C
24O]−、が特に好ましい。
【0011】本発明でも用いられるポリオキシメチレン
共重合体の分子末端の安定化処理方法としては、例えば
末端のヒドロキシル基をエステル化、エーテル化、ウレ
タン化等の方法を用いる。また、分子末端の不安定部分
を加水分解によって分子末端の安定化をはかる方法も用
いられる。本発明で用いられる、(B)ヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤またはヒンダードアミン系光安定剤
は、(A)ポリオキシメチレン共重合体100重量部に
対し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダード
アミン系光安定剤それぞれを単独で、さらにヒンダード
フェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系光安定剤
とを組み合わせて0.05〜2重量部の範囲で使用され
る。0.05重量部未満では金属腐食防止効果が認めら
れず、2重量部を越えると添加した物質がブリードし磁
気テープに付着し好ましくない。
【0012】ヒンダードフェノール系酸化防止剤として
は以下のものが挙げられる。例えば、トリエチレングリ
コールービス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビ
ス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒキシ
3,5−ジ−t−ブチルニリノ)−1,3,5−トリ
アジン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオ
ネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6
−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペ
ンタエリスリチル−テラキス[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベン
ゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)−イソシアヌレート、N,N’−ビス−
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル]ヒドラジン、4,4’−チオビス
−(6−t−ブチル−3−メチルフエノール)、4,
4’−ブチリデビス−(6−t−ブチル−3−メチル
フェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル
−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビ
ス−(4−エチル−6−ブチルフェノール)、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、2−t−ブチル−6−(3’−
t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリート、3,9−ビス
[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニ)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメ
チルエチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンダカン、ジブチルヒドロキシトルエン等
である。
【0013】また、ヒンダードアミン系光安定剤として
は以下のものが挙げられる。例えば、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケー
ト、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペル
ジル)−アジペート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン,4−(フエニルカル
バモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルビペ
リジン等である。これらの中でヒンダードフェノール系
酸化防止剤、特に空気気流下にて230℃で60分間加
熱した時の揮発成分量が5重量%以下のものが好まし
い。
【0014】これらの中でヒンダードフェノール系酸化
防止剤、特に空気気流下にて230℃で60分間加熱し
た時の揮発成分量が5重量%以下のものが好ましい。本
発明で用いられる、(C)グリセリンの脂肪酸エステル
は、ポリオキシメチレン共重合体100重量部に対し
0.05〜5重量部の範囲で使用される。0.05重量
部未満では本発明組成物を成形した時に離型が困難とな
り好ましくない。5重量部を越えると添加した物質がブ
リードし、磁気テープに付着し好ましくない。
【0015】グリセリンの脂肪酸エステルとしては以下
のものが挙げられる。すなわち、カプリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘ
ニン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸等の
炭素数10以上の飽和脂肪酸とグリセリンとのエステル
であり、特に炭素数20以上の飽和脂肪酸とグリセリン
とのエステルが好ましい。また、該グリセリンの脂肪酸
エステルのモノグリセリド含量が40〜60%のものが
好ましい。
【0016】本発明で用いられる、(D)ホルムアルデ
ヒド反応性窒素を含む重合体(前記化2に示すアミノ置
換トリアジン類および該アミノ置換トリアジン類とホル
ムアルデヒドの初期重縮合物を除く。)は、ポリオキシ
メチレン共重合体100重量部に対し、0.01〜2重
量部、好ましくは0.01〜1.5重量部の範囲で使用
される。2重量部を越えると成形品の外観不良等が生じ
好ましくない。ホルムアルデヒド反応性窒素を含む重合
体としては以下のものが挙げられる。すなわち、ナイロ
ン3、ナイロン4−6、ナイロン6−6、ナイロン6−
10、ナイロン6−12、ナイロン12等、またこれら
の共重合体であるナイロン6/6−6/6−10、ナイ
ロン6/6−12等である。
【0017】上記のナイロン3は、アクリルアミドおよ
びその誘導体またはアクリルアミドおよびその誘導体と
他のビニルモノマーとを金属アルコラートの存在下で重
合して得られるポリβーアラニン共重合体や、アクリル
アミドおよびその誘導体またはアクリルアミドおよびそ
の誘導体と他のビニルモノマーとをラジカル重合触媒の
存在下で重合して得られる重合体である。また、アミ
ン、アミド、尿素、ウレタン等窒素含有基を有する重合
体も含まれる。
【0018】本発明ポリアセタール樹脂組成物の調整方
法については特に制限はなく、添加剤の添加形態は、粉
末であっても溶融状態であってもかまわない。添加剤の
添加方法は、一般に押出機でポリオキシメチレン共重合
体と添加剤を一緒に配合し、練込むことによって行われ
る。この押出機は、単軸あるいは2軸であってもよく、
また重合工程で添加してもかまわない。
【0019】本発明の組成物にはその効果を損なわない
範囲で通常のポオキシメチレン共重合体に使用されて
いる滑剤、顔料、無機充填剤等を単独または組合せて添
加してもよい。
【0020】
【実施例】以下、実施例を示すがこれらは本発明の範囲
を制限するものではない。なお、本発明のポリアセター
ル樹脂組成物の各特性は、次に示す方法に従って測定し
た。 (1)ホルムアルデヒド発生量 3gのポリオキシメチレン共重合体をアルミニウム製容
器に入れ、窒素気流下(6ノルマルリットル/分)で2
30℃で60分間溶融させた時に発生したホルムアルデ
ヒドガスを1mol/リットルの亜硫酸ナトリウム溶液
に導入し、0.01規定の酸で滴定して、発生したホ
ルムアルデヒドガスの発生量を測定した。サンプル単位
重量当りのppmで表した。
【0021】 (2)テープ錆テスト 射出成形により得られた8mmVTRリールを、8mm
VTR用テープ(TDK製:商標名:Hi8ME12
0)上に置き、60℃、90%RH条件下に2週間放置
のち、テープ表面の錆発生(変色)度合いにより、次の
判定基準に従って評価した。
【0022】 ◎:テープ面変化無し ○:テープ面にわずかに変色が認められる △:テープ面に若干変色が認められる ×:テープ面に変色が認められる ××:テープ面に著しい変色が認められる 〔製造例〕 (ホルムアルデヒドガス発生量が500ppm以下であ
るポリオキシメチレン共重合体の調整) ホルムアルデヒドガス発生量が500ppm以下である
ポリオキシメチレン共重合体は、あらかじめ分子末端が
加水分解処理等によって安定化されたポリオキシメチレ
ン共重合体を溶融状態で、水酸基含有化合物またはこ
れらの混合物を注入・混練する工程及び注入された上
記水酸基含有化合物の蒸気及び遊離のホルムアルデヒド
を解放する脱揮工程をもつ少なくとも2段階の工程から
なる異方向回転非かみ合型2軸スクリュー押出機にポリ
オキシメチレン共重合体を連続的に供給、処理すること
によって得られる。
【0023】すなわち、図1は、安定化処理されたポリ
オキシメチレン共重合体が、異方向回転非かみ合型2軸
スクリュー押出機を使用した場合の揮発性物質の脱気状
態を示した図である。図1の流路1から溶融加水分解さ
れたオキシメチレン共重合体が供給される。揮発性物質
はリアベント2及びベント3より除去される。水酸基含
有化合物、すなわちトリエチルアミンを含む水が注入口
4より供給される。揮発性物質は、ベント5より除去さ
れる。次に、注入口6よりトリエチルアミンを含む水溶
液が供給・混練される。揮発性物質はベント7より除去
される。溶融ポリマーはダイ8を通って排出される。
【0024】以下一例をもってホルムアルデヒドガス発
生量が500ppm以下であるボリオキシメチレン共重
合体の製造方法を示す。 (1)トリオキサンから誘導されたオキシメチレン単位
(−OCH2−)97.8重量%と1,3−ジオキソラ
ンから誘導されるオキシエチレン単位(−OCH2CH2
−)2.2重量%とを含有するポリオキシメチレン共重
合体を三フッ化ホウ素ジブチルエーテルを触媒として調
整し、米国特許3,318,848号記載の方法により
加水分解処理を行い、分子末端の安定化を行った。
【0025】 (2)上記の方法により調整されたメルトインデックス
9.1g/10分、ホルムアルデヒドガス発生量が21
00ppmのポリオキシメチレン共重合体を溶融状態
で、図1に示した内径30mm、L/D=48の異方向
回転非かみ合型2軸スクリュー押出機に供給口1より3
0kgで供給した。溶融ポリマーの供給温度は、210
℃であった。リアベント2の減圧度は150mmHgと
し、ベント3の減圧度は30mmHgとした。注入口4
より15重量%のトリエチルアミンを含む水溶液を毎時
1kgで注入した。次いでベント5の減圧度を50mm
Hgとし、揮発分を除去した。次いで注入口より6より
15重量%のトリエチルアミンを含む水溶液を毎時0.
5kg注入した。その後ベント7より減圧度30mmH
gで揮発物を除去した。溶融樹脂はダイヘッドより排出
されストランドカッターによりペレットにした。また、
押出工程を通して溶融樹脂温度は210℃に保持した。
得られたポリオキシメチレン共重合体のホルムアルデヒ
ドガス発生量は150ppmであった。
【0026】つぎに、上記製造条件を変えることで種々
のホルムアルデヒドガス発生量が500ppm以下のポ
リオキシメチレン共重合体を調整した。 (3)前記製造条件において、リアベント2、ベント5
を閉じ、注入口6を閉じてトリエチルアミンを含む水溶
液の注入を止め、ベント3の減圧度200mmHG、ベ
ント7の減圧度を30mmHgとした他は前記製造方法
と同じ操作を行ったところ、ホルムアルデビドガス発生
量が410ppmであるポリオキシメチレン共重合体を
得た。
【0027】
【実施例1〜6、比較例1〜3】表1に示すホルムアル
デヒドガス発生量を有するポリオキシメチレン共重合体
(トリオキサン96.3重量%、1,3−ジオキソラン
3.7重量%の共重合により得られる重合体)100重
量部に対し、トリエチレングリコール−ビス[3−(
t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]とハートマン氏法によるモノグリセリ
ド含量50重量%のベヘニン酸グリセライド及びナイロ
ン6−6を変量して配合してシリンダー温度が200℃
に設定された2軸押出機で溶融混練し、造粒、製品化し
た。得られた材料を用いて8mmVTRリールを成形
し、テープ錆テストを実施した。結果を表1に示す。
【0028】
【実施例6〜8、比較例4〜8】実施例1のベヘニン酸
グリセライド(モノグリセリド含有量50重量%)の代
わりに表2に示す各種滑剤を用い、実施例1と同様に造
粒し、テープ錆テストを実施した。結果を表2に示す。
【0029】
【実施例9〜10】実施例1のトリエチレングリコール
−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒ
キシフェニル)プロピオネート]の代わりにビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
セバケートまたはペンタエスリチル−テトラキス[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロビオネート]を用い実施例1と同様に造粒し、
テープ錆テストとを実施した。両者共テープ面に変化が
生じなかった。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明のよれば、窒素気流下にて230
℃で60分間加熱した時のホルムアルデヒド発生量が5
00ppm以下であるポリオキシメチレン共重合体にヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤またはヒンダートアミ
ン系光安定剤、グリセリンの脂肪酸エステル、ホルムア
ルデヒド反応性窒素を含む重合体を添加した組成物は磁
気テープ面への錆発生のない優れた成形品を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異方向回転非かみ合型2軸スクリュー
押出機を使用した場合の揮発性物質の脱気状態を示す
図。
【符号の説明】
1 流路 2 リアベント 3 ベント 4 注入口 5 ベント 6 注入口 7 ベント 8 ダイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 77:00)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)窒素気流下にて230℃で60分
    間加熱した時のホルムアルデヒドガス発生量が500p
    pm以下であるポリオキシメチレン共重合体100重量
    部、(B)ヒンダードフェノール系酸化防止剤またはヒ
    ンダードアミン系光安定剤0.05〜2重量部、(C)
    グリセリンの脂肪酸エステル0.05〜5重量部、およ
    び(D)ホルムアルデヒド反応性窒素を含む重合体(下
    記化1に示すアミノ置換トリアジン類および該アミノ置
    換トリアジン類とホルムアルデヒドの初期重縮合物を除
    く。)0.01〜2重量部からなる耐金属腐食性に優れ
    ることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載のヒンダードフェノール系
    酸化防止剤が空気気流下にて230℃で60分間加熱し
    た時の揮発成分量が5重量%以下であることを特徴とす
    るポリアセタール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のヒンダードフェノール系
    酸化防止剤がトリエチレングリコールービス[3−(3
    −t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
    プロピオネート]、および/又はペンタエリスリチル−
    テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
    ロキシフェニル)プロピオネート]であることを特徴と
    するポリアセタール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のグリセリンの脂肪酸エス
    テルが炭素数10以上の飽和脂肪酸とグリセリンとのエ
    ステルであることを特徴とするポリアセタール樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のグリセリンの脂肪酸エス
    テルがベヘニン酸グリセリンとのエステルであること
    を特徴とするポリアセタール樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のグリセリンの脂肪酸エス
    テルのモノグリセリド含量が40〜60%であることを
    特徴とするポリアセタール樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の(D)ホルムアルデヒド
    反応性窒素を含む重合体がナイロン3、ナイロン4−
    6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン6−
    12、ナイロン12等、またこれらの共重合体であるナ
    イロン6/6−6/6−10、ナイロン6/6−12で
    あることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のポリアセタール樹脂が窒
    素気流下にて230 ℃で60分間加熱した時のホルムア
    ルデヒドガス発生量が300ppm以下であることを特
    徴とするポリアセタール樹脂組成物。
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