JP2742287B2 - 赤外線センサおよびその製造方法 - Google Patents

赤外線センサおよびその製造方法

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光照 木村
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光照 木村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は被測定物体から放射される赤外線エネルギを
検知して、該被測定物体の存否やその温度等を検出する
のに利用する赤外線センサおよびその製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
赤外線の入射量を検知するための熱形素子としてサー
ミスタボロメータが用いられているが、かかるサーミス
タボロメータはサーミスタの温度と電気抵抗の関係を利
用して、入射する赤外線量に応じたサーミスタの温度上
昇を電気信号として出力するようにしている。このよう
なサーミスタボロメータにおいては、検知感度を高める
ためにサーミスタの感温部の熱容量を小さくすることが
有効であることが知られており、そのために感温部を基
板等と接触しないように架橋構造とする手段が提案され
ている(たとえば特開昭61−30730号)。
このセンサにおいては、絶縁体上に銅箔を積層した基
板を用い、銅箔上にアモルファスシリコン等のサーミス
タ材料の層を設けたのちに感温部分に相当する銅箔部分
をエッチ除去して橋架部を形成すると共に、この橋架部
に続く前後の銅箔部分を残して橋架支持部とした構造を
有している。この構造のセンサは、受光部の熱容量が小
さくて高感度と高速応答性を持つ利点があるものの、水
素化アルモファスシリコンなどをサーミスタ材料として
使用しているため、製造工程中における水素の含有量や
熱処理条件等の変動によってサーミスタの特性(たとえ
ばB定数など)が変動し、また長期間中に特性が変化す
るなど耐久性が乏しい欠点があるほか、製造工程中でク
ラックや層間剥離が発生し易く、製品歩留まりが低いと
いう欠点もあった。
一方、シリコン基板をその両面からエッチングするこ
とによって薄膜化部分を形成し、この薄膜化部分の両面
に電極を設けて板状の感温抵抗体とする技術が知られて
いる(特開昭63−151830号)。しかしこのような方法に
おいては、均一な厚さの薄膜化は非常に困難であって、
性能とくに熱容量にバラツキが生ずることが避けられな
かった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前述のような従来のサーミスタボロメータ
における欠点を解消して、特性状のバラツキが小さくて
かつ高感度の赤外線センサを提供することを目的とした
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
このような本発明の目的は、基板上に絶縁層を介して
設けた半導体単結晶薄膜層からなる感熱抵抗体と、該感
熱抵抗体の端子部上に設けた導電体薄層からなる電極と
を備え、前記感熱抵抗体の端子部を除く部位の下側に当
たる前記基板の部分に空洞部を設けてなる赤外線センサ
によって達成でき、またかかる赤外線センサは、基板上
に絶縁層を形成する工程と、該絶縁層上に半導体単結晶
薄膜層からなる感熱抵抗体を形成する工程と、該感熱抵
抗体端子部上に導電体薄層からなる電極を形成する工程
と、該感熱抵抗体の下側に当たる該基板の部分に空洞部
を形成する工程とを含む製造方法によって得ることがで
きる。
本発明の赤外線センサの製造手段を第1図(a)〜
(d)の例によって説明する。
同図(a)において、1はn形シリコン単結晶基板で
あり、この基板1上にSiO2,Si3N4等の絶縁層2をたとえ
ばプラズマCVD法等によって形成する。この時、基板1
は約500℃位に加熱されることが好ましい。さらに絶縁
層2の、後の工程に支障のない部分をエッチして窓部
2′を形成する。
次に、絶縁層2の上に約1μm厚のポリシリコン層3
をCVD法によって形成する。堆積したポリシリコン層3
と基板1とは窓部2′で接触しており、ポリシリコン層
を単結晶層に変えるためのシード部4となる。ついで、
アルゴンレーザ5などを用い、基板1を約450℃に加熱
しつつシード部4からレーザ加熱を開始してポリシリコ
ン層を溶融させ、溶融部分を徐々に移動させながら結晶
を成長させる。こうして絶縁層2上のポリシリコン層3
をシリコンの単結晶薄膜層6に転換する。ここで、シリ
コンの単結晶薄膜層6を形成するに当たってアルゴンレ
ーザを用いるビーム再結晶化法を利用したが、電子ビー
ムなどを用いてもよく、その他適宜の方法を利用しても
構わない。
単結晶薄膜層6上には、予定されたサーミスタの端子
部位にたとえば白金等の金属をスパッタするなどの方法
によって導電体薄層7を形成する。
この際、単結晶薄膜層6と導電体薄層7との間に良好
なオーミック接触を構成するために、導電体薄層7をス
パッタする前に錫の薄層8を蒸着しておくことが好まし
い。このような導電体薄層7などを形成するに当たっ
て、たとえばリフトオフ法などを用い、不用の部分に導
電体が付着しないようにすることが望ましい(同図
(b))。
こうして導電体薄層7を形成したのち、全面にSi3N3
等からなる絶縁層9をプラズマCVDなどの方法を利用し
て形成する。その厚さは0.2μm程度でよい。その後、
導電体薄層7の上に当たる位置にホトリソグラフィ技術
を利用して絶縁層9に開口を明け更にリード線引出し用
電極10を設け、また予定されたサーミスタの感熱部位の
上に当たる位置に光エネルギを熱に変換するための金黒
のような光吸収層11を形成する(同図(c))。
最後に、ホトエッチング法などにより不要な絶縁層
9、単結晶薄膜層6、絶縁層2の部分のそれぞれエッチ
除去して予定されたサーミスタ部分を残す。更に、サー
ミスタの感熱部位の側方部位の基板1に、たとえばシル
バーグリコールエッチング液などの結晶方向によってエ
ッチング速度にあまり差のないエッチング液を用いて溝
12を掘ったのち、たとえばKOHなどを含む異方性エッチ
ング液によってサーミスタの感熱部位の下方の基板1に
空洞部13を形成して、サーミスタを橋架型構造とする。
そして、同図(d)における点線位置でダイシングして
切り離し、個々のサーミスタチップが完成する。
なお、第2図は、このようにして得たサーミスタ型赤
外線センサチップの平面図である。
このような本発明のサーミスタ形の赤外線センサを製
造するに当たって、感熱抵抗体となる半導体単結晶薄膜
層を真性半導体とすれば、その固有の定数であるバンド
ギャップエネルギEg〔シリコンではEg=1.11ev(300゜
K)〕から単結晶薄膜層のB定数をB=Eg/2kTによりほ
ぼ一定に定めることができるし、また金(Au)などの特
定の深い準位を作る不純物を添加すれば、その準位がB
定数を定める活性化エネルギを支配するので上記と同様
にB定数をほぼ一方に定めることができ、B定数のバラ
ツキを従来に比べ小さくさせることが可能である。
なお、半導体単結晶薄膜層は形成された面全体が単結
晶化している必要はなく、赤外線の受光面となる導電体
薄層からなる電極間の薄膜層部分が少なくとも単結晶化
していればよい。
また、サーミスタの橋架部を両端支持構造とする代わ
りに、一側端のみで支持する構造とすることもでき、こ
れによって応答速度性能を更に改良することも可能であ
る。さらにまた、サーミスタの橋架部における単結晶薄
膜層がそれ自体で充分な強度を有しているときには、橋
架部の下面に残る絶縁層をエッチ除去することにより、
橋架部の熱容量を更に小さくすることもでき、これによ
って一層感度と応答速度を高めることが可能である。
このような橋架部の下の空洞部は基板の裏面または貫
通していてもよく、このような場合には基板の表面より
エッチングする代わりに裏面からエッチングすることに
よって空洞部を形成してもよい。
なお、本発明の実施例に示したように半導体単結晶基
板を用いた場合は、異方性エッチング技術を使えるの
で、橋架部分を精度良く作製できるなどの利点があるが
必ずしも単結晶基板を用いる必要はなく、セラミックな
どの無機材料基板を用いてもよい。この場合には、シー
ド部は必要なく熱処理時間及び基板温度などの処理条件
を適切に選ぶことにより単結晶化が可能である。そして
空洞部は基板と単結晶薄膜層間の絶縁層をエッチ除去す
ることにより形成される。
本発明の赤外線センサは、上述のような構造を有する
サーミスタによって構成されたものであり、赤外線に対
してのみ感度を有するようにする場合には、感熱部の前
面に所望の透過波長範囲を有する赤外線フィルタを取り
付けて使用するものである。
〔発明の効果〕
本発明の赤外線センサは、半導体単結晶薄膜層から形
成された感熱抵抗体からなるサーミスタを、半導体製造
プロセスを用いて精密形状に形成して得られたものであ
るので、サーミスタ特性の制御が高精度で行えることと
相俟って性能上のバラツキが少ないほか、感度や応答速
度が格段に改良される特長を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の赤外線センサの製造工程の説明図であ
り、 第2図は第1図の製造工程によって得た赤外線センサの
平面図である。 1……基板、2……絶縁層、6……単結晶薄膜層、7…
…導電体薄層、9……絶縁層、10……電極、11……光吸
収層、13……空洞部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に絶縁層を介して設けた半導体単結
    晶薄膜層からなる感熱抵抗体と、該感熱抵抗体の端子部
    上に設けた導電体薄層からなる電極とを備え、前記感熱
    抵抗体の端子部を除く部位の下側に当たる前記基板の部
    分に空洞部を設けてなる赤外線センサ。
  2. 【請求項2】基板上に絶縁層を形成する工程と、該絶縁
    層上に半導体単結晶薄膜層からなる感熱抵抗体を形成す
    る工程と、該感熱抵抗体端子部上に導電体薄層からなる
    電極を形成する工程と、該感熱抵抗体の下側に当たる該
    基板の部分に空洞部を形成する工程とを含む、サーミス
    タ形の赤外線センサの製造方法。
  3. 【請求項3】基板として半導体単結晶からなるものを用
    いる特許請求の範囲第2項記載の製造方法。
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