JP2739136B2 - 抵抗溶接用の炭素電極 - Google Patents

抵抗溶接用の炭素電極

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JP2739136B2 JP10122189A JP10122189A JP2739136B2 JP 2739136 B2 JP2739136 B2 JP 2739136B2 JP 10122189 A JP10122189 A JP 10122189A JP 10122189 A JP10122189 A JP 10122189A JP 2739136 B2 JP2739136 B2 JP 2739136B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は抵抗溶接において用いられる電極に関し、特
に炭素を主体として構成される電極に関するものであ
る。
(従来の技術) スポット溶接、シーム溶接、バッド溶接あるいはフラ
ッシュ溶接等の抵抗溶接は、抵抗発熱によって被溶接部
材あるいはロウ材の温度を上げ、加圧力の作用下におい
て、溶接部あるいはロウ材を接合する方法である。
このような抵抗溶接を行なうための一般的な溶接機
は、電極、その加圧装置、溶接変圧器、制御装置から構
成されているものである。特に電極に関しては、これが
直接高温、高加圧力を受けるものであるから、その材料
として、常温は勿論、高温における耐久力が大で、しか
も熱伝導性及び導電性に優れているものであることが要
求される。そのため、従来一般の抵抗溶接用の電極に
は、銅合金、銅−タングステン等の金属材料が使用され
ているのである。
ところが、これらの金属を主体とする電極は、耐アー
ク性が悪く、また電極自体が被溶接部に溶着してしまう
等の問題があるため、これらの問題を回避するために黒
鉛等の炭素を主体とした材料によって構成した電極も提
案されてきている。しかしながら、この黒鉛製等の電極
にしても、これが大気中すなわち酸化雰囲気で使用され
ると、高温状態の炭素材料は酸化され易いため耐久性に
劣るものとなってしまうのである。従って、炭素材料か
らなる電極は、その消耗が激しく、結果的にコストの高
いものとなっていたのである。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は以上の実状に対処すべくなされたもので、そ
の解決しようとする課題は、炭素材料からなる電極の耐
酸化性の不足である。
そして、本発明の目的とするところは、黒鉛等の炭素
系材料を使用して、導電性及び耐熱性に優れたものとす
ることができるとともに、空気中等の酸化性雰囲気中に
おいて使用しても劣化することの少ない炭素電極を提供
することにある。
(課題を解決するための手段) 以上の課題を解決するために、本発明の採った手段
は、 「抵抗溶接において用いられる炭素からなる電極(10)
であって、 この炭素電極(10)の表面の一部または全部に、熱分
解炭素からなる被膜(12)を形成したことを特徴とする
炭素電極(10)」 である。
すなわち、本発明に係る炭素電極(10)は、その基材
(11)が黒鉛等の炭素系材料によって形成されていると
ともに、その少なくとも周縁となる部分(第1図におい
ては図示周縁部)が熱分解炭素からなる被膜(12)であ
る必要がある。基材(11)を形成するための炭素系材料
としては、上記の黒鉛の他、カーボンファイバー複合材
等も適しているが、この基材(11)の外側に熱分解炭素
からなる被膜(12)を形成するためには、基材(11)の
熱膨張係数が熱分解炭素のそれと同程度の材料であれば
よい。
炭素電極(10)の少なくとも周縁となる部分に熱分解
炭素からなる被膜(12)を形成するには、基材(11)が
黒鉛製のものである場合、この基材(11)を炭化水素の
雰囲気中で高温に加熱するのである。この場合に使用さ
れる炭化水素としては、メタン、プロパン、ベンゼンな
どの炭化水素ガスを使用する。また、熱分解炭素からな
る被膜(12)を形成するために加熱したときの基材(1
1)の表面温度としては、熱分解炭素からなる被膜(1
2)の沈積速度及びその特性に著しい影響を与えるた
め、直接加熱法によるにせよ間接加熱法によるにせよ80
0〜3000℃の温度が必要である。
(発明の作用) 次に、本発明に係る炭素電極(10)の作用について説
明する。まず、炭素電極(10)を構成している熱分解炭
素からなる被膜(12)は、一般的に次の諸特性、すなわ
ち、 この熱分解炭素からなる被膜(12)の沈積面に平行な
方向においては、銅に匹敵する熱的良導体であり、電気
抵抗も銅に匹敵する程小さい。
熱分解炭素からなる被膜(12)はきわめて高純度で密
度が大きく、気体透過率はガラスなみである。
一般的な溶接温度である700℃程度までの温度範囲に
おける耐酸化性は極めて優れている。
という種々な特性を有しているものである。従って、こ
の熱分解炭素からなる被膜(12)を形成したことによ
り、炭素電極(10)が高温状態で空気中等の酸化性雰囲
気中に暴されたとしても、熱分解炭素からなる被膜(1
2)の上記の特性によって、基材(11)は確実に隔離
され劣化することはないのである。勿論、基材(11)上
の熱分解炭素からなる被膜(12)についても、これ自体
が耐酸化性に優れているものであるから、炭素電極(1
0)全体としてみた場合の劣化は非常に少ないのであ
る。
(実施例) 次に、本発明に係る炭素電極(10)を実施例により説
明する。
実施例1 第1図〜第3図は、本発明に係る炭素電極(10)をロ
ウ付抵抗溶接機(20)に適用した場合を示しており、こ
のロウ付抵抗溶接機(20)は、第2図に示したように、
銅板(21)の上にロウ材(22)を溶着するためのもので
ある。なおこのロウ付抵抗溶接機(20)を使用する場合
には、ロウ材(22)と炭素電極(10)との間に銀周縁
(23)が配置される。
本実施例における炭素電極(10)は、第1図に示した
ように、その中心部に黒鉛からなる基材(11)を有して
いて、この基材(11)の外周は熱分解炭素からなる被膜
(12)によって覆ったものである。
この基材(11)は、次のようにして形成した。まず、
コークスとコールタールピッチよりなる配合物を加熱混
練して得られた混合物を紛砕後、ラバープレスで成形し
て焼成することにより黒鉛化して、室温から1000℃まで
の熱膨張係数が5.0×10-6-1、75Å〜75000Åの径の微
細気孔容積が0.07cc/g、かさ密度が1.85、熱伝導率が11
0kcal/m・hr・℃の黒鉛材とした。
この黒鉛材を所定の形状(本実施例においては棒材)
に加工して、これをメタンからなる炭化水素ガス中に
て、1600℃にて4時間加熱した。これにより基材(11)
上に、厚さ30μmの熱分解炭素からなる被膜(12)が形
成された。
以上のようにして形成した炭素電極(10)(直径が15
mmで長さ50mm)と、黒鉛のみからなる同じ形状の電極と
を比較使用してみたところ次の表のようになった。
なお、表中の「修正回数」とは電極を使用すると、そ
の周縁面があれてくるので、これをサンドペーパー等に
よって除去するのであるが、その回数をいうものであ
る。また、表中の「ショット回数」は、延べ回数で示し
てある。
これにより、本発明による炭素電極(10)は、単なる
黒鉛によって形成した電極に比較すると、3〜5倍の耐
久性を有したものとなっていることが理解できる。
勿論、この実施例において形成した棒状の炭素電極
(10)は、第4図に示したような一般的な抵抗溶接機
(20A)に対しても適用できるものである。また、この
炭素電極(10)の形状については、上記の棒状のもに限
らず、電流の表面負荷密度を上げるための形状のもの、
例えば中空棒、四角や台形形状のものにして実施しても
よいものである。
実施例2 上記実施例1においては、炭素電極(10)として棒状
形態のものを採用して説明したが、この実施例2におけ
る炭素電極(10)は、第5図に示したように、円板形態
のものである。すなわち、第5図にはシーム溶接機(20
B)が示してあり、このシーム溶接機(20B)にて採用し
た炭素電極(10)は、絶縁体(24)を介して一体化した
一対の円板状のものなのである。
この炭素電極(10)においては、被溶接部材に直接接
触する部分以外の部分については、金属等によって形成
した保護部材によってバックアップしてある。すなわ
ち、この保護部材によって、黒鉛を主体として形成した
炭素電極(10)の機械的衝撃に対して保護したものであ
る。
(発明の効果) 以上説明した通り、本発明においては、 「抵抗溶接において用いられる炭素からなる電極(10)
であって、 この炭素電極(10)の表面の一部または全部に、熱分
解炭素からなる被膜(12)を形成した」 ことにその構成上の特徴があり、これにより黒鉛等の炭
素系材料を使用して、導電性及び耐熱性に優れたものと
することができるとともに、空気中等の酸化性雰囲気中
において使用しても劣化することの少ない炭素電極を提
供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る棒状の炭素電極の部分拡大断面
図、第2図はこの炭素電極によって銅板にロウ材を溶接
する状態で示した部分斜視図、第3図はこの炭素電極を
採用した抵抗溶接機の全体斜視図、第4図は他の抵抗溶
接機の概略構成を示した正面図、第5図はシーム溶接機
の概略構成を示した正面図である。 符号の説明 10……炭素電極、11……基材、12……熱分解炭素からな
る被膜、20・20A・20B……抵抗溶接機。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抵抗溶接において用いられる炭素からなる
    電極であって、 この炭素電極の表面の一部または全部に、熱分解炭素か
    らなる被膜を形成したことを特徴とする炭素電極。
JP10122189A 1989-04-19 1989-04-19 抵抗溶接用の炭素電極 Expired - Lifetime JP2739136B2 (ja)

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JP6453653B2 (ja) * 2015-01-13 2019-01-16 日本タングステン株式会社 抵抗溶接用電極

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