JP2010113935A - 加熱ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】昇降温を繰り返しても接触面での接触不良が生じ難く、長寿命なだけではなく、ヒータ本来の温度分布を低下させずに均一な加熱を可能とするユニットを提供すること。
【解決手段】支持基材1の主面に設けられた導電路を有する発熱体2と、端部端子が導電路および電源部に設けられた端子と接続された棒状電極4と、棒状電極4を発熱体2に押圧して密着させるためのばね部であるコイルばね5と、棒状電極4をサポートする電極支持部6を備えている。コイルばね5はブッシュ9によりサポートされ、当該ブッシュ9と固定ボルト7及びナット8の作用によりコイルばね5が圧縮されて、棒状電極4の一方端部に設けられた端子が発熱体2の導電路に設けられた端子と密着することとなる。支持基材1の加熱試料支持面と反対の面側に設けられている電極支持部6は、断熱又は発熱体側への熱輻射により、発熱体2からの放熱を抑制する効果を奏する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、半導体デバイスの製造工程における昇温プロセスや、検査工程における半導体ウエハの加熱プロセスに好適に使用される加熱ユニットに関する。
従来、半導体製造装置等に備えられるウエハ加熱用のユニットとしては、アルミナ等の焼結セラミックスからなる支持基材に、モリブデン、タングステン等の高融点金属の線材や箔を発熱体として巻き付けた巻線型ヒータや、電気絶縁性セラミックスの支持基材上に金属や導電性セラミックスの薄膜からなる発熱体を形成した一体型ヒータが用いられてきた。
また、電気絶縁性セラミックスの基材上に導電性セラミックスの薄膜を発熱体として形成したものに、外部電源に接続する「接触アセンブリ」を一体化した加熱ユニットも考案されている(特許文献1参照)。
これまで広く利用されてきた巻線型ヒータには、金属線や箔で発熱体が形成されているために変形が起こり易く、短寿命で、しかも、組み立ても煩雑であるという問題点があった。そのため、最近では、発熱体を支持基材と一体化させた構造の加熱ユニットが使用されるようになってきている。
しかし、このような「一体型ヒータ」を備えた従来の加熱ユニットでは、金属やカーボン製のネジやクランプを用いて「一体型ヒータ」を外部電源と接続していたため、加熱中にネジやクランプとヒータ材料の熱膨張係数の違いにより熱応力が発生し、ネジやクランプが塑性変形し、緩みを生じ、接触不良を引き起こすという問題があった。
また、「接触アセンブリ」を一体化した加熱ユニットは、接触部が酸化されないために酸素雰囲気中での使用が可能であり、しかも、接触アセンブリにより、外部電源との間に設けられる接触端子(端子部)を発熱体から離れた位置(すなわち、低温部)に設けることが可能となるため、端子部が酸化や熱応力による変形を受けないという利点がある。しかし、このような加熱ユニットにおいても、ヒータ部と接触アセンブリの熱膨張の差に起因して加熱中に熱応力が発生したり、接触不良が生じるといった問題は解決されない。
尤も、「接触アセンブリ」を一体化した加熱ユニットにおいて、接触部にフレキシブルグラファイトワッシャを挟むことにより、熱応力をある程度緩和することは可能であるものの、この場合には、昇降温を繰り返しているうちに、フレキシブルグラファイトワッシャがクリープしてしまい、接触不良になるという問題がある。
このような事情を背景として、セラミックばねを用いて接触アセンブリを発熱体に密着させる構成とした加熱ユニットも考案されている(特許文献2参照)。
上記特許文献2に開示されている加熱ユニットは、寿命が長く、組立が容易であり、昇降温を繰り返しても接触面での接触不良が起こらないため、安定的な給電を可能とするものである。しかし、この加熱ユニットは、実際に通電がなされる給電棒等の部品ではないばねや給電棒をサポートする付属部品等が端子に近接する構造であるため、これらの部位から熱が奪われてしまい、加熱ユニットとして重要な温度分布特性が悪くなり易いという問題を抱えている。
米国特許第5343022号明細書 特開平10−189227号公報
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、昇降温を繰り返しても接触面での接触不良が生じ難く、長寿命なだけではなく、ヒータ本来の温度分布を低下させずに均一な加熱を可能とするユニットを提供することにある。
かかる課題を解決するために、本発明の加熱ユニットは、被加熱試料を支える電気絶縁性セラミックス部材で形成された支持基材と、前記支持基材の主面に設けられた金属又は合金乃至は導電性セラミックスからなる導電路を有する発熱体と、一方端部端子が前記導電路に設けられた端子と接続され、他方端部端子が前記導電路に通電するための電源部に設けられた端子と接続された棒状電極と、前記棒状電極を前記発熱体に押圧して密着させるためのばね部と、前記棒状電極をサポートする電極支持部であって、前記棒状電極をサポートする電極支持部であって、前記支持基材の加熱試料支持面と反対の面側に設けられ、断熱又は前記発熱体側への熱輻射により前記発熱体からの放熱を抑制する電極支持部を備えていることを特徴とする。
前記電極支持部は耐熱性の絶縁性セラミックス部材からなるものとすることができる。また、前記電極支持部は、鉄、銅、ニッケル、モリブデン、タンタル、タングステン、ステンレス、Ni−Cr合金、Fe−Cr合金、Fe−Cr−Al合金、炭化ケイ素、グラファイト、若しくは、CVD法炭化ケイ素又は熱分解グラファイトで表面コートされたグラファイトからなり、該電極支持部と前記棒状電極との間に絶縁性セラミックス部材からなる絶縁部が設けられている構成とすることもできる。
前記電極支持部の支持基材対向面には、高融点金属、耐熱合金、又は耐熱性セラミックスからなる被膜が形成されている構成としてもよい。
好ましくは、前記電極支持部は、前記断熱量又は前記発熱体側への熱輻射量が前記発熱体からの放熱量と実質的に均衡するように配置される。
また、前記ばね部の個数が前記棒状電極の本数よりも少なくなるように構成することが好ましい。
本発明によれば、昇降温を繰り返しても電極と発熱体との接触面(給電部)での接触不良が抑制され、加熱ユニットの長寿命化を図ることができるのみならず、棒状電極をサポートする電極支持部を、断熱又は発熱体側への熱輻射により発熱体からの放熱を抑制するものとしたので、熱の断熱性及び輻射効率がさらに向上し、特に、発熱体と棒状電極との接触部付近の熱の放熱が効果的に抑制され、ヒータとしての温度分布が均一化され、加熱効率も向上する。
また、電極支持部の材質を、耐熱性を有するセラミックス部材とすることにより、耐熱性、化学的安定性に優れ、接触不良頻度の極めて少ない長寿命の加熱ユニットとすることができる。
さらに、棒状電極を発熱体に押圧密接させるためのばね部材が少なくなり、コストを抑えることができる。
このように、本発明により、昇降温を繰り返しても発熱体と電極棒の接触面で接触不良が起こることがない長寿命の加熱ユニットを提供できる。さらに温度分布特性が良好で、加熱ユニットを安価に提供することができ、加熱プロセスに対し安定操業が可能となる。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。なお、本明細書において、「棒状電極」という用語は、内部が空洞となっている筒状のもの(菅状電極)も含む意味で用いる。
図1は、本発明の加熱ユニットの基本構成例を説明するための断面概略図で、この図中、符号1は支持基材、符号2は発熱体、符号3は発熱体2と棒状電極4の接触面、符号5はコイルばね、符号6は棒状電極4を支持する支持部材、符号7は固定用ボルト、符号8はナット、符号9はコイルばね支持用ブッシュ、そして、符号10はフレキシブルグラファイト製シートである。なお、支持基板1の上部には、接触面3の部分を除き、発熱体2の表面をコートするようにCVD法で形成された熱分解窒化ホウ素11が設けられている。
図1に示したように、この加熱ユニットは、被加熱試料を支える電気絶縁性セラミックス部材で形成された支持基材1と、支持基材1の主面に設けられた金属又は合金乃至は導電性セラミックスからなる導電路を有する発熱体2と、一方端部端子が導電路に設けられた端子と接続され他方端部端子が導電路に通電するための電源部(不図示)に設けられた端子と接続された棒状電極4と、棒状電極4を発熱体2に押圧して密着させるためのばね部であるコイルばね5と、棒状電極4をサポートする電極支持部6を備えている。また、コイルばね5はブッシュ9によりサポートされ、当該ブッシュ9と固定ボルト7及びナット8の作用によりコイルばね5が圧縮されて、棒状電極4の一方端部に設けられた端子が発熱体2の導電路に設けられた端子と密着することとなる。
この図に示したように、電極支持部6は、支持基材1の加熱試料支持面と反対の面側に設けられている。そして、電極支持部6は、断熱又は発熱体側への熱輻射により、発熱体2からの放熱を抑制する効果を奏する。
このような構成の加熱ユニットは、電気絶縁性セラミックス部材で形成された支持基材1の表面に発熱体2が一体化して設けられているため、発熱体2の熱変形が生じ難く、また、煩雑な組み立て工程も不要である。加えて、発熱体2と棒状電極4がコイルばね5の付勢力により押し付けられて密着しているため、電気的接触性に優れている。このため、加熱ユニットの昇降温の際に、支持基材1と棒状電極4との間の熱膨張差に起因して歪等が発生しても、このコイルばね5がそれを吸収するため、昇降温を繰り返しても接触面3における電気的な接触不良の発生が顕著に抑制される。
支持基材1の材質である電気絶縁性セラミックスとしては、耐熱性が高いものが好ましい。好適な材料としては、例えば、石英、発砲石英、窒化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、熱分解窒化ホウ素をコートしたグラファイト、シリカとアルミナの混合焼結体、窒化アルミニウムと窒化ホウ素の混合焼結体、サイアロン等を挙げることができる。なお、支持基材1の形状に特別な制限はないが、平板状、柱状、筒状、底板付き筒状等のものが適している。
発熱体2の導電路用材料としては、金属であれば、比較的融点が高く、適度な抵抗率を有するものが好ましい。このような金属としては、例えば、鉄、銀、銅、白金、ニッケル、モリブデン、タンタル、タングステンを挙げることができる。また、合金であれば、Ni−Cr合金、Fe−Cr合金、Fe−Cr−Al合金、Pt−Rh合金等が適している。更に、導電性セラミックスとしては、耐熱性が高く適度な抵抗率を有する炭化ケイ素やグラファイトが例示される。特に、真空中で使用される加熱ユニットの場合には、化学気相蒸着法(CVD法)による炭化ケイ素、熱分解グラファイト、硼素含有した熱分解グラファイトが適している。なお、発熱体2の導電路の厚みは、材料の抵抗率にもよるが、概ね1μm〜1mmの薄膜状のものが好ましい。
発熱体2を支持基材1の表面に形成する方法としては、蒸着法やCVD法あるいは材料の微粉末を含むペーストを塗布した後に焼結する方法等の公知の手法が適用できる。
図1に示したCVD法で形成された熱分解窒化ホウ素11は、発熱体2の導電路を電気的に絶縁するために設けたもので必須というわけではないが、このような絶縁を必要とする場合には、支持基板1の上部に、接触面3の部分を除き、発熱体2の表面を絶縁性セラミックスでコートすることが望ましい。図1に示したものは熱分解窒化ホウ素であるが、例えば、支持基材1がアルミナで発熱体2の導電路がタングステンであるような場合には、発熱体2の表面を溶射法によりアルミナコートするなどしてもよい。
棒状電極4の材質は、金属であれば、比較的融点が高く抵抗率が低いものが好ましく、鉄、銅、ニッケル、モリブデン、タングステン等を例示することができる。また、導電性セラミックスであれば、耐熱性が高い導電性炭化ケイ素やグラファイトが適している。なお、形状としては、棒状、板状、円筒状が好ましい。また、外部電源に接続される側の端部は、接続端子として適する構造、例えば、ねじを通す孔やボルト・ナット加工を施しているものが好ましく、さらに、当該端子が発熱体2から十分に離間されるだけの長さを有していることが好ましい。
棒状電極4に電気的な絶縁を施す場合には、発熱体2との接触面3(つまり導電路に設けられた端子)に接することとなる一方端部端子部分及び外部電源に接続するための他方端部端子部分を除き、棒状電極4の表面を絶縁性セラミックスでコートすることが望ましい。例えば、棒状電極4がグラファイトであれば、その表面を熱分解窒化ホウ素でコートすればよい。
棒状電極4を発熱体2に密着させるためのばね部の材質は、特に耐熱性が高く、靱性があるものが適している。このようなものとしては、例えば、ステンレス、インコネル、窒化ケイ素、炭化ケイ素、グラファイト、または熱分解窒化ホウ素から成るものが例示される。また、その形状に特別な制限はないが、図1に例示したようなコイルばねや板ばねが好ましい。
発熱体2と棒状電極4との接触面3の表面が平滑でない場合には、当該接触面3に、金や白金等の金属箔やフレキシブルグラファイト製の薄い板(ワッシャ)等を挟むようにすると、両者の実効的な接触面積が増えるので好ましい。なお、フレキシブルグラファイトは、昇降温を繰り返すと熱応力によりクリープするが、セラミックばねが伸びてそれを吸収するので接触不良にはなり難い。また、発熱体2がセラミックばねの耐熱温度を越えるような特に高い温度になる場合には、電極支持部6を構成する部材を複数枚とし、これらを重ねることにより断熱性を向上させることとすると、上記の熱応力によるクリープを回避できる。
電極支持部6は、発熱体2から発生する熱を直接受けることとなるため、耐熱性の高いものである必要がある。例えば、電極支持部6を、耐熱性の絶縁性セラミックス部材からなるものとすることが好ましい。この場合の具体的な材質としては、石英、発泡石英、窒化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素、サイアロン、窒化ホウ素、熱分解窒化ホウ素、または熱分解窒化ホウ素をコートしたグラファイト、シリカとアルミナの混合焼結体、窒化アルミニウムと窒化ホウ素の混合焼結体などが挙げられる。
また、電極支持部6を、導電性の材質(例えば、鉄、銅、ニッケル、モリブデン、タンタル、タングステン、ステンレス、Ni−Cr合金、Fe−Cr合金、Fe−Cr−Al合金、炭化ケイ素、グラファイト、若しくは、CVD法炭化ケイ素又は熱分解グラファイトで表面コートされたグラファイトなど)で構成することも可能であるが、この場合には、電極支持部6と棒状電極4との間に、絶縁性セラミックス部材からなるブッシュ等の絶縁部を介在させる必要がある。
上述したように、電極支持部6は、断熱又は発熱体側への熱輻射により、発熱体2からの放熱を抑制する効果を奏するものである。このような効果を得るために、例えば、電極支持部6の支持基材対向面に、高融点金属、耐熱合金、又は耐熱性セラミックスからなる被膜を形成する。また、電極支持部6は、その断熱量や発熱体側への熱輻射量が、発熱体2からの放熱量と実質的に均衡するように配置されることが好ましい。
以下に、本発明の実施例および比較例により、本発明の加熱ユニットを具体的に説明する。
本実施例の加熱ユニットの構成は、図1に示したものと同様である。先ず、熱分解窒化ホウ素素材をCVD法で合成し、機械加工により、直径200mm、厚さ2mmの熱分解窒化ホウ素製の円板を得てこれを支持基材1とした。
次に、この円板上にCVD法で熱分解グラファイトを50μmコートした後、不要な熱分解グラファイトを機械的に削り取ることによりヒータパターン(導電路)を形成して発熱体2とした。
更に、導電路の両端に、直径5.2mmの端子孔を機械加工で形成し、棒状電極4との接触面3とした後、当該接触面3を除く発熱体2の表面にCVD法により熱分解窒化ホウ素11を100μmコートした。これでヒータ部が完成する。
棒状電極4はモリブデン(Mo)製で、一方端部(頭部)は発熱体2との接触部となる直径12mm、厚み3mmの円板状をしている。また、軸部は、直径5mm、長さ70mmで、発熱体2から15mmだけ離れた箇所に、棒状電極4を支持するための突起部(直径12mm、厚み2mm)を設けた。棒状電極4は、この突起部により電極支持部6に固定されることとなる。更に、棒状電極4の他方端部側にはM5ねじを切り、これを外部電源との接続端子部とした。
この棒状電極4を、電極支持部6に予め開けておいた貫通穴に挿入して固定し、棒状電極4と発熱体2との接触部に、フレキシブルグラファイト製シート10を介在させて、棒状電極4と発熱体2とを電気的に接触させた。なお、電極支持部6は、直径80mm、厚さ5mmのもので、その材質は、耐熱絶縁性セラミックスであるアルミナである。
そして、ヒータ中央部貫通穴の上面側から固定用ボルト7を挿入し、さらに、電極支持部6、ヒータ部の下方に配置させた窒化ケイ素製のコイルばね5(日本発条社製商品名:NCS1L)、及び、コイルばね支持用のブッシュ9を通した後、ナット8を締めてコイルばね5に2kgfの荷重をかけた。さらに、外部電源に接続する導線をつないだ端子を棒状電極4の他方端部に嵌め、ナット(不図示)で固定して加熱ユニットを完成させた。
なお、本実施例では、発熱体2に設けられた端子は2個であり、これらの端子に接続される棒状電極4は2本であるが、用いたコイルばね5は1個である。つまり、棒状電極4の本数よりも少ない数のばね部で、加熱ユニットが構成されている。
次に、窒素ガス雰囲気中で、この加熱ユニットに外部電源から4kWの電力を供給し、発熱体2の温度を室温から1000℃まで、平均200℃/分の速度で昇温した後に電力供給を停止し、平均100℃/分の速度で300℃まで降温したところ、この昇降工程における発熱体2と棒状電極4の接触面3での接触不良は生じなかった。また、上記条件で昇降工程を5000回繰り返したが、接触不良が生じることはなかった。
また、コンパクトサーモ(日本アビオニクス製TVS-500)で1000℃時の温度分布を測定したところ、棒状電極4との接触面3を含む発熱体2の径方向の温度偏差(最高温度と最低温度の差:ΔT)は18℃であり、従来の加熱ユニットに比較して良好な結果が得られた。
なお、本実施例では、電極支持部6の材質を耐熱絶縁性セラミックのアルミナとしたが、これに代えて、導電性を有する材質である、鉄、銅、ニッケル、モリブデン、タンタル、タングステン、ステンレス、Ni−Cr合金、Fe−Cr合金、Fe−Cr−Al合金、炭化ケイ素、グラファイト、若しくは、CVD法炭化ケイ素又は熱分解グラファイトで表面コートされたグラファイトを用いたものでも、同様の結果が確認された。
図2は、上記導電性を有する材質からなる電極支持部6を用いた場合の加熱ユニットの基本構成例を説明するための断面概略図で、棒状電極4との間の短絡を生じさせないために、絶縁性耐熱セラミックス製のブッシュ12を介在させている。
図3は、実施例2の加熱ユニットの基本構成例を説明するための断面概略図で、図1に示したものとは、電極支持部6の支持基材対向面に、高融点金属、耐熱合金、又は耐熱性セラミックスからなる被膜13(本実施例では金の蒸着膜)を設けている点において相違している。
実施例1と同様に、窒素ガス雰囲気中でこの加熱ユニットに外部電源から4kWの電力を供給し、発熱体2の温度を室温から1000℃まで、平均200℃/分の速度で昇温した後に電力供給を停止し、平均100℃/分の速度で300℃まで降温したところ、この昇降工程における発熱体2と棒状電極4の接触面3での接触不良は生じなかった。また、上記条件で昇降工程を5000回繰り返したが、接触不良が生じることはなかった。
また、コンパクトサーモ(日本アビオニクス製TVS-500)で1000℃時の温度分布を測定したところ、棒状電極4との接触面3を含む発熱体2の径方向の温度偏差(最高温度と最低温度の差:ΔT)は12℃であり、従来の加熱ユニットに比較して良好な結果が得られた。
なお、本実施例では、電極支持部6の支持基材対向面に金蒸着膜の被膜13をコートしたが、これに代えて、鉄、銅、ニッケル、モリブデン、タンタル、タングステン、ステンレス、Ni−Cr合金、Fe−Cr合金、Fe−Cr−Al合金、炭化ケイ素、CVD法炭化ケイ素又は熱分解グラファイトでコートした場合にも、同様の結果が確認された。
図4は、実施例3の加熱ユニットの基本構成例を説明するための断面概略図で、アルミナ製の電極支持部6を支持基材1と同一径の大きさとし、電極支持部6の発熱体2に対向する側の表面上において、棒状電極4の近傍φ15mmエリア内と、固定用ボルト7の近傍φ15mmエリア内に金蒸着して被膜13を形成している。
実施例1及び2と同様に、窒素ガス雰囲気中でこの加熱ユニットに外部電源から4kWの電力を供給し、発熱体2の温度を室温から1000℃まで、平均200℃/分の速度で昇温した後に電力供給を停止し、平均100℃/分の速度で300℃まで降温したところ、この昇降工程における発熱体2と棒状電極4の接触面3での接触不良は生じなかった。また、上記条件で昇降工程を5000回繰り返したが、接触不良が生じることはなかった。
また、コンパクトサーモ(日本アビオニクス製TVS-500)で1000℃時の温度分布を測定したところ、棒状電極4との接触面3を含む発熱体2の径方向の温度偏差(最高温度と最低温度の差:ΔT)は10℃であり、従来の加熱ユニットに比較して良好な結果が得られた。
〔比較例1〕
図5は、従来型の加熱ユニットの第1の構成例を説明するための断面概略図で、本発明の加熱ユニットを構成する各要素と同じ役割のものには、図1乃至4で用いたものと同じ符号を付してある。
支持基材1は、熱分解窒化ホウ素素材をCVD法で合成し、機械加工により直径200mm、厚さ2mmの熱分解窒化ホウ素製円板を得た。次に、この円板上にCVD法で熱分解グラファイトを50μmコートした後、不要な熱分解グラファイトを機械的に削り取ることによりヒータパターン(導電路)を形成して発熱体2とした。
更に、導電路の両端に、直径5.2mmの端子孔を機械加工で形成し、棒状電極4との接触面3とした後、当該接触面3を除く発熱体2の表面にCVD法により熱分解窒化ホウ素11を100μmコートした。これでヒータ部が完成する。
棒状電極4はモリブデン(Mo)製で、一方端部(頭部)には直径12mm、厚み3mmの円板状をした発熱体2との接触部が形成されており、当該円板状接触部の先には、発熱体2を固定するための突起部が5Mのねじを切って形成されている。更に、棒状電極4の他方端部側にはM5ねじを切り、これを外部電源との接続端子部としている。
この棒状電極4を、棒状電極4と発熱体2との接触部にフレキシブルグラファイト製シート10を介在させて、棒状電極4と発熱体2とを電気的に接触させた。そして、発熱体2の上部からナット14を介して20kgF・cmのトルクで締め付けて発熱体2と棒状電極4を固定し、加熱ユニットとして組み立てた。
次に、窒素ガス雰囲気中で、この加熱ユニットに外部電源から4kWの電力を供給し、発熱体2の温度を室温から1000℃まで、平均200℃/分の速度で昇温した後に電力供給を停止し、平均100℃/分の速度で300℃まで降温する工程を繰り返したところ、30サイクル目で発熱体2と棒状電極4の接触面3で接触不良が生じ、スパークが発生して発熱体2と棒状電極4の接触面3近傍の端子部が破損した。
また、コンパクトサーモ(日本アビオニクス製TVS-500)で1000℃時の温度分布を測定したところ、棒状電極4との接触面3を含む発熱体2の径方向の温度偏差(最高温度と最低温度の差:ΔT)は40℃であり、発熱体2と棒状電極4の接触面3近傍(端子部近傍)の温度低下が顕著に認められた。
〔比較例2〕
図6は、従来型の加熱ユニットの第2の構成例を説明するための断面概略図で、この図においても、本発明の加熱ユニットを構成する各要素と同じ役割のものには、図1乃至4で用いたものと同じ符号を付してある。
支持基材1は、熱分解窒化ホウ素素材をCVD法で合成し、機械加工により直径200mm、厚さ2mmの熱分解窒化ホウ素製円板を得た。次に、この円板上にCVD法で熱分解グラファイトを50μmコートした後、不要な熱分解グラファイトを機械的に削り取ることによりヒータパターン(導電路)を形成して発熱体2とした。
更に、導電路の両端に、直径5.2mmの端子孔を機械加工で形成し、棒状電極4との接触面3とした後、当該接触面3を除く発熱体2の表面にCVD法により熱分解窒化ホウ素11を100μmコートした。これでヒータ部が完成する。
棒状電極4はMo製で、ボルト形状になっており、この棒状電極4を上述の
導電路両端の直径5.2mmの端子孔に通し、棒状電極4にフレキシブルグラファイト製のワッシャ(不図示)を嵌め、銅製の菅状電極15を挿入し、菅状電極15と棒状電極4を一体として「棒状電極」として機能させる。この菅状電極15は、発熱体2と菅状電極15の接触面3において、フレキシブルグラファイト製シート10を介在して電気的に接触する。そして、外部電源との接続端子とMo製ワッシャを嵌め、次にセラミックコイルばね5(窒化ケイ素製)とMo製ワッシャを嵌めて、Mo製ナットを締めてコイルばね5に2kgfの荷重をかけて加熱ユニットを組み立てた。
次に、窒素ガス雰囲気中で、この加熱ユニットに外部電源から4kWの電力を供給し、発熱体2の温度を室温から1000℃まで、平均200℃/分の速度で昇温した後に電力供給を停止し、平均100℃/分の速度で300℃まで降温する工程を繰り返したところ、5000サイクル後においても、発熱体2と菅状電極15の接触面3で接触不良が生じることはなかった。
しかし、コンパクトサーモ(日本アビオニクス製TVS-500)で1000℃時の温度分布を測定したところ、菅状電極15との接触面3を含む発熱体2の径方向の温度偏差(最高温度と最低温度の差:ΔT)は50℃であり、発熱体2と菅状電極15の接触面3近傍(端子部近傍)の温度低下が顕著に認められた。
本発明は、昇降温を繰り返しても接触面での接触不良が生じ難く、長寿命なだけではなく、ヒータ本来の温度分布を低下させずに均一な加熱を可能とするユニットを提供する。
本発明の加熱ユニットの第1の基本構成例を説明するための断面概略図である。 本発明の加熱ユニットの第2の基本構成例を説明するための断面概略図である。 本発明の加熱ユニットの第3の基本構成例を説明するための断面概略図である。 本発明の加熱ユニットの第4の基本構成例を説明するための断面概略図である。 従来型の加熱ユニットの第1の構成例を説明するための断面概略図である。 従来型の加熱ユニットの第2の構成例を説明するための断面概略図である。
符号の説明
1 支持基材
2 発熱体
3 発熱体と電極の接触面
4 棒状電極
5 コイルばね
6 棒状電極を支持する支持部材
7 固定用ボルト
8 ナット
9 コイルばね支持用ブッシュ
10 フレキシブルグラファイト製シート
11 CVD法で形成された熱分解窒化ホウ素
12 絶縁性耐熱セラミックス製のブッシュ
13 被膜
14 ナット
15 銅製の菅状電極

Claims (6)

  1. 被加熱試料を支える電気絶縁性セラミックス部材で形成された支持基材と、
    前記支持基材の主面に設けられた金属又は合金乃至は導電性セラミックスからなる導電路を有する発熱体と、
    一方端部端子が前記導電路に設けられた端子と接続され、他方端部端子が前記導電路に通電するための電源部に設けられた端子と接続された棒状電極と、
    前記棒状電極を前記発熱体に押圧して密着させるためのばね部と、
    前記棒状電極をサポートする電極支持部であって、前記支持基材の加熱試料支持面と反対の面側に設けられ、断熱又は前記発熱体側への熱輻射により前記発熱体からの放熱を抑制する電極支持部を備えていることを特徴とする加熱ユニット。
  2. 前記電極支持部は耐熱性の絶縁性セラミックス部材からなる請求項1に記載の加熱ユニット。
  3. 前記電極支持部は、鉄、銅、ニッケル、モリブデン、タンタル、タングステン、ステンレス、Ni−Cr合金、Fe−Cr合金、Fe−Cr−Al合金、炭化ケイ素、グラファイト、若しくは、CVD法炭化ケイ素又は熱分解グラファイトで表面コートされたグラファイトからなり、
    該電極支持部と前記棒状電極との間に絶縁性セラミックス部材からなる絶縁部が設けられている請求項1に記載の加熱ユニット。
  4. 前記電極支持部の支持基材対向面には、高融点金属、耐熱合金、又は耐熱性セラミックスからなる被膜が形成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の加熱ユニット。
  5. 前記電極支持部は、前記断熱量又は前記発熱体側への熱輻射量が前記発熱体からの放熱量と実質的に均衡するように配置されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の加熱ユニット。
  6. 前記ばね部の個数が前記棒状電極の本数よりも少ない請求項1乃至5の何れか1項に記載の加熱ユニット。
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