JP2739067B2 - 頭部凸型リベット接点の頭部成形金型 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、スイッチ、リレー等に用いる電気接触子の
接点を構成する頭部凸型リベット接点の頭部をヘッダー
加工する為の頭部成形金型に関する。

（従来の技術） 従来、頭部凸型リベット接点を製造するには、第５図
に示す如く接点材１の一部をノックアウトピン２を進退
可能に配した脚部金型３の凹部４に挿入し、この接点材
１の凹部４より突出している部分を第６図に示す如く、
先端面に段付凹部５が設けられた頭部成形金型６にてヘ
ッダー加工して頭部凸型リベット接点７を成形し、然る
後第７図に示す如く頭部成形金型６を後退し脚部金型３
のノックアウトピン２を突いて頭部凸型リベット接点７
を離脱排出していた。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記の製造方法で用いた頭部成形金型６
は、段付凹部５の底が摩耗し易い為、リベット接点７の
接触面である凸型頭部の上面の成形精度が早期に低下す
る。従って頭部成形金型６は頻繁に交換しなければなら
ないものである。然るに頭部成形金型６はタングステン
カーバイトやSKSを放電加工して作っているので、高価
で、頻繁な交換は頭部凸型リベット接点の製造コストの
高騰を招くものである。

そこで本発明は、段付凹部の底が摩耗した際、該部分
のみを交換して使用できる安価な頭部成形金型を提供し
ようとするものである。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するための本発明の頭部凸型リベット
接点の頭部成形金型は、先端面に凹部を設け該凹部の底
の中央部に透孔を設け該透孔の裏に大径の凹部を設けた
金型本体と、該金型本体の透孔に進退可能に挿通された
ノックアウトピンと、該ノックアウトピンの後端に当接
され外周にスプリングに嵌装されノックアウトピンが前
記凹部の底から所定量引っ込んだ際停止させるＴ形ロッ
ドとより成るものである。

（作用） 上記の如く構成された頭部成形金型により脚部金型の
凹部に挿入セットした円柱状の接点材の凹部より突出し
ている部分をヘッダー加工すると頭部凸型のリベット接
点が作られ、頭部成形金型が後退すると自動的に該頭部
成形金型のノックアウトピンがスプリングにより突き出
され、頭部成形金型の凹部に保持された頭部凸型リベッ
ト接点が離脱排出せしめられる。

そしてヘッダー加工の繰返しにより頭部成形金型の凹
部の底の透孔に挿通されたノックアウトピンの先端面が
許容範囲まで摩耗したならば、ノックアウトピンのみ交
換して再使用する。

（実施例） 本発明の頭部凸型リベット接点の頭部成形金型の一実
施例を第１図によって説明すると、10は直径21mm、長さ
30mmのタングステンカーバイトより成る金型本体で、先
端面に直径5mm、深さ0.8mm、内壁面のテーパが10度で底
部周縁が0.2mmRの凹部11が設けられ、凹部11の底の中央
部に直径3mmで開口縁0.2mmRの透孔12が設けられ、透孔1
2の裏に直径10mm、深さ20mmの凹部13が設けられてい
る。14は前記透孔12に凹部13側から挿通された直径3mm
のタングステンカーバイトより成るノックアウトピン
で、その後端に厚さ1.5mm、外径7mmのフランジ14aが設
けられている。15は前記凹部13に装入された直径9mm、
厚さ5mmの頭部15aを有し、直径6mm、長さ10mmの脚部15b
を有するSKSより成るＴ型ロッドであり、そのＴ型ロッ
ド15の脚部15aにスプリング16が嵌装されている。

このように構成された頭部成形金型17により頭部凸型
リベット接点を作るには先ず、第２図に示す如く頭部成
形金型17に対向して直径3mmの透孔18に直径3mm、長さ15
mmのノックアウトピン19が進退可能に配されて深さ2mm
の凹部20が形成された脚部成形金型21の凹部20に直径3m
m、長さ4.7mmの円柱状の接点材22を挿入セットして、凹
部20より長さ2.7mm突出させる。次にその突出した部分
を頭部成形金型17によりヘッダー加工して、第３図に示
す如く直径5mm、高さ0.8mm、外周面のテーパが10度でそ
の肩が0.2mmRの頭部23の上面に高さ0.3mm、直径3mmで基
部が0.2mmRの凸部24を有し、脚部25の直径3mm、高さ2mm
の頭部凸型リベット接点26を作った。そして頭部成形金
型17が第４図に示す如く後退すると、自動的に該頭部成
形金型17のノックアウトピン14がスプリング16により突
き出され、頭部成形金型17の凹部11に保持された頭部凸
型リベット接点26が離脱排出せしめられる。

上記ヘッダー加工の繰返しにより頭部成形金型17の凹
部11の底の透孔12に挿通されたノックアウトピン19の先
端面が許容範囲まで摩耗したならば、つまり頭部凸型リ
ベット接点26の頭部23の上面の凸部24の成形寸法精度が
許容できる最大限まで低下したならば、ノックアウトピ
ン19のみ交換して再使用することができる。

（発明の効果） 以上の説明で判るように本発明の頭部凸型リベット接
点の頭部成形金型は、金型本体の先端面の凹部の底の中
央部に透孔を設け、その透孔に進退可能にノックアウト
ピンが挿通されているので、ヘッダー加工の繰返しによ
りノックアウトピンの先端面が摩耗した際、そのノック
アウトピンのみ交換して再使用できる。従って、従来の
ように頭部成形金型全体を交換する必要が無いので、金
型費用を低減でき、ひいては頭部凸型リベット接点の製
造コストを節減することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の頭部凸型リベット接点の頭部成形金型
の一実施例を示す縦断面図、第２図乃至第４図は第１図
の頭部成形金型を用いて頭部凸型リベット接点を作る工
程を示す図、第５図乃至第７図は従来の頭部凸型リベッ
ト接点を作る工程を示す図である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】先端面に凹部を設け該凹部の底の中央部に
   透孔を設け該透孔の裏に大径の凹部を設けた金型本体
   と、該金型本体の透孔に進退可能に挿通されたノックア
   ウトピンと、該ノックアウトピンの後端に当接され外周
   にスプリングが嵌装されノックアウトピンが前記凹部の
   底から所定量引っ込んだ際停止させるＴ形ロッドとより
   成る頭部凸型リベット接点の頭部成形金型。