JP2738708B2 - 二次電池 - Google Patents

二次電池

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JP2738708B2
JP2738708B2 JP63192709A JP19270988A JP2738708B2 JP 2738708 B2 JP2738708 B2 JP 2738708B2 JP 63192709 A JP63192709 A JP 63192709A JP 19270988 A JP19270988 A JP 19270988A JP 2738708 B2 JP2738708 B2 JP 2738708B2
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俊文 西井
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圀昭 稲田
克治 池田
博義 能勢
謙二 土屋
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FDK Twicell Co Ltd
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Toshiba Battery Co Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は二次電池に関し、更に詳しくは、小型で、充
放電サイクル寿命が長く、安定した高容量を有する二次
電池に関する。
(従来の技術) 正極体の主要成分がTiS2,MoS2のような遷移金属のカ
ルコゲン化合物であり、負極体がLiまたはLiを主体とす
るアルカリ金属である二次電池は、高エネルギー密度を
有するので商品化の努力が払われている。
また、正極体にポリアセチレン等の導電性高分子を、
負極体にLiまたはLiを主体とするアルカリ金属を用いた
二次電池も研究されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、かかる二次電池においては、負極体が
Li箔またはLiを主体とするアルカリ金属箔そのものであ
ることに基づく問題が生じている。
すなわち、電池の放電時には負極体からLiがLiイオン
となって電解液中に移動し、充電時にはこのLiイオンが
金属Liとなって再び負極体に電析するが、この充放電サ
イクルを反復させるとそれに伴って電析する金属Liはデ
ンドライト状となることである。このデンドライト状Li
は極めて活性な物質であるため、電解液を分解せしめ、
その結果、電池の充放電サイクル特性が劣化するという
不都合が生ずる。さらにこれが成長していくと、最後に
は、このデンドライト状の金属Li電析物がセパレータを
貫通して正極体に達し、短絡現象を起すという問題が生
ずる。別言すれば、充放電サイクル寿命が短いという問
題が生ずるのである。
このような問題を回避するために、負極体として有機
化合物を焼成した炭素質物を担持体とし、これにLiまた
はLiを主体とするアルカリ金属を担持せしめて構成する
ことが試みられている。
このような負極体を用いることにより、Liデンドライ
トの析出は防止されるようになったが、しかし一方で
は、この負極体を組込んだ電池は同サイズの一次電池に
比べてその放電容量がはるかに小さく、また、電池の内
部抵抗の大きさについても必ずしも満足する程に低減さ
れていなかった。
本発明は、かかる状況の下に、より大きな電池容量を
有し、電池の内部抵抗が低減された二次電池の提供を目
的とするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明者らは上記問題を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、負極体を後述する炭素質物からなる担持体に活物
質を担持せしめて構成し、かつまた、負極体に後述する
集電体を接触せしめて電池を組立てると、上述の目的達
成のために有効であるとの事実を見出し、本発明に到っ
た。
すなわち、本発明の二次電池は、活物質と該活物質を
担持する担持体とからなる負極体ならびに該負極体に接
してなる集電体を具備しており、 (1)該活物質が、リチウムまたはリチウムを主体とす
るアルカリ金属であり、 (2)該担持体が、 (イ)水素/炭素の原子比が0.15未満;かつ (ロ)X線広角回折法による(002)面の面間隔
(d002)が3.37Å以上;およびc軸方向の結晶子の大き
さ(Lc)が150Å以下; である炭素質物からなり、 (3)該集電体が、該活物質に対して実質的に不活性な
金属の表面に、該活物質と合金可能な金属または該活物
質の合金がコーティングされてなる、 ことを特徴とする。
本発明の電池は、負極体および集電体が上記した構成
をとるところに特徴があり、他の要素は従来の二次電池
と同じであってもよい。
本発明にかかる負極体において、活物質はLiまたはLi
を主体とするアルカリ金属であるが、この活物質は、電
池の充放電に対応して負極体を出入する。
本発明において、負極体を構成する活物質の担持体に
用いられる炭素質物は、 (イ)水素/炭素の原子比(H/C)が0.15未満;かつ、 (ロ)X線広角回折法による(002)面の面間隔
(d002)が3.37Å;およびc軸方向の結晶子の大きさ
(Lc)が150Å以下; の特性を有する。この炭素質物には、他の原子、例えば
窒素、酸素、ハロゲン等の原子が好ましくは7モル%以
下、さらに好ましくは4モル%以下、特に好ましくは2
モル%以下の割合で存在していても良い。
H/Cは好ましくは0.10未満、さらに好ましくは0.07未
満、特に好ましくは0.05未満である。
また、(002)面の面間隔(d002)は好ましくは3.39
〜3.75Å、さらに好ましくは3.41〜3.70Å、特に好まし
くは3.45〜3.70Åであり;c軸方向の結晶子の大きさLcは
好ましくは5〜150Å、さらに好ましくは10〜80Å、特
に好ましくは12〜70Åである。
これらのパラメータ、すなわちH/C、d002およびLcの
いずれかが上記範囲から逸脱している場合は、負極体に
おける充放電時の過電圧が大きくなり、その結果、負極
体からガスが発生して電池の安全性が著しく損われるば
かりでなく充放電サイクル特性も低下する。
さらに、本発明にかかる負極体の担持体に用いる炭素
質物にあっては、次に述べる特性を有することが好まし
い。
すなわち、波長5145Åのアルゴンイオンレーザ光を用
いたラマンスペクトル分析において、下記式: で定義されるG値が2.5未満であることが好ましく、さ
らに好ましくは2.0未満であり、特に好ましくは0.2以上
1.2未満である。
ここで、G値とは、上述の炭素質物に対し波長5145Å
のアルゴンイオンレーザ光を用いてラマンスペクトル分
析を行なった際にチャートに記録されているスペクトル
強度曲線において、波数1580±100cm-1の範囲内のスペ
クトル強度の積分値(面積強度)を波数1360±100cm-1
の範囲内の面積強度で除した値を指し、その炭素質物の
黒鉛化度の尺度に相当するものである。
すなわち、この炭素質物は結晶質部分と非結晶部分を
有していて、G値はこの炭素質組織における結晶質部分
の割合を示すパラメータであるといえる。
さらに、本発明にかかる負極体の担持体に用いる炭素
質物にあっては次の条件を満足していることが望まし
い。
すなわち、X線広角回折分析における(110)面の面
間隔(d110)の2倍の距離a0=(2d110)が、好ましく
は2.38Å〜2.47Å、さらに好ましくは2.39Å〜2.46Å;a
軸方向の結晶子の大きさLaが好ましくは10Å以上、さら
に好ましくは15Å〜150Å、特に好ましくは19Å〜70Å
である。
上述の炭素質物は、有機化合物を通常不活性ガス流下
に、300〜3000℃の温度で加熱・分解し、炭素化させて
得ることができる。
出発源となる有機化合物としては、具体的には、例え
ばセルロース樹脂;フェノール樹脂;ポリアクリロニト
リル、ポリ(α−ハロゲン化アクリロニトリル)などの
アクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリ塩素化塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル樹脂;ポ
リアミドイミド樹脂;ポリアミド樹脂;ポリアセチレ
ン、ポリ(p−フェニレン)などの共役系樹脂のような
任意の有機高分子化合物;例えば、ナフタレン,フェナ
ントレン,アントラセン,トリフェニレン,ピレン,ク
リセン,ナフタセン,ピセン,ペリレン,ペンタフェ
ン,ペンタセンのような3員環以上の単環炭化水素化合
物が互いに2個以上縮合してなる縮合環式炭化水素化合
物,または、上記化合物のカルボン酸,カルボン酸無水
物,カルボン酸イミドのような誘導体、上記各化合物の
混合物を主成分とする各種のピッチ・例えば、インドー
ル,イソインドール,キノリン,イソキノリン,キノキ
サリン,フタラジン,カルバゾール,アクリジン,フェ
ナジン,フェナトリジンのような3員環以上の複素単環
化合物が互いに少なくとも2個以上結合するか、または
1個以上の3員環以上の単環炭化水素化合物と結合して
なる縮合複素環化合物,上記各化合物のカルボン酸,カ
ルボン酸無水物,カルボン酸イミドのような誘導体、更
にベンゼンおよびそのカルボン酸、カルボン酸無水物、
カルボン酸イミドのような誘導体、すなわち、1,2,4,5
−テトラカルボン酸,その二無水物またはそのジイミ
ド;などをあげることができる。
また、出発源としてカーボンブラック等の炭素質物を
用い、これをさらに加熱して炭素化を適当に進めて、本
発明にかかる負極体の担持体を構成する炭素質物として
もよい。
なお、本発明にかかる負極体を構成する担持体は、上
述の炭素質物の他に導電剤、結着剤等を含有していても
よい。
導電剤は、膨張黒鉛、金属粉等を、通常50重量%未
満、好ましくは30重量%未満添加することができる。
また、結着剤は、ポリオレフィン樹脂等のパウダー等
を50重量%未満、好ましくは30重量%未満、さらに好ま
しくは5重量%以上10重量%未満添加することができ
る。
さらに、本発明にかかる負極体を構成する担持体は、
前述の炭素質物に加えて、該活物質と合金可能な金属ま
たは該活物質の合金のパウダー、フィラー等を5重量%
以上60重量%未満、好ましくは7重量%以上50重量%未
満、さらに好ましくは10重量%以上40重量%未満添加す
ることができる。これらの添加により、二次電池負極体
の電極性能をさらに増大させることができる。
本発明にかかる負極体を構成する活物質の担持体は、
上述した特定の炭素質物の粉末成形体である。
また、上述の担持体には、あらかじめ活物質を担持さ
せることができる。
このときの担持の方法としては、化学的方法、電気化
学的方法、物理的方法などがあるが、例えば、所定濃度
のLiイオンまたはアルカリ金属イオンを含む電解液中に
上記した粉末成形体である担持体を浸漬しかつ対極にリ
チウムを用いてこの担持体を陽極にして電解含浸する方
法等を適用することができる。
かくすることにより、Liイオンまたはアルカリ金属イ
オンは担持体の炭素質物中にドープされ、担持されるこ
とになる。なお、このような活物質の担持は、負極体の
担持体に限らず正極体の担持体に対してもまた両極に対
して行なってもよい。
また、本発明にかかる負極の担持体への活物質の好ま
しい担持量は、上記炭素質物に対して、1〜20重量%で
あり、さらに好ましくは、3〜10重量%である。
負極体中の活物質の担持量が、上記で限定した範囲よ
り小さいと、活物質の担持量が少なすぎて電池の容量が
少なくなり、この範囲より大きいと、充放電に伴なう負
極体の体積変化が大きくなり、集電の不良が生じたり、
また、リチウムデンドライトの形成が容易となり、充放
電サイクル寿命が低下する。
次に、本発明にかかる負極体に接してなる集電体につ
いて述べる。
集電体は、活物質に対して実質的に不活性な金属の表
面に、該活物質と合金可能な金属または該活物質の合金
がコーティングされてなるものである。
活物質に対して実質的に不活性な金属としては、例え
ば、ニッケル、チタン、鉄、クロム、ステンレス鋼(SU
S)等が挙げられ、ニッケル、ステンレス鋼が好まし
い。
次いで、上記の活物質に対して実質的に不活性な金属
の表面にコーティングされる、活物質と合金可能な金属
または活物質の合金について述べる。
活物質は、LiまたはLiを主体とするアルカリ金属であ
るから、通常はLiと合金可能な金属もしくはLiの合金を
コーティング層として用いるのが好ましい。
Liと合金可能な金属としては、例えばアルミニウム
(Al)、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、ビスマス
(Bi)、インジウム(In)、マグネシウム(Mg)、ガリ
ウム(Ga)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、ケイ素(S
i)、ホウ素(B)、アンチモン(Sb)等の単体または
それらの合金が挙げられ、好ましくはAl、Pb、Biおよび
Cdであり、さらに好ましくはAlである。
また、Liと合金可能な金属の中には上述の金属以外に
さらに他の元素を50モル%以下の範囲で、好ましくは30
モル%以下の範囲で含有していてもよい。
Liの合金としては、上記のLiと合金可能な金属とLiと
の合金が用いられる。
合金組成を例えばLixM(ここでxは金属Mに対するモ
ル比である)と表すとすると、xは0<x≦9を満たす
ことが好ましく、さらに好ましくは0.1≦x≦5、特に
好ましくは0.5≦x≦3を満たすものである。
コーティング層としては、活物質と合金可能な金属の
層を用いるのが好ましい。
集電体は、(1)シート状、(2)ネット状、(3)
負極缶と一体化した形等の種々の形状をとることができ
る。
まず、(1)シート状の場合には、上記の活物質に対
して実質的に不活性な金属のシートの厚みは、0.1μm
〜1mm、好ましくは1〜200μm、さらに好ましくは2〜
50μm、特に好ましくは3〜30μmである。
このシート表面の片面または両面に、上述の活物質と
合金可能な金属または活物質の合金コーティング層が設
けられる。コーティング層の厚みは200μm以下、好ま
しくは50μm以下、さらに好ましくは0.1〜30μm、特
に好ましくは1〜20μmである。この場合、活物質に対
して実質的に不活性な金属の厚みに対して、コーティン
グ層の厚みは1/3以下、好ましくは1/100〜1/5、さらに
好ましくは1/50〜1/7に設定する。
また、上記のシートは、空隙率を30%以上、好ましく
は50%以上、さらに好ましくは70%以上の多孔性シート
とすることで、負極体との接触面積を大きくし、集電体
としての機能をさらに向上させることができる。
次に、(2)ネット状の場合には、上記の活物質に対
して実質的に不活性な金属ネットは、線径2mm以下、好
ましくは50μm〜1mm、さらに好ましくは70μm〜0.5mm
の太さの金属線からなる。
この金属ネットの金属線の表面には上記の活物質と合
金可能な金属または活物質の合金からなるコーティング
層が設けられており、その厚みは50μm以下、好ましく
は0.1〜30μm、さらに好ましくは0.5〜20μm、特に好
ましくは1〜10μmである。
この場合、活物質に対して実質的に不活性な金属の厚
みに対してコーティング層の厚みは1/3以下、好ましく
は1/5以下、さらに好ましくは1/100〜1/7、とくに好ま
しくは1/50〜1/10に設定する。
集電体のネットは、500〜10メッシュ、好ましくは300
〜200メッシュ、さらに好ましくは200〜300メッシュの
ものが用いられる。
集電体が、(3)負極缶と一体化した形等の形状をと
る場合としては、例えば、負極缶の内表面に上記の活物
質と合金可能な金属または活物質の合金からなるコーテ
ィング層が設けられる例が挙げられる。この場合には、
コーティング層の厚みはシート状の場合と同様に設定す
る。
集電体の形状は、シート状またはネット状とするのが
好ましい。
集電体において、活物質に対して実質的に不活性な金
属表面に活物質と合金可能な金属または活物質の合金の
コーティング層を設ける方法としては、例えば、蒸着
法、溶射法等の方法を用いることができる。
本発明においては、上述した集電体は負極体と電気的
に接した構造を有していることが必要であり、例えば、 シート状もしくはネット状の集電体を負極体中にサン
ドイッチ状に埋め込んだ構造、 ネット状の集電体で負極体を包み込んだ構造、 シート状もしくはネット状の集電体の片面に負極体が
圧着または塗布された構造、 前記したように負極缶と集電体が一体化した構造、つ
まり、負極缶の内表面に活物質と合金可能な金属または
活物質の合金のコーティング層を設けて、そこに負極体
が圧着または塗布された構造等種々の構造をとることが
できる。
このとき、負極体の成形のため、バインダーとしてポ
リオレフィン樹脂等を用いることができる。
次に、第1図を参照して本発明の二次電池の構成につ
いて説明する。図において、正極端子が兼ねる正極缶
(1)内には正極体(2)が正極缶(1)の底部に着設
収納されている。この正極体は、とくに限定されない
が、例えば、Liイオン等のアルカリ金属カチオンを充放
電反応に伴なって放出もしくは獲得する金属カルコゲン
化合物からなることが好ましい。そのような金属カルコ
ゲン化合物としてはバナジウムの酸化物、バナジウムの
硫化物、モリブデンの酸化物、モリブデンの硫化物、マ
ンガンの酸化物、クロムの酸化物、チタンの酸化物、チ
タンの硫化物およびこれらの複合酸化物、複合硫化物等
が挙げられる。好ましくは、Cr3O8、V2O5、V6O13、V
O2、Cr2O5、MnO2、TiO2、MoV2O8、TiS2、V2S5、MoS2、M
oS3、VS2、Cr0.250.75S2、Cr0.50.5S2等である。ま
た、LiCoO2、WO3等の酸化物、CuS、Fe0.250.75S2、Na
0.1CrS2等の硫化物、NiPS3、FePS3等のリン、イオウ化
合物、VSe2、NbSe3等のセレン化合物などを用いること
もできる。
そして、正極体(2)とセパレータ(3)を介して負
極体(4)が対峙されている。
電解液を保持するセパレータ(3)は、保液性に優れ
た材料、例えば、ポリオレフィン系樹脂の不織布よりな
る。そして、このセパレータ(3)には、プロピレンカ
ーボネート、1,3−ジオキソラン、1,2−ジメトキシエタ
ン等の非プロトン性有機溶媒に、LiClO4,LiBF4,LiAsF5,
LiPF6等の電解質を溶解せしめた所定濃度の非水電解液
が含浸されている。
また、Liまたはアルカリ金属イオンの導電体である固
体電解質を正極体および負極体の間に介在させることも
できる。
負極体(4)は、上述した特性を有する炭素質物から
なる担持体に活物質を担持させたものであり、負極端子
も兼ねる負極缶(5)内に着設されている。
6は上述した集電体であり、負極体(4)と電気的に
接した構造を有している。
これら正極体(2)、セパレータ(3)、および負極
体(4)は全体として発電要素を構成する。そして、こ
の発電要素が正極缶(1)および負極缶(5)から成る
電池容器に内蔵されて電池が組立てられる。
7は正・負極体を分ける絶縁パッキングであり、電池
は正極缶(1)の開口部を内方向へ折曲させて密封され
ている。
本発明の二次電池において、負極体では放電時に担持
されているLiイオン(またはLiを主体とするアルカリ金
属イオン)の放出が起こり、また、充電時には担持体中
の炭素質物へのLiイオンのドープにより、Liイオンが負
極の担持体に担持される。
このようなLiイオンの担持、放出により、電池の充放
電サイクルが繰り返される。
本発明の二次電池は、負極体に前述の炭素質物よりな
る担持体を用い、さらに負極体に接して、活物質と合金
可能な金属または活物質の合金がコーティングされた集
電体を用いているために、負極体に活物質を多量に担持
させることができるとともに負極体における電子の移動
を円滑に行なわしめることができ、充放電に際しては円
滑に活物質の担持および放出を繰り返すことを可能に
し、電池の内部抵抗を低減せしめた。
特に集電体の表面にコーティングされた活物質と合金
可能な金属または活物質の合金の層が負極体と接触する
部分において、不安定な活物質の折出を防止して安定な
充放電を行なうことを可能にした。
したがって、かかる負極体ならびに負極体に接してな
る集電体を用いることにより、本発明の電池は従来にな
い優れた特性を発揮しうる。
なお、本発明において、元素分析およびX線広角回折
の各測定は下記方法により実施した。
「元素分析」 サンプルを120℃で約15時間減圧乾燥し、その後ドラ
イボックス内のホットプレート上で100℃において1時
間乾燥した。ついで、アルゴン雰囲気中でアルミニウム
カップにサンプリングし、燃焼により発生するCO2ガス
の重量から炭素含有量を、また、発生するH2Oの重量か
ら水素含有量を求める。なお、後述する本発明の実施例
では、パーキンエルマー240C型元素分析計を使用して測
定した。
「X線広角回折」 (1)(002)面の面間隔(d002)および(110)面の面
間隔(d110) 炭素質材料が粉末の場合はそのまま、微小片状の場合
にはメノウ乳鉢で粉末化し、試料に対して約15重量%の
X線標準用高純度シリコン粉末を内部標準物質として加
え混合し、試料セルにつめ、グラファイトモノクロメー
ターで単色化したCuKα線を線源とし、反射式デイフラ
クトメーター法によって広角X線回折曲線を測定する。
曲線の補正には、いわゆるローレンツ、変光因子、吸収
因子、原子散乱因子等に関する補正は行なわず次の簡便
法を用いる。即ち(002)、および(110)回折に相当す
る曲線のベースラインを引き、ベースラインからの実質
強度をプロットし直して(002)面、および(110)面の
補正曲線を得る。この曲線のピーク高さの3分の2の高
さに引いた角度軸に平行な線が回折曲線と交わる線分の
中点を求め、中点の角度を内部標準で補正し、これを回
折角の2倍とし、CuKα線の波長λとから次式のブラッ
ク式によってd002およびd110を求める。
λ:1.5418Å θ,θ′:d002,d110に相当する回折角 (2)c軸およびa軸方向の結晶子の大きさ:Lc;La 前項で得た補正回折曲線において、ピーク高さの半分
の位置におけるいわゆる半価巾βを用いてc軸およびa
軸方向の結晶子の大きさを次式より求める。
形状因子Kについては種々議論もあるが、K=0.90を
用いた。λ,θおよびθ′については前項と同じ意味で
ある。
(実施例) 以下、実施例をあげて本発明を説明する。
実施例 (1)正極体の製造 470℃で焼成したMnO2粉末5gおよび粉末状のポリテト
ラフルオロエチレン0.5gとを混練し、得られた混練物を
ロール成形して厚み0.4mmのシートとした。
このシートの片面を集電体である線径0.1mm、60メッ
シュのステンレス鋼ネットに圧着して正極体とした。
(2)負極体の製造 セルロースパウダーを電気加熱炉にセットし、加熱処
理物1kg当たり200/時の速度でN2ガスを流しながら、
200℃/時の昇温速度で950℃まで昇温し、その温度にさ
らに1.5時間保持して焼成した後、自然放冷した。
次に、焼成後の材料を別の電気炉にセットし、25℃/
分の昇温速度で2000℃まで昇温し、その温度でさらに1.
5時間保持し、炭素化を実施した。
かくして得られた炭素質物は、元素分析、X線広角回
折、ラマンスペクトル等の分析の結果、以下の特性を有
していた。
水素/炭素(原子比)=0.04 d002=3.68Å,Lc=13.5Å a0(2d110)=2.42Å, La=22.3Å, 非表面積(BET法)7.6m2/g この炭素質物の粉末に平均粒径5μmのポリエチレン
パウダーを7重量%混合した後、線径0.1mmで60メッシ
ュのステンレス鋼ネットの表面に10μm程度の厚みでAl
金属を蒸着して得た集電体を芯にして、圧縮成形し、厚
み0.5mmのペレット状の担持体とした。
次いで、このペレットをLiイオン濃度1モル/の電
解液中に浸漬し、このペレットを陽極とし、金属Liを陰
極とする電解処理に付して、活物質であるLiを担持させ
て、負極体を製造した。電解処理条件は、浴温20℃、電
流密度0.5mA/cm2、電解時間15時間であり、この処理に
より、負極体に12mAhのLiが担持された。
(3)電池の組立 ステンレス鋼製の正極缶に、上記した正極体を集電体
を下にして着設し、その上にセパレータとしてのポリプ
ロピレン不織布を載置したのち、そこにLiClO4を濃度1
モル/でプロピレンカーボネートに溶解せしめた非水
電解液を含浸せしめた。ついでその上に上記負極体を載
置して発電要素を構成した。
なお、正極体も、電池に組込むに先立ち、濃度1モル
/のLiイオン電解液中に浸漬し、正極体を陽極とし、
リチウムを陰極とする電解処理に付した。電解処理は、
浴温20℃、電流密度0.5mA/cm2、電解時間10時間の条件
で行ない、正極体に容量0.3mAhのLiを担持させた。
かくして、第1図に示したようなボタン形二次電池を
製作した。
(4)電池の特性 このようにして製作した電池について、放電−充電−
放電と、数回の充放電を予備的に実施した後、3.5〜2V
の間で700μAの定電流で、充放電を反復し、各サイク
ルにおける電池の容量維持率を測定して、サイクル評価
を行なった。その結果を第2図に示した。
また、電池の内部抵抗は、組立て時は18Ωであり、10
サイクルの充放電を反復した後には20Ωであった。
比較例 (1)正極体の製造 実施例と同様にして正極体を製造した。
(2)負極体の製造 実施例と同様にして製造した炭素質物を線径0.1mmで6
0メッシュのステンレス鋼ネットの集電体を芯として圧
縮成形し、厚み0.5mmのペレット状の担持体とした。さ
らに、このペレットに実施例と同一条件にて電解処理を
行ない、12mAhのLiを担持させて負極体を製造した。
(3)電池の組立 実施例と同様にして電池を組み立てた。
(4)電池の特性 実施例と同様にて同一の条件で、電池特性を測定し、
結果を第2図に示した。なお、電池の内部抵抗は、組立
て時は20Ωであり、10サイクルの充放電を反復した後に
は30Ωであった。
[発明の効果] 以上の説明で明かなように、本発明の二次電池は充放
電サイクル寿命が長く、また充電時にあっては活物質で
あるLi又はLiを主体とするアルカリ金属を安定した形で
担持体に定着せしめ、集電体上や集電体と負極体が接す
る界面において、活物質の析出を防止することができる
ため、安定した高容量,すなわち大電流放電が可能とな
り、さらに電池の内部抵抗も小さく、その工業的価値は
大である。
なお、これまでの説明はボタン形構造の二次電池につ
いて行なったが、本発明の技術思想はこの構造のものに
限定されるものではなく、例えば、円筒形、扁平形、角
形等の形状の二次電池に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるボタン形構造の二次電
池の縦断面図であり、第2図は、本発明の実施例と比較
例における電池の充放電サイクル−容量維持率との関係
を示したものである。 1……正極缶、2……正極体 3……セパレータ、4……負極体 5……負極缶、6……集電体 7……絶縁パッキング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 由井 浩 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社新素材研究所内 (72)発明者 稲田 圀昭 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東 芝電池株式会社内 (72)発明者 池田 克治 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東 芝電池株式会社内 (72)発明者 能勢 博義 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東 芝電池株式会社内 (72)発明者 土屋 謙二 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東 芝電池株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−69155(JP,A) 特開 昭63−114056(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活物質と該活物質を担持する担持体とから
    なる負極体ならびに該負極体に接してなる集電体を具備
    する二次電池において、 (1)該活物質が、リチウムまたはリチウムを主体とす
    るアルカリ金属であり、 (2)該担持体が、 (イ)水素/炭素の原子比が0.15未満;かつ、 (ロ)X線広角回折法による(002)面の面間隔
    (d002)が3.37Å以上; およびc軸方向の結晶子の大きさ(Lc)が150Å以下; である炭素質物からなり、 (3)該集電体が、該活物質に対して実質的に不活性な
    金属の表面に、該活物質と合金可能な金属または該活物
    質の合金がコーティングされてなる、 ことを特徴とする二次電池。
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