JP2737461B2 - 過給機付エンジンの過給圧制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの過給圧制御装置

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JP2737461B2
JP2737461B2 JP3198215A JP19821591A JP2737461B2 JP 2737461 B2 JP2737461 B2 JP 2737461B2 JP 3198215 A JP3198215 A JP 3198215A JP 19821591 A JP19821591 A JP 19821591A JP 2737461 B2 JP2737461 B2 JP 2737461B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主ターボチャージャと
副ターボチャージャを有し、低吸入空気量域では主ター
ボチャージャのみで過給し、高吸入空気量域では両ター
ボチャージャう作動させて両ターボチャージャで過給す
る過給機付エンジン、いわゆる2ステージツインターボ
エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ステージターボシステムを採
用した過給機付エンジンが知られている。この種の過給
機付エンジンの構成は、たとえば図15に示すようにな
っている。エンジン本体391に対し、主ターボチャー
ジャ(T/C−1)392と副ターボチャージャ(T/
C−2)393が並列に設けられている。副ターボチャ
ージャ393に接続される吸、排気系には、それぞれ吸
気切替弁394、排気切替弁395が設けられ、副ター
ボチャージャ393のコンプレッサをバイパスする吸気
バイパス通路397には、吸気バイパス弁396が設け
られている。低吸入空気量域では吸気切替弁394、排
気切替弁395をともに全閉とすることにより、主ター
ボチャージャ392のみを過給作動させ、高吸入空気量
域では両切替弁394、395をともに全開とし、吸気
バイパス弁396を閉じることにより、副ターボチャー
ジャ393にも過給作動を行わせ、2個ターボチャージ
ャ作動とすることができる。低吸入空気量域から高吸入
空気量域に移行するときには、吸気切替弁395および
排気切替弁394が閉じられているときに排気バイパス
弁398を小開制御し、さらに吸気バイパス弁396を
閉じることにより副ターボチャージャ393の助走回転
数を高め、ターボチャージャの切替をより円滑に(切替
時のショックを小さく)行うことが可能になっている。
【0003】図16は、主ターボチャージャと副ターボ
チャージャとを備えた過給機付エンジンにおけるターボ
チャージャの切替特性を示している。図16に示すよう
に、平坦な道路での加速の場合はアクセルペダルの踏込
みによってエンジン回転数NEが上昇し、エンジン回転
数NEが所定値に達した時に、1個ターボチャージャか
ら2個ターボチャージャへの切替が行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、登板走
行のようにアクセルペダルを踏み続けるような加速運転
の場合は、排気バイパス弁の開弁によって副ターボチャ
ージャは助走回転されるが、エンジン回転数が切替条件
の回転数まで上昇しないので、1個ターボチャージャか
ら2個ターボチャージャへの切替えが行なわれない。こ
の状態では吸気切替弁が閉弁状態であるので、副ターボ
チャージャのコンプレッサの回転によって圧送される吸
気は下流に流れることができず吸気温が著しく上昇す
る。そのため、副ターボチャージャのコンプレッサが加
熱され、インペラ(翼車)の機械的強度が低下するとい
う問題があった。
【0005】以下、インペラの強度低下について、図1
5、16、17、18を参照して詳述する。図17は、
排気バイパス弁および吸気バイパス弁の作動と吸気温度
および過給圧との関係を示している。図15に示すよう
に、排気バイパス弁398が小開されると、排気ガスの
流入によって副ターボチャージャ393のタービン39
3aが回転駆動され、タービンと連結されるコンプレッ
サの回転により過給が開始される。吸気バイパス弁39
6は、排気バイパス弁398が開弁されると助走回転を
高めるために閉弁し、図17の特性N0 に示すように副
ターボチャージャの助走回転が行なわれる。この状態で
は、吸気切替弁394は閉弁しているので、副ターボチ
ャージャ393のコンプレッサ393bには外気が導入
されず、コンプレッサ393bによって圧送される吸気
の温度は著しく上昇する。
【0006】図18は、副ターボチャージャ393のイ
ンペラ(翼車)の機械的強度と吸気温との関係を示して
いる。図18に示すように、インペラの機械的強度は、
コンプレッサ393bによって圧送される吸気の温度が
高くなるにつれて低下しており、登板走行のように吸気
温が著しく上昇するような走行条件の場合は、インペラ
の肉厚を増加させ、必要な強度を確保する必要がある。
しかし、インペラの肉厚を増加させ必要な強度を確保す
ると慣性マスが増加し、過給レスポンスが悪くなる。過
給レスポンスの悪化は、1個ターボチャージャから2個
ターボチャージャへの切替時における過給圧の低下を招
き、トルクショックが大きくなるという問題がある。
【0007】特開平2−305321号公報には、低吸
入空気量域でも副ターボチャージャの温度が高い場合
は、強制的に2個ターボチャージャへ切替える装置が開
示されているが、副ターボチャージャの温度のみに基づ
いて2個ターボチャージャへの切替え制御を行なうと、
運転状態によっては2個ターボチャージャへの切替時の
トルクショックが大きくなるという問題がある。また、
この装置では、トルクショックを低減するため、2個タ
ーボチャージャへの切替をアイドル運転時に限定してい
るが、このような切替制御の場合は、副ターボチャージ
ャの吸気温の上昇を十分に抑えることができず、上述と
同様にインペラ機械的強度が問題となる。
【0008】副ターボチャージャのコンプレッサのイン
ペラは高速回転するものであり、インペラ自体の温度を
測定し、これに基づいて切替制御を行なうことは技術的
およびコスト的に難しく実質的に不可能である。また、
副ターボチャージャのコンプレッサハウジングの温度や
コンプレッサによって圧送される吸気の温度を測定して
コンプレッサの温度を推定することも可能であるが、こ
の場合は検出精度が悪くなったり流路抵抗が増加するた
め、実用化が難しい。
【0009】本発明は、上記の問題に着目し、登板走行
のような加速運転が長く続く場合であっても、副ターボ
チャージャのコンプレッサの温度が著しく上昇するのを
精度よく抑制し、インペラの肉厚を薄くすることが可能
な過給機付エンジンの過給圧制御装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの過給圧制御装置は、主ターボチ
ャージャと、副ターボチャージャとを備え、前記副ター
ボチャージャのコンプレッサ下流に吸気通路を開閉する
吸気切替弁を設けるとともに、副ターボチャージャのタ
ービン下流または上流に排気通路を開閉する排気切替弁
を設け、低吸入空気量域では前記吸気切替弁と排気切替
弁を共に閉弁させることにより主ターボチャージャのみ
を過給作動させ、高吸入空気量域では前記吸気切替弁と
排気切替弁とを共に開弁させることにより両方のターボ
チャージャを過給作動させ、主ターボチャージャのみの
過給作動から両方のターボチャージャによる過給作動へ
の切替時に、副ターボチャージャの下流に設けられた排
気バイパス弁を開弁し副ターボチャージャの助走回転を
行なうようにした過給機付エンジンの過給圧制御装置に
おいて、つぎのように構成されている。
【0011】(1)副ターボチャージャが排気バイパス
弁の開弁により助走回転する際の時間を計測する助走時
間計測手段と、排気バイパス弁の閉弁の際に放熱によっ
て副ターボチャージャが冷却される時間を計測する冷却
時間計測手段と、助走時間計測手段によって計測される
助走時間の累計時間から冷却時間計測手段によって計測
される冷却時間の累計時間を減算し、副ターボチャージ
ャの昇温に有効な昇温累計時間を算出する昇温時間累計
算出手段と、昇温時間累計算出手段によって算出された
昇温累計時間と予め設定された設定時間とを比較し、昇
温累計時間が設定時間を超える場合は優先的に主ターボ
チャージャおよび副ターボチャージャの双方による過給
作動に切替えることを指令する昇温判定手段と、を具備
したものから成る。
【0012】(2)副ターボチャージャが排気バイパス
弁の開弁により助走回転する際の時間を計測する助走時
間計測手段と、排気バイパス弁の閉弁の際に放熱によっ
て副ターボチャージャが冷却される時間を計測する冷却
時間計測手段と、助走時間計測手段によって計測される
助走時間の累計時間から冷却時間計測手段によって計測
される冷却時間の累計時間を減算し、副ターボチャージ
ャの昇温に有効な昇温累計時間を算出する昇温時間累計
算出手段と、前記昇温時間算出手段により算出された副
ターボチャージャの昇温累計時間を外気温の変化に基づ
いて補正する補正手段と、補正手段によって算出された
昇温時間と予め設定された設定時間とを比較し、昇温時
間が設定時間を超える場合は優先的に主ターボチャージ
ャおよび副ターボチャージャの双方による過給作動に切
替えることを指令する昇温判定手段と、を具備したもの
から成る。
【0013】(3)副ターボチャージャが排気バイパス
弁の開弁により助走回転する際の時間を計測する助走時
間計測手段と、排気バイパス弁の閉弁の際に放熱によっ
て副ターボチャージャが冷却される時間を計測する冷却
時間計測手段と、加熱時間計測手段によって計測される
助走時間の累計時間から冷却時間計測手段によって計測
される冷却時間の累計時間を減算し、副ターボチャージ
ャの昇温に有効な昇温累計時間を算出する昇温時間累計
算出手段と、昇温時間累計算出手段によって算出された
昇温累計時間と予め設定された設定時間とを比較し、昇
温累計時間が設定時間を超える場合は優先的に主ターボ
チャージャおよび副ターボチャージャの双方による過給
作動に切替えることを指令する昇温判定手段と、昇温判
定手段によって主ターボチャージャおよび副ターボチャ
ージャの双方による過給作動切替条件が成立していると
判定された場合でも、副ターボチャージャの助走回転が
十分上昇するまで双方のターボチャージャによる過給作
動への切替を遅延させる切替遅延手段と、を具備したも
のから成る。
【0014】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの過給
圧制御装置においては、つぎのような作用が行なわれ
る。上述の(1)の構成においては、助走回転時におけ
る副ターボチャージャの助走時間が助走時間計測手段に
よって計測される。助走回転では、副ターボチャージャ
のコンプレッサが圧送される吸気の温度上昇によって加
熱されることから、助走時間を計測することにより、コ
ンプレッサの加熱度が計測可能となる。また、排気バイ
パス弁の閉弁による副ターボチャージャの冷却時間は、
冷却時間計測手段によって計測される。助走時間および
冷却時間はそれぞれは累計され、この助走時間の累計時
間から冷却時間の累計時間が減算され、副ターボチャー
ジャの昇温に有効な昇温累計時間が、昇温時間累計算出
手段によって算出される。昇温累計時間が算出される
と、昇温判定手段によって昇温累計時間と設定時間とが
比較され、昇温累計時間が設定時間を超えていると判断
された場合、すなわち、副ターボチャージャによって圧
送される吸気の温度上昇によってコンプレッサの温度が
所定値よりも高いと推定される場合は、1個ターボチャ
ージャから2個ターボチャージャへの切替えが優先的に
行なわれる。これにより、副ターボチャージャのコンプ
レッサには外気(新気)が導入され、コンプレッサは導
入される外気によって冷却される。したがって、コンプ
レッサのインペラの肉厚を薄くしても所望の機械的強度
を維持することが可能となり、インペラの軽量化による
過給レスポンスの向上がはかれる。また、コンプレッサ
の温度を検知する温度センサ等も不要となるので、装置
が簡素化されるとともに、比較的精度のよい制御が可能
となる。
【0015】上述の(2)の構成においては、外気温の
変化に基づいて副ターボチャージャの昇温累計時間が補
正手段によって補正されるので、外気温が高い場合は短
い昇温累計時間で2個ターボチャージャへの切替えが可
能となり、副ターボチャージャのコンプレッサへ早目に
外気を導くことができる。そのため、副ターボチャージ
ャのコンプレッサの温度上昇を確実に阻止することがで
き、インペラの肉厚をさらに薄くすることが可能とな
る。
【0016】上述の(3)の構成においては、昇温判定
手段によって2個ターボチャージャへの切替条件が成立
していると判定された場合であっても、副ターボチャー
ジャの回転が十分に上昇しない間は切替遅延手段によっ
て2個ターボチャージャへの切替が遅延される。そのた
め、副ターボチャージャの回転が十分上昇した状態で2
個ターボチャージャへの切替えが可能となり、切替時に
おける過給圧の低下を最小に抑えることができる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの過
給圧制御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明
する。
【0018】第1実施例 図1ないし図6は、本発明の第1実施例を示しており、
とくに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合
を示している。図2において、1はエンジン、2はサー
ジタンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホー
ルド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜
#6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3a
によって連通されている。7、8は互いに並列に配置さ
れた主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。
ターボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8
aは排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれ
のコンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロッ
トル弁4を介してサージタンク2に接続されている。
【0019】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。双方のターボチャー
ジャ7、8の作動、停止を可能ならしめるために、副タ
ーボチャージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁1
7が、コンプレッサ8bき下流に吸気切替弁18が設け
られる。吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のと
きは、両方のターボチャージャ7、8が作動される。副
ターボチャージャ8のタービン8aの下流と主ターボチ
ャージャ7のタービン7aの下流とは、排気バイパス通
路40を介して連通可能となっている。排気バイパス通
路40には、この排気バイパス通路40を開閉する排気
バイパス弁41が設けられている。排気バイパス弁41
は、ダイヤフラム式アクチュエータ42によって開閉さ
れるようになっている。
【0020】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。吸気通路15はエアフローメータ
24を介してエアクリーナ23に接続される。排気通路
を形成するフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を
介して排気マフラーに接続される。吸気切替弁18はア
クチュエータ11によって開閉され、排気切替弁17は
ダイヤフラム式アクチュエータ16によって開閉される
ようになっている。ウエストゲートバルブ31は、アク
チュエータ9によって開閉されるようになっている。
【0021】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
【0022】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を弁開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ16を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは、吸気バイパス弁33を全閉するようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。
【0023】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42に大気圧を導入する第5の電磁弁32は、O
N、OFF制御でなく、デューティ制御される。同様
に、ウエストゲールバルブ31を作動させるアクチュエ
ータ9に負圧を導く第6の電磁弁44は、ON、OFF
制御でなく、デューティ制御される。デューティ制御
は、周知の通り、デューティ値により通電時間を制御す
ることであり、デジタル的に通電、非通電の割合を変え
ることにより、アナログ的に平均電流が可変制御され
る。なお、デューティ値は、1サイクルの時間に対する
通電時間の割合であり、1サイクル中の通電時間をA、
非通電時間をBとすると、デューティ値=A/(A+
B)×100(%)で表わされる。
【0024】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室42aに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32の
デューティ制御によって可変させることにより可変可能
となっている。ウエストゲートバルブ31の開度は、ア
クチュエータ9のダイヤフラム室9bに導入される過給
気の大気へのブリード量(リーク量)を第6の電磁弁4
4のデューティ制御によって可変させることにより可変
可能となっている。
【0025】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5、吸入空気量測定センサとしてのエア
フローメータ24、エンジン回転数センサ50、および
酸素センサ19が含まれる。エンジンコントロールコン
ピュータ29は、演算をするためのセントラルプロセッ
サユニット(CPU)、読み出し専用のメモリであるリ
ードオンリメモリ(ROM)、一時記憶用のランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力インターフェイス(I
/Oインターフェイス)、各種センサからのアナログ信
号をディジタル量に変換するA/Dコンバータを備えて
いる。
【0026】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図1に示すように、助走時間計測手段61、冷却時
間計測手段62、昇温時間累計算出手段63、昇温判定
手段64が形成されている。この助走時間計測手段6
1、冷却時間計測手段62、昇温時間累計算出手段6
3、昇温判定手段64はエンジンコントロールコンピュ
ータ29内に格納されるプログラムから構成されてい
る。
【0027】助走時間計測手段61は、副ターボチャー
ジャ8が排気バイパス弁41の開弁により助走回転する
際の時間を計測する機能を有している。排気バイパス弁
41の開弁時には、タービン8aに排気ガスが流入する
のでコンプレッサ8bが回転駆動されるが、この状態で
は吸気切替弁18が閉弁しているので、コンプレッサ8
bによって圧送される吸気の温度が上昇する。このよう
に、助走時間計測手段61は、副ターボチャージャ8が
助走回転される時間を計測し、副ターボチャージャ8の
コンプレッサ8bが温度上昇した吸気によって加熱され
る時間を計測する機能を有する。
【0028】冷却時間計測手段62は、排気バイパス弁
41の閉弁の際に放熱によって副ターボチャージャ8が
冷却される時間を計測する機能を有する。排気バイパス
弁41の閉弁時には、タービン8aに排気ガスが流入し
なくなるので、副ターボチャージャ8の回転数が低下し
副ターボチャージャ8は放熱によって冷却される。
【0029】昇温時間累計算出手段63は、助走時間計
測手段61によって計測される助走時間の累計時間から
冷却時間計測手段62によって計測される冷却時間の累
計時間を減算し、副ターボチャージャ8の昇温に有効な
昇温累積時間を算出する機能を有する。すなわち、昇温
時間累計算出手段63は、助走回転によってコンプレッ
サ8bが加熱された累計時間から助走回転停止によって
コンプレッサ8bが冷却されている累計時間を引き算す
ることにより、コンプレッサ8bの温度を間接的に推定
する機能を有している。
【0030】昇温判定手段64は、昇温時間累計算出手
段63によって算出された昇温累計時間と予め設定され
た設定時間とを比較し、昇温累計時間が設定時間を超え
る場合は優先的に主ターボチャージャ7および副ターボ
チャージャ8の双方による過給作動に切替えることを指
令する機能を有している。すなわち、昇温判定手段64
は、副ターボチャージャ8のコンプレッサ8bの温度が
所定値を超えた場合は、第1の電磁弁25および第4の
電磁弁28に作動信号を出力し、1個ターボチャージャ
から2個ターボチャージャへの切替えを行なう機能を有
している。
【0031】つぎに、第1実施例における作用について
説明する。高吸入空気量域では、吸気切替弁18と排気
切替弁17がともに開かれ、吸気バイパス弁10が閉じ
られる。これによって2個ターボチャージャ7、8が駆
動され、十分な過給空気量が得られ、出力が向上され
る。低速域でかつ高負荷時には、吸気切替弁18と排気
切替弁17がともに閉じられ、吸気バイパス弁33が開
かれる。これによって主ターボチャージャ7のみが駆動
される。低吸入空気量域で1個ターボチャージャとする
理由は、低吸入空気量域では1個ターボチャージャ過給
特性が2個ターボチャージャ過給特性より優れているか
らである。1個ターボチャージャとすることにより、過
給圧、トルクの立上りが早くなり、レスポンスが迅速と
なる。
【0032】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するとき、つまり1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18
および排気切替弁17が閉じられているときに排気バイ
パス弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに
吸気バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャー
ジャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替を
より円滑(切替時のショックを小さく)に行うことが可
能になる。副ターボチャージャ8の助走回転時には、吸
気切替弁18が閉弁しているため、コンプレッサ8bに
よって圧送される吸気の温度が上昇し、コンプレッサ8
bが加熱される。コンプレッサ8bが著しく加熱される
と、インペラ8cの機械的強度が低下するため、本実施
例ではコンプレッサ8bが所定の温度以上にならないよ
うに、ターボチャージャの切替制御が行なわれる。
【0033】図3ないし図6は、エンジンコントロール
コンピュータ29内における副ターボチャージャ8のコ
ンプレッサ8bの温度上昇を抑制する制御の処理手順を
示している。ステップ101において、過給圧制御のル
ーチンが開始され、ステップ102に進んでエンジン回
転数NEが3000rpmよりも高回転か否かが判断さ
れる。ステップ102で、エンジン回転数NEが300
0rpmよりも高回転であると判断された場合は、ステ
ップ103に進み、排気切替弁17を駆動する第4の電
磁弁(VSV4)28をONとする旨のフラグが立てら
れているか否かが判断される。ここで、フラグに基づい
て第4の電磁弁28がONであると判断された場合は、
図6のステップ143に進みリターンする。
【0034】ステップ102において、エンジン回転数
NEが3000rpmよりも低回転であると判断された
場合は、ステップ104に進む。ステップ103におい
て、第4の電磁弁28をONとするフラグが立っていな
いと判断された場合は、同様にステップ104に進む。
ステップ104では、吸入空気量Gaが130g/se
cよりも多いか否かが判断される。ここで、吸入空気量
Gaが130g/secよりも多いと判断された場合
は、ステップ105に進み、エンジン回転数NEが35
00rpmよりも高回転であるか否かが判断される。
【0035】ステップ105において、エンジン回転数
NEが3500rpmよりも高回転であると判断された
場合は、図6のステップ106に進み、第4の電磁弁2
8がONとされる。これにより、排気切替弁17が開弁
される。つぎに、ステップ107に進み、第1の電磁弁
(VSV1)25がONとされ、吸気切替弁18が開弁
される。ステップ107の処理が終了すると、ステップ
108に進み第4の電磁弁28がONである旨のフラグ
を立て、ステップ109に進む。
【0036】ステップ109では、排気バイパス弁42
を駆動する第5の電磁弁32の作動時間をカウントする
エンジンコントロールコンピュータ29のカウンタがリ
セットされる。つぎに、ステップ110に進み、第5の
電磁弁32のデューティ比がゼロにリセットされ、ステ
ップ143に進んでリターンする。これにより、第5の
電磁弁32を介してアクチュエータ42のダイヤフラム
室42aに大気が導入され、排気バイパス弁42は閉弁
される。
【0037】ステップ104において、吸入空気量Ga
が130g/secよりも少ないと判断された場合は、
ステップ111に進む。同様に、ステップ105でエン
ジン回転数NEが3500rpmよりも低回転であると
判断された場合は、ステップ111に進む。ステップ1
11では、排気切替弁17を駆動する第4の電磁弁28
をOFFとする旨のフラグが立てられていないか否かが
判断される。つまり、ステップ111では2個ターボチ
ャージャから1個ターボチャージャへ切替った初期状態
におけるフラグの判定が行なわれる。ステップ111に
おいて、第4の電磁弁28をOFFとするフラグが立て
られていないと判断された場合は、ステップ112に進
む。
【0038】ステップ112では、過給圧PMが125
0mmHgalsよりも高くなっているか否かが判断さ
れる。ここで、過給圧PMが1250mmHgalsよ
りも高いと判断された場合は、ステップ113に進み、
目標過給圧を下げるために、排気バイパス弁41を駆動
する第5の電磁弁32のデューティ比が小とされ、アク
チュエータ42に供給される過給気のブリード量が減少
される。つぎに、図4のステップ114に進んで、第5
の電磁弁32のデューティ比がゼロよりも小であるか否
かが判断される。
【0039】ステップ114において、第5の電磁弁3
2のデューティ比がゼロよりも小であると判断された場
合は、ステップ115に進んで、デューティ比はゼロに
リセットされる。つまり、デューティ比は0%以下はな
いので、ステップ113のデューティ比の減算によって
デューティ比が0%以下となった場合は、ステップ11
4およびステップ115でデューティ比の補正が行なわ
れる。なお、ステップ114で第5の電磁弁32のデュ
ーティ比がゼロよりも大であると判断された場合は、ス
テップ115を超えて図5のステップ116に進む。
【0040】ステップ116では、吸気バイパス弁18
を駆動する第3の電磁弁(VSV3)27がONとさ
れ、これによって吸気バイパス弁18は閉弁される。ス
テップ116の処理が終了すると、ステップ117に進
み、排気バイパス弁41を駆動する第5の電磁弁32が
フィードバック制御されている時間のカウントが開始さ
れる。すなわち、ここでは、副ターボチャージャ8が排
気バイパス弁41の開弁により助走回転する際の時間
が、助走時間計測手段61としてのコンピュータ内のカ
ウンタによって計測される。この時間を計測することに
より、副ターボチャージャ8のコンプレッサ8bの加熱
度が計測可能となる。この助走時間は、エンジン起動後
からエンジン停止に至るまで累積される。
【0041】図5のステップ132では、排気バイパス
弁41を駆動する第5の電磁弁32の閉弁時、すなわち
第5の電磁弁32がフィードバック制御されていない時
間のカウントが開始される。この時間を冷却時間計測手
段62としてのコンピュータ内のカウンタによって計測
することにより、副ターボチャージャ8のコンプレッサ
8bの冷却の度合が計測可能となる。この冷却時間は、
副ターボチャージャ8の最初の加熱後からエンジン停止
に至るまで累積される。
【0042】エンジンコントロールコンピュータ29内
では、助走時間計測手段61によって計測される助走時
間の累計時間から冷却時間計測手段62によって計測さ
れる冷却時間の累計時間が減算される。これは、図1に
示す昇温時間累計算出手段63によって行なわれ、副タ
ーボチャージャ8のコンプレッサ8bの昇温に有効な昇
温累計時間が算出される。
【0043】昇温累計時間が算出されると、図5のステ
ップ118に進み、算出された昇温累計時間と予め設定
された設定時間とが比較される。ここで、昇温累計時間
が設定時間に達していると判断された場合はステップ1
19へ進む。ステップ119では、昇温累計時間が設定
時間に置換されステップ120に進む。ステップ120
では、吸入空気量Gaが100g/secよりも多いか
否かが判断される。ステップ120で吸入空気量Gaが
100g/secよりも多いと判断された場合は、ステ
ップ106に進み、上述したように1個ターボチャージ
ャから2個ターボチャージャへの切替が開始される。ス
テップ118で昇温累積時間が設定時間に達していない
と判断された場合は、ステップ143に進み、リターン
される。
【0044】図3のステップ112において、過給圧が
1250mmHgalsよりも低いと判断された場合
は、ステップ121に進み、スロットル開度TAが60
degを超えているか否かが判断される。ここで、スロ
ットル開度TAが60degを超えていると判断された
場合は、ステップ122に進み、過給圧PMが1100
mmHgalsよりも高いか否かが判断される。ステッ
プ122で過給圧PMの判定を行なうのは、ターボラグ
により過給圧が上昇するのが遅れるからであり、過給圧
PMが所定値以上になっていると判断された際に、図4
のステップ123へ進む。
【0045】ステップ123では、排気バイパス弁41
を駆動する第5の電磁弁32のデューティ制御が初めて
行なわれるか否かが判断される。ここで、排気バイパス
弁41のデューティ制御が初めて行なわれる場合は、ス
テップ124に進み、スキップ制御が行なわれる。スキ
ップ制御は、排気バイパス弁41における開弁開始時の
駆動力と開弁終了時の駆動力に差があるために必要な制
御である。すなわち、排気バイパス弁41の駆動力には
ヒステリシスが存在し、これに対応するためにデューテ
ィ比を積分定数値によって補正するスキップ制御が行な
われる。
【0046】ステップ124の処理が終了すると、ステ
ップ125に進み、第5の電磁弁32のデューティ制御
の初期ステップが完了した旨のフラグが立てられ、ステ
ップ126に進む。ステップ123において、第5の電
磁弁32のデューティ制御が初めて行なわれるのではな
いと判断された場合は、ステップ128に進んでデュー
ティ比2%が付加され、その後、ステップ126に進
む。
【0047】ステップ126においては、第5の電磁弁
32のデューティ比が100%に達しているか否かが判
断される。ここで、第5の電磁弁32のデューティ比が
100%に達していると判断された場合は、ステップ1
27に進み、第5の電磁弁32のデューティ比を100
%とし、図5のステップ116に進む。ステップ116
では、上述したように、吸気バイパス弁33を駆動する
第3の電磁弁27がONとされ、ステップ117に進ん
で排気バイパス弁41を駆動する第5の電磁弁32のフ
ィードバック制御による開弁時間のカウントが行われ
る。
【0048】図3のステップ121でスロットル開度T
Aが60degよりも小さいと判断された場合は、図
のステップ130に進む。図3のステップ122で過給
圧PMが1100mmHgalsよりも低いと判断され
た場合は、同様にステップ130に進む。ステップ13
0においては、第5の電磁弁32のデューティ比が0%
にリセットされる。この処理が終了すると、ステップ1
31に進み、第5の電磁弁32のデューティ比が0%と
された旨のフラグが立てられる。すなわち、この状態で
は排気バイパス弁41を駆動するアクチュエータ42に
供給される正圧はすべてブリードされ、排気バイパス弁
41は閉弁される。
【0049】ステップ131の処理が終了すると、ステ
ップ132に進み、排気バイパス弁41を駆動する第5
の電磁弁32の閉弁時間のカウントが開始される。ここ
では、排気バイパス弁41の閉弁の際に副ターボチャー
ジャ8が放熱によって冷却される時間が冷却時間計測手
段62としてのコンピュータ内のカウンタによって計測
される。ここでは、前述した昇温累計時間から冷却時間
が減算される。ステップ133では、算出された昇温累
計時間の比較が行われ、昇温累計時間がゼロよりも小さ
いか否かが判断される。ここで、算出された昇温累計時
間がゼロよりも小さい場合は、ステップ134に進み、
昇温累計時間がゼロに置換される。
【0050】ステップ134で昇温累計時間がゼロに置
換されると、ステップ135に進み、排気切替弁17を
駆動する第4の電磁弁28をONとした旨のフラグが立
てられているか否かが判断される。すなわち、排気切替
弁17が全開であるか否かが判断される。ここで、排気
切替弁17が全開であると判断された場合は、図6のス
テップ136に進み、吸気切替弁18を駆動する第1の
電磁弁25がOFFとされ、吸気切替弁18が閉弁され
る。
【0051】ステップ137では、第1の電磁弁25が
OFFとされた1秒後に、排気切替弁17を駆動する第
4の電磁弁28がOFFとされ、排気切替弁17が閉弁
される。ステップ137の処理が終了すると、ステップ
138に進み、吸気バイパス弁18を駆動する第3の電
磁弁27がOFFとされる。これによって、吸気バイパ
ス弁18が開弁され、2個ターボチャージャから1個タ
ーボチャージャへの切替えが行なわれる。
【0052】ステップ138で第3の電磁弁27がOF
Fとされると、ステップ139に進み、第4の電磁弁2
8がOFFとされた旨のフラグが立てられ、ステップ1
43に進んでリターンされる。
【0053】図5のステップ135において、第4の電
磁弁28をONとするフラグが立てられていないと判断
された場合、すなわち2個ターボチャージャであると判
断された場合は、図6のステップ140に進み、過給圧
PMが200mmHgalsよりも低いか否かが判断さ
れる。ここで、過給圧PMが200mmHgalsより
も低いと判断された場合は、ステップ141に進み、第
1の電磁弁25がONとされ、吸気切替弁18が開弁さ
れる。この処理が終了すると、ステップ143に進み、
リターンされる。
【0054】ステップ140において、過給圧PMが2
00mmHgよりも高いと判断された場合は、ステップ
142に進み、第1の電磁弁25がOFFとされ、吸気
切替弁18が閉弁される。吸気切替弁18が閉弁される
と、ステップ143に進み、リターンされる。
【0055】このように、本実施例では、図5の2点鎖
線で囲まれた処理S1 に示すように、コンピュータ内の
カウンタによって計測される助走時間の累計時間から冷
却時間の累計時間を減算し、副ターボチャージャ8のコ
ンプレッサ8bの昇温に有効な昇温累計時間が昇温時間
累計算出手段63によって算出されるので、助走回転に
よって副ターボチャージャ8のコンプレッサ8bの温度
がどのくらい上昇しているかを推定することが可能とな
る。そして、コンプレッサ8bの温度が所定値を超えて
いる場合は、図1に示すように、昇温判定手段64から
第1の電磁弁25および第4の電磁弁28に作動信号が
出力され、優先的に1個ターボチャージャから2個ター
ボチャージャへの切替えが行なわれる。そのため、導入
される外気によってコンプレッサ8bを冷却することが
でき、コンプレッサ8bのインペラ(翼車)8cの肉厚
を薄くしても、十分な機械的強度を維持することができ
る。
【0056】なお、インペラ8cは一般にアルミダイキ
ャストから構成されるが、コンプレッサ8bの温度が高
くなった場合は確実にコンプレッサ8bを冷却すること
ができるため、コンプレッサ8bを金属よりも軽い樹脂
製とすることも可能となる。
【0057】第2実施例 図7ないし図10は、本発明の第2実施例を示してい
る。第2実施例が第1実施例と異なるところは、昇温累
計時間を補正する補正手段の有無であり、その他の部分
は第1実施例に準じるので、準じる部分に第1実施例と
同一の符号を付すことにより準じる部分の説明を省略し
異なる部分についてのみ説明する。後述する他の実施例
も同様とする。
【0058】本実施例では、図7に示すように、昇温時
間累計算出手段63と昇温判定手段64との間に、補正
手段201が設けられている。副ターボチャージャ8の
コンプレッサ8bに導入される吸気の温度は、外気温の
変化によって左右されることから、外気温が変化すると
副ターボチャージャ8のコンプレッサ8bの温度の上昇
速度が異なってくる。そこで、本実施例では外気温の変
化に基づいて算出された副ターボチャージャ8の昇温累
計時間を補正手段201によって補正するようにしてい
る。
【0059】図8は、昇温累計時間の補正を行なう制御
の処理手順を示している。図8に示すように、ステップ
116の処理が完了すると、ステップ117に進み、排
気バイパス弁41を駆動する第5の電磁弁32の開弁に
よる助走時間のカウントが行なわれる。つぎに、ステッ
プ211に進んで外気温度(THA)に基づく判定条件
Aが求められる。この判定条件Aは、後述するマップM
から求められる。判定条件Aが求められると、ステップ
212に進み、排気バイパス弁17を駆動する第5の電
磁弁32の開弁による昇温累計時間と、判定値Aとが比
較される。
【0060】ステップ212において、昇温累計時間と
判定条件Aとの比較の結果、昇温累計時間が判定条件A
よりも大きいと判断された場合は、ステップ213に進
み、昇温累計時間が判定条件Aに置換され、ステップ1
20に進む。ステップ212において、昇温累計時間が
判定条件Aよりも小さいと判断された場合は、ステップ
120に進む。ステップ120では、第1実施例で説明
したように、吸入空気量Gaの判定が行なわれる。
【0061】図9は、外気温(THA)と判定条件であ
る昇温累計時間との関係を示すマップを示している。図
9に示すように、外気温が高くなると、助走累計時間が
短くなるように補正される。このように、本実施例で
は、図8の2点鎖線で囲まれた処理S2 を行なうことに
より、図10に示すように外気温が上昇した場合は判定
条件Aが小さくなり、副ターボチャージャ8のコンプレ
ッサ8bの温度が一定以上になることは確実に防止され
る。したがって、コンプレッサ8bのインペラ8cの肉
厚をさらに薄くすることが可能となり、インペラ8cの
軽量化によって過給レスポンスをさらに向上させること
ができる。
【0062】第3実施例 図11ないし図14は、本発明の第3実施例を示してい
る。図11に示すように、本実施例では、昇温判定手段
64の後に、切替遅延手段301が設けられている。切
替遅延手段301は、昇温判定手段64によって主ター
ボチャージャおよび副ターボチャージャ8の双方による
過給作動切替条件が成立していると判定された場合で
も、副ターボチャージャ8の助走回転が十分上昇するま
で双方のターボチャージャ7、8による過給作動への切
替を遅延させる機能を有している。
【0063】図12および図13は、1個ターボチャー
ジャから2個ターボチャージャへの遅延制御の処理手順
を示している。本制御手順は、第1実施例の制御手順に
準じており、同一の処理のステップには第1実施例と同
一の符号を付すことによりその処理内容の説明を省略
し、異なるステップのみについて説明する。図12にお
いて、ステップ120で吸入空気量Gaが100g/s
ecよりも多いと判断された場合は、ステップ311に
進み、排気バイパス弁41を駆動する第5の電磁弁32
の動作に基づき最小助走回転時間T2 がカウントされ
る。つまり、ここでは図14の特性に示すように、助走
回転が行なわれる毎に助走回転の最小時間がカウントさ
れる。ステップ311で第5の電磁弁32の動作に基づ
き最小助走回転時間がカウントされると、ステップ31
2に進み、最小助走回転時間T2 が設定値と比較され
る。この比較により、副ターボチャージャ8の助走回転
が十分に行なわれているか否かが判定可能となる。ここ
で、最小助走回転時間T2 が設定値と同じかあるいは設
定値を超えていると判断された場合は、すなわち、助走
回転が十分に行なわれていると判断された場合は、図1
3のステップ106に進む。
【0064】ステップ106では排気切替弁17を駆動
する第4の電磁弁28がONとされ、ステップ107で
は吸気切替弁18を駆動する第1の電磁弁25がONと
される。これによって、排気切替弁17と吸気切替弁1
8は共に開弁され、1個ターボチャージャから2個ター
ボチャージャへの切替えが行なわれる。ステップ108
では、第4の電磁弁28がONとされた旨のフラグが立
てられる。ステップ109では第5の電磁弁32の作動
に基づく昇温累計時間T1 のカウント値がリセットさ
れ、ステップ110では第5の電磁弁32のデューティ
比のリセットが行なわれる。ステップ110の処理が終
了すると、ステップ313に進み、第5の電磁弁32に
基づく最小助走回転時間T2 のカウント値のリセットが
行なわれる。
【0065】図12のステップ312において、第5の
電磁弁32の動作に基づく最小助走回転時間T2 が設定
値よりも短い場合は、副ターボチャージャ8の助走回転
がまだ十分でないとみなし、ステップ143に進み、リ
ターンされる。すなわち、副ターボチャージャ8の助走
回転が不十分である場合は、1個ターボチャージャから
2個ターボチャージャへの切替えが行なわれず、2個タ
ーボチャージャへの切替は遅延される。このように、ス
テップ311、312は切替遅延手段301を構成す
る。
【0066】図12のステップ132において、第5の
電磁弁32のカウントが行なわれると、ステップ314
に進み、上述と同様に第5の電磁弁32に基づく最小助
走回転時間T2 のカウント値がリセットされる。この処
理が完了すると、ステップ133に進み、以下第1実施
例と同様の処理が行なわれる。
【0067】図14は、1個ターボチャージャから2個
ターボチャージャへの切替時における各特性の変化を示
している。図14に示すように、第1実施例のように排
気バイパス弁41を駆動する第5の電磁弁32の動作に
基づく昇温累計時間T1 のカウント値が所定値に達し、
1個ターボチャージャから2個ターボチャージャへの切
替条件が成立した場合は、副ターボチャージャ8の助走
回転が十分に行なわれていない状態でも、2個ターボチ
ャージャへの切替えが行なわれる。そのため、2個ター
ボチャージャへの切替時には、過給圧の低下はまだ大き
く、切替時のトルクショックの低減が不十分である。
【0068】本実施例では、第5の電磁弁32の動作に
基づく昇温累計時間T1 のカウント値が所定値に達し、
1個ターボチャージャから2個ターボチャージャへの切
替条件が成立しても、上述したように、副ターボチャー
ジャ8の助走回転が十分に行なわれていない状態では、
2個ターボチャージャへの切替えが行なわれないように
なっている。以下、これについて詳述する。
【0069】排気バイパス弁41を駆動する第5の電磁
弁41の作動に基づく助走時間は、2つのカウンタによ
って計測されている。一方のカウンタは、第1実施例お
よび第2実施例で説明したように、昇温累計時間T1
より副ターボチャージャ8のコンプレッサ8bの温度が
所定値以上に上昇させないためのものである。このカウ
ンタは、第1実施例で説明したように、助走時間計測手
段61を構成する。他方のカウンタは、低吸入空気量域
側での2個ターボチャージャの切替条件成立直前におい
て、排気バイパス弁41が開弁したときからの副ターボ
チャージャ8の連続運転時間(最小助走回転時間T2
をカウントするものである。
【0070】図14に示すように、他方のカウンタCV
SV5Bのカウント値(最小助走回転時間T2 )が所定
値¥40に達していない場合は、一方のカウンタCVS
V5Aのカウント値(昇温累計時間T1 )が所定値¥F
0に達していても、2個ターボチャージャへの切替えは
行なわれない。一方のカウンタCVSV5Aのカウント
値が所定値¥FOに達し、かつ他方のカウンタCVSV
5Bのカウント値が所定値¥40に達しているときにの
み、1個ターボチャージャから2個ターボチャージャへ
の切替えが行なわれる。このように、双方のカウンタの
カウント値が所定値に達した時に、2個ターボチャージ
ャへの切替えが行なわれる。
【0071】上述のように、本実施例では図12および
図13の2点鎖線で囲まれた処理S3 を行なう。切替遅
延手段301により、副ターボチャージャ8の助走回転
が十分に行なわれるようになってから排気切替弁17お
よび吸気切替弁18の切替えが行なわれるので、切替時
における過給圧の著しい落ち込みが防止される。したが
って、2個ターボチャージャへの切替時におけるトルク
ショックが緩和され、乗心地の向上がはかれる。
【0072】上記各実施例では、吸気バイパス弁18を
設けて助走回転時におけるコンプレッサ8bによる吸気
温度の上昇を抑制する機能も付加されているが、本発明
のように助走回転時において副ターボチャージャ8によ
って圧送される吸気の温度が著しく上昇する際には、強
制的に2個ターボチャージャへ切替えて副ターボチャー
ジャ8のコンプレッサ8bの温度を低下させるようにす
れば、とくに吸気バイパス弁18を設ける構成としなく
ともよく、装置の簡素化がはかれる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る過給
機付エンジンの過給圧制御装置によれば、つぎのような
効果が得られる。
【0074】(イ)請求項1の過給機付エンジンの過給
圧制御装置においては、助走時間計測手段によって計測
される助走時間の累計時間から冷却時間計測手段によっ
て計測される冷却時間の累計時間を減算することによっ
て、副ターボチャージャの昇温に有効な昇温累計時間を
昇温時間累計算出手段によって算出し、この昇温累計時
間と予め設定された設定時間とを比較し、昇温累計時間
が設定時間を超える場合は、昇温判定手段によって優先
的に主ターボチャージャのみの過給作動から主ターボチ
ャージャおよび副ターボチャージャの双方による過給作
動への切替を行なうようにしたので、登板走行のような
加速運転が長く続き副ターボチャージャのコンプレッサ
の温度が著しく上昇するおそれがある場合でも、導入さ
れる外気によって副ターボチャージャのコンプレッサを
十分に冷却することができる。したがって、副ターボチ
ャージャのコンプレッサのインペラ(翼車)の肉厚を薄
くしても所望の機械的強度を維持することが可能とな
る。その結果、インペラの軽量化による過給レスポンス
の向上がはかれ、過給圧の低下に起因する切替時のトル
クショックを低減することができる。
【0075】(ロ)また、副ターボチャージャのコンプ
レッサの温度を測定する温度センサ等も不要となるの
で、装置の構成が簡素化できるとともに、制御精度を温
度センサ等を用いる場合よりも高めることができる。
【0076】(ハ)請求項2の過給機付エンジンの過給
圧制御装置においては、昇温時間累計算出手段により算
出された副ターボチャージャの昇温累計時間を外気温の
変化に基づいて補正する補正手段を設けているので、外
気温が上昇した場合は早目に2個ターボチャージャへの
切替が可能となり、副ターボチャージャのコンプレッサ
の著しい温度上昇を阻止することができる。したがっ
て、コンプレッサのインペラをさらに薄肉化するとが可
能となり、過給レスポンスをさらに改善することができ
る。
【0077】(ニ)請求項3の過給機付エンジンの過給
圧制御装置においては、昇温判定手段によって2個ター
ボチャージャへの切替条件が成立していると判定された
場合であっても、副ターボチャージャの回転が十分に上
昇しない間は切替遅延手段によって2個ターボチャージ
ャへの切替を遅延させるようにしたので、2個ターボチ
ャージャへの切替時の過給圧の低下を最小にすることが
できる。したがって、切替時のトルクショックをさらに
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る過給機付エンジンの
過給圧制御装置のブロック図である。
【図2】図1の装置を備えた過給機付エンジンの制御系
統図である。
【図3】図1の装置における制御の処理手順の一部を示
すフローチャートである。
【図4】図3に続くフローチャートである。
【図5】図4に続くフローチャートである。
【図6】図5に続くフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施例に係る過給機付エンジンの
過給圧制御装置のブロック図である。
【図8】図7の装置における制御の処理手順の一部を示
すフローチャートである。
【図9】図7の装置における外気温と判定条件との関係
を示すマップである。
【図10】図7の装置における外気温の変化と昇温累計
時間の補正との関係を示す特性図である。
【図11】本発明の第3実施例に係る過給機付エンジン
の過給圧制御装置のブロック図である。
【図12】図11の装置における制御の処理手順の一部
を示すフローチャートである。
【図13】図12に続くフローチャートである。
【図14】図11の装置における1個ターボチャージャ
から2個ターボチャージャへの切替時における各特性を
示す特性図である。
【図15】従来の過給機付エンジンの概略構成図であ
る。
【図16】図15の装置における1個ターボチャージャ
から2個ターボチャージャへの切替条件を示す特性図で
ある。
【図17】図15の装置における各バルブの切替動作と
副ターボチャージャによって圧送される吸気の温度との
関係を示す特性図である。
【図18】図15の装置における副ターボチャージャに
よって圧送される吸気の温度とコンプレッサのインペラ
の機械的強度との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 エンジン 7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 17 排気切替弁 18 吸気切替弁 25 第1の電磁弁 26 第4の電磁弁 29 エンジンコントロールコンピュータ 41 排気バイパス弁 61 助走時間計測手段 62 冷却時間計測手段 63 昇温時間累計算出手段 64 昇温判定手段 201 補正手段 301 切替遅延手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−115735(JP,A) 特開 平3−107528(JP,A) 特開 平1−195922(JP,A) 特開 昭59−145327(JP,A) 特開 平2−305321(JP,A) 特開 平2−191816(JP,A) 特開 平2−256826(JP,A) 特開 平3−217620(JP,A) 実開 昭63−54829(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、前記副ターボチャージャのコンプレッサ
    下流に吸気通路を開閉する吸気切替弁を設けるととも
    に、副ターボチャージャのタービン下流または上流に排
    気通路を開閉する排気切替弁を設け、低吸入空気量域で
    は前記吸気切替弁と排気切替弁を共に閉弁させることに
    より主ターボチャージャのみを過給作動させ、高吸入空
    気量域では前記吸気切替弁と排気切替弁とを共に開弁さ
    せることにより両方のターボチャージャを過給作動さ
    せ、主ターボチャージャのみの過給作動から両方のター
    ボチャージャによる過給作動への切替時に、副ターボチ
    ャージャの下流に設けられた排気バイパス弁を開弁し副
    ターボチャージャの助走回転を行なうようにした過給機
    付エンジンの過給圧制御装置において、 前記副ターボチャージャが排気バイパス弁の開弁により
    助走回転する際の時間を計測する助走時間計測手段と、 前記排気バイパス弁の閉弁の際に放熱によって副ターボ
    チャージャが冷却される時間を計測する冷却時間計測手
    段と、 前記助走時間計測手段によって計測される助走時間の累
    計時間から前記冷却時間計測手段によって計測される冷
    却時間の累計時間を減算し、副ターボチャージャの昇温
    に有効な昇温累計時間を算出する昇温時間累計算出手段
    と、 前記昇温時間累計算出手段によって算出された昇温累計
    時間と予め設定された設定時間とを比較し、昇温累計時
    間が設定時間を超える場合は優先的に主ターボチャージ
    ャおよび副ターボチャージャの双方による過給作動に切
    替えることを指令する昇温判定手段と、 を具備したことを特徴とする過給機付エンジンの過給圧
    制御装置。
  2. 【請求項2】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、前記副ターボチャージャのコンプレッサ
    下流に吸気通路を開閉する吸気切替弁を設けるととも
    に、副ターボチャージャのタービン下流または上流に排
    気通路を開閉する排気切替弁を設け、低吸入空気量域で
    は前記吸気切替弁と排気切替弁を共に閉弁させることに
    より主ターボチャージャのみを過給作動させ、高吸入空
    気量域では前記吸気切替弁と排気切替弁とを共に開弁さ
    せることにより両方のターボチャージャを過給作動さ
    せ、主ターボチャージャのみの過給作動から両方のター
    ボチャージャによる過給作動への切替時に、副ターボチ
    ャージャの下流に設けられた排気バイパス弁を開弁し副
    ターボチャージャの助走回転を行なうようにした過給機
    付エンジンの過給圧制御装置において、 前記副ターボチャージャが排気バイパス弁の開弁により
    助走回転する際の時間を計測する助走時間計測手段と、 前記排気バイパス弁の閉弁の際に放熱によって副ターボ
    チャージャが冷却される時間を計測する冷却時間計測手
    段と、 前記助走時間計測手段によって計測される助走時間の累
    計時間から前記冷却時間計測手段によって計測される冷
    却時間の累計時間を減算し、副ターボチャージャの昇温
    に有効な昇温累計時間を算出する昇温時間累計算出手段
    と、 前記昇温時間累計算出手段により算出された副ターボチ
    ャージャの昇温累計時間を外気温の変化に基づいて補正
    する補正手段と、 前記補正手段によって算出された昇温時間と予め設定さ
    れた設定時間とを比較し、昇温時間が設定時間を超える
    場合は優先的に主ターボチャージャおよび副ターボチャ
    ージャの双方による過給作動に切替えることを指令する
    昇温判定手段と、 を具備したことを特徴とする過給機付エンジンの過給圧
    制御装置。
  3. 【請求項3】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、前記副ターボチャージャのコンプレッサ
    下流に吸気通路を開閉する吸気切替弁を設けるととも
    に、副ターボチャージャのタービン下流または上流に排
    気通路を開閉する排気切替弁を設け、低吸入空気量域で
    は前記吸気切替弁と排気切替弁を共に閉弁させることに
    より主ターボチャージャのみを過給作動させ、高吸入空
    気量域では前記吸気切替弁と排気切替弁とを共に開弁さ
    せることにより両方のターボチャージャを過給作動さ
    せ、主ターボチャージャのみの過給作動から両方のター
    ボチャージャによる過給作動への切替時に、副ターボチ
    ャージャの下流に設けられた排気バイパス弁を開弁し副
    ターボチャージャの助走回転う行なうようにした過給機
    付エンジンの過給圧制御装置において、 前記副ターボチャージャが排気バイパス弁の開弁により
    助走回転する際の時間を計測する助走時間計測手段と、 前記排気バイパス弁の閉弁の際に放熱によって副ターボ
    チャージャが冷却される時間を計測する冷却時間計測手
    段と、 前記助走時間計測手段によって計測される助走時間の累
    計時間から前記冷却時間計測手段によって計測される冷
    却時間の累計時間を減算し、副ターボチャージャの昇温
    に有効な昇温累計時間を算出する昇温時間累計算出手段
    と、 前記昇温時間累計算出手段によって算出された昇温累計
    時間と予め設定された設定時間とを比較し、昇温累計時
    間が設定時間を超える場合は優先的に主ターボチャージ
    ャおよび副ターボチャージャの双方による過給作動に切
    替えることを指令する昇温判定手段と、 前記昇温判定手段によって主ターボチャージャおよび副
    ターボチャージャの双方による過給作動切替条件が成立
    していると判定された場合でも、副ターボチャージャの
    助走回転が十分上昇するまで双方のターボチャージャに
    よる過給作動への切替を遅延させる切替遅延手段と、 を具備したことを特徴とする過給機付エンジンの過給圧
    制御装置。
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