JP2737026B2 - 静電荷像現像用現像剤 - Google Patents

静電荷像現像用現像剤

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JP2737026B2
JP2737026B2 JP2295418A JP29541890A JP2737026B2 JP 2737026 B2 JP2737026 B2 JP 2737026B2 JP 2295418 A JP2295418 A JP 2295418A JP 29541890 A JP29541890 A JP 29541890A JP 2737026 B2 JP2737026 B2 JP 2737026B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法に用
いられる静電荷像現像用現像剤に関する。
[従来の技術] 従来、電子写真法としては米国特許第2,297,691号明
細書、特公昭42-23910号公報及び特公昭43-24748号公報
等に記載されている如く多数の方法が知られているが、
一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光
体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用
いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を
転写した後、加熱、圧力或いは溶剤蒸気などにより定着
し複写物を得るものである。
上述の最終工程であるトナー像を紙などのシートに定
着する工程に関して種々の方法や装置が開発されている
が、現在最も一般的な方法は熱ローラーによる圧着加熱
方式である。
加熱ローラーによる圧着加熱方式はトナーに対し離型
性を有する表面を形成した熱ローラーの表面に被定着シ
ートのトナー像面を加圧下で接触しながら通過せしめる
ことにより定着を行なうものである。この方法は加熱ロ
ーラー表面と被定着シートのトナー像とが加圧下で接触
するため、トナー像を被定着シート上に融着する際の熱
効率が極めて良好であり、迅速に定着を行なうことがで
き、高速度電子写真複写機において非常に有効である。
このような定着方法において、定着性を向上させるた
めに酸成分を含有する結着樹脂の使用が特開昭55-13486
1号公報で提案されている。しかしながら、この様な結
着樹脂を用いたトナーは、高湿下での帯電不足、低湿下
での帯電過剰を生じ易いなど環境変動の影響を受け易
い。又、カブリ、画像濃度など十分な現像性が得られな
いこともある。
このように定着性、耐オフセット性を向上させるため
に、トナー結着樹脂中に酸成分或いは酸無水物成分を樹
脂構成成分として含有せしめることが行われている。し
かし、そのような結着樹脂を用いた場合には、高湿下に
おける吸着水分量が増加するために帯電量低下を引き起
こし、濃度低下を引き起こし、更に低湿下においては、
負帯電性が過剰になり過ぎるために、カブリや濃度低下
を生じることがある。このように、トナーの定着性能、
耐オフセット性能を満足するとともに、トナーの帯電性
能においても十分な性能を与えることが求められてい
る。
帯電特性を制御するために、トナー中に電荷制御剤を
主に帯電付与を目的として添加することが広く行われて
いる。電荷制御剤を添加されたトナーにおける帯電特性
は、結着樹脂の種類と電荷制御剤の種類の組み合わせに
より異なる。このような電荷制御剤の中で、モノアゾ染
料の金属錯体を用いることが知られている。
このようなモノアゾ染料の金属錯体を含有せしめたト
ナーは優れた帯電特性を有するが、スリーブ等のトナー
担持体に付着し易く、複写を続けるとトナー担持体を汚
染し、画像濃度の低下を引き起こすという大きな難点を
持っている。又、そのままではトナーの流動性が低く、
画質の低下を招く。
これらを改善、解消し、優れた現像剤とするにはシリ
カ、アルミナ、酸化チタン等の流動性向上剤を添加しな
ければならない。しかし、流動性向上剤はそれ自身が帯
電性を有するとともに、現像剤中に含有せしめた場合
に、現像剤の摩擦帯電特性を大きく変化させる作用があ
る。これらの流動性向上剤のうち、あるものは低温低湿
下での摩擦帯電量を過剰にする傾向を有し、又あるもの
は高温高湿下での摩擦帯電量を低下し過ぎる傾向を有す
る。又、摩擦帯電量の環境依存性が比較的小さいものは
流動性付与、トナーへの付着性の面で劣ることが少なく
ない。
又、トナーの帯電量と流動性向上剤などの添加剤を加
えた後の現像剤の帯電量は、多くの場合同一ではなく、
又ある条件下で同じであっても環境条件、構成比等で変
わってしまう。そのため現像剤を使用中にトナーと流動
性向上剤が剥離し、その構成比が変化すると帯電量変
化、画像濃度変化が生じてしまう。そこで流動性向上剤
にはトナーから剥離しにくいこと、構成比が変化しない
ことが望まれている。
このように現在のところ、現像剤の湿度依存性を少な
くし、且つ高い流動性を付与し、構成比の安定な優れた
流動性向上剤、或いはそれを実現する手段、方法が求め
られている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述の如き問題点を解決した静電荷
像現像用現像剤を提供するものである。
即ち、本発明の目的は、定着性を損なうことなくカブ
リがなく高濃度の画像が得られる静電荷像現像用現像剤
を提供するものである。
更に本発明の他の目的は、環境変動に影響されること
なく、低湿下及び高湿下においても良好な画像を与える
静電荷像現像用現像剤を提供するものである。
更に本発明の他の目的は、高速機においても安定して
良好な画像を与え、適用機種を選ばない静電荷像現像用
現像剤を提供するものである。
[課題を解決するための手段及び作用] 具体的には、本発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤
及び電荷制御剤を含有するトナーと流動性向上剤とを含
有する静電荷像現像用現像剤において、 トナーは、酸価が2乃至70mgKOH/gの結着樹脂、着色
剤及びモノアゾ染料の金属錯体を少なくとも含有し、 ヒドロキシル基を2基以上有するモノアゾ染料がトナ
ーに内添又は外添されていることを特徴とする静電荷像
現像用現像剤に関する。
更に本発明に関して詳しく説明する。
本発明の現像剤においては、定着性、耐オフセット
性、耐ブロッキング性を向上するために、結着樹脂中に
酸成分を含有している。従来はこのように結着樹脂中に
酸成分を含有せしめると帯電量の環境依存性が悪化し、
低湿下での帯電量過剰、高湿下での帯電量不足を引き起
こす傾向があった。そこで本発明者らは、十分な定着性
能を保持しつつ帯電量の環境依存性を安定化し、鮮明な
画像を得るために鋭意検討した結果、少なくともトナー
中にモノアゾ染料の金属錯体を含有し、かつ、現像剤中
にヒドロキシル基を2基以上有するモノアゾ染料を含有
せしめることによって帯電量の環境依存性が良好化し、
低湿下での帯電量過剰、高湿下での帯電量不足を抑制す
るとともに、良好な画像が安定して得られることを見い
だした。
本発明における結着樹脂中の酸成分或いは酸無水物成
分に由来する酸価は、高温高湿下における吸水性を抑
え、現像剤の流動性を得、トナーの良好な帯電特性を得
るため100mgKOH/g以下である。酸価が100mgKOH/gを越え
ると、高温高湿下において現像剤の流動性が低下し、得
られる複写画像はがさついたものになる。又帯電量の環
境依存性が大きくなり、低湿下での帯電量過剰による画
像濃度の低下現象が発生する。
本発明における結着樹脂としては、少なくともビニル
系重合体を含有する結着樹脂が好ましい。特にスチレ
ン、アクリルエステル類を構成成分として含有する樹脂
がより好ましい。
結着樹脂成分がスチレン或いはアクリルエステルを主
構成成分としている樹脂においては、結着樹脂中の酸成
分或いは酸無水物成分に由来する全酸価は、2mgKOH/g以
上、70mgKOH/g以下が好ましい。酸価が2mgKOH/g未満の
場合には結着樹脂の臨界表面張力が低下し、定着ローラ
ーとの親和性が増加するためにトナーと定着ローラーと
が離型し難くなり、オフセットを発生し易くなる。又、
70mgKOH/gを越える場合には、高温高湿下で耐久性能が
やや劣り、画像濃度の低下を引き起こすことがある。
本発明における必須の構成要素として、モノアゾ染料
の金属錯体を含有することが挙げられる。酸価を有する
樹脂を用いたトナーと鉄などの金属或いは酸化鉄などの
金属酸化物との摩擦帯電では、酸価を有する樹脂を用い
たトナーは高い帯電量を有するとともに、環境依存性も
激しく、更に帯電量の立ち上がりが遅く飽和摩擦帯電量
に達するまでの時間が長い。しかし、酸価を有する樹脂
を用いたトナー中にモノアゾ染料の金属錯体を含有せし
めた場合には、これらを含有しない場合より摩擦帯電量
が低くなるとともに、トナー帯電量の環境依存性も良好
化し、帯電量の立ち上がりも早くなり、すぐに飽和摩擦
帯電量に達する。又、負摩擦帯電量が低くなることか
ら、電荷制御剤として正帯電性の高いものを選べば、定
着性能が優れた正帯電性トナーが得られる。
本発明のモノアゾ染料の金属錯体は、下記一般式
(I)に示す構造の錯体がトナー中への分散性を考慮す
ると好ましい。
〔式中、MはCrIII、FeIII、CoIII、CuI、CuII又はZnII
を示し、A はH 、アルカリ金属又は炭素数8以下の
4級アンモニウムを示し、R1とR2は水素、ハロゲン原
子、ニトロ基又はアルキル基を示し、R3は水素、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基、アルキル基、或いは、ハロゲン原子又はニトロ基を
有しても良いアリール基を有するカルバモイル基を示
す。〕 トナー中におけるこのようなモノアゾ染料のクロム錯
体、鉄錯体或いはコバルト錯体の含有量は、結着樹脂の
構成成分、酸価、分子量等によって決定されるもので一
義的に限定されないが、結着樹脂100重量部に対して0.0
1〜6重量部である。0.01重量部未満であると本発明の
効果をほとんど示さず、6重量部を超えると錯体の分散
性が悪く、得られる画像にカブリを生じる。より好まし
くは、4重量部以下である。4重量部を超えるとトナー
担持体への付着量が多くなり、多量の複写を行った場合
に画像濃度の低下を引き起こす。
本発明必須の構成要素は、ヒドロキシル基を2基以上
有するモノアゾ染料を含有することである。
アゾ染料を着色剤として、二成分現像剤におけるトナ
ー中に含有せしめることは、良く知られている。しか
し、着色剤として用いられるアゾ染料は、金属塩化され
ているものが多く、それらは吸水性も高く、本発明のア
ゾ染料とは、目的、効果、構成を全く異にする。又、特
開昭63-73270号公報には、電荷付与を目的としてアゾ染
料をトナー組成物として含有せしめることが提案されて
いる。しかしそこに示されたアゾ染料の構造は本発明の
ものとは異なり、本発明に示される効果を示さず、本発
明とは別個のものである。
本発明者らは、複写における画像濃度の安定性を得る
ことを目的として、トナーと流動性向上剤の組成比の一
定化について鋭意検討したところによると、アゾ染料が
カルボン酸金属塩基或いはスルホン酸金属塩基を有する
場合には、染料の吸水性が高く、得られる現像剤の摩擦
帯電量及び複写画像濃度の環境依存性が大きいため、実
用上問題がある。そこで、アゾ染料における極性基をほ
とんどなくすと、トナーと流動性向上剤が遊離し、それ
らの組成比が一定化せず、目的を達成しない。しかし、
アゾ染料が二基以上のヒドロキシル基を有する場合に
は、摩擦帯電量及び画像濃度の環境依存性は少なく、又
トナーと流動性向上剤の組成比が安定化する。又少なく
とも二つのヒドロキシル基は、アゾ染料における二つの
芳香環上に少なくとも一つずつあるほうが流動性向上剤
との親和性の面から好ましい。
さらに、本発明のヒドロキシル基を2基以上有するモ
ノアゾ染料は、画像濃度の安定性を考慮すると下記一般
式(II)で表される化合物であることがより好ましい。
〔式中、R4及びR5は水素、ハロゲン原子、ニトロ基又
はアルキル基を示し、R6は水素、ハロゲン原子、ニト
ロ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルキル基、
或いは、ハロゲン原子又はニトロ基を有しても良いアリ
ール基を有するカルバモイル基を示す。〕 このモノアゾ染料をトナー中に含有せしめることで、
モノアゾ染料の金属錯体だけをトナー中に含有せしめた
場合より、現像剤の帯電量の環境依存性が安定化すると
ともに、トナーと流動性向上剤の構成比が変化しにくく
なったために、複写中における現像剤の帯電量が安定
し、高湿・低湿にかかわらず、高い濃度の画像が安定に
得られる。これはヒドロキシル基を2基以上有するモノ
アゾ染料のために、流動性向上剤がトナー表面から剥離
しにくくなったためである。
又、本発明のモノアゾ染料は、トナー中にモノアゾ染
料の金属錯体を含有しない場合にはその効果を発揮しな
い。
本発明のヒドロキシル基を2基以上有するモノアゾ染
料は、モノアゾ染料の金属錯体における配位子と同一の
化合物がより好ましい。異なると低温低湿下においてカ
ブリを生じ易くなる。
本発明における現像剤中のヒドロキシル基を2基以上
有するモノアゾ染料の含有量は、トナー中にアゾ染料を
添加する方法、結着樹脂の構成成分、酸価、分子量、モ
ノアゾ染料の金属錯体の含有量、含有される電荷制御剤
の種類と含有量等により決定されるもので、一義的には
限定することはできないが、結着樹脂100重量部に対
し、0.001重量部以上5重量部以下が好ましい。0.001重
量部未満であると本発明の効果が現れにくい。又5重量
部を越えると、現像剤の吸水性が増加し、高湿下で画像
濃度の低下を引き起こすとともに、モノアゾ染料がトナ
ー中の他の材料の均一分散を阻害し、画像上にカブリを
生じる。より好ましくは、0.005重量部以上、3重量部
以下である。0.005重量部未満であると均一分散が難し
くカブリを生じ易い。3重量部を越えると多量に複写し
た場合に、モノアゾ染料の一部が現像剤の担持体に付着
し、画像濃度の低下を引き起こし易い。
本発明においては、ヒドロキシル基を2基以上有する
モノアゾ染料が、トナー中における存在量にかかわら
ず、複写機内現像容器中のトナーにおいてトナー表面上
に存在することが実質上重要である。つまり、複写機内
にある程度放置されたトナーにおいて、トナー表面上に
存在するモノアゾ染料の金属錯体を基準(100重量%)
した時、トナー表面上のヒドロキシル基を2基以上有す
るアゾ染料が、0.1重量%以上存在することが好まし
く、5重量%以上がより好ましい。また、他に本発明に
おける錯体の中心金属と同じ金属を有する錯体又は塩等
を電荷制御剤として含有している場合には、それらとモ
ノアゾ染料の金属高のトナー表面上に存在する重量の0.
1重量%以上存在することが好ましく、5重量%以上存
在することがより好ましい。ヒドロキシル基を2基以上
有するモノアゾ染料が5重量%未満であると、複写機の
現像器内で長い間現像剤を消費されない状況でトナー担
持体との摩擦を繰り返した場合、表面上のアゾ染料が除
かれ、本発明の効果を現さなくなることがある。より好
ましくは、10重量%以上である。本発明のモノアゾ染料
が10重量%未満だと、多量に複写中、トナーと流動性向
上剤との構成比がやや変化する傾向がある。
ここで言う「複写機内にある程度放置されたトナーに
おいて、トナー表面上に存在するモノアゾ染料の金属錯
体を基準にしたとき、ヒドロキシル基を2基以上有する
モノアゾ染料が5重量%以上存在する」状態とは、次の
ような実験を行ったときの分析値、実験値とする。
1リットルのポリプロピレン製カップに現像剤100gを
入れ、温度50℃で1週間放置する。その後、この現像剤
10gに対し、エタノール10gを加え、30秒間振とうした
後、濾過し、濾液に金属錯体、アゾ染料を収集する。表
面上の金属錯体、アゾ染料の存在比は、このとき収集さ
れた重量比とする。収集された化合物を好ましくはカラ
ムクロマトにより樹脂成分と分離し、更に液体クロマト
グラフィーで分離、分析して両者の比率を求める。定量
は、検量線法によるのが好ましい。この分析値を換算し
た結果、モノアゾ染料の金属錯体を基準にしたとき、ヒ
ドロキシル基を2基以上有するモノアゾ染料が5重量%
以上であることである。
本発明を実現する方法としては、例えば、結着樹脂と
して酸価が2乃至70mgKOH/gの樹脂を用い、モノアゾ染
料の金属錯体を含有し、モノアゾ染料を含まないもしく
は含むトナーに、モノアゾ染料と流動性向上剤を外添す
る方法、酸価が2乃至70mgKOH/gの結着樹脂中に、少な
くともスチレン或いはアクリルエステルを主構成成分と
する樹脂を10重量%以上含有し、モノアゾ染料の金属錯
体を含有し、且つヒドロキシル基を2基以上有するモノ
アゾ染料を好ましくはモノアゾ染料の金属錯体の5重量
%以上内添せしめトナーを製造し、更に流動性向上剤を
外添する方法、又は、酸価が2乃至70mgKOH/gの結着樹
脂中に、少なくともスチレン或いはアクリルエステルを
主構成成分とする樹脂を10重量%以上含有し、モノアゾ
染料の金属錯体を含有し、且つ、反応して本発明のアゾ
染料を生成する化合物類をトナー中に含有せしめ、トナ
ー製造後に流動性向上剤を外添する方法等が挙げられ
る。
以下に本発明に用いるモノアゾ染料の金属錯体、及び
ヒドロキシル基を2基以上有するモノアゾ染料の具体例
を示すが、これは合成法の容易さ等も考慮した代表例で
あり、本発明の化合物を何ら限定するものではない。
以下にモノアゾ染料の金属錯体例を示す。
以下にヒドロキシル基を2基以上有するモノアゾ染料
の具体例を示す。
本発明の特徴とする結着樹脂を得るためには、ビニル
系重合体のモノマーとして以下のものを用いることがで
きる。
例えばマレイン酸、シトラコン酸、ジメチルマレイン
酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、及びこれらの無
水物;フマル酸、メタコン酸、ジメチルフマル酸;など
の不飽和二塩基酸、無水物モノマー。更に上記不飽和二
塩基酸のモノエステル、また、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、ケイヒ酸及びこれらの無水物;上記
α,β−不飽和酸間の無水物及び低級脂肪酸との無水
物;などのα,β−不飽和酸、これらの無水物モノマ
ー。アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アル
ケニルアジピン酸及びこれらの無水物、モノエステル。
これらの中でも、マレイン酸、フマル酸、コハク酸の
如き構造をもつα,β−不飽和二塩基酸のモノエステル
類が本発明の結着樹脂を得るモノマーとして特に好まし
く用いられる。
更にビニル重合体のコモノマーとしては、次のような
ものが挙げられる。
例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、
p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジ
クロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチル
スチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチ
ルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシル
スチレン、p−n−ドデシルスチレン、等のスチレン及
びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソ
ブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタ
ジエン等の不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、臭化ビニル、沸化ビニルなどのハロゲン化ビニル
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニ
ルなどのビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n
−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2
−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メ
タクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン脂
肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメ
チルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペ
ニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−
ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物;ビニルナフ
タリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ア
クリルアミドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘
導体;前述のα,β−不飽和酸のエステル、二塩基酸の
ジエステル類;のビニル系モノマーが単独もしくは2つ
以上で用いられる。
これらの中でもスチレン系共重合体、スチレンアクリ
ル系共重合体となるようなモノマーの組み合わせが好ま
しい。
又架橋性モノマーとしては主として2個以上の重合可
能な二重結合を有するモノマーが用いられる。
本発明に用いられる結着樹脂は、必要に応じて以下に
例示する様な架橋性モノマーで架橋された重合体であっ
てもよい。
芳香族ジビニル化合物、例えば、ジビニルベンゼン、
ジビニルナフタレン等;アルキル鎖で結ばれたジアクリ
レート化合物類、例えば、エチレングリコールジアクリ
レート、1,3−ブツレングリコールジアクリレート、1,4
−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び
以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代え
たもの;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジア
クリレート化合物類、例えば、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレン
グリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコ
ールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレート
をメタアクリレートに代えたもの;芳香族基及びエーテ
ル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、例
えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキ
シエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンジアクリレート、及び、以上の化合物のア
クリレートをメタアクリレートに代えたもの;更には、
ポリエステル型ジアクリレート化合物類、例えば、商品
名MANDA(日本化薬)が掲げられる。多官能の架橋剤と
しては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以
上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えた
もの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテ
ート;等が挙げられる。
これらの架橋剤は、他のモノマー成分100重量%に対
して、0.01〜5重量%程度(更に好ましくは0.03〜3重
量%程度)用いることができる。
これらの架橋性モノマーのうち、トナー用樹脂に、定
着性、耐オフセット性の点から好適に用いられるものと
して、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼ
ン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジ
アクリレート化合物類が挙げられる。
本発明に関わる結着樹脂は、前述のビニル系モノマー
の単重合体、共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロ
ジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環
族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、ハロパラフィン、
パラフィンワックス等と必要に応じて混合して用いるこ
とができる。
更に本発明の結着樹脂中の酸価はJIS K0070による。
本発明に係る結着樹脂を合成する方法としては、塊状
重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などが利
用できる。カルボン酸モノマー、無水物モノマーを用い
る場合にはモノマーの性質上塊状重合法、溶液重合法を
利用することが好ましい。
又ビニル系重合体を得るためには一例として次のよう
な方法が挙げられる。ジカルボン酸、ジカルボン酸無水
物、ジカルボン酸モノエステル等のモノマーを用い、塊
状重合法、溶液重合法によりビニル系共重合体を得るこ
とができる。また、溶液重合法においては、溶媒留去時
にジカルボン酸、ジカルボン酸モノエステル単位を留去
条件を工夫することにより一部無水化することができ
る。更に、塊状重合法、溶液重合法によって得られたビ
ニル系共重合体を加熱処理することで更に無水化を行う
ことができる。又無水物をアルコール等により一部エス
テル化することもできる。
逆に、この様にして得られたビニル系共重合体を加水
分解処理で無水物を開環させ、一部ジカルボン酸とする
ことができる。
一方、ジカルボン酸モノエステルモノマーを用い、懸
濁重合法、乳化重合法で得られたビニル系共重合体を加
熱処理、加水分解処理により無水化及び開環により無水
物、ジカルボン酸を得ることができる。又塊状重合法、
溶液重合法で得られたビニル系共重合体を、モノマー中
に溶解させ、懸濁重合法、乳化重合法により、ビニル系
重合体を得る方法を用いれば、無水物の一部は開環して
ジカルボン酸を得ることができる。この際、モノマー中
に他の樹脂を混合してもよく、得られた樹脂を加熱処
理、弱アルカリ水処理、アルコール処理により、無水
化、開環、エステル化を行なうことができる。
ところで、ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物モノマ
ーは交互重合性が強いので、無水物、ジカルボン酸など
の官能基をランダムに分散させたビニル系共重合体を得
るためには以下の方法が好ましい方法の一つである。ジ
カルボン酸モノエステルモノマーを用い溶液重合法によ
ってビニル系共重合体を得、このビニル系共重合体をモ
ノマー中に溶解させ、懸濁重合法によって結着樹脂を得
る方法である。この方法では、溶液重合後の溶媒留去時
に処理条件によりジカルボン酸モノエステル部を脱アル
コール閉環無水化させることができ酸無水物を得ること
ができる。又、懸濁重合時には酸無水物が加水分解開環
し、ジカルボン酸が得られる。
本発明の現像剤は必要に応じ電荷制御剤を加えること
もできる。トナーを負荷電性に制御するものとして本発
明のモノアゾ金属錯体をそのまま用いることができる
が、更に従来公知の負の電荷制御剤を使用することもで
きる。
例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で前述し
た様なモノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、
芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸
系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキシカル
ボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属
塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノー
ル誘導体類がある。
トナーを正荷電性に制御するものとして下記物質があ
る。
ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変成物。トリブ
チルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフ
トスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフ
ルオロボレートなどの四級アンモニウム塩、及びこれら
の類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれ
らのレーキ顔料。トリフェニルメタン染料及びこれらの
レーキ顔料。(レーキ化剤としては、りんタングステン
酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン
酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン
化物、フェロシアン化物など)高級脂肪酸の金属塩、ア
セチルアセトン金属錯体。ジブチルスズオキサイド。ジ
オクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサ
イドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボ
レート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルス
ズボレートなどのジオルガノスズボレート。これらを単
独で或いは2種類以上組合せて用いることができる。こ
れらの中でも、ニグロシン系、四級アンモニウム塩の如
き電荷制御剤が特に好ましく用いられる。
本発明の現像剤としては、流動性付与、現像性向上、
耐久性向上等を目的として、流動性向上剤の添加が必要
である。
流動性向上剤としては、シリカ微粉末、酸化アルミ微
粉末、酸化チタン微粉末等が挙げられる。更にこれらを
疎水化したものが好ましい。また、テフロン、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸アルミ等の脂肪酸金属塩、ポリ
フッ化ビニリデン、酸化セリウム、炭化珪素、窒化珪
素、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸
化錫、酸化ほう素、更には有機微粒子なども現像性の向
上を計るととも流動性向上剤として用いることができ
る。
これらの内でも、シリカ微粉末を添加することが好ま
しい。
本発明に用いられるシリカ微粉末は、BET法で測定し
た窒素吸着による比表面積が30m2/g以上(特に50〜400m
2/g)の範囲内のものが良好な結果を与える。トナー100
重量部に対してシリカ微粉体0.01〜8重量部、好ましく
は0.1〜5重量部使用するのが良い。
又、本発明に用いられるシリカ微粉末は、必要に応
じ、疎水化、帯電性コントロール、などの目的でシリコ
ーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオ
イル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング
剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有
機ケイ素化合物等の処理剤で、或いは種々の処理剤で併
用して処理されていることも好ましい。
又、処理方法も公知の方法が用いられ、シリカ微粉体
と反応或いは物理吸着する上記処理剤で処理される。処
理剤の具体例としては、例えば、ヘキサメチルジシラザ
ン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチ
ルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ア
リルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロル
シラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロ
ルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロ
ルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオ
ルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプ
タン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチ
ルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘ
キサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチル
ジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキ
サン、及び1分子当り2から12個のシロキサン単位を有
し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した
水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等が挙げられ
る。これらは2種以上の混合物で用いることもできる。
更に本発明においては流動性向上剤と併用してチタン
酸ストロンチウムを添加することがより好ましい。チタ
ン酸ストロンチウムを加えることによって、適度な流動
性、現像特性が、湿度依存性少なく、現像剤に与えられ
る。チタン酸ストロンチウムの添加量としてはトナー10
0重量部に対して0.01〜10重量部が好ましい。0.01重量
部未満だと効果があらわれず、10重量部を越えると保存
中、トナーと遊離してしまう。現像特性を与えると0.5
〜6重量部がより好ましい。又本発明のモノアゾ染料を
含有する現像剤においては流動性向上剤であるシリカと
チタン酸ストロンチウムの両方を含有することが好まし
い。シリカ量をx、チタン酸ストロンチウム量をyとす
ると本発明の現像剤においては の範囲内にあるのが現像の特性上から好ましい。
又本発明においては着色剤が必要に応じて加えられ
る。
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラッ
ク、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フ
タロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザ
イエローG、ローダミン6G、レーキ、カルコオイルブル
ー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロ
ー、ローズベンガル、トリアリールメタン系染料、モノ
アゾ系、ジスアゾ系染顔料等、従来公知の染顔料を単独
或いは混合して使用し得る。着色剤は結着樹脂100重量
部に対して0.1〜10重量部使用するのが好ましい。
又、熱ロール定着時の離型性を良くする目的で低分子
量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロク
リスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワッ
クス、パラフィンワックス等のワックス状物質をバイン
ダー樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部程度をトナーに
加えることも本発明の好ましい形態の1つである。
更に本発明の現像剤は磁性材料を含有させ磁性現像剤
としても使用しうる。この場合、磁性材料は着色剤の役
割を兼ねている。本発明の磁性トナー中に含まれる磁性
材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト
等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或い
はこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マ
グネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビ
スマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、
チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金
及びその混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒子が0.1〜2μm、好まし
くは0.1〜0.5μm程度のものが好ましく、トナー中に含
有させる量としては樹脂成分100重量部に対し約20〜200
重量部、特に好ましくは樹脂成分100重量部に対し40〜1
50重量部が良い。
又、10Ke印加での磁気特性が抗磁力20〜150e飽
和磁化50〜200emu/g、残留磁化2〜20emu/gのものが望
ましい。
更に本発明のトナーは、キャリアと混合して二成分ト
ナーとして用いることもできる。本発明に使用し得るキ
ャリアとしては、公知のものが使用可能であり、例えば
鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉の様な磁性を有する粉
体、ガラスビーズ等、及びこれらの表面を樹脂等で処理
したものが掲げられる。又、キャリア表面を被覆する樹
脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、
スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸
エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、シ
リコーン樹脂、フッ素含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイ
オノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂など或
いは、これらの混合物を用いることができる。
本発明に係る静電荷像現像用トナーを作製するには結
着樹脂、着色剤としての顔料、又は染料、磁性体、必要
に応じて荷電制御剤、その他の添加剤等を、ヘンシェル
ミキサー、ボールミル等の混合機により充分混合してか
ら加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混
練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相
溶せしめた中に金属化合物、顔料、染料、磁性体を分散
又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び分級を行って本発
明に係るところのトナーを得ることができる。
更に必要に応じ所望の添加剤をヘンシェルミキサー等
の混合機により充分混合し、本発明に係る静電荷像現像
用現像剤を得ることができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
尚、以下の配合における「部」は全て重量部である。
又、画像濃度はマクベス反射濃度計により測定した値で
ある。
合成例1 上記化合物を、還流温度まで加熱したキシレン200部
中に4時間かけて滴下した。更にキシレン還流下(138
〜144℃)で重合を完了し、減圧下で200℃まで昇温させ
ながらキシレンを除去した。このようにして得られた樹
脂を樹脂Aとする。
合成例2 上記化合物を用いて合成例1と同様にして樹脂Bを得
た。
合成例3 上記化合物を用いて合成例1と同様にして樹脂Cを得
た。
合成例4 上記混合液にポリビニルアルコール部分ケン化物0.12
重量部を溶解した水170重量部を加え、激しく攪拌し、
懸濁分散液とした。水50重量部を入れ窒素置換した反応
器に上記懸濁分散液を添加し、反応温度80℃で8時間懸
濁重合反応させた。反応終了後、水洗し、脱水、乾燥し
て樹脂Dを得た。
合成例5 上記混合液を用いて合成例4と同様にして反応せし
め、反応終了後、pH=10のアルカリ水により洗浄し、更
に弱酸水、水で洗浄し、脱水、乾燥して樹脂Eを得た。
合成例6 上記混合液を用いて合成例4と同様にして樹脂Fを得
た。
合成例7 上記化合物を、還流温度まで加熱したキシレン200重
量部中に4時間かけて滴下した。更に、キシレン還流下
(138〜144℃)で重合を完了し、減圧下で200℃に加熱
し、キシレンを除去した。このようにして得られた樹脂
を樹脂Gとする。
合成例8 上記混合液にポリビニルアルコール部分ケン化物0.12
重量部を溶解した水170重量部を加え、激しく攪拌し、
懸濁分散液とした。水50重量部を入れ窒素置換した反応
器に上記懸濁分散液を添加し、反応温度80℃で8時間懸
濁重合反応させた。反応終了後、水洗し、脱水、乾燥し
て樹脂Hを得た。
実施例1 上記材料をヘンシェルミキサーでよく前混合した後、
140℃に設定した2軸混練押出機にて溶融混練した。得
られた混練物を冷却し、カッターミルにて粗粉砕した
後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、
更に得られた微粉砕粉を風力分級機で分級した。体積平
均粒径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部にヘキサメチルジシラザンによ
り疎水化処理したシリカ微粉末(BET比表面積300m2/g)
0.6部及びチタン酸ストロンチウム2.5部を加え、ヘンシ
ェルミキサーで混合して現像剤とした。
このトナーを市販の複写機(商品名NP-6650,キヤノン
(株)製)に適用して23℃/60%の環境条件下、複写試
験をしたところ、100枚複写後の画像濃度は1.36でカブ
リやがさつきがなく、鮮明な画像が得られた。更に、1
万枚複写して耐久性能を調べたところ、画像濃度1.38で
カブリやがさつきが無く、初期の画像と比較して遜色の
ない良好な画像が得られた。又、現像スリーブ上のトナ
ーの摩擦帯電量を測定したところ、初期においては−1
1.5μc/g、1万枚複写後は、−11.0μc/gとほとんどス
リーブ汚染は認められなかった。
又、得られた画像上にはオフセット、裏汚れは見られ
ず、定着ローラー上にも汚れは見られなかった。
次いで、15℃/10%の環境条件下、複写試験をしたと
ころ、同様に高濃度で良好な画質の画像が得られた。1
万枚の複写試験においても同様に良好な成績であった。
更に、文字画像濃度0.5%の画像サンプルを連続して500
枚複写時の前後の画像濃度を比較したところ、大きな濃
度低下は見られなかった。この環境条件下での結果を表
2にまとめた。
35℃/85%の環境条件下、同じ複写試験、1万枚複写
試験を行なったところ、良好な結果であった。この環境
条件下での結果を表3にまとめた。
又、1リットルのポリプロピレン製カップにこの現像
剤100g入れ、温度50℃で1時間放置後、よく振とうした
後に容器に付着したモノアゾ染料の金属錯体とモノアゾ
染料を分析したモノアゾ染料の金属錯体を基準とした時
のモノアゾ染料の重量比を求めた。この結果を表4にま
とめた。
実施例2 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部に化合物B−1 0.01部を加え、
ヘンシェルミキサーで混合した後、更にヘキサメチルジ
シラザンにより疎水化処理したシリカ微粉末(BET比表
面積300m2/g)0.6部及びチタン酸ストロンチウム3.0部
を加え、ヘンシェルミキサーで混合して現像剤とした。
この現像剤を実施例1と同様に評価した。
実施例3 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部に化合物B−1 0.01部を加え、
ヘンシェルミキサーで混合した後、更にヘキサメチルジ
シラザンにより疎水化処理いたシリカ微粉末(BET比表
面積300m2/g)0.6部を加え、ヘンシェルミキサーで混合
して現像剤とした。
この現像剤を実施例1と同様に評価した。
実施例4 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部にヘキサメチルジシラザンによ
り疎水化処理したシリカ微粉末(BET比表面積300m2/g)
0.6部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して現像剤と
した。
この現像剤を実施例1と同様に評価した。
実施例5 化合物B−5 0.5部 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部にヘキサメチルジシラザンによ
り疎水化処理したシリカ微粉末(BET比表面積300m2/g)
0.6部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して現像剤と
した。
この現像剤を実施例1と同様に評価した。
実施例6 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部に、ヘキサメチルジシラザンに
より疎水化処理したシリカ微粉末(BET比表面積300m2/
g)0.6部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して現像剤
とした。
この現像剤を実施例1と同様に評価した。
実施例7 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部にヘキサメチルジシラザンによ
り疎水化処理したシリカ微粉末(BET比表面積300m2/g)
0.6部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して現像剤と
した。
この現像剤を実施例1と同様に評価した。
実施例8 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部にヘキサメチルジシラザンによ
り疎水化処理したシリカ微粉末(BET比表面積300m2/g)
0.6部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して現像剤と
した。
この現像剤を実施例1と同様に評価した。
実施例9 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径8.9μmの微粉体を得、この微粉体100部にジメチルジ
クロロシランで疎水化処理されたシリカ微粉末(BET比
表面積200m2/g)0.6部を加え、ヘンシェルミキサーで混
合してトナーとした。
次いで平均粒径65μmのアクリルコートフェライトキ
ャリア100部に対して得られたトナー6部を混合して現
像剤とした。
この現像剤を市販の複写機(商品名NP-6650,キヤノン
(株)製)に適用して、実施例1と同様な評価を行っ
た。
比較例1 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部にヘキサメチルジシラザンによ
り疎水化処理したシリカ微粉末(BET比表面積300m2/g)
0.6部及びチタン酸ストロンチウム2.5部を加え、ヘンシ
ェルミキサーで混合して現像剤とした。
この現像剤を実施例1と同様に評価したところ、初期
画像及び1万枚複写後、十分な濃度の画像が得られた
が、オフセット、裏汚れが生じた。
比較例2 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部にヘキサメチルジシラザンによ
り疎水化処理したシリカ微粉体(BET比表面積300m2/g)
0.6部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して現像剤と
した。
この現像剤を実施例1と同様に評価したところ、35℃
/85%の環境条件下、複写試験中、画像濃度が著しく低
下した。
比較例3 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部にヘキサメチルジシラザンによ
り疎水化処理したシリカ微粉末(BET比表面積300m2/g)
0.6部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して現像剤と
した。
この現像剤を実施例1と同様に評価したところ、15℃
/10%の環境条件下での500枚の連続複写試験において、
画像濃度が著しく低下した。
比較例4 上記材料を用いて実施例1と同様にして、体積平均粒
径9.5μmの微粉体(トナー)を得た。
得られた微粉体100部にアゾ染料オレンジG(C.I.162
30)0.01部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、
更にヘキサメチルジシラザンにより疎水化処理したシリ
カ微粉末(BET比表面積300m2/g)0.6部を加え、ヘンシ
ェルミキサーで混合して現像剤とした。
この現像剤を実施例1と同様に評価したところ、35℃
/85%の環境条件下、複写試験中、画像濃度が著しく低
下するとともにカブリが生じた。
[発明の効果] 上述したように、本発明のトナー結着樹脂の酸価が2
乃至70mgKOH/gであり、少なくともモノアゾ染料のクロ
ム錯体、鉄錯体或はコバルト錯体を含有し、ヒドロキシ
ル基を2基以上有するモノアゾ染料を含有し、流動性向
上剤を含有することを特徴とする現像剤が、定着性、耐
オフセット性を向上するとともに、帯電量の環境依存性
が良好化する。
低湿下における帯電量過剰、高湿下での帯電量不足を
抑制するために、広範囲な環境条件下で、十分な濃度の
画像を提供する。更に、不均一帯電を防ぐために、カブ
リの無く良好な品質の画像を与える。又トナーと流動性
向上剤の組成比が一定化し、トナー担持体の汚染が減少
したために、大量に複写した後も、十分な濃度で優れた
品質の画像が得られる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも結着樹脂、着色剤及び電荷制御
    剤を含有するトナーと流動性向上剤とを含有する静電荷
    像現像用現像剤において、 トナーは、酸価が2乃至70mgKOH/gの結着樹脂、着色剤
    及びモノアゾ染料の金属錯体を少なくとも含有し、 ヒドロキシル基を2基以上有するモノアゾ染料がトナー
    に内添又は外添されていることを特徴とする静電荷像現
    像用現像剤。
  2. 【請求項2】モノアゾ染料の金属錯体が下記一般式
    (I)で表わされる化合物であり、ヒドロキシル基を2
    基以上有するモノアゾ染料が下記一般式(II)で表わさ
    れる化合物であることを特徴とする請求項1に記載の静
    電荷像現像用現像剤。 〔式中、MはCrIII、FeIII、CoIII、CuI、CuII又はZnII
    を示し、A はH 、アルカリ金属又は炭素数8以下の
    4級アンモニウムを示し、R1とR2は水素、ハロゲン原
    子、ニトロ基又はアルキル基を示し、R3は水素、ハロ
    ゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、ヒドロキシル
    基、アルキル基、或いは、ハロゲン原子又はニトロ基を
    有しても良いアリール基を有するカルバモイル基を示
    す。〕 〔式中、R4及びR5は水素、ハロゲン原子、ニトロ基又
    はアルキル基を示し、R6は水素、ハロゲン原子、ニト
    ロ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルキル基、
    或いは、ハロゲン原子又はニトロ基を有しても良いアリ
    ール基を有するカルバモイル基を示す。〕
  3. 【請求項3】モノアゾ染料の金属錯体における配位子
    が、ヒドロキシル基を2基以上有するモノアゾ染料と同
    一の化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の静電荷像現像用現像剤。
  4. 【請求項4】ヒドロキシル基を2基以上有するモノアゾ
    染料がトナー表面に、モノアゾ染料の金属錯体の重量の
    少なくとも0.1重量%以上存在することを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用現像
    剤。
  5. 【請求項5】現像剤が磁性体を含有し、一成分磁性現像
    剤であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
    記載の静電荷像現像用現像剤。
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