JP2736129B2 - 2,6‐ナフタレンジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

2,6‐ナフタレンジカルボン酸の製造方法

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JP2736129B2 JP1249364A JP24936489A JP2736129B2 JP 2736129 B2 JP2736129 B2 JP 2736129B2 JP 1249364 A JP1249364 A JP 1249364A JP 24936489 A JP24936489 A JP 24936489A JP 2736129 B2 JP2736129 B2 JP 2736129B2
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/16Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
    • C07C51/21Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen
    • C07C51/255Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of compounds containing six-membered aromatic rings without ring-splitting
    • C07C51/265Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of compounds containing six-membered aromatic rings without ring-splitting having alkyl side chains which are oxidised to carboxyl groups

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は2,6−ジエチルナフタレンまたはその酸化誘
導体を液相条件下金属と臭素成分とからなる触媒の存在
下で酸素含有ガスと共に酸化することにより2,6−ナフ
タレンジカルボン酸を製造する方法に関する。
ポリエチレンナフタレートから作られた繊維やフイル
ムはポリエチレンテレフタレートからのそれと比較して
強度および熱的特性がすぐれており、特にタイヤコー
ド、磁気テープ裏地、および耐熱(hot−fill)容器な
どの用途に有用である。しかしながら2,6−ナフタレン
ジカルボン酸は比較的そのコストが高いため使用が制限
されている。これはその入手が比較的困難であることお
よび好ましい原材料である2,6−ジメチルナフタレンの
コストが高いからであるが、2,6−ジメチルナフタレン
はアルキル化芳香族を酸化するためのありふれた条件
下、すなわち液相下、溶媒中、昇温昇圧下、酸素含有ガ
スにより、コバルト、マンガンおよび臭素成分からなる
触媒の存在下で容易に酸化されて2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸となる。
上述の従来の酸化において2,6−ジエチルナフタレン
またはその酸化誘導体を2,6−ジメチルナフタレンまた
はその酸化誘導体と代替することが提案されている。例
えば特公昭第48−027318号(73027318)には少なくとも
アルキル置換基の一つとしてエチルまたはイソプロピル
基を有するジアルキルナフタレンを酢酸媒質中、反応温
度90〜160℃、絶対圧0.5atmより低い酸素分圧を有する
酸素でそしてコバルト、マンガンおよび臭素成分を有す
る触媒の存在下で酸化することによりナフタレンジカル
ボン酸を製造する方法が開示されている。ジアルキルナ
フタレン1部あたり少なくとも酢酸溶媒2.5部が使用さ
れ、しかも触媒としてコバルト、マンガンおよび臭素成
分が次の三つの式を満足するような相対的量で使用され
ている; (a)x+y>2.0,(b)y≧0.15/xおよび(c)0.
2≦z/(x+y)≦10,ここでx,yおよびzはそれぞれジ
アルキルナフタレンの重量に関するコバルト、マンガン
および臭素の重量パーセントである。
更に、ヒロセ等(帝人石油化学)は欧州公開特許第14
2719号で2,6−ジイソプロピルナフタレンまたはその酸
化誘導体を酸化するために上述の慣用の酸化条件を使用
すると2,6−ナフタレンジカルボン酸の収率が著しく低
くまた、望ましくない副生物が比較的大量に生成するた
めに純度も低いという結果を示している。同特許には、
また前述の慣用の酸化の変更、すなわちその中で複数の
酸化段階を使用−反応温度を段階的にまたは連続的に初
期段階では比較的低温から後の段階では比較的高い温度
に増加させる−するがまたは酸化において溶媒中の2,6
−ジイソプロピルナフタレンまたはその酸化誘導体の濃
度を低く保持することのいずれによっても2,6−ナフタ
レンジカルボン酸は許容し得る収量が得られなかったこ
とを示している。
これに比し、Hayaskiらの英国特許出願第2187744A号
に開示され請求されている発明の方法は2,6−ジイソプ
ロピルナフタレンまたはその酸化中間体を水30重量パー
セント以下を含有する低級脂肪族モノカルボン酸溶媒
中、140〜210℃の反応温度で水溶性セリウム塩、水溶性
コバルトおよび/またはマンガン塩および臭素含有化合
物からなる触媒の存在下で分子状酸素と酸化させること
により2,6−ナフタレンジカルボン酸を製造する方法で
ある。触媒としての重金属に対するジイソプロピルナフ
タレンまたはその酸化した中間体のモル比は0.4より小
さい。重金属全体に対する臭素の原子比は0.001〜1で
あり、水溶性セリウム塩に対するコバルト、マンガンま
たはその混合物の水溶性塩の原子比は普通0.03〜30であ
る。
Hayaskiらの米国特許第4,754,060号には2,6−ジイソ
プロピルナフタレンを水30重量パーセントを越えない量
で含有する低級脂肪族モノカルボン酸溶媒中、140〜210
℃で、コバルト、マンガンまたはその混合物、および臭
素からなる触媒の存在下で分子状酸素と酸化させること
により、2,6−ナフタレンジカルボン酸と共にトリメリ
ツト酸を製造する方法が開示されている。使用された臭
素の量は重金属触媒成分に対して原子比で0.0001〜0.01
である。コバルト、マンガンまたはその混合物の量は溶
媒100グラムに対して好ましくは0.005〜0.2モルが使用
されている。
さらにヒロセらの米国特許第4,709,088号および欧州
特許出願第142719号の各々には比較的大量の酸化触媒−
コバルト、マンガンおよび臭素成分からなる群から選ば
れた重金属元素の存在下2,6−ジイソプロピルナフタレ
ンまたはその酸化誘導体1モルにつき使用される上記重
金属元素0.2〜10グラム原子で2,6−ジイソプロピルナフ
タレンを酸化することによって2,6−ナフタレンジカル
ボン酸を製造する方法が開示されている。この酸化は14
0〜210℃で、2,6−ジイソプロピルナフタレンの全重量
の少なくとも2倍量の溶媒と共に実施され、そしてコバ
ルトのマンガンに対する原子比は10:90から95:5であの
臭素の重金属成分に対する原子比は0.05:1から0.5:1と
するのが好ましい。
さらに特開昭62−120342号には2,6−ジイソプロピル
ナフタレンまたはその酸化誘導体を酸化して2,6−ナフ
タレンジカルボン酸とするために少なくともプロピオン
酸50重量%を含む反応媒体中で、しかも(1)臭素元素
(2)コバルト、マンガンまたはその混合物そして
(3)アルカリ金属元素からなる触媒の存在下での製造
を開示している。
特開昭62−120343号には特開昭62−120342号と非常に
似た方法が開示されているが溶媒は酪酸、吉草酸および
安息香酸から選択された少なくとも一つのモノカルボン
酸の少なくとも50重量パーセントを含有している。
ヒロセらの米国特許第4,716,245号および特開昭61−2
46143号の各々には特開昭62−120342号と非常に似た方
法が開示されているが、ただし溶媒の少なくとも70重量
パーセントは酢酸かプロピオン酸またはその混合物であ
りしかも触媒の臭素成分の1グラム原子につき触媒のア
ルカリ金属成分の1.1から15グラム原子を使用せねばな
らない。
したがって本発明の一般的な目的は2,6−ジエチルナ
フタレンまたはその酸化誘導体を酸化して2,6−ナフタ
レンジカルボン酸にする改良された方法を提供し上述の
従来技術の諸問題を克服することにある。
特に、本発明の目的は2,6−ジエチルナフタレンまた
はその酸化誘導体を酸化して収率の向上した2,6−ナフ
タレンジカルボン酸とする改良された方法を提供するこ
とにある。
本発明のもう一つの目的としては2,6−ジエチルナフ
タレンまたはその酸化誘導体を酸化して純度の向上した
2,6−ナフタレンジカルボン酸とする改良した方法を提
供することにある。
本発明の他の目的と利点について以下に詳述する記載
および前出の特許請求の範囲に記載の通り、読み進むう
ちに明らかにされよう。
これらの目的は:出発物質としての2,6−ジエチルナ
フタレンまたはその酸化誘導体を酸素含有ガスと、液相
で脂肪族モノカルボン酸からなる溶媒中で酸化反応器中
昇温昇圧下でそして酸化触媒−コバルト、マンガン、臭
素およびセリウム成分からなり、出発物質に対する触媒
のコバルト成分中のコバルト(元素コバルトとして計
算)の原子比は出発物質の1グラムモルにつき約30から
約10000mga(ミリグラム原子)の範囲であり、触媒のコ
バルト成分中のコバルト(元素コバルトとして計算)に
対する触媒のマンガン成分中のマンガン(元素マンガン
として計算)の原子比はコバルトの1mgaにつき約0.5か
ら約3mgaの範囲であり、触媒のコバルトおよびマンガン
成分中のコバルトおよびマンガンの全量(元素コバルト
および元素マンガンとして計算)に対する触媒中の臭素
成分中の臭素(臭素元素として計算)の原子比はコバル
トおよびマンガンの全量の1mgaにつき約0.05から約1mga
の範囲であり、触媒のセリウム成分中のコバルト(元素
コバルトとして計算)に対する触媒のコバルト成分中の
セリウム(元素セリウムとして計算)の原子比はコバル
ト1mgaにつき約0.025から約1.0mgaの範囲である−の存
在下で、発熱的に酸化させ、そして酸化反応器中で発生
した熱は少なくとも部分的にその中の液体の蒸発および
酸化反応器から生じる蒸気を排出することにより追い出
すことからなる2,6−ナフタレンジカルボン酸を製造す
る本発明の改良された方法により達成できる。
好ましい実施態様を以下に示す。本発明の方法におい
て採用される出発物質は次の一般式; 式中R1から選択されたものであり、R2からなる群から選択されたものであり、そしてR1および
R2は同一であるか互いに異なっていてよい。出発物質と
しては2,6−ジエチルナフタレンが好ましい。
2,6−ナフタレンジカルボン酸を製造するために本発
明の方法において使用する適切な溶媒としては、酢酸、
プロポン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸、トリメ
チル酢酸およびカプロン酸のような脂肪族C2〜C6モノカ
ルボン酸またはそれらの水との混合物のいずれかであ
る。好ましい溶媒としては、酢酸と水との混合物であ
り、外部ソースから酸化反応器に導入された水および酸
化反応器中その場で生成した水両者の全量に基づいて水
1〜30重量パーセントを含有するのがより好ましく、水
2〜15重量パーセントがもっとも好ましい。著しい発熱
性液相酸化において発生した熱は酸化反応器中の溶媒の
蒸発およびこの反応器から蒸気として溶媒の少なくとも
ある量をとり出すことにより少なくとも部分的に排熱
し、次いで凝縮し、反応器に循環する。さらに、若干の
溶媒は生成物流体中の液体として反応器から取り出され
る。生成物流体から生成物である2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸を分離した後、得られた生成物流体中の母液
(溶媒)の少なくとも一部は反応器に循環される。本発
明の方法における全酸化段階の間に加えられる2,6−ジ
エチルナフタレンまたはその酸化誘導体の全量に対する
モノカルボン酸溶媒(新品および再利用品両方)の全量
の重量比は約2:1から、好ましくは約3:1から約20:1まで
好ましくは約10:1までである。
本発明の方法において使用される分子状酸素源として
は空気から酸素ガスまでの含量で分子状酸素を変更でき
る。分子状酸素源としては空気が好ましい。典型的に
は、パラキシレンのようなアルキル芳香族の酸素による
液相酸化の場合重金属および臭素成分を有する触媒の存
在下で本発明の方法における酸化反応器に供給される酸
素含有ガスは酸化反応器中の酸素圧として約3.5〜21.1k
g/cm2(50〜300lb/in2)ゲージ圧を与える排出ガス−蒸
気混合物は約0.5〜8容量パーセントの酸素をそして好
ましくは2〜6容量パーセントの酸素(溶媒を含まない
として測定)を含む。
2,6−ナフタレンジカルボン酸を製造するための本発
明の方法において採用される触媒はコバルト、マンガ
ン、臭素およびセリウム成分からなる。液相酸化におけ
る出発物質に対する触媒のコバルト成分中のコバルト
(元素コバルトとして計算)の原子比は出発物質の1グ
ラム原子あたり約30から好ましくは約60から約10000ま
で好ましくは約500ミリグラム原子(mga)までである。
液相酸化における触媒のコバルト成分中のコバルト(元
素コバルトとして計算)に対する触媒のマンガン成分中
のマンガン(元素マンガンとして計算)の原子比はコバ
ルト1mgaにつき約0.5から好ましくは約1.0から約3まで
好ましくは約2.5mgaまでである。触媒のコバルトとマン
ガンの全量(元素コバルト、元素マンガンとして計算)
に対する触媒の臭素成分中の臭素(元素臭素として計
算)の原子比はコバルト、マンガン全量の1mgaあたり約
0.05から好ましくは約0.075から約1.0まで好ましくは約
0.4mgaまでである。触媒のコバルト成分中のコバルト
(元素コバルトとして計算)に対する触媒のセリウム成
分中のセリウム(元素セリウムとして計算)の原子比は
コバルト1mgaあたり約0.025から好ましくは0.05から約
1.0まで好ましくは0.6mgaまでである。
本発明の方法において使用される触媒のコバルト、マ
ンガン、臭素およびセリウムの各成分は酸化反応器中の
溶媒中においてコバルト、マンガン、臭素、およびセリ
ウム各々、可溶性形態であればイオン性または組合わせ
たいずれかの知られた形態で供給することが可能であ
る。例えば溶媒が酢酸媒体である場合、コバルトおよび
/またはマンガンおよび/またはセリウムの炭酸塩、酢
酸塩、および/または臭化物を使用し得る。適当な臭素
源からコバルトとマンガンの全量に対して0.05:1から1:
1のミリグラム原子比の臭素が供給される。そのような
臭素源としては元素臭素(Br2)またはイオン性臭化物
(例えば、HBr,NaBr,Kbr,NH4Br等)または酸化を実施す
る温度で臭化物イオンを供給することが知られている有
機臭化物(例、ブロモベンゼン、臭化ベンジル、モノ−
およびジブロモ酢酸、臭化ブロモアセチル、テトラブロ
モエタン、二臭化エチレン等)が挙げられる。コバルト
およびマンガン全量に対する元素臭素が0.05:1から1:1
の原子比を満足するかを決定するためには、分子状臭素
およびイオン性臭化物中の全臭素が使用される。酸化を
実施する条件で有機臭化物から放出する臭化物イオン
は、既知の分析手段で容易に測定できる。例えば、実施
温度170゜〜225℃におけるテトラブロモエタンは1グラ
ムモルあたり臭素を約3グラム原子の有効量で生成する
ことが見出されている。
操作中の酸化反応器中で保持される最低圧力は出発物
質および溶媒の少なくとも70%が実質的に液相を維持す
るような圧力である。溶媒が酢酸−水混合物である場
合、酸化反応器中の適当な反応ゲージ圧は約0kg/cm2
ら約35kg/cm2の範囲であり、典型的には約10kg/cm2から
約30kg/cm2である。酸化反応器中の温度範囲は一般に約
165℃かつ好ましくは約170℃から約270℃まで、好まし
くは約200℃までである。溶媒が酸化反応器中に滞留す
る時間は一般に約20分から約300分そして好ましくは約4
5分かつ約120分間である。
本発明の方法による酸化は回分式、連続式、半連続式
いずれでも実施することが出来る。回分式では出発物
質、溶媒および触媒成分を最初に回分的に反応器中に導
入し、それから反応内容物の温度と圧力を所望するレベ
ルに上げ、酸化反応を開始する。空気は反応器中へ連続
的に供給される。酸化反応が開始した後は、例えば出発
物質の全量を反応器中への導入を完了した後は、反応器
内容物の温度が上昇する。連続式では出発物質、空気、
溶媒および溶媒中に溶解させた触媒成分を第1の入口ま
たは対となった入口(set of inlets)を通じて連続的
に酸化反応の開始のために温度および圧力が所望のレベ
ルにある。第1の酸化反応器中に導入される;そして2,
6−ナフタレンジカルボン酸生成物および溶媒中に溶解
された触媒成分からなる生成物流体を反応器から取り出
す。半連続式では溶媒と触媒成分を最初に回分的に反応
器中に充填し次に溶媒中の出発物質と空気とを連続的に
反応器中に導入する。酸化反応開始後、反応器温度が上
昇する。本発明の酸化の方法には典型的には、半連続式
が採用され、反応器内容物の温度は出発物質を最初に充
填した時で好ましくは約165℃〜205℃であり、発熱酸化
が進むにつれて好ましくは約170℃〜270℃の安定した温
度まで上昇し、そして出発物質は一時間につき好ましく
は0.3〜0.4時間につき溶媒1部につき好ましくは0.05〜
1.0重量部が導入される。
各場合ともに、反応の進み具合は酸素の消費量と温度
変化を測定することによりモニタする。一回の操業は酸
素消費の停止後終了とされ、これは酸素消費が急速に減
少するので明らかである−すなわち反応器から排出され
る蒸気−ガス混合物中の酸素濃度が急増することにより
明らかとなる。
その後、連続式の生成物流体または回分式もしくは半
連続式の反応器内容物は1時間あたり約25℃〜約140℃
の速度で約35℃から約120℃の温度範囲に、少なくとも
一段階で少なくとも一つの晶析装置−本質的に得られた
粗製物全部である固体状の2,6−ナフタレンジカルボン
酸生成物を生成混合物から、約35℃〜約120℃の範囲で
過または遠心分離により分離する−内で冷却される。
これより低い温度を使用すると生成した回収物の純度が
顕著に低下し、これより高い温度では生成物の回収量が
少なくなる。
本発明は以下の具体的実例でより明確に理解できる。
これには半連続式での2,6−ジエチルナフタレンの酸化
が含まれる。反応器には撹拌機、空気配管および酸化中
に導入する空気のための配管を備えた1−反応器を使
用した。反応器の温度制御はオートクレーブを囲むよう
に、絶縁電気ヒーターでなされた。反応器から排出され
たガスは凝縮器を通りドライアイスで冷却され次に測定
器を通りそこでガス流速およびガス流中の酸素と炭素酸
化物(carbon oxides)の濃度を記録した。酢酸溶媒250
g、酢酸コバルト(II)4水化物4.7g、酢酸マンガン(I
I)4水化物9.3g、酢酸セリウム(III)1.5水化物0.67
g、および臭化ナトリウム0.67gを触媒成分として回分的
に反応器に充填した。反応器をパージして次に窒素ガス
を徐々に加えながら約28.1kg/cm2のゲージ圧(400lb/in
2)まで加圧した。反応器内容物温度は酸化を開始する
ための所望温度である193〜197℃に昇温され、そして次
に酢酸1mlあたり2,6−ジエチルナフタレン0.48gの溶液1
70mlを毎分2〜2.5mlの流速で、そして窒素中の酸素20.
9容量パーセントの溶液を毎時0.51m3(18ft3)で連続的
に反応器に導入した。2,6−ジエチルナフタレンの導入
−これは75分を要する−の完了直後、酸素−窒素溶液の
導入は更に約7.5分間継続した。反応器の圧力を実験用
制御バルブで制御した。酸化速度を排出ガス中の酸素含
量の測定により、および反応器を通る空気の流速を知る
ことにより決定した。そして酸化速度を反応物の転化の
程度の測定として採用した。酸素の消費が停止後、そし
て排出ガスの酸素含量が一定値である12容量パーセント
に達した後、反応は終了とし、その上で反応器中への空
気流を窒素流に切り替えた。2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸の収量は反応生成物スラリーおよび反応器洗浄液中
の2,6−ナフタレンジカルボン酸の量を基にして90モル
%であるとして測定された。トリメリツト酸の収率5モ
ルパーセントは使用された2,6−ジエチルナフタレンの
1モルにつき反応生成物スラリー中で同定されたトリメ
リツト酸のモル数を表わす。
上述の記載から、本発明の目的が達成されたことが明
白である。一定の実施態様を記述したにすぎないが、変
更した実施態様や種々の変法は上記記載から当業者にと
っては明らかである。それらの方法および他の代替法は
本発明と同一であり、本発明の思想の範囲に含まれるも
のとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−6953(JP,A) 特開 平1−287055(JP,A) 特開 平1−160943(JP,A) 特開 昭61−210052(JP,A) 特開 昭62−212344(JP,A) 英国公開2187744(GB,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出発物質としての2,6−ジエチルナフタレ
    ンまたはその酸化誘導体を酸素含有ガスと、液相で脂肪
    族モノカルボン酸からなる溶媒中で酸化反応器中昇温昇
    圧下でそして酸化触媒の存在下に発熱的に酸化させ、こ
    こで用いる触媒はコバルト、マンガン、臭素およびセリ
    ウム成分からなるものとし、液相酸化における出発物質
    に対する触媒のコバルト成分中のコバルト(元素コバル
    トとして計算)の原子比は出発物質の1グラムモルにつ
    き約30から約10000mga(ミリグラム原子)の範囲であ
    り、触媒のコバルト成分中のコバルト(元素コバルトと
    して計算)に対する触媒のマンガン成分中のマンガン
    (元素マンガンとして計算)の原子比はコバルトの1mga
    につき約0.5から約3mgaの範囲であり、触媒のコバルト
    およびマンガン成分中のコバルトおよびマンガンの全量
    (元素コバルトおよび元素マンガンとして計算)に対す
    る触媒中の臭素成分中の臭素(臭素元素として計算)の
    原子比はコバルトおよびマンガンの全量の1mgaにつき約
    0.05から約1mgaの範囲であり、触媒のコバルト成分中の
    コバルト(元素コバルトとして計算)に対する触媒のセ
    リウム成分中のセリウム(元素セリウムとして計算)の
    原子比はコバルト1mgaにつき約0.025から約1.0mgaの範
    囲であるものとし、そして酸化反応器中で発生した熱は
    少なくとも部分的にその中の液体の蒸発および酸化反応
    器から生じる蒸気を排出することにより追い出し、そし
    て酸化反応器中の酸素は前述の排出された蒸気中の酸素
    濃度が約0.1から約15容量パーセントの範囲内にあるよ
    うな濃度レベルに維持することからなる2,6−ナフタレ
    ンジカルボン酸を製造する方法。
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