JP2734323B2 - 電子楽器の音源装置 - Google Patents

電子楽器の音源装置

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JP2734323B2
JP2734323B2 JP4321003A JP32100392A JP2734323B2 JP 2734323 B2 JP2734323 B2 JP 2734323B2 JP 4321003 A JP4321003 A JP 4321003A JP 32100392 A JP32100392 A JP 32100392A JP 2734323 B2 JP2734323 B2 JP 2734323B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧縮処理を施した楽
音信号に基づき録音・発音する電子楽器の音源装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、楽音信号をPCM(パルス符
号化変調)等を用いてディジタルのPCM・データに変
換し、さらに、圧縮処理を施して波形メモリ内に記憶す
るとともに、再生(発音)時には、この波形メモリ内か
ら圧縮処理を施したデータ(エンコード・データ)を読
み出し、このデータにデコード(展開)処理を施して、
元のPCM・データに戻し、楽音を発生させる電子楽器
の音源装置が知られている。圧縮処理には、例えば、A
DPCM(適応型差分PCM)や、さらに圧縮効率をあ
げたサブバンドコーディングを用いることできる。圧縮
処理を施すことによって、波形メモリ内に記憶する情報
量を少なくすることができるので、より少ない容量の記
憶装置を用いて効率的に波形メモリを構成することがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな、特に圧縮効率の高いデータのデコード処理にはあ
る程度の時間が必要である。すなわち、オペレータ(操
作者)による発音指示によって読み出したエンコード・
データを、元のPCM・データへデコードする時間が必
要である。このため、図11に示すように、楽音発生
が、発音指示後から、デコード処理に要する時間Dだけ
遅れるいう問題があった。この発明は、上記課題に鑑み
なされたもので、その目的とするところは、発音指示
後、時間遅れを極めて少なくして、直ちに楽音を発生す
ることができる電子楽器の音源装置を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項1記載の発明は、入力されるディジタル楽
音データに圧縮処理を施すデータ圧縮手段と、録音すべ
きディジタル楽音データの入力から、前記ディジタル楽
音データに圧縮処理を施したデータの展開処理に要する
時間以上の所定期間経過したか否かを判別する第1の
判別手段と、前記第1の判別手段によって所定期間経過
していないと判別された場合には、前記ディジタル楽音
データを選択し、前記第1の判別手段によって所定期間
経過したと判別された場合には、前記データ圧縮手段に
より圧縮処理が施されたデータを選択する第1の選択手
段と、書き込み可能な記憶手段と、前記選択手段によっ
て選択されたデータを前記記憶手段に書き込む書込手段
とを具備することを特徴としている。
【0005】上述した課題を解決するために請求項2記
載の発明は、楽音信号の先頭から、前記楽音信号のディ
ジタル・データに圧縮処理を施したデータの展開処理に
要する時間以上の所定期間までの部分をディジタル・デ
ータの状態にて記憶するとともに、前記所定期間以降の
部分をディジタル・データに圧縮処理を施したデータの
状態にて記憶する記憶手段と、発音指示に応答して、
記記憶手段に記憶されたディジタル・データおよび圧縮
処理を施したデータ読み出しを開始する読出手段と、
前記読出手段によって読み出された、圧縮処理を施した
データに展開処理を施して元のディジタル・データに展
開するデータ展開手段と、前記読出手段によって前記デ
ィジタル・データの読み出しが終了したか否かを判別す
る第2の判別手段と、前記第2の判別手段によって前記
ディジタル・データの読み出しが終了していないと判別
された場合には前記読出手段によって読み出されたディ
ジタル・データを選択し、前記第2の判別手段によって
前記ディジタル・データの読み出しが終了したと判別さ
れた場合には前記データ展開手段によって展開されたデ
ィジタル・データを選択する第2の選択手段とを具備
し、前記第2の選択手段によって選択されたディジタル
・データに基づいて発音することを特徴としている。
【0006】
【作用】請求項1記載の発明によれば、第1の選択手段
は、ディジタル楽音信号の入力から、データ圧縮手段の
圧縮処理で圧縮されるディジタル楽音データの展開処理
に要する時間以上の所定期間まで、入力されるディジタ
ル楽音データを選択し、所定期間以降では、データ圧縮
手段により圧縮処理が施されたデータを選択する。記憶
手段には、第1の選択手段によって選択されたデータが
書き込まれるので、録音すべき楽音信号は、その先頭か
ら所定期間までの部分がディジタル・データの状態に
て、所定期間以降の部分が圧縮処理されたデータの状態
にて、それぞれ記憶手段に記憶される。
【0007】請求項2記載の発明によれば、発音指示
応答して、記憶手段からディジタル・データおよび圧
縮処理を施したデータ読み出しが開始され、ディジタ
ル・データは、第2の選択手段を介して出力される一
方、圧縮処理を施したデータは、さらにデータ展開手段
によって元のディジタル・データに戻される。第2の選
択手段は、発音指示後からディジタル・データを選択し
て、すべてのディジタル・データを出力し、この後、
音信号の先頭から、当該楽音信号のディジタル・データ
に圧縮処理を施したデータの展開処理に要する時間以上
の所定期間が経過した以降は、データ展開手段によって
戻されたディジタル・データを選択して、選択されたデ
ータを出力する。したがって、発音指示後、直ちに、デ
ィジタル・データが読み出されるとともに、圧縮処理を
施したデータの展開処理が前もって行われ、所定期間経
過以降は展開処理で元に戻されたディジタル・データが
出力されるので、時間遅れを極めて少なくして、直ちに
楽音を発生することができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。 <第1の実施例>図1は、この発明による第1の実施例
の構成を示すブロック図であり、楽音信号を録音するも
のである。この図に示すPCM・データは、録音すべき
楽音信号を図示せぬA/D変換部によってディジタル信
号に変換した2値データであり、エンコーダ1の入力端
およびセレクタ2の入力端Bに供給されている。エンコ
ーダ1は、制御信号SA1にしたがって、入力したPC
M・データを圧縮処理を連続的に施すものであり、圧縮
したエンコード・データをセレクタ2の入力端Aに供給
する。ここで、エンコーダ1の圧縮能力は1/4であ
り、例えば、連続する4個のPCM・データを、1個の
エンコード・データに圧縮するものである。なお、エン
コーダ1は、圧縮すべきデータを入力後、時間遅れTを
もってエンコード・データを出力する。
【0009】一方、カウンタ3には、録音開始トリガR
TRG、サンプリングクロックSCおよびデータNが供
給される。録音開始トリガRTRGは、録音すべき楽音
信号の入力開始によって発生する1ショットパルスであ
り、サンプリングクロックSCは、楽音信号をA/D変
換したときのものが用いられる。また、データNは、楽
音信号録音時における圧縮しないPCM・データの長さ
を決定するものであり、後述する展開処理時間以上に設
定される。カウンタ3の出力信号は、制御信号SA1と
してエンコーダ1、セレクタ2およびアドレスコントロ
ーラ5に供給される。
【0010】このようなカウンタ3は、録音開始トリガ
RTRGによってデータNをセットするとともに、制御
信号SA1のレベルを「L」にする。その後、カウンタ
3は、データNをサンプリングクロックSCによってカ
ウントダウンして、カウント結果が「0」になった場合
には、制御信号SA1のレベルを「H」にする。すなわ
ち、カウンタ3は、録音開始トリガRTRGの供給を受
けてサンプリングクロックSCをNカウントするまで、
制御信号SA1のレベルを「L」にし、Nカウント以降
では、「H」にする。セレクタ2は、制御信号SA1に
よって、入力の選択切換を行うものであり、制御信号S
A1のレベルが「L」の場合には入力端Bを選択し、レ
ベルが「H」の場合には入力端Aを選択して、選択され
た入力端に供給されてるデータを波形メモリ4の書き込
みデータとして供給する。
【0011】アドレスコントローラ5は、アドレスデー
タAD1を生成して波形メモリ4の書き込みアドレスを
指定するものであり、録音開始トリガRTRGによって
アドレスデータAD1のカウントを開始し、サンプリン
グクロックSCによってそのカウントアップを行い、制
御信号PAUによってそのカウントを一時停止させる。
アドレスコントローラ5は、制御信号SA1のレベルが
「L」の場合には、1サンプリングクロックSCに対し
「1」だけアドレスデータAD1を歩進させる一方、制
御信号SA1のレベルが「H」の場合には、4サンプリ
ングクロックに対し「1」だけアドレスデータAD1を
歩進させる。波形メモリ4は、RAM等の書き込み可能
な記憶素子によって構成される。
【0012】次に、上述した実施例の動作について図2
を参照して説明する。図2(1)に示すように、楽音等
の録音すべき楽音波形が入力されると、図示せぬA/D
変換部によってPCM・データに変換される。
【0013】 Nカウント前(PCM・データの1〜
Nサンプル) このPCM・データが図1に示す装置内に入力される
と、カウンタ3によるデータNのカウントダウンが、サ
ンプリングクロックSCのタイミングで、録音開始トリ
ガRTRGによって開始されるので、制御信号SA1の
レベルが「L」となる(図2のの期間に対応する)。
これによって、セレクタ2は入力端Bを選択し(同図
(2)参照)、その出力データはPCM・データとなる
(同図(3)参照)。同時に、アドレスコントローラ5
は、アドレスデータAD1の歩進を、サンプリングクロ
ックSCのタイミングにて、すなわち、1クロックあた
り1カウントにて、開始する(同図(4)参照)。した
がって、同図(5)に示すように、波形メモリ4には、
PCMデータが、サンプリングクロックSCに対応し、
アドレスデータAD1に指定されたアドレスに書き込ま
れる。
【0014】 Nカウント後、エンコード・データ出
力前 次に、カウンタ3によってサンプリングクロックSCが
Nカウントされると、すなわち、PCMデータの先頭か
らNサンプルがこの装置内に入力すると、制御信号SA
1のレベルは「H」になる。これによって、同図(2)
に示すように、セレクタ2は入力端Aを選択するととも
に、この時点において供給されているPCM・データの
圧縮処理がエンコーダ1によって開始される。しかしな
がら、圧縮処理を施したエンコード・データは、時間遅
れTをともなって出力されるので、この間、セレクタ2
からはなにも出力されない(同図(3)参照)。このた
め、エンコーダ1は、制御信号PAUによってアドレス
コントローラ5によるアドレスデータAD1の歩進を一
時停止させ(同図(4)参照)、波形メモリ4の書き込
みを停止させる。
【0015】 Nカウント後、エンコード・データ出
力後 カウンタ3によるサンプリングクロックSCのNカウン
ト後、さらに時間Tが経過すると、エンコーダ1は、P
CM・データを圧縮したエンコード・データを出力する
とともに、制御信号PAUによってアドレスコントロー
ラ5によるアドレスデータAD1の歩進を再開させる。
このとき、制御信号SA1が「H」なので、アドレスコ
ントローラ5は4サンプリングクロックに対して「1」
だけアドレスデータAD1を歩進させる(同図(4)参
照)。PCM・データは、4サンプリングクロックに対
して1語に圧縮されることになるが、これに合わせてア
ドレスデータAD1の歩進も行なわれるので、エンコー
ド・データとアドレスデータAD1とが整合される。し
たがって、波形メモリ4には、引き続きエンコード・デ
ータが、PCM・データに連続したアドレスに書き込ま
れる(同図(5)参照)。
【0016】かかる実施例によれば、波形メモリ4に記
憶される波形データは、図2(5)にその構成を示すよ
うに、1〜Nサンプルまでが、すなわち、サンプリング
クロックSCがNカウントされるまでがPCM・データ
であり、これ以降は圧縮処理されたエンコード・データ
である。PCM・データの部分は、圧縮処理されないの
でデータ量が増加するが、圧縮処理されたエンコード・
データの部分に比べて充分短いので、全体のデータ量に
はほとんど影響を与えない。したがって、従来と比較し
て、圧縮効率にほとんど差が生じない。
【0017】<第2の実施例>次に、この発明による第
2の実施例について説明する。この実施例は、第1の実
施例によって録音された波形データの再生装置であり、
図3は、この電気的な構成を示すブロック図である。こ
の図において、波形メモリ10には、図2(5)に示し
た波形データが記憶されている。
【0018】11はタイミング発生回路であり、サンプ
リングクロックSCからストローブ信号ST1、ST2
を生成する。このストローブ信号は、波形メモリ10内
に記憶されている波形データのうちのエンコード・デー
タの圧縮率に依存するものであり、例えば、圧縮率1/
Pの場合、ストローブ信号ST1、ST2は、サンプリ
ングクロックSCの周波数を(1+P)/P倍したもの
内の先Pクロックと、後1クロックとに各々設定され
る。この実施例では、圧縮率は1/4としているので、
このストローブ信号ST1、ST2は、図4(1)に示
すように、サンプリングクロックSCの周波数を5/4
倍したもの先4クロックと、後1クロックとに各々相当
することになる。
【0019】12はアドレスコントーラであり、PCM
・データ読出用アドレスおよびエンコード・データ読出
用アドレスからなるアドレスデータAD2を生成して、
波形メモリ10の読み出しアドレスを指定するものであ
る。PCM・データ読出用アドレスは、発音開始トリガ
PTRGによってそのカウントが開始され、ストローブ
信号ST1によってそのカウントアップが行なわれるよ
うになっている。また、エンコード・データ読出用アド
レスは、PCM・データ読出用アドレスに対してデータ
Nだけオフセットした値から、ストローブ信号ST2に
よってそのカウントアップが行なわれるようになってい
る。ここで、発音開始トリガーPTRGとは、オペレー
タによる発音指示に対応した1ショット・パルスであ
る。
【0020】13はデコーダであり、エンコード・デー
タを元のPCM・データに展開するものである。このデ
コーダ13は、ストローブ信号ST2によってエンコー
ドデータを取り込んだ後、時間遅れD(サンプリングク
ロックSCのDクロック分)をもって、PCM・データ
に展開する。そして、展開されたPCM・データは、サ
ンプリングクロックSCのタイミング毎に供給されるよ
うになっている。
【0021】14はカウンタであり、図1におけるカウ
ンタ3と同様に、発音開始トリガRTRGによってデー
タNをセットして、サンプリングクロックSCによって
カウントダウンする。そして、カウント結果が「0」に
なった場合には、制御信号SA2のレベルを「H」にす
る。
【0022】15はラッチ回路であり、波形メモリ10
からストローブ信号ST1のタイミングで読み出された
PCM・データを、本来のサンプリングクロックSCで
供給するようにラッチする。16は、カウンタ14の制
御信号SA2によって入力の選択切換を行うセレクタで
あり、制御信号SA2のレベルが「L」の場合には入力
端Bを選択し、レベルが「H」の場合には入力端Aを選
択して、選択された入力端に供給されているPCM・デ
ータを出力する。そして、カウンタ16によって出力さ
れたPCM・データは、図示せぬD/A変換部、サウン
ドシステム等を介し、この装置の発生楽音として出力さ
れる。
【0023】次に、この実施例の動作について説明す
る。 発音指示から(N−D)クロックまで まず、オペレータが発音指示の旨のキーを押下すると、
これに対応して発音開始トリガーPTRGが各部に供給
される。これによって、カウンタ14がデータNのカウ
ントダウンを行なうとともに、アドレスコントローラ1
2は、ストローブ信号ST1によってPCM・データ読
出用アドレスのカウントアップを行なう。これによっ
て、波形メモリ10からPCM・データは、図4(2)
のに示すように、ストローブ信号ST1のタイミング
にて読み出され、ラッチ回路15によって、本来のサン
プリングクロックSCのタイミングに戻される。このと
き、制御信号SA2のレベルは「L」であり、これによ
り、セレクタ16は入力端Bを選択しているので、セレ
クタ16の出力データは、PCM・データがサンプリン
グクロックSCのタイミングにて出力されることにな
る。
【0024】 (N−D)クロックからNクロックま
で サンプリングクロックSC(ストローブ信号ST1)を
(N−D)カウントすると、アドレスコントローラ12
は、PCM・データ読出用アドレスとともに、ストロー
ブ信号ST2によってエンコード・データ読出用アドレ
スのカウントアップを行なう。すなわち、Nクロックか
らデコーダ13による時間遅れDの分だけ前に達する
と、図4(2)のに示すように、波形メモリ10から
PCM・データとエンコード・データとが、それぞれス
トローブ信号ST1、ST2のタイミングにて読み出さ
れる。このとき、PCM・データはと同様に、ラッチ
回路15によってサンプリングクロックSCのタイミン
グにて出力される一方、エンコード・データはストロー
ブ信号ST2のタイミングにてデコーダ13に取り込ま
れ、展開処理が施される。
【0025】 Nカウント経過後 次に、カウンタ14によってサンプリングクロックSC
がNカウントされると、すなわち、波形メモリ10に記
憶されているPCM・データの先頭からNサンプルまで
のすべてが読み出されると、カウンタ14による制御信
号SA2のレベルが「H」になるので、セレクタ16の
入力端Aが選択される。同時に、(N−D)クロックか
らDクロック経過したので、デコーダ13からは元に戻
されたPCM・データが、サンプリングクロックSCの
タイミング毎に順次供給される。したがって、セレクタ
16は、1〜NサンプルまでのPCM・データに引き続
き、サンプリングクロックSCのタイミングで、元に戻
された(N+1)以降のPCM・データを出力すること
になる。
【0026】これと同時に、アドレスコントローラ12
によるPCM・データ読出用アドレスのカウントが停止
する。これは、PCM・データ読出用アドレスによって
エンコード・データが読み出されるのを防止するためで
ある。これによって、図4(2)のに示すように、波
形メモリ10からは、エンコード・データだけが、スト
ローブ信号ST2のタイミングで読み出される。すなわ
ち、デコーダ13では、サンプリングクロックSCの4
クロックに対し、1個のエンコード・データが展開さ
れ、4個のPCM・データに戻されるとともに、サンプ
リングクロックSC1クロックに対し1個のPCM・デ
ータがセレクタ16を介して出力される。
【0027】上述した第2の実施例によれば、図4
(3)に示すように、発音指示後、まず、PCM・デー
タが読み出され、サンプリングクロックSCのタイミン
グで出力される。その後、(N−D)クロック経過する
と、PCM・データとエンコード・データとが読み出さ
れ、ラッチ回路15はPCM・データをサンプリングク
ロックSCにてラッチして出力する一方、デコーダ13
はエンコード・データを順次取り込み、Nクロック経過
した時点で最初のPCM・データを供給すべく、展開処
理を開始する。そして、Nクロック経過すると、セレク
タ16の選択は入力端Bから入力端Aへと切り替わると
ともに、デコーダ13は、時間遅れDを見越して展開処
理をしていたPCM・データを、サンプリングクロック
SCのタイミングにて出力する。したがって、発音指示
後、時間遅れを生じることなく、PCM・データを連続
して出力することができる。
【0028】<第3の実施例>次に、この発明による第
3の実施例について説明する。この実施例は、第2の実
施例と同様に、波形データの再生装置であるが、第2の
実施例に対して、音高情報KCを与え、この情報に基づ
いてPCM・データの読出レートを設定して、異なる楽
音が得られるようにし、さらに、FIFOメモリを用い
て出力データを制御している。
【0029】図5は、この構成を示すブロック図であ
る。この図において、波形メモリ20には、図2(5)
に示した波形データが記憶されている。22はアドレス
コントーラであり、PCM・データ読出用アドレスおよ
びエンコード・データ読出用アドレスからなるアドレス
データAD3を生成して、波形メモリ20の読み出しア
ドレスを指定するものである。さらに、アドレスコント
ローラ22は、そのアドレスデータAD3が波形メモリ
20内に記憶されているN個のPCM・データを読み出
すまでにカウントすると、制御信号SA3のレベルを
「H」にする。23はデコーダであり、転送要求にした
がって、m個(mは整数)のエンコード・データを元の
4m個のPCM・データに戻して出力する。26は、制
御信号SA3にしたがって入力の選択切換を行うセレク
タであり、制御信号SA3のレベルが「L」の場合には
入力端Bを選択し、レベルが「H」の場合には入力端A
を選択して、選択された入力端に供給されているPCM
・データを出力する。27はFIFO(先入れ先出し)
メモリであり、FIFOコントローラ28による書込ク
ロックにしたがって、セレクタ26の出力データを取り
込むとともに、同じく読出クロックにしたがって、記憶
したデータを読み出して図示せぬD/A変換部に供給す
る。なお、このFIFOメモリ27は、発音開始トリガ
PTRGによって内部がクリアされる構成となってい
る。FIFOコントローラ28は、サンプリングクロッ
クSCに対し十分高い周波数の書込クロックを生成し、
音高情報KCに基づく読出クロックを生成して、FIF
Oメモリ27の入出力データ(PCM・データ)を制御
する。
【0030】次に、この実施例の動作について図6を参
照して説明する。図6は、この実施例の動作を説明する
ためのフローチャートである。まず、発音指示があった
場合、手順はステップSP1に進む。ステップSP1で
は、発音開始トリガーPTRGによって、FIFOメモ
リ27がクリアにされるとともに、制御信号SA3のレ
ベルが「L」となり、セレクタ26の入力端Bが選択さ
れる。さらに、アドレスコントローラ22がPCM・デ
ータ読出用アドレスを高速にNだけカウントアップし
て、波形メモリ20からN個のPCM・データを読み出
す。このとき、FIFOコントローラ28は、PCM・
データの読み出しに対応して書込クロックをFIFOメ
モリ27に供給する。これによって、N個のPCM・デ
ータが高速にFIFOメモリ27に転送されることにな
る。このときのFIFOメモリ27の記憶状態を図7
(1)に示す。同時に、FIFOコントローラ28は、
音高情報KCに基づく読出クロックを生成する。以後、
この発音処理が終了するまでFIFOメモリ27から音
高情報に基づくレートにてPCM・データが順次読み出
される。
【0031】次に、処理はステップSP2に進み、アド
レスコントローラ22が、エンコード・データ読出用ア
ドレスを生成する。これによって、波形メモリ20から
m個のエンコード・データが読み出され、デコーダ23
に転送される。デコーダ23は、m個のエンコード・デ
ータを受け取り次第、直ちに、展開処理を開始し、展開
処理によって元に戻した4m個のPCM・データを転送
要求があるまで保持する。
【0032】ここで、図7(1)の状態から展開処理終
了までに時間T1 が経過したとすると、この時間T1
けPCM・データが読み出されているので、この分FI
FOメモリ27の記憶しているPCM・データ量は減少
する(図7(2)参照)。
【0033】次に、処理はステップSP3に進み、デコ
ーダ23はFIFOメモリ27から転送要求があったか
否かを判別する。ここで、転送要求がある場合とは、F
IFOメモリ27内に蓄えられているPCM・データが
所定量βより下回った場合である。なお、所定量βにつ
いては後述する。この転送要求がない場合には、処理は
ステップSP4に進み、現時点においてFIFOメモリ
27から読み出されているPCM・データが最終データ
であるか否かが検出される。このデータが最終データで
あれば、判別結果が「YES」となり、この発音指示ル
ーチンが終了して発音動作が終了する一方、最終データ
でなければ、判別結果が「NO」となり、処理は再びス
テップSP3に戻る。すなわち、ステップSP3におい
て、FIFOメモリ27に蓄えられているPCM・デー
タが読み出されて所定量β以下となるまで、処理はステ
ップSP3およびステップSP4を循環する。
【0034】そして、ステップSP3において、FIF
Oメモリ27に蓄えられているPCM・データが所定量
βとなった場合、転送要求がデコーダ23に向けて出力
され、これにより処理はステップSP5に進む。このと
きのFIFOメモリ27の記憶状態を図7(3)に示
す。ステップSP5においてデコーダ23が転送要求を
受けると、元に戻した4m個のPCM・データを、セレ
クタ26を介しFIFOメモリ27に転送する。ここ
で、デコーダ23からFIFOメモリ27への転送にか
かる時間をT2 とすると、このときFIFOメモリ27
に記憶されているPCM・データは、図7(4)に示す
ように、同図(3)に示す所定量βから時間T2 だけ読
み出されたPCM・データの部分P1と、デコーダ23
から転送された4m個のPCM・データの部分P2とを
合わせたものとなる。この時点にいたるまでに、PCM
・データP1の部分が完全に読み出されてなくなってし
まわないように、所定量βは、時間T2 に読み出される
PCM・データ量以上に設定される。
【0035】次に処理はステップSP6に進み、続くm
個のエンコード・データを展開処理すべく、アドレスコ
ントローラ22はエンコード・データ読出用アドレスの
歩進をする。これによって、波形メモリ10から続くm
個のエンコード・データが読み出され、デコーダ23に
転送される。デコーダ23は、続くm個のエンコード・
データを受け取り次第、直ちに、展開処理を開始すると
ともに、展開処理によって元に戻した4m個のPCM・
データを転送要求があるまで保持する。
【0036】この後、処理は前述のステップSP3に戻
り、以後、すべてのエンコード・データを展開処理すべ
く、転送要求が発生する毎に処理がステップSP5、S
P6を経由する。すなわち、FIFOメモリ27の蓄え
られているPCM・データの量が所定量β以上の場合に
は、処理がステップSP3→SP4→SP3と循環する
一方、PCM・データの量が所定量βとなると、処理が
ステップSP3→SP5→SP6→SP4→SP3と循
環して、FIFOメモリ27には、最終データ以外では
つねに、P1以上のPCM・データが蓄えられるように
している。これにより、発音指示後、展開処理に係わら
ず、FIFOメモリ27からPCM・データを、安定し
て供給することができる。かかる実施例によれば、第2
の実施例と同様に、発音指示後、時間遅れを生じること
なく、PCM・データを連続して出力することができ
る。
【0037】<第4の実施例>次に、この発明による楽
音波形再生装置を電子楽器に適用した第4の実施例につ
いて説明する。この電子楽器では、各種音色(ピアノ音
やヴァイオリン音等)を発生することができるように、
音色別の波形データが波形メモリ内に記憶されており、
さらにこの波形データは音高毎に記憶されている。
【0038】すなわち、波形メモリから所望の波形デー
タを選択するためには、音色および音高を指定しなけれ
ばならない。したがって、読み出しアドレスの決定に
は、上述した第2の実施例と比較して、音色を示すデー
タおよび音高を示すデータが必要である。
【0039】図8は、この実施例の構成を示すブロック
図である。この図において、30は、複数のキースイッ
チから構成された鍵盤装置であり、キーが押鍵されてい
ることを示すノートオンNON 信号および押鍵されたキー
の音高を示すノートコードNCD 信号を出力する。31は
音色SW部であり、音色を選択するスイッチから構成さ
れて、音色を指定する音色コードTCを出力する。
【0040】32はタイミング発生部であり、システム
クロックφ、ノートコードNCD およびノートオン信号NO
N から次の各信号を生成して各部に供給する。オン・パ
ルス信号ONP は、キーが押鍵された直後に発生する1シ
ョットパルスである。ヘッダ信号HDは、第2実施例にお
けるクロックのN周期分に相当するもので、波形データ
のPCM・データの期間に対応する。ヘッダ・エンド・
パルス信号HEP は、ヘッダ信号HDの終了直後に発生する
1ショットパルスである。また、ノートクロックは、ノ
ートコードNCD に比例する周波数を持つパルス信号であ
り、システムクロックを分周あるいは逓倍することによ
って生成され、アドレス発生部33に供給される。
【0041】アドレス発生部33は、アドレスデータを
生成して第1波形メモリ34の読み出しアドレスを指定
するものであり、オン・パルス信号ONP によってアドレ
スデータのカウントを開始し、ノートクロックによって
アドレスデータのカウントアップを行う。このアドレス
データの初期値は音色コードTCおよびノートコードNCD
から決定され、また、アドレスデータはヘッド・エンド
・パルス信号HEP によって全ビットが「0」にリセット
される。このアドレスデータの内、全ビットが第1波形
メモリ34に、下位AD0〜AD9の10ビットがデコーダ3
5に、AD10 がゲート36の一方の入力端にそれぞれ供
給される。
【0042】第1波形メモリ34には、波形データの先
頭から一定期間部分がPCM・データの状態にて記憶さ
れ、さらに、このPCM・データは音色別、音高毎に記
憶されている。第1波形メモリ34では、アドレス発生
部33のアドレスデータによって指定されたPCM・デ
ータが読み出されてセレクタ37の入力端Aに供給され
る。つまり、音色コードTCおよびノートコードNCD に該
当する波形データのPCM・データが、ノートコードNC
D に応じた読み出しレートにて読み出される。
【0043】一方、ゲート36はORゲートであり、他方
の入力端にはヘッダ信号HDが供給される。ゲート36の
論理和は、信号Sとしてデコーダ35および変化検出部
38に供給される。変化検出部38は、信号Sの状態が
反転したときに1ショットパルスを生成して、読み出し
部39に供給する。読み出し部39は、アドレスデータ
を生成するものであり、第2波形メモリ40の読み出し
アドレスを指定して波形データの読み出しを行うととも
に、変化検出部38の1ショットパルスが供給される毎
に波形データをデコーダ35に転送する。このアドレス
データは、オン・パルス信号ONP によってカウントを開
始し、その初期値は音色コードTCおよびノートコードNC
D から決定される。
【0044】第2波形メモリ40には、波形データの一
定期間以降部分が圧縮処理を施したエンコード・データ
の状態にて記憶され、さらに、このエンコード・データ
は音色別、音高毎に記憶されている。第2波形メモリ4
0では、読み出し部39のアドレスデータによって指定
されたエンコード・データが読み出される。
【0045】デコーダ35は、圧縮処理されたエンコー
ド・データを元のPCM・データ(デコード・データに
戻して、一時的に記憶するデコード・バッファB
(0),B(1)によって構成される。各々のデコード
・バッファB(0),B(1)は1024語のバッファ
領域を有し、アドレスを指定することにより、デコード
・データを読み出すことができる。このアドレスを指定
するために、デコード・バッファB(0),B(1)に
は、アドレス発生部33によって生成されるアドレスデ
ータの内、下位10ビットAD0〜AD9が供給される。
【0046】これら、デコード・バッファB(0),B
(1)の役割について説明すると、信号Sの状態が
“H”の場合には、デコード・バッファB(0)側にエ
ンコード・データが転送されて、転送終了信号TEによっ
てデコードを開始する一方、バッファB(1)側からAD
0〜AD9によって指定されたアドレスのデコード・データ
が読み出される。また、信号Sの状態が“L”の場合に
は、デコード・バッファB(1)側にエンコード・デー
タが転送されて、転送終了信号TEによってデコードを開
始する一方、バッファB(0)側からAD0〜AD9によって
指定されたアドレスのデコード・データが読み出され
る。信号Sの状態に従って、バッファB(0)、B
(1)の転送および読み出しを交互に切り換えるので、
連続的にPCM・データを供給することができる。
【0047】セレクタ37は、入力端A、Bの内どちら
か一方をヘッダ信号HDによって選択し、選択された入力
端に供給されたデータを、そのまま出力データとして乗
算器41の一方の入力端に供給する。この実施例では、
ヘッダ信号HDが“H”の場合には、セレクタ37は入力
端Aを選択し、ヘッダ信号HDが“L”の場合には、入力
端Bを選択する。
【0048】42はエンベロープ発生部であり、音色コ
ードTC、ノートオンNON およびノートコードNCD よりエ
ンベロープの波形データを生成して、乗算器41の他方
の入力端に供給する。乗算器41は、セレクタ37の出
力データとエンベロープの波形データとを乗算し、乗算
結果をD/A変換部43に供給する。D/A変換部43
は、乗算器41の乗算結果をアナログ信号に変換するも
のであり、変換結果をサウンドシステム44に供給す
る。サウンドシステム44は、図示せぬ増幅器、スピー
カ等によって構成され、D/A変換部43の変換結果を
をこの電子楽器の楽音として出力する。
【0049】次に、上述した実施例の動作について説明
する。図9は、この実施例の動作を示すタイミングチャ
ートである。 鍵盤装置30のキーが押鍵されてからタイミング発
生部32がシステムクロックφを規定数カウントするま
で、すなわち、ヘッダ信号HDの状態が“H”である場合
について説明する(図9において、の期間に対応す
る)。
【0050】まず、キーが押鍵されると、鍵盤装置30
では、ノートオンNON および押鍵されたキーに対応する
ノートコードNCD が生成される。このときの音色の種類
は、すでに音色SW部31で選択されており、音色コー
ドTCが生成されているものとする。そして、タイミング
発生部32は、オン・パルス信号ONP をノートオン信号
NON から、また、ノートクロックをノートコードNCD か
らそれぞれ生成する。
【0051】さらに、アドレス発生部33は、アドレス
データの初期値をノートコードNCDおよび音色コードTC
によって決定し、さらに、ノートクロックによるアドレ
スデータのカウントアップをオン・パルス信号ONP によ
って開始する。このアドレスデータによって、第1波形
メモリ34から押鍵されたキーに対応するPCM・デー
タが読み出され、セレクタ37の入力端Aに供給され
る。そして、ヘッダ信号HDの状態は“H”であるので、
セレクタ37は入力端Aを選択する。すなわち、キーが
押鍵されてからヘッダ信号HDの状態が“H”である場合
には、セレクタ37は、第1波形メモリ34から読み出
されたPCM・データを出力する。
【0052】一方、読み出し部39は、アドレスデータ
の初期値をノートコードNCD および音色コードTCによっ
て決定し、さらに、このアドレスデータのカウントアッ
プをオン・パルス信号ONP によって開始する。このアド
レスデータによって第2波形メモリ40から、押鍵され
たキーに対応するエンコード・データが読み出される。
さらに、読み出し部39は、信号Sの状態(“H”)に
したがって1ブロック分のエンコードデータをデコード
・バッファB(0)に転送する。この転送が終了した場
合には、転送終了信号TEをデコーダ35に供給する。デ
コーダ35は、転送終了信号TEを入力すると、読み出し
部39から転送された1ブロック分のエンコード・デー
タのデコードをデコード・バッファB(0)に開始さ
せ、デコード・データをデコード・バッファB(0)に
書き込む。
【0053】 次に、タイミング発生部32がシステ
ムクロックφを規定数カウントしてからAD10が反転する
まで、すなわち、ヘッダ信号HDの状態が“L”になって
からアドレス発生部33が1024(210)をカウント
するまでの期間について説明する(図9において、の
期間に対応する)。
【0054】まず、タイミング発生部32は、ヘッダ信
号HDを“H”から“L”へ切り換えて、セレクタ37の
選択を入力端Bに切り換えるとともに、ヘッダ・エンド
・パルス信号HEP を生成する。また、ヘッダ信号HDにし
たがって信号Sが反転するので、変化検出部38では1
ショットパルスが発生する。ヘッダ・エンド・パルス信
号HEP 信号により、アドレス発生部33のアドレスデー
タは、オール0にリセットされて、ノートクロックによ
ってカウントが再開される。このアドレスデータのAD0
〜AD9の10ビットがデコード・バッファB(0)のア
ドレスを指定する。これによって、1ブロック分のデコ
ートデータが読み出され、セレクタ37の入力端Bに供
給される。すなわち、ヘッダ信号HDが“L”になると、
セレクタ37の出力データは、AD0〜AD9で指定されたデ
コード・データとなる。
【0055】一方、読み出し部39は、次の1ブロック
分のエンコードデータを信号Sの状態(“L”)にした
がってデコード・バッファB(1)に転送する。この転
送が終了した場合には、転送終了信号TEがデコーダ35
に供給され、デコーダ35は、転送されたエンコード・
データのデコードをデコード・バッファB(1)に開始
させ、デコード・データはデコード・バッファB(1)
に書き込まれる。
【0056】 次に、AD10が反転するまで、すなわ
ち、アドレス発生部33が再び1024までカウントす
るまでの期間について説明する(図9において、の期
間に対応する)。まず、AD0〜AD9が1024までカウン
トするとAD10は反転する。したがって、信号Sの状態も
“L”から“H”へ反転するので、AD0〜AD9の10ビッ
トが、デコード・バッファB(1)のアドレスを指定す
る。これによって、1ブロック分のデコートデータが読
み出され、セレクタ37の入力端Bに供給される。
【0057】また、AD10にしたがって信号Sが反転する
ので、変化検出部38では1ショットパルスが発生す
る。これにより、読み出し部39は3番目のブロックの
エンコードデータをデコーダ35に転送する。転送が終
了すると、転送終了信号TEがデコーダ35に供給され
て、デコーダ35は、転送されたエンコード・データの
デコードをデコード・バッファB(0)に開始させ、デ
コード・データはデコード・バッファB(0)に書き込
まれる。
【0058】上述した動作,,をキーが押鍵され
てから離鍵されるまで、……と繰り返す
ことにより、セレクタ27の出力データは、図9に示す
ように、押鍵指示後に時間遅れを生じることなく、連続
したPCM・データとなる。そして、セレクタ27の出
力データは、乗算器41によってエンベロープの波形デ
ータと乗算された後に、D/A変換部43およびサウン
ドシステム44を介してこの電子楽器の楽音として出力
される。
【0059】上述した第4の実施例によれば、押鍵指示
後に時間遅れを生じることなく、多様な音色の楽音波形
を、押鍵指示後に時間遅れを生じることなく、連続した
PCM・データを出力することができる。
【0060】なお、上述した第1の実施例では、A/D
変換部で変換されたPCM・データが直接、セレクタ2
の入力端Bに供給される構成であったが、図10に示す
ような構成であっても良い。すなわち、PCM・データ
に図示せぬエンコーダによる圧縮処理を施してエンコー
ド・データを作成し、このエンコード・データを図3に
おけるデコーダ13を用いてPCM・データに戻してセ
レクタ2の入力端Bに供給する構造であっても良い。こ
の場合、セレクタ2の入力端Aには、エンコード・デー
タが供給される。
【0061】なお、上述した実施例では、楽音信号の変
換にPCMを用いたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、PWM(パルス幅変調)やPPM(パルス位置
変調)を用いても良い。また、PCM・データとデコー
ド・データとの合成を、セレクタを用いて行ったが、ク
ロスフェード乗算器と加算器とを用いて行っても良い。
この場合には、PCM・データとデコード・データとが
部分的に重なりあって合成される。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、楽音信号の所定期間までのディジタル・データの長
さは、圧縮処理を施したデータの長さに比べて充分短い
ので、圧縮効率を悪化させなくて済むという利点がある
(請求項1)。また、発音指示後、直ちに、ディジタル
・データが読み出されるとともに、圧縮処理を施したデ
ータの展開処理が前もって行われ、所定期間経過以降は
展開処理で元に戻されたディジタル・データが出力され
るので、時間遅れを極めて少なくして、直ちに楽音を発
生することができる(請求項2)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による第1の実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】 同実施例における動作説明図である。
【図3】 この発明による第2の実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】 同実施例における動作説明図である。
【図5】 この発明による第3の実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図6】 同実施例における動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図7】 同実施例におけるFIFOメモリ27の記憶
状態を示す説明図である。
【図8】 この発明による第4の実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】 同実施例の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【図10】 第1の実施例の別構成を示すブロック図で
ある。
【図11】 従来の音源装置における動作説明図であ
る。
【符号の説明】
1……エンコーダ(データ圧縮手段)、2……セレクタ
(第1の選択手段)、3……カウンタ(第1の判別手
段)、4,10……波形メモリ(記憶手段)、5……ア
ドレスコントローラ(書込手段)、12……アドレスコ
ントローラ(読出手段)、13……デコーダ(データ展
開手段)、14……カウンタ(第2の判別手段)、16
……第2の選択手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されるディジタル楽音データに圧縮
    処理を施すデータ圧縮手段と、 録音すべきディジタル楽音データの入力から、前記ディ
    ジタル楽音データに圧縮処理を施したデータの展開処理
    に要する時間以上の所定期間経過したか否かを判別す
    る第1の判別手段と、 前記第1の判別手段によって所定期間経過していないと
    判別された場合には、前記ディジタル楽音データを選択
    し、前記第1の判別手段によって所定期間経過したと判
    別された場合には、前記データ圧縮手段により圧縮処理
    が施されたデータを選択する第1の選択手段と、 書き込み可能な記憶手段と、 前記選択手段によって選択されたデータを前記記憶手段
    に書き込む書込手段とを具備することを特徴とする電子
    楽器の音源装置。
  2. 【請求項2】 楽音信号の先頭から、前記楽音信号のデ
    ィジタル・データに圧縮処理を施したデータの展開処理
    に要する時間以上の所定期間までの部分をディジタル・
    データの状態にて記憶するとともに、前記所定期間以降
    の部分をディジタル・データに圧縮処理を施したデータ
    の状態にて記憶する記憶手段と、 発音指示に応答して、前記記憶手段に記憶されたディジ
    タル・データおよび圧縮処理を施したデータ読み出
    を開始する読出手段と、 前記読出手段によって読み出された、圧縮処理を施した
    データに展開処理を施して元のディジタル・データに展
    開するデータ展開手段と、 前記読出手段によって前記ディジタル・データの読み出
    しが終了したか否かを判別する第2の判別手段と、 前記第2の判別手段によって前記ディジタル・データの
    読み出しが終了していないと判別された場合には前記読
    出手段によって読み出されたディジタル・データを選択
    し、前記第2の判別手段によって前記ディジタル・デー
    タの読み出しが終了したと判別された場合には前記デー
    タ展開手段によって展開されたディジタル・データを選
    択する第2の選択手段とを具備し、 前記第2の選択手段によって選択されたディジタル・デ
    ータに基づいて発音することを特徴とする電子楽器の音
    源装置。
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