JP2734276B2 - 光硬化性被覆用組成物の硬化皮膜の形成方法 - Google Patents
光硬化性被覆用組成物の硬化皮膜の形成方法Info
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Description
容易に硬化して、高硬度でかつ耐擦傷性、耐摩耗性、耐
溶剤性、耐湿性に優れている上、各種基材に対して優れ
た接着性を示す、ハードコーティング剤として有用な光
硬化性被覆用組成物の硬化皮膜の形成方法に関する。
プラスチック製品、例えばポリメチルメタクリレート、
ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、A
BS樹脂などは軽量性、加工性、耐衝撃性などに優れて
いることから種々の用途に使用されているが、これらプ
ラスチック製品は表面硬度が低く、傷つき易い上、耐溶
剤性や耐候性にも乏しいため、耐摩耗性を必要とする分
野や外装用途(建築材料、車両窓材等)での使用は困難
であった。そこで、以前より上記問題を解消するために
プラスチック基材表面にハードコーティング剤を塗布、
硬化させて保護する方法が採用されている。
剤としては、加熱硬化型のシリコーン系ハードコーティ
ング剤と紫外線硬化型のアクリル系ハードコーティング
剤が主に使用されている。
ードコーティング剤は硬化に長時間の加熱を必要とする
ため生産性に乏しく、しかも硬化時に加えられる熱によ
って基材が変形し易いという欠点があった。
ードコーティング剤はシリコーン系ハードコーティング
剤よりも経済性、生産性に優れたものであり、近年はこ
のタイプが注目されている。しかし、この紫外線硬化型
のアクリル系ハードコーティング剤は硬化皮膜が耐摩耗
性、耐候性、耐薬品性などに劣り、光学材料や外装用途
には使用し難いという問題があった。
ン系ハードコーティング剤も種々知られており、例えば
エポキシ基含有シラン加水分解物をオニウム塩による光
分解型触媒を用いて開環重合させ、硬質皮膜を得る方法
が特公昭63−65115号公報に提案されている。し
かし、この方法は残存水酸基の影響で光劣化し易く、外
装用途(建築材料、車両窓材等)には不適当であった。
も、メタクリロキシシラン加水分解物、光重合開始剤、
多官能アクリレート及び疎水性コロイダルシリカからな
る組成物が提案されているが、この組成物は、プラスチ
ック基材との密着性が悪いため、プライマー塗布をしな
ければならず、かつメタクリロキシシラン加水分解物の
シラノール基が残存しているため、耐湿性に乏しいとい
う欠点があった。
させる方法として、系から水を除去したメタクリロキシ
シラン加水分解物、光重合開始剤、多官能アクリレート
及び有機溶剤分散シリカゾルからなる組成物が特開昭6
2−256874号公報に提案されているが、この組成
物は密着性には優れているものの、シラノール基が残存
していること、また多官能アクリレート化合物をかなり
含有することから硬化皮膜の耐候性や耐擦傷性が加熱硬
化型のシリコーン系ハードコーティング剤より著しく劣
るという問題点があった。
ハードコーティング剤はコーティング剤として十分満足
な特性を有するものとは言い難く、このため各種特性に
優れた硬化皮膜を与える光硬化性被覆組成物の開発が望
まれていた。
もので、短時間の光照射で容易に硬化し、各種基材、特
にプラスチックに対する接着性が良好で、高硬度、耐擦
傷性、耐摩耗性、耐溶剤性、耐湿性の硬化皮膜を与える
光硬化性被覆用組成物の硬化皮膜の形成方法を提供する
ことを目的とする。
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記一般式
(1)で示されるシランの加水分解生成物又はこのシラ
ンと他の加水分解性シランとの共加水分解生成物と、コ
ロイド状金属酸化物と、シラノール基の縮合促進作用を
有するアルミニウム化合物とを併用することにより、短
時間の光照射、特に紫外線照射により容易に硬化すると
共に、この際光照射時の熱で上記シランの加水分解生成
物中に残存するシラノール基の殆どが縮合反応で架橋す
ること、またかかるシラノール基の縮合をより完全にす
るためには、光照射の前又は後で加熱処理することが有
効であることを知見した。そして、このようにして硬化
した硬化皮膜は、高硬度でかつ耐擦傷性、耐摩耗性、耐
溶剤性、耐湿性に優れている上、各種基材、特にプラス
チックに対して優れた接着性を示し、このため上記組成
物が、ハードコーティング剤等として有用であることを
見出し、本発明をなすに至ったものである。
置換の二価炭化水素基、R3は置換又は非置換の一価炭
化水素基、R4は一価炭化水素基又はヘテロ原子含有の
一価有機基、aは0又は1である。)
成物又はこの一般式(1)のシランと他の加水分解性シ
ランとの共加水分解生成物、 (2)コロイド状金属酸化物、 (3)シラノール基の縮合促進作用を有するアルミニウ
ム化合物 を含有する光硬化性被覆用組成物を光照射して硬化させ
る際、この光照射時に発生する際の熱により、又は光照
射の前又は後に該組成物を加熱して上記(1)成分中の
残存シラノール基を縮合させる硬化皮膜の形成方法を提
供する。
と、本発明の第一必須成分は下記一般式(1)で示され
るシランの加水分解生成物又はこのシランと他の加水分
解性シランとの共加水分解生成物であり、本発明組成物
が光照射でラジカル重合して硬化皮膜を形成するときの
主成分となるものである。なお、本発明において、加水
分解生成物及び共加水分解生成物は、部分加水分解物で
あってもよく、全加水分解物であってもよい。
置換の二価炭化水素基、R3は置換又は非置換の一価炭
化水素基、R4は一価炭化水素基又はヘテロ原子含有の
一価有機基、aは0又は1である。)
である。また、R2 は置換又は非置換の二価炭化水素基
であり、好ましくは炭素数1〜6、特に1〜3のもので
あって、例えばメチレン基,エチレン基,トリメチレン
基等のアルキレン基が挙げられる。R3 は置換又は非置
換の一価炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜1
0、特に1〜6のものであって、例えばメチル基,エチ
ル基,ブチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリル
基などやこれらの水素原子がハロゲン原子,シアノ基等
で置換したトリフルオロアルキル基等が挙げられる。更
に、R4 は一価炭化水素基又はヘテロ原子含有の一価有
機基であり、好ましくは炭素数1〜10、特に1〜4の
ものであって、例えばメチル基,エチル基,イソプロピ
ル基,ブチル基等のアルキル基、ビニル基,イソプロペ
ニル基等のアルケニル基、メトキシエチル基、エトキシ
エチル基、メトキシプロピル基、アセチル基等が挙げら
れる。なお、aは0又は1である。
体的には、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3
−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−
アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−ア
クリロキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−アク
リロキシプロピルエチルジエトキシシラン、3−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルエチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルエチルジエトキシシラン等が例示され、特に3
−アクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メ
タクリロキシプロピルトリアルコキシシランが好適であ
る。なお、上記シランは1種類を単独で使用しても、2
種類以上を混合して使用してもよい。
させる他の加水分解性シランとしては、例えばテトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルポリシリ
ケート、エチルポリシリケート、メチルトリメトキシシ
ラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシ
シラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリメト
キシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニル
ジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリ
シドキキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−クロ
ロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフル
オロプロピルトリメトキシシラン、2−パーフルオロア
ルキルエチルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン
が挙げられ、これらの1種類を単独で又は2種類以上を
混合して使用することができる。
の加水分解又は上記式(1)の(メタ)アクリル系シラ
ンと他の加水分解性シランとの共加水分解は、これらシ
ランに酸の水溶液、例えば塩酸、酢酸等の希薄な酸水溶
液を作用させることにより一般的に行うことができる。
この場合、上述したように加水分解物、共加水分解物は
部分加水分解物であってもよく、全加水分解物であって
もよい。なお、上記反応は低級脂肪族アルコール等の有
機溶媒存在下で行うことがコーティング液の安定性の上
で好ましい。
の(メタ)アクリル系シラン単独の加水分解生成物を使
用しても十分な特性を有する皮膜を得ることができる
が、上記式(1)のシランと上記の他の加水分解性シラ
ンとの共加水分解生成物を用いると更に皮膜の硬度アッ
プ、密着性付与、フレキシビリティー付与、耐熱性や耐
候性アップを図ることができるものである。この場合、
式(1)のシランと他のシランとの使用割合は、重量比
で100:0〜50:50、特に100:0〜70:3
0とすることが好ましい。
化物は、硬化皮膜に耐摩耗性を与える成分である。この
コロイド状金属酸化物としては、金属酸化物が有機溶媒
又は水に分散して平均粒子径が1〜100mμ、特に3
〜20mμのコロイド状になったものが好適であり、中
でも本発明組成物の系での相溶性の面から有機溶媒に分
散し、かつ中性又は塩基性条件下で安定化したコロイド
状金属酸化物が好適に使用される。平均粒子径が1mμ
に満たないコロイド状金属酸化物を用いると表面硬度を
上げることができない場合があり、100mμを超えた
ものを用いると皮膜の透明性が失われる場合がある。
体的には、コロイド状シリカ、コロイド状チタニア、コ
ロイド状酸化アンチモン、コロイド状酸化スズ、コロイ
ド状酸化タングステン等の1種又は2種以上を使用する
ことができる。このコロイド状金属酸化物としては、特
に経済的に安価なコロイド状シリカが好ましく用いられ
るが、組成物の屈折率をプラスチック基材の屈折率に合
わせるため、更にチタニアゾル、酸化アンチモンゾル、
酸化スズゾル等を添加することができ、また屈折率に合
わせて単独ゾル、混合ゾル、混晶ゾルなどを本発明の効
果を妨げない範囲で添加することができる。なお混晶ゾ
ルとしては、例えば酸化アンチモン・シリカゾル,チタ
ニア・シリカゾル,酸化セリウム・チタニアゾル,酸化
鉄・チタニアゾル,酸化アンチモン・チタニアゾル,酸
化タングステン・酸化スズゾル等を用いることができ
る。
一成分100部(重量部、以下同様)に対してゾル固型
分として30〜150部、特に50〜100部とするこ
とが好ましく、30部に満たないと皮膜の耐摩耗性が不
十分となる場合があり、150部を超えると皮膜が脆く
なり過ぎて基材との密着性に乏しくなる場合がある。
分解生成物を紫外線硬化させるために光重合開始剤を配
合することが好ましい。この光重合開始剤として具体的
には、ベンゾイン,ベンゾインエチルエーテル,ベンゾ
インプロピルエーテル,ベンゾインイソプロピルエーテ
ル,1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロパン−1−オン,2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン,ベンゾ
フェノン,4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフ
ェノン,4−トリメチルシリルベンゾフェノン,4−ト
リメチルシリル−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン
等が例示され、これらの1種を単独で又は2種以上を混
合して使用することができる。なお、これらの中では特
に液状の化合物を用いることが第一、二成分との相溶性
の上で好ましい。
に電子線を照射しても硬化させることができ、電子線を
照射する場合は光重合開始剤を配合しなくても良好な硬
化皮膜を形成することができるが、光重合開始剤を配合
する場合、その配合量は第一成分100部に対して0.
01〜20部、特に0.1〜10部とすることが好まし
い。配合量が0.01部未満では増感作用に乏しく、被
覆膜にタックが残る場合があり、20部を超えると被覆
膜が軟らかくなり、かつコーティング液の保存安定性が
悪くなってしまう場合がある。
物は第一成分のシランの加水分解生成物に残存するシラ
ノール基の縮合反応を促進させるものである。
重合開始剤の光増感性を阻害しないものが好ましく、特
に塩化アルミニウム、過塩素酸アルミニウム、アルミニ
ウムキレート等のルイス酸が効果的である。なお、アル
ミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリイソ
ブトキシド等を任意に添加することができる。
記化合物が例示され、これらの1種を単独で又は2種以
上を混合して使用することができる。
化合物以外にシラノール基の縮合促進剤として例えば酢
酸ナトリウム,トリメチルアンモニウムヒドロキシド,
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド,テトラメチル
アンモニウムアセテート,テトラブチルホスホニウムヒ
ドロキシド,オクチル酸亜鉛,六フッ化アンチモン酸ナ
トリウム等を本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じ
て任意に添加することができる。
紫外線照射時に発生する熱を利用して、あるいは光(紫
外線)照射の前又は後にわずかに加熱を施すことにより
第一成分に残存するシラノール基を縮合させてシロキサ
ン化させることができるものであり、このシロキサン化
を効果的に進めるためには、本発明組成物を紫外線照射
後、50〜100℃で1〜20分程度ポストキュアする
ことか好ましく、これにより高硬度かつ耐摩耗性、耐擦
傷性に優れた皮膜を得ることが可能であり、特にシラノ
ール基が皮膜に残らないため密着性、耐水性、耐候性等
にも優れた皮膜を形成することができるが、上記縮合促
進剤はシラノール基の縮合をより効果的に促進する。
に対して0.01〜2部、特に0.05〜1部とするこ
とが好ましく、0.01部未満では縮合促進作用に乏し
くなる場合があり、2部を超えるとコーティング液の保
存安定性が悪くなる場合がある。
密着性を向上させ、かつ第一成分中のシラノール基と反
応させることのできる成分としてエポキシ化合物を配合
することが好ましい。この場合エポキシ化合物として
は、液状のものであれば特に限定されないが、例えばビ
スフェノールAとエピクロルヒドリンの重縮合物、ジグ
リシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリ
シジルエステル類、ノボラック型エポキシ樹脂、シクロ
ヘキセンオキシド基含有エーテル、シクロヘキセンオキ
シド基含有エステル等を使用することができる。
0部に対して20部以下とすることが好ましく、20部
を超えると皮膜が柔らかくなったり、耐候性に乏しくな
る場合がある。
基材との密着性や硬化性向上のために例えばトリメチロ
ールプロパン−トリ−(メタ)アクリレート,ペンタエ
リストール−テトラ−(メタ)アクリレート,エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート,ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート,ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレ
ートを添加することができ、その配合量は本発明の効果
を妨げない範囲で通常量とすることができる。
性向上剤、シリコーン変性ポリエーテル系レベリング
剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤などを単独で又は併用
して添加することもできる。
性を向上させる目的で有機溶剤で粘度を調整することが
できる。この有機溶剤としては、組成物との相溶性が良
く、かつプラスチック基材の表面を侵すことのないもの
が好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、イソ
プロパノール、イソブタノール、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、ブチルセルソルブ、酢酸セロソルブ、
ジアセトンアルコール等が例示される。
ック等の基材の表面に塗布後、紫外線又は電子線を照射
することにより硬化して皮膜を形成するものであるが、
特に密着性の乏しいプラスチック基材へ適用する場合
は、基材表面に予めプライマー層を形成した後に本発明
組成物を塗布、硬化しても良い。例えばプラスチック基
材としてポリカーボネートなどを使用する際は、これに
アクリル系プライマー層を施した後、本発明組成物を塗
布、硬化することにより良好な接着性を得ることができ
る。
り、浸漬塗り、スプレー塗り、スピンコート等の通常の
方法を適用することができ、基材表面に通常0.5〜5
μmの厚さに塗布することが好ましい。また塗布後は、
高圧水銀灯などの光源から紫外線又は電子線を照射する
が、照射量は20〜200W/cm2、照射時間は5〜
600秒とすることが望ましい。光照射後は、続いて上
述したように短時間の加熱(ポストキュアー)を施すこ
とにより硬化皮膜を形成することができる。
の光照射により容易に硬化して高硬度でかつ耐擦傷性、
耐摩耗性、耐溶剤性、耐湿性に優れている上、各種基材
に対して優れた接着性を示す硬化物を与える。従って、
本発明組成物はハードコーティング剤等として外装用途
(建築材料、車両窓材等)や光学材料等に有効に利用す
ることができる。
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
リメトキシシラン17.0g、イソブチルアルコール2
7.0gの混合物に0.1規定の希塩酸4.2gを5〜
10℃で4時間かけて滴下し、続いてMA−ST20
(日産化学工業社製、平均粒子径10mμの中性メタノ
ールシリカゾル、不揮発分30%)26.5gを添加
後、室温で4時間熟成させた。これに1−(4−イソプ
ロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパ
ン−1オン〔ダロキュアー1116(メルク社製、光重
合開始剤)〕0.2g、AlCl3・6H2Oを0.1
g、エピコート827(油化シェルエポキシ社製、エポ
キシ樹脂)0.6g、イソブチルアルコール26.5g
を加え、濾過してコーティング剤−1を調製した。
プロピルトリメトキシシランの代わりに3−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン18.0gを用いた以
外は実施例1と同様にしてコーティング剤−2を調製し
た。
トリメトキシシラン17.0g、3−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン6.5gに0.05規定の希塩
酸5.8gを5〜10℃で4時間かけて滴下した後、エ
ピコート827を添加しない以外は実施例1と同様にし
てコーティング剤−3を調製した。
代わりにサンコロイドAMT−130S(日産化学工業
社製、平均粒子径15mμの酸化アンチモンゾル、不揮
発分30%)を用いた以外は実施例1と同様にしてコー
ティング剤−4を調製した。
シプロピルトリメトキシシラン17.0g、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン6.5gの代りに3
−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン16.0
g、テトラメトキシシラン3.4gを用いた以外は実施
例3と同様にしてコーティング剤−5を調製した。
ない以外は実施例1と同様にしてコーティング剤−6を
調製した。
ーティング剤−1〜6をそれぞれポリメチルメタクリレ
ート押し出し平板にバーコーター(No.20)で塗工
し、10分間風乾後、80W/cm2灯の高圧水銀灯で
8cm離した距離から30秒間紫外線を照射し、次いで
80℃で5分加熱して硬化させ、テストピース1〜6を
作成した。これらの皮膜を下記方法で評価した。なお、
コーティング液の安定性も下記方法で評価した。結果を
表1,2に示す。
硬度試験で評価した。 密着性:縦横1mm間隔で11本ずつナイフで碁盤目カ
ットを入れ、セロテープ(ニチバン社製)剥離試験を行
い、残ったマス目をカウントした。 耐擦傷性:#0000スチールウールを用いて約500
gの荷重で10回、皮膜を擦り、傷つきの状態を下記基
準で目視判定した。 ○:傷がほとんどなし △:わずかに傷がある ×:傷が多い 耐摩耗性:テーバー摩耗試験(CS−10研摩紙、50
0g、20回)後の皮膜のヘーズ(%)をヘーズメータ
ーで測定した。 耐溶剤性:キシレンを含浸して脱脂綿で皮膜を100回
ラビングし、外観状態を下記基準で目視判定した。 ○:異常なし △:わずかに皮膜の剥離あり ×:皮膜が全面剥離 耐湿性:純水中に室温で1週間浸漬後の密着性をセロフ
ァンテープ剥離試験で評価した。 液の安定性:コーティング液を室温で2週間放置後の液
状態を目視判定した。
組成物(実施例1〜5)は、液安定性が良好であり、か
つ高硬度で密着性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐溶剤性、耐
湿性に優れた皮膜を与えることが確認された。
Claims (3)
- 【請求項1】 (1)下記一般式(1)で示されるシラ
ンの加水分解生成物又はこの一般式(1)のシランと他
の加水分解性シランとの共加水分解生成物、 【化1】 (但し、式中R1は水素又はメチル基、R2は置換又は
非置換の二価炭化水素基、R3は置換又は非置換の一価
炭化水素基、R4は一価炭化水素基又はヘテロ原子含有
の一価有機基、aは0又は1である。) (2)コロイド状金属酸化物、 (3)シラノール基の縮合促進作用を有するアルミニウ
ム化合物 を含有する光硬化性被覆用組成物を基材に塗布した後、
この組成物を光照射して硬化させると共に、該光照射の
前又は後に該組成物を加熱して、上記(1)成分中の残
存シラノール基を縮合させることを特徴とする硬化皮膜
の形成方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の光硬化性被覆用組成物を
基材に塗布した後、この組成物を光照射して硬化させる
と共に、光照射時に発生する熱で上記(1)成分中の残
存シラノール基を縮合させることを特徴とする硬化皮膜
の形成方法。 - 【請求項3】 光硬化性被覆用組成物にエポキシ化合物
を配合した請求項1又は2記載の方法。
Priority Applications (1)
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JP4034202A JP2734276B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 光硬化性被覆用組成物の硬化皮膜の形成方法 |
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JPH01245062A (ja) * | 1988-03-25 | 1989-09-29 | Asahi Glass Co Ltd | コーテイング組成物およびその被膜の設けられたプラスチツク成形品 |
JP3079539B2 (ja) * | 1990-04-20 | 2000-08-21 | 株式会社ニコン | コーティング組成物及びこれが塗布されたプラスチック成形物 |
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