JP2733310B2 - フツ素樹脂被覆方法 - Google Patents
フツ素樹脂被覆方法Info
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- JP2733310B2 JP2733310B2 JP1145734A JP14573489A JP2733310B2 JP 2733310 B2 JP2733310 B2 JP 2733310B2 JP 1145734 A JP1145734 A JP 1145734A JP 14573489 A JP14573489 A JP 14573489A JP 2733310 B2 JP2733310 B2 JP 2733310B2
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- polyamic acid
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- polyimide resin
- coating film
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、フツ素樹脂を用いた被覆方法に関するも
のである。
のである。
フツ素樹脂は、低摩耗性,非粘着性,耐薬品性,耐熱
性等の特性に優れていることから、家庭用(例えばアイ
ロンの底面,フライパンの内側表面等),食品工業,電
気工業,機械工業等の広い用途に使用されている。しか
し、上記特性のなかの非粘着性は、フツ素樹脂が、あら
ゆる基材との接着性に乏しいということを意味し、この
ため、例えば金属等の基材表面をフツ素樹脂で被覆する
場合には、基材の被覆表面に特殊な前処理を行う、
フツ素樹脂に接着性を付与する等の方法が行われてい
る。特に上記の方法において、従来から、基材との接
着強度の向上を目的とする種々のフツ素樹脂被覆用プラ
イマーが提案されており、なかでもポリアミド酸および
その塩を接着助剤とした下塗り組成物が知られている。
このような下塗り組成物を、水を分散媒とする水性型に
したものがよく知られている(特開昭52−13532号参
照)。上記下塗り組成物は、上記接着助剤としてポリア
ミド酸のアミン塩を有機溶媒に溶解させ、これをフツ素
樹脂とともに水に分散させたものである。このものは、
焼成により塗膜中にポリアミドイミド樹脂またはポリイ
ミド樹脂を生成する組成物を、従来の溶剤型から水性媒
体型に転換したものとして意義がある。
性等の特性に優れていることから、家庭用(例えばアイ
ロンの底面,フライパンの内側表面等),食品工業,電
気工業,機械工業等の広い用途に使用されている。しか
し、上記特性のなかの非粘着性は、フツ素樹脂が、あら
ゆる基材との接着性に乏しいということを意味し、この
ため、例えば金属等の基材表面をフツ素樹脂で被覆する
場合には、基材の被覆表面に特殊な前処理を行う、
フツ素樹脂に接着性を付与する等の方法が行われてい
る。特に上記の方法において、従来から、基材との接
着強度の向上を目的とする種々のフツ素樹脂被覆用プラ
イマーが提案されており、なかでもポリアミド酸および
その塩を接着助剤とした下塗り組成物が知られている。
このような下塗り組成物を、水を分散媒とする水性型に
したものがよく知られている(特開昭52−13532号参
照)。上記下塗り組成物は、上記接着助剤としてポリア
ミド酸のアミン塩を有機溶媒に溶解させ、これをフツ素
樹脂とともに水に分散させたものである。このものは、
焼成により塗膜中にポリアミドイミド樹脂またはポリイ
ミド樹脂を生成する組成物を、従来の溶剤型から水性媒
体型に転換したものとして意義がある。
しかしながら、上記下塗り組成物としての水性媒体型
組成物は、フツ素樹脂以外に、ポリアミド酸等異質の物
質が混合されているため、分散性に劣り、形成されるフ
ツ素樹脂の塗膜が不均一であつたり、塗膜の緻密性なら
びに密着性に劣るという問題を有している。そして、上
記下塗り組成物からなる塗膜の密着性は、その塗膜の上
に形成される上塗りのフツ素樹脂塗膜に機能性を持たせ
る目的で充填剤を添加すると顕著に低下する。このよう
に、従来はフツ素樹脂塗膜を基材に強固に密着させうる
ことが困難であつた。
組成物は、フツ素樹脂以外に、ポリアミド酸等異質の物
質が混合されているため、分散性に劣り、形成されるフ
ツ素樹脂の塗膜が不均一であつたり、塗膜の緻密性なら
びに密着性に劣るという問題を有している。そして、上
記下塗り組成物からなる塗膜の密着性は、その塗膜の上
に形成される上塗りのフツ素樹脂塗膜に機能性を持たせ
る目的で充填剤を添加すると顕著に低下する。このよう
に、従来はフツ素樹脂塗膜を基材に強固に密着させうる
ことが困難であつた。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
基材に対してフツ素樹脂を強固に密着させることができ
るとともに、均一な塗膜を形成することのできるフツ素
樹脂被覆方法の提供をその目的とする。
基材に対してフツ素樹脂を強固に密着させることができ
るとともに、均一な塗膜を形成することのできるフツ素
樹脂被覆方法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明のフツ素樹脂被
覆方法は、基材表面に、イミド化されていない部分を含
むポリイミド樹脂層を予め形成し、その樹脂層の上にフ
ツ素樹脂を塗布して上塗り層を形成し、ついで焼成し、
上記ポリイミド樹脂層のイミド化率の向上と上塗り層の
硬化とを同時に行うという構成をとる。
覆方法は、基材表面に、イミド化されていない部分を含
むポリイミド樹脂層を予め形成し、その樹脂層の上にフ
ツ素樹脂を塗布して上塗り層を形成し、ついで焼成し、
上記ポリイミド樹脂層のイミド化率の向上と上塗り層の
硬化とを同時に行うという構成をとる。
すなわち、本発明者らは、上記の目的を達成するた
め、一連の研究を行つた。その結果、基材表面にポリア
ミド酸溶液をプライマー組成物として予め塗布してイミ
ド化されていない部分を含むポリイミド樹脂層を形成
し、ついでそのポリイミド樹脂層の上にフツ素樹脂を塗
工して上塗り層を形成し、つぎに焼成することにより、
ポリイミド樹脂層のイミド化率を高めると同時に上塗り
層であるフツ素樹脂層を硬化させることが有効であるこ
とを見いだした。この方法によれば、ポリアミド酸はそ
れのみの有機溶媒として塗布されるため均一で緻密性に
富み良好な密着性を有する下塗り層となり、かつフツ素
樹脂上塗り層の硬化が下塗り層のイミド化と同時に行わ
れることから、フツ素樹脂上塗り層が下塗り層に強固に
密着するようになる。この密着性は、フツ素樹脂上塗り
層に機能性を付与する目的で充填材等を添加しても損な
われない。
め、一連の研究を行つた。その結果、基材表面にポリア
ミド酸溶液をプライマー組成物として予め塗布してイミ
ド化されていない部分を含むポリイミド樹脂層を形成
し、ついでそのポリイミド樹脂層の上にフツ素樹脂を塗
工して上塗り層を形成し、つぎに焼成することにより、
ポリイミド樹脂層のイミド化率を高めると同時に上塗り
層であるフツ素樹脂層を硬化させることが有効であるこ
とを見いだした。この方法によれば、ポリアミド酸はそ
れのみの有機溶媒として塗布されるため均一で緻密性に
富み良好な密着性を有する下塗り層となり、かつフツ素
樹脂上塗り層の硬化が下塗り層のイミド化と同時に行わ
れることから、フツ素樹脂上塗り層が下塗り層に強固に
密着するようになる。この密着性は、フツ素樹脂上塗り
層に機能性を付与する目的で充填材等を添加しても損な
われない。
この発明のフツ素樹脂被覆方法には、ポリアミド酸溶
液と、フツ素樹脂とが用いられる。
液と、フツ素樹脂とが用いられる。
上記ポリアミド酸溶液は、基材表面をフツ素樹脂で被
覆する際に用いるプライマー組成物で、イミド化により
フツ素樹脂と同等またはそれ以上の耐熱性を有するもの
を用いるのが好適であり、例えば下記の一般式(I)ま
たは(II)で表されるものが用いられる。
覆する際に用いるプライマー組成物で、イミド化により
フツ素樹脂と同等またはそれ以上の耐熱性を有するもの
を用いるのが好適であり、例えば下記の一般式(I)ま
たは(II)で表されるものが用いられる。
そして、上記ポリアミド酸溶液の溶媒としては、N−
メチルピロリドン,ジメチルホルムアミド,ジメチルア
セトアミドおよびジメチルスルホキシド等があげられ
る。
メチルピロリドン,ジメチルホルムアミド,ジメチルア
セトアミドおよびジメチルスルホキシド等があげられ
る。
上記フツ素樹脂としては、例えばテトラフルオロエチ
レンの単重合体の他、テトラフルオロエチレンとヘキサ
フルオロプロピレン,クロロトリフルオロエチレン,パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル等との共重合体、ポ
リクロロトリフルオロエチレンあるいはこれらの混合物
等があげられる。また、上記フツ素樹脂を塗工する際の
形態としては、特に限定するものではなく、粉末状,粒
状,水性分散液,有機性分散液,オルガノゾル,オルガ
ノゾルの水中エマルジョン等いずれの形態でもよい。
レンの単重合体の他、テトラフルオロエチレンとヘキサ
フルオロプロピレン,クロロトリフルオロエチレン,パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル等との共重合体、ポ
リクロロトリフルオロエチレンあるいはこれらの混合物
等があげられる。また、上記フツ素樹脂を塗工する際の
形態としては、特に限定するものではなく、粉末状,粒
状,水性分散液,有機性分散液,オルガノゾル,オルガ
ノゾルの水中エマルジョン等いずれの形態でもよい。
さらに、上記フツ素樹脂に機能性を持たせるために、
各種の充填剤を配合することができる。例えば、着色の
ための顔料、圧縮に対する強度の向上,耐摩耗性の改
良,帯電防止等のために、ガラス粉末,金属粉末,金属
酸化物,カーボンブラツク,グラフアイト等が用いられ
る。
各種の充填剤を配合することができる。例えば、着色の
ための顔料、圧縮に対する強度の向上,耐摩耗性の改
良,帯電防止等のために、ガラス粉末,金属粉末,金属
酸化物,カーボンブラツク,グラフアイト等が用いられ
る。
この発明のフツ素樹脂被覆方法は、上記組成物を用い
て例えばつぎのようにして行われる。すなわち、基材表
面にポリアミド酸溶液を塗布して、イミド化されていな
い部分を含むポリイミド樹脂層を形成する。つぎに、上
記ポリイミド樹脂層の上にフツ素樹脂を塗工して上塗り
層を形成し、ついで所定の温度で焼成することにより上
記ポリイミド樹脂層のイミド化率の向上と上塗り層のフ
ツ素樹脂の硬化とを同時にすることにより行われる。
て例えばつぎのようにして行われる。すなわち、基材表
面にポリアミド酸溶液を塗布して、イミド化されていな
い部分を含むポリイミド樹脂層を形成する。つぎに、上
記ポリイミド樹脂層の上にフツ素樹脂を塗工して上塗り
層を形成し、ついで所定の温度で焼成することにより上
記ポリイミド樹脂層のイミド化率の向上と上塗り層のフ
ツ素樹脂の硬化とを同時にすることにより行われる。
このように、上記フツ素樹脂被覆方法は、基材表面に
ポリアミド酸溶液を塗布してイミド化されていない部分
を含むポリイミド樹脂層を形成し、その樹脂層の上にフ
ツ素樹脂を塗工して上塗り層を形成する。ついで、焼成
して上記ポリイミド樹脂層のイミド化率の向上と上塗り
層のフツ素樹脂の硬化とを同時に行うことによりフツ素
樹脂の被覆を行うものである。このように、基材とフツ
素樹脂との間にポリイミド樹脂層を介し、このポリイミ
ド樹脂のイミド化率を調整することにより基材表面をフ
ツ素樹脂塗膜で被覆するため、得られるフツ素樹脂塗膜
は、強固に密着され、さらに均一なものである。
ポリアミド酸溶液を塗布してイミド化されていない部分
を含むポリイミド樹脂層を形成し、その樹脂層の上にフ
ツ素樹脂を塗工して上塗り層を形成する。ついで、焼成
して上記ポリイミド樹脂層のイミド化率の向上と上塗り
層のフツ素樹脂の硬化とを同時に行うことによりフツ素
樹脂の被覆を行うものである。このように、基材とフツ
素樹脂との間にポリイミド樹脂層を介し、このポリイミ
ド樹脂のイミド化率を調整することにより基材表面をフ
ツ素樹脂塗膜で被覆するため、得られるフツ素樹脂塗膜
は、強固に密着され、さらに均一なものである。
上記イミド化されていない部分を含むポリイミド樹脂
層としては、イミド化率20%以下のものが好ましい。
層としては、イミド化率20%以下のものが好ましい。
なお、上記イミド化されていない部分を含むポリイミ
ド樹脂層の形成方法としては、常圧下もしくは減圧下
で、例えば低温により乾燥することでポリアミド酸中の
溶媒を除去することにより形成する方法があげられる。
上記減圧下の場合、20mmHg以下の減圧下,温度80〜100
℃で乾燥を行うのが好適である。また、他の形成方法と
して、ポリアミド酸溶液を基材に塗布して100〜150℃で
30〜120分間熱乾燥して皮膜を形成し、この皮膜をピリ
ジンと無水酢酸のベンゼン溶液等に浸漬して脱溶媒とイ
ミド化反応を行う形成方法があげられる。
ド樹脂層の形成方法としては、常圧下もしくは減圧下
で、例えば低温により乾燥することでポリアミド酸中の
溶媒を除去することにより形成する方法があげられる。
上記減圧下の場合、20mmHg以下の減圧下,温度80〜100
℃で乾燥を行うのが好適である。また、他の形成方法と
して、ポリアミド酸溶液を基材に塗布して100〜150℃で
30〜120分間熱乾燥して皮膜を形成し、この皮膜をピリ
ジンと無水酢酸のベンゼン溶液等に浸漬して脱溶媒とイ
ミド化反応を行う形成方法があげられる。
上記基材としては、特に限定するものではなく、例え
ば金属,ガラス,陶器,超耐熱性プラスチツク等いかな
る材質および形状のものでもよい。また、上記ポリアミ
ド酸溶液により形成されるポリイミド樹脂との接着性を
向上させるために、基材のポリアミド酸溶液塗布面に、
サンドブラスト,シヨツトブラスト,グリツトブラス
ト,ホーニング,ペーパースクラツチ,ワイヤースクラ
ツチ,ヘアーライン処理,化学エツチング等の表面処理
を施してもよい。
ば金属,ガラス,陶器,超耐熱性プラスチツク等いかな
る材質および形状のものでもよい。また、上記ポリアミ
ド酸溶液により形成されるポリイミド樹脂との接着性を
向上させるために、基材のポリアミド酸溶液塗布面に、
サンドブラスト,シヨツトブラスト,グリツトブラス
ト,ホーニング,ペーパースクラツチ,ワイヤースクラ
ツチ,ヘアーライン処理,化学エツチング等の表面処理
を施してもよい。
また、ポリアミド酸溶液およびフツ素樹脂の塗工方法
としては、スプレー法,浸漬法,静電塗装,フローコー
ト等の通常の塗工方法があげられる。
としては、スプレー法,浸漬法,静電塗装,フローコー
ト等の通常の塗工方法があげられる。
そして、上記焼成温度は、使用するフツ素樹脂の種類
により適宜設定され、例えばフツ素樹脂としてポリテト
ラフルオロエチレンおよびテトラフルオロエチレンを主
体とする共重合体を用いる場合は、通常、340〜420℃、
好ましくは360〜400℃である。
により適宜設定され、例えばフツ素樹脂としてポリテト
ラフルオロエチレンおよびテトラフルオロエチレンを主
体とする共重合体を用いる場合は、通常、340〜420℃、
好ましくは360〜400℃である。
なお、上記ポリイミド樹脂層の厚みは、10μm以下に
なるように形成するのが好ましい。
なるように形成するのが好ましい。
この発明のフツ素樹脂被覆方法は、以上のようにして
フツ素樹脂被覆を行うため、形成されるフツ素樹脂塗膜
は基材に対して強固に密着している。そして、その塗膜
は、均一で緻密になる。また、上記塗膜の密着性は、フ
ツ素樹脂塗膜に機能性を持たせる目的で充填剤等を配合
しても損なわれることがない。
フツ素樹脂被覆を行うため、形成されるフツ素樹脂塗膜
は基材に対して強固に密着している。そして、その塗膜
は、均一で緻密になる。また、上記塗膜の密着性は、フ
ツ素樹脂塗膜に機能性を持たせる目的で充填剤等を配合
しても損なわれることがない。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕 無水ピロメリツト酸とジアミノジフエニルエーテルか
らなる5%ポリアミド酸のN−メチルピロリドン溶液
を、厚み50μmのポリイミドフイルムに塗布厚みが5μ
m(乾燥後)になるようにスプレーで塗布した。そし
て、これを10mmHgの減圧下90℃で30分間乾燥を行つた。
このときのポリアミド酸のイミド化率は5%であつた。
つぎに、このポリアミド酸塗布表面に5%のグラフアイ
トを含む四フツ化エチレン−パーフロロアルキルビニル
エーテル共重合樹脂(PEA)デイスパージヨンを、塗布
厚み10μm(乾燥後)になるようにスプレーで塗布し、
100℃で30分間乾燥し、さらに400℃で30分間焼成した。
このようにして、フツ素樹脂塗膜を形成した。この塗膜
は均一であり、かつこのときの鉛筆硬度は2Hであつた。
らなる5%ポリアミド酸のN−メチルピロリドン溶液
を、厚み50μmのポリイミドフイルムに塗布厚みが5μ
m(乾燥後)になるようにスプレーで塗布した。そし
て、これを10mmHgの減圧下90℃で30分間乾燥を行つた。
このときのポリアミド酸のイミド化率は5%であつた。
つぎに、このポリアミド酸塗布表面に5%のグラフアイ
トを含む四フツ化エチレン−パーフロロアルキルビニル
エーテル共重合樹脂(PEA)デイスパージヨンを、塗布
厚み10μm(乾燥後)になるようにスプレーで塗布し、
100℃で30分間乾燥し、さらに400℃で30分間焼成した。
このようにして、フツ素樹脂塗膜を形成した。この塗膜
は均一であり、かつこのときの鉛筆硬度は2Hであつた。
〔実施例2〕 塗布されたポリアミド酸の乾燥条件を大気圧下140℃
で30分に変えた。そのときのポリアミド酸のイミド化率
は20%であつた。それ以外は実施例1と同様にしてフツ
素樹脂塗膜を形成した。この塗膜は均一であり、かつこ
のときの鉛筆硬度はHであつた。
で30分に変えた。そのときのポリアミド酸のイミド化率
は20%であつた。それ以外は実施例1と同様にしてフツ
素樹脂塗膜を形成した。この塗膜は均一であり、かつこ
のときの鉛筆硬度はHであつた。
〔実施例3〕 塗布されたポリアミド酸の乾燥条件を大気圧下180℃
で30分に変えた。そのときのポリアミド酸のイミド化率
は50%であつた。それ以外は実施例1と同様にしてフツ
素樹脂塗膜を形成した。この塗膜は均一であり、かつこ
のときの鉛筆硬度はFであつた。
で30分に変えた。そのときのポリアミド酸のイミド化率
は50%であつた。それ以外は実施例1と同様にしてフツ
素樹脂塗膜を形成した。この塗膜は均一であり、かつこ
のときの鉛筆硬度はFであつた。
〔実施例4〕 塗布されたポリアミド酸の乾燥条件を大気圧下300℃
で30分に変えた。そのときのポリアミド酸のイミド化率
は95%であつた。それ以外は実施例1と同様にしてフツ
素樹脂塗膜を形成した。この塗膜は均一であり、かつこ
のときの鉛筆硬度は6Bであつた。
で30分に変えた。そのときのポリアミド酸のイミド化率
は95%であつた。それ以外は実施例1と同様にしてフツ
素樹脂塗膜を形成した。この塗膜は均一であり、かつこ
のときの鉛筆硬度は6Bであつた。
〔比較例1〕 厚み50μmのポリイミドフイルムに、5%グラフアイ
トを含むPFAデイスパージヨンを塗布厚み10μm(乾燥
後)になるようにスプレーで塗布したのち、100℃で30
分間乾燥し、ついで400℃で30分間焼成した。このよう
にして、フツ素樹脂塗膜を形成した。この塗膜の鉛筆硬
度は6B以下であり、かつポリイミドフイルムとの密着性
もよくなかつた。
トを含むPFAデイスパージヨンを塗布厚み10μm(乾燥
後)になるようにスプレーで塗布したのち、100℃で30
分間乾燥し、ついで400℃で30分間焼成した。このよう
にして、フツ素樹脂塗膜を形成した。この塗膜の鉛筆硬
度は6B以下であり、かつポリイミドフイルムとの密着性
もよくなかつた。
〔比較例2〕 厚み50μmのポリイミドフイルムに塗布厚みが5μm
(乾燥後)になるように市販のフツ素樹脂塗料用プライ
マー(ポリアミド酸アミン塩を有機溶媒に溶融してなる
液体等をフツ素樹脂水性分散液に分散させたもの)をス
プレーで塗布した。そして、これを100℃で5分間乾燥
を行つた。つぎに、このポリアミド酸溶液塗布表面に5
%のグラフアイトを含むPFAデイスパージヨンを、塗布
厚み10μm(乾燥後)になるようにスプレーで塗布し、
100℃で30分間乾燥し、さらに400℃で30分間焼成した。
このようにして、フツ素樹脂塗膜を形成した。この塗膜
の鉛筆硬度はH〜HBとばらつきがあつた。
(乾燥後)になるように市販のフツ素樹脂塗料用プライ
マー(ポリアミド酸アミン塩を有機溶媒に溶融してなる
液体等をフツ素樹脂水性分散液に分散させたもの)をス
プレーで塗布した。そして、これを100℃で5分間乾燥
を行つた。つぎに、このポリアミド酸溶液塗布表面に5
%のグラフアイトを含むPFAデイスパージヨンを、塗布
厚み10μm(乾燥後)になるようにスプレーで塗布し、
100℃で30分間乾燥し、さらに400℃で30分間焼成した。
このようにして、フツ素樹脂塗膜を形成した。この塗膜
の鉛筆硬度はH〜HBとばらつきがあつた。
上記の結果から、実施例品は、均一で緻密なフツ素樹
脂塗膜が形成されており、優れた塗膜信頼性を有してい
ることがわかる。
脂塗膜が形成されており、優れた塗膜信頼性を有してい
ることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 正雄 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (72)発明者 原田 千秋 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−14973(JP,A) 特開 昭53−74532(JP,A) 実開 昭62−9524(JP,U) 特公 昭57−29499(JP,B2)
Claims (4)
- 【請求項1】基材表面に、イミド化されていない部分を
含むポリイミド樹脂層を予め形成し、その樹脂層の上に
フツ素樹脂を塗布して上塗り層を形成し、ついで焼成
し、上記ポリイミド樹脂層のイミド化率の向上と上塗り
層の硬化とを同時に行うことを特徴とするフツ素樹脂被
覆方法。 - 【請求項2】イミド化されていない部分を含むポリイミ
ド樹脂層の形成が、基材表面にポリアミド酸溶液を塗布
して常圧下もしくは減圧下でポリアミド酸溶液中の溶媒
を除去することにより行われる請求項(1)記載のフツ
素樹脂被覆方法。 - 【請求項3】イミド化されていない部分を含むポリイミ
ド樹脂層の形成が、基材表面にポリアミド酸溶液を塗布
して酸を接触させることにより行われる請求項(1)記
載のフツ素樹脂被覆方法。 - 【請求項4】イミド化されていない部分を含むポリイミ
ド樹脂層が、イミド化率20%以下のものである請求項
(1)ないし(3)のいずれか一項に記載のフツ素樹脂
被覆方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1145734A JP2733310B2 (ja) | 1989-06-07 | 1989-06-07 | フツ素樹脂被覆方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1145734A JP2733310B2 (ja) | 1989-06-07 | 1989-06-07 | フツ素樹脂被覆方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0312268A JPH0312268A (ja) | 1991-01-21 |
JP2733310B2 true JP2733310B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=15391911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1145734A Expired - Lifetime JP2733310B2 (ja) | 1989-06-07 | 1989-06-07 | フツ素樹脂被覆方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2733310B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4527075B2 (ja) * | 2006-03-13 | 2010-08-18 | 旭硝子株式会社 | 機能薄膜付きガラス板の製造方法及び製造装置 |
JP2010224229A (ja) | 2009-03-24 | 2010-10-07 | Fuji Xerox Co Ltd | 管状体、管状体支持装置、画像定着装置、画像形成装置、及び管状体の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5729499A (en) * | 1980-07-31 | 1982-02-17 | Toshiba Electric Equip | Clip |
JPH0335546Y2 (ja) * | 1985-07-03 | 1991-07-29 |
-
1989
- 1989-06-07 JP JP1145734A patent/JP2733310B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0312268A (ja) | 1991-01-21 |
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