JP2730964B2 - 紙巻たばこ包装機の紙巻たばこ群形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、巻たばこ包装機において巻たばこを複数の
群に形成するための装置に関する。より詳細には、本発
明は、各々が一包装の中身を構成する複数のたばこ群に
巻たばこを配列する装置に関する。

〔従来の技術〕

従来の巻たばこ包装機では、巻たばこ（例えば紙巻た
ばこ）を包装ラインへ供給する給送管を使用している。
巻たばこは、給送管の下端部から断続的に作動するコン
ベアに分配され、複数の群に形成される。コンベアは、
直線又は曲線の軌道を描き、複数の成形具を備える。各
成形具は、コンベアの作動により、給送管底部の横に設
置された充填ステーションに送られ、そこで給送管から
連続層として分配される複数の巻たばこを受け取る。特
に、最も普及型の給送管は３つの別出口を有し、各出口
は単層を構成する巻たばこの本数に相当する複数の通路
に仕切られる。３つの出口の直下に設置された３つの押
圧要素は、コンベアの作動中断の都度一斉に始動し、３
つの巻たばこ層を給送管出口から移動して対面する成形
具の中へ移送する。３つの押圧要素は、コンベアの進行
軌道に対し漸次高くなる位置に配置され、コンベアの作
動中断の間に、対応する３つの成形具のそれぞれにまず
下端層、次に中間層、最後に上端層を移送する。したが
って、コンベアの各位置決め段階により、３層に積層さ
れた巻たばこ群が、包装の準備をしている充填ステーシ
ョンの下降ラインに現出する。

上記した方法において巻たばこ群の形成速度をさらに
向上させるために、一つの改良が本願と同じ出願人によ
って既に開示されている。この改良は、並列配置されて
それぞれが上記給送管から巻たばこを受け入れる複数の
縦溝を、押圧要素の上端面に設けるものである。この改
良によれば、巻たばこ層が成形具の中に詰め込まれるた
びごとに、給送管内の巻たばこ、特に給送管底部の巻た
ばこは、３つの押圧要素の戻り行程の間にそれら要素の
完全な引っ込みを待つことなく下降でき、対応の縦溝内
に位置することができる。従って機械の次の周期におい
て成形具へ移送される層を形成する複数の巻たばこは、
押圧要素の戻り行程の間にあらかじめ若干の下降を為す
ことが可能である。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、このような方策を施した装置が構造的
見地から次々と改良されているにもかかわらず、上記方
策自体の採用は巻たばこ包装機の作業速度をある一定の
限界を越えて速めることができないこと、すなわちこの
ような包装機はいずれにしても１分毎に500個そこそこ
の包装を産するにすぎないことが知られている。

従って本発明の目的は、従来の装置で一般的に行われ
ている速度よりも高速度でたばこ群を形成できるような
巻たばこ包装機の巻たばこ群形成装置を提供することに
ある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明は、たばこ給送管
と、たばこ給送管から複数のたばこ層として抽出され移
送される多数の積層された巻たばこを受け取るようにな
っている複数の成形具を最上面に一様に分配して設けた
コンベアと、たばこ層を給送管から移送させる押圧手段
と、たばこ層を支持するために給送管の直下に配置され
た支持手段とを具備する巻たばこ包装機における巻たば
こを複数の群に形成する装置において、押圧手段を作動
する駆動手段を具備し、駆動手段は、押圧手段を、たば
こ層を給送管から移送する上方位置と、上方位置での移
送完了の度に戻り動作をする下方位置との、２つの異な
る高さの位置で実質的水平方向へ移動させるとともに、
成形具に対し押圧手段を略同一姿勢に維持しつつ、実質
的水平方向及び実質的鉛直方向へ順次継続的に移動させ
るように構成されることを特徴とする巻たばこ包装機の
巻たばこ群形成装置を提供する。

〔実施例〕

以下、添付図面を参照して、本発明をその好適な実施
例に基づき詳細に説明する。

第１図は、巻たばこ包装機１の給送段階を示す。この
給送段階は、巻たばこ（例えば紙巻たばこ）を群に形成
する装置２を備える。この巻たばこ群形成装置２は、下
向きに先細の３つの出口４（第１図に１つだけ図示）を
下端部に有したたばこ給送管３を備える。各出口４は、
その内部空間を複数の経路５（１つだけ図示）に分割す
る内壁（図示せず）を一体に有している。

複数の未包装の巻たばこ６は、それら自体の重量によ
り、縦列状に各経路５内を降下し、それら自体の軸を横
切る方向へ移動する。各縦列の最下端の巻たばこ６は、
出口４に現れると、給送管の直下に配置された板７に接
触し初める。板７は支持手段を構成し、巻たばこ６の１
本の直径よりわずかに大きい距離だけ出口４から分離さ
れる。このように装置２は、３つの板７を備え、各板の
上に１つのたばこ層８（第１図に１層のみ図示）が形成
される。各たばこ層は、出口４の低端部より低い面に位
置され、出口４の低端部と板との間の空間を占有する。
３つの板７は、各々に対応した出口４の下方で異なる高
さの位置に配置される。各位置は、巻たばこ６の１本の
直径に実質的に等しい垂直距離だけ互いに離れた高さに
ある。

ベルトコンベア９は、その上方部分が板７の近傍を進
行するように配置される。ベルトコンベア９は、図示し
ない手段により断続的に作動され、その長手方向に一様
に分配配置された複数の成形具10（第１図に１つだけ図
示）を担持する。

各成形具10は、コンベア９の作動方向に対し横向きに
配置され、その開口挿入端を板７に対向させるととも
に、その反対側の端部をコンベア９の移動方向に平行に
延びる静止壁11に実質的に接触配置する。成形具10はコ
ンベア９によって位置決めされ、３つの板７の各々の近
傍に静止して巻たばこ６の３つの層８を連続して受け取
る。それにより、成形具10の内部にそれらたばこ層８が
重ねて蓄積され、巻たばこ１包（図示せず）の中身を構
成する一群（図示せず）が作り出される。

巻たばこ６の各層８を成形具10内に移送することは、
対応の押圧要素すなわち指具12によって行われる。指具
12は、実質的に垂直な連結板13により、給送管３内の巻
たばこ６の軸線に平行な軸線を有する押し棒14へ固着さ
れる。装置休止時には指具12は、コンベアから最も離れ
た給送管３の側の引き込み位置に配置される。

各押し棒14は、連結棒15を介して、実質的に直立した
両口レバー17の上部構材16に連結される。両口レバー17
は、巻たばこ包装機１に固定結合されたシャフト18によ
って回動自在に担持される。レバー17の下部構材19の端
部には、カム21に係合する一対のローラ20が担持され
る。カム21は、押し棒14に平行に配置したシャフト22に
よって回転される。押し棒14は、軸受筒23によって水平
にかつ摺動可能に支持される。軸受筒は、巻たばこ包装
機１の枠体に固定結合される直立シャフト24に沿って摺
動可能である。また軸受筒は、２つの自由に回転するロ
ーラ25を有し、それらローラはカム26に係合する。カム
26は、一対のベベルギア28を介してシャフト22に回転可
能に連結された直立シャフト27により担持されかつ回転
される。

個々の構成部分21,17,15,26,23は総合して指具12及び
板７を作動する駆動手段を構成し、これらについては総
合していずれ後述する。

装置作動中に巻たばこ６の複数の層８が給送管３より
移送される都度、対応の押圧指具12は、押し棒14への各
カム21の作用によって水平軌道を一往復する。より厳密
には、各指具12は引き込み位置からコンベア９の近傍の
押し出し位置まで、対応の出口４とそれに対応する板７
との間の空間を占有して動く。

第３図に示すように、各板７は実質的中央に、巻たば
こ６に平行な縦の割れ目29を備える。対応の指具12の連
結板13は、移送と戻りの一行程の間に割れ目29を通って
移動できる。

カム26は、指具12の戻り行程（第１図にその軌道を破
線30で示す）を対応の板７の直下で行わせるように作用
する。したがって装置作動中に、複数の指具12は、巻た
ばこ６の複数の層８を給送管３から移送する上方位置
と、引込み休止位置へ戻り動作する下方位置との、２つ
の異なる高さの位置で実質的水平に移動する。

第２図は、本発明の他の実施例による巻たばこ群形成
装置31を示す。この装置31では、各板７（１つだけ図
示）は軸受筒23と一体であり、その結果、カム26の作用
により指具12の動作と同じ垂直動作を行う。

本装置によれば、巻たばこ層８を給送管３から移送さ
せる押し出し行程が完了すると、複数の板７はカム26の
作用により複数の指具12と共に下降する。板の動作は指
具12の動作と同期して起こる。指具12の引き込み位置へ
の戻り動作は、指具12と板７との双方が下降した状態で
行われる。引き込み位置に到達すると、複数の指具及び
複数の板は一行程の初期位置に戻るように上昇し、そこ
で板７が、給送管３の底部から現出しようとする巻たば
こ６に接触し始める。

カム26は、板７及び指具12を敏速に下降させ、それに
より指具12が戻り行程の間に既に上方へ下降している巻
たばこ６に接触しようとするのを防ぐような形状に作ら
れていることが理解されよう。

〔効果〕

以上の説明から明らかなように、いずれの実施例にお
いても、巻たばこ６の３つの層８の各々が指具12によっ
て給送管３から移送される行程の完了時に、上方の縦列
した複数の巻たばこは、各指具12の戻り行程の完了を待
たずして下降を自由に再開できる。したがって、巻たば
こ６を従来可能である速度よりも相当に速く、複数の群
に形成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例による巻たばこ群形成装置の
一部断面図である。 第２図は、本発明の他の実施例による巻たばこ群形成装
置の一部断面図である。 第３図は、第１図及び第２図の詳細部の断面図である。 １…巻たばこ包装機、２…巻たばこ群形成装置、３…た
ばこ給送管、４…出口、５…経路、６…巻たばこ、７…
板、８…巻たばこ層、９…コンベア、10…成形具、11…
外壁、12…指具、13…連結板、14…押し棒、15…連結
棒、16…上部構材、17…両口レバー、18…シャフト、19
…下部構材、20…ローラ、21…カム、22…シャフト、23
…軸受筒、24…シャフト、25…ローラ、26…カム、27…
シャフト、28…ベベルギア、29…割れ目、30…破線軌
道、31…巻たばこ群形成装置。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】たばこ給送管（３）と、該たばこ給送管か
   ら複数のたばこ層（８）として抽出され移送される多数
   の積層された巻たばこ（６）を受け取るようになってい
   る複数の成形具（10）を最上面に一様に分配して設けた
   コンベア（９）と、前記たばこ層を前記給送管から移送
   させる押圧手段（12）と、前記たばこ層を支持するため
   に前記給送管の直下に配置された支持手段（７）とを具
   備する巻たばこ包装機における巻たばこを複数の群に形
   成する装置において、 前記押圧手段（12）を作動する駆動手段（21,17,15,26,
   23）を具備し、 該駆動手段（21,17,15,26,23）は、該押圧手段（12）
   を、 前記たばこ層（８）を前記給送管（３）から移送する上
   方位置と、該上方位置での移送完了の度に戻り動作をす
   る下方位置との、２つの異なる高さの位置で実質的水平
   方向へ移動させるとともに、 前記成形具（10）に対し該押圧手段（12）を略同一姿勢
   に維持しつつ、該実質的水平方向及び実質的鉛直方向へ
   順次継続的に移動させるように構成されること、 を特徴とする巻たばこ包装機の巻たばこ群形成装置。
2. 【請求項２】前記たばこ層（８）を支持する前記支持手
   段（７）が、さらに前記駆動手段（26,23）と連動して
   おり、それにより前記支持手段は、前記押圧手段（12）
   の移動と同期して、前記給送管（３）からの前記たばこ
   層（８）の移送を可能にする上方位置と、移送完了の度
   に前記押圧手段（12）の戻り動作を可能にする下方位置
   との高さの異なる２つの位置の間で鉛直移動する請求項
   １記載の巻たばこ包装機の巻たばこ群形成装置。
3. 【請求項３】前記駆動手段は、前記押圧手段（12）が連
   結されるカム手段（21,26）を具備する請求項１記載の
   巻たばこ包装機の巻たばこ群形成装置。
4. 【請求項４】前記駆動手段は、前記押圧手段（12）と前
   記支持手段（７）との双方が連結されるカム手段（26）
   を具備する請求項２記載の巻たばこ包装機の巻たばこ群
   形成装置。