JP2730630B2 - 積層体エレメントおよびその滲み出しの防止方法 - Google Patents

積層体エレメントおよびその滲み出しの防止方法

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JP2730630B2
JP2730630B2 JP63205739A JP20573988A JP2730630B2 JP 2730630 B2 JP2730630 B2 JP 2730630B2 JP 63205739 A JP63205739 A JP 63205739A JP 20573988 A JP20573988 A JP 20573988A JP 2730630 B2 JP2730630 B2 JP 2730630B2
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満 田尻
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C3/00Packages of films for inserting into cameras, e.g. roll-films, film-packs; Wrapping materials for light-sensitive plates, films or papers, e.g. materials characterised by the use of special dyes, printing inks, adhesives

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,感光層の滲み出しを防止した積層体エレメ
ントおよび感光層の滲み出しを防止する方法に関し,さ
らに詳しくは,感光層を支持体フイルムに塗布,乾燥し
た感光性フイルムを巻芯に巻き取つた積層体エレメント
において,保存中のエレメント端部からの感光層の滲み
出しを防止した積層体エレメントおよび感光層の滲み出
しを防止する方法に関する。
(従来の技術) 印刷配線板等の製造に用いられる感光性フイルム,い
わゆるドライフイルムは,溶剤に溶解したワニス状の樹
脂成分を10〜50μmの厚さの支持体フイルム上に塗布
し,乾燥により溶剤を除去して感光層とし,さらに必要
に応じて20〜50μmのカバーフイルムを積層することに
より調製される。このような感光性フイルムは,プラス
チツク,紙等からなる外径30〜300mmの程度の巻芯に,
長さ30〜200mで巻き取つたロール状の積層体エレメント
として保存される。使用時はカバーフイルムがある場合
は,これを除去し,基板上に感光層を熱圧着して用いら
れる。この感光層は基板によく密着する必要があるため
常温においても柔軟で粘着性を有している。また感光層
は常温でも流動性があり,感光層を2mmの厚さになるま
で貼り合わせした後20mmφの円板状に打ち抜きこれを試
験片とし,第4図に示すようにプラストメータで試験片
4の上に5kgの荷重をかけ,30℃で15分間放置した時のこ
の試験片の厚さの変化が200μm以上となる流動性を示
す。第4図の5はダイヤルゲージである。従つて,感光
層は室温において流動し易く室温で保存しておくとロー
ル端面から滲み出し,ロール端部で層間が接着してしま
い使用時にロールを巻き戻せなかつたり,巻き戻せても
巻き戻し作業性を著しく悪くする問題を有する。
従来この問題を解決する方法として該積層体エレメン
トを5〜15℃の低温度,60%以下の低温度で保存する方
法が知られているが,製品として輸送する間常時低温
度,低湿度に保つことは難しく,またユーザーによつて
は前記の条件で保存できないという問題があつた。
また米国特許第3,867,153号明細書には,ロール状の
積層体エレメントの端からの感光層の滲み出しを防止す
る方法として,該端部で光重合を行なわせる方法を開示
している。この技術は確かに滲み出しを防止することは
できるが,工程が増加し,製品コストが高くなり,しか
も端部の光重合部が基板に熱圧着され,それが現像工程
時に基板から剥がれ,さらに基板中央部に再付着する等
の悪影響を及ぼすという欠点があつた。
また米国特許第153,639号明細書には,感光層中のバ
インダーポリマにアルキルアクリルアミド等の塩基性単
量体を共重合することにより,感光層が端部から滲み出
してくることを防止する技術が開示されている。しかし
ながら,この方法も塩基性単量体を共重合させるため,
ワニス保存時の安定性が低下し,また現像性等の特性を
制限するなどの実用性な問題点があつた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,巻き取り保存時の感光層の端部から滲み出
しを防止した保存安定性の良好な積層体エレメントを提
供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、常温で流動性のある感光層の形成され
た感光性フィルムを円筒状の巻芯に巻き取った積層体エ
レメントのロール端部からの感光層の滲み出しについて
鋭意研究した結果、ロール端部からの感光層の滲み出し
はロールの巻き取り圧力,保存温度の他に空気中の水分
による影響が特に大きいことを見出した。即ち,ロール
端部の感光層が空気中の水分等を吸収することにより部
分的な可塑化が急激に促進され,感光層の滲み出しが発
生する。そこでロール端部をシート状乾燥剤を接触させ
て覆うことにより,ロール端部からの感光層の滲み出し
を防止できることを見出し本発明に至つた。
本発明は常温で流動性のある感光層の形成された感光
性フィルムを円筒状の巻芯に巻き取った積層体エレメン
トのロール端部をシート状乾燥剤を接触させて覆った積
層体エレメントに関する。
また、本発明は常温で流動性のある感光層の形成され
た感光性フィルムを円筒状の巻芯に巻き取った積層体エ
レメントのロール端部をシート状乾燥剤を接触させて覆
うことを特徴とする感光層の滲み出しの防止方法に関す
る。
本発明に用いられるシート状乾燥剤は,塩化カルシウ
ム,シリカゲル,モレキユラーシーブス,糖類特に浸透
圧の高い糖類,吸水性樹脂等の乾燥剤または吸水剤を天
然セルロース類,合成セルロース類,ガラスクロス,不
織布等の成形可能な材料に分散,含浸,塗付乾燥する
か,これらの乾燥剤または吸水剤をこれらの成形可能な
材料でサンドイツチ状にはさんで作られる。またシート
状乾燥剤の片面あるいは両面にビニロンフイルム,ポリ
エステルフイルム,ポリエチレンフイルム,ポリプロピ
レンフイルム,テフロンフイルム,不織布等を貼り合わ
せてもよい。シート状乾燥剤は,乾燥剤がシート状であ
ればよくその製造方法,材料等については特に制限はな
い。
市販されているシート状乾燥剤の例としては,日本低
温乾燥工業(株)製アイデイシート乾燥剤,昭和電工
(株)製,ピチツトシート等がある。
本発明においては第1図に示すように感光層の形成さ
れた感光性フイルム2を円筒状の巻芯1に巻いた後(第
2図),第3図a,bに示すようなシート状乾燥剤3で積
層体エレメントのロール端部を第1図で示すように接触
させて覆うことにより,感光層の滲み出しが防止され
る。
本発明における感光層を有する感光性フイルムは,ポ
リエステルフイルム,ポリエチレンフイルム,ポリプロ
ピレンフイルム,テフロンフイルム等のプラスチツクフ
イルム上に,感光層を形成させて得られるものをいい,
感光性樹脂には特に制限はなく例えば一般的に知られて
いるフイルム性付与ポリマ,エチレン性不飽和化合物お
よび活性線により遊離基を発生する開始剤とからなる感
光性樹脂組成物などが用いられる。
(発明の効果) 本発明によつて積層体エレメントのロール端部からの
感光層の滲み出しが効果的に防止される。次に実施例を
説明する。
実施例1 感光層としてフイルム性付与アクリルポリマ,エチレ
ン性不飽和化合物,活性線により遊離基を発生する開始
剤を含みポリエチレンテレフタレートフイルム上に塗布
乾燥された感光性フイルム,PHT883AF−50(日立化成工
業株式会社製,樹脂層厚50μm)の感光層の流動性を第
4図に示すプラストメーターで測定した結果,30℃にお
ける15分後の流動性は200μmであつた。この感光性フ
イルムは,厚さ20μmのポリエステルフイルム上に50μ
m厚感光層があり,更にこの上に35μm厚のポリエチレ
ンフイルムを貼り合わせした3層からなる感光性フイル
ムである。このフイルムの120mを330mm幅に切断し,75mm
φ塩化ビニルパイプに積層体端部を揃えて巻き取つた積
層体エレメントA(第2図)と,両端部をシート状乾燥
剤(日本低温乾燥工業(株)製アイディシート乾燥剤、
厚さ0.5mm)を接触させて覆った積層体エレメントB
(第1図)を30℃,90%RC恒温恒湿槽中で保存し,保存
安定性を調べたところ積層体エレメントAは1日でロー
ル端部から感光槽の滲み出しがあつたが積層体エレメン
トBは,5日経つても感光層の滲み出しがなかつた。なお
プラストメーターによる流動性の測定は次のようにして
行なつた。
感光層を支持体フイルムからはがし2mm厚さになるま
で気泡が入らないよう重ね合わせ20mmφの打ち抜きダン
ベル型で打ち抜き試験片とした。次に,プラストメータ
ー,試験片を30℃の恒温室中に10分間放置した後第4図
に示すようにセツトし,試験片に5kgの荷重を加え15分
後の試験片の厚さの変化量をダイヤルゲージから読み取
り,15分後の厚さ変化量を流動性とした。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明になる積層体エレメントの外観略図,第
2図は,従来の積層体エレメントの外観図,第3図a,b
はシート状乾燥剤の正面図,側面図,第4図はプラスト
メータによる流動性の測定法を示す略図である。 符号の説明 1……巻芯、2……感光性フイルム 3……シート状乾燥剤、4……試験片 5……ダイヤルゲージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薗頭 幹雄 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (56)参考文献 特開 昭63−184751(JP,A) 特開 昭60−104941(JP,A) 特公 昭53−19403(JP,B2) 実公 昭56−16608(JP,Y2) 米国特許4680248(US,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常温で流動性のある感光層の形成された感
    光性フィルムを円筒状の巻芯に巻き取った積層体エレメ
    ントのロール端部をシート状乾燥剤を接触させて覆った
    積層体エレメント。
  2. 【請求項2】常温で流動性のある感光層の形成された感
    光性フィルムを円筒状の巻芯に巻き取った積層体エレメ
    ントのロール端部をシート状乾燥剤を接触させて覆うこ
    とを特徴とする感光層の滲み出しの防止方法。
JP63205739A 1988-08-19 1988-08-19 積層体エレメントおよびその滲み出しの防止方法 Expired - Lifetime JP2730630B2 (ja)

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