JP2730448B2 - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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JP2730448B2
JP2730448B2 JP13298193A JP13298193A JP2730448B2 JP 2730448 B2 JP2730448 B2 JP 2730448B2 JP 13298193 A JP13298193 A JP 13298193A JP 13298193 A JP13298193 A JP 13298193A JP 2730448 B2 JP2730448 B2 JP 2730448B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープカセットの前蓋
に連結板を介して後蓋を懸架すると共に、磁気テープの
前面を前蓋により保護し、且つ、磁気テープの裏面を連
結板及び後蓋により保護するよう構成したテープカセッ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダなどの磁気記録及
び/又は再生装置に用いられるテープカセットは、例え
ばテープ巾が1/2インチのVHS型テープカセットと
か、テープ巾が8mmの8mm型テープカセットが用い
られていることは周知のことである。
【0003】図7(A),(B)に示したVHS型テー
プカセット100 は、上ハーフ部材101 と下ハーフ部材10
2 により直方体形状に組み立てられたカセット筐体内に
磁気テープを巻回した一対のリールを収納しており、こ
のVHS型テープカセット100 を用いて図示しない磁気
記録及び/又は再生装置により記録及び/又は再生を行
うものであり、この際、装置との互換性を維持するた
め、VHS型テープカセット100 の外形寸法形状はほぼ
規格化されている。また、VHS型テープカセット100
の内部に収納した供給リール103 と巻取リール104 との
間には磁気テープTが巻回されており、供給リール103
に巻回した磁気テープTが供給側のガイドポール105 を
経由し、下ハーフ部材102 の開口部102a〜102a側に
設けた前蓋106 の裏面に沿って張架しながら、更に、巻
取側のガイドポール107 を経由して巻取リール104 に巻
取られている。また、下ハーフ部材102 の開口部102a
〜102aは裏面前方が肉抜き開口されており、装置のテ
ープローディング部材(図示せず)が入り込むことがで
きるようになっている。また、前蓋106 は磁気テープT
の前面(磁性面)を塵埃,手指などから保護するよう設
けられている。この前蓋106 は左右側面の内側に一体形
成した一対の軸106a,106a(片側のみ図示)を中心に開
閉自在にカセット筐体の左右側面に支持されているもの
の、左側面に設けた前蓋ロック部材108 に係止され,閉
蓋されている。
【0004】そして、図7(B)に示したようにVHS
型テープカセット100 を磁気記録及び/又は再生装置
(図示せず)に挿入した時のみ、装置側の開蓋手段によ
り前蓋ロック部材108 が解除されて前蓋106 に形成した
軸106aを回動中心として二点鎖線に図示した位置(前蓋
106 の開蓋角度θ)まで前蓋106 が開蓋されている。
その後、前蓋106 が開蓋されると、開口部102a内に挿入
されたテープローディング部材(図示せず)により磁気
テープTが装置内の所定のテープパスに沿ってローディ
ングされる。
【0005】また、図8(A),(B)に示した8mm
型テープカセット200 は、上記VHS型テープカセット
100 とほぼ同等の構成を備え、上下のハーフ部材201 ,
202により直方体形状に組み立てられたカセット筐体内
に磁気テープTを巻回した供給リール203 及び巻取リー
ル204 が設けられているものの、更に、下ハーフ部材20
2 に開口した開口部202a内で、且つ、前蓋205 の後方に
磁気テープTの前面と反対側の裏面を保護する後蓋206
が設けられている。この8mm型テープカセット200 は
特開昭59-168979 号公報に開示されており、ここでは前
蓋205 及び後蓋206 の近傍についてのみ簡略に説明する
と、前蓋205と後蓋206 との間に張架した磁気テープT
は、両蓋205 ,206 によって磁気テープTの前面及び裏
面を包み込んだ状態で保護されている。
【0006】即ち、前蓋205 は左右側面の内側に一体形
成した一対の軸205a,205aを中心に開閉自在に上下のハ
ーフ部材201 ,202 の左右側面に支持されている。ま
た、前蓋205 の中間部から一体的に一対の突片205b,20
5bが下方に垂下され、この一対の突片205b,205bに“ほ
ぼT字状”に形成された後蓋206 がこれと一体形成した
一対の軸206a,206aを介して回動自在に支持されてい
る。また、後蓋206 の左右側面の下端に一体的に突出形
成した一対のガイド用ボス部206b,206b は下ハーフ部材
202 の開口部202a近傍の左右に形成した一対のガイド溝
202b,202b に嵌合されている。
【0007】そして、図8(B)に示したように、8m
m型テープカセット200 を図示しない磁気記録及び/又
は再生装置に挿入した時のみ、装置側の開蓋手段により
前蓋205 に形成した軸205aを回動中心として二点鎖線に
図示した如く前蓋205 と後蓋206 とが協動して一体に開
蓋される。ここでは前蓋205 の開蓋動作と協動して一体
的に後蓋206 が上ハーフ部材201 の上面201aの上方に至
る位置(前蓋106 の開蓋角度θ)まで開蓋されてい
る。即ち、後蓋206 に突出形成したガイド用ボス部206b
が下ハーフ部材202 に形成したガイド溝202bに沿いなが
ら、且つ後蓋206 の回動中心となる軸206aを中心に回動
しながら上方に開蓋される。この際、前蓋205 と協動す
る後蓋206 が、磁気テープTを装置内に引き出すテープ
ローディング部材に接触しない位置にまで開蓋しなけれ
ばならず、しかも後蓋206 の回動中心はそれぞれ片側で
一体形成した軸206aのみのため、後蓋206 の開蓋動作に
自由度がなく、どうしても前蓋205 を大きく開蓋するこ
とになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、磁気
テープTへの高密度,高画質な記録及び/又は再生が要
求され、更に例えばデジタル記録及び/又は再生が可能
となった現段階では、磁気テープTに塵埃などが付着し
たり、又は手の指紋などが着くと、記録及び/又は再生
の性能が著しく劣化すると考えられる。上記VHS型テ
ープカセット100 では、磁気テープTの前面と反対側の
裏面は保護されてなく、開口部102a〜102aから塵埃
などが磁気テープTの裏面に付着したり、又は開口部10
2a〜102aから手の指紋などを付けられると、磁気テ
ープTが供給リール103 及び巻取リール104 に巻回した
際、磁気テープTの裏面が磁気テープTの前面(磁性
面)と密着するため悪影響が生じてしまうおそれがあ
る。勿論、開口部102a〜102aから異物を挿入された
時にも磁気テープを傷めてしまう。
【0009】そこで、VHS型テープカセット100 に
も、上記8mm型テープカセット200に開示された如く
の後蓋(206) 相当部材を同様な構成で設けることを考慮
した。しかし、VHS型テープカセット100 を採用した
図示しない磁気記録及び/又は再生装置は既に世の中に
広く普及されており、VHS型テープカセット100 及び
装置の互換性を考慮すると、8mm型テープカセット20
0 の構成をそのまま投入したのでは、以下のような問題
点〜が発生し、使用者に大変迷惑を掛けてしまうこ
とになるので、後蓋(206) 相当部材をそのままの構成で
採用することは困難である。 .VHS型テープカセット100 に上記8mm型テープ
カセット200 の構成による後蓋(206) 相当部材をそのま
まに適用した場合、前蓋106 と協働して開閉動作する後
蓋(206) 相当部材の開閉動作をスムーズに行うことがで
きにくく、且つ、これを改善するために後蓋(206) 相当
部材を連結手段を介して前蓋106 に懸架する方法が考え
られるものの、この時磁気テープTの裏面側を完全に覆
い隠さねばならない。 .ポータブルビデオデッキとかビデオムービなどの機
種では、小型化するために前蓋の開き角はできるだけ小
さく設計されているので、上記8mm型テープカセット
200 の構成による後蓋(206) 相当部材をそのままに適用
した場合、後蓋(206) 相当部材が磁気テープTを装置内
に引き出すテープローディグ部材に接触する。 .一方、大型ビデオデッキとか業務用ビデオデッキな
どの機種では、前蓋の開き角は余裕をもって大きく設計
されているので、上記8mm型テープカセット200 の構
成による後蓋(206) 相当部材をそのままに適用した場
合、後蓋(206)相当部材のガイド用ボス部(206b,206b)
がガイド溝(202b,202b)の上方へ抜けて外れてしまい、
後蓋(206)相当部材を閉じた時、ガイド用ボス部(206
b,206b)がガイド溝(202b,202b)に入らず破損してしま
う。
【0010】そこで、後蓋を連結板を介して前蓋に連結
し、後蓋と連結板により磁気テープTの裏面側を完全に
保護すると共に、前蓋と協働する後蓋を十分に開蓋した
際、後蓋のガイド用ボス部がガイド溝の上端部から開蓋
時に抜けることなく、且つ、後蓋を連結した前蓋を上ハ
ーフ部材に仮支持した後、上ハーフ部材と下ハーフ部材
とを組み合わせてカセット筐体を組み立てる際、下ハー
フ部材に収納した磁気テープに支障なく、後蓋のガイド
用ボス部をガイド溝内に組立性良く確実に嵌合できる構
造形態のテープカセットが望まれている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、磁気テープを巻
回した一対のリールをカセット筐体内に収納し、このカ
セット筐体の前方に開閉自在に設けた前蓋の裏面に沿っ
て前記磁気テープを張架しながら該磁気テープの前面を
該前蓋により保護し、且つ、前記前蓋の裏面側で前記磁
気テープを挟んで設けた連結板及び後蓋により該磁気テ
ープの裏面を保護するテープカセットであって、前記前
蓋の裏面上方に設けられ、且つ、前記前蓋の天板裏面に
形成した連結板支持部に軸を介して回動自在に支持され
て、前記前蓋の閉蓋時に前記磁気テープの裏面上部を保
護する連結板と、前記前蓋の裏面で前記連結板の下方に
設けられ、且つ、前記前蓋の開閉動作と協働するガイド
用ボス部を有して前記連結板に形成した腕部に軸を介し
て回動自在に懸架され、前記前蓋の閉蓋時に前記磁気テ
ープの裏面上部より下方を保護する後蓋と、前記カセッ
ト筐体内に形成され、前記後蓋のガイド用ボス部と嵌合
して該後蓋を開閉方向に案内するガイド溝と、前記前蓋
を閉蓋方向に付勢する第1付勢手段と、前記連結板を前
記前蓋の天板裏面方向に付勢することにより該連結板に
懸架した前記後蓋を開蓋方向に移動させる第2付勢手段
と、前記前蓋の閉蓋時、前記第2付勢手段によって開蓋
方向に付勢された前記後蓋の開蓋を規制する後蓋規制手
段とを具備したことを特徴とするテープカセットであ
る。
【0012】また、第2の発明は、第1の発明のテープ
カセットにおいて、前記前蓋に形成した連結板支持部を
左右間隔を離して少なくとも2か所以上設け、これら2
か所以上の前記連結板支持部に軸を介して前記連結板を
前記前蓋に沿って略平行に回動自在に支持すると共に、
前記連結板に形成した腕部を左右間隔を離して少なくと
も2か所以上設け、これら2か所以上の前記腕部に軸を
介して前記後蓋を前記前蓋に沿って略平行に回動自在に
懸架し、且つ、前記後蓋のガイド用ボス部も前記カセッ
ト筐体内で左右間隔を離して形成した前記ガイド溝に嵌
合するよう構成したことを特徴とするテープカセットで
ある。
【0013】
【実施例】以下に本発明に係わるテープカセットの一実
施例を図1乃至図6を参照して、<テープカセットの構
成>,<テープカセットの開蓋動作>について項目順に
詳細に説明する。
【0014】<テープカセットの構成>図1は本発明に
係わるテープカセットの全体構成を示した斜視図、図2
は同テープカセットの要部となる前蓋及び後蓋並びに連
結板近傍を示した一部破断分解斜視図、図3は同テープ
カセットの前蓋に後蓋及び連結板を取り付けた状態を示
した一部破断分解斜視図、図4は同テープカセットの組
み立て順を説明するための断面図であり、(A)は前蓋
に後蓋及び連結板を取り付けた状態を示し,(B)は前
蓋を上ハーフ部材に取り付けた状態を示し,(C)は前
蓋を取り付けた上ハーフ部材を下ハーフ部材に組み立て
た状態を示している図、図5はテープカセットの後蓋及
び連結板を取り付けた前蓋をカセット筐体に組み立てた
状態を示した一部破断斜視図である。
【0015】図1に示した本発明に係わるテープカセッ
ト1の外装は、樹脂材などを用いて上ハーフ部材2と下
ハーフ部材3とに2分割形成され、且つ、上ハーフ部材
2の外周部と下ハーフ部材の外周部とを突き合わせて、
直方形状のカセット筐体1Aが組み立てられている。こ
のカセット筐体1Aの内部に収納した一対のリールを構
成する供給リール4と巻取リール5との間には磁気テー
プTが巻回されており、供給リール4に巻回した磁気テ
ープTは供給側のガイドポール6aを経由した後、下ハ
ーフ部材3の裏面前方を肉抜き開口したテープローディ
ング部材進入用の開口部3a〜3aの前方で張架さ
れながら巻取側のガイドポール6bを経由して巻取リー
ル5に巻取られている。
【0016】また、下ハーフ部材3の裏面側には、前記
開口部3a〜3aの他に、供給リール4及び巻取リ
ール5を臨む孔3b,3cが穿設され、更に、テープカ
セット1を装置に位置決めするための位置決め孔3d,
3e及び磁気テープTの装着状態を検出する発光素子
(図示せず)が入り込むための孔3fなどが穿設されて
いる。
【0017】また、カセット筐体1Aの前方に開閉自在
に設けた前蓋7は、前蓋7の左右側面7a,7bの内側
に一体形成した一対の軸7a,7bがカセット筐体
1Aの左右側面に開閉自在に支持されており、装置に挿
入する以前は前蓋7が下ハーフ部材3の左側面3gに設
けた前蓋ロック部材12により係止されて閉蓋状態とな
っている。尚、前蓋7の開蓋動作は、テープカセット1
を磁気記録及び/又は再生装置(図示せず)に挿入した
時のみ、装置側の前蓋開蓋手段により前蓋ロック部材1
2が解除されて前蓋7が開蓋できるものであるが詳述は
省略する。
【0018】上記前蓋7の裏面側には、前蓋7の裏面に
沿って張架した磁気テープTを挟んで連結板9を介して
後蓋8が懸架され、これらの後蓋8及び連結板9は前蓋
7と協働して一体に開閉自在となっている。そして、前
蓋7の閉蓋時、磁気テープTの前面(磁性面)は前蓋7
に覆われて保護されている。また、同時に磁気テープT
の裏面上部は連結板9に覆われて保護され、且つ、裏面
上部より下方は後蓋8に覆われて保護されている。従っ
て、後蓋8及び連結板9は、下ハーフ部材3に肉抜き開
口した開口部3a〜3aから入り込む塵埃などが磁
気テープTの裏面に付着しないよう保護すると共に、誤
って又は故意に開口部3a〜3aから手指,異物な
どを挿入されても磁気テープTに傷がつかないよう保護
している。
【0019】そして上記概略説明した本発明に係わるテ
ープカセット1は、実施例では周知のVHS型テープカ
セットと互換性を維持して構成されているが、とくにV
HS型テープカセットに限定されるものでもなく、適宜
な形状のテープカセットにも適用できるものである。
【0020】ここで、テープカセット1の主要構成部材
について図2を用いて更に詳細に説明する。図2におい
て、上ハーフ部材2と下ハーフ部材3とは、テープカセ
ット1と略同一高さで形成された前蓋7の高さHに対
して、一部を除いて外周部を略半分のハーフ高さH
それぞれ別体に分割形成されている。
【0021】また、上ハーフ部材2の中間部前方には、
前縁部2a,2aが間隔を離して薄い板厚で前方に
向かって突出形成されている。これらの前縁部2a
2aの裏面には係止用凹部2a11,2a21{図4
(B)に拡大図示}が凹状に形成されており、且つ、係
止用凹部2a11,2a21は後述の下ハーフ部材3の
突出部3p,3qに上端部を開放して形成したガイド溝
3p,3qと合致させている。これにより、後述す
るテープカセット1を組み立てる際,とくに、後蓋8を
連結した前蓋7を上ハーフ部材2に仮組み立てした後、
仮組み立てした上ハーフ部材2を下ハーフ部材3に組み
立てる際、上ハーフ部材2の係止用凹部2a11,2a
21に後述の後蓋8の下端近傍に形成したガイド用ボス
部8d,8dを一時的に係止させ、且つ、上ハーフ
部材2の前縁部2a,2aを下ハーフ部材3に形成
した突出部3p,3qの上端部に当接して、上端部を開
放したガイド溝3p,3qを係止用凹部2a11
2a21により塞ぎながら一時的に係止されたガイド用
ボス部8d,8dをガイド溝3p,3qに案内
している。
【0022】更に、上ハーフ部材2の左側の前縁部2a
と右側の前縁部2aとの間には、連結板ガイド部2
が前方に向かってテーパ状に突出形成されている。
この連結板ガイド部2aは、前蓋7に支持された後述
の連結板9の裏面に設けたカム部9aが接離自在となっ
ている。そして、軸7aに嵌入して前蓋7を閉蓋方向
に付勢する第1付勢手段10(以下、ネジリバネ10と
記す)によって前蓋7を閉蓋した時、連結板9を前蓋7
の天板7dの裏面方向に付勢する第2付勢手段11(以
下、ネジリバネ11と記す)によって連結板9が開蓋方
向に付勢されているももの、上ハーフ部材2の連結板ガ
イド部2aに連結板9のカム部9aが当接して連結板
9の回動を規制しているので、連結板9は開蓋を規制さ
れてネジリバネ11の付勢力に抗しながら閉蓋方向に回
動している。また、同時に連結板9に懸架された後蓋8
もネジリバネ11の付勢力によって開蓋方向に付勢され
ているももの、連結板9の閉蓋状態に追従してネジリバ
ネ11の付勢力に抗しながら閉蓋されている。従って、
上ハーフ部材2に形成した連結板ガイド部2aと、後
蓋8に設けたカム部9aとが、前蓋7の閉蓋時に連結板
9を介して後蓋8の開蓋を規制する後蓋規制手段を構成
している。
【0023】次に、下ハーフ部材3の左右側面3g,3
hの前方は前蓋7の高さHより少し低い高さHに形
成され、これらの左右側面3g,3hの後方はハーフ高
さHに形成されている。そして、上ハーフ部材2と下
ハーフ部材3とを組み合わせて前蓋7を支持する際、前
蓋7の軸7aにネジリバネ10を嵌入した後、前蓋7
の軸7a,軸7bを上ハーフ部材2の側面2g,2
hに形成した挿入孔(2g),2hに前方より嵌合
させて前蓋7を上ハーフ部材2に仮支持する一方、その
後上ハーフ部材2の外周部と下ハーフ部材3の外周部と
を突き合わせることにより、前蓋7がカセット筐体1A
の前方で開閉自在となっている。
【0024】更に、下ハーフ部材3の前方略中央の開口
部3aの両側近傍には、磁気テープTの裏面側をガイ
ドするためのテープガイド部3i,3jが間隔を離し
て、且つ、ハーフ高さHより少し高く上方に一体的に
平板状に突出形成されている。これらのテープガイド部
3i,3jは磁気テープTの裏面が静電気により後蓋8
及び連結板9に密着することを防止している。また、こ
れらのテープガイド部3i,3jの奥方に連接して後述
の後蓋8に形成した切り欠き部8c,8cを股がせ
る凹部3m,3nが形成されている。
【0025】更に、下ハーフ部材3の前方略中央の開口
部3aの両側奥方で凹部3m,3nに連接して、一対
の突出部3p,3qが左右間隔を離して、且つ、前蓋7
の高さHより少し低い高さHで上方に一体的に突出
形成されている。これら一対の突出部3p,3qには、
後蓋8の下端近傍に形成したガイド用ボス部8d,8
の開閉を案内するためのガイド溝3p,3q
左右間隔を離して互いに対向して“略長靴状”に形成さ
れている。この際、ガイド溝3p,3qは、後蓋8
の閉蓋方向に対して下端部が閉じられており、一方、後
蓋8の開蓋方向に対して上端部が開放されている。
【0026】このように、後蓋8の組み立て時、ガイド
溝3p,3qの上端部が開放されているため、後蓋
8のガイド用ボス部8d,8dをガイド溝3p
3qに挿入し易くなり、且つ、挿入後はガイド溝3p
,3qの上端部が上ハーフ部材2の前縁部2a
2aにより塞がれるので後蓋8を安心して十分開蓋す
ることができるようになっている。更に、後蓋8に形成
したガイド用ボス部8d,8dを案内するガイド溝
3p,3qを下ハーフ部材3の前方略中央の開口部
3aの両側奥方に形成したため、装置側のテープロー
ディング部材に何らの影響なく、後蓋8及び連結板9が
前蓋7と略平行に維持されなが開閉動作できるようにな
っている。
【0027】また、下ハーフ部材3の前面側底面には、
ガイドポール6a,6b(図1)を取り付けるための孔
3r,3sが穿設され、これらの孔3r,3sにガイド
ポール6a,6b(図1)を取り付けると、磁気テープ
Tがガイドポール6a,6b間に二点鎖線に図示したテ
ープパスで張架されている。
【0028】次に、前蓋7の左右側面7a,7b間は、
前板7cと天板7dとがほぼ直角に連接されて“逆L字
状”に形成されており、更に、前板7cの下端で裏面側
には三角部7cが極く僅か奥方に向かって突出形成さ
れている。この三角部7cは前蓋7の裏面に沿って張
架した磁気テープTの下端を閉蓋時に後述する後蓋8の
前面下端部8bとで密閉状態に包み込む機能を備え、
磁気テープTを開口部3a〜3aから隔離した状態
で保護している。
【0029】また、前蓋7の裏面側で、且つ、前蓋7の
天板7dの裏面には、連結板支持部7d,7dが左
右間隔を離して少なくとも2か所以上垂下されている。
これら2か所以上の連結板支持部支持部7d,7d
には、後蓋8を前蓋7に連結するための連結板9を回動
自在に支持する孔7d11,7d21が水平に穿設され
ている。
【0030】次に、本発明の要部となる上記連結板9は
前蓋7の裏面上方に設けられ、前蓋7の裏面に沿って張
架した磁気テープTを挟んで磁気テープTの裏面上部を
覆って保護する機能を備えている。上記連結板9は、樹
脂材を用いて巾方向が後述する後蓋8と略同等に長尺に
形成され、高さ方向は前蓋7の裏面と対向する前面9b
側が“略逆く字状”に形成されている。
【0031】また、連結板9の裏面上部には、先に説明
したカム部9aが突出形成されており、且つ、連結板9
の中央部近傍の肉抜き部,及びこの肉抜き部と間隔を離
した右側端には、軸9c,9cが右方に向かって水
平に一体的に突出形成されている。そして、左側の軸9
にはネジリバネ11が嵌められて前蓋7の連結板支
持部7dの孔7d11に嵌合支持され、且つ、右側の
軸9cは前蓋7の連結板支持部7dの孔7d21
嵌合支持されるので、連結板9は前蓋7の裏面に沿って
略平行に回動自在に支持できる。この際、ネジリバネ1
1の一端は前蓋7の連結板支持部7dに掛止され、他
端は連結板9の裏面に掛止されており、このネジリバネ
11の付勢力は前述したように連結板9を前蓋7の天板
7dの裏面方向に回動するよう付勢し、且つ、連結板9
に懸架した後蓋8を開蓋方向に付勢している。尚、連結
板9の中央部近傍の肉抜き部は、上部後方に向かって
“コ字線状”の補強枠が形成されている。
【0032】また、連結板9の下部側で左側の切り欠き
部,及びこの切り欠き部と間隔を離した下部右側端に
は、腕部9d,9dが斜め下方向かって前蓋7の裏
面側に少なくとも2か所以上左右に突出している。これ
ら2か所以上の腕部9d,9dには、後述の後蓋8
の上部から“逆L字状”に水平に突出形成した軸8
,8aを回動自在に支持する孔9d11,9d
21が水平に穿設されている。次に、本発明の要部とな
る後蓋8は前蓋7の裏面で連結板9の下方に設けられ、
前蓋7の裏面に沿って張架した磁気テープTを挟んで磁
気テープTの裏面上部より下方を覆って保護する機能を
備えている。上記後蓋8は、樹脂材を用いて巾方向が下
ハーフ部材3の開口部3a〜3a間内に入り込んで
開口部3a〜3aを覆う長さに形成されており、高
さ方向は前蓋7の裏面と対向する前面8b側が“略逆く
字状”に形成されている。
【0033】また、後蓋8の上部両側近傍には、軸8a
,8aが“逆L字状”に水平に突出形成されてお
り、これらの軸8a,8aを連結板9の腕部9
,9dに形成した孔9d11,9d21に嵌合さ
せると、後蓋8は前蓋7の裏面に沿って平行で、且つ、
連結板9に懸架されながら回動自在に支持される。
【0034】また、後蓋8の下部左右の中間部には切り
欠き部8c,8cが間隔を離して形成されており、
これらの切り欠き部8c,8c内にガイド用ボス部
8d,8dが水平に、且つ、夫々左右に向かって対
称に一体的に突出形成されている。これらのガイド用ボ
ス部8d,8dは、先に説明した下ハーフ部材3の
突出部3p,3qに形成したガイド溝3p,3q
嵌合される。この際、後蓋8の切り欠き部8c,8c
の一部分は、先に説明した下ハーフ部材3の凹部3
m,3n内に進退自在になっていると共に、前蓋7の閉
蓋時には切り欠き部8c,8cを除いた前面下端部
8bが下ハーフ部材3の開口部3a〜3a内の前
方に入り込んで、前蓋7の下端に形成した三角部7c
に当接して、磁気テープTの下端を包み込んだ状態で保
護するようになっている。
【0035】そして、後蓋8を連結板9を介して前蓋7
に連結した際、前蓋7と連結板9と間の回動軸(9
,9c),連結板9と後蓋8と間の回動軸(8a
,8a)とからなる2つの回動軸を左右に夫々備え
るため、後蓋8はリンク機構における2自由度を得るこ
とになり、前蓋7と協働する後蓋8及び連結板9の開閉
動作が前蓋7と略平行に無理なくスムーズにできるよう
になっている。
【0036】次に、上記主要構成部材によりテープカセ
ット1を組み立てる順について図3〜図5を用いて説明
する。尚、図4(A)〜(C)に示したテープカセット
1の各構成部材の符号は、カセット筐体1Aの中央より
左側部所の符号を示し、左側部所と略対称の右側部所の
説明を省略する。
【0037】先ず、図3及び図4(A)に示したよう
に、前蓋7の軸7aにネジリバネ10を嵌めた後、連
結板9の軸9cにネジリバネ11を嵌めて、軸9c
を前蓋7の連結板支持部7dに回動自在に支持し、更
に連結板9の腕部9dに後蓋8の軸8aを軸着し、
連結板9に後蓋8を懸架することにより後蓋8を前蓋7
に連結する。
【0038】次に、図4(B)に示したように後蓋8を
連結した前蓋7を上ハーフ部材2に仮組み立てする。こ
こでは、上ハーフ部材2の挿入孔2gに前蓋7の軸7
を前方より挿入して、前蓋7を軸7aを中心とし
てネジリバネ10に抗しながら上方まで開蓋して手など
により保持する。この動作に伴って、後蓋8も上方に移
動するので、後蓋8のガイド用ボス部8dを上ハーフ
部材2の前縁部2aの裏面に形成した係止用凹部2a
11に入り込ませて、手などによりガイド用ボス部8d
を係止用凹部2a11に一時的に係止させて前蓋7を
上ハーフ部材2に仮組み立てする。
【0039】次に、図4(C)に示したように、後蓋8
のガイド用ボス部8dを上ハーフ部材2の係止用凹部
2a11に係止させたまま、上ハーフ部材2を上方から
下ハーフ部材3に組み立てる。この際、下ハーフ部材3
には予め磁気テープTが収納されているため、開蓋した
状態で上方に位置した前蓋7及び後蓋8に磁気テープT
が接することがないので、テープカセット1を安心して
確実に組み立てることができる。
【0040】ここで、ハーフ部材2の前縁部2aは下
ハーフ部材3に形成した突出部3pの上端部に当接し、
且つ、前縁部2aの係止用凹部2a11が突出部3p
に形成したガイド溝3pの上端部に合致している。従
って、上ハーフ部材2の前縁部2aに形成した係止用
凹部2a11により上端部を開放した下ハーフ部材3の
ガイド溝3pを塞ぎながら一時的に係止されたガイド
用ボス部8dをガイド溝3pに案内しているので、
テープカセット1の組み立て作業を確実且つ迅速に行う
ことができると共に、前蓋7の開蓋時に後蓋8のガイド
用ボス部8dがガイド溝3pから上方に抜け出るこ
となく、前蓋7及び後蓋8を安心して十分開蓋すること
ができ、テープカセット1の信頼性及び品質の向上に寄
与できる。
【0041】その後、図5に示したように、図4(C)
の状態から手を放してガイド用ボス部8dの係止用凹
部2a11への係止を解除すると、ネジリバネ10の付
勢力により前蓋7が降下して閉蓋されると共に、前蓋7
と協働して後蓋8のガイド用ボス部8d,8dがガ
イド溝3p,3qに沿って下降するので、テープカ
セット1が組み立て完了状態に至る。この組み立て完了
状態では、閉蓋した前蓋7の裏面側で磁気テープTは供
給側のガイドポール6aを経由して、下ハーフ部材3に
形成したテープガイド部3i,3jの前方に沿いながら
巻取側のガイドポール6bに張架されている。そして、
前蓋7の閉蓋時には磁気テープTの前面が前蓋7に覆わ
れて保護され、磁気テープTの裏面上部は連結板9に覆
われて保護され、且つ、磁気テープTの裏面上部より下
方を後蓋8に覆われて保護されている。
【0042】この際、前蓋7に支持された連結板9の裏
面に設けたカム部9aは、上ハーフ部材2の前方にテー
パ状に突出形成した連結板ガイド部2aに当接してい
るので連結板9の回動を規制されているため、連結板9
はネジリバネ11の付勢力に抗しながら閉蓋状態に保持
されている。また、連結板9に懸架された後蓋8のガイ
ド用ボス部8d,8dは、下ハーフ部材3の突出部
3p,3qに形成したガイド溝3p,3qの下端部
に至っており、且つ、後蓋8は連結板9の閉蓋状態に追
従することにより閉蓋状態を保っている。そして、後蓋
8及び連結板9は夫々の連結状態により前蓋7に対して
巾方向左右の移動を規制されている。
【0043】<テープカセットの開蓋動作>ここで、上
記構成による本発明に係わるテープカセットの開蓋動作
について図5及び図6(A)〜(C)を用いて説明す
る。
【0044】図6は本発明に係わるテープカセットの開
蓋動作を説明するための縦断面図であり、(A)は前蓋
及び後蓋並びに連結板の閉蓋状態を示し、(B)は前蓋
及び後蓋並びに連結板の開蓋途中状態を示し、(C)は
前蓋が開蓋して後蓋のガイド用ボス部がガイド溝の上端
部近傍に至った開蓋状態を示している。尚、図6(A)
〜(C)に示したテープカセット1の各構成部材の符号
は、カセット筐体1Aの中央より左側部所の符号を示
し、左側部所と略対称の右側部所の説明を省略する。
【0045】図6(A)に示した状態では、図5を用い
て先に説明したテープカセット1の前蓋7が閉蓋した状
態と同一状態であり、前蓋7の裏面に沿って磁気テープ
Tが張架している。また、前蓋7の裏面側で連結板9が
連結板支持部7dに軸9cを介して回動支持され、
この連結板9の下方の腕部9dに後蓋8が軸8a
介して懸架され、前蓋7がネジリバネ10によって閉蓋
方向に付勢されている。更に、後蓋8の下端近傍に形成
したガイド用ボス部8dが下ハーフ部材3の突出部3
pに形成したガイド溝3pに嵌合しながら閉鎖された
下端部に達している。また、前蓋7の下端に形成した三
角部7cに後蓋8の前面下端部8bが当接して、磁
気テープTの下端を密閉状態に包み込み、開口部3a
〜3a(図5)から塵埃,手の指紋などが磁気テープ
Tに付着されないようになっている。そして、磁気テー
プTの前面が前蓋7に覆われて保護され、磁気テープT
の裏面上部を連結板9に覆われて保護され、且つ、裏面
上部より下方を後蓋8に覆われて保護されている。従っ
て、前蓋7の閉蓋時、即ち、磁気記録及び/又は再生装
置(図示せず)に挿入される以前では、前蓋7,後蓋
8,連結板9により磁気テープTが完全に保護されてい
る。また、前蓋7に支持された連結板9の裏面に設けた
カム部9aは、上ハーフ部材2の前方にテーパ状に突出
形成した連結板ガイド部2aに当接しているので連結
板9の回動を規制されており、ネジリバネ11の付勢力
に抗しながら後蓋8及び連結板9が閉蓋状態を保ってい
る。
【0046】次に、図6(B)に示した如く、テープカ
セット1が磁気記録及び/又は再生装置(図示せず)に
挿入されると、前蓋7が軸7aを中心として図示時計
方向(矢印方向)に開蓋される。ここで、前蓋7がネジ
リバネ10の付勢力に抗しながら開蓋されていくに伴
い、前蓋7の裏面側に回動支持した連結板9のカム部9
aはネジリバネ11の付勢力により上ハーフ部材2の連
結板ガイド部2aに当接しながら連結板9が上動し、
且つ、これにより連結板9に懸架された後蓋8が軸8a
を中心に回動しながら上方に持ち上げられるので、後
蓋8に形成したガイド用ボス部8dがガイド溝3p
に沿って上方に移動する。従って、前蓋7の開蓋動作と
協働して、前蓋7に連結板9を介して懸架された後蓋8
も開蓋されるが、後蓋8の開蓋動作時には2つの回動軸
(8a,9c)よって後蓋8及び連結板9が前蓋7
に平行に無理なくスムーズに開蓋でき、後蓋8はリンク
機構における2自由度を得ることになる。また、前蓋7
及び後蓋8が開蓋する時には、前蓋7の下端の三角部7
は磁気テープTの前面から遠ざかるよう開蓋され、
一方、後蓋8の前面下端部8bはガイド用ボス部8d
がガイド溝3pに案内されているため、磁気テープ
Tの裏面に接することなく開蓋される。
【0047】次に、図6(C)に示した如く、前蓋7が
軸7aを中心として図6(B)より更に時計方向(矢
印方向)に開蓋されると、前蓋7と協働する後蓋8のガ
イド用ボス部8dがガイド溝3pの上端部に達し、
且つ、ガイド溝3pの上端部を塞いでいる上ハーフ部
材2の前縁部2aの裏面に形成した係止用凹部2a
11に後蓋8のガイド用ボス部8dが当接するので、
前蓋7と協働してきた後蓋8はこれ以上開蓋できない位
置に保たれる。この際、後蓋8に形成したガイド用ボス
部8dが上ハーフ部材2の前縁部2aによってガイ
ド溝3pから上方に抜け出ることがないので、前蓋7
及び後蓋8を安心して十分開蓋することができ、テープ
カセット1の信頼性及び品質の向上に寄与できる。
【0048】尚、前蓋7及び後蓋8並びに連結板9の閉
蓋動作は上記と逆の動作により成されるものであり、図
6(C),(B),の順をへて図6(A)に戻る。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係わるテープカセ
ットによると、請求項1記載においては、テープカセッ
トを磁気記録及び/又は再生装置に挿入する以前では、
カセット筐体の前方に開閉自在に設けた前蓋の裏面に沿
って磁気テープを張架しながら磁気テープの前面を前蓋
により保護できると共に、磁気テープの裏面上部を連結
板により保護でき、且つ、磁気テープの裏面上部より下
方を後蓋により保護できるので、磁気テープTを塵埃,
手の指紋などの付着から完全保護でき、更に開口部から
異物などを挿入されても磁気テープを完全に保護でき
る。また、テープカセットを磁気記録及び/又は再生装
置に挿入した際には、後蓋を連結板を介して前蓋に懸架
したため、従来の8mm型テープカセットのように前蓋に
後蓋を直接懸架した場合より、前蓋と協働する後蓋及び
連結板の開閉動作に自由度が生じ、即ち、前蓋と連結板
と間の回動軸,連結板と後蓋と間の回動軸,とからなる
2つの回動軸を備えるため、後蓋はリンク機構における
2自由度を得ることになり、前蓋と協働する後蓋及び連
結板の開閉動作が前蓋と略平行に無理なくスムーズにで
きる。
【0050】また、請求項2記載によると、請求項1記
載の効果を有すると共に、とくに、連結板を少なくとも
2か所以上で前蓋に回動自在に支持し、且つ、後蓋を少
なくとも2か所以上で連結板に回動自在に懸架し、且
つ、後蓋のガイド用ボス部も記カセット筐体内で左右間
隔を離して形成したガイド溝に嵌合させているので、前
蓋と協働する後蓋及び連結板が前蓋と略平行に維持され
なが開閉動作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるテープカセットの全体構成を示
した斜視図である。
【図2】本発明に係わるテープカセットの要部となる前
蓋及び後蓋並びに連結板近傍を示した一部破断分解斜視
図である。
【図3】本発明に係わるテープカセットの前蓋に後蓋及
び連結板を取り付けた状態を示した一部破断分解斜視図
である。
【図4】本発明に係わるテープカセットの組み立て順を
説明するための断面図であり、(A)は前蓋に後蓋及び
連結板を取り付けた状態を示し,(B)は前蓋を上ハー
フ部材に取り付けた状態を示し,(C)は前蓋を取り付
けた上ハーフ部材を下ハーフ部材に組み立てた状態を示
している図である。
【図5】本発明に係わるテープカセットの後蓋及び連結
板を取り付けた前蓋をカセット筐体に組み立てた状態を
示した一部破断斜視図である。
【図6】本発明に係わるテープカセットの開蓋動作を説
明するための縦断面図である。
【図7】(A),(B)は従来のVHS型テープカセッ
トの構成及び開蓋動作を説明するための図である。
【図8】(A),(B)は従来の8mm型テープカセッ
トの構成及び開蓋動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1…テープカセット、1A…カセット筐体、2…上ハー
フ部材、2a…連結板ガイド部、3…下ハーフ部材、
3p,3q…突出部,3p,3q…ガイド溝、4…
供給リール、5…巻取リール、7…前蓋、7d…天板、
7d,7d…連結板支持部、8…後蓋、8a,8
…軸、8d,8d…ガイド用ボス部、9…連結
板、9a…カム部、9c,9c…軸、9d,9d
…腕部、10…第1付勢手段(ネジリバネ)、11…
第2付勢手段(ネジリバネ)、2a,9a…後蓋規制
手段、T…磁気テープ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープを巻回した一対のリールをカセ
    ット筐体内に収納し、このカセット筐体の前方に開閉自
    在に設けた前蓋の裏面に沿って前記磁気テープを張架し
    ながら該磁気テープの前面を該前蓋により保護し、且
    つ、前記前蓋の裏面側で前記磁気テープを挟んで設けた
    連結板及び後蓋により該磁気テープの裏面を保護するテ
    ープカセットであって、 前記前蓋の裏面上方に設けられ、且つ、前記前蓋の天板
    裏面に形成した連結板支持部に軸を介して回動自在に支
    持されて、前記前蓋の閉蓋時に前記磁気テープの裏面上
    部を保護する連結板と、 前記前蓋の裏面で前記連結板の下方に設けられ、且つ、
    前記前蓋の開閉動作と協働するガイド用ボス部を有して
    前記連結板に形成した腕部に軸を介して回動自在に懸架
    され、前記前蓋の閉蓋時に前記磁気テープの裏面上部よ
    り下方を保護する後蓋と、 前記カセット筐体内に形成され、前記後蓋のガイド用ボ
    ス部と嵌合して該後蓋を開閉方向に案内するガイド溝
    と、 前記前蓋を閉蓋方向に付勢する第1付勢手段と、 前記連結板を前記前蓋の天板裏面方向に付勢することに
    より該連結板に懸架した前記後蓋を開蓋方向に移動させ
    る第2付勢手段と、 前記前蓋の閉蓋時、前記第2付勢手段によって開蓋方向
    に付勢された前記後蓋の開蓋を規制する後蓋規制手段と
    を具備したことを特徴とするテープカセット。
  2. 【請求項2】請求項1記載のテープカセットにおいて、 前記前蓋に形成した連結板支持部を左右間隔を離して少
    なくとも2か所以上設け、これら2か所以上の前記連結
    板支持部に軸を介して前記連結板を前記前蓋に沿って略
    平行に回動自在に支持すると共に、前記連結板に形成し
    た腕部を左右間隔を離して少なくとも2か所以上設け、
    これら2か所以上の前記腕部に軸を介して前記後蓋を前
    記前蓋に沿って略平行に回動自在に懸架し、且つ、前記
    後蓋のガイド用ボス部も前記カセット筐体内で左右間隔
    を離して形成した前記ガイド溝に嵌合するよう構成した
    ことを特徴とするテープカセット。
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