JP2626402B2 - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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JP2626402B2
JP2626402B2 JP7637692A JP7637692A JP2626402B2 JP 2626402 B2 JP2626402 B2 JP 2626402B2 JP 7637692 A JP7637692 A JP 7637692A JP 7637692 A JP7637692 A JP 7637692A JP 2626402 B2 JP2626402 B2 JP 2626402B2
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opening
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tape cassette
rear lid
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恒久 大平
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Victor Company of Japan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録及び/又は再
生装置に用いられるテープカセットにおいて、収納され
た磁気テープを塵埃などから保護する前蓋及び後蓋を備
え、且つ、前蓋に連結レバーを介して後蓋を懸架したテ
ープカセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダなどの磁気記録及
び/又は再生装置に用いられるテープカセットは、例え
ばテープ巾が1/2インチのVHS標準型テープカセッ
トとか、あるいはテープ巾が8mmの8mm型テープカ
セットが用いられていることは周知のことである。
【0003】図14(A),(B)に示したVHS標準
型テープカセット100 は、上ハーフ部材101 と下ハーフ
部材102 により直方体形状の箱体に組み立てられてお
り、このVHS標準型テープカセット100 を用いて図示
しない磁気記録及び/又は再生装置により記録及び/又
は再生を行うものであり、この際、装置との互換性を維
持するため、VHS標準型テープカセット100 の外形寸
法形状はほぼ規格化されている。また、VHS標準型テ
ープカセット100 の内部に設けた供給リール103 と巻取
リール104 との間には磁気テープTが巻回されており、
供給リール103 に巻回した磁気テープTが供給側のガイ
ドポール105 を経由し、下ハーフ部材102 の開口部102a
側に設けた前蓋106 に沿って装着され、更に、巻取側の
ガイドポール107 を経由して巻取リール104 に巻取られ
ている。また、下ハーフ部材102 の開口部102a側は裏面
側が開口されており、装置のテープローディング部材
(図示せず)が入り込むことができるようになってい
る。また、前蓋106 は磁気テープTの磁性面を塵埃など
から保護すると共に、磁性面が人手に触れることができ
ないよう設けられている。この前蓋106 は左右側面の内
側に一体形成した一対の軸106a,106a(片側のみ図示)
を上下のハーフ部材101,102 のいずれかの左右側面に開
閉自在に支持されているものの、左側面に設けた前蓋ロ
ック部材108 に係止され,閉蓋されている。
【0004】そして、図14(B)に示したようにVH
S標準型テープカセット100 を磁気記録及び/又は再生
装置(図示せず)に挿入した時のみ、装置側の開蓋手段
により前蓋ロック部材108 が解除されて前蓋106 に形成
した軸106aを回動中心として二点鎖線に図示した如く前
蓋106 が開蓋されている。この時、小型軽量のポータブ
ル機などでは前蓋106 の開蓋角度θがそれ程大きくな
ることなく開蓋され、一方、大型デッキとか業務用機で
は前蓋106 の開蓋角度θは余裕をもって大きく開蓋さ
れている。その後、前蓋106 が開蓋されると、開口部10
2a内に挿入されたテープローディング部材(図示せず)
により磁気テープTが装置内の所定のテープパスに沿っ
てローディングされる。
【0005】また、図15(A),(B)に示した8m
m型テープカセット200 は、上記とほぼ同等の構成を備
え、上下のハーフ部材201 ,202 により直方体形状の箱
体に組み立てられ、内部に磁気テープTを巻回した供給
リール203 及び巻取リール204 が設けられているもの
の、更に、下ハーフ部材202 に開口した開口部202a内
で、且つ、前蓋205 の後方に磁気テープTの磁性面と反
対側の裏面を保護する後蓋206 が設けられている。この
8mm型テープカセット200 は特開昭59-168979 号公報
に開示されており、ここでは前蓋205 及び後蓋206 の近
傍についてのみ簡略に説明すると、下ハーフ部材202 の
開口部202a側に設けた前蓋205 に沿って磁気テープTが
装着され、この磁気テープTは前蓋205 及び後蓋206 と
の間で包み込むよう保護されている。
【0006】即ち、前蓋205 は左右側面の内側に一体形
成した一対の軸205a,205aを上下のハーフ部材201 ,20
2 の左右側面に開閉自在に支持されている。また、前蓋
205の中間部から一体的に一対の突片205b,205bが下方
に垂下され、この一対の突片205b,205bに“ほぼT字
状”に形成された後蓋206 がこれと一体形成した一対の
軸206a,206aを介して回動可能に支持されている。ま
た、後蓋206 の左右側面の下端に一体的に突出形成した
一対のガイドピン206b,206b は下ハーフ部材202 の開口
部202a近傍の左右に形成した一対のガイド溝202b,202b
に嵌合されている。
【0007】そして、図15(B)に示したように、8
mm型テープカセット200 を図示しない磁気記録及び/
又は再生装置に挿入した時のみ、装置側の開蓋手段によ
り前蓋205 に形成した軸205aを回動中心として二点鎖線
に図示した如く前蓋205 と後蓋206 とが一体に開蓋され
る。ここでは前蓋205 の開蓋動作と協動して一体的に後
蓋206 が上ハーフ部材201 の上面201aの上方に至る大き
な開蓋角度θ位置まで開蓋される。この時、後蓋206
に突出形成したガイドピン206bが下ハーフ部材202 に形
成したガイド溝202bに沿いながら、且つ後蓋206 の回動
中心となる軸206aを中心に回動しながら上方に開蓋され
る。上記したように前蓋205 の開蓋角度θが大きくな
る理由は、これと協動する後蓋206 が磁気テープTを装
置内に引き出すテープローディング部材に接触しない位
置にまで開蓋しているためである。更に、後蓋206 の回
動中心は、それぞれ片側で一体形成した軸206aのみのた
め、後蓋206 の開蓋動作に自由度がなく、かなり無理な
開蓋動作となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、磁気
テープTへの高密度,高画質な記録及び/又は再生が要
求され、更に例えばデジタル記録及び/又は再生が可能
となった現段階では、磁気テープTに塵埃などが付着し
たり、又は手の指紋などが着くと、記録及び/又は再生
の性能が著しく劣化すると考えられる。上記VHS標準
型テープカセット100 では、磁気テープTの磁性面と反
対側の裏面は保護されてなく、開口部102aから塵埃など
が磁気テープTの裏面に付着したり、又は開口部102aか
ら誤って又は故意に手の指紋などを付けられると、磁気
テープTが供給リール103 及び巻取リール104 に巻回し
た際、磁気テープTの裏面が磁気テープTの磁性面と密
着するため悪影響が生じてしまう。
【0009】そこで、VHS標準型テープカセット100
にも上記8mm型テープカセット200 に開示された如く
の後蓋(206) 相当部材を同様な構成で設けることを考慮
した。しかし、VHS標準型テープカセット100 を採用
した図示しない磁気記録及び/又は再生装置は既に世の
中に広く普及されており、装置との互換性を考慮する
と、上記8mm型テープカセット200 の構成をそのまま
投入したのでは以下ような問題点が発生し、使用者に大
変迷惑を掛けてしまうことになるので、後蓋(206) 相当
部材をそのままの構成で採用することは困難である。
【0010】即ち、.VHS標準型テープカセット10
0 を採用した大型デッキとか業務用機では、前蓋106 の
開蓋角度θは余裕をもって大きく設計されているの
で、上記8mm型テープカセット200 の構成をVHS標
準型テープカセット100 に適用しただけでは、テープカ
セットの互換性を維持して設計するとなると、設計寸法
上どうしても後蓋(206) 相当部材のガイドピン(206b)が
ガイド溝(202b)の上方から外れてしまい、後蓋(206) 相
当部材がフラフラし、前蓋106 を閉蓋した時、ガイドピ
ン(206b)がガイド溝(202b)に入らず破損してしまう。
【0011】.また、VHS標準型テープカセット10
0 を採用したポータブル機とかビデオムービ機では、小
型化するために前蓋の開蓋角度は可能な限り小さく設計
されているので、上記8mm型テープカセット200 の構
成をそのまま投入すると、後蓋(206) 相当部材が磁気テ
ープTを装置内に引き出すテープローディグ部材に接触
する。
【0012】上記した問題点,から、前蓋及び後蓋
を備えたテープカセットは、前蓋の開蓋角度の大きい機
種にも適用でき、且つ、前蓋の開蓋角度の小さい機種に
も適用できる構造が望まれている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、磁気記録及び/
又は再生装置のテープローディング部材が入り込む開口
部を前面側に有した箱体の内部に、供給リールに巻回し
た磁気テープを該箱体の前面に沿って装着しながら巻取
リールに巻回させ、該前面に沿って装着した該磁気テー
プの一つの面を該前面に開閉自在に設けた前蓋により保
護すると共に、該磁気テープの一つの面と反対側の裏面
を該前蓋の裏面側で且つ該開口部内に設けられ、該前蓋
と一体に開閉蓋する後蓋により保護するテープカセット
であって、該前蓋の裏面に設けた支持部に回動自在に支
持された連結レバーと、該連結レバーの一端部に回動可
能に懸架されて該前蓋と連結すると共に、該箱体内に形
成した案内部に係合する係合部を有して該前蓋の開閉蓋
動作と協働する後蓋と、該連結レバーと該前蓋との間に
架けられ、該連結レバーに懸架された該後蓋を開蓋方向
に付勢する第1の付勢手段と、該後蓋と該連結レバーと
の間に架けられ、該前蓋を開蓋して該後蓋の係合部が該
箱体内の案内部から離脱した際、該後蓋を該第1の付勢
手段に付勢された該連結レバーに近づく方向に付勢する
第2の付勢手段と、該箱体内に形成され、該前蓋及び該
後蓋の閉蓋時に該第1,第2の付勢手段によって付勢さ
れた該後蓋の開蓋を規制する規制手段とを具備したこと
を特徴とするテープカセットである。
【0014】また、第2の発明は、磁気記録及び/又は
再生装置のテープローディング部材が入り込む開口部を
前面側に有した箱体の内部に、供給リールに巻回した磁
気テープを該箱体の前面に沿って装着しながら巻取リー
ルに巻回させ、該前面に沿って装着した該磁気テープの
一つの面を該前面に開閉自在に設けた前蓋により保護す
ると共に、該磁気テープの一つの面と反対側の裏面を該
前蓋の裏面側で且つ該開口部内に設けられ、該前蓋と一
体に開閉蓋する後蓋により保護するテープカセットであ
って、該前蓋の裏面に設けた支持部に回動自在に支持さ
れた連結レバーと、該連結レバーの一端部に回動可能に
懸架されて該前蓋と連結すると共に、該箱体内に形成し
た案内部に係合する係合部を有して該前蓋の開閉蓋動作
と協働する後蓋と、該前蓋と該後蓋との間に架けられ、
該連結レバーに懸架された該後蓋を開蓋方向に付勢する
と共に、該前蓋を開蓋して該後蓋の係合部が該箱体内の
案内部から離脱した際、該後蓋を該連結レバーに近づく
方向に付勢する付勢手段と、該箱体内に形成され、該前
蓋及び該後蓋の閉蓋時に該付勢手段によって付勢された
該後蓋の開蓋を規制する規制手段とを具備したことを特
徴とするテープカセットである。
【0015】
【作用】本発明に係わるテープカセットでは、前蓋と協
動して一体的に開閉蓋する後蓋を連結レバーを介して前
蓋に懸架し、且つ、前蓋と後蓋との間で磁気テープの一
つの面(磁性面)及び一つの面(磁性面)と反対側の裏
面を保護するよう構成すると共に、第1開蓋位置状態で
は前蓋及び後蓋の開蓋角度が小さいポータブル機とかビ
デオムービ機などの機種に適用でき、第2開蓋位置状態
では前蓋及び後蓋の開蓋角度が大きい大型デッキとか業
務用機などの機種にも適用できるよう構成している。
【0016】
【実施例】以下に本発明に係わるテープカセットの実施
例を図1乃至図13を参照して、<第1,第2実施例の
テープカセットの外観構成>,<第1実施例のテープカ
セットの構成及び開蓋動作>,<第2実施例のテープカ
セットの構成及び開蓋動作>について項目順に詳細に説
明する。
【0017】<第1,第2実施例のテープカセットの外
観構成>図1は本発明に係わる第1,第2実施例のテー
プカセットの外観構成を示した斜視図である。
【0018】図1に示した本発明に係わる第1実施例の
テープカセット1及び第2実施例のテープカセット20
は外観上ではまったく同一形状であるが、本発明の要部
となる前蓋7と協動して一体的に開閉蓋する後蓋8の付
勢手段が後述するように第1実施例と第2実施例とでは
一部異なっている。
【0019】即ち、第1,第2実施例のテープカセット
1,20は、樹脂材などを用いて上ハーフ部材2と下ハ
ーフ部材3とが2分割形成され、且つ、上ハーフ部材2
と下ハーフ部材3とで直方体形状の箱体1Aに組み立て
形成されている。この箱体1Aの内部に設けた供給リー
ル4と巻取リール5との間には磁気テープTが巻回され
ており、供給リール4に巻回した磁気テープTは供給側
のガイドポール6を経由した後、下ハーフ部材3に開口
した開口部3aの前面側に設けた前蓋7と後蓋8との間
を通って、更に、巻取側のガイドポール9を経由して巻
取リール5に巻取られている。
【0020】また、下ハーフ部材3の裏面側には、図示
しない磁気記録及び/又は再生装置のテープローディン
グ部材が入り込むことのできる前記開口部3aの他に、
供給リール4及び巻取リール5を臨む孔3b,3cが穿
設され、更に、開口部3aに近接してテープカセット1
が装置に位置決めされる位置決め孔3d,3e及び磁気
テープTの装着状態を検出する発光素子(図示せず)が
入り込む孔3fが穿設されている。
【0021】また、上記前蓋7は、左右側面7a,7b
の内側に一体形成した一対の軸7a,7b(7a
のみ図示)を介して箱体1A(下ハーフ部材3)の左右
側面3g,3hに開閉自在に支持されているものの、装
置に挿入する以前は前蓋7が下ハーフ部材3の左側面3
gに設けた前蓋ロック部材10により係止されて閉蓋状
態となっている。また、前蓋7が閉蓋されている時に
は、前蓋7は磁気テープTの一つの面(以下、磁性面と
も記す)に塵埃などが付着しないよう保護すると共に、
磁性面が人手に触れることができないようになってい
る。尚、前蓋7の開蓋動作は、テープカセット1を磁気
記録及び/又は再生装置(図示せず)に挿入した時の
み、装置側の開蓋手段により前蓋ロック部材10が解除
されて前蓋7が開蓋できるものであるが詳述は省略す
る。
【0022】一方、後述するように、前蓋7に沿って装
着された磁気テープTの後側に位置する上記後蓋8は、
前蓋7の開閉蓋動作と協働して一体的に開閉蓋されるも
のである。この後蓋8は、下ハーフ部材3に開口した開
口部3aから入り込む塵埃などが磁気テープTの一つの
面(磁性面)と反対側の裏面に付着しないよう保護する
と共に、誤って又は故意に開口部3aから挿入された手
の指紋が着かないよう保護し、更に、開口部3aから異
物などを挿入されても磁気テープTが傷つかないよう保
護するために設けられている。そして、本発明の要部と
なる後蓋8を設けたことにより、磁気テープTの裏面に
塵埃,手の指紋などが付着されず、しかも磁気テープT
が傷つかないので、磁気テープTが供給リール4及び巻
取リール5に巻回した際、磁気テープTの裏面が磁気テ
ープTの磁性面と密着しても何等の支障なく磁気記録及
び/又は再生を行うことが可能となる。
【0023】<第1実施例のテープカセットの構成及び
開蓋動作>まず、本発明に係わる第1実施例のテープカ
セット1の要部となる前蓋7及び後蓋8を支持する主要
構成部材について図2,図3を用いて詳細に説明する。
【0024】図2は本発明に係わる第1実施例のテープ
カセットの要部となる前蓋及び後蓋近傍を一部破断して
示した分解斜視図、図3は本発明に係わる第1実施例の
テープカセットの要部となる前蓋及び後蓋近傍を組み立
てて示した一部破断斜視図である。
【0025】図2において、上ハーフ部材2と下ハーフ
部材3とは、テープカセット1(図1)とほぼ同一高さ
で形成された前蓋7の高さHに対して、一部を除いて
ほぼ半分の高さHでそれぞれ別体に分割形成されてい
る。
【0026】また、下ハーフ部材3の左右側面3g,3
hは前蓋7の高さHより少し低い高さHに形成さ
れ、この左右側面3g,3hに互いに対向して一対の孔
3g,3hが穿設されている。また、一対の孔3g
,3hには前蓋7の左右側面7a,7bの内側に互
いに対向して一体形成した一対の軸7a,7bが嵌
合され、前蓋7が軸7a,7bを中心に開閉自在に
支持されている。
【0027】また、下ハーフ部材3の前面側にはテープ
ローディング部材(図示せず)が入り込む空間を有した
開口部3aが形成されている。この開口部3aの内部左
右には間隔を離して互いに対向した一対の突出部3i,
3jが前蓋7の高さHより少し低い高さHで上方に
突出形成され、突出部3iは下ハーフ部材3の中央部よ
りやや左側に位置し、突出部3jは右側面3h近傍に位
置している。更に、突出部3i,3jには互いに対向し
た一対の案内部3i,3j(以下、ガイド溝3
,3jと記す)が上部を開口して凹状の溝で下方
に向かって“長靴状”に形成されている。また、一対の
ガイド溝3i,3jには後述する後蓋8に形成した
ボス(係合部)8e,8fが上方から係合(嵌合)
できるようになっている。尚、開口部3a内の一対の突
出部3i,3jは、後述する開蓋動作時に後蓋8が当接
することなく開蓋できるよう設けられている。
【0028】また、下ハーフ部材3のほぼ中央部で且つ
開口部3a内の奥方で、しかも左側の突出部3iと右側
の突出部3jとの間には、規制部3k(以下、レバーガ
イド部3kと記す)が前蓋7の高さHより少し低い高
さHで上方に突出形成され、更にレバーガイド部3k
の上方の先端部にテーパ部3kが形成され、このテー
パ部3kには後述する前蓋7に支持された連結レバー
13の当接部13bが当接可能となっており、閉蓋時、
連結レバー13の回動を規制している。
【0029】また、下ハーフ部材3の前面側底面には、
ガイドポール6,9(図1)が立設される孔3m,3n
が穿設され、磁気テープTはガイドポール6,9により
二点鎖線に図示したパスを形成している。また、レバー
ガイド部3kの奥方には前記した発光素子(図示せず)
が入り込む孔3fが穿設されている。この孔3fは下ハ
ーフ部材3のほぼ中央部に位置している。
【0030】上記した下ハーフ部材3に形成された左右
側面3g,3h,突出部3i,3j,レバーガイド部3
kは、後述するように前蓋7及び後蓋8の開蓋動作と関
連する部署であり、このためこれらの部署は前蓋7及び
後蓋8の取り付け位置精度を良好に維持するため前蓋7
の高さHより少し低い高さHで下ハーフ部材3に一
体形成されているが、これに限ることなく、上記部署を
上ハーフ部材2側に同一位置関係で一体形成してもよ
く、更には上下のハーフ部材2,3に同一位置関係で分
割形成しても良い。また、左右側面3g,3h,突出部
3i,3j,レバーガイド部3kを高さHで形成した
時には、上ハーフ部材2側は薄い板厚tで組み合わされ
る。
【0031】次に、前蓋7の左右側面7a,7b間は、
前面7cと上面7dとがほぼ直角に連接されて“逆L字
状”に形成されており、更に、前面7cの下端で裏面7
e側には三角部7eが極く僅かに突出形成されてい
る。この三角部7eは前蓋7に沿って装着された磁気
テープTの下端側を閉蓋時に後述する後蓋8の下端部8
とで密閉状態に包み込む機能を備え、磁気テープT
を開口部3aから隔離した状態で保護している。また、
前蓋7のほぼ中央部裏面側で、且つ上面7dの裏面には
支持部7d(以下、レバー支持部7dと記す)が下
方に垂下されており、このレバー支持部7dにシャフ
ト11が固着されている。上記シャフト11にはネジリ
バネ12がはめ込まれ、更に“逆く字状”の連結レバー
13がはめ込まれている。そして、ネジリバネ12の一
端部を前蓋7のレバー支持部7dに架け、ネジリバネ
12の他端部を連結レバー13に架け、且つ、ネジリバ
ネ12の付勢方向は連結レバー13がシャフト11を中
心に図の時計方向(矢印B方向)に回動するよう付勢し
ている。また、シャフト11の先端には止め輪14が嵌
められ、連結レバー13がシャフト11から抜け落ちな
いよう位置規制されている。
【0032】また、連結レバー13の下方の一端部には
後蓋8を回動可能に懸架する孔13aが穿設され、シャ
フト11を介した上方の他端部には前記した下ハーフ部
材3に形成したレバーガイド部3kのテーパ部3k
当接する当接部13bが形成されている。上記連結レバ
ー13は本発明の要部を構成する部材であり、前蓋7に
対して後蓋8を回動可能に懸架する機能を備えており、
この連結レバー13を設けることにより、後述するよう
に後蓋8の開(閉)蓋動作に自由度が増す。
【0033】次に、後蓋8は前蓋7と対向する前面8a
側が“逆く字状”に形成され、且つ、前蓋7及び磁気テ
ープTの後側で連結レバー13を介して前蓋7に平行に
懸架されており、閉蓋時には前面8aの下端部8a
前蓋7に形成した三角部7eに当接して、磁気テープ
Tの下端を保護するようになっている。即ち、後蓋8
は、ほぼ中央上部に鍵形の凹部8bが開口され、この凹
部8bの右方から左方に向かって軸8cが一体に突出形
成されている。この軸8cにはネジリバネ15がはめ込
まれ、更に連結レバー13に穿設した孔13aを軸8c
にはめ込むことによって、後蓋8が連結レバー13を介
して前蓋7に懸架された状態で連結される。この時、ネ
ジリバネ15の一端部を連結レバー13に架け、ネジリ
バネ15の他端部を後蓋8の凹部8b前面に架け、且
つ、ネジリバネ15の付勢方向は後蓋8が軸8cを中心
に図の反時計方向(矢印C方向)に回動するよう付勢し
ている。更に、後蓋8の後面8d側で中間部下方には突
出部8eが後方に一体的に突出形成され、且つ後面8d
側で右側面近傍にも突出部8eと同形状の突出部8fが
互いに対向して形成されている。上記突出部8e,8f
には互いに外側に向かって係合部8e,8f(以
下、ボス8e,8fと記す)が突出されている。
【0034】そして、前蓋7に連結レバー13を介して
後蓋8を懸架した状態では、後蓋8に形成したボス8e
,8fを前記した下ハーフ部材3の突出部3i,3
jに形成した一対のガイド溝3i,3jに上方から
係合(嵌合)すると、後蓋8が前蓋7に沿って装着され
た磁気テープTの裏面側で、且つ下ハーフ部材3の開口
部3a内に支持される。この状態は、図3に示した如
く、前蓋7に連結レバー13を介して後蓋8を組み立て
支持した状態であり、且つ、前蓋7及び後蓋8が閉蓋状
態であり、後蓋8を前蓋7に連結した連結レバー13の
当接部13bが下ハーフ部材3のレバーガイド部3kに
形成したテーパ部3kに当接し、連結レバー13は回
動規制されたまま、後蓋8が連結レバー13を介して下
方に向かって“逆く字状”に懸架されている。また、後
蓋8に形成したボス8e,8fが一対のガイド溝3
,3jに係合(嵌合)しながら下方に位置してい
る。
【0035】更に、前蓋7に連結レバー13を介して後
蓋8を懸架した状態では、後述する開蓋動作時、上記ネ
ジリバネ12による付勢力が連結レバー13に懸架した
後蓋8を開蓋方向に付勢する第1の付勢手段となってい
る。また、後述する開蓋動作時、前蓋7及び後蓋8を大
きく開蓋して後蓋8のボス8e,8fがガイド溝3
,3jから離脱した際、上記ネジリバネ15によ
る付勢力が後蓋8を連結レバー13に近づく方向に付勢
する第2の付勢手段となっている。
【0036】ここで、上記構成による本発明に係わる第
1実施例のテープカセット1の開蓋(閉蓋)動作につい
て図4〜図7を用いて詳細に説明する。
【0037】図4〜図7は本発明に係わる第1実施例の
テープカセットの開蓋動作を説明するため、図3に示し
た矢印XY方向から断面して示した縦断面図であり、図
4は前蓋及び後蓋が閉蓋状態であり、図5は前蓋及び後
蓋が開蓋途中状態であり、図6は前蓋及び後蓋の開き角
が小さいときの第1開蓋位置状態であり、図7は前蓋及
び後蓋の開き角が大きいときの第2開蓋位置状態であ
り、尚、図4に示した()内符号は反対側の部署を示し
たものであるが、( )内符号の説明は省略する。
【0038】図4に示した状態では、第1実施例のテー
プカセット1の前蓋7及び後蓋8が閉蓋されており、前
蓋7の裏面7eに沿って磁気テープTが装着されてい
る。また、下ハーフ部材3の開口部3a内では、前蓋7
のレバー支持部7dに固着したシャフト11に連結レ
バー13が回動可能に軸着されており、更に、連結レバ
ー13の一端部に後蓋8がこれと一体形成した軸8cを
介して回動可能に連結されている。この時、連結レバー
13はネジリバネ12によってシャフト11を中心に図
で時計方向(矢印B方向)に付勢されているものの、連
結レバー13の当接部13bがレバーガイド部3kのテ
ーパ部3kに当接しているので、連結レバー13は回
動を規制され、これにより、後蓋8が連結レバー13を
介して磁気テープTの裏面近傍に懸架されている。更
に、後蓋8はネジリバネ15によって軸8cを中心に図
で反時計方向(矢印C方向)に付勢されているものの、
後蓋8に形成したボス(係合部)8eが前記した下ハ
ーフ部材3の突出部3iに形成したガイド溝3iに係
合(嵌合)して下方に位置している。また、後蓋8の下
端部8aが前蓋7に形成した三角部7eに密着状態
で当接して、開口部3aから塵埃,手の指紋などが磁気
テープTに付着されないようになっている。即ち、磁気
テープTの磁性面側は前蓋7で覆われ、磁気テープTの
裏面側は後蓋8で覆われ、磁気テープTの下端側は後蓋
8の下端部8aと前蓋7に形成した三角部7eとで
包み込むよう保護されている。従って、前蓋7及び後蓋
8が閉蓋状態の時、即ち、磁気記録及び/又は再生装置
(図示せず)に挿入される以前では、前蓋7と後蓋8と
の間で磁気テープTが完全に保護されている。
【0039】次に、図5に示した如く、テープカセット
1が磁気記録及び/又は再生装置(図示せず)に挿入さ
れると、前蓋7が軸7aを中心として図で時計方向
(矢印D方向)に開蓋される。この際、前蓋7が開蓋さ
れていくに従い、前蓋7にシャフト11を介して軸着し
た連結レバー13の当接部13bがテーパ部3kから
当接解除され、連結レバー13がネジリバネ12の付勢
力によってシャフト11を中心に時計方向(矢印B方
向)に回動しながら上ハーフ部材2の上面2aに当接す
るまで達し、これにより連結レバー13の一端部に軸8
cを介して連結された後蓋8がネジリバネ12の付勢力
によって軸8cを中心に回動しながら上方(矢印E方
向)に持ち上げられるよう開蓋し、且つ、後蓋8に形成
したボス8eがガイド溝3i内を上方に摺動する。
従って、前蓋7の開蓋動作と協働して、前蓋7に連結レ
バー13を介して懸架された後蓋8も開蓋されるが、連
結レバー13は前蓋7に対してシャフト11を中心に時
計方向(矢印B方向)に回動自在となっており、更に、
後蓋8が連結レバー13に対して軸8cを中心に回動自
在になっているため、後蓋8の開蓋動作時には2つの回
動支点(11,8c)よって後蓋8が無理なく自由に開
蓋でき、後蓋8はリンク機構における2自由度を得るこ
とになる。また、前蓋7及び後蓋8が開蓋する時には、
前蓋7の三角部7eは磁気テープTの磁性面側から遠
ざかるよう開蓋され、一方、後蓋8の下端部8aはボ
ス8eがガイド溝3iに案内されているため、磁気
テープTの裏面に接することなく開蓋される。
【0040】次に、図6に示した如く、前蓋7が軸7a
を中心として更に時計方向(矢印D方向)に開蓋され
ると、前蓋7の開蓋角度αが小さな第1開蓋位置状態
まで開蓋され、且つ、前蓋7と協働する後蓋8も開蓋さ
れる。この第1開蓋位置状態では、前蓋7の開蓋角度α
をそれほど大きく設定することができない例えばポー
タブル機とかビデオムービ機などの機種に適用できる状
態である。即ち、図6に示した状態では、前蓋7の開蓋
動作により、連結レバー13がネジリバネ12の付勢力
によってシャフト11を中心に更に時計方向(矢印B方
向)に回動しながら上ハーフ部材2の上面2aの上方に
達し、且つ、軸8cに支持された側の連結レバー13の
端部が前蓋7の上面7dの裏面に当接する。一方、連結
レバー13の一端部に軸8cを介して連結された後蓋8
が軸8cを中心に回動しながら更に上方に持ち上げら
れ、且つ、後蓋8に形成したボス8eがガイド溝3i
内の上部まで至る。この時、前述したと同様に前蓋7
及び後蓋8が磁気テープTに接することなく開蓋される
と共に、前述したように連結レバー13を介して前蓋7
に懸架された後蓋8が2つの回動支点(11,8c)に
よって自由度が得られているので、後蓋8が無理なく上
方に持ち上げることができ、且つ、前蓋7の開蓋角度α
を小さく設定でき、例えば開蓋角度αは図示の如く
約60〜65度程度に押さえることができるので、小型
軽量のポータブル機とかビデオムービ機などの機種には
この状態のままで前蓋7及び後蓋8を開蓋すれば良いも
のである。
【0041】次に、図7に示した如く、前蓋7が軸7a
を中心として図6に示した状態より更に時計方向(矢
印D方向)に開蓋されると、前蓋7の開蓋角度αが大
きな第2開蓋位置状態まで開蓋され、且つ、前蓋7と協
働する後蓋8も開蓋される。この第2開蓋位置状態で
は、前蓋7の開蓋角度αを大きく設定することができ
る例えば大型デッキとか業務用機などの機種に適用でき
る状態である。即ち、図7に示した状態では、前蓋7が
軸7aを中心として大きく時計方向(矢印D方向)に
開蓋されるので、後蓋8も図示のように大きく持ち上げ
られ、後蓋8のボス8eがガイド溝3i内の上方か
ら離脱して、後蓋8はガイド溝3iによる規制がなく
なってしまう。この際、軸8cに支持された側の連結レ
バー13の端部が図6と同様に前蓋7の上面7dの裏面
に当接した状態であり、且つ、後蓋8はネジリバネ15
によって軸8cを中心に図で反時計方向(矢印C方向)
に付勢されているので、後蓋8が連結レバー13に近づ
く方向に回動し、その後後蓋8が連結レバー13のスト
ッパ部13cに当たってその位置が規制され、フラフラ
することなく保持される。この状態では前蓋7の開蓋角
度αを大きな設定でき、大型デッキとか業務用機など
の機種にはこの状態のままで前蓋7及び後蓋8を開蓋す
れば良いものである。
【0042】尚、上記開蓋動作とは逆に前蓋7を軸7a
を中心として反時計方向に閉じると、後蓋8のボス8
が矢印F方向に沿ってガイド溝3i内に入り、再
びボス8eがガイド溝3iに規制されながら前蓋7
及び後蓋8を閉蓋しているが、詳述は省略する。
【0043】以上詳述した第1実施例のテープカセット
1では、テープカセット1を磁気記録及び/又は再生装
置(図示せず)に挿入する以前では、前蓋7と後蓋8と
の間で磁気テープTを塵埃,手の指紋などの付着から保
護でき、且つ磁気テープTを異物などからも保護でき
る。また、テープカセット1を磁気記録及び/又は再生
装置に挿入した際には、前蓋7に連結レバー13を介し
て後蓋8を懸架したため、従来の8mm型テープカセット
のように前蓋7に後蓋8を直接懸架した場合より、前蓋
7と協働して一体的に開(閉)蓋される後蓋8の開
(閉)蓋動作に自由度が生じ、これにより後蓋8の開
(閉)蓋動作が無理なくできる。また、前蓋7に連結レ
バー13を介して後蓋8を懸架した状態で、前蓋7及び
後蓋8をそれほど大きく開蓋しない際には、第1の付勢
手段(ネジリバネ12)による付勢力が連結レバー13
に懸架した後蓋8を開蓋方向に付勢し、更に、前蓋7及
び後蓋8を大きく開蓋して後蓋8のボス(係合部)8e
,8fが箱体1A内のガイド溝(案内部)3i
3jから離脱した際には、第1の付勢手段(ネジリバ
ネ12)と、第2の付勢手段(ネジリバネ15)による
付勢力が後蓋8を第1の付勢手段に付勢された連連結レ
バー13に近づく方向に付勢している。従って、第1実
施例のテープカセット1は、前蓋7の開蓋角度αをそ
れほど大きく設定することができない例えばポータブル
機とかビデオムービ機などの機種に適用できると共に、
前蓋7の開蓋角度αを大きく設定することができる例
えば大型デッキとか業務用機などの機種にも適用できる
利点がある。
【0044】尚、上記第1実施例のテープカセット1で
は、後蓋8を前蓋7に連結する連結レバー13及びこの
連結レバー13を規制するレバーガイド部3kは1か所
のみ設けたが、これに限ることなく、例えば後蓋8の左
右両端近傍に2か所設けても良く、更に、後蓋8に形成
したボス8e,8fが嵌合する一対のガイド溝3i
,3jも後蓋8の左右両端近傍に設けても良い。
【0045】<第2実施例のテープカセットの構成及び
開蓋動作>まず、本発明に係わる第2実施例のテープカ
セット20の要部となる前蓋7及び後蓋8を支持する主
要構成部材について図8,図9を用いて簡略に説明す
る。
【0046】図8は本発明に係わる第2実施例のテープ
カセットの要部となる前蓋及び後蓋近傍を一部破断して
示した分解斜視図、図9は本発明に係わる第2実施例の
テープカセットの要部となる前蓋及び後蓋近傍を組み立
てて示した一部破断斜視図である。
【0047】第2実施例のテープカセット20の構成
は、先に説明した第1実施例のテープカセット1の構成
と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜
上、先に示した構成部材と同一構成部材に対しては同一
の符号を符し、詳細な説明は省略すると共に、先に示し
た構成部材は必要に応じて適宜説明し、従来と異なる構
成部材に新たな符号を符して説明する。
【0048】第2実施例のテープカセット20の構成が
第1実施例のテープカセット1の構成と異なる点は、第
1実施例における連結レバー13をネジリバネ12によ
って付勢する第1の付勢手段及び後蓋8をネジリバネ1
5によって付勢する第2の付勢手段を削除し、この代わ
りに第2実施例では前蓋7と後蓋8との間に、後蓋8及
び連結レバー13を付勢する単一の引張バネ21による
付勢手段を採用して第1実施例とほぼ同様な開(閉)蓋
動作を行うように構成している。
【0049】即ち、図8に示した如く、前蓋7の上面7
dの裏面側に形成したバネかけ部7fと、後蓋8の後面
8d側に形成したバネかけ部8gとの間に引張バネ21
を掛け渡している。上記のように引張バネ21を掛け渡
したことによって、図9に示した如く、前蓋7に連結レ
バー13を介して後蓋8を懸架して組み立てた状態で
は、後蓋8には斜め上後方の付勢力が加わることにな
る。従って、引張バネ21の付勢力(分力)は後蓋8か
ら連結レバー13に伝達され、即ち、引張バネ21の分
力が連結レバー13をシャフト11を中心に図で時計方
向(矢印G方向)に付勢し、且つ、後蓋8を上方(矢印
K方向)に付勢すると共に、軸8cを中心に図で反時計
方向(矢印L方向)に付勢している。これにより、下記
する開蓋動作時、上記引張バネ21による付勢力が連結
レバー13に懸架した後蓋8を開蓋方向に付勢すると共
に、更に、前蓋7及び後蓋8を大きく開蓋して後蓋8の
ボス8e,8fがガイド溝3i,3jから離脱
した際、引張バネ21による付勢力が後蓋8を連結レバ
ー13に近づく方向に付勢する付勢手段となっている。
【0050】ここで、上記構成による本発明に係わる第
2実施例のテープカセット20の開蓋動作は、第1実施
例とほぼ同様な開閉蓋動作を行うように構成しているの
で、図10〜図13を用いて簡略に説明する。
【0051】図10〜図13は本発明に係わる第2実施
例のテープカセットの開蓋動作を説明するため、図9に
示した矢印XY方向から断面して示した縦断面図であ
り、図10は前蓋及び後蓋が閉蓋状態であり、図11は
前蓋及び後蓋が開蓋途中状態であり、図12は前蓋及び
後蓋の開き角が小さいときの第1開蓋位置状態であり、
図13は前蓋及び後蓋の開き角が大きいときの第2開蓋
位置状態である。
【0052】図10示した状態では、第2実施例のテー
プカセット20の前蓋7及び後蓋8が閉蓋されており、
前蓋7に連結レバー13を介して懸架された後蓋8は引
張バネ21によって斜め上後方の付勢力が加わっている
もものの、連結レバー13の当接部13bがレバーガイ
ド部3kのテーパ部3kに当接しているので、連結レ
バー13は回動を規制され、これにより、後蓋8が連結
レバー13を介して磁気テープTの裏面近傍に懸架さ
れ、後蓋8に形成したボス8eがガイド溝3iの下
方に位置している。
【0053】次に、図11に示した如く、テープカセッ
ト20が磁気記録及び/又は再生装置(図示せず)に挿
入されると、前蓋7が軸7aを中心として図で時計方
向(矢印D方向)に開蓋される。この際、前蓋7が開蓋
されていくに従い、前蓋7にシャフト11を介して軸着
した連結レバー13の当接部13bはテーパ部3k
ら当接解除され、連結レバー13が引張バネ21の付勢
力によってシャフト11を中心に時計方向(矢印G方
向)に回動しながら上ハーフ部材2の上面2aに当接す
るまで達し、これにより連結レバー13の一端部に軸8
cを介して連結された後蓋8が軸8cを中心に回動しな
がら上方(矢印E方向)に持ち上げられ、且つ、後蓋8
に形成したボス8eがガイド溝3i内を上方に摺動
する。この第2実施例でも、後蓋8が連結レバー13に
対して軸8cを中心に回動自在になっているため、後蓋
8の開蓋動作時には2つの回動支点(11,8c)よっ
て後蓋8が無理なく自由に開蓋でき、後蓋8はリンク機
構における2自由度を得ることになる。
【0054】次に、図12に示した如く、前蓋7が軸7
を中心として更に時計方向(矢印D方向)に開蓋さ
れると、前蓋7の開蓋角度αが小さな第1開蓋位置状
態まで開蓋され、且つ、前蓋7と協働する後蓋8が開蓋
される。ここでの前蓋7及び後蓋8の開蓋状態は、前蓋
7の開蓋角度αをそれほど大きく設定することができ
ない例えば小型軽量のポータブル機とかビデオムービ機
などの機種に適用できる状態である。即ち、図12に示
した状態では、連結レバー13が引張バネ21の付勢力
によってシャフト11を中心に更に時計方向(矢印G方
向)に回動しながら上ハーフ部材2の上面2aの上方に
達し、且つ、軸8cに支持された側の連結レバー13の
端部が前蓋7の上面7dの裏面に当接する。また、連結
レバー13の一端部に軸8cを介して連結された後蓋8
が軸8cを中心に回動しながら更に上方に持ち上げら
れ、且つ、後蓋8に形成したボス8eがガイド溝3i
内の上部まで至る。 次に、図13に示した如く、前
蓋7が軸7aを中心として図12に示した状態より更
に時計方向(矢印D方向)に開蓋されると、前蓋7の開
蓋角度αが大きな第2開蓋位置状態まで開蓋され、且
つ、前蓋7と協働する後蓋8が開蓋される。ここでの前
蓋7及び後蓋8の開蓋状態は、前蓋7の開蓋角度α
大きく設定することができる例えば大型デッキとか業務
用機に適用できる状態である。即ち、図13に示した状
態では、前蓋7が軸7aを中心として大きく時計方向
(矢印D方向)に開蓋されるので、後蓋8も図示のよう
に大きく持ち上げられ、後蓋8のボス8eがガイド溝
3i内の上方から離脱して、後蓋8はガイド溝3i
による規制がなくなってしまう。この際、軸8cに支持
された側の連結レバー13の端部が図12と同様に前蓋
7の上面7dの裏面に当接した状態であり、且つ、後蓋
8は引張バネ21によって軸8cを中心に図で反時計方
向(矢印L方向)に付勢されているので、後蓋8が連結
レバー13に近づく方向に回動し、後蓋8が連結レバー
13のストッパ部13cに当たってその位置が規制さ
れ、フラフラすることなく保持される。後蓋8は引張バ
ネ21によって軸8cを中心に図で反時計方向(矢印L
方向)に付勢されているので、後蓋8は連結レバー13
に近づく方向に回動し、これにより後蓋8が連結レバー
13のストッパ部13cに当たってその位置が規制さ
れ、フラフラすることなく保持される。
【0055】以上詳述した第2実施例のテープカセット
20は、第1実施例とほほ同様の効果を有し、即ち、前
蓋7と後蓋8との間に架けられた後蓋8を付勢する付勢
手段(引張バネ21)によって、第1実施例のテープカ
セット1と同様に前蓋7の開蓋角度αをそれほど大き
く設定することができない例えばポータブル機とかビデ
オムービ機などの機種に適用できると共に、前蓋7の開
蓋角度αを大きく設定することができる例えば大型デ
ッキとか業務用機などの機種にも適用できる利点があ
る。また、後蓋8及び連結レバー13を付勢する付勢手
段(引張バネ21)が単一なため、テープカセット20
の構造が簡単となり、テープカセット20を安価に提供
できる。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係わるテープカセ
ットによると、請求項1記載においては、テープカセッ
トを磁気記録及び/又は再生装置に挿入する以前では、
前蓋と後蓋との間で磁気テープを塵埃,手の指紋などの
付着から保護でき、且つ磁気テープを異物などからも保
護できる。また、テープカセットを磁気記録及び/又は
再生装置に挿入した際には、前蓋に連結レバーを介して
後蓋を懸架したため、従来の8mm型テープカセットのよ
うに前蓋に後蓋を直接懸架した場合より、前蓋と協働し
て一体的に開(閉)蓋される後蓋の開(閉)蓋動作に自
由度が生じ、これにより後蓋の開(閉)蓋動作が無理な
くできる。また、前蓋に連結レバーを介して後蓋を懸架
した状態で、前蓋及び後蓋をそれほど大きく開蓋しない
際には、第1の付勢手段による付勢力が連結レバーに懸
架した後蓋を開蓋方向に付勢し、更に、前蓋及び後蓋を
大きく開蓋して後蓋の係合部箱体内の案内部から離脱し
た際には、第2の付勢手段による付勢力が後蓋を第1の
付勢手段に付勢された連結レバーに近づく方向に付勢し
ている。従って、テープカセットは、前蓋の開蓋角度を
それほど大きく設定することができない例えばポータブ
ル機とかビデオムービ機などの機種に適用できると共
に、前蓋の開蓋角度を大きく設定することができる例え
ば大型デッキとか業務用機などの機種にも適用できる利
点がある。
【0057】更に、請求項2記載においては、請求項1
記載とほぼ同様の効果を有し、即ち、前蓋と後蓋との間
に架けられた後蓋を付勢する付勢手段によって、請求項
1記載と同様に前蓋の開蓋角度をそれほど大きく設定す
ることができない例えばポータブル機とかビデオムービ
機などの機種に適用できると共に、前蓋の開蓋角度を大
きく設定することができる例えば大型デッキとか業務用
機などの機種にも適用できる利点がある。また、後蓋及
び連結レバーを付勢する付勢手段が単一なため、テープ
カセットの構造が簡単となり、テープカセットを安価に
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係わる第1,第2実施例のテー
プカセットの外観構成を示した斜視図である。
【図2】本発明に係わる第1実施例のテープカセットの
要部となる前蓋及び後蓋近傍を一部破断して示した分解
斜視図である。
【図3】本発明に係わる第1実施例のテープカセットの
要部となる前蓋及び後蓋近傍を組み立てて示した一部破
断斜視図である。
【図4】本発明に係わる第1実施例のテープカセットの
開蓋動作を説明するための図であり、前蓋及び後蓋が閉
蓋状態を示した図である。
【図5】本発明に係わる第1実施例のテープカセットの
開蓋動作を説明するための図であり、前蓋及び後蓋が開
蓋途中状態を示した図である。
【図6】本発明に係わる第1実施例のテープカセットの
開蓋動作を説明するための図であり、前蓋及び後蓋の開
き角が小さいときの第1開蓋位置状態を示した図であ
る。
【図7】本発明に係わる第1実施例のテープカセットの
開蓋動作を説明するための図であり、前蓋及び後蓋の開
き角が大きいときの第2開蓋位置状態を示した図であ
る。
【図8】本発明に係わる第2実施例のテープカセットの
要部となる前蓋及び後蓋近傍を一部破断して示した分解
斜視図である。
【図9】本発明に係わる第2実施例のテープカセットの
要部となる前蓋及び後蓋近傍を組み立てて示した一部破
断斜視図である。
【図10】本発明に係わる第2実施例のテープカセット
の開蓋動作を説明するための図であり、前蓋及び後蓋が
閉蓋状態を示した図である。
【図11】本発明に係わる第2実施例のテープカセット
の開蓋動作を説明するための図であり、前蓋及び後蓋が
開蓋途中状態を示した図である。
【図12】本発明に係わる第2実施例のテープカセット
の開蓋動作を説明するための図であり、前蓋及び後蓋の
開き角が小さいときの第1開蓋位置状態を示した図であ
る。
【図13】本発明に係わる第2実施例のテープカセット
の開蓋動作を説明するための図であり、前蓋及び後蓋の
開き角が大きいときの第2開蓋位置状態を示した図であ
る。
【図14】(A),(B)は従来のVHS標準型テープ
カセットの構成及び開蓋動作を説明するため図である。
【図15】(A),(B)は従来の8mm型テープカセ
ットの構成及び開蓋動作を説明するため図である。
【符号の説明】
1…第1実施例のテープカセット、1A…箱体、2…上
ハーフ部材、3…下ハーフ部材、3a…開口部、3
,3j…案内部(ガイド溝)、3k…規制部(レ
バーガイド部)、4…供給リール、5…巻取リール、7
…前蓋、7d…支持部(レバー支持部)、8…後蓋、
8e,8f…係合部(ボス)、12…ネジリバネ、
13…連結レバー、15…ネジリバネ、20…第2実施
例のテープカセット、21…引張バネ、T…磁気テー
プ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録及び/又は再生装置のテープロー
    ディング部材が入り込む開口部を前面側に有した箱体の
    内部に、供給リールに巻回した磁気テープを該箱体の前
    面に沿って装着しながら巻取リールに巻回させ、該前面
    に沿って装着した該磁気テープの一つの面を該前面に開
    閉自在に設けた前蓋により保護すると共に、該磁気テー
    プの一つの面と反対側の裏面を該前蓋の裏面側で且つ該
    開口部内に設けられ、該前蓋と一体に開閉蓋する後蓋に
    より保護するテープカセットであって、 該前蓋の裏面に設けた支持部に回動自在に支持された連
    結レバーと、 該連結レバーの一端部に回動可能に懸架されて該前蓋と
    連結すると共に、該箱体内に形成した案内部に係合する
    係合部を有して該前蓋の開閉蓋動作と協働する後蓋と、 該連結レバーと該前蓋との間に架けられ、該連結レバー
    に懸架された該後蓋を開蓋方向に付勢する第1の付勢手
    段と、 該後蓋と該連結レバーとの間に架けられ、該前蓋を開蓋
    して該後蓋の係合部が該箱体内の案内部から離脱した
    際、該後蓋を該第1の付勢手段に付勢された該連結レバ
    ーに近づく方向に付勢する第2の付勢手段と、 該箱体内に形成され、該前蓋及び該後蓋の閉蓋時に該第
    1,第2の付勢手段によって付勢された該後蓋の開蓋を
    規制する規制手段とを具備したことを特徴とするテープ
    カセット。
  2. 【請求項2】磁気記録及び/又は再生装置のテープロー
    ディング部材が入り込む開口部を前面側に有した箱体の
    内部に、供給リールに巻回した磁気テープを該箱体の前
    面に沿って装着しながら巻取リールに巻回させ、該前面
    に沿って装着した該磁気テープの一つの面を該前面に開
    閉自在に設けた前蓋により保護すると共に、該磁気テー
    プの一つの面と反対側の裏面を該前蓋の裏面側で且つ該
    開口部内に設けられ、該前蓋と一体に開閉蓋する後蓋に
    より保護するテープカセットであって、 該前蓋の裏面に設けた支持部に回動自在に支持された連
    結レバーと、 該連結レバーの一端部に回動可能に懸架されて該前蓋と
    連結すると共に、該箱体内に形成した案内部に係合する
    係合部を有して該前蓋の開閉蓋動作と協働する後蓋と、 該前蓋と該後蓋との間に架けられ、該連結レバーに懸架
    された該後蓋を開蓋方向に付勢すると共に、該前蓋を開
    蓋して該後蓋の係合部が該箱体内の案内部から離脱した
    際、該後蓋を該連結レバーに近づく方向に付勢する付勢
    手段と、 該箱体内に形成され、該前蓋及び該後蓋の閉蓋時に該付
    勢手段によって付勢された該後蓋の開蓋を規制する規制
    手段とを具備したことを特徴とするテープカセット。
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