JP2730266B2 - 安定化された制限酵素SfiI組成物 - Google Patents
安定化された制限酵素SfiI組成物Info
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- JP2730266B2 JP2730266B2 JP2127391A JP12739190A JP2730266B2 JP 2730266 B2 JP2730266 B2 JP 2730266B2 JP 2127391 A JP2127391 A JP 2127391A JP 12739190 A JP12739190 A JP 12739190A JP 2730266 B2 JP2730266 B2 JP 2730266B2
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- Japan
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- composition
- sfi
- restriction enzyme
- stabilized
- mgcl
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はストレプトマイセス フィムブライアタス
(Streptomyces fimbriatus)(ATCC 15051)の生産す
る制限酵素Sfi Iの安定化された組成物に関するもので
ある。
(Streptomyces fimbriatus)(ATCC 15051)の生産す
る制限酵素Sfi Iの安定化された組成物に関するもので
ある。
(従来の技術) 制限酵素Sfi Iは二本鎖DNAのGGCCNNNNNGGCCという塩
基配列を認識し、矢印の部位で切断する酵素である。
(Nucleic Acid Res.,12,4507(1984))。8塩基認識
の制限酵素は現在Not IとSfi Iしか見つかっていないた
め、注目されている。
基配列を認識し、矢印の部位で切断する酵素である。
(Nucleic Acid Res.,12,4507(1984))。8塩基認識
の制限酵素は現在Not IとSfi Iしか見つかっていないた
め、注目されている。
(発明が解決しようとする課題) ところがSfi Iは濃度にかかわらず不安定であり、希
釈時及び−20℃存在中に、Sfi I活性は相当低下する。
従って、Sfi Iの濃度調整や長時間の一定品質の維持は
大変困難である。
釈時及び−20℃存在中に、Sfi I活性は相当低下する。
従って、Sfi Iの濃度調整や長時間の一定品質の維持は
大変困難である。
(課題を解決するための手段) 本発明者等はこのような欠点を有しない安定なSfi I
含有組成物を得るべく種々鋭意検討した結果、安定化剤
として、塩化マグネシウム(MgCl2)を使用すると目的
を達成することを見い出し、本発明に到達した。すなわ
ち本発明は塩化マグネシウム、制限酵素Sfi Iおよびグ
リセロールを含むことを特徴とする安定化されたSfi I
組成物である。
含有組成物を得るべく種々鋭意検討した結果、安定化剤
として、塩化マグネシウム(MgCl2)を使用すると目的
を達成することを見い出し、本発明に到達した。すなわ
ち本発明は塩化マグネシウム、制限酵素Sfi Iおよびグ
リセロールを含むことを特徴とする安定化されたSfi I
組成物である。
本発明の制限酵素Sfi Iの起源は、ストレプトマイセ
ス フィムブライアタス(Steptomyces fimbriatus)
(ATCC 15051)であり、Sfi Iの性質の一例を示すと次
のとおりである。
ス フィムブライアタス(Steptomyces fimbriatus)
(ATCC 15051)であり、Sfi Iの性質の一例を示すと次
のとおりである。
反応温度 :50℃ 至適塩濃度:40〜80mM KCl 40〜80mM NaCl 至 適pH:8.0 失活条件 :65℃>15min 本発明は、好ましくは塩化マグネシウムと制限酵素Sf
i Iを含有するグリセロール溶液を含む組成物である。
i Iを含有するグリセロール溶液を含む組成物である。
本発明の組成物において、Sfi Iの濃度は特に限定さ
れないが、通常2〜200U/μの範囲である。塩化マグ
ネシウムの濃度は、通常1〜20mM、好ましくは5〜20mM
である。グリセロール溶液の濃度は、組成物が−20℃で
保存中に凍結しない範囲であれば良く、通常40〜60%、
好ましくは50%である。
れないが、通常2〜200U/μの範囲である。塩化マグ
ネシウムの濃度は、通常1〜20mM、好ましくは5〜20mM
である。グリセロール溶液の濃度は、組成物が−20℃で
保存中に凍結しない範囲であれば良く、通常40〜60%、
好ましくは50%である。
本発明の組成物において、緩衝剤としては、通常のも
のが使用され、該組成物のpHを7〜8とするものが好ま
しい。例えば、トリス塩酸緩衝液、リン酸緩衝液等が使
用される。
のが使用され、該組成物のpHを7〜8とするものが好ま
しい。例えば、トリス塩酸緩衝液、リン酸緩衝液等が使
用される。
前記組成物には必要により、他の成分を添加してもよ
い。他の成分としては、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジチオトレイト
ール、牛血清アルブミン等を例示することができる。
い。他の成分としては、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジチオトレイト
ール、牛血清アルブミン等を例示することができる。
組成物を調製する場合、各物質の添加順序は特に制限
されない。
されない。
次に本発明を実施例により説明する。
なお、Sfi Iの酵素活性の測定は次の方法に従った。1
0mMトリス塩酸緩衝液、7mM MgCl2、50mM NaCl、7mM 2−
メルカプトエタノール、100μg/ml牛血清アルブミンを
含む50μlの反応液中で、1μgのアデノウィルスDNA
と酵素液を50℃、60分間反応させる。反応後、アガロー
ス電気泳動を行い、アデノウィルスDNA1μgを完全に分
解している酵素量を検出した。このとき、本発明により
安定化されたSfi IはMgCl2を含む希釈液により希釈され
ている。
0mMトリス塩酸緩衝液、7mM MgCl2、50mM NaCl、7mM 2−
メルカプトエタノール、100μg/ml牛血清アルブミンを
含む50μlの反応液中で、1μgのアデノウィルスDNA
と酵素液を50℃、60分間反応させる。反応後、アガロー
ス電気泳動を行い、アデノウィルスDNA1μgを完全に分
解している酵素量を検出した。このとき、本発明により
安定化されたSfi IはMgCl2を含む希釈液により希釈され
ている。
(実施例) 実施例 1 濃度2U/μlのSfi IをSfi Iの従来の組成(10mMトリ
ス塩酸緩衝液、50mMNaCl、0.1mMEDTA、1mMジチオトレイ
トール、50%グリセロール)に、下記第1表の添加物を
加え−20℃で保存し、10日後の活性を比較した。その結
果を第1表に示す。保存前の酵素活性を100%とした。
ス塩酸緩衝液、50mMNaCl、0.1mMEDTA、1mMジチオトレイ
トール、50%グリセロール)に、下記第1表の添加物を
加え−20℃で保存し、10日後の活性を比較した。その結
果を第1表に示す。保存前の酵素活性を100%とした。
上記表のごとく、MgCl2を加えたもののみ、Sfi I活性
を完全に保持している。
を完全に保持している。
実施例 2 MgCl2を加えた標品と従来の組成の(Sfi Iの濃度はい
ずれも40U/ml)との、Sfi I活性の経時変化を第1図に
示す。このときMgCl2の濃度を5、10、20mMの3種類検
討したが、同じ結果を得た。
ずれも40U/ml)との、Sfi I活性の経時変化を第1図に
示す。このときMgCl2の濃度を5、10、20mMの3種類検
討したが、同じ結果を得た。
第1図のごとく、MgCl2を加えたものは無添加に比べ
著しく安定化された。
著しく安定化された。
実施例 3 MgCl210mMを加えた標品の長期安定性を調べた。その
結果を第2図に示す。
結果を第2図に示す。
第2図のごとく、MgCl2の効果はSfi Iの濃度に関わら
ず、長期にわたるものである。
ず、長期にわたるものである。
(発明の効果) 本発明では、上記安定化剤を使用することにより、濃
度にかかわらずSfi I活性の低下が見られない。さらに
安定化効果は長期間に亘って持続する。
度にかかわらずSfi I活性の低下が見られない。さらに
安定化効果は長期間に亘って持続する。
第1図は、MgCl2を添加した場合と添加しなかった場合
の活性の差を示す図である。 第2図は、Sfi Iの濃度が異なる場合におけるMgCl2を添
加した場合の安定性を示す図である。
の活性の差を示す図である。 第2図は、Sfi Iの濃度が異なる場合におけるMgCl2を添
加した場合の安定性を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】塩化マグネシウム、制限酵素Sfi Iおよび
グリセロールを含むことを特徴とする安定化された制限
酵素Sfi I組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2127391A JP2730266B2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-05-16 | 安定化された制限酵素SfiI組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2127391A JP2730266B2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-05-16 | 安定化された制限酵素SfiI組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0423987A JPH0423987A (ja) | 1992-01-28 |
JP2730266B2 true JP2730266B2 (ja) | 1998-03-25 |
Family
ID=14958834
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2127391A Expired - Fee Related JP2730266B2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-05-16 | 安定化された制限酵素SfiI組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2730266B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5356800A (en) * | 1992-11-30 | 1994-10-18 | Buckman Laboratories International, Inc. | Stabilized liquid enzymatic compositions |
KR100880186B1 (ko) * | 2007-01-16 | 2009-01-28 | (주)바이오니아 | 건조 제한효소 조성물 및 이의 제조방법 |
JP2008271834A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Toyobo Co Ltd | 凍結しないdnaリガーゼ反応組成物 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01218599A (ja) * | 1987-02-17 | 1989-08-31 | Univ Kingston | Acvシンテターゼ |
JPH0223866A (ja) * | 1988-07-11 | 1990-01-26 | Kikkoman Corp | シュークロースホスホリラーゼの安定化法 |
-
1990
- 1990-05-16 JP JP2127391A patent/JP2730266B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH01218599A (ja) * | 1987-02-17 | 1989-08-31 | Univ Kingston | Acvシンテターゼ |
JPH0223866A (ja) * | 1988-07-11 | 1990-01-26 | Kikkoman Corp | シュークロースホスホリラーゼの安定化法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0423987A (ja) | 1992-01-28 |
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Legal Events
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