JP2729665B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は口腔用組成物に関し、更に詳細には、免疫調
節作用を有する酸性ヘテロ多糖を含有し、歯周病の予防
及び治療に有用な口腔用組成物に関する。
[従来の技術及びその課題] 近年、歯肉炎、歯周炎等の歯周病に関して免疫学的研
究が盛んに行なわれるようになり、様々な知見が蓄積さ
れつつある。しかし、歯周病における免疫応答に関して
はまだ充分な知見は得られておらず、今後の研究に負う
ところが大きい。一方、これまでの多くの事例におい
て、自己免疫疾患患者、Lazy白血病症候群、真性糖尿
病、Chediak−Higashi症候群、慢性肉芽腫症等の好中球
に障害のある患者に重傷の歯周炎がみられていること、
また、限局型若年性歯周炎の患者のほとんどが好中球の
化学走化性が低下していることなどから、歯周病に対し
て好中球が防御的役割を果していることが示唆される
(Cianciola et al.,Nature,265,445(1977))。
従来、歯周病の予防または治療を目的とする口腔用組
成物が種々提案され、また実際に市販されている。しか
し、上記のような事実が歯周病に免疫が深く関与するこ
とを示唆しているにもかかわらず、未だ免疫調節剤を添
加した歯周病の予防または治療を目的とした口腔用組成
物はほとんど知られていない。従来の口腔用組成物の大
部分はアラントイン類、クロルヘキシジン類等を配合し
た抗炎症、殺菌等を目的としたものであり、充分な効果
が得られているとはいえないものであった。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはかかる実情において、免疫調節作用を有
する口腔用組成物を得るべく鋭意研究を行った結果、特
定の酸性ヘテロ多糖類が著しい免疫調節作用を有するこ
とを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明はポリアンテス属(Polianthes
L.)に属する植物から誘導されたカルスが細胞外に分泌
する酸性ヘテロ多糖類を含有することを特徴とする口腔
用組成物を提供するものである。
本発明の有効成分である酸性ヘテロ多糖類は、例えば
ポリアンテス属に属する植物から誘導されるカルスを植
物ホルモン含有培地で培養し、その培養物から採取する
ことによって製造される。
ポリアンテス属に属する植物としては、例えばチュー
ベローズ(Polianthes Tuberosa L.)が挙げられる。外
植片として使用可能な部位としては、その花、茎、葉、
鱗茎、根等の器官または組織の一部が挙げられるが、特
に花の一部が好ましい。
カルス誘導用の基本培地としては、植物組織培養に通
常用いられるMurasige−Skoogの培地、Linsmaier−Skoo
gの培地、Gamborgの培地、Whiteの培地、Tuleekeの培
地、Nitsch & Nitschの培地等が用いられる。
この基本培地には、植物ホルモンを添加する必要があ
り、植物ホルモンとしては、2,4−ジクロロフェノキシ
酢酸(2,4−D)、α−ナフタレン酢酸(NAA)、インド
ール酢酸(IAA)、インドール酪酸(IBA)等のオーキシ
ン類;フルフリルアミノプリン(カイネチン)、ベンジ
ルアデニン(BA)、ジメチルアミノプリン(2iP)等の
サイトカニン類が挙げられる。その中でも、2,4−D単
独、NAAとBAの組み合わせまたはNAAとカイネチンの組み
合わせが良好な結果を与える。カルス誘導に必要な植物
ホルモン濃度は、2,4−D単独の場合は5×10-4Mから1
×10-7M、NAAとBAまたはNAAとカイネチンの組み合わせ
の場合はNAAの濃度は5×10-4Mから1×10-7M、BAまた
はカイネチンの濃度は1×10-7Mである。
カルス誘導培地には上記の基本培地と植物ホルモンの
ほかに炭素源として糖が加えられる。糖としては、グル
コース、フラクトース、マンノース、キシロース、サッ
カロース、ラムノース、フコース、デンプンなどが挙げ
られるが、通常はサッカロースが用いられる。
カルス誘導は固体培地でも液体培地でも可能である
が、通常は固体培地が用いられる。
誘導されたカルスは上記のカルス誘導培地で同じ形態
を維持したまま10代以上にわたって継代培養をすること
ができる。継代培養用の培地としては、通常基本培地と
してLinsmaier−Skoogの培地、Murasige−Skoogの培地
が用いられ、植物ホルモンとして1×10-4〜1×10-7M
の2,4−Dまたは1×10-4〜1×10-7MのNAAと1×10-4
〜1×10-7MのBA、炭素源としては、グルコース、フラ
クトース、マンノース、キシロース、サッカロース、ラ
ムノース、フコース、デンプン等が用いられるが、就中
サッカロースが好ましく、その添加量は1〜6重量%
(以下、単に%という)が好ましい。
カルスから多糖類を製造するには、カルスを寒天培地
等の固体培地、液体培地で培養するが、就中液体培地で
培養するのが好ましい。基本培地としてはカルス誘導培
地と同様のものが用いられる。
植物ホルモンの種類及び濃度は多糖類の生産性に関係
があり、例えば2,4−D、NAA、IAA、IBA等のオーキシン
類;カイネチン、BA、2iP等のサイトカイニン類;ジベ
レリンA3(GA3)等のジベレリン類等が使用される。こ
の中で、2,4−D、NAAを単独で、またはNAAとBAもしく
はカイネチンを組み合わせて用いるのが好ましい。その
濃度は、2,4−DまたはNAAを単独で用いる場合は5×10
-4Mから1×10-7M、特に5×10-5Mから5×10-6Mが;NAA
とBAまたはNAAとカイネチンを組合わせて用いる場合に
は、NAAの濃度は1×10-4Mから1×10-7M、特に1×10
-4Mから5×10-6M、BAまたはカイネチンの濃度は5×10
-5Mから1×10-9M、特に1×10-5Mから1×10-7Mが好ま
しい。
炭素源としては、グルコース、フラクトース、マンノ
ース、キシロース、サッカロース、ラムノース、フコー
ス、デンプンなどが用いられる。多糖類の生産は添加す
る炭素源の種類にはあまり強く影響されるものではな
く、通常サッカロースが用いられる。炭素源の濃度と多
糖類の生産量との間にもあまり深い関係はないが、一般
には1〜6%が好ましい。
培養法は特に制限されないが、通常、20〜30℃の温度
で15〜30日間行うのが好ましく、また振とう培養が好ま
しい。
このようにして得られた培養物からの多糖類の採取
は、例えば培養物から細胞を遠沈またはろ過等によって
除去したのち、培養液をロータリーエバポレータ等を用
いて濃縮し、濃縮液にエタノールを加えて沈澱させ、沈
澱物を凍結乾燥することによって行われる。
上記多糖類の精製は、通常の多糖類の精製法に従って
精製することができる。例えば、粗精製の上記多糖類を
水に溶解し、遠心分離して不溶物を完全に除去し、透析
あるいはイオン交換樹脂を用いる方法によって高純度精
製品を得ることもできる。
叙上の方法により得られる多糖類中には、本発明口腔
用組成物の有効成分である酸性ヘテロ多糖類が含まれて
いる。このものは、2NのH2SO4を用い100℃、8時間加水
分解した後、酢酸エチル:ピリミジン:酢酸:水=5:5:
1:3の混合比の展開溶媒を用いて薄層クロマトグラフィ
ーを行い、アニリン:ジフェニルアミン:アセトン:燐
酸試薬で呈色させたところ、、アラビノース、マンノー
ス、ガラクトース、グルクロン酸及びキシロースが検出
された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析結果
からも、これらが構成糖として含まれることが確認され
た。そして、箱守法によるメチル化の後のガスクロマト
分析(GC−MS法)によれば、その結合様式と構成比は、 であることが認められた。また、グルクロン酸のカルボ
キシル基はその0〜50%がメチルエステル体として存在
する。更に、本発明の有効成分である多糖類は陰イオン
交換樹脂等に吸着するので酸性であると判断された。更
にまた、高速液体クロマトグラフィー(カラム:東曹製
TSK Gel 4000PW、5000PW及び6000PW)によれば、その分
子量は1.0×104〜2.0×107であった。
この酸性ヘテロ多糖類は、次の物理化学的性質を有す
る。
溶媒に対する溶解性 水に可溶で、エタノール、エーテル、アセトンに不溶
である。
呈色反応 アンスロン反応:陽性 カルバゾール反応:陽性 エルソン−モンガン反応:陰性 色および形状 エタノール沈澱を経たものは白色ないし灰白色粉末で
ある。
透析を経てイオン交換により精製し、凍結乾燥を経た
ものは白色綿状または繊維状である。
比旋光度 ▲[α]25 D▼:0〜+20(c=1.0,水溶液) 赤外吸収スペクトル 赤外吸収スペクトルは第1図に示す通りである。
核磁気共鳴スペクトル 13C−核磁気共鳴スペクトルは第2図に示す通りであ
る(溶媒:D2O、チューブ5mm、内部標準ジオキサン)。
また、本発明に用いる酸性ヘテロ多糖類は、次の繰り
返し構造を有する。
R:L−Ara1→:D−Ga1(1→3)Ara1→:D−Ga11→: L−Ara(1→3)−L−Ara1→:Xy11→ =1.2〜1.6:0.8〜1.2:0.4〜0.8:0.4〜 0.8:0.05〜0.15 本発明の有効成分である酸性ヘテロ多糖類が新規であ
ることは、特開昭64−10997号ですでに述べた通り他の
多糖類との比較から明らかである。すなわち、本発明の
酸性ヘテロ多糖類に含まれるグルクロノマンナン構造
〔→2)α−D−Man−(1→4)−β−D−G1cUA−
(1→〕を部分構造として持つ公知多糖としては、Dros
era capensisから得られる多糖(CHANNEら,Carbohydr.
Res.,113巻,113〜124頁,1983年)、Drosera binataから
得られる多糖(CHANNEら,Phytochemistry,21巻,9号,22
97〜2300頁,1982年)、Nicotiana tabacumの培養細胞か
ら得られる多糖(MORIら,Carbohydr.Res.,91巻、49〜5
8頁,1981年;AKIYAMAら,Agric.Biol.Chem.,48巻,2号,40
3〜407頁,1984年)などが知られている。しかしなが
ら、Droseracapensis及びDrosera binateから得られる
多糖類は、主な結合様式に−2Man1−及び−4G1cUA1−が
あり、−3Ara1−がないという点で明らかに本発明の酸
性ヘテロ多糖類と異なる。また、Nicotianatabacumから
得られる多糖については、MORIらの報告では主な結合様
式に−3Ara1−がないということ、またAKIYAMAらの報告
では主な結合様式に−4G1cUA1−、−2Man1−及び−5Ara
1−があり、−3Ara1−がないという点で本発明に用いら
れる酸性ヘテロ多糖類とは明らかに異なる。従って本発
明の有効成分である酸性ヘテロ多糖類は、従来得られて
いたものとは異なる新規な酸性ヘテロ多糖類であるとい
える。
本発明の口腔用組成物は、練り歯磨き、粉歯磨き、液
状歯磨き、マウスウォッシュ、うがい用錠剤、歯肉マッ
サージクリーム、チュウインガム、トローチ、口腔用パ
スタ糖の態様が可能である。
本発明の口腔用組成物においては、この酸性ヘテロ多
糖を組成物の0.0001〜10重量%、特に0.001〜2重量%
配合するのが好ましい。
なお、本発明の口腔用組成物の他の成分としては、使
用目的及び使用態様に応じ、適宜従来の口腔用組成物に
使用されていた成分が使用可能である。例えば練り歯磨
きの場合であれば、第二リン酸カルシウム、炭酸カルシ
ウム、ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリ
ウム、非晶質シリカ、アルミノシリケート、酸化アルミ
ニウム、水酸化アルミニウム、レジン等の研磨剤;カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、アルギン酸塩、カラゲナン、アラビアゴム、ポリビ
ニルアルコール等の粘結剤;ラウリル硫酸ナトリウム、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、N−ラウロイ
ルザルコシン酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸
塩、ショ糖脂肪酸エステル等の発泡剤;ペパーミント、
スペアミント等の精油;1−メントール、カルボン、オイ
ゲノール、アネトール等の香料;サッカリンナトリウ
ム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコ
ン、グリチルリチン、ベルラルチン、p−メトキシシン
ナミックアルデヒド等の甘味剤;防腐剤などの成分を水
と混和し、常法に従って製造する。また、マウスウォッ
シュ等の口腔洗浄剤その他においても、製品の性状に応
じた成分が適宜配合される。
なお、本発明口腔用組成物には、前記酸性ヘテロ多糖
類以外の有効成分として、塩化ナトリウム、ビタミン
C、ビタミンE、ニコチン酸エステル、アラントインク
ロルヒドロキシアルミニウム、アズレン、水溶性第一ま
たは第二リン酸塩、第四級アンモニウム化合物、フッ化
化合物、塩化リゾチーム、ヒノキチオール、ゼオライ
ト、プロテアーゼ、生薬抽出物等を更に配合することも
できる。
[発明の効果] 本発明口腔用組成物は、免疫調節作用を有する成分を
含有しており、現存の口腔用組成物に比べて歯周病の予
防及び治療に極めて有用である。しかも、必須成分であ
る多糖類は植物組織培養法の応用により均一に製造する
ことができる。
[実施例] 次に、実施例を挙げて更に詳細に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
実施例1 多糖類の製造: ポリアンテス属に属する植物として、チューベローズ
(Polianthes tuberosa L.)を用いた。カウスは滅菌し
たチューベローズの開花2〜7日前の蕾みを植物ホルモ
ンとして1×10-5MのNAAと1×10-6MのBAを含み、炭素
源として3%のサッカロースを含むLinsmaier−Skoogの
培地(寒天培地)を用いて誘導した。誘導されたカルス
は同培地で継代培養した。数代以上に継代して安定化し
たカルスを植物ホルモンとして1×10-5Mの2,4−Dを含
み、炭素源として5%のサッカロースを含むLinsmaier
−Skoogの培地(液体培地)に5%濃度となるよう接種
した。培養は暗所にてロータリーシェーカーを用いて振
とう数120r.p.m.、27±1℃で30日間行なった。この
後、瀘過及び遠心分離により、培養液から細胞を取り除
き、これをロータリーエバポレーターを用いて濃縮し
た。この濃縮液に約3倍量のエタノールを加え、5℃で
24時間静置し沈殿を得た。この沈殿を遠心分離によって
回収し、70%エタノールで3回洗浄した後、凍結乾燥に
より水分を除去し、目的とする多糖類を得た。
以上の操作を5回行ない、ロットによる多糖類収量、
全糖量、ウロン酸量、蛋白質量、水分量、中性糖組成比
の変動を比較した。結果を第1表に示す。
第1表より明らかなように、上記製造法により得られ
た多糖類は、完全人工制御下での培養によって得られる
ため、ロットによる多糖類収量、全糖量、ウロン酸量、
蛋白質量、水分量、中性糖組成比の変動は少なく、均一
性の高いものである。
実施例2 歯周炎モデル動物を用いて本発明口腔用組成物に用い
る酸性ヘテロ多糖の、歯周炎に対する効果を調べた。
モデル動物として、歯周炎の自然発生した、体重14k
g、4歳、雌のビーグル犬を用いた。麻酔後、臼歯部歯
肉の唾液を拭き取り、そこに0.1重量%酸性ヘテロ多糖
を含む2重量%カルボキシメチルセルロース水溶液を塗
布し、10分間作用させた。また、コントロールとして、
2重量%カルボキシメチルセルロース水溶液を同様に作
用させた。細菌数は、ペーパーポイント(ジョンソン・
エンド・ジョンソン社製)を用いて歯肉間溝滲出液を採
取し、5重量%羊血入りBHI培地に接種後、5日間嫌気
培養し、形成したコロニー数を数えることによって行な
った。歯肉間溝滲出液量、ジンジバル・インデックスの
測定は常法によった。
このような薬剤処理を1日1回ずつ8日間行ない、0
日目、3日目及び8日目のジンジバル・インデックス、
歯肉間溝滲出液量及び細菌数を測定した。第3図にジン
ジバル・インデックスの変化を、第4図に歯肉間溝滲出
液量の変化を、第5図に細菌数の変化をそれぞれ示す。
0.1重量%酸性ヘテロ多糖処理によって、炎症の評価
基準であるジンジバル・インデックスは小さくなり、明
らかに炎症の程度が改善されていることが判った。それ
に伴って歯肉間溝滲出液量は低下し、また歯肉間溝内の
細菌数を減少した。
実施例3 次の各成分を脱気混合し、ペースト状歯磨剤を得た。
酸性ヘテロ多糖 0.10重量% 歯磨き用リン酸カルシウム 30.00 無水ケイ酸 2.00 カルボキシメチルセルロース 2.00 ラウリル硫酸ナトリウム 1.50 サッカリンナトリウム 0.10 グリセリン 10.00 70%ソルビット液 15.00 香料 0.80 精製水 適量 合計 100.00 実施例4 次の各成分を脱気混合し、透明な歯磨剤を得た。
酸性ヘテロ多糖 0.05重量% 無水ケイ酸 35.00 カルボキシメチルセルロース 1.20 精製水 適量 合計 100.00 実施例5 次の各成分を脱気混合し、クリーム状の歯肉塗布剤を
得た。
酸性ヘテロ多糖 0.50重量% モノエタノールアミン 0.10 流動パラフィン 7.00 ポリビニルアルコール 5.00 脂肪酸モノグリセライド 3.00 グリセリン 15.00 香料 0.10 粉末ショ糖 適量 合計 100.00 実施例6 次の各成分を混合し、水を少量加えてペースト状にし
た後円板状に成型し、乾燥させてトローチを得た。
酸性ヘテロ多糖 0.50重量% クエン酸 0.10 アスパルテーム 7.00 デキストリン 5.00 アラビアゴム 3.00 香料 微量 乳糖 適量 合計 100.00 実施例7 次の各成分を加熱混合し、成型してチュウインガムを
得た。
酸性ヘテロ多糖 0.10重量% ガム基剤 20.00 コーンシロップ 20.00 ラウロイルグルタミン酸 モノナトリウム 0.50 ショ糖脂肪酸エステル 2.00 サッカリンナトリウム 0.10 グリセリン 20.00 70%ソルビット液 35.00 香料 0.80 着色剤 微量 精製水 適量 合計 100.00 実施例8 次の各成分を混合し、液状の含喇剤を得た。本品は、
水で20倍程度に希釈して使用される。
酸性ヘテロ多糖 0.50重量% エタノール 10.00 モノエタノールアミン 0.10 グルコン酸クロルヘキシジン 0.10 プルロニック形界面活性剤 0.50 香料 0.20 精製水 適量 合計 100.00 実施例9 急性毒性試験: 7週令のICR系雌マウス5匹を用いて、急性毒性試験
を行なった。実施例1で得た酸性ヘテロ多糖類の19.7mg
/ml液を約0.4ml取り、2時間間隔で4回全投与量が1000
mg/kgとなるようマウスに腹腔内投与した。
その結果、7日間において全てのマウスが生存してお
り、投与後の全身症状にも変化は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明口腔用組成物の有効成分である酸性ヘ
テロ多糖類の赤外線吸収スペクトルを示す図面であり、
第2図はこの多糖類の13C−核磁気共鳴スペクトルを示
す図面である。第3図は、この多糖類によるジンジバル
インデックスの変化を示す図面、第4図は歯肉間溝滲出
液量の変化を示す図面、第5図は細菌数の変化を示す図
面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 健次 栃木県宇都宮市氷室町1022―53 (72)発明者 江口 泰輝 千葉県船橋市山手2―9―1―401

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアンテス属(Polianthes L.)に属す
    る植物から誘導されたカルスが細胞外に分泌する酸性ヘ
    テロ多糖類を含有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. 【請求項2】アラビノース、マンノース、ガラクトー
    ス、グルクロン酸及びキシロースを構成糖として含有
    し、それらの結合様式と構成比が であり、分子量が1×104〜2×107である酸性ヘテロ多
    糖類を含有することを特徴とする口腔用組成物。
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