JP2727959B2 - 冷間加工用素管の切断方法 - Google Patents

冷間加工用素管の切断方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コールドピルガーミル
による冷間管圧延等に使用する冷間加工用素管の切断方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】コールドピルガーミルによる冷間管圧延
には、その素管として熱間押出し法により製造された所
謂押出し管が用いられる。この押出し管は、能率等の点
から素管長さより長い長尺管として製造され、冷間管圧
延に供する前に圧延に好都合な長さの短尺管に切断され
る。
【0003】この切断で重要な点は、切断位置を長さで
はなく重量で管理する必要のあることである。即ち、冷
間管圧延に供する長尺素管、即ち押出し管は、寸法変動
や偏肉等のために、管軸方向の単重分布が一定でない。
そのため、長さで切断位置を管理した場合は、冷間管圧
延に供する短尺素管の重量に過不足が生じる。重量不足
は製品長の不足を招き、過大な重量は、必要以上に圧延
を実施することによる圧延能率の低下や、圧延後に不要
部分を除去することによる歩留りの低下を招く。
【0004】冷間管圧延に供する長尺素管の切断位置を
重量で管理する技術としては、切断ライン中の切断位置
前後に測重計を設け、2つの測重計で素管を秤量してそ
の重量等分位置を求める方法が特開昭58−17121
5号公報に提示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、長尺素管を2分割しかできない。最近は、効率
的な素管採取を目指して5分割、6分割、7分割といっ
た複雑な多本取りが採用されており、2分割しかできな
い方法は実用に供することができない。
【0006】また、ライン内で素管重量を実測すること
は、能率面や設備面での制約が大きく、この面からも実
用的とは言えない。
【0007】本発明の目的は、長尺素管を任意の数に等
重分割でき、なおかつ実施が容易な冷間加工用素管の切
断方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】冷間管圧延に供する長尺
素管の切断位置を重量で管理するために、長尺素管の外
径および肉厚を測定することが考えられる。即ち、長尺
素管の外径および肉厚を測定することによりその断面積
が求まり、これを管軸方向位置に対応させることによ
り、長尺素管の管軸方向における単重分布が求まる。し
かし、長尺素管の外径はレーザ等により正確に測定でき
ても、肉厚の正確な測定は困難であるので、その断面積
を管全長にわたって正確に測定することはできない。
【0009】本発明者らは、長尺素管の外径だけならば
比較的に容易に且つ精度よく測定できることに着目し、
その外径と単重の関係を調査したところ、外径の2乗値
と単重との間に高い相関関係が成立し、外径の2乗値に
基づいて長尺素管の切断を行えば、任意数の等重分割素
管は勿論のこと、所望重量の短尺素管が簡単に得られる
ことを知見した。
【0010】そして、冷間加工用として製造された長尺
素管を冷間加工に適した重量の短尺素管に切断するに際
し、前記長尺素管の外径を管軸方向位置に対応して連続
的または間欠的に測定し、その測定値の2乗値(外径2
乗値)を単重相当値と見做して、該単重相当値と長尺素
管の管軸方向位置とから、所望重量の短尺素管が得られ
る切断位置を求めて、その位置で長尺素管を切断する冷
間加工用素管の切断方法を、先に提案した(特願平4−
280540号)。以下この方法を簡単に説明する。
【0011】冷間加工に供される長尺素管、代表的には
熱間押出し管は、内外面がダイスおよびマンドレルで規
定されるためにほぼ真円であり、両者の芯ずれに起因し
た偏肉を主に生じる。そして、加工中の工具熱による寸
法変化や材料の加工熱変化による収縮量の変化等により
管軸方向に寸法変動が生じる。しかし、その寸法変動で
は、肉厚変動に比べ外径変動が単重への影響が大きい。
【0012】今、切断すべき長尺素管の外径D、肉厚を
tとすれば、管断面積Sは S=π・(D/2)2 −π(D/2−t)2 =π(D・t−t2 ) で表わされる。ここで、t/Dを10%とすると、t2
の項は影響が小さく、管断面積Sは S≒π・D・t で近似される。また、t=D・t/Dであり、t/Dは
内外径がダイスおよびマンドレルの寸法で決定されるた
めに一定と見做せるので、結局、管断面積Sは、 S≒π(一定)・D・D・t/D(一定) S∝D2 となる。即ち、外径2乗値から単重が求まる。
【0013】また、管の寸法測定では、外径はレーザ等
により高精度に直接測定できるが、肉厚測定は超音波等
を使用した間接測定となるため、測定誤差が大きい。そ
のため、肉厚を測定して理論的に正しい単重を求めて
も、実際の精度は低く、むしろ外径2乗値から近似した
単重の方が実際の精度は高い。
【0014】先に提案した冷間加工用素管の切断方法で
は、外径2乗値を単重相当と見做して切断位置を決める
ので、重量に基づく簡単で高精度な切断位置管理が可能
となる。
【0015】しかし、本発明者らのその後の調査によ
り、熱間押出し管の寸法、分割数等によっては、切断短
管にかなり大きな重量ばらつきが生じることが判った。
【0016】本発明者らは、この重量ばらつきを更に小
さくすることを目的として、まず、単重相当値の求め方
が重量ばらつきに及ぼす影響を、多数のサンプルについ
て調査した。その結果を図6および図7に示す。
【0017】図6は公称外径が40mm、公称肉厚が6.
3mmの熱間押出し管を、見做し単重に基づいて等重量
切断する際に、外径そのものを単重相当値と見做した場
合(同図A)、外径2乗値を単重相当値と見做した場合
(同図B)、外径測定位置で肉厚も測定し、測定した外
径と肉厚から演算した断面積を単重相当値と見做した場
合(同図C)の3種類について、切断した短管の重量ば
らつきを示したものである。
【0018】また、図7は公称外径が54mm、公称肉
厚が8.5mmの熱間押出し管を同様に等重量切断した場
合の調査結果を示したものである。
【0019】図6および図7から判るように、いずれの
熱間押出し管の場合も、外径2乗値を単重相当値と見做
した等重量切断よりも、外径そのものを単重相当値とす
る等重量切断の方が、重量ばらつきが小さい。また、断
面積を単重相当値と見做した等重量切断は、いずれの場
合も外径そのものを単重相当値とする等重量切断よりも
重量ばらつきが大きい。断面積を単重相当値と見做した
等重量切断は、原理的には重量ばらつきが最小となるに
もかかわらず、この切断の重量ばらつきが大きくなるの
は、先にも少し述べたが、次の理由によるものと考えら
れる。
【0020】 肉厚測定は、超音波肉厚測定器を用
い、管外面から入射した超音波の管内面からの反射を捉
えて行うのが一般的であるが、対象とする長尺素管は熱
間押出し管であり、また、ガラス潤滑剤落しのためブラ
スト処理等により、内外表面が粗い。そのため、超音波
が外表面から入射されるときの入射効率、超音波が内表
面で反射するときの反射効率が低下すると共に、測定位
置により大きく変動する。
【0021】 熱間押出し管は偏肉度が大きいため、
管周方向のどの位置を測定するかよって測定値が異な
る。
【0022】 長尺素管の肉厚を管軸方向位置に対応
して連続的または間欠的に測定する場合、通常、その長
尺素管を管軸方向に搬送し、この搬送系路に配置した超
音波肉厚測定器により測定を行うが、搬送される長尺素
管に芯ずれが生じ、この芯ずれによっても測定精度が低
下する。
【0023】ところで、図6および図7の結果から判断
すると、外径を単重相当値として用いれば、切断された
単尺素管の重量ばらつきが小さくなることになる。しか
し、外径を単重相当値と見做すことは、肉厚変動を無視
することである。最近は、熱間押出し管が長くなり、ダ
イスおよびマンドレルの熱膨張と摩耗とによる熱間押出
し管の管軸方向の肉厚変動が、従来より大きくなること
が予想される。そのため、全ての熱間押出し管に対し
て、肉厚変動が存在しないと仮定して外径を単重相当値
と見做してしまうと、場合によっては重量ばらつきが大
きくなる危険性がある。
【0024】すなわち、外径を単重相当値と見做すこと
は重要であるが、熱間押出し管によっては、肉厚の測定
精度に問題はあるものの、外径と肉厚とから求めた断面
積を無視できない事態が予測されるのである。
【0025】そこで、本発明者らは、次に、切断短管の
重量ばらつきに及ぼす熱間押出し管の寸法変動の影響
を、外径を単重相当値と見做して等重量切断を行った場
合と、外径と肉厚とから演算した断面積を単重相当値と
見做して等重量切断を行った場合とについて調査した。
その調査結果を図8に示す。
【0026】調査では、寸法、材質が異なる種々ロット
の熱間押出し管の外径、肉厚を管軸方向同一位置で間欠
的に測定し、外径を単重相当値と見做して種々の分割数
に各熱間押出し管を等重量切断した。また、その切断デ
ータを解析して、断面積を単重相当値と見做して等重量
切断を行ったと仮定した場合の結果を推定した。
【0027】左側の図表は、「外径」を単重相当値と見
做した実際の切断結果に基づくものであり、右側の図表
は、「断面積」を単重相当値と見做して切断を行ったと
仮定した場合の結果を表わすものである。そして、両側
とも、1段目の図表は、各熱間押出し管の「外径変動
率」と、その押出し管を等重量切断したときの切断短管
の重量変動率との関係を整理したもの、2段目の図表
は、各熱間押出し管の「肉厚変動率」と、各押出し管を
等重量切断したときの切断短管の重量変動率との関係を
整理したもの、3段目の図表は、各熱間押出し管の「断
面積変動率」(外径変動率×肉厚変動率)と、各押出し
管を等重量切断したときの切断短管の重量変動率との関
係を整理したものである。
【0028】ここで、重量変動率、外径変動率、肉厚変
動率は下式による。 重量変動率=σW /XW ×100(%) XW :熱間押出し管1本毎の切断短管の重量平均値 σW :度数分布計算式による熱間押出し管1本毎の切断
短管の重量標準偏差 外径変動率=σOD/XOD×100(%) XOD:熱間押出し管1本毎の外径平均値 σOD:度数分布計算式による熱間押出し管1本毎の外径
標準偏差 肉厚変動率=σWT/XWT×100(%) XWT:熱間押出し管1本毎の肉厚平均値 σWT:度数分布計算式による熱間押出し管1本毎の肉厚
平均値
【0029】図8によれば、切断短管の重量ばらつきと
熱間押出し管の外径変動率との間、および切断短管の重
量ばらつきと熱間押出し管の肉厚変動率との間には、単
重相当値として外径を用いた場合も断面積を用いた場合
も明確な相関はない(1段目および2段目の両側図
表)。
【0030】しかし、切断短管の重量ばらつきと熱間押
出し管の断面積変動率(外径変動率×肉厚変動率)との
関係を表わした3段目の両側図表に注目すると、外径を
単重相当値とした場合(左側3段目)は、断面積変動率
が0.25以下で、切断短管の重量ばらつきが非常に小さ
くなるが、断面積変動率が0.25を超えると、逆に切断
短管の重量ばらつきが大きくなる。一方、断面積を単重
相当値とした場合(右側3段目)は、前記とは逆に断面
積変動率が0.25以下で、切断短管の重量ばらつきが大
きく、断面積変動率が0.25を超えると、断面短管の重
量ばらつきがかなり小さくなる。
【0031】従って、本例の場合は、断面積変動率が0.
25以下のときは、外径を単重相当値と見做し、断面積
変動が0.25を超えるときは、断面積を単重相当値と見
做して等重量切断を行えば、切断短管の重量ばらつきを
小さくすることができる。
【0032】本発明はかかる知見に基づくもので、冷間
加工用として製造された長尺素管を冷間加工に適した重
量の短尺素管に切断するに際し、前記長尺素管の外径お
よび肉厚を管軸方向位置に対応して連続的または間欠的
に測定し、その測定値に基づいて下記式により切断モ
ード判定値Jを求め、前記切断モード判定値Jが予め定
めた値以下のときは、前記測定した外径値を単重相当値
と見做し、前記切断モード判定値Jが予め定めた値を超
えるときは、前記測定した外径値と肉厚値とから演算さ
れる断面積を単重相当値と見做し、前記何れかの単重相
当値と長尺素管の管軸方向位置とから、所望重量の短尺
素管が得られる切断位置を求め、求めた位置で長尺素管
を切断することを特徴とする冷間加工用素管の切断方法
を要旨とする。 J=(σOD/XOD×100)×(σWT/XWT×100)…… XOD:長尺素管1本毎の外径平均値 σOD:度数分布計算式による長尺素管1本毎の外径標準
偏差 XWT:長尺素管1本毎の肉厚平均値 σOD:度数分布計算式による長尺素管1本毎の肉厚標準
偏差
【0033】
【作用】前記式により表わされる切断モード判定値J
は、前述した断面積変動率(外径変動率×肉厚変動率)
である。この断面積変動率には、前述した通り、外径を
単重相当値と見做す場合と断面積を単重相当値と見做す
場合のそれぞれについて、切断短管の重量ばらつきの大
小を分ける同一の境界値が存在し、外径を単重相当値と
見做す場合は、この境界値以下で切断短管の重量ばらつ
きが小となり、断面積を単重相当値と見做す場合は、こ
の境界値を超えると切断短管の重量ばらつきが小とな
る。
【0034】本発明の冷間加工用素管の切断方法では、
長尺素管の切断実績から前記境界値を求めておき、切断
の際に切断モード判定値Jを求めて、前記境界値と比較
し、その比較結果に基づいて、外径を単重相当値と見做
して切断位置を決めるモードと、断面積を単重相当値と
見做して切断位置を決めるモードとを使い分けることに
より、切断された短尺素管の重量ばらつきを小さくする
ことができる。
【0035】切断モード判定値Jを比較する際の基準
値、すなわち前記境界値は、切断対象である長尺素管の
種類によって異なるので、その種類に応じたものを予め
求めておく。長尺素管が熱間押出し管の場合は、寸法、
材質による影響をそれほど受けず、約0.25である。
【0036】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0037】本発明の切断方法では、切断位置の決定が
重要なプロセスとなる。本実施例ではこれがデータ取り
込み、モード判定、演算、補正の4プロセスからなる。
【0038】図1はデータ取り込みに使用する装置の構
成図、図2はデータ取り込みの手順を示すフローチャー
ト、図3はモード判定の手順を示すフローチャート、図
4は演算の手順を示すフローチャート、図5は補正の手
順を示すフローチャートである。
【0039】データ取り込みに使用する装置(図1)
は、長尺素管1の外径を測定する測定部2を有する。測
定部2は、レーザ等により長尺素管1の外径を直交する
2方向について測定すると共に、超音波で4方向の肉厚
を測定する。外径の測定データは、OD計3にて2方向
の外径を平均して外径値ODとされる。肉厚の測定デー
タは、肉厚計6にて4方向の肉厚を平均して肉厚値WT
とされる。そして、これらがパルスジェネレータ4で測
定された長尺素管1の管軸方向のピッチデータと共に演
算部5に入力される。演算部5は入力データを用いてデ
ータ取り込み、モード判定、演算および補正の各プロセ
スを実行する。
【0040】データ取り込み(図2)では、初期設定
(S1)のあと、材料の有無が判断される(S2)。材
料ありの場合は、1ピッチ毎の外径値ODn および肉厚
値WTn が取り込まれ、ODn と測定pitch との積(単
重相当値)およびその全積算値が計算されると共に、面
積Sn 〔=π(ODn ・WTn −WT n 2 )〕と測定pi
tch との積(単重相当値)およびその全積算値が計算さ
れる(S3〜S8)。材料がなくなれば、直前のnを用
いて材料の全長LZ を計算する(S9)。
【0041】モード判定(図3)では、取り込まれた外
径値ODn および肉厚値WTn を用いて、材料の軸方向
についての外径平均値XOD、外径標準偏差σOD、肉厚平
均値XWT、肉厚標準値σWTを順番に求めた後、これらを
用いて切断モード測定値Jを算出する(S1′〜S
5′)。算出された切断モード判定値Jを予め定めた基
準値α(前記境界値)と比較し、J≦αのときは外径演
算モードを選択し、J>αのときは断面積演算モードを
選択する(S6′〜S8′)。
【0042】演算(図4)では、データ取り組みで記憶
した単重相当値Wn から 、Wn の全積算値
(Wtotal )、および目標管重量Wp (=Wtotal /N)
が算出される。単重相当値Wn としては、モード判定で
外径演算モードが選択された場合は、ODn とpitch と
の積を用い、断面積演算モードが選択された場合は、S
n とpitch との積を用いる。
【0043】手順としては、初期設定(S10)のあと
1ピッチ毎に単重相当値Wn を積算し、その積算値Wを
目標管重量Wp と比較する(S11〜S13)。W=W
p となればそのピッチ数の位置を切断位置とし、次の切
断位置の演算に移行する(S14〜S17)。
【0044】積算値Wが目標管重量Wp を超えると、ま
ず、超えた部分のWn に対する割合(Wp −W)/Wn
を求め、これにpitch を掛けることにより、超えた部分
の長さΔl′を求める。更にpitch からこの長さΔl′
を減算することにより、nピッチ目における切断位置ま
での比例配分長さΔlを求める。そして、n−1ピッチ
までの累積長さにΔlを加算して切断位置LQを求める
(S18)。また、超えた部分の長さΔl′を次の切断
位置の演算に上積みするべく初期設定値Wsを(Wp
W)に変更する(S19)。
【0045】これを繰り返してN本についての切断位置
LQ(=N−1)を求める。また、最後の1本分の長さ
を演算する(S20)。
【0046】補正(図5)では、まず、長尺素管の全長
を他の手段で実測する。次いで、データ取り込みで得た
長尺素管の全長Lz を用いて、Lz に対する実測全長L
measの比率αを求める(S21,S22)。そして、前
記演算で求めた切断位置LQにαを補正係数として乗
じ、この補正を全ての切断位置LQについて行い、補正
後の各切断位置LQ′を出力する(S23〜S26)。
【0047】切断モード判定値Jに基づいて、外径を単
重相当値と見做して等重量切断を行うモードと、断面積
を単重相当値と見做して等重量切断を行うモードとを使
い分けることにより、図9に示す如く、切断された短尺
素管の重量ばらつきを小さく抑えることができる。
【0048】なお、上記実施例では、長尺素管を等重量
位置で切断しているが、長尺素管から任意重量の短尺素
管を採取できる。例えば、材料全体を重量比で3:2に
切断する場合、上記実施例での切断本数を5として先端
から3本分を切断位置とすることによって、この切断が
可能となる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の冷間加工用素管の切断方法は、素管の単重を用いて切
断位置を決めるので、任意本数の等重分割ができ、更に
は任意重量の管採取もできる。しかも、長尺素管の断面
積変動率である切断モード判定値に基づいて、単重を外
径から推定するモードと断面積から推定するモードとを
使い分けるので、精度が高く、実施も容易である。従っ
て、重量に基づく簡単で高精度な切断が可能になり、冷
間加工における能率向上、歩留り改善等に大きな効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】データ取り込みに使用する装置の構成図であ
る。
【図2】データ取り込みの手順を示すフローチャートで
ある。
【図3】モード判定の手順を示すフローチャートであ
る。
【図4】演算の手順を示すフローチャートである。
【図5】補正の手順を示すフローチャートである。
【図6】切断された短尺素管の重量ばらつきを示す度数
分布図である。
【図7】切断された短尺素管の重量ばらつきを示す度数
分布図である。
【図8】長尺素管の寸法ばらつきと切断された短尺素管
の重量ばらつきとの関係を示す図表である。
【図9】長尺素管の寸法ばらつきと切断された短尺素管
の重量ばらつきとの関係を示す図表である。
【符号の説明】
1 切断対象である長尺素管 2 外径測定部 4 パルスジェネレータ 5 演算部 6 肉厚計

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷間加工用として製造された長尺素管を
    冷間加工に適した重量の短尺素管に切断するに際し、前
    記長尺素管の外径および肉厚を管軸方向位置に対応して
    連続的または間欠的に測定し、その測定値に基づいて下
    記式により切断モード判定値Jを求め、前記切断モー
    ド判定値Jが予め定めた値以下のときは、前記測定した
    外径値を単重相当値と見做し、前記切断モード判定値J
    が予め定めた値を超えるときは、前記測定した外径値と
    肉厚値とから演算される断面積を単重相当値と見做し、
    前記何れかの単重相当値と長尺素管の管軸方向位置とか
    ら、所望重量の短尺素管が得られる切断位置を求め、求
    めた位置で長尺素管を切断することを特徴とする冷間加
    工用素管の切断方法。 J=(σOD/XOD×100)×(σWT/XWT×100)…… XOD:長尺素管1本毎の外径平均値 σOD:度数分布計算式による長尺素管1本毎の外径標準
    偏差 XWT:長尺素管1本毎の肉厚平均値 σOD:度数分布計算式による長尺素管1本毎の肉厚標準
    偏差
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