JP2727720B2 - 多層セラミック回路基板の製造方法 - Google Patents

多層セラミック回路基板の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔概要〕 多層セラミック回路基板の製造方法に関し、 半導体集積回路素子を搭載する多層セラミック回路基
板を実用化することを目的とし、 導体パターンを印刷した低誘電率ガラスセラミックグ
リンシートと強化ガラスセラミックグリンシートとを選
択的に積層し、一体化した後に焼成してなる多層セラミ
ック回路基板において、強化ガラスセラミックスを構成
する硼硅酸ガラスを低軟化点ガラスに部分置換して強化
ガラスセラミックグリンシートを作り、前記低誘電率ガ
ラスセラミックグリンシートと一体化して形成すること
を特徴として多層セラミック回路基板の製造方法を構成
する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は半導体集積回路素子を搭載する多層セラミッ
ク回路基板の製造方法に関する。
大量の情報を高速に処理する必要から、情報処理技術
の進歩は著しく、光通信が広く行われるようになった。
こゝで、光通信の特徴は信号の多重化と共に高速伝送
が可能なことであり、この特徴を活かすためにLSIやVLS
Iなどの半導体素子は信号の高速化に適するように素子
構成がなされている。
そこで、これらの半導体素子を搭載する回路基板も低
損失で、耐熱性が優れ、また電子回路は導体抵抗の少な
い金属材料を用いてパターン形成が行われていることが
必要である。
〔従来の技術〕
当初、多層セラミック回路基板の基板材料としてはア
ルミナ(Al2O3)が使用され、また電子回路の構成材料
としてはタングステン(W)が使用されていた。
この理由はアルミナは耐熱性が優れた安定した酸化物
であり、また熱伝導率は20W/mKと比較的優れているから
である。
然し、アルミナの融点は2015℃と高く、焼結温度とし
て1600℃程度が必要である。
そのため、アルミナからなるグリーンシートの上にス
クリーン印刷して導体線路を形成する構成材料としては
Wのように高融点(3387℃)の金属しか使用できなかっ
た。
こゝで、Wの導体抵抗は約10mΩ/□と大きく、信号
の伝播遅延および伝送損失が大きく、高速伝送には不利
である。
また、アルミナの誘電率は8〜10と大きく、一方、多
層セラミック基板の単位層の厚さは約200μmと薄いこ
とから、層間の配線間に静電容量を生じ、漏話(Cross
−talk)が生じて伝送損失が増加すると云う問題もあ
る。
そのため、誘電率が少なく、誘電特性が優れた材料と
して硼硅酸ガラスが着目された。
こゝで、硼硅酸ガラスは誘電率が組成比により異なる
ものゝ4.1〜4.8とアルミナに較べれば遥かに少なく、ま
た電気的特性も優れている。
然し、そのまゝでは軟化温度が低く、スクリーン印刷
法で形成した銅からなる導体回路の焼成ができず、また
機械的強度も劣っている。
そこで、軟化温度を上げ、また機械的強度を向上する
ためにセラミックとの複合誘電体からなるガラスセラミ
ック基板が実用化された。
こゝで使用されるセラミックスはアルミナ(Al2O3
やムライト(3Al2O3・2SiO2)などである。
これにより、複合誘電率は少し増加するが、軟化温度
は1000℃程度となり、導体抵抗が1.5mΩと少ないCuを導
体線路の構成材として使用することが可能となる。
然し、実際の使用に当たっては回路基板にはかなりの
曲げ応力が加わる為にガラスセラミック基板では強度が
不足である。
そこで、多層セラミック回路基板を構成する電気的特
性の優れた複数のガラスセラミック層(以下略して低誘
電率層)の一部を機械的強度の優れたガラスセラミック
ス層(以下略して強化層)に置換することが行われてい
る。
然し、強化層は低誘電率層に較べると誘電率が高くな
り、電気的特性も低下することから、これら強化層には
信号を伝播する電子回路を形成しないように工夫されて
いる。
例えば、アース層を形成する層に強化層が用いられて
いる。
第4図はこの構成を示すもので、同図(A)は積層
前、また同図(B)は焼成後の構成を示している。
すなわち、信号線路1は低誘電率ガラスセラミックグ
リーンシート2の上に、またアース線3や回路接続用の
ピンなどは強化ガラスセラミックグリーンシート4を用
いで形成する。
そして、積層し、焼成することにより低誘電率層5と
強化層6とが一体化した多層セラミック回路基板が作ら
れている。
然しながら、低誘電率層5と強化層6とでは熱処理に
おいて収縮の挙動が異なることから両種のグリーンシー
トを積層して焼成し、多層セラミック回路基板を形成す
る場合に剥離が生じ易く、製造歩留まりが低いことが問
題であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上記したように低誘電率ガラスセラミックスと強化
ガラスセラミックスとでは膨張・収縮の挙動が異なるこ
とから多層セラミック回路基板を形成する場合に剥離が
生じ易く、製造歩留まりが低いことが解決を要する課題
である。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題は導体パターンを印刷した低誘電率ガラス
セラミックグリンシートと強化ガラスセラミックグリン
シートとを選択的に積層し、一体化した後に焼成してな
る多層セラミック回路基板において、 強化ガラスセラミックスを構成する硼硅酸ガラスを低
軟化点ガラスに部分置換して強化ガラスセラミックグリ
ンシートを作り、前記低誘電率ガラスセラミックグリン
シートと一体化して形成することを特徴として多層セラ
ミック回路基板の製造方法を構成することにより解決す
ることができる。
〔作用〕
発明者等は積層したセラミックグリーンシートを焼成
後に低誘電率層と強化層とが剥離するのは収縮挙動が異
なるためであることから、低誘電率層と強化層について
密度の温度依存性を測定した。
第1表は低誘電率層と強化層の成分組成であり、また
第1図は860から1080℃まで焼成温度を上げてゆく場合
の密度の変化を示している。
第1図において、実線で示す低誘電率層8の密度曲線
と破線で示す強化層9の密度曲線から両者の密度はかな
り異なっているが、融点(約1080℃)に達して漸く一致
していることが判る。
さて、低誘電率層と強化層との剥離を無くするには両
者の密度の温度特性を一致させればよく、この場合強化
層の密度を上げるのがよいが、その方法として軟化温度
が従来の硼硅酸ガラスよりも低い硼硅酸ガラス(以下低
軟化点ガラスと云う)を用いることを思い付いた。
すなわち、低軟化点ガラスは軟化温度が低いことか
ら、シリカ(SiO2)ガラスやムライト(3Al2O3・2Si
O2)のバインダとして働き、密度を大きくすることがで
きる。
こゝで、低軟化点ガラスには各種のものがあるが、本
発明においては軟化温度が725℃のものを使用した。
第2表は三種類の低軟化点ガラスの成分組成を示して
いるが、軟化温度は従来の硼硅酸ガラスに較べ約100℃
少なくなっている。
第3表は従来の強化層を構成している硼硅酸ガラス
(第2表において従来品として示す)を区分Aで示す低
軟化点ガラスに徐々に置換した場合の組成比を示すもの
であり、第2図はかゝる強化層の焼成温度と密度との関
係を示している。
第2図から硼硅酸ガラスを低軟化点ガラスに置換する
に従って、焼成温度と密度との特性は高密度側に移行す
るのが判る。
これよりすると、低軟化点ガラスの置換量を増して強
化層の密度特性と一致させればよいが、多すぎる場合は
強化層の曲げ強さが低下してくる。
第3図は置換量と曲げ強さの関係であって、15重量%
を超えると曲げ強さの減少が顕著となるのが判る。
そのため、密度の温度特性と曲げ強さの両方から置換
量を決めることが必要で、この例の場合は15%の置換が
適当である。
第1図の一点破線は部分置換した強化層10の温度特性
で低融点率層8の特性に近似している。
〔実施例〕
第3表の区分Dすなわち硼硅酸ガラス15重量%,SiO2
ガラス50%,3Al2O3・2SiO220%,低軟化点ガラス15%の
原料を強化層用とし、 また、第1表に示したように、硼硅酸ガラス45%,SiO
2ガラス50%,3Al2O3・2SiO2を5%の組成の原料を低誘
電率層用とし、バインダとしてポリビニルブチラールを
50重量部,可塑剤としてジブチルフタレートを15重量
部,またアセトンを溶剤として400重量部を加え、それ
ぞれボールミルを用いて混練した後、ドクタブレード法
により厚さが300μmのグリーンシートを作って強化ガ
ラスセラミックグリーンシートおよび低誘電率ガラスセ
ラミックグリーンシートを作った。
これを100mm角に打ち抜き、これにバイヤホールを形
成した後、Cuペーストをスクリーン印刷して信号線路と
アースをパターン形成した後、20枚を位置合わせしなが
ら積層し、150℃で10Paの条件で加圧して積層体とし
た。
次に、これを窒素(N2)中で1030℃で焼成したところ
層間剥離のない多層基板を得ることができた。
なお、この基板の曲げ強さは170MPaであった。
〔発明の効果〕
以上記したように本発明の実施により剥離のない多層
回路基板を製造歩留まりよく得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は焼成温度と密度との関係図、 第2図は強化層の硼硅酸ガラスを低軟化点ガラスに置換
した場合の焼成温度と密度との関係図、 第3図は強化層の低軟化点ガラス置換量と曲げ強さの関
係図、 第4図は多層セラミック回路基板の構成を示す断面図、 である。 図において、 1は信号線路、 2は低誘電率ガラスセラミックグリーンシート、 3はアース線、 4は強化ガラスセラミックグリーンシート、 5は低誘電率層、6は強化層、 8は低誘電率層、9は強化層、 10は部分置換した強化層、 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横内 貴志男 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−248199(JP,A) 特開 昭63−215559(JP,A) 特開 昭62−292654(JP,A) 特開 昭58−151345(JP,A) 特開 昭59−9992(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体パターンを印刷した低誘電率ガラスセ
    ラミックグリンシートと強化ガラスセラミックグリンシ
    ートとを選択的に積層し、一体化した後に焼成してなる
    多層セラミック回路基板において、 強化ガラスセラミックスを構成する硼硅酸ガラスを低軟
    化点ガラスに部分置換して強化ガラスセラミックグリン
    シートを作り、前記低誘電率ガラスセラミックグリンシ
    ートと一体化して形成することを特徴とする多層セラミ
    ック回路基板の製造方法。
JP3673190A 1990-02-16 1990-02-16 多層セラミック回路基板の製造方法 Expired - Lifetime JP2727720B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20190352213A1 (en) * 2018-05-18 2019-11-21 Schott Ag Use of a flat glass in electronic components

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20190352213A1 (en) * 2018-05-18 2019-11-21 Schott Ag Use of a flat glass in electronic components

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