JP2727563B2 - 高炉操業方法 - Google Patents

高炉操業方法

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JP2727563B2
JP2727563B2 JP63121138A JP12113888A JP2727563B2 JP 2727563 B2 JP2727563 B2 JP 2727563B2 JP 63121138 A JP63121138 A JP 63121138A JP 12113888 A JP12113888 A JP 12113888A JP 2727563 B2 JP2727563 B2 JP 2727563B2
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    • C21B5/00Making pig-iron in the blast furnace
    • C21B5/008Composition or distribution of the charge
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B7/00Blast furnaces
    • C21B7/10Cooling; Devices therefor
    • C21B7/106Cooling of the furnace bottom

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高炉中心部にコークスを装入する高炉操業方
法に関する。
〔従来の技術〕
高炉操業においては、炉内半径方向の鉱石/コークス
重量比(以下この比をO/Cと略記する)を高精度に制御
して、炉内のガス流分布、融着帯形状等を目標範囲内に
維持管理することが、高炉の安定操業を図る上で重要と
されている。
このため従来より、ベル式装入装置を備えた高炉にお
いては、ムーバブルアーマの設定位置を鉱石とコークス
とで各々独立に制御することにより炉内半径方向のO/C
分布を制御し、ベルレス式装入装置を備えた高炉におい
ては、分配シュートの傾動角度の調節により炉内半径方
向のO/C分布を制御することが行われている。
しかしながら、前者のムーバブルアーマの設定位置に
よる制御では、鉱石装入時に鉱石の保有している衝撃エ
ネルギーによって、炉内に既に堆積しているコークスの
表層部の一部が層崩れを生じ、鉱石とともに炉内中部に
流れ込んでこの部分に鉱石とコークスとの混合層を形成
することが知られている(例えばY.KAJIWARAらTransact
ions of the Iron and Steel Institute of Japan 23巻
1983年 1045頁)。
そして、このコークスの層崩れは鉱石装入装、鉱石粒
度構成、ムーバブルアーマ位置、コークス炉内堆積角、
ストックレベル等の種々の要因によって様々に変化し、
具体的な予測が困難であることから、特に炉中心部の炉
内半径方向のO/C分布の制御精度を著しく悪化させる。
また、後者の分配シュートの傾動角度による制御で
は、分配シュート傾動角度を小さく設定することによ
り、前者のムーバブルアーマによる制御よりも炉内中心
側に原料が装入でき、炉内半径方向のO/C分布制御性を
向上させることができる。しかし、コークス装入後の堆
積角は15°を超える場合には前者の制御の場合と同様に
鉱石装入時のコークス層崩れが顕著となり、炉中心部の
炉内半径方向のO/C分布制御性を低下させる。
そこで最近になって、ベル式またはベルレス式等の既
設の装入装置によらないで、別ルート(具体的には装入
シュート等)で高炉中心部に原料を直接装入、堆積させ
る方法が開発された(実開昭61−120743号公報、特開昭
61−227109号公報)。この方法によると、特に高炉中心
部の炉内半径方向のO/C分布制御性が向上する。
そして、この方法で高炉中心部にコークス装入すれ
ば、炉中心部のガス流分布が制御されることはもとよ
り、炉下部コークス層内の液流れ分布をも制御すること
が期待できる。
すなわち、炉中心部にコークスのみを重点的に装入
し、炉下部コークス充填層の通気性を改善して、炉床に
おける溶銑流が炉中心部を優先的に流れるようにするこ
とができれば、例えば炉内周辺の炉底側壁レンガの損耗
が抑制されるなどの効果を挙げることができるのであ
る。
しかし、ただ単に炉中心部にコークスを装入するだけ
では、このような効果は得られない。炉床の溶銑流れ
を、炉底側壁レンガの損耗が制御できる程度に厳密に管
理しようとするなら、炉床の溶銑流れを支配する炉下部
コークス層の充填状態を高炉操業中に正確に把握し、こ
れが適正となるよう炉中心部に装入するコークスの量や
性状を積極的に制御して行わなければならない。
そして、炉床の溶銑流れを管理する際の前提となる炉
下部コークス層の充填状態の検出方法については、高炉
の休風時に羽口からコークスサンプラーを挿入し、採取
した羽口レベルのコークスの粒度、性状からその充填状
態に推定する方法と、操業中心に羽口からラジオアイソ
トープトレーサーを投入し、出銑孔から排出される溶銑
の強度検知による方法の2つがよく知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前者の方法では1月間に1回程度の頻
度でしか炉下部コークス層の充填状態を検出できず、炉
中心部にコークスを挿入する際の正確な情報は提供でき
ない。後者の検出方法もコストと人手がかかるため、連
続測定に不向きであり、炉床の溶銑流れを管理できる程
度に炉下部コークス層の充填状態を逐一正確に検出する
ことは困難である。
このように従来は、高炉中心部にコークスを装入する
ことが、炉床の溶銑流れを制御する上で効果的なことは
知られていたが、炉床の溶銑流れを制御する上で前提と
なる炉下部コークス層の充填状態に対しては適切な推定
方法がなく、その結果、炉中心部に装入されるコークス
の量や性状は極めてあいまいなものとなっていた。
炉中心部に装入されるコークスの量や性状があいまい
なまま長期にわたって装入を続けると、炉床中心部のコ
ークス充填層の通液性が過多となり、この部分で溶銑の
流速が増大して炉底中心部レンガの損耗を早めること
か、必要以上に良質、多量のコークスが装入されて銑鉄
コストを高めるといった弊害を逆に生じる。
本発明は斯かる状況に鑑み、高炉中心部にコークスを
装入する高炉操業方法において、炉下部コークス層の充
填状態を正確かつ連続的に推定し、その結果に基づいて
炉中心部に装入されるコークスの量及び性状を適正に制
御し、床炉レンガの侵食抑制と銑鉄コストの低減とを図
る高炉操業方法を提供することを目的とするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の高炉操業不法は、炉床レンガ温度が炉床の溶
銑の流れによって決定され、後者が前者によって高精度
に推定できることを基本原理とする。
すなわち、炉床レンガ温度から炉床の溶銑の流れが推
定できれば、炉床の溶銑の流れは炉下部コークス層の充
填状態によって決定されるので、推定された炉床の溶銑
の流れから炉下部コークス層の充填状態を推定できる。
そして、炉下部コークス層の充填状態が推定できれば、
炉中心部にコークスを装入する際に適正な装入管理がで
き、その結果として炉床の溶銑の流れを高精度に制御す
ることが可能となる。そして何よりも、炉床レンガ温度
は測定が容易である。
本発明の高炉操業方法は、斯かる観点から開発された
もので、高炉中心部にコークスを装入する高炉操業方法
において、高炉炉底レンガ温度を測定して、その測定さ
れた高炉炉底レンガ温度から、炉床の溶銑流れを支配す
る炉下部コークス層の充填状態を計算し、計算された炉
下部コークス層の充填状態が、適正な炉床の溶銑流れに
対応する炉下部コークス層の充填状態となる高炉炉底レ
ンガ温度範囲に、前記測定された高炉炉底レンガ温度が
管理されるように、高炉中心部に装入するコークスの量
と更に該コークスの粒度及び熱間性状の少なくとも一方
を制御することにより、炉床の溶銑流れを適正化するの
に必要な炉下部コークス層の充填状態を確保するもので
ある。
〔作用〕
先ず、炉床レンガ温度、炉床の溶銑の流れ、炉下部コ
ークス層の充填状態の関係について説明する。
炉床の溶銑の流れはコークス充填層中では(1)
(2)式で支配されることが知られている(鉄と鋼 第
70巻 1984年 2224頁)。
:ハミルトンの演算子 :流速ベクトル(m/sec) P:圧力(Pa) μ:溶銑粘度(kg/m・sec) ρ:溶銑密度(kg・m3) ε:コークス層空隙率(一) dP:コークス粒径(m) φ:コークス粒子形状係数(−) :重力ベクトル(m/sec2) (1)式は溶銑流れが連続であることを示す溶銑流れ
の連続の式、(2)式は非圧縮性ニュートン流体の運動
方程式に粘性項としてDarcy式を適用したものであっ
て、溶銑流れの運動量の収支を示す運動方程式である。
(1)(2)式から明らかなように、、溶銑の流速V
はコークス層の充填状態(dPおよびε)によって決定さ
れる。
一方、炉床レンズの温度は、炉床コークス充填層にお
ける伝熱と、炉底レンガ内の伝導伝熱で決まる。
炉床コークス充填層における伝熱は、(3)式、即ち
溶銑流れの熱移動の収支を示すエネルギー方程式と
(1)(2)式を連立させることにより決定される。
ρCP(V・)T=k2T …(3) CP:溶銑比熱(J/kg・℃) T:溶銑温度(℃) k:熱伝導度(J/m/sec・℃) 炉底レンガ内の伝導伝熱のほうは、上記で決定された
炉床コークス充填層における伝熱で決まる炉床レンガ表
面温度を境界条件として、(4)式の炉底レンガ内の伝
熱方程式により決定される。
k′2T=0 …(4) k′:炉底レンガ熱伝導度(J/m・sec・℃) (3)式から明らかなように、炉底レンガ表面温度は
溶銑の流速Vに依存する。
このように、炉底レンガ温度は溶銑の流れを介してコ
ークス層の充填状態を正確に反映することが明らかであ
る。また、前記(1)〜(4)式、即ち溶銑流れが連続
であることを示す溶銑流れの連続の式、溶銑流れの運動
量の収支を示す運動方程式、溶銑流れの熱移動の収支を
示すエネルギー方程式、次に炉底レンガ内の伝熱方程式
を連立させると共に、(4)式の炉底レンガ内に伝熱方
程式における境界条件として、測定された高炉炉底レン
ガ温度を使用することにより、炉芯コークスの充填状
態、更には炉床の溶銑速度が計算されることが明らかで
ある。
したがって、高炉中心部にコークスを装入する高炉操
業方法において、高炉炉底レンガ温度を測定して、その
測定された高炉炉底レンガ温度から、炉床の溶銑流れを
支配する炉下部コークス層の充填状態を計算し、計算さ
れた炉下部コークス層の充填状態が、適正な炉床の溶銑
流れに対応する炉下部コークス層の充填状態となる高炉
炉底レンガ温度範囲に、前記測定された高炉炉底レンガ
温度が管理されるように、高炉中心部に装入するコーク
スの量と更に該コークスの粒度及び熱間性状の少なくと
も一方を制御することにより、炉床の溶銑流れを適正化
するのに必要な炉下部コークス層の充填状態が確保され
る。
適正なレンガ温度範囲は、高炉それぞれ特有であり、
同一の高炉でも炉の状態によって変わる。したがって、
高炉吹止時の炉内レンガ損耗量の調査結果と吹止までの
レンガ温度の測定結果の両者の関係から決定するのも有
効な方法の一つである。
適正な炉下部コークス層の充填状態とは、例えば炉床
における溶銑流が炉中心部を優先的に流れることができ
る状態であり、斯かる充填状態が確保されることにより
炉底側壁レンガの損耗を抑制することができる。
また、炉底レンガ温度がコークス層の充填状態を正確
に反映すれば、炉底レンガ温度に基づいて装入コークス
の量や性状を制御する場合に、コークスに無駄を生じる
ことがなく、銑鉄コストを低下させることもできる。
高炉中心部にコークスを装入する方法として、ベル式
またはベルレス式等の既設装置によらずにシュート等の
別ルートで装入を行う方法を採用すれば、上記制御が一
層高精度に実施できる。
〔実施例〕
第1図は高炉中心部に原料を直接装入するためのシュ
ートを別途備えたベル式高炉で発明を実施する場合の模
式図である。
高炉の炉頂部には大ベル、小ベルからなるベル式装入
装置2が設けられている一方、炉壁を貫通し先端が炉中
心部に望む装入シュート5が設けられている。その一
方、炉底部には炉底レンガ温度を測定するための温度計
101,102が炉底レンガ層12の炉底中心部、炉底側壁部に
それぞれ埋設されている。温度計101,102は演算器11に
接続される。演算器11は前述の(1)〜(4)式により
なるシミュレーションモデルをを記憶しており、温度計
101,102で測定した炉底レンガ温度から炉下部コークス
層の充填状態が推定できるようになっている。
温度計の設置箇所は高さ方向、円周方向および半径方
向で1m毎が望ましいが、実際の温度分布にあわせて設置
数を削減してもよい。
第1図の高炉設備で本発明を実施するには、高炉炉頂
に搬送された装入物1を(コークス4、鉱石類40)をベ
ル式装入装置2を用いて炉内装入面3上に装入するに先
だって、コークス4を装入シュート5から炉内中心部に
直接装入する。炉内中心部にコークス4が装入される
と、その周囲の装入面3上に装入物1をベル式装入装置
2にて装入する。そして、炉内中心部へのコークス装入
とその周囲への装入物装入とを交互に繰り返して行く。
炉内中心部に装入されたコークス4は炉内を降下し
て、一部は炉芯コークス炉となりながらレスウェイ7に
供給され、羽口8からの熱風と反応してCOガスを生成
し、炉床に溶銑9を生じさせる。そして、炉芯コークス
6の充填状態によって溶銑9の流速がきまり、溶銑9の
流速は床炉レンガ層12の温度を決定する。
温度計101,102にて炉底レンガ温度を温度計の設定位
置に対応させて測定し、演算器11に入力すると、演算器
11はその入力データと記憶プログラムとに基づき炉芯コ
ークス6の充填状態を計算する。炉芯コークス6の充填
状態は、前記(1)〜(4)式、即ち溶銑流れが連続で
きることを示す溶銑流れの連続の式、溶銑流れの運動量
の収支を示す運動方程式、溶銑流れの熱移動の収支を示
すエネルギー方程式、及び炉底レンガ内の伝熱方程式を
連立させると共に、(4)式の炉底レンガ内に伝熱方程
式における境界条件として、測定された高炉炉底レンガ
温度を使用することにより、計算される。即ち、炉芯コ
ークス6の充填状態は前記(1)〜(4)式を連立して
解いた炉底レンガ温度が測定された炉底レンガ温度に一
致するようにフィッティングされたコークス粒径(dP
及びコークス層空隙率(ε)として計算される。
炉芯コークス6の充填状態が、溶銑9が炉中心部を優
先的に流れる上で適正であれば、その充填状態に対応す
る炉底レンガ温度を保持するよう、炉中心部へのコーク
ス装入を続ける。
炉芯コークス6の充填状態が、溶銑9が炉中心部を優
先的に流れる上で不適正となれば、これが炉底レンガ温
度の変化となって発現するので、適正な炉芯コークス6
の充填状態となるよう、炉中心部に装入するコークスの
量と更に該コークスの粒度及び熱間性状の少なくとも一
方を制御する。コークスに対するこのような制御が適正
か否かは、炉底レンガ温度の変化から確認される。
以上のようにして、炉底レンガ温度の測定結果に基づ
き、炉中心部に装入するコークスの量や性状を制御する
ことにより、炉芯コークス6の充填状態が、溶銑9が炉
中心部を優先的に流れる上で常時適正に保持される。
本発明を内容積2700m2、炉口径8.6mのベル・ムーバブ
ルアーマ式高炉にテスト適用した結果を、適用しなかっ
た場合と比較して、次に説明する。
基本的な原料装入条件はコークスベース18t、装入O/C
3.4である。
本発明を適用しない従来法では高炉に既設の装入装置
を用いて原料装入を行う一方、別ルート(装入シュー
ト)で炉中心部にコークスを量、粒度、熱間性状が一定
のまま画一的に装入した。別ルートによる炉中心部への
コークス装入量は全コークス装入量の5.0重量%とし
た。これに対し、本発明法では炉中心部に装入するコー
クスの量、粒度、熱間性状を炉底レンガ温度を測定しな
がら、積極的に制御した。
操業結果を第2図に示す。操業結果は炉中心部へ装入
するコークスの量、粒度、熱間性状の指標であるCSR
(反応後強度)指数ならびに炉底中心レンガ温度、溶銑
流速、送風圧で示している。なお、溶銑流速は前記
(1)〜(4)からなる連立方程式を解いて計算した。
従来法では、炉中心部へ装入するコークスの量、粒
度、熱間性状が一定であり、溶銑流速が増加して炉底中
心レンガ温度は次第に上昇し、900℃に達した。その一
方、送風圧力は次第に低下した。これは、炉中心部へコ
ークスを装入することにより、炉中心部の通気性、更に
は炉芯部の通液性が改善されたことを示している。しか
るに、このような状態のまま操業を継続すると、炉底中
心部レンガの損耗の促進が懸念されるため、炉中心部に
コークスを装入するのを停止した。炉中心部へのコーク
ス装入を停止することにより、先ず溶銑流速が低下し次
いで炉底中心レンガ温度が低下を始めた。
炉底中心レンガ温度が600℃まで低下した時点で、本
発明によるテスト操業を開始した。操業開始にあたって
は、炉底中心レンガ温度の管理範囲を溶銑流速0.2〜0.4
mm/秒に対応する500〜700℃に設定した。これは従来の
測定レンガ温度と高炉吹止後の炉内レンガ損耗調査結果
の関係から決定した。
炉中心部へのコークス装入量を全コークス装入量の5.
0%としてテスト操業を開始したところ、従来法のとき
と同様、溶銑流速が増加し炉底レンガ温度が上昇し始め
たが、700℃(溶銑流速0.4mm/秒)に達した時点から炉
中心部に装入するコークスの量を減少させ始めたとこ
ろ、溶銑流速及び炉底中心レンガ温度は下がり始め、炉
中心部へのコークス装入量が2.0重量%になった時点
で、溶銑流速は0.2mm/秒、炉底中心レンガ温度は500℃
近くまで低下した(I期)。
そこで、炉中心部へのコークス装入量を5.0重量%に
まで回復させ、5.0重量%に保持する一方で、炉中心部
へ装入するコークスの粒径を30mmから20mmへ減少させ
た。その結果、炉中心部へのコークス装入量が5.0重量
%に保持されているので、溶銑流速の増加に伴う炉底中
心レンガ温度の上昇が懸念されるにもかかわらず、温度
上昇は停止し、その後わずかながら温度低下が始まった
(II期)。
炉底中心レンガ温度が約550℃まで低下した時点で今
度は粒径を30mmに回復させる一方、CSRを40から35に低
下させた。コークスの装入量が5.0重量%、粒度が30mm
であるから、炉底中心レンガ温度の上昇が懸念されるに
もかかわらず、温度上昇はなく、一定温度に保持された
(III期)。
以上のようにして、炉底中心レンガ温度を500〜700℃
に管理すれば、溶銑流速が0.2〜0.4mm/秒に制御され、
かつレンガの損耗を制御できるのである。
ここまでは炉中心部に装入するコークスの量、粒径、
熱間性状のいずれか一つを制御したが、これらを組合せ
て制御を行えば一層効果的な炉底レンガ温度管理が可能
となる(IV期)。
また、炉底レンガ温度は炉中心温度のみを対象とした
が、側壁温度、炉底周辺温度のいずれか1つ以上を対象
としてもよいことはいうまでもない。
〔発明の効果〕
本発明の高炉操業方法は炉底レンガ温度を炉中心部に
装入するコークスの量及び性状の制御により適正範囲に
管理し、これにより炉底レンガ温度と密接に結びつく炉
下部コークス層の充填状態を適正ならしめるもので、炉
下部コークス層が適正な充填状態に正確に維持管理され
ることから、炉中心部にコークスを装入する高炉操業方
法で問題となる炉底中心部レンガの損耗が抑えられ、し
かも炉下部コークス層の充填状態の維持管理精度が高い
ことから、無意味なコークスの装入がなくなり、炉中心
部に装入するコークスのコークスコストも大幅に削減す
ることが可能となる。
また、炉中心部へのコークス装入をベル式、ベルレス
式等の既設の装入装置によらずに、装入シュート等の別
ルートで行えば、炉中心部における炉内半径方向のO/C
分布制御性が向上し、一層高精度な炉下部コークス層の
充填状態の維持管理を可能にする。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するのに適した高炉構造の一例を
示し模式図、第2図は本発明による操業結果を従来法に
よる場合と比較して示した図表である。 図中、1:装入物、2:既設装入装置、4:コークス、5:装入
シュート、6:炉芯コークス、9:溶銑、10:温度計、11:演
算器、12:炉底レンズ層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山縣 千里 兵庫県尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住友金属工業株式会社総合技術研究所内 (56)参考文献 特開 平1−225711(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高炉中心部にコークスを装入する高炉操業
    方法において、高炉炉底レンガ温度を測定して、その測
    定された高炉炉底レンガ温度から、炉床の溶銑流れを支
    配する炉下部コークス層の充填状態を計算し、計算され
    た炉下部コークス層の充填状態が、適正な炉床の溶銑流
    れに対応する炉下部コークス層の充填状態となる高炉炉
    底レンガ温度範囲に、前記測定された高炉炉底レンガ温
    度が管理されるように、高炉中心部に装入するコークス
    の量と更に該コークスの粒度及び熱間性状の少なくとも
    一方を制御することにより、炉床の溶銑流れを適正化す
    るのに必要な炉下部コークス層の充填状態を確保するこ
    とを特徴とする高炉操業方法。
  2. 【請求項2】炉床の溶銑流れを支配する炉下部コークス
    層の充填状態は、溶銑流れが連続であることを示す溶銑
    流れの連続の式、溶銑流れの運動量の収支を示す運動方
    程式,溶銑流れの熱移動の収支を示すエネルギー方程
    式、及び炉底レンガ内の伝熱方程式を連立されると共
    に、炉底レンガ内の伝熱方程式における境界条件とし
    て、測定された高炉炉底レンガ温度を使用することによ
    り、計算されることを特徴とする請求項1に記載の高炉
    操業方法。
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