JP7436831B2 - 高炉の操業方法、微粉炭吹込制御装置、微粉炭吹込制御プログラム - Google Patents

高炉の操業方法、微粉炭吹込制御装置、微粉炭吹込制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、高炉の操業方法、微粉炭吹込制御装置、微粉炭吹込制御プログラムに関する。
高炉を安定的に操業するためには、高炉内のガス流れの安定化、特に、炉周方向における高炉内のガス流れを均一とすることが重要である。炉周方向における高炉内のガス流れが不均一となると、高炉内に堆積した高炉原料(鉱石原料やコークスなど)の上昇温度や鉱石原料の還元速度が、炉周方向で不均一となり、高炉内の熱バランスが崩れ、高炉を安定的に操業できないおそれがある。
特許文献1には、高炉の内壁を形成する耐火煉瓦内の円周方向に沿った複数位置に、高炉半径方向に離間して1対の熱電対を埋設し、上記各位置における1対の熱電対の温度差から高炉円周方向の熱流束分布を求め、その熱流束分布が高炉の円周方向で均一となるよう、羽口から吹き込む微粉炭量を制御することを特徴とする高炉の操業方法が開示されている。そのほか、特許文献2~5にも、炉周方向における微粉炭量の調整により高炉内の熱バランス等を改善しようとする技術が開示されている。
特許第5854200号公報 特開2018-193599号公報 国際公開第2019/189034号 特許第3844858号公報 特許第5064086号公報
炉周方向における高炉内のガス流れが不均一となる要因として、炉周方向において、炉下部でコークス消費量が不均一となることが挙げられる。炉周方向において、炉下部でコークス消費量が不均一となると、炉内に装入された高炉原料の降下速度が不均一となり、高炉原料の堆積高さが不均一となる。これにより、繰り返し炉内に装入される高炉原料(装入物)の表面高さが不均一となるため、高炉操業が不安定となるおそれがある。
ここで、本発明者らは、各羽口周辺の局所的な還元材比(溶銑1tを製造するのに必要な還元材の質量)という概念に想到し、炉周方向におけるコークス消費量が不均一となることを抑制するためには、炉周方向において各羽口周辺の局所的な還元材比が不均一となることを抑制することが好ましいことに想到した。
この点に鑑み、本発明は、一又は複数の羽口に対応した各羽口領域の局所的な還元材比のばらつきを抑制することを指向した高炉の操業方法、微粉炭吹込制御装置、微粉炭吹込制御プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る高炉の操業方法は、(1)鉱石原料とコークスとを炉内に装入する高炉の操業方法であって、高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する堆積形状取得ステップと、前記堆積形状取得ステップで得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、一又は複数の羽口に対応した炉高方向視扇型の各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するコークス比算出ステップと、前記コークス比算出ステップにおいて算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比に基づき、前記各羽口領域における還元材比が等しくなるように、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出する微粉炭比算出ステップと、前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が、所望の基準位置まで降下したことを推定する降下推定ステップと、前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が前記基準位置まで降下したことを推定したときに、前記微粉炭比算出ステップで算出された、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比で、各羽口から高炉内に微粉炭を吹き込ませる微粉炭量制御ステップと、を備えることを特徴とする高炉の操業方法。
(2)前記堆積形状取得ステップにおいて、2次元プロフィールメータを用いて複数の炉径方向について堆積形状を測定するとともに、この測定した堆積形状を用いて測定していない炉径方向の堆積形状を補間することにより、高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を取得することを特徴とする上記(1)に記載の高炉の操業方法。
(3)前記堆積形状取得ステップにおいて、高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、3次元プロフィールメータを用いて取得することを特徴とする上記(1)に記載の高炉の操業方法。
(4)前記各羽口領域は、炉高方向視において、360°/羽口数を中心角度とする扇型形状であって、羽口の軸線に対して線対称に形成されていることを特徴とする上記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の高炉の操業方法。
(5)前記コークス比算出ステップは、前記堆積形状取得ステップで得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積を算出する体積算出ステップと、前記体積算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積と、コークス層及び鉱石層に含まれる各銘柄の嵩密度と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出する質量算出ステップと、前記質量算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量に基づき、前記各羽口領域における、コークスに対する鉱石原料の質量比(O/C比)を算出するO/C比算出ステップと、少なくとも予め設定された鉱石比と、前記O/C比算出ステップで算出された、前記各羽口領域におけるO/C比と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するステップと、を備えることを特徴とする上記(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の高炉の操業方法。
(6)前記微粉炭比算出ステップにおいて、全ての前記羽口領域に共通する目標還元材比から、前記コークス比算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を減じて、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出することを特徴とする上記(1)ないし(5)のいずれか1つに記載の高炉の操業方法。
(7)前記基準位置は、推定した融着帯の頂点から羽口高さまでの領域に設定されることを特徴とする上記(1)ないし(6)のいずれか1つに記載の高炉の操業方法。
(8)鉱石原料とコークスとを炉内に装入する高炉の操業方法であって、高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する堆積形状取得ステップと、前記堆積形状取得ステップで得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、一又は複数の羽口に対応した炉高方向視扇型の各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積を算出する体積算出ステップと、前記体積算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積と、コークス層及び鉱石層に含まれる各銘柄の嵩密度と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出する質量算出ステップと、前記質量算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量に基づき、前記各羽口領域における、コークスに対する鉱石原料の質量比(O/C比)を算出するO/C比算出ステップと、前記O/C比算出ステップで算出された、前記各羽口領域におけるO/C比を、羽口領域全体の平均O/C比または予め設定された設定O/C比で除すことにより、前記各羽口領域のO/C相対比率を求めるO/C相対比率算出ステップと、予め設定された微粉炭比に、前記O/C相対比率算出ステップで算出された、前記各羽口領域におけるO/C相対比率を乗じ、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出する微粉炭比算出ステップと、前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が、所望の基準位置まで降下したことを推定する降下推定ステップと、前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が前記基準位置まで降下したことを推定したときに、前記微粉炭比算出ステップで算出された、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比で、各羽口から高炉内に微粉炭を吹き込ませる微粉炭量制御ステップと、を備えることを特徴とする高炉の操業方法。
(9)鉱石原料とコークスとを炉内に装入する高炉に用いられる微粉炭吹込制御装置であって、高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する堆積形状取得部と、前記堆積形状取得部で得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、一又は複数の羽口に対応した炉高方向視扇型の各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するコークス比算出部と、前記コークス比算出部において算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比に基づき、前記各羽口領域における還元材比が等しくなるように、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出する微粉炭比算出部と、前記堆積形状取得部で堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が、所望の基準位置まで降下したことを推定する降下推定部と、前記堆積形状取得部で堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が前記基準位置まで降下したことを前記降下推定部が推定したときに、前記微粉炭比算出部で算出された、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比で、各羽口から高炉内に微粉炭を吹き込ませる微粉炭量制御部と、を備えることを特徴とする微粉炭吹込制御装置。
(10)コンピュータに、高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する堆積形状取得ステップと、前記堆積形状取得ステップで得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、一又は複数の羽口に対応した炉高方向視扇型の各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するコークス比算出ステップと、前記コークス比算出ステップにおいて算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比に基づき、前記各羽口領域における還元材比が等しくなるように、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出する微粉炭比算出ステップと、前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が、所望の基準位置まで降下したことを推定する降下推定ステップと、前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が前記基準位置まで降下したことを前記降下推定ステップが推定したときに、前記微粉炭比算出ステップで算出された、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比で、各羽口から高炉内に微粉炭を吹き込ませる微粉炭量制御ステップと、を実行させることを特徴とする微粉炭吹込制御プログラム。
本発明によれば、炉周方向において、各羽口領域の局所的な還元材比のばらつきを抑制することを指向することができる。そのため、炉周方向におけるコークス消費量が不均一となることを抑制することができ、ひいては高炉操業の安定性向上に寄与することができる。
本実施形態の適用対象とする高炉の概略構成図である。 本実施形態における微粉炭吹込制御装置の構成図である。 3次元プロフィールメータによって取得された、鉱石層及びコークス層の堆積形状である。 炉高方向視における羽口領域である。 図4に示す羽口領域の斜視図である。 図3に示す取得堆積形状Aについて、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比の算出結果である。 図6に示す、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比の算出結果に基づく、各羽口領域Qに吹き込む微粉炭比の算出結果である。 本実施形態における高炉操業方法のフローチャートを示す。
(第1実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態の適用対象とする高炉の概略構成図である。高炉1では、主原料として焼結鉱やペレットや塊鉱石などの鉱石原料が用いられ、還元材としてコークスや微粉炭が用いられる。また近年は、非焼成含炭塊成鉱を鉱石原料として、フェロコークスをコークスとして利用する技術が提案されており、本明細書において、鉱石原料は非焼成含炭塊成鉱を含み、コークスはフェロコークスを含む。鉱石原料とコークスは高炉1の炉頂部から交互に層状に投入される。これにより、高炉1の炉内には、塊状帯、鉱石原料が溶解して固体から液体に変わる融着帯、液体になった溶鉄や溶融スラグがコークス層を滴下する滴下帯などが形成される。なお、高炉は、ベル式高炉、或いはベルレス式高炉であってもよい。なお、鉱石層は鉱石原料以外にコークス(例えば小塊コークス、フェロコークス)や副原料を含んでもよく、コークス層もコークス以外の高炉原料を含んでもよい。
(高炉1の構成)
本実施形態における高炉1は、羽口2と、環状管3と、ブローパイプ4と、微粉炭吹き込み用ランス5と、出銑口6と、微粉炭吹込制御装置7と、を備える。羽口2は、高炉1の炉周方向に沿って、炉下部に複数設けられている。環状管3は高炉1の下部を包囲するように配設されている。ブローパイプ4は環状管3の周方向に間欠的に設けられるとともに、それぞれが異なる羽口2に接続されている。微粉炭吹き込み用ランス5は、各ブローパイプ4を挿通しており、各ブローパイプ4の内部には、微粉炭吹き込み用ランス5の先端部が延出している。出銑口6は、炉底にたまった溶銑を排出するために設けられている。上述の構成において、微粉炭吹き込み用ランス5は、ブローパイプ4の内部に微粉炭を供給する。供給する微粉炭量は、微粉炭吹込制御装置7によって制御される。微粉炭は、環状管3からブローパイプ4に送風された熱風と共に羽口2に向かって進み、羽口2から高炉1内に吹き込まれる。
(微粉炭吹込制御装置7の構成)
図2は、本実施形態における微粉炭吹込制御装置の構成図である。図2を参照して、微粉炭吹込装置7は、記憶部71と、制御部72と、を備える。記憶部71は、各銘柄の嵩密度を記憶する嵩密度DB711と、鉱石比を記憶する鉱石比DB712と、目標還元材比を記憶する目標還元材比DB713と、基準位置を記憶する基準位置DB714と、を備える。制御部72は、堆積形状取得部721と、コークス比算出部722と、微粉炭比算出部723と、降下推定部724と、微粉炭量制御部725と、を備える。
(堆積形状取得部721)
堆積形状取得部721は、高炉1に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する。1チャージとは、高炉原料の装入の繰り返しの単位をいい、複数回の装入ダンプ(所定重量の高炉原料をホッパから旋回シュート等に供給して高炉1に装入すること)からなる。
堆積形状の取得には、例えば3次元プロフィールメータが用いられる。3次元プロフィールメータは、炉周方向に所定角度間隔で炉径方向における鉱石層及びコークス層の堆積形状を取得する。図3に、3次元プロフィールメータによって取得された、鉱石層及びコークス層の堆積形状を模式的に示す。同図を参照して、本実施形態においては、コークス及び鉱石をそれぞれ1ダンプ装入した後の、コークス層及び鉱石層を1層ずつ対象として、炉周方向に沿って1°ごとに堆積形状Aを取得した。図3の装入物表面には、50mmごとに等高線を記載している。なお、本実施形態では、コークス及び鉱石原料をそれぞれ1ダンプ装入しているが、これに限られず、コークス及び鉱石原料の少なくとも一方を複数ダンプ装入してもよい。また、1チャージ分のみではなく、複数チャージ分について堆積形状を取得してもよい。
3次元プロフィールメータの測定間隔(炉周方向角度)は、適宜設定することができる。3次元プロフィールメータの測定間隔(炉周方向角度)が広い場合は、後述の2次元プロフィールメータを用いる場合と同様に、測定していない領域の堆積形状を補間してもよい。また、3次元プロフィールメータの測定データは炉周方向角度に取得されるものに限らず、例えば格子状の測定点について測定されてもよく、この場合は炉周方向角度の測定データに加工してから以降の工程に用いることができる。
装入物の堆積形状は、2次元プロフィールメータを用いて取得してもよい。2次元プロフィールメータの場合、一回の測定で特定の炉径方向における堆積形状が取得される。したがって、2次元プロフィールメータを用いる場合、複数の炉径方向について取得された堆積形状を用いて、測定していない領域の堆積形状を補間することにより、鉱石層及びコークス層の堆積形状を推定してもよい。
ここで、堆積形状の取得とは、プロフィールメータから生の測定データを受信することのみでなく、適宜生データを加工(例えば補間)して取得することも含む。
(コークス比算出部722)
堆積形状取得部721で得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状A(以下、取得堆積形状Aとも称す)に基づき、コークス比算出部722において、一又は複数の羽口2に対応した各羽口領域に含まれるコークスのコークス比(溶銑1tを製造するのに必要なコークスの質量)を算出する。ここで、「羽口領域」とは、「取得堆積形状を炉高方向に見た場合に、炉周方向において、羽口位置に対応する所定角度を有する領域」を指す。一の羽口2に対応させて羽口領域を設定する場合(後述する図4参照)、例えば、炉周方向において隣接する羽口2の中間を境界として各羽口領域を設定することができる。また例えば、炉周方向において隣接する羽口2の各軸線を境界として各羽口領域を設定するなど、炉周方向に所定角度ずつの繰り返し単位として任意の各羽口領域を設定することができる。
複数の羽口2に対応させて羽口領域を設定する場合、例えば、複数の羽口2を1グループとし、炉周方向において隣接するグループの中間を境界として各羽口領域を設定することができる。複数の羽口2を1グループとして羽口領域を設定する場合、全羽口を少なくとも3グループ以上に分割することが好ましく、すなわち、炉高方向視扇型である羽口領域の中心角は、120°以下であることが好ましい。ここで、「炉高方向視扇型」とは、「炉高方向視において、炉内を炉中心から炉壁に向かって放射状に延びる複数の境界線によって区分けした形状」を意味する。
また、「各羽口領域に含まれるコークス」とは、各羽口領域のコークス層に含まれるコークスのほか、羽口領域の鉱石層に含まれるコークス(小塊コークス等)も含むものとする。さらにまた、各羽口領域に非焼成含炭塊成鉱やフェロコークスが含まれる場合は、それらに含まれるコークスも、「各羽口領域に含まれるコークス」に含むことができる。このとき、以下のコークス比の算出においては、非焼成含炭塊成鉱及び/又はフェロコークスの質量全体をコークスとして考慮してもよく、非焼成含炭塊成鉱及び/又はフェロコークス中のコークス(カーボン)の質量に換算してから考慮してもよい。
羽口領域Qは、例えば、図4に示すように、炉高方向視において、360°/羽口数(本実施形態では羽口数=28)を中心角度α(所定角度)とする扇型形状であって、羽口2の軸線Lに対して線対称に形成することができる。すなわち、図4における羽口領域Qは、炉高方向視において、各羽口2(羽口位置)が、各羽口領域の弧部の中央に位置するように設定されている。図5は、図4に示す羽口領域の斜視図である。
(各羽口領域に含まれるコークスのコークス比の算出手順)
コークス比算出部722における、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比の算出は、例えば、以下の手順で行われる。
(a) 取得堆積形状Aに基づき、羽口領域Qごとに、該羽口領域Qに含まれるコークス層及び鉱石層の体積の算出を行う。
(b) (a)で得られた、各羽口領域Qに含まれるコークス層及び鉱石層の体積と、コークス層及び鉱石層に含まれる各原料の銘柄の嵩密度と、を用いて、各羽口領域Qに含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出する。
(c) (b)で得られた、各羽口領域Qに含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量に基づき、各羽口領域Qにおける、コークスに対する鉱石原料の質量比(O/C比)を算出する。
(d) 予め設定された鉱石比(溶銑1tを製造するのに必要な鉱石原料の質量)を、(c)で算出された、各羽口領域QにおけるO/C比で除し、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比を算出する。なお、鉱石比は、鉱石比DB712から読みだされる設定値であり、高炉1に堆積している鉱石層が均一な分布を有しているものとして設定してもよいが、これに限るものではなく、高炉1に堆積している鉱石層が炉周方向に不均一な分布を有しているとして各羽口領域Qで異なる値に設定してもよい。
上記(b)について、より詳細に説明する。嵩密度DB711から、コークス層及び鉱石層に含まれる各銘柄の嵩密度を読み出し、上記(a)で得られた、各羽口領域Qに含まれるコークス層及び鉱石層の体積に乗じることにより、各羽口領域Qに含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出する。「各羽口領域に含まれる鉱石原料」は、各羽口領域の鉱石層に含まれる鉱石原料のほか、各羽口領域のコークス層に含まれる鉱石原料も含む。上述の通り、各羽口領域Qに含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量の算出にあっては、各羽口領域Qに非焼成含炭塊成鉱やフェロコークスが含まれる場合は、それらに含まれるコークス(カーボン)分や鉱石(Fe)分を合算してもよい。
例えば、鉱石層が小塊コークスを含む場合、(a)で得られた羽口領域Qの鉱石層の体積に「鉱石原料と小塊コークスの混合原料の嵩密度」を乗じて鉱石層の質量を求め、該質量から小塊コークスの質量を減じることにより、羽口領域Qに含まれる鉱石原料の質量を算出することができる。この減算に用いる小塊コークスの質量は、単純に小塊コークスの装入量を羽口領域Qの総数で除して、羽口領域Qあたりの装入量としたものを用いてもよく、炉周方向での不均一分布を模擬して各羽口領域Qで異なる値に設定してもよい。
また、この小塊コークスの質量を、(a)で得られた羽口領域Qのコークス層の体積に「コークスの嵩密度」を乗じて算出された質量(すなわち、羽口領域Qのコークス層に含まれるコークスの質量)に加算することにより、羽口領域Qに含まれるコークスの質量を算出することができる。
また、鉱石層が副原料を含む場合、(a)で得られた羽口領域Qの鉱石層の体積に「鉱石原料と副原料の混合原料の嵩密度」を乗じて鉱石層の質量を求め、該質量から副原料の質量を減じることにより、羽口領域Qに含まれる鉱石原料の質量を算出することができる。この減算に用いる副原料の質量は、単純に副原料の装入量を羽口領域Qの総数で除して、羽口領域Qあたりの装入量としたものを用いてもよく、炉周方向での不均一分布を模擬して各羽口領域Qで異なる値に設定してもよい。
すなわち、鉱石層に含まれる含炭塊成鉱、コークス(小塊コークス、フェロコークス等)、副原料などは、炉周方向に均一に装入されるものと仮定して計算してもよく、偏析等による装入量の時間変化を考慮して炉周方向に重みづけをして計算してもよい。
また、嵩密度として、上述のような混合原料の嵩密度を用いず、主原料(焼結鉱、塊コークス)の単味の嵩密度を用いてもよい。例えば小塊コークスが鉱石層に含まれている場合、(b)において、小塊コークスを考慮せずに、各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出し、(d)において小塊コークスのコークス比を加えることによって、各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出することができる。この場合、(b)において算出される「各羽口領域に含まれるコークスの質量」は、「各羽口領域のコークス層におけるコークスの質量」となる。
各銘柄の嵩密度は、予め測定された値を用いる。嵩密度とは、ある高炉原料が占める単位嵩体積当たりの質量である。嵩密度の測定方法は、特に限定しないが、例えばJIS R 1628-1997に規定されている、ファインセラミックス粉末の嵩密度測定方法(定容積測定法の初期嵩密度)に準じて測定することができる。すなわち、測定容器の質量を量った後、測定容器に高炉原料を入れて測定容器ごと質量を量り、測定容器の質量を差し引いて高炉原料の質量を計算し、該高炉原料の質量を測定容器の容積で除することによって測定できる。この場合、測定容器としては、ドラムが好適に用いられ、例えば、直径(内径)0.56m、高さ0.89m、容積0.22m、質量20kgのドラムを用いることができる。
なお、取得堆積形状Aに基づく体積の算出精度や、設定された嵩密度の良否によっては、例えば、各羽口領域Qについて算出された鉱石原料の質量の合計値が、把握している(操業条件としての)装入質量と一致しない場合がある。鉱石原料またはコークスについて、各羽口領域Qについて算出された質量の合計値と操業条件としての装入量との乖離がある場合は、適宜補正処理を行ってもよい。
ここで、図3に示す取得堆積形状Aについて、コークス比算出部722において、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比を以下のように算出した。各羽口領域Qは、炉高方向視において、360°/羽口数(羽口数=28)の中心角度を有し、羽口の軸線に対して線対称に形成されている扇型形状に設定した。
コークス比算出部722では、(a)~(d)の手順によって、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比を算出した。鉱石の嵩密度を1.7[t/m]、コークスの嵩密度を0.5[t/m]、鉱石比を1.6とした。鉱石層には小塊コークスが30[kg/tp]混合されており、(b)において、小塊コークスを考慮せずに、各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出し、(d)において小塊コークスのコークス比(30[kg/tp])を加えることによって、各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出した。
算出結果を、図6に示す。(b)にて算出された、各羽口領域Qに含まれる鉱石原料の質量[t]及びコークスの質量[t]と、(c)にて算出された、各羽口領域QにおけるO/C比[-]と、(d)にて算出された、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比(CR[kg/tp])を表1に示す。
(微粉炭比算出部723)
コークス比算出部722において算出された、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比に基づき、微粉炭比算出部723において、各羽口領域Qに吹き込む微粉炭比(溶銑1トン当たりの微粉炭の吹き込み量)を算出する。各羽口領域Qに吹き込む微粉炭比は、各羽口領域Qにおける還元材比が等しくなるように算出される。本実施形態においては、目標還元材比DB713から、予め設定された目標還元材比を読み出し、この目標還元材比から、コークス比算出部722において算出された、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比を減ずることにより、各羽口領域Qに吹き込まれる微粉炭比を算出する。目標還元材比は、全ての羽口領域Qにおいて共通した値であり、高炉操業の実績等を考慮して適宜設定することができるが、例えば500[kg/tp]に設定することができる。なお、各羽口領域Qに吹き込む微粉炭比を算出する際は、各羽口領域Qにおける還元材比が厳密に等しくなる場合のみに限らず、目標還元材比と±10[kg/tp]程度の誤差を許容しても良く、すなわち、最も還元材比が高い羽口領域Qと最も還元材比が低い羽口領域Qとで、20[kg/tp]程度の差があってもよい。各羽口領域Qにおける還元材比と目標還元材比との誤差は好ましくは±5[kg/tp]以下であり、最も還元材比が高い羽口領域Qと最も還元材比が低い羽口領域Qとの差は10[kg/tp]以下が好ましい。
還元材比は、コークス比と微粉炭比との和で表される。そのため、目標とする還元材比を予め設定し、この目標還元材比から、算出された、各羽口領域におけるコークス比を減ずることにより、還元材比を目標値とするために必要な微粉炭比を算出することができる。
ここで、本明細書において「還元材比」とは、コークス比と微粉炭比とを単純に加算した合計値としての還元材比に限らず、当該合計値を適宜補正した補正還元材比であってもよい(例えば、特開2019-127628号公報参照)。例えば、羽口から吹き込む熱風の送風温度や送風湿分を用いて還元材比を補正することができ、具体的には、送風温度や送風湿分に所定の係数を乗じたものを上記合計値から足し引きすることで補正することができる。本実施形態における還元材比は、コークス比と微粉炭比とを単純に加算した合計値である。
図6に示す、各羽口領域Qに含まれるコークスのコークス比の算出結果に基づき、微粉炭比算出部723において算出された、各羽口領域Qに吹き込む微粉炭比(PCR)[kg/tp]を図7及び表2に示す。なお、各羽口領域における目標還元材比は500[kg/tp]に設定した。
(降下推定部724)
降下推定部724は、基準位置DB714から読みだした基準位置に基づき、堆積形状取得部721で堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層(以下、取得対象堆積層と称す)が基準位置まで降下したことを推定する。「基準位置」とは、「炉高方向において、羽口から吹き込まれる微粉炭が羽口領域に十分に到達し得る位置」であり、好ましくは羽口前である。具体的には、融着帯の頂点から羽口高さまでの領域に設定され、融着帯位置は従来公知の方法により推定できる。
降下速度は、3次元プロフィールメータを用いて装入物の表面を所定周期(例えば、10秒間隔)で計測することにより算出することができる。そして、この降下速度を積算することにより、装入物が基準位置に到達したか否かを判別することができる。ただし、推定方法は、3次元プロフィールメータに限るものではなく、機械式サウンジング装置、マイクロ波距離計等を用いることもできる。
(微粉炭量制御部725)
微粉炭量制御部725は、取得対象堆積層が前記基準位置まで降下したことを降下推定部724が推定したとき、微粉炭比算出部723で算出された、各羽口領域Qに吹き込まれる微粉炭比で、各羽口2から高炉1内に微粉炭を吹き込ませる。
このとき、微粉炭量制御部725は、微粉炭比算出部723で算出された微粉炭比を用いて時間当たりの吹込み量(例えばt/h)に変換してから出力することができる。この変換は、各羽口領域Qに吹き込まれる微粉炭比[kg/tp]×各羽口領域Qに含まれる鉱石原料の質量[kg/ch]÷鉱石比[kg/tp]÷各羽口領域Qが基準位置を通過する時間[h/ch]として算出することができる。
(高炉操業方法のフロー)
図8に、本実施形態における高炉操業方法のフローチャートを示す。図2を参照して、まず、堆積形状取得部721は、高炉1に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する(S110)。
コークス比算出部722は、S110で得られた取得堆積形状Aに基づき、羽口領域Qごとに、該羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積の算出を行う(S120)。
コークス比算出部722は、S120で得られた、各羽口領域Qのコークス層及び鉱石層の体積と、嵩密度DB711から読みだされた、コークス層及び鉱石層に含まれる各銘柄の嵩密度と、を用いて、各羽口領域Qに含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出する(S130)。
コークス比算出部722は、S130で算出された、各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量に基づき、各羽口領域におけるO/C比を算出する(S140)。
コークス比算出部722は、鉱石比DB712から読みだした鉱石比を、S140で算出された、各羽口領域におけるO/C比で除し、その算出結果に基づき、各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出する(S150)。
S150において算出された、各羽口領域に含まれるコークスのコークス比に基づき、微粉炭比算出部723において、各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出する(S160)。各羽口領域に吹き込む微粉炭比は、各羽口領域における還元材比が等しくなるように算出される。
降下推定部724は、取得対象堆積層が基準位置まで降下したことを推定する(S170)。
微粉炭量制御部725は、取得対象堆積層が前記基準位置まで降下したことを降下推定部724が推定したときに(S170)、微粉炭比算出部723で算出された、各羽口領域に吹き込まれる微粉炭比(S160)で、羽口から高炉内に微粉炭を吹き込ませる。(S180)。
(変形例)
以上、第1の実施形態では、取得堆積形状から各羽口領域のコークス比を算出し、各羽口領域における還元材比が等しくなるように、目標還元材比からコークス比を減じて微粉炭比を算出したが、各羽口領域に吹き込まれる微粉炭比の算出方法としては、次のような変形例が考えられる。
すなわち、前述の(a)~(c)と同様の手順により、取得堆積形状から各羽口領域Qにおける、コークスに対する鉱石原料の質量比(O/C比)を算出する。各羽口領域のO/C比を羽口領域全体の平均O/C比(または予め設定された設定O/C比)で除すことにより、各羽口領域のO/C相対比率(相対O/C)を求めることができる。ここで、「羽口領域全体の平均O/C比」の算出方法は特に限定しないが、例えば、各羽口領域のO/C比を相加平均した算出値や、中央値を用いることができる。「設定O/C比」は、例えば、操業実績から求めることができる。
このとき、ある羽口領域Qでは相対O/C=1.1となったり、別のある羽口領域Qでは相対O/C=0.9となったりするため、相対O/Cの高い羽口領域Qには微粉炭比を増やし、相対O/Cの低い羽口領域Qには微粉炭比を減らすことが望まれる。そこで、予め設定された微粉炭比(溶銑1tを製造するのに必要な微粉炭の質量)に、各羽口領域Qにおける相対O/Cを乗じることにより、各羽口領域の還元材比のばらつきを抑制することができる。
以上の通り、予め設定された微粉炭比に各羽口領域QにおけるO/C相対比率を乗じることで各羽口領域Qに吹き込む微粉炭比を算出することができ、取得対象堆積層が所望の基準位置まで降下したと推定されたとき、当該微粉炭比で各羽口から高炉内に微粉炭を吹き込むことができる。
上述の微粉炭吹込制御装置7を構成する各機能は、プログラムによって実現可能であり、各機能を実現するために予め用意されたコンピュータプログラムが補助記憶装置に格納され、CPU等の制御部が補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置に読み出し、主記憶装置に読み出された該プログラムを制御部が実行することで、各部の機能を動作させることができる。
また、上記プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された状態で、コンピュータ(例えば、サーバ)に提供することも可能である。コンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD-ROM等の光ディスク、DVD-ROM等の相変化型光ディスク、MO(Magnet Optical)やMD(Mini Disk)などの光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクやリムーバブルハードディスクなどの磁気ディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、SDメモリカード、メモリスティック等のメモリカードが挙げられる。また、本発明の目的のために特別に設計されて構成された集積回路(ICチップ等)等のハードウェア装置も記録媒体として含まれる。
1:高炉 2:羽口 7:微粉炭吹込制御装置 721:堆積形状取得部 722:コークス比算出部 723:微粉炭比算出部 724:降下推定部 725:微粉炭量制御部

Claims (9)

  1. 鉱石原料とコークスとを炉内に装入する高炉の操業方法であって、
    高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する堆積形状取得ステップと、
    前記堆積形状取得ステップで得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、一又は複数の羽口に対応した炉高方向視扇型の各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するコークス比算出ステップと、
    前記コークス比算出ステップにおいて算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比に基づき、前記各羽口領域における還元材比が等しくなるように、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出する微粉炭比算出ステップと、
    前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が、所望の基準位置まで降下したことを推定する降下推定ステップと、
    前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が前記基準位置まで降下したことを推定したときに、前記微粉炭比算出ステップで算出された、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比で、各羽口から高炉内に微粉炭を吹き込ませる微粉炭量制御ステップと、
    を備え
    前記コークス比算出ステップは、
    前記堆積形状取得ステップで得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積を算出する体積算出ステップと、
    前記体積算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積と、コークス層及び鉱石層に含まれる各銘柄の嵩密度と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出する質量算出ステップと、
    前記質量算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量に基づき、前記各羽口領域における、コークスに対する鉱石原料の質量比(O/C比)を算出するO/C比算出ステップと、
    少なくとも予め設定された鉱石比と、前記O/C比算出ステップで算出された、前記各羽口領域におけるO/C比と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するステップと、
    を備えることを特徴とする高炉の操業方法。
  2. 前記堆積形状取得ステップにおいて、2次元プロフィールメータを用いて複数の炉径方向について堆積形状を測定するとともに、この測定した堆積形状を用いて測定していない炉径方向の堆積形状を補間することにより、高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を取得することを特徴とする請求項1に記載の高炉の操業方法。
  3. 前記堆積形状取得ステップにおいて、高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、3次元プロフィールメータを用いて取得することを特徴とする請求項1に記載の高炉の操業方法。
  4. 前記各羽口領域は、
    炉高方向視において、360°/羽口数を中心角度とする扇型形状であって、羽口の軸線に対して線対称に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の高炉の操業方法。
  5. 前記微粉炭比算出ステップにおいて、全ての前記羽口領域に共通する目標還元材比から、前記コークス比算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を減じて、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の高炉の操業方法。
  6. 前記基準位置は、推定した融着帯の頂点から羽口高さまでの領域に設定されることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の高炉の操業方法。
  7. 鉱石原料とコークスとを炉内に装入する高炉の操業方法であって、
    高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する堆積形状取得ステップと、
    前記堆積形状取得ステップで得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、一又は複数の羽口に対応した炉高方向視扇型の各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積を算出する体積算出ステップと、
    前記体積算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積と、コークス層及び鉱石層に含まれる各銘柄の嵩密度と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出する質量算出ステップと、
    前記質量算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量に基づき、前記各羽口領域における、コークスに対する鉱石原料の質量比(O/C比)を算出するO/C比算出ステップと、
    前記O/C比算出ステップで算出された、前記各羽口領域におけるO/C比を、羽口領域全体の平均O/C比または予め設定された設定O/C比で除すことにより、前記各羽口領域のO/C相対比率を求めるO/C相対比率算出ステップと、
    予め設定された微粉炭比に、前記O/C相対比率算出ステップで算出された、前記各羽口領域におけるO/C相対比率を乗じ、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出する微粉炭比算出ステップと、
    前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が、所望の基準位置まで降下したことを推定する降下推定ステップと、
    前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が前記基準位置まで降下したことを推定したときに、前記微粉炭比算出ステップで算出された、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比で、各羽口から高炉内に微粉炭を吹き込ませる微粉炭量制御ステップと、
    を備えることを特徴とする高炉の操業方法。
  8. 鉱石原料とコークスとを炉内に装入する高炉に用いられる微粉炭吹込制御装置であって、
    高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する堆積形状取得部と、
    前記堆積形状取得部で得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、一又は複数の羽口に対応した炉高方向視扇型の各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するコークス比算出部と、
    前記コークス比算出部において算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比に基づき、前記各羽口領域における還元材比が等しくなるように、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出する微粉炭比算出部と、
    前記堆積形状取得部で堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が、所望の基準位置まで降下したことを推定する降下推定部と、
    前記堆積形状取得部で堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が前記基準位置まで降下したことを前記降下推定部が推定したときに、前記微粉炭比算出部で算出された、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比で、各羽口から高炉内に微粉炭を吹き込ませる微粉炭量制御部と、
    を備え
    前記コークス比算出部は、
    前記堆積形状取得部で得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積を算出する体積算出ステップと、
    前記体積算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積と、コークス層及び鉱石層に含まれる各銘柄の嵩密度と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出する質量算出ステップと、
    前記質量算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量に基づき、前記各羽口領域における、コークスに対する鉱石原料の質量比(O/C比)を算出するO/C比算出ステップと、
    少なくとも予め設定された鉱石比と、前記O/C比算出ステップで算出された、前記各羽口領域におけるO/C比と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するステップと、
    を実行することを特徴とする微粉炭吹込制御装置。
  9. コンピュータに、
    高炉に堆積した鉱石層及びコークス層の堆積形状を、炉周方向全体にわたって少なくとも1チャージ分について取得する堆積形状取得ステップと、
    前記堆積形状取得ステップで得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、一又は複数の羽口に対応した炉高方向視扇型の各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するコークス比算出ステップと、
    前記コークス比算出ステップにおいて算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比に基づき、前記各羽口領域における還元材比が等しくなるように、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比を算出する微粉炭比算出ステップと、
    前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が、所望の基準位置まで降下したことを推定する降下推定ステップと、
    前記堆積形状取得ステップで堆積形状を取得された鉱石層及びコークス層が前記基準位置まで降下したことを前記降下推定ステップが推定したときに、前記微粉炭比算出ステップで算出された、前記各羽口領域に吹き込む微粉炭比で、各羽口から高炉内に微粉炭を吹き込ませる微粉炭量制御ステップと、
    を実行させ
    前記コークス比算出ステップは、
    前記堆積形状取得ステップで得られたコークス層及び鉱石層の堆積形状に基づき、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積を算出する体積算出ステップと、
    前記体積算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークス層及び鉱石層の体積と、コークス層及び鉱石層に含まれる各銘柄の嵩密度と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量を算出する質量算出ステップと、
    前記質量算出ステップで算出された、前記各羽口領域に含まれるコークスの質量及び鉱石原料の質量に基づき、前記各羽口領域における、コークスに対する鉱石原料の質量比(O/C比)を算出するO/C比算出ステップと、
    少なくとも予め設定された鉱石比と、前記O/C比算出ステップで算出された、前記各羽口領域におけるO/C比と、を用いて、前記各羽口領域に含まれるコークスのコークス比を算出するステップと、
    を備えることを特徴とする微粉炭吹込制御プログラム。
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