JP6198649B2 - 高炉の原料装入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉(竪型冶金炉)にコークス等の原料を装入する高炉の原料装入方法に関する。
従来から、高炉(竪型冶金炉)では、その上部からペレット、焼結鉱、塊鉱石、コークス、石灰石などの原料と還元材とを層状に装入し、下部から熱風を吹込んで、鉄鉱石の還元、溶解等の一連の反応を行わせ、銑鉄を製造している。高炉における低還元材比、高生産性を実現する技術として特許文献1に示されているものがある。
特許文献1は、高炉において、ガス利用率の低下、炉内圧損の増大、シャフト部でのガス温度の上昇をともに抑制することにより、さらに長期安定操業を確保しつつ、低還元材比、高生産性を実現することを目的としたものである。この特許文献1では、微粉炭比120kg/t−pig以上で操業を行う高炉操業方法において、塊コークスの平均粒径の0.45倍以下で、かつ5mm以上の平均粒径を有する小粒コークスを鉱石類に予め混合している。
さて、コークスの粒径が開示されている特許文献として、特許文献2及び3に示すものがある。
特許文献2は、垂直2段型のベルレス高炉の中心部に装入するコークスの粒径を高精度に制御することを目的としたものである。この特許文献2では、垂直2段型のベルレス高炉において、コークスを大塊(通常塊の+10mm)・通常塊(45mm〜55mm)・中塊(15mm〜25mm)の3種類に分けて、焼結鉱については、通常塊(10mm〜20mm)・小塊(1mm〜3mm)に分けて、装入することが示されている。
特許文献3は、微粉炭吹込み比が180kg/t−溶銑程度以上というような高微粉炭吹き込みにおける高炉操業において、小塊コークスによる鉱石還元反応を十分に促進することを目的としている。この特許文献3では、1C及び2Cがコークス粒度+30〜−50mmの塊コークスであること、コークス粒度+7〜−30mmの小塊コークスを所定割合混合した鉱石からなる1O、2O及び3Oを排出することが示されてる。
特開2007−270203号公報 特開平08−073908号公報 特開2002−256311号公報
上述した特許文献1には、塊コークスの平均粒径の0.45倍以下で、かつ5mm以上の平均粒径を有する小粒コークスを鉱石類に予め混合し操業することが開示されているが、この原料装入方式はベルレス式であって、装入形態が異なるベルアーマ式に適用したとしても、低還元材比かつ低コークス比で安定的に操業することは難しいのが実情である。また。特許文献1のコークスでは、融着帯までに消費されてしまい、融着帯の圧損は低減することが難しく、この点からも安定的に操業することは難しい。
また、特許文献2では、コークスの粒度が開示されているものの、原料装入方式はベルレス式であって、装入形態が異なるベルアーマ式に適用したとしても、低還元材比かつ低コークス比で安定的に操業することは難しいのが実情である。
一方、特許文献3では、原料装入方式がベルアーマ式であって、コークスの粒度が開示されている。しかしながら、補助燃料を多量に用いる操業(高PC比操業)下では、特に、中心流を維持することできず、低還元材比かつ低コークス比で安定的に操業することが困難である。
そこで、本発明は上記問題点を鑑み、原料装入がベルアーマー式の高炉で操業を行うに際して、補助燃料多量吹き込み操業であっても、低還元材比かつ低コークス比で安定的に
操業を行うことができる高炉の原料装入方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る高炉の原料装入方法は、ベルアーマー式で層状装入コークス及び混合コークスを装入すると共に、前記ベルアーマー式とは別に炉中心部に中心装入コークスを装入し、さらに、羽口から150kg/tp以上の補助燃料を吹き込んで高炉の操業を行うに際し、前記中心装入コークスは粒度分布の最小値が40mmであり最大値が90mmであって、前記層状装入コークスは粒度分布の最小値が30mmであり最大値が100mmであって、前記混合コークスは粒度分布の最小値が30mmであり最大値が80mmであって、前記中心装入コークスの粒径及び層状装入コークスの粒径は、「層状装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径上限<層状装入コークスの粒径上限」の関係を満たし、層状装入コークスのコークス量CA(kg/tp)、前記混合コークスのコークス量CB(kg/tp)、中心装入コークスのコークス量CC(kg/tp)としたとき、CC/(CA+CB+CC)=0.06〜0.13、CB/CA=0.13〜0.35を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、原料装入がベルアーマー式の高炉で操業を行うに際して、補助燃料多量吹き込み操業下で炉内通気性を改善して安定操業を行うことができる。さらに、熱余裕もでき、結果として、低還元材比の操業が行えると共に低コークス比の操業を行うことができる。
ベルアーマー式の原料装入装置の概略図である。 CC/(CA+CB+CC)及び通気性のイメージ図である。 CC/(CA+CB+CC)及び還元効率のイメージ図である。 CB/CA及び通気性のイメージ図である。 CB/CA及び還元効率のイメージ図である。 実施例及び比較例におけるコークス比と降下指数との関係図である。 実施例及び比較例における還元材比と降下指数との関係図である。
以下、本発明に係る高炉の原料装入方法の実施の形態を図を基に説明する。
高炉(竪型冶金炉)では、その上部からペレット、焼結鉱、塊鉱石、コークス、石灰石などの原料と還元材とを層状に装入し、下部から熱風を吹込んで、鉄鉱石の還元、溶解等の一連の反応を行わせ、銑鉄を製造している。
近年、コークス(石炭)の品質が劣化すると共に、価格も高騰してきている。このようなことから、高品質なコークスの比率を下げ、一方で、微粉炭(PCという)等の補助燃料を多量に用いる操業(高PC比操業)の開発が進められている。また、COの削減の観点からも、高PC比操業の開発が進められている。
高PC比操業、即ち、低コークス比操業を行うと、炉内ガス量増加とスペーサーコークス量低下により、炉内通気性が低下し、操業が不安定化する虞がある。また、低還元材比操業時には、熱不足による冷え込み、操業不安定化の虞がある。
本発明では、微粉炭などの補助燃料を多量に用いる高PC比操業であっても、後述するように、高炉への原料の装入に関して規定することにより、炉内通気性を改善し、安定操業ができ、熱余裕を持つことができることを可能としている。
以下、本発明、即ち、高炉の原料装入方法について説明する。
まず、本発明のPC比操業では、150kg/tp以上の補助燃料(微粉炭、PC)を羽口から吹き込むことを前提としている。微粉炭の吹き込み量の国内平均は、現在、120〜130kg/tpであり、この操業では、微粉炭の吹き込み量は国内平均以上である。なお、「kg/tp」とは、銑鉄1トン当たりの微粉炭の吹き込み質量のことである。
さて、高炉への原料装入方式は、大別すると、「講座・現代の金属学 精練編 第1巻
鉄鋼精錬、社団法人日本金属学会、(1979)、p120」に示されているように、ベルアーマー式と、ベルレス式(旋回シュート式)との2種類がある。本発明では、原料
装入方式として、ベルアーマ式を採用している。
図1は、ベルアーマー式の原料装入装置の概略図である。
図1に示すように、原料装入装置は、高炉(炉体)上部に位置し且つ上下動可能なベル2と、原料を反発して炉内へ装入するアーマー(反発板)3と、ベルカップに向けて原料を供給する供給装置(図示省略)と、中心装入シュート4とを備えている。中心装入シュート4は、先端部が炉中心部に向けられていて、「R&D 神戸製鋼技報,Vol.55,No.2,(2005),p9〜17」に示されているように、炉中心部に向けて原料を供給することができる。
この原料装入装置によれば、供給装置から所定の原料をベルカップに供給して、ベル2を下降させると、ベルカップから原料が排出され、当該ベルカップから排出された原料は、アーマー3で反発されて炉内へ装入される。このように、ベル2によって装入された原料は落下位置から炉内側へ流れ込みながら堆積する。大きな原料ほど落下位置から遠くへ転動し堆積する(粒度偏析する)。なお、落下位置はアーマー3の押し出し量で調整することが可能である。
さらに詳しくは、原料装入装置では、ベル2を用いて、ペレット、焼結鉱、塊鉱石などの鉱石と、コークスとを交互に層状に装入する。例えば、図1に示すように、1回目のコークス装入によって炉内にコークス層C1が形成されるようにベル2にてコークスを装入すると共に、2回目のコークス装入によって炉内にコークス層C2が形成されるようにベル2にてコークスを装入する。また、1回目の鉱石装入によって炉内に鉱石層(混合層)O1が形成されるようにベル2にて鉱石及びコークスを装入すると共に、2回目の鉱石装入によって炉内に鉱石層(混合層)O2が形成されるようにベル2にて鉱石及びコークスを装入する。上述したように、鉱石を炉体内に装入するに際しては、鉱石とコークスとを混合して装入する混合装入を実施している。
また、2回目のコークス装入後であって1回目の鉱石装入前(コークス層C2を形成後であって混合層O1の形成前)に、中心装入シュート4を用いて、炉中心部に向けてコークスを装入する。さらに、1回目の鉱石装入後であって2回目の鉱石装入前(混合層O1の形成後であって混合層O2形成前)に、中心装入シュート4を用いて、炉中心部に向けてコークスを装入する。
以下、説明の便宜上、鉱石にコークスを混合して形成した層のことを混合層といい、この混合層を構成するコークスのことを「混合コークス」という。また、コークス層C1やコークス層C2を構成するコークスのことを「層状装入コークス」という。中心装入シュート4を用いて炉中心部に向けて装入されたコークスのことを「中心装入コークス」という。
本発明では、炉内に装入する中心装入コークス、層状装入コークス、混合コークスの粒径のうち、中心装入コークスの粒径は40〜90mmの範囲(下限値40mm、上限値90mm)としている。
詳しくは、炉内に装入前のコークスを篩に掛けて、粒径が40〜90mmであるコークスを用意し、当該コークスを炉中心部に向けて装入するコークス(中心装入コークス)とする。中心装入コークスの粒径を、40〜90mmの範囲内にすることによって、中心コークス層の空隙率が向上し、中心流が強化する。その結果、逆V型の融着帯が形成でき、圧損を低下すると共に、熱損失も低下させることができる。特に、通気性の向上には、中心装入コークスの平均粒径の大きくするのではなく、粒径の小さいものを低減(粉低減、アンダーカット)する一方で、ある程度、粒径が大きな大塊を用い、さらに、粒度分布幅を狭くすることが効果的であり、上述したように、中心装入コークスの粒径を40〜90mmにすることによって、通気性等を向上させることができる。
なお、例えば、室炉式コークス炉で乾留されたコークスは、大小の亀裂を多数有していて、不定形状を呈している。コークスはコークス炉から押し出された後に輸送工程を経ていく途中で落下衝撃等で破壊され、その結果として決まる粒度分布は概ね正規分布となることが知られている。本発明では、コークスを装入する直前、即ち、コークスの製造及び輸送後であって、供給装置に装入されたときの粒径について規定している。
また、層状装入コークスの粒径は30〜100mmの範囲(下限値30mm、上限値100mm)としている。
詳しくは、炉内に装入前のコークスを篩に掛けて、粒径が30〜100mmであるコークスを用意し、当該コークスを、コークス層C1、C2を形成するためにベル2にて装入するコークス(層状装入コークス)とする。層状装入コークスに関しては、アンダーカットして、粒径の小さいものを低減することにより、コークス層C1、C2における通気性を確保することができる。また、層状装入コークスはベルアーマー式で装入しているため、装入された層状装入コークスのうち、粒径の大きいもの(粒径が上限値に近いもの)は、中心近傍へ流れ込み易くなり、中心流を確保することができ、粒径の小さいものは周辺部に偏析して、周辺流を抑制して熱損失を低減させることができる。
つまり、層状装入コークスの粒径を30〜100mmとして、当該層状装入コークスをベルアーマー式で装入することにより、粒径が大きな層状装入コークスは中心部側に堆積して、粒径が小さな層状装入コークスは周辺部に堆積させることができる。
また、混合コークスの粒径は30〜80mmの範囲(下限値30mm、上限値80mm)としている。
鉱石にコークスを混合して装入する混合装入を行うと、融着層の圧損を低減し、還元効率(COガス利用率:ηCO)を向上させることが期待することができる。ここで、混合コークスの粒径が小さいと、「C+CO=2CO」の反応速度が早く、還元効率が向上する。ただし、混合コークスの粒径が小さすぎると、装入時に流動化したり、融着帯までに消費が完了してしまうことがある。一方、混合コークスの粒径が大きいと、鉱石が融着した時も当該混合コークスで収縮が抑制されて混合コークスの周りにガスが流れる骨材効果によって、融着帯(融着層)の通気性が改善して、圧損を低減することができる。ただし、混合コークスの粒径が大きすぎると、「C+CO=2CO」の反応に消費できずに滴下帯の通気を悪化する虞がある。このようなことから、混合コークスは、大き過ぎず小さ過ぎないのがよく、上述したように、粒径は、30〜80mmとしている。
以上、中心装入コークスの粒径は40〜90mm、層状装入コークスの粒径は30〜100mm、混合コークスの粒径は30〜80mmであることが必要である。
これに加え、実際に装入した中心装入コークスの粒径と、実際に装入した層状装入コークスの粒径は、「層状装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径上限<層状装入コークスの粒径上限」の関係を満たすこととしている。
即ち、層状装入コークスの粒径の下限値は、中心装入コークスの粒径の下限値よりも小さくし、中心装入コークスの粒径の上限値は、層状装入コークスの粒径の上限値よりも小さくしている。
層状装入コークスの粒径の下限値が中心装入コークスの粒径の下限値よりも大きい場合(層状装入コークスの粒径下限>中心装入コークスの粒径下限の場合)は、層状装入コークス中の小塊が少なく、周辺への偏析が不十分となり、周辺流を抑制することができず、熱損失増加や圧損増加の問題が生じる虞がある。
中心装入コークスの粒径の上限値が層状装入コークスの粒径の上限値よりも大きい場合(中心装入コークスの粒径上限>層状装入コークスの粒径上限の場合)は、層状装入コークス中の大塊が少なく、層状装入コークスによる中心近傍への偏析が不十分となり、十分な中心流が得られない。
つまり、「層状装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径上限<層状装入コークスの粒径上限」の関係を満たすことにより、中心コークス層の空隙率が高くなり、中心近傍に層状装入コークスの大塊が偏析し、周辺に層状装入コークスの小塊が偏析する。その結果、中心流が確保でき、周辺流が抑制でき、通気性を向上させることができる。
さて、層状装入コークスのコークス量(装入量)を「CA(kg/tp)」、混合コークスのコークス量(装入量)を「CB(kg/tp)」、中心装入コークスのコークス量(装入量)を「CC(kg/tp)」としたとき、CC/(CA+CB+CC)=0.06〜0.13を満たすと共に、CB/CA=0.13〜0.35を満たしている。
言い換えれば、CA(kg/tp)は、銑鉄1トンを製造する時に鉱石と交互に層状装
入するコークスの質量(kg)であり、CB(kg/tp)は、銑鉄1トンを製造する時に鉱石層へ混合するコークスの質量(kg)であり、CC(kg/tp)は、銑鉄1トンを製造する時に炉中心部へ別装入するコークスの質量(kg)である。
図2Aは、CC/(CA+CB+CC)及び通気性のイメージを示し、図2Bは、CC/(CA+CB+CC)及び還元効率のイメージを示している。
図2Aに示すように、全コークスの装入量(CA+CB+CC)に対する中心装入コークスの装入量(CC)の割合[CC/(CA+CB+CC)]の値が大きくなるほど、徐々に通気性が向上する。
つまり、中心装入コークスを装入することにより、炉上部通気性(中心流の強化、逆V型の融着帯)を向上することができると共に、炉芯の通気通液性を改善することができるが、これらの効果を得るためには、中心装入コークスの装入量は所定値以上である必要がある。図2Aに示すように、全コークスの装入量に対する中心装入コークスの装入量の割合(CC/(CA+CB+CC)が0.06以上であると、上述した効果を得ることができる。一方、図2Bに示すように、CC/(CA+CB+CCが0.13を超え、中心装入コークスを入れすぎると、還元効率が低下してしまう。このようなことから、CC/(CA+CB+CC)は、0.06〜0.13であることが必要である。なお、図2A及び図2Bに示したCC/(CA+CB+CC)の値は、実操業や実験等により求めた値である。
図3Aは、CB/CA及び通気性のイメージを示し、図3Bは、CB/CA及び還元効率のイメージを示している。
図3Bに示すように、CC/(CA+CB+CC)=0.06〜0.13を満たしている状況下で、層状装入コークスの装入量に対する混合コークスの装入量の割合(CB/CA)の値が大きくなるほど、徐々に還元効率、即ち、融着層の圧損が低減する。つまり、鉱石層へコークス混合装入することにより、融着層の圧損を低減し、還元効率を向上させることができるが、この効果を得るには、混合コークスの装入量が所定量以上である必要がある。図3Bに示すように、層状装入コークスの装入量に対する混合コークスの装入量の割合(CB/CA)が0.13以上であると、上述した効果を得ることができる。一方、図3Aに示すように、CB/CAが0.35を超え、混合コークスを増加しすぎると、特に、低コークス比操業時にはコークススリット層厚が低下し(鉱石層厚が増加し)融着帯の通気性が低下する。このようなことから、CB/CAは、0.13〜0.35であることが必要である。なお、図3A及び図3Bに示したCB/CAの値は、実操業や実験等により求めた値である。
表1〜4は、本発明の高炉の原料装入方法で操業を行った実施例と、本発明とは異なる方法で操業を行った比較例とを示したものである。
Figure 0006198649
Figure 0006198649
Figure 0006198649
Figure 0006198649
まず、実施例及び比較例における実施条件について説明する。
高炉は、内容積が4500mのベルアーマー高炉をを用いた。出銑比は、1.8t/m/dayとした。出銑比とは、一日当たり(day)の出銑量(t)を高炉内容積(m)で割り戻した値である。また、高炉の操業では、補助燃料の吹き込みを、150kg/tp以上とした。また、炉中心部に中心装入コークスを装入した。実施例及び比較例
のテスト期間は1週間で、その間の累積出銑量は、56700トン(4500×1.8×7トン)とした。このテスト(実験)では、コークスの粒度と量を変更した。なお、コークスの原料条件や衝風条件は一定とした。各条件(コークスの粒度、量比)で操業可能な還元材比、コークス比、降下指数を求めた。降下指数は、式(1)により求めた。
Figure 0006198649
還元材比(kg/tp)とは、銑鉄1トンを製造する時に必要な還元材(コークス、PC、重油、他)の質量(kg)である。コークス比(kg/tp)とは、銑鉄1トンを製造する時に必要なコークスの質量(kg)であって、コークス比=CA+CB+CCで求めた。
実施例1〜27では、中心装入コークスの粒径が40〜90mm、層状装入コークスの粒径が30〜100mm、混合コークスの粒径が30〜80mmであって、中心装入コークスの粒径及び層状装入コークスの粒径は、「層状装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径上限<層状装入コークスの粒径上限」の関係を満たしている。また、CC/(CA+CB+CC)=0.06〜0.13、及び、CB/CA=0.13〜0.35を満たしている。その結果、実施例では、操業が安定し、還元材比<510kg/tp、コークス比<360kg/tp、降下指数(m/h)≦1.20(荷下がり安定、操業安定)とすることができた。
一方、比較例1では、中心装入コークスの粒径が40〜100mmであって、上限値を満たしておらず、混合コークスの粒径が10〜40mmであって、上下限値の両方を満たしていない。比較例2、3では、CB/CAが0.13よりも小さい或いは0.35よりも大きくなっている。比較例4、5では、CC/(CA+CB+CC)が0.06よりも小さい或いは0.13よりも大きくなっている。比較例6〜9では、中心装入コークスの粒径の上限値或いは下限値が、本発明の中心装入コークスの粒径の上限値(90mm)や下限値(40mm)から外れている。
比較例10、11では、層状装入コークスの粒径の上限値或いは下限値が、本発明の層状装入コークスの粒径の上限値(100mm)や下限値(30mm)から外れている。
比較例12、13では、混合コークスの粒径の上限値或いは下限値が、本発明の混合コークスの粒径の上限値(80mm)や下限値(30mm)から外れている。
また、比較例1、8、9、14〜16では、中心装入コークスの粒径及び層状装入コークスの粒径が、「層状装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径上限<層状装入コークスの粒径上限」の関係を満たしていない。
そのため、比較例では、操業が不安定であり、還元材比≧520kg/tp、コークス比≧370kg/tp、降下指数(m/h)≧1.50(荷下がり不安定、操業不安定)、であった。また、比較例では、コークス比/還元材比が低下していて、降下指数は増加する。
図4は、実施例及び比較例におけるコークス比と降下指数との関係を示している。図4に示すように、実施例では、コークス比が低くても降下指数の上昇を抑えていて、当該降下指数を比較例に比べて低くすることができた。
図5は、実施例及び比較例における還元材比と降下指数との関係を示している。図5に示すように、実施例では、還元材比が低くても降下指数の上昇を抑えていて、当該降下指数を比較例に比べて低くすることができた。
以上、本発明によれば、原料装入がベルアーマー式の高炉で操業を行うに際して、高PC比操業下で炉内通気性を改善して安定操業を行うことができる。さらに、熱余裕もでき、結果として、低還元材比の操業が行えると共に低コークス比操業を行うことができる。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、操
業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
2 ベル
3 アーマー(反発板)
4 中心装入シュート

Claims (1)

  1. ベルアーマー式で層状装入コークス及び混合コークスを装入すると共に、前記ベルアーマー式とは別に炉中心部に中心装入コークスを装入し、さらに、羽口から150kg/tp以上の補助燃料を吹き込んで高炉の操業を行うに際し、
    前記中心装入コークスは粒度分布の最小値が40mmであり最大値が90mmであって、前記層状装入コークスは粒度分布の最小値が30mmであり最大値が100mmであって、前記混合コークスは粒度分布の最小値が30mmであり最大値が80mmであって、
    前記中心装入コークスの粒径及び層状装入コークスの粒径は、「層状装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径下限<中心装入コークスの粒径上限<層状装入コークスの粒径上限」の関係を満たし、
    層状装入コークスのコークス量CA(kg/tp)、前記混合コークスのコークス量CB(kg/tp)、中心装入コークスのコークス量CC(kg/tp)としたとき、
    CC/(CA+CB+CC)=0.06〜0.13
    CB/CA=0.13〜0.35
    を満たすことを特徴とする高炉の原料装入方法。
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