JP2726076B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2726076B2
JP2726076B2 JP1349289A JP1349289A JP2726076B2 JP 2726076 B2 JP2726076 B2 JP 2726076B2 JP 1349289 A JP1349289 A JP 1349289A JP 1349289 A JP1349289 A JP 1349289A JP 2726076 B2 JP2726076 B2 JP 2726076B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は回復機構の構成に係るインクジェット記録装
置に関し、良好なクリーニングを達成できる回復機構を
備えたインクジェット記録装置に関する。
[従来の技術] この種の装置は、直接記録に係る構成以外にインクを
吐出して記録を行う方式に固有の構成を具える。
すなわち、記録データに応じて、ある吐出口で長時間
吐出が行われない場合や、装置自体が長期間使用されな
い場合には吐出口や吐出口に連通するインク液室内のイ
ンクが水分蒸発によって増粘し不吐出を起こすことがあ
り、また、吐出口が配設された吐出口面にインク液滴,
水滴あるいは塵埃等が付着し、これら付着物によって吐
出されるインク液滴が引っ張られ、その吐出方向が偏向
することもある。このため、インクジェット記録装置
は、不吐出や吐出方向の偏向を未然に防止するため、い
わゆる吐出回復系としての種々の構成を具える。
これら吐出回復系としては、不吐出を防止する構成と
して、所定のインク受容媒体にインクを吐出して増粘イ
ンク等を排除する予備吐出,吐出口やインク液室からイ
ンクを吸引して上記排除を行うインク吸引,さらには吐
出口面を密閉して吐出口からのインク水分蒸発を防ぐキ
ャッピングがある。
また、吐出方向の偏向を防止する構成として、吐出口
面をワイピング(以下、クリーニングともいう)し、吐
出口近傍に付着した塵埃,インク液滴等を取除く構成が
ある。
一方、近年のインクジェット記録装置、とりわけ記録
ヘッドにあっては、その製造が半導体の成膜工程やマイ
クロ加工技術によって行われるようになり、より小型で
かつ廉価な記録ヘッドが実現されつつある。これによ
り、例えばインクタンクを一体とした使い捨てタイプの
記録ヘッドも提案されている。
この結果、装置自体も小型かつ廉価なものとし、ユー
ザーにとってより手軽に用いることのできるインクジェ
ット記録装置が望まれている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上述したインクジェット記録装置、特に小
型かつ廉価、さらには使い捨てタイプの記録ヘッドに対
応した装置を実現するには、解決すべき種々の課題があ
る。
これら課題は、主に上述した吐出回復のための構成に
存在し、予備吐出,インク吸引,さらにはキャッピング
のための装置を配設するためのスペースによって装置の
小型化が阻害されている。また、予備吐出や吸引による
廃インクを貯留するための廃インクタンクや、これに廃
インクを導くための吸引ポンプ,チューブ等のスペース
によっても装置の小型化は阻害される。
上記回復系のうち、吐出口面のクリーニングを行なう
構成は主に記録ヘッドの移動経路中に突出したクリーニ
ング部材と記録ヘッドの吐出口面とが当接しながら、そ
の相対移動によって、吐出口面のクリーニングを行うも
のが多い。この種の構成をとると、クリーニング部材の
挙動によっては種々の方向にインクが飛び散り装置を汚
染してしまうということもあった。
また、特開昭59−14964号、特開昭59−45161号、特開
昭59−14963号、特開昭59−45162号、特60−30348号の
各公報には、円周上にゴム等のブレード部と非吸収性の
キャップ部とを設けた回転式の回復機構の構成が開示さ
れている。この回復機構は装置の小型化を図るために1
つの回転体に上記ブレード部とキャップ部とを設けたも
のであり、回転することによってブレード部を記録ヘッ
ドの吐出口面と摺擦させてクリーニングを行い、更に回
転させることによってキャップ部を記録ヘッドと対面さ
せてキャッピングを行うように構成されている。
ところで、クリーニングはブレードの進入量によっ
て、その清掃の効果は影響を受けるものであり、記録ヘ
ッドの全面を安定にクリーニングするためには極力直線
に近い動きでクリーニングがなされることが好ましい。
つまり、記録ヘッドに対するブレードの進入量が浅すぎ
る場合には、ブレードと記録ヘッドとの接触角が浅すぎ
インクの拭き取りが十分に行えず、また、進入量が深す
ぎる場合には、ブレードと記録ヘッドとの接触角が深す
ぎブレードの先端が記録ヘッド面を確実に捉えることが
できず、ブレードの先端部分が浮きを生じることがあ
り、インクのすり抜け現状を生じてインクを拭き残して
しまうことがある。
ここで、前述の回転式の回復機構を使用した場合に
は、記録ヘッドとブレードとの摺擦中にブレードの進入
量が変化することになり、記録ヘッドの領域によってク
リーニング状態が変化してインクの拭き残しを発生して
しまう場合がある。
記録ヘッドとブレードとの摺擦中のブレードの進入量
の変化をできるだけ少なくするためには、回転式の回復
機構では回転半径を大きくし、ブレードの動きができる
だけ直線的になるようにすれば良いが、あまり回転半径
を大きくすると装置の大型化を招く結果となり、装置の
省スペースの目的を達成できない。
また、インクを吐出させながら回動する形式を開示す
る前記公報では、吐出されたインクがブレードの根元に
流れたり、ブレードによって記録ヘッドから除去された
インクがブレードの根元に付着する場合がある。特に、
ブレードの回転方向の背面は、回復機構の円周面をクリ
ーニングするために配されたクリーニング部材によって
も接触できない領域であり、その領域のインクは除去で
きない。この結果、回復機構の回転によってブレードが
下方に移動すると、ブレード背面の根元にあったインク
がブレード先端に垂れてしまうことになる。インクが垂
れた状態のブレードによって行われる記録ヘッドのクリ
ーニングは、その効果を劣化させてしまうことは明白で
ある。
本発明は、記録ヘッドのクリーニングにおけるクリー
ニング状態の変化を極力少なくする要求と、回復機構の
配置スペースの省スペース化を図る要求の相反する要求
を満足し、安定したクリーニングを達成するインクジェ
ット記録装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、回復時間を含めた記録時間の無駄を
減少できるインクジェット記録装置を提供することを目
的とする。
更に、本発明は装置の小型化を達成しつつ、長期的ク
リーニング効果の安定化を達成可能なインクジェット記
録装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] そのために、本発明では、複数の吐出口が配列された
記録ヘッドを搭載して記録領域と非記録領域とを走査す
る移動機構と、前記非記録領域に配された前記記録ヘッ
ドの吐出口列に沿って摺擦移動して吐出口面の清掃を行
うクリーニング部材と前記クリーニング部材がクリーニ
ング動作後に当接可能な清掃部材と前記記録ヘッドの吐
出口面を覆うキャップ部材とを備えた回復機構と、を備
えたインクジェット記録装置において、前記回復機構の
前記クリーニング部材は前記記録ヘッドの前記吐出口の
配列の方向に沿った往復移動が可能に構成され、前記非
記録位置に前記記録ヘッドが固定的に配された状態にあ
る時、初期位置から他方へ移動することによって前記記
録ヘッドの吐出口面をクリーニングし、前記クリーニン
グ後、前記クリーニング部材に付着したインクを前記清
掃部材で清掃し、前記記録ヘッドが非記録位置から記録
位置へ走査移動した後に前記クリーニング部材を他方か
ら初期位置へ移動させることで前記記録ヘッドの吐出口
面をクリーニングすることなく前記クリーニング部材を
初期位置に復帰させることを特徴とする。
[作用] クリーニング部材を往復移動させる構成を採用するこ
とで、インクジェット記録装置内における配置スペース
の省スペース化に寄与する。
ブレード配置スペースを有効に利用して、スペースに
おける最大限直線に近い動きを可能にするクリーニング
経路を構成できる。
往復移動の一方の移動時のみクリーニングされたイン
クの所在を容易に把握でき、インク処理を容易にする。
クリーニング動作のための移動距離を少なくでき、ク
リーニングに係る時間を短時間にできる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る液体噴射記録装置
(インクジェットプリンタ)を示す全体斜視図、第2図
(A)〜(C)はそのプリンタに配設される記録ヘッド
の吐出口形成面を良好にするための手段の各部を説明す
るための部分斜視図、第3図は回復系の分解斜視図、第
4図はそのポンプ部の断面図である。
まず、第1図において、1はシャーシであり、紙等の
記録媒体のガイドを兼ねた左側板1a,右側板1bが奥側に
立設されている。また、右側端部には前側板1cが立設さ
れ、手前側にはキャリアガイド板1dが立設されている。
1eはキャリアをガイドするための長穴であり、後述する
キャリアガイドローラが嵌合し、摺動する。シャーシ1
には後述するキャリアモータを回動可能に支持するため
のモータ取付穴が設けられているが、図示は省略する。
1hは後述するリードスクリューを、軸方向および径方
向で支持するリードアームであり、軸受部(図示省略)
に軸支されている。
2はリードスクリューであり、リード溝2aが記録範囲
に相対して所定のピッチで形成されている。また、リー
ドスクリュー2のキャリアホームポジション側には、キ
ャップポジション設定用のキャップ溝3bおよび回復ポジ
ション設定用のポンプ溝3cが軸に垂直な断面の周りに沿
って形成され、これらキャップ溝3bとポンプ溝3cとは連
結溝3dにより滑らかに連続している。さらに、リード溝
2aとキャップ溝3bとも同様に導入溝3eにより滑らかに連
続している。
リードスクリュー2の右端には軸2gが設けられるとと
もに左端側にも軸が設けられ、それぞれ、前側板1cおよ
びリードアーム1bに設けられた軸受部に嵌入され、それ
らに対して回転自在に支持される。3は上記溝3b〜3eを
含み、リードスクリュー2の軸に設けられたリードプー
リであり、その端部にプーリ3aが設けられている。そし
て、そのプーリ3aにモータ11よりタイミングベルト13を
介して駆動力が伝達される。また、リードスクリュー2
の右端側の軸2gは、図示しない板ばね等によりスラスト
方向に押圧されている。
4はクラッチギヤであり、リードプーリ3に軸方向に
摺動自在に支持され、回転方向には図示しない回り止め
で係合してリードスクリュー2の回動力が伝達されるよ
うになっている。5はクラッチばねであり、クラッチギ
ヤ4をリード溝方向に付勢する圧縮スプリングとしてい
る。なお、クラッチギヤ4が所定の範囲内しか移動しな
いようにする規制部材がクラッチギヤ4とリードプーリ
3との間に形成されるが、図示を省略する。
6はキャリアであり、リードスクリュー2に摺動自在
に取り付けられる。6aはクラッチギヤ4の端面を押圧す
るための押圧部であり、キャリアの左側に一体に形成さ
れている。6bはキャリア6のホームポジション検出用の
検出片である。7はリードピンであり、リードスクリュ
ー2のリード溝2aに係合しており、キャリア6のガイド
穴(図示せず)にて案内されている。8はリードピンば
ねであり、キャリア6に一端が取り付けられており、他
端でリードピン7を押圧している。
9はキャリア6に搭載される記録ヘッドであり、本例
ではインク吐出を行うためのヘッドエレメント9aとイン
ク供給源をなすインクタンク9bとを一体化してキャリア
6に着脱可能としたカートリッジの形態を有し、インク
が消費されたとき等に交換可能な使い捨て型のものとし
てある。なお、ヘッドエレメント9aに配設されてインク
に吐出エネルギを作用させる吐出エネルギ発生素子とし
ては、電気熱変換体や電気機械変換体が用いられるが、
インク吐出口等の高密度実装化が可能であること、製造
工程が簡略であること等の理由により、前者が好ましく
用いられる。
10はキャリアコロであり、キャリア6の後端面側に回
転自在に取り付けられており、前述したシャーシ1の長
穴1eに回転自在に係合している。
11は、例えば、パルスモータによりなるキャリアモー
タであり、この前面および後面の下部に回動ピン11aが
アライメントをとった状態で設けられており、それら回
動ピン11a(後面側のものは図示せず)がシャーシ1に
設けたモータ取付穴に回動自在に取り付けられている。
そして、キャリアモータ11は、回動ピン11aを中心にし
て回動可能に取り付けられている。11bはばね受けであ
り、キャリアモータ11に一体に形成され、後述するモー
タばね14を受けるべくモータ軸と平行に立設されてい
る。そしてそのばね受け部には円柱状の突起が形成さ
れ、コイル状のモータばね14の端部が固定されている。
12はモータプーリであり、キャリアモータ11のモータ
軸に固着している。13はタイミングベルトであり、モー
タプーリ12とリードスクリュー2の軸に設けたプーリ3a
との間に張架されている。モータばね14は、本例の構成
において圧縮ばねであり、リードアーム1hの一端と、キ
ャリアモータ11のばね受け11bとの間に取り付けられて
おり、これによってキャリアモータ11が図中A方向に回
動するように付勢されるようにすれば、タイミングベル
ト13に張力が与えられる。
15はセット軸であり、左側板1aに立設されて、吐出口
形成面を良好にするための手段や、キャップおよび吐出
回復に係る機構が取り付けられる。
第1図および第2図(A)〜(C)を用いて吐出口形
成面を良好にするための手段を説明する。
16はブレードレバーであり(第2図(A)参照)、ボ
ス部16aがセット軸15に回動自在かつ往復動可能に取り
付けられる。16bはアーム部、16cはフック部である。17
は吐出口形成面をぬぐうためのブレードであり、シリコ
ンゴムやクロロプレン(CR)ゴム等の弾性部材で形成す
ることができる。18はブレード軸であり、ブレード17を
回転軸と平行に中心部でクランプしており、ブレードレ
バー16に回動自在に取り付けられている。また、18aは
回動片であり、ブレード軸18と一体に形成されている。
19はインクキャリアであり、親水性の多孔質材料(プラ
スチック焼結体,ウレタンフォーム等)で形成されてお
り、ブレードレバー16に固定されている。なお、ブレー
ド17およびインクキャリア19は、後述するキャップと重
畳する位置に配置されている。
20はセットレバーであり、セット軸15に回動自在に取
り付けられる。20a,20bはセットレバー20に設けられた
停止歯,20cは同じくスタート歯,20dは同じく回動歯であ
り、スタート歯20cの歯厚は他の約半分としてある。20e
はアーム部であり、その一部を板厚方向に切欠くことに
より、セット面20fおよびリセット面20gが形成されてお
り、ブレードレバー16に取り付けられたブレード軸18の
回動片18aが嵌合されてこれを駆動するように組合わさ
れる。
21はタイミングギヤであり、シャーシ1に回動自在に
取り付けられている。
タイミングギヤ21は、第2図(B)に示すように外周
の一部に上述したセットレバー20の停止歯20a,20bと係
合するための停止カム21aが形成されている。また、一
部を欠歯にした駆動歯21b1,21b2,…が形成され、さら
に後述するキャップレバーを揺動させるためのキャップ
カム21c〜21eが所定の位置に形成されている。加えて、
後述するポンプのピストンを押圧するためのピストンセ
ットカム21fがフェースカムとして形成され、またピス
トンセットカム21fに対応し所定の間隔をおいてピスト
ンリセットカム21gが一体に形成されている。
22はインク吸収体ばねであり、シャーシ1の所定の位
置に固定され、第2図(C)に示すように、吸収体保持
部22aと、後述するポンプを回動するためのばね部材22b
とを有している。23はインク吸収体であり、前述したイ
ンクキャリア19と同様に親水性の多孔質材料で形成され
ている。このインク吸収体23には前述したブレード17が
当接する清拭部23aが形成されており、さらに下部には
前述したインクキャリア19が当接してインクの受け渡し
を行う吸収面23bが形成されている。なお、インク吸収
体ばね22の吸収体保持部は上方に若干の弾性力をもって
付勢されており、図示しないストッパにより所定の位置
に係止されている。そのため、前述したインクキャリア
19が当接したときには、インク吸収体23はインク吸収体
ばね22をたわませて下方に変位し、当接状態が確保され
るようになっている。
次に、主として第3図および第4図を参照して回復系
ユニットについて述べる。
第3図および第4図において、24はシリンダであり、
円筒状のシリンダ部24aと、後述するピストン軸をガイ
ドするガイド部24bとを有しており、ガイド部24bには軸
方向に一部を切欠くことによりインク流路24cを形成し
てある。24dはキャップレバー受けであり、後述するレ
バーシールが嵌入されるように形成されている。また、
24eはインク流路であり、シリンダ部24a内の所定の位置
に開口している。24fは回動レバーであり、シリンダ24
に一体に形成され、前述したインク吸収体ばね22のばね
部22bにより回動力が与えられる。24gは廃インク管であ
り、シリンダ24に一体に形成されるとともに、その先端
部を鋭角状にカットすることにより後述する廃インク吸
収体に挿入し易くしてある。24bは廃インク管24g内に形
成されたインク流路である。
25はシリンダキャップであり、シリンダ24の端部に圧
入される。25aはレバーガイドであり、前述したシリン
ダ24のキャップレバー受け24dと対向した位置に配置さ
れる。
26はシリンダ24に嵌入されるピストンシールであり、
その内径を若干小として後述するピストン軸と所定の圧
接力が得られるようにする。また、表面に潤滑塗装を施
して、ピストン軸の摺動力を低減するようにしてもよ
い。
27はピストン軸であり、動作軸27a,ピストン押え27b,
ピストン受け27c,連結軸27d,およびガイド軸27eが形成
されており、さらにインク流路となる溝27fが連結軸27d
およびガイド軸27eに沿って形成されている。27gは回り
止めであり、動作軸27aに溝として形成される。また、
動作軸27aの端面には、軸受部27bは設けられている。
28はピストンであり、シリンダ摺動部側からみた内層
をなす本体は弾性多孔質体で形成する。これには、単泡
気孔を有する発泡体(スポンジなど)と連続微細多孔質
体など連続気孔を有する多孔質体とがあるが、好適には
連続微細多孔質体、例えば連通発泡したウレタンフォー
ムで形成できる。また、複数本の連続気孔が弾性変形の
方向とは交差する方向に存在するものであってもよい。
そして、その外径はシリンダ24の内径より所定量大きく
形成されて、シリンダ24に挿入されたときは適度に圧縮
された状態となる。また、外周面28aおよびピストン軸2
7のピストン押え27bに当接する端面28bはピストンの発
泡成形時のソリッド層(スキン膜)を位置させるように
してある。ここに、ピストン本体をなす部材が連通発泡
しているものでも、スキン膜は液体連通しないものであ
って気密性が保たれるので、ピストン28がその機能を果
すことになる。なお、スキン膜を有しないものであれ
ば、気密性を保つための被膜を別途設けてもよい。
42はポンプ室である。29はピストン押圧ローラであ
り、ピストン軸27の端部に回動自在に取り付けられる。
30はピストン復帰ローラであり、同様にピストン軸27の
端部に回動自在に取り付けられる。31はそれらローラの
軸である。
32はキャップレバーであり、回転軸32a、インクガイ
ド32bおよびレバーガイド32cが形成されている。また、
先端部には凸形の球面状をしたシール面32dが形成され
ている。また、後述するキャップホルダの爪が係合する
ための係合部32eが上下一対の部材として設けられてい
る。さらに、インク流路32fが、シール面32dよりレバー
内部を通り、途中で直角に曲ってインクガイド32bの中
心を通り、その端面に開口している。なお、インクガイ
ド32bの下側には切欠32gが設けてある。
33はレバーシールであり、インクガイド32bが嵌入さ
れるとともに、キャップレバー受け24d内に圧入され
る。33aは連通穴であり、インクガイド32bの切欠32gと
インク流路24eとを連通する。
34はキャップホルダであり、キャップレバー32の係合
部32eと係合するフック34aが対向した位置に設けられ
る。34bは後述するキャップ取付用の開口部である。
35はキャップであり、通常のインクの乾燥を防ぐため
の密閉キャップ35aが形成され、またこれに隣接して吸
引用の吸引キャップ35bが形成されている。吸引キャッ
プ35bには吸引口35cが形成され、キャップ内でインク流
路を曲げ、その中心部を介してキャップホルダ34方向に
開口している。
35dはフランジ部であり、キャップホルダ34に取り付
けた時の外れ止めになる。また、フランジ部35dはキャ
ップレバー32のシール面32dと同じ曲率を有した凹形の
球面状をしたキャップシール部35eが形成され、キャッ
プレバー32に押圧した場合に中央の開口部のみが連通し
た他はシールされるようになっている。そして、シール
部(32d,35e)は球面状であるのでキャップ部材のエコ
ライズ機能は優れたものであり、吐出口形成面に段差が
ある場合(第24図(B),(C)参照)でもその段差を
即座に吸収して安定した密閉状態を保つことができる。
さて、再び第1図を参照するに、36は紙等の記録媒体
を搬送するための紙送りローラであり、例えばアルミニ
ウムの引抜き管に表面に弾性塗料(ウレタン樹脂等)を
塗布して形成することができる。また、このローラ36は
その外表面において記録媒体の被記録面を規制するプラ
テンとして機能するとともに、その内部を廃インクの貯
留部としている。37はローラ36の内部に設けた廃インク
吸収部であり、塩化ビニル等のプラスチックで薄く形成
した管にポリエステル綿等の吸収材料を充填し、軸方向
にインクの吸収が良い構成としてある。なお、廃インク
吸収部37内にはシリンダ24の廃インク管24gが挿入さ
れ、固定される。また、吸収材料の繊維自体は樹脂や金
属等の非吸液材料であることが好ましいが、わずかに吸
液性でもよい。
38は紙押え板であり、シャーシ1に取り付けられる。
39は紙送りモータであり、紙送りローラ36と所定比の減
速機構を介して連結している。
40は紙,フィルム等の記録媒体である。
41はキャリアのホームポジションを検出するための検
出器であり、本例では透過型のフォトインタラプタを用
いて構成してある。すなわち、キャリア6の検出片6bが
光路をさえぎることにより、キャリアの位置が検出でき
る。
次に、以上の構成についてその動作を説明する。
まず、通常の記録動作時には、キャリアモータ11の軸
の回転によりタイミングベルト13を介してリードスクリ
ュー2が回転するので、リード溝2aに係合したリードピ
ン7によりキャリア6が印字桁方向に記録媒体40に沿っ
て走査される。ここで、キャリアモータ11はモータばね
14により付勢されているので、タイミングベルト13は常
に張られており、良好な伝動がなされる。
キャリア6の移動の際、起動時および停止時に慣性力
が働くが、キャリアモータ11の重量が慣性となるのでモ
ータばね14の荷重は少なくてすみ、モータ負荷も少なく
てすむ。また、このばねに関連してエアダンパあるいは
油圧ダンパ等を設ければ、キャリア6の起動・停止時に
モータ11のロータの振動による騒音が低減できる。この
モータの重量,キャリア部分の重量およびモータばねダ
ンパの係数を適切に選定すればロータのオーバーシュー
トを少なくすることができ、低騒音化が可能となる。
次に、第5図〜第9図を参照して本実施例の非記録時
における動作を説明する。なお、第5図は各部の動作タ
イミングを示すタイミングチャートであり、モータ11に
与えるパルス数によって図示のような各部の動作タイミ
ングを定めることができる。また、第6図(A)〜
(C)はホームポジション付近にある各部の順次の動作
状態を示す説明図、第7図(A)〜(D)はブレード17
等に係る機構の順次の動作を示す説明図、第8図(A)
〜(C)はキャップ35に係る機構の順次の動作状態を示
す説明図、第9図(A)および(B)は廃インクをロー
ラ36内の廃インク収容部37に導入するための機構の動作
を説明するための説明図である。
まず、キャリア6がホームポジション方向(矢印B方
向)に移動し、ホームポジション検出器41により検出が
なされる(この位置は記録時のラップアップときのスタ
ート位置と一定させてもよい)。このとき、第6図
(A)に示すように、リードピン7はリード溝2aに係合
しており、ヘッドエレメント9aの吐出口9cはインクキャ
リア19(第7図(A)参照)と対向した位置にある。こ
こで、この位置でヘッドエレメント9aの吐出エネルギ発
生素子のすべてを駆動して吐出動作(以下予備吐出とい
う)を行い、若干増粘したインク等がその吐出力で吐出
され、この予備吐出による回復動作を終了できる。ま
た、通常記録の途中で未使用の吐出口のインクが増粘す
るのを防ぐために定期的に行う予備吐出もこの位置で行
う。なお、第7図(A)は同位置の周辺の側面図であ
る。
さらに、第6図(B)に示すように、リードスクリュ
ー2を回転してキャリア6をB方向に移動すると、押圧
部6aによりクラッチギヤ4が押圧され、同じくB方向に
移動してタイミングギヤ21の駆動歯21bに噛合する。ク
ラッチギヤ4はリードスクリュー2と同期して回転する
のでモータ11の駆動に伴って、タイミングギヤ21は第7
図(B)に示すようにD方向に回転する。一方、リード
ピン7は導入溝3eからキャップ溝3cに入り込んでいるの
で、リードスクリュー2が回転してもキャリア6は移動
しない。
タイミングギヤ21がD方向に回転すると、そのギヤ部
とセットレバー20のギヤ部とが噛合しているので、セッ
トレバー20はE方向に回動し始める。このときまで、ブ
レードレバー16はフック部16cがシャーシの爪部に係合
しているためセットレバー20のみが回転し、ブレードレ
バー16は停止しているが、やがて、セットレバー20のセ
ット面20fはブレード軸18の回動片18aを押し下げつつF
方向に回動するので、ブレード17はG方向に回転して吐
出口形成面と係合可能な状態にセットされる。
さらにタイミングギヤ21がD方向に回転すると、セッ
トレバー20とブレードレバー16もさらに回転し、第7図
(C)に示すようにヘッド9の吐出口形成面を清拭す
る。このとき、ブレード17の清拭によって除去されるイ
ンク液等は、一方向のみ、すなわちこの場合下方のみに
排除され、この排除されたインク液等はインクキャリア
1aの上部において吸収または保持される。また、このと
きインクキャリア19はインク吸収体23と接触し始める。
さらにセットレバー20が回転すると第7図(D)に示す
ように、インクキャリア19およびブレード17はインク吸
収体23の清拭部23aの面と摺動するため予備吐出時にイ
ンクキャリア19に受容されたインクや、吐出口形成面か
らブレード17にぬぐわれた塵埃等が清拭部23aによって
受けられるとともに、吐出口形成面に付着していたイン
ク滴も吸収される。これにより、インクキャリア19のイ
ンク吸収能力は長期間その能力を保持することができ
る。
さらにタイミングギヤ21はD方向に回動するが、セッ
トレバー20の停止歯20a,20bと、タイミングギヤ21の停
止カム21aとが対向して接するので、回動が規制される
のと同時に、タイミングギヤ21の駆動歯が欠歯部分にな
るので、回動させる力も働かない。
上述したように、ブレードおよびブレードによって除
去されるインク液等を保持する吸収体を、予備吐出時の
インク受けと同一のものとしたので装置を小型化し、こ
れら回復動作の時間を短縮することができる。
クリーニング部材を往復移動させる構成を採用するこ
とで、インクジェット記録装置内における配置スペース
の省スペース化に寄与する。
ブレード配置スペースを有効に利用して、スペースに
おける最大限直線に近い動きを可能にするクリーニング
経路を構成できる。
往復移動の一方の移動時のみクリーニングされたイン
クの所在を容易に把握でき、インクの処理を容易にす
る。
クリーニング動作のための移動距離を少なくでき、ク
リーニングに係る時間を短時間にできる。
タイミングギヤ21がさらに回動すると、当初はキャッ
プカム21cがキャップレバー32cの回転軸32aを規制して
いるので、第8図(A)に示すようにキャップ35はヘッ
ドエレメント9aの吐出口形成面から離れた位置に停止し
ている。次に、タイミングギヤ21がさらにD方向に回動
するとキャップカム21から外れるため、規制状態が解除
されるので、第8図(B)に示すように、シリンダ24の
回動レバー24fはインク吸収体ばね22のばね部22bにより
付勢されて、シリンダ24がF方向に回動し、キャップ35
の密閉キャップ35aが吐出口形成面に圧接し、キャップ
動作が終了する。なお、第6図(B)はこのときの上面
図を示すものである。そしてこの時、キャップの押圧力
によりシール面32dとキャップシール部35eも密着してシ
ールされる。
さて、以上がノズル面の清拭とキャップ動作であり、
通常はここで停止して次の記録信号の入力に応じて以上
の動作を逆に行い、記録動作に入るわけである。
次に予備吐出によっても吐出状態が良好とならなかっ
たような場合等に行われる吸引回復動作について述べ
る。
これを起動するときには、キャップ位置からさらにタ
イミングギヤ21を回転させ、キャップカム21bによりキ
ャップレバー32を押圧して第8図(C)に示すようにキ
ャップ35を吐出口形成面より僅かに離隔させる。
次に、リードピン7が連結溝3dを通り、ポンプ溝3cに
移るので、キャリア6がB方向に所定量(キャップ溝と
ポンプ溝との距離)移動する。
タイミングギヤ21がさらにD方向に回転すると、再び
キャップカム21dより外れるので、キャップ35は吐出口
形成面に圧接する。このとき記録ヘッド9が移動してい
るので、吸引キャップ35bで吐出口形成面がッキャップ
される(第6図(C)参照)。
本実施例においては、第6図に示すように吐出口形成
面に対し吐出口9cが記録領域側に偏倚しており、吸引を
伴わない通常キャップ時は第6図(B)で示すようにキ
ャップ35の全面が完全に吐出口形成面に対向しているの
で、キャップ35の各リブ部に対する圧力は減少する。し
かしこのときは、外気との密閉性を保つだけでよいた
め、乾燥防止に支障はなく、空隙では10g程度の押圧力
で密閉できる。また、リブ部のつぶれが少ないためキャ
ップ内容積の減少がわずかで済み、キャップ時のインク
メニスカスの後退が発生しない利点がある。
さらに、回復処理時のキャップは第6図(C)のよう
に、通常キャップ部分が吐出口形成面より外れるため、
圧力が回復用キャップのリブ部のみにかかり、密閉性が
向上し、従って負圧によるリークの防止が確実となる。
なお、このとき、キャップによるキャップ内容積の減少
によりメニスカスが後退しても吸引動作によって復帰す
るので問題が生じない。
さて、ポンプ動作について述べるに、前述した密閉キ
ャップが終了した後に回復動作に入ると吸引動作に入る
ことになる。
このとき、まず、タイミングギヤ11の回動によりピス
トンセットカム21fがピストン軸27に取り付けられたピ
ストン押圧ローラ29を押すので、ピストン軸27は第9図
(A)に示すようにH方向に移動する。そしてピストン
28はピストン押え27bにより押圧されてH方向に移動
し、ポンプ室42は負圧状態となる。ピストン28の外周お
よびピストン押え27bとの接触面にはスキン層があるの
で、発泡材の連通穴を通ってインクが漏洩することはな
い。
また、シリンダ24のインク流路24eはピストン28によ
り閉塞されているので、ポンプ室42の負圧が高まるのみ
でピストン28は移動可能な状態である。一方、前述した
再キャップの後に第9図(A)に示すように、インク流
路24eが開くので、第6図(C)に示すようにキャップ3
5の吸引口35cよりヘッド9のインクが吸引される。吸引
されたインクはキャップレバー32の内部に形成されたイ
ンク流路32fを通り、レバーシール33の連通穴を通り、
さらにシリンダ24のインク流路24eを通って、ポンプ室4
2に流入する。
さらにタイミングギヤ21が回動すると、再びキャップ
カム21eによりキャップ35が吐出口形成面より若干離
れ、ポンプ室の残存負圧により吐出口形成面,吸引キャ
ップ35b内のインクが吸引されてこれら部分のインクの
残留をなくす。
次に、タイミングギヤ21を逆方向(第7図(D)中矢
印Iで示す方向)に回動させると、ピストンリセットカ
ム21gがピストン復帰ローラ30を引っ張り、第9図
(B)に示すように矢印J方向にピストン軸27を移動さ
せる。このとき、ピストン28はピストン軸27のピストン
受け27cが接してから移動するので、ピストン28の端面2
8bとピストン押え27bと間に間隙Δlが生じる。
しかして、ピストン軸27およびピストン28の移動によ
り、ピンプ室42内に吸引されている廃インクは、前述し
た間隙Δlを通り、ピストン軸の溝27fを通り、シリン
ダ24のインク流路24cを通り、さらに廃インク管24gを通
って廃インク吸収体37の中央付近に排出される。なお、
このとき、ピストン28の動作初期にシリンダ24のインク
流路24eはピストン28により閉塞されるので、キャップ
方向に廃インクが逆流することはない。
第10図は以上の予備吐出ないし吸引回復のシーケンス
をまとめて示すものである。ただし、図ではブレード17
がワイピング可能な状態(セット状態。第7図(B)参
照)で待機し、ワイピングの後にブレード17が吸収体23
に対して傾く状態(リセット状態。第7図(A)参照)
となり、その後セットレバー20が元の位置に復帰する直
前にブレード17がワイピング可能なセット状態とされる
シーケンスについて示している。
なお、本発明は以上の構成にのみ限られず、種々の構
成を採ることができ、そこで以上における各部の他の実
施例について例示する。
第11図はブレードおよびインクキャリア部分の他の実
施例を示す。本例に係るインクキャリア本体119はゴム
等の弾性部材で形成され、上述のインクキャリア19と同
じ機能を果すインク受け部119aは多数の溝または凹凸を
形成してなるものとしてある。そして、その表面張力で
インクを保持し、インク吸収体23まで運ぶようにする。
また、インクキャリア119の本体には、ヘッド9の吐出
口形成面9aを清拭するブレード119bを一体に形成してあ
る。これによると、インクキャリア本体119をセットレ
バー20に直接設けることができるので、ブレードレバー
16も不要となり、部品点数を削減して装置を廉価に構成
できる。
また、吐出方向を下向きとした場合に、ブレード119b
でワイピングしたときの吐出口形成面のインクが溝また
は凹凸で受け止められ、他の機構部分に流出することが
なく、機器の汚染等を防止できる。
第12図はブレードおよびインクキャリア部分のさらに
他の実施例である。本例では、インクキャリア219を延
伸してインク吸収体219cと一体としたもので、この場
合、形成材料としては屈曲性のある織布や積層紙等が好
ましく用いられる。
本実施例では、前述したインク吸収体23やその保持部
材が不要となり、しかもシャーシの下部に広く配置する
ことが可能となるので、予備吐出されるインク量が多い
機器にも適している。
第13図はピストン部の他の実施例を示す。本例に係る
ピストン128では、その端面にはスキン層150を存在させ
ないようにするとともに、ピストン押え127に図示のよ
うなつば部151を設けてピストン128を絞り込んだ状態で
保持させてある。このような構成によっても気密性が保
たれるのみならず、ピストン128は長尺のピストン素材
を切断すれば製造できるので、そのコストを廉価にでき
る。
第14図はピストン部のさらに他の実施例を示す。本例
に係るピストン228は板状の部材で形成されている。か
かるピストンはスキン層(253)の板厚方向にシールド
してプレス等により簡単に製造できるので、その製造コ
ストをさらに低廉することができる。
第15図はキャップ部35の後方部分のさらに他の実施例
を示す。本例は、シール面35dにリブ35eを設けてリブ部
の変形により気密性がさらに確保されるようにしたもの
である。
第16図はキャップ部35の後方部分のさらに他の実施例
であり、本例は球面状のシール部35dと、それを覆う保
護シール部35fを備えたものである。本例によると、キ
ャップをしていないときに前述した球面状のシール部35
dにインクを固着やゴミの混入が生じてそのシール性能
が劣化するのを防止できる。
第17図はキャップ部35の後方部分のさらに他の実施例
を示す。本例は、キャップ35を保持するキャップレバー
332とポンプのシリンダ24との連結部に球面状のシール3
50を設けたものであり、インク流路の全てのシール部を
同一のばね力で押圧してシールするようにしたものであ
る。これによると、回復系全体の作動力を低減できる。
第18図は搬送手段たるローラ36内部に配置される廃イ
ンク収納部の他の実施例を示す。本例では、廃インク吸
収体137の端部にガイド部材160を取り付けてある。これ
によると、紙送りローラ36の内面での摩擦力を低減し、
紙送りモータ39の負荷を軽減することができる。
第19図は廃インク吸収部のさらに他の実施例を示す。
本例に係る廃インク吸収体237の中心部には中空軸261が
貫通しており、その中空軸261の端部と中心部とには、
それぞれ、開口部262と263とが設けられている。また26
4は蓋である。
本例では、廃インクは中空軸261を通るとともに、中
空軸261に紙送りローラ36のガイド軸としての機能をも
たせることもできる。この場合、紙送りローラに摺動す
る部分はなく、紙送りモータの負荷はさらに軽減され
る。
なお、本例では主たるインク排出部263をプラテンロ
ーラの長手方向の中央域に設けているが、インク案内部
材に関してこの排出部材263よりも上流側に第2インク
排出部を、下流側に第3インク排出部を設けてもよい。
また、それぞれの大きさを、前者は中央部のものより
小、後者を大とする等の構成を採ってもよい。
第20図は廃インク吸収部のさらに他の実施例である。
本例では、廃インク吸収体337を製造する際に、廃イン
ク用チューブ365を素材337′の中心に入れ、切断後この
チューブ365を半分程引き出して回復用ポンプに連結す
るようにしたものである。本例によると、可撓性チュー
ブ等のように剛性のない部材を中央近くまで挿入する困
難を解消できる。なお、このとき廃インク吸収体337の
半分はチューブが引抜かれたままであるが、ポリエステ
ル綿等を用いる場合には十分に圧縮されているので、穴
は閉じられる。
廃インク吸収部は、以上のようにローラ状の搬送手段
の内部に設けられる他、搬送手段の構成に応じてその内
部の適宜の部位に設けることができる。例えば搬送手段
が複数本のローラとそのローラ間に張架されるベルトで
構成される場合には、ローラおよびベルトで形成される
空間内に設けてもよい。
第21図はキャップ35の他の実施例を示す。本例では、
密閉キャップ部135aを平板状の部材として吐出口形成面
を空気に触れないようにしたものであり、密閉効果がさ
らに上がる。また、吐出口から表面張力によりインクが
流出し、キャップの周囲でインクが外気に触れるため、
この部分でインクの増粘ないし固着が生じ、すなわち吐
出口以外でこれが生ずるため、キャップを開いた後の記
録動作に問題が生じにくくなる。
第22図はキャップ35のさらに他の実施例を示す。本例
では密閉キャップ235aをウレタンフォーム等単泡の多孔
質体ブロックで形成したものであり、吐出口形成面の凹
凸に密着して密着性が向上するとともに、キャップの押
圧力を低減できるようになる。
第23図はキャップ35のさらに他の実施例を示す。本例
は、連泡のウレタンフォーム形態の密閉キャップ部335a
の本体上にあるスキン層335bをノズル密着面に形成した
もので、連泡ウレタンフォームの特徴である反発系数の
安定により長期間にわたってキャップ性能が保証され
る。
第24図(A)はブレードの他の実施例を示す。本例
は、第24図(B)または(C)に示すように吐出口9cを
形成した面9dに段差があり、その奥側の面を清拭すると
きにも効果的なものである。すなわち本例はブレード11
7の全面もしくはノズル面と接触する一部に、高分子材
料の短繊維117aを静電吸着して接着することにより植毛
したもので、奥側の面に植毛が当って清拭ができるのみ
ならず、糸状の塵埃等の長いものも効果的に除去でき
る。
第25図はブレードのさらに他の実施例を示す。本例は
ブレード217をブラシ状にしたものであり、プラスチッ
ク等の高分子材料の繊維217bを束ねて形成できる。本例
では、第24図(B)または(C)のような段差のある吐
出口形成面の溝が深い場合にも清拭効果が大きく、ま
た、吐出口形成面9dに対するブレードとしての圧接力
は、1本1本の毛が接触する形態であるので、小であっ
ても足り、吐出口形成面に施されることのある撥水剤等
の表面処理層の耐久性を損なうこともなくなる。
[発明の効果] 以上の説明より明らかなように、クリーニング部材を
往復移動させる構成を採用することで、インクジェット
記録装置内における配置スペースの省スペース化に寄与
できると共に、ブレード配置スペースを有効に利用し
て、スペースにおける最大限直線に近い動きを可能にす
るクリーニング経路を構成でき、安定したクリーニング
効果を発揮できるインクジェット記録装置を提供でき
る。
また、往復移動の一方の移動時のみクリーニングされ
たインクの所在を容易に把握でき、インクの処理を容易
にするインクジェット記録装置を提供できる。
クリーニング動作のための移動距離を少なくでき、ク
リーニングに係る時間を短時間にでき、記録のためのヘ
ッドの移動における時間的無駄を減少できるインクジェ
ット記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るインクジェットプリンタの一実施
例を示す斜視図、 第2図(A)〜(C)は記録ヘッドに対するブレードお
よびインクキャリア部の一実施例を示す部分斜視図、 第3図および第4図は、それぞれ、記録ヘッドに対する
吸引回復系の一実施例を示す分解斜視図および断面図、 第5図は実施例に係る各部の動作タイミングを示すタイ
ミングチャート、 第6図(A)〜(C)は予備吐出時,キャップ時および
吸引回復時における記録ヘッドとそれら処理に供される
部材との位置関係を説明するための平面図、 第7図(A)〜(D)はブレードおよびインクキャリア
部の順次の動作を説明するための側面図、 第8図(A)〜(C)はキャップ部の順次の動作を説明
するための側面図、 第9図(A)および(B)は吸引回復を行うためのポン
プ部の動作を説明するための側断面図、 第10図は本例(一部他の実施例)に係る予備吐出ないし
吸引回復処理時のシーケンスを説明するタイミングチャ
ート、 第11図および第12図はブレードおよびインクキャリア部
の他の2実施例を示す斜視図、 第13図および第14図はポンプ部に配置されるピストンの
他の2実施例を示す断面図、 第15図〜第17図はキャップ後方の吸引回復系における接
続部分の他の3実施例を示す説明図、 第18図〜第20図は紙送りローラ内に配置される廃インク
吸収部の他の3実施例を示す斜視図、 第21図〜第23図はキャップの密閉キャップ部の他の3実
施例を示す斜視図、 第24図(A),(B),(C)および第25図はブレード
の他の2実施例を説明するための斜視図である。 1…シャーシ、2…リードスクリュー、2a…リード溝、
3…リードプーリ、3b…キャップ溝、3c…ポンプ溝、4
…クラッチギヤ、5…クラッチばね、6…キャリア、7
…リードピン、9…記録ヘッド、9a…ヘッドチップ、9b
…インクタンク部、9c…吐出口、9d…吐出口形成面、11
…キャリアモータ、13…タイミングベルト、15…セット
軸、16…ブレードレバー、17,119b,117,217…ブレー
ド、19,119,219…インクキャリア、20…セットレバー、
21…タイミングギヤ、22…インク吸収体ばね、23…イン
ク吸収体、24…シリンダ、27…ピストン軸、28…ピスト
ン、29…ピストン押圧ローラ、32…キャップレバー、34
…キャップホルダ、35…キャップ、35a,135a,235a,335a
…密閉キャップ、35b…吸引キャップ、37,337…廃イン
ク吸収体部、40…記録媒体、41…ホームポジション検出
器、42…ポンプ室。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の吐出口が配列された記録ヘッドを搭
    載して記録領域と非記録領域とを走査する移動機構と、
    前記非記録領域に配された前記記録ヘッドの吐出口列に
    沿って摺擦移動して吐出口面の清掃を行うクリーニング
    部材と前記クリーニング部材がクリーニング動作後に当
    接可能な清掃部材と前記記録ヘッドの吐出口面を覆うキ
    ャップ部材とを備えた回復機構と、を備えたインクジェ
    ット記録装置において、 前記回復機構の前記クリーニング部材は前記記録ヘッド
    の前記吐出口の配列の方向に沿った往復移動が可能に構
    成され、前記非記録位置に前記記録ヘッドが固定的に配
    された状態にある時、初期位置から他方へ移動すること
    によって前記記録ヘッドの吐出口面をクリーニングし、
    前記クリーニング後、前記クリーニング部材に付着した
    インクを前記清掃部材で清掃し、前記記録ヘッドが非記
    録位置から記録位置へ走査移動した後に前記クリーニン
    グ部材を他方から初期位置へ移動させることで前記記録
    ヘッドの吐出口面をクリーニングすることなく前記クリ
    ーニング部材を初期位置に復帰させることを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】前記インクジェット記録装置の本体に設け
    られ、前記クリーニング部材および前記インク吸収体が
    当接可能なインク受容部材を備えていることを特徴とす
    る請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記クリーニング領域は、前記移動機構に
    よる前記記録ヘッドの記録に係る移動の反転位置に相当
    することを特徴とする請求項1または2に記載のインク
    ジェット記録装置。
  4. 【請求項4】前記クリーニング部材は、前記クリーニン
    グ部材の取り付け部材に対して可動に設けられているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  5. 【請求項5】前記クリーニング部材は、前記クリーニン
    グ部材の取り付け部材に対して固定的に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    装置。
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