JP2725778B2 - ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製
造方法に関する。更に詳しくは、かさ比重を限定したシ
リカを一定量添加させることにより、押出機を用いたコ
ンパウンド時の操作性を改良したポリアリーレンスルフ
ィド樹脂組成物の製造方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) ポリアリーレンスルフィド樹脂は、その優れた耐熱
性、耐薬品性をいかして電子機器部品、自動車部品に用
いられており、又、その製造方法は例えば米国特許第25
38941号,米国特許3354129号などにより公知である。
これらの方法で得られたポリマーは粘稠な液体から結
晶性固体であるが、通常は比較的低い溶融粘度を示すた
めその用途が制限されている。例えば塗装材料として用
いることは可能であるが射出成型材料、押出成形材料と
しては、溶融粘度が低すぎるために使用できない。
この為、重合後のポリアリーレンスルフィドを更に、
酸素存在下、又は不在下にて硬化して溶融粘度を上昇さ
せ種々の用途に適した溶融粘度を調節している。
しかしながら、前記硬化処理を経て製造されたポリア
リーレンスルフィド樹脂の粉体は、流動性が悪く、押出
機を用いてガラス繊維や他の補強剤,充填剤とのコンパ
ウンド化を行う際に、ホッパー内でのブリッジングがし
ばしば発生し、吐出量を一定にコントロールすることが
困難であるという問題がある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは上記のような現状に鑑み、鋭意検討を重
ねた結果、硬化処理したポリアリーレンスルフィド樹脂
にある限定されたかさ比重のシリカ化合物を一定量添加
させることによりコンパウンド時の操作性例えば、ホッ
パー内でのブリッジング防止を改善できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
即ち、硬化処理したポリアリーレンスルフィド樹脂と
充填剤とからなる樹脂組成物を押出機を用いて製造する
にあたり、かさ比重150g/l以下のシリカ化合物をポリア
リーレンスルフィド樹脂100重量部に対して0.05〜2.0重
量部添加させることを特徴とするポリアリーレンスルフ
ィド樹脂組成物の製造法に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるポリアリーレンスルフィド樹脂は繰り
返し単位−R−S−(R:アリール基)を含むポリマーで
あり、例えばポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)を
挙げることができる。
本発明において硬化処理方法は特に限定されないが、
溶融粘度の制御のしやすさ、作業性の良さから一般には
ポリマーの融点以下の温度で行われる。この際の装置と
しては、石英管反応管、攪拌装置を有する金属容器、及
び流動床装置のような従来知られている装置が使用され
ている。
硬化温度としては、ポリアリーレンスルフィド樹脂の
融点温度未満〜80℃低い温度範囲が好ましく、硬化時間
は、通常30分〜5時間が好ましい。これらの条件は、ポ
リアリーレンスルフィド樹脂の分子量,種類,硬化後の
用途に応じて決められている。
硬化処理したポリアリーレンスルフィド樹脂に含有さ
せるシリカ化合物としてはシリカ、疎水性シリカであ
り、これらを単独或いは混合物として用いる。操作性改
善効果が大きいという点で疎水性シリカが好ましい。な
お、疎水性シリカとは、シリカ表面のシラノール基の一
部又はその殆どをメチル基などのアルキル基で置換させ
て親水性を消滅させ、親油性、疎水性を向上させたもの
である。
ポリアリーレンスルフィド樹脂に含有させるシリカ化
合物のかさ比重は150g/l以下であることが必要である。
かさ比重が150g/lを越えると操作性改善効果が乏しい。
シリカ化合物の添加量はポリアリーレンスルフィド樹
脂100重量部に対して0.05〜2.0重量部、好ましくは0.1
〜1.0重量部である。含有率が0.05重量部未満では流動
性の改善効果が小さく、2.0重量部を越えると成形品の
強度が低下する。
充填剤は、ガラス繊維,炭素繊維,セラミック繊維,
金属繊維,チタン酸カリウムウィスカー,マイカ,炭酸
カルシウム,タルク,硫酸カルシウム,カオリン,クレ
ー,ガラスビーズ,ガラスパウダーであり、これらは、
単独あるいは混合して用いることができる。
その充填量は通常ポリアリーレンスルフィド樹脂100
重量部に対して20〜250重量部の範囲で用いられる。
シリカ化合物を添加させる方法としては特に制限はな
く、例えば、各種ブレンダーを用いて混合する方法など
を用いることができる。この際更に、安定化剤,顔料,
および他のポリマーとブレンドして使用することもでき
る。
樹脂組成物を製造する装置としては、通常の一軸、又
は、二軸の押出機を使用することができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが本
発明はこれらに限定されるものではない。
又、ポリマーの粉体特性はパウダーテスター(ホウカ
ワミクロン製)を用いて測定を行った。
参考例 本発明の実施例及び比較例で使用したポリフェニレン
スルフィド(以下PPSと略す)の製造方法は次の通りで
ある。
撹拌機、脱水塔、及びジャケットを装備する内容積53
0lの反応器にN−メチルピロリドン110l及び硫化ソーダ
(純度:Na2S60.2wt%)61.1kgを仕込み、撹拌下ジャケ
ットにより加熱し内温が約200℃に達するまで、脱水塔
を通じて脱水を行った。この際、13.5lの主として水か
らなる留出液を留去した。次いで、p−ジクロロベンゼ
ン70.0kgとN−メチルピロリドン48lを添加し、1時間2
0分かけて250℃まで昇温し、更に250℃で3時間反応さ
せた。この時、圧力は10.5Kg/cm2まで上昇した。
反応終了後、反応混合液を撹拌機、ジャケット及び減
圧ラインを装備する溶媒回収器に移した。この際、N−
メチルピロリドン30lを追加した。続いて、減圧下で加
熱して、主としてN−メチルピロリドンからなる留出液
210lを留去した。
続いて、水200lを添加して水スラリーとし、80℃。、
15分間加熱撹拌した後、遠心分離してポリマーを回収し
た。
更に、ポリマーを溶媒回収器に戻し、水200lを添加
し、100℃、30分間加熱撹拌を行い、冷却後、遠心分離
機でポリマー粉末を回収した。尚、この操作を2回繰返
した。
得られたポリマーをジャケット付きリボンブレンダー
に移し、乾燥を行った。このPPSを一部サンプリング
し、融点をDSC(昇温速度:10℃/分)で測定したところ
278℃であった。
又、このポリマーの溶融粘度を高化式フローテスター
(ダイス;0.5mm,L=2mm)を用いて300℃,10kg荷重で測
定したところ、27Pa・sであり、パウダーテスターで測
定した粉体特性は、安息角41°、かさ比重(ゆるみ)0.
39g/cm3であった。
引き続きリボンブレンダーで空気気流下撹拌しながら
昇温して、250℃で4時間硬化した。
得られたPPSの溶融粘度は、280Pa・sであり、パウダ
ーテスターで測定した粉体特性は、安息角41°、スパチ
ュラ角58°であり、流動性が悪いパウダーであった。
実施例1 参考例で得られたPPS 3.0kg,ガラス繊維として繊維径
13μ,カット長3mmのチョップドストランド2.0kg,およ
びかさ比重63g/l平均粒子径1.7μの疎水性シリカSS-20
[日本シリカ工業(株)製]12gをV−ブレンダーで混
合した。
得られた混合物をホッパー付45mm,L/D=30の2軸押出
機で溶融押出しし、ペレット化した。この際、ホッパー
内でのブリッジングは見られずトラブルなくペレット化
することができた。またこの際の平均吐出量は31kg/hr
であった。
得られた組成物の曲げ強度をASTM-D 790に従い測定し
たところ245MPaてあった。
比較例1 疎水性シリカを添加することなく、PPSとガラス繊維
のみを溶融押出ししてペレット化したこと以外は実施例
1と同様な操作を行った。この際ホッパー内でしばしば
ブリッジングを起こした為樹脂混合物の供給を一定にコ
ントロールすることが困難であった。また平均吐出量は
22kg/hrと少なくバラツキも大きかった。
得られた組成物の曲げ強度は245MPaであった。
実施例2 疎水性シリカSS-20の代りにかさ比重45g/l,平均粒子
径1.5μのシリカE-220A[日本シリカ工業(株)製]18g
を添加したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
ブリッジングすることなくペレット化することができ
た。平均吐出量は30kg/hrであった。また、曲げ強度は2
38MPaであった。
比較例2 疎水性シリカSS-20の代りにかさ比重180g/l,平均粒子
径4.1μの疎水性シリカSS-70[日本シリカ工業(株)
製]12gを添加したこと以外は実施例1と同様の操作を
行った。ブリッジングにより、供給量を一定にコントロ
ールすることは困難であった。平均吐出量は24kg/hrで
あった。また、曲げ強度は226MPaと若干低下した。
比較例3 シリカE-220Aを0.6gとしたこと以外は実施例2と同様
の操作を行った。ブリッジングを防止することはできな
かった。平均吐出量は22kg/hrであった。また、曲げ強
度は245MPaであった。
比較例4 シリカE-220Aを75gとしたこと以外は実施例2と同様
の操作を行った。ブリッジングを防止することはできた
が曲げ強度が215MPaに低下した。また平均吐出量は30kg
/hrであった。
実施例3 PPS3.0kg,ガラスファイバー2.5kg,重質炭酸カルシウ
ム3.0kg及びシリカE-220A18gをV−ブレンダーで混合し
て、押出機でペレット化した。ブリッジングすることな
く良好にペレット化することができた。平均吐出量は35
kg/hrであった。また、曲げ強度は203MPaであった。
比較例5 シリカE-220Aを添加することなくペレット化したこと
以外は実施例3と同様の操作を行った。ブリッジングに
より供給量を一定にコントロールするのが困難であっ
た。平均吐出量は26kg/hrであった。また、曲げ強度は2
05MPaであった。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明の方法によれ
ば硬化処理したポリアリーレンスルフィド樹脂と充填剤
とからなる樹脂組成物を押出機で製造する際の操作性を
その強度を低下させることなく改善することが可能とな
った。即ち、ホツパー内でのブリッジングを防止するこ
とができ、吐出量を増加させ、かつ一定にコントロール
することができ、その工業的価値は高い。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬化処理したポリアリーレンスルフィド樹
    脂と、ガラス繊維,炭素繊維,セラミック繊維,金属繊
    維,チタン酸カリウムウィスカー,マイカ,炭酸カルシ
    ウム,タルク,硫酸カルシウム,カオリン,クレー,ガ
    ラスビーズ,ガラスパウダーから選ばれる1種以上の充
    填剤とからなる樹脂組成物を押出機を用いて製造するに
    あたり、かさ比重150g/1以下のシリカ化合物をポリアリ
    ーレンスルフィド樹脂100重量部に対して0.05〜2.0重量
    部添加させることを特徴とするポリアリーレンスルフィ
    ド樹脂組成物の製造法。
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