JP2725563B2 - 導電膜及び導電膜を有する蛍光表示管 - Google Patents

導電膜及び導電膜を有する蛍光表示管

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JP2725563B2 JP22115693A JP22115693A JP2725563B2 JP 2725563 B2 JP2725563 B2 JP 2725563B2 JP 22115693 A JP22115693 A JP 22115693A JP 22115693 A JP22115693 A JP 22115693A JP 2725563 B2 JP2725563 B2 JP 2725563B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電極や配線導体又
は種々の目的を有する機能性膜等として有用な導電膜
と、係る導電膜を有する蛍光表示管に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、蛍光表示管の表示部
は、外囲器の一部を構成する陽極基板1の内面に形成さ
れている。即ち、陽極基板1の内面には配線導体2が設
けられ、該配線導体2は絶縁層3で覆われている。該絶
縁層3にはスルーホール4が形成され、該スルーホール
4の上には陽極導体5が形成されている。該陽極導体5
の上面には蛍光体層6が被着され、発光表示部としての
陽極7が構成されている。前記陽極導体5と前記配線導
体2は、スルーホール4内に充填された導電材料8を介
して導通している。
【0003】一般に前記陽極導体5は、黒鉛ペーストか
ら形成された導電膜から構成される。黒鉛ペーストの組
成は、一例をあげれば、黒鉛粉末85部、超微細SiO
2 15部、TOG等の有機金属66部、そして溶剤とし
てのトリデカノール33部などとなる。
【0004】前記黒鉛ペーストをスクリーン印刷法で絶
縁層3上に印刷し、これを焼成すると、前述した導電膜
としての陽極導体5が形成される。この焼成した導電ペ
ーストを顕微鏡等で拡大して観察すると、図7に示すよ
うな構造が認められる。即ち、黒鉛の粒子10の間に超
微粉のSiO2 と金属酸化物の粒子11が介在し、黒鉛
の粒子10同志はあまり接触していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】SiO2 の超微粒子は
黒鉛粒子の固着強度を高め、ペーストとしての印刷性を
向上させる作用がある。しかしながら、同時にSiO2
の超微粒子は水分・ガス吸着をするために蛍光表示管の
カソードを汚染してそのエミッション特性を低下させる
という問題点も有している。また、SiO2 が多いと導
電膜としての抵抗値が高くなり、100Ω/□以下とす
ることができなくなってしまう。従って、ペースト中の
SiO2 の配合量をあまり多くすることはできなかっ
た。
【0006】従って、従来の導電膜を形成するためのペ
ーストにおいては、SiO2 の配合量を多くして黒鉛の
固着強度及び印刷性を改善すれば、カソードのエミッシ
ョンが低下するとともに導電膜としての抵抗値が大きく
なり、SiO2 の配合量を少なくすればエミッションと
抵抗値の問題はやや改善されるものの、固着強度が低下
し印刷性が悪くなるという問題があった。
【0007】本発明は、SiO2 を含まない印刷性の良
好な導電性のペーストを用い、黒鉛等の導電物質の固着
力が強い導電膜を形成することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された本
発明の導電膜は、アルミノオキシチタンホスフェートと
粉末状の導電物質を含むペーストを焼成して得たことを
特徴としている。
【0009】請求項2に記載された本発明の蛍光表示管
は、アルミノオキシチタンホスフェートと粉末状の導電
物質を含むペーストを焼成して得た請求項1記載の導電
膜を有することを特徴としている。
【0010】
【作用】アルミノオキシチタンホスフェートが含む有機
チタン及びリン酸ブチルは、粉末状の導電物質の固着力
を強める。また、エチルアセトアセテートとオクチレン
グリコールには、ペースト状態での印刷性を高める作用
がある。
【0011】
【実施例】本実施例の導電膜は、導電性のペーストを印
刷し、これを焼成することで得られる。そして、この導
電性のペーストは、本考案者が提案する有機金属化合物
であるアルミノオキシチタンホスフェートと、粉末状の
導電物質である黒鉛粉末と、溶剤と、さらに必要に応じ
て添加されるフィラーとを含んでいる。
【0012】アルミノオキシチタンホスフェートは、特
に導電性ペーストの印刷性を改善し、粉末状の導電物質
を含む該導電性ペーストから形成した導電膜に強い結合
力を与えるために添加される。。
【0013】アルミノオキシチタンホスフェートは、図
1に示す構造式で表される。Tiの酸化物は他の物質と
の結合力が強く、アルミノオキシチタンホスフェートを
加えた前記ペーストで形成した導電膜が強い結合力を示
す理由の一部は、アルミノオキシチタンホスフェートが
Tiの酸化物を含むことにあると考えられる。
【0014】図1に示すように、アルミノオキシチタン
ホスフェートはJP(リン酸ブチル)を有している。J
P(リン酸ブチル)の構造式を図2に示す。アルミノオ
キシチタンホスフェートを加えた前記ペーストで形成し
た導電膜が強い結合力を示す他の理由は、アルミノオキ
シチタンホスフェートがJP(リン酸ブチル)を含むこ
とにあると考えられる。
【0015】図1に示すように、アルミノオキシチタン
ホスフェートは、EtAcAc(エチエルアセトアセテ
ート)が結合したAlを有している。EtAcAc(エ
チエルアセトアセテート)の構造式を図3に示す。Et
AcAc(エチエルアセトアセテート)が結合したAl
はカップリング剤として有効であり、アルミノオキシチ
タンホスフェートを添加した前記ペーストにおいて、同
時に添加される黒鉛粉末やフィラーの分散性を向上させ
る。
【0016】図1に示すように、アルミノオキシチタン
ホスフェートは、OG(オクチレングリコール(2−エ
チル1.3ヘキサンジオール))を有している。OGの
構造式を図4に示す。図4からわかるように、このOG
はCを8個含んでいる。本発明者は、Cの数の異なるO
Gを含むアルミノオキシチタンホスフェートを種々検討
した。その結果、OGにおけるCの数が8個の場合が、
最もアルミノオキシチタンホスフェートの安定性が良
く、さらに前記ペーストの粘度が適当になってチキソト
ロピック性が向上し、印刷性が良好となることを見いだ
した。Cの数がこれより増えると、前記ペーストの緻密
性が低下するとともに、粘度が高くなって印刷性が悪化
してしまう。逆に、Cの数がこれより減ると、アルミノ
オキシチタンホスフェートが不安定になってしまう。
【0017】次に、前記導電性のペーストのより具体的
な成分配合の実例(1)(2)(3)を示す。 実例(1) 黒鉛粉末55〜80部、フィラー45〜20部、アルミ
ノオキシチタンホスフェート66部、溶剤33部。フィ
ラーとしては、粒径0.2μmのTiO2 又はAl2
3 が使用できる。溶剤としては、オクチレングリコー
ル、トリデカノール、テルピネオール、カルビトール等
が使用できる。
【0018】実例(2) 黒鉛粉末100部、アルミノオキシチタンホスフェート
40〜100部、溶剤33部。本例は、フィラーを用い
ない場合である。
【0019】実例(3) 黒鉛以外の導電性酸化金属粉末80部、フィラー20
部、アルミノオキシチタンホスフェート66部、溶剤3
3部。黒鉛以外の導電性酸化金属としては、例えばIT
O,WO3 ,In2 3 等が使用でき、焼成しても抵抗
が高くならないものがよい。
【0020】本実施例の導電膜を形成するには、前記ア
ルミノオキシチタンホスフェート等を用いて前述のよう
な原料配合で構成したペーストを、所望の対象にスクリ
ーン印刷し、これを焼成すればよい。
【0021】本実施例のペーストは、従来のようにSi
2 を含んでいるわけではないが、一成分のアルミノオ
キシチタンホスフェートがEtAcAcやOGを含んで
いるので、チキソトロピック性が良く印刷性に優れてい
る。従って、複雑なパターンであっても必要な厚さで均
一な印刷ができる。このため蛍光表示管の陽極導体のよ
うに複雑な表示パターンを有する導体部分の形成に有効
である。
【0022】さらに本実施例の導電膜は、SiO2 を含
まないため、前述のように蛍光表示管に適用した場合に
もカソードを劣化させてエミッションを低下させるおそ
れがない。この意味においても、本実施例のペーストに
よる導電膜は、蛍光表示管における陽極導体等の電極部
分や、外囲器の内面に設ける導電性の遮蔽膜として特に
有用である。
【0023】図5は、本発明者が行った連続点灯実験の
結果を示すグラフであり、前記導電膜を蛍光表示管の陽
極導体として用いた場合の効果を従来例と比較して示し
ている。本実施例の導電膜を陽極導体とした場合には、
試験時間の経過に対して陽極電流値は低下せず、陰極に
おけるエミッションが低下していないことが分かる。。
これに対し、SiO2 を含むペーストで形成した従来の
導電膜によれば、試験時間の経過に伴い、確実に陽極電
流値が低下してきている。これは、該導電膜中に含まれ
るSiO2 が陰極を劣化させてそのエミッションを低下
させていることを示している。
【0024】さらに本実施例の導電膜によれば、SiO
2 を含まないので、導電性物質相互の接触面積が大きく
なり、このために抵抗値が小さくなる。本実施例では抵
抗値を20Ω/□から設定でき、従来の限界であった1
00Ω/□を大きく下回った。従って、他の配線材等と
の導通性が良くなり、信頼性が向上する。
【0025】さらに本実施例の導電膜によれば、原料の
ペースト中のアルミノオキシチタンホスフェートにJP
(リン酸ブチル)が含まれており、焼成時にはリンが焼
結を高めてTi−Al−Pの複合酸化物を形成するの
で、SiO2 を用いなくとも、粉体間の結合強度を従来
以上に向上させることができた。
【0026】なお、本実施例のペーストを用いた導電膜
は、蛍光表示管に限らず、他の表示素子や電子素子乃至
機器一般において、配線・導体・各種導電性の機能性膜
等に広く応用することができ、前述した特有の効果のた
め、これら適用対象物の機能性を向上させるという優れ
た効果がある。
【0027】
【発明の効果】本発明に係る導電膜は、アルミノオキシ
チタンホスフェートと粉末状の導電物質を含むペースト
を焼成して形成したので、次のような効果が得られる。 1)粉末状の導電物質の分散性が向上するため、ペースト
状態でのチキソトロピック性に優れ、印刷性がよくな
る。また、焼成後の抵抗値が従来より低くなり、抵抗値
を任意に制御でき、配線等との電気的接続の信頼性が増
す。
【0028】2)アルミノオキシチタンホスフェートに含
まれるリン酸ブチルにより、焼成後の固着力が向上す
る。
【0029】3)蛍光表示管に適用しても、陰極のエミッ
ションを低下させることがない。これは、陰極のエミッ
ションを低下させて原因であったSiO2 を用いていな
いからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミノオキシチタンホスフェートの構造式を
示す図である。
【図2】リン酸ブチルの構造式を示す図である。
【図3】エチルアセトアセテートの構造式を示す図であ
る。
【図4】オクチレングリコールの構造式を示す図であ
る。
【図5】本実施例の導電膜を陽極導体に用いた蛍光表示
管と、従来の導電膜を陽極導体に用いた蛍光表示管にお
いて、試験時間の経過に対する陽極電流値の変化を示す
グラフである。
【図6】蛍光表示管の陽極導体付近の一般的な構成を示
す断面図である。
【図7】従来のペーストで形成した導電膜の構造を示す
拡大図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミノオキシチタンホスフェートと粉末
    状の導電物質を含むペーストを焼成して得た導電膜。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の導電膜を有する蛍光表示
    管。
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