JP2725444B2 - 音響効果装置 - Google Patents

音響効果装置

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、楽音等の音響に所望の距離感を付与する
ための音響効果装置に関する。
[従来の技術] レコーディング技術のひとつとしてオンマイクまたは
オフマイクがある。オンマイク録音は、マイクを音源に
密接させて録音することで、このオンマイクの場合、マ
イクには、音源の直接音のみが入り、周囲の残響音は入
らない。また、高音域成分まで明瞭に入ったクリアな音
を録音することができる。一方、オフマイクの場合は、
音源とマイクとの距離を置くため、音源からの直接音の
他にかなりの残響音も入る。オフマイクの音は、聴者に
音源からの距離を感じさせ臨場感を与えるが、音のクリ
アさには欠ける。
一般に、音は自由空間への拡散によって距離の2乗に
比例して減衰する他、高域成分は空気中を伝播すること
によっても減衰することが知られている。また、室内残
響音の周波数特性も一般的には高域で落ちている。この
ため、オフマイクの場合は音源の高域成分がより失われ
るものである。例えば、フルートの音を録音する場合、
オンマイクだとブレスノイズがとれるが、オフマイクだ
ととれない。また、音声を録音する場合でもポピュラー
音楽における歌手のように口間近の位置にマイクをセッ
トすると子音や息づかいまで録音できるが、クラシック
におけるようにかなり離れた位置にマイクをセットする
とこれらの音はとれない。以上のように音源の高域成分
はもともと低域成分に比してレベルは低く、オンマイク
(近接マイク)によって初めて収音することができる。
また、このようにしてとった音は、人間の耳には近接音
として聴くことができる。
ところで、電子楽器演奏やスタジオレコーディングに
おいて、聴者と音源との距離感を与えるために、反射音
を含む残響音と楽器からの直接音とのミキシング比をコ
ントロールすることが一般的である。直接音に対して残
響音成分が多くなればなる程、聴者と音源との距離感が
でる。定位情報と残響音レベルを連動させて距離感(奥
行感)を制御するものに特願昭63−28824号があるが、
これは聴者と音源の距離が数m〜数10mの制御に有効で
あり、1m以内の至近距離の近接音を実現することは困難
であった。
[発明が解決しようとする課題] この発明の目的は、上述した従来例における問題点に
鑑み、至近距離から数10mまでの所望の距離感を楽音等
の音響に付与することが可能な音響効果装置を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するためこの発明の音響効果装置は、
音響信号の高域成分のレベルを制御する高域成分制御手
段と、前記音響信号に応じた残響音成分を生成する残響
音生成手段と、高域成分のレベルを制御された音響信号
と前記残響成分とをそれぞれ重み付けして混合する混合
手段と、入力された距離パラメータに従って前記高域成
分制御手段における制御係数および前記混合手段におけ
る重み付け係数を制御する係数制御手段とを具備してい
る。
この発明において、前記高域成分制御手段としては、
入力信号の高域成分を減衰させるフィルタ手段、例えば
ローパスフィルタを用いることができるが、この発明を
電子楽器に適用する場合には、電子楽器の音源(楽音信
号形成手段)で形成される楽音信号の高域成分を直接制
御するようにしてもよい。
[作用] 第6図は、音源からの距離と直接音レベル(DL)、直
接音の高域減衰特性(対低域)および残響音(RL)それ
ぞれのレベルとの関係を示すグラフである。同図から分
るように、距離パラメータLは実際の距離感(m)とは
対数的に比例する。また、直接音は距離パラメータLに
対して直線的に減衰し、直接音の高域成分は、この直接
音の低域成分からさらに距離パラメータLに対して直線
的に減衰する。さらに、残響音は、L=0のとき最小で
あり、L=0.5以上で飽和する。
上記構成によれば、音響の高域成分と残響音成分を距
離パラメータにより追従変化させている。
上述したように、音の近接感を担うものは楽音におけ
る高域成分である。したがって、距離パラメータにより
音源から出る音の高域成分を制御しつつ残響成分発生手
段からの残響音を連動させて制御することによって近接
音から遠距離の音まで発生することができる。
[実施例] 以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明する。
第1図は、この発明の一実施例に係る音響効果装置の
基本的な構成を示す。
同図において、残響音発生部1は入力端子INに入力さ
れる音響信号に対応する残響音成分を形成する。このよ
うな残響音発生部の例は、特開昭58−14898号、特開昭5
8−21299号、および特開平1−57799号等に記載されて
いる。
ローパスフィルタ(LPF)2は、残響音発生部1と共
通の音響信号を入力され、この入力音響信号の高域成分
を減衰した音響信号を直接音成分として出力する。この
LPF2の高域減衰特性またはカットオフ周波数は、距離感
制御部4から供給されるフィルタ制御係数Fによって制
御される。
重み付け混合回路3は、残響音発生部1の出力する残
響音成分信号に残響音係数RLを乗算する乗算器31、LPF2
の出力する直接音成分信号に直接音係数DLを乗算する乗
算器32、ならびにこれらの乗算器31および32の出力を加
算する加算器33を備え、前記残響音成分と直接音成分と
をそれぞれ重み付けして混合する。残響音および直接音
の各重み付け係数(乗算係数)RLおよびDLは距離感制御
部4から供給される。
距離感制御部4は、フィルタ制御係数テーブルを備え
たフィルタ制御部、残響音係数テーブルを備えた残響音
レベル制御部、および直接音係数テーブルを備えたフィ
ルタ出力レベル制御部からなり、距離に関するパラメー
タLに基づいてフィルタ制御係数F、残響音係数RLおよ
び直接音係数DLを作成し、フィルタ制御係数Fを前記LP
F2に、残響係数RLおよび直接音係数DLを前記重み付け混
合回路3に供給する。
第2図は、LPF2の回路例を示す。このようなディジタ
ルローパスフィルタ回路は、特開昭61−18212号や本出
願人の先願に係る特願平1−262265号に記載されてい
る。
第2図において、21,22は加算器、23は乗算器、24は
信号を1標本化周波数遅延する遅延回路である。
このフィルタの伝達関数H(z)は、αを乗算器23の
乗算係数、Z-1を1標本化周波数前のデータを表わす記
号とすると で表わされる。また、カットオフ周波数fcは、αが1よ
り充分に小さければ (但し、fsはサンプリング周波数) で表わされる。すなわち、このディジタルローパスフィ
ルタは、伝達関数H(s)が、 (但し、a=αfs) で表わされるアナログフィルタと殆ど同じ周波数特性を
有する。
また、乗算器23の乗算係数αを制御することによっ
て、伝達関数H(z)を制御することができる。すなわ
ち、第1図のLPF2として第2図に示すようなディジタル
LPFを用いる場合、距離感制御部4から出力されるフィ
ルタ制御係数Fを乗算器23の乗算係数αとして与えるこ
とによって、高域減衰特性を制御することができる。こ
の場合、フィルタ制御係数FとパラメータLとは比例す
るため、パラメータLの設定の仕方によっては、第4図
に実線で示すように、パラメータLをそのままフィルタ
制御係数F(=α)としてLPF2に与えることも可能であ
る。第3図は、LPF2の周波数特性例を示す。
なお、LPF2としては、FIR形やIIR形等他の公知のデイ
ジタルフィルタを用いることも可能である。また、距離
感制御部4は演算により各係数F、RLおよびDLを作成す
るようにしてもよい。
第4図は、ジグナルプロセッサ内にこの発明を適用し
た例を示す。音響効果装置成分は、パラメータLをその
ままフィルタ制御係数Fとして与える変形例が実線で示
されている他は、第1図のものと同様に構成されてい
る。この音響効果装置には、自然楽器の演奏音をオンマ
イクでとった楽音信号、または電子楽器で形成される楽
音信号が入力される。そして、この入力楽音信号は、距
離感制御部4に与えられる距離パラメータLに応じて残
響音付加量RL/DLおよび高域成分減衰量Fが制御され、
距離パラメータLに対応する残響音特性および周波数特
性が付与される。これにより、前記入力楽音信号が距離
パラメータLに応じた距離感を有する楽音信号に加工さ
れる。
第5図は、電子楽器にこの発明を適用した例を示す。
音響効果装置50部分は、第1図のものと同様に構成され
ている。
第5図において、鍵情報発生部51は、図示しない鍵盤
における押離鍵を検出し、押圧された鍵を表わすキーコ
ード情報KCD、押鍵中を表わすキーオン情報KON、および
押離鍵の際のタッチを表わすタッチ情報T等の鍵情報を
発生する。
楽音指定部52は、音色指定スイッチ等の設定操作子へ
の操作状態を検出し、音色指定情報TCを発生する。
パラメータ供給部53は、前記タッチ情報Tおよび音色
指定情報TCに基づいて音色パラメータ等の楽音制御パラ
メータおよび距離パラメータLを発生する。なお、距離
パラメータLはタッチ情報Tのみに基づいて作成するよ
うにしてもよい。
楽音発生部54は、鍵情報発生部51の発生する鍵情報K
C、KONおよびT、ならびにパラメータ供給部53の発生す
る楽音制御パラメータに基づいて、楽音信号を発生す
る。この楽音信号は、音響効果装置50へ入力される。
音響効果装置50においては、楽音発生部54から入力さ
れる楽音信号を、パラメータ供給部53から供給される距
離パラメータLに基づいて、この距離パラメータLに対
応する距離感を有する楽音信号に加工して出力端OUTよ
り出力する。音響効果装置50から出力された楽音信号
は、図示しないD/A変換器およびサウンドシステムを介
して音響に変換され、放音される。
[実施例の変形例] なお、この発明は、上述の実施例に限定されることな
く、適宜変形して実施することができる。
例えば、上述においては、ディジタルシステムを用い
てこの発明を実施した例を示したが、アナログシステム
やアナログ/ディジタル混在システムを用いて実施する
ことも可能である。
また、各係数、パラメータはテーブル参照の他に、種
々の演算により求める方式を採用してもよい。
距離パラメータLは、音色指定、タッチ情報の他、演
奏者による各種操作子の操作情報で制御したり、あるい
は時間に応じて種々、変化するように制御してもよい。
LPFは、上述したような特定の構成方式のものに限定
されず、公知の各種ディジタルフィルタおよびアナログ
フィルタを使用することができる。残響装置も同様に、
種々の方式のものを適宜、選んで使用すればよい。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、音響の高域成
分と残響音成分を距離パラメータにより追従変化させて
いる。したがって、この距離パラメータにより距離に応
じた周波数特性および残響音特性が再現される。このよ
うに、電子楽器またはシグナルプロセッサから出力され
る楽音等の音響を、オンマイク音から遠距離のオフマイ
ク音まで所望の距離感を有する音響に加工することがで
き、音源と聴者との距離感を近接から遠距離まで制御す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係る音響効果装置の構
成を示すブロック図、 第2図は、第1図におけるローパスフィルタの回路例を
示すブロック図、 第3図は、第1図におけるローパスフィルタの周波数特
性図、 第4図は、この発明をシグナルプロセッサに適用した実
施例を示すブロック図、 第5図は、この発明を電子楽器に適用した実施例を示す
ブロック図、そして 第6図は、距離をパラメータとする残響音(RL)、直接
音(DL)および低域音に対する高域音の減衰量を示すグ
ラフである。 1:残響音発生部 2:ローパスフィルタ 3:重み付け混合回路 4:距離感制御部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音響信号が入力される入力端子(IN)と、 入力端子(IN)に接続され、音響信号の残響音成分を生
    成出力する残響音発生部(1)と、 入力端子(IN)に接続され、入力されるフィルタ制御係
    数(F)にしたがって音響信号の高域成分のレベルを制
    御する高域成分制御手段(2)と、 残響音発生部(1)の出力と高域成分制御手段(2)の
    出力とを、入力される重み付け係数(RL、DL)に従って
    混合比率にて混合出力する混合手段(3)と、 入力される距離パラメータ(L)に基づいて、フィルタ
    制御係数(F)を高域成分制御手段(2)へ、重み付け
    係数(RL、FL)を混合手段(3)へ出力する距離感制御
    部(4)とを具備する 音響効果装置。
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