JP2724892B2 - アモルファスシリコン系pin型光電変換素子 - Google Patents

アモルファスシリコン系pin型光電変換素子

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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は太陽電池、光センサー等の光電変換デバイス
に用いられる光電変換素子に関する。より詳細には本発
明は、グロー放電分解法により形成されるアモルファス
シリコン系堆積膜を用いてなるpin接合を利用した光電
変換素子に関する。
〔従来技術の説明〕
従来、太陽電池、光センサー等の光電変換素子とし
て、基体上に、シリコン原子を母体とする非晶質材料、
いわゆるアモルファスシリコン(以後、「a−Si」と表
記する。)で構成された膜を形成してなるpin接合を利
用した光電変換素子が知られている。
こうした光電変換素子の光電変換層を構成するa−Si
膜の形成方法についてもいくつか提案されており、真空
蒸着法、イオンプレーティング法、反応性スパッタリン
グ法、グロー放電分解法等があり、中でもグロー放電分
解法は至適なものとして実用に付され、一般に広く用い
られている。
すなわち、例えばSiH4ガスのグロー放電分解により形
成されるアモルファス状のシリコン原子を含む堆積膜
は、水素原子によりシリコン原子の未結合手が終端され
ているため、優れた光導電特性を有している。また、こ
のシリコン原子を含むi型の堆積膜に5価の元素及び3
価の元素をドーピングすることにより、夫々n型及びp
型の伝導性を有する堆積膜を形成することができる。こ
れらの堆積膜は、低温において形成可能で、且つ大面積
に亘って成膜可能であるため、これらを積層させて太陽
電池に用いられる光電変換素子を構成するのに用いられ
ている。
しかし、SiH4ガスのグロー放電分解により形成される
これらシリコン原子素を構成要素とする堆積膜内には一
般に欠陥が存在する。この欠陥の量は成膜条件により異
なる。堆積膜の特性を表すについて採用される重要な評
価事項として電荷の移動度がある。この電荷の移動度の
値は、単結晶シリコン(Si)の場合、電子では〜103cm2
/V・secであり、正孔では〜102cm2/V・secであるのに対
し、アモルファスシリコン(a−Si)膜の場合、電子に
ついては0.1〜1cm2/V・secであり、正孔については〜10
-3cm2/V・secである。したがって、a−Si膜の電子移動
度は、単結晶シリコン膜のそれよりははるかに小さい。
ところで、電子及び正孔が共に移動するデバイスであ
るa−Si系の太陽電池においては、a−Si膜の正孔の移
動度が上述したように極めて小さいことは問題である。
a−Si系の太陽電池においては、それを構成するa−Si
膜について、正孔移動度の大きいものを使用することが
重要である。
また、SiH4ガスを原料ガスに使用してグロー放電分解
法により得られるa−Si膜の正孔は、室温において分散
型の伝導を示す。
すなわち、該正孔は、深いトラップ準位に捕獲され、
またその準位から解放されて伝導に寄与するという過程
を何度も繰り返しながら膜中を移動する。光照射時にお
いては深いトラップ準位中に捕獲されている電荷により
空間電荷が形成され、そのため光で発生した電荷の流れ
が妨げられる。
これらの問題を解決するため、オブシンスキー等(Ov
shinsky et.al)は、SiF4ガスとH2ガスの混合ガスをグ
ロー放電分解法により分解してa−Si膜を堆積する方法
を提案した。この方法により得られるa−Si膜は、その
電荷移動度は、電子では0.1〜1cm2/V・sec、正孔では〜
10-3cm2/V・secであって、SiH4ガスより作製したa−Si
膜と比較して変わりはない。ところが正孔の伝導につい
ては、室温において非分散型の伝導を示す。そのため太
陽電池に用いた場合、SiH4ガスより作製したa−Si膜に
比べ、特性が大巾に改善されることが期待される。
ところが、こうした膜を用いて実際にpin型の光電変
換素子を作製すると、光電変換効率はほとんど向上して
おらず、SiF4/H2混合ガスのグロー放電分解により作製
したa−Si膜の上述の優れた特性が有効に生かされてい
ないのが実状である。
〔発明の目的〕
本発明は、従来のSiF4/H2混合ガスのグロー放電分解
により作製したa−Si膜を用いたpin型光電変換素子に
おける上述の問題を解決し、SiF4ガスとH2ガスあるいは
SiF4ガスとSiH4ガスの混合ガスを用いて作製した膜が有
する優れた特性を有効に生かした光電変換素子を提供す
ることを目的とするものである。
〔発明の構成・効果〕
本発明は、SiF4ガスとH2ガスあるいはSiF4ガスとSiH4
ガスの混合ガスを用いて作製された膜の優れた特性を有
効に利用して、優れた光電変換特性を有する光電変換素
子を形成すべく鋭意研究を行ったところ、膜中の水素含
有量の多いa−Si膜で表面近傍をおおうことにより、Si
F4ガスとH2ガスあるいはSiF4ガスとSiH4ガスの混合ガス
を用いて作製された膜の表面欠陥を補償し、内部の優れ
た特性を引き出しうるという知見を得た。
以下、該知見について詳しく説明する。
SiF4ガスとH2ガスの混合ガスを用いてグロー放電分解
法によりa−Si膜を形成する場合、SiF4ガスとH2ガスと
の分解効率は異なるうえ、SiF4ガスの分解物だけでは堆
積能を有さず水素(H)原子の活性種との反応によって
堆積能を有する活性種にかわる等のため、膜の堆積する
成膜条件は狭く成膜条件の制御は困難であって、さらに
堆積速度は遅いという問題がある。
そこで本発明者は先に特開昭60−41047号公報で開示
したように、予め成膜空間とは異なる空間で生成された
フッ化シリコンラジカルと水素ラジカルを成膜空間に別
々に導入し、ラジカル同士の反応で堆積能を有する活性
種を形成し、a−Si膜を堆積する方法を提案した。この
堆積方法においては、フッ化シリコンラジカルと水素ラ
ジカルとの導入量は独立に制御できるため、膜質のコン
トロールは容易である。特に膜中の水素含有量をフッ化
シリコンラジカルと水素ラジカルの量比によって制御す
ることができる。
本発明者は該方法を用いて0.01〜20atomic%の水素を
含有したa−Si膜を成膜し、これらの膜の正孔の移動度
を測定してみたところ、第2図に示すように、膜中の水
素含有量に依存して移動度の値が変化することが判明し
た。また、該図には、通常のSiH4ガスのグロー放電分解
法で作製したa−Si:H膜(水素含有量15atomic%)の正
孔の移動度も示してある。
第2図からわかるように、膜中の水素含有量が0.1〜1
0atomic%の範囲においては、水素含有量が15atomic%
の試料に比べ正孔の移動度が1ケタ以上向上し、膜の特
性が良くなることをが判明した。水素含有量が0.1atomi
c%から10atomic%であるi型の伝導を示すa−Si:H:F
膜は、下記に示す(1)乃至(3)の方法のいずれによ
っても成膜が可能である。
(1) フッ素原子を含有するシリコン化合物とH原子
を含有するガス(SiF4,H2)との混合ガスをCD、あるい
はRF、μWプラズマで分解し、a−Si膜を形成する方
法。
(2) 前記(1)の方法におけるプラズマ中に外部で
あらかじめ分解したH原子ガスを導入することによりa
−Si膜を形成する方法。
(3) 外部で別々に原料ガスを分解して生成したSi原
子を含有するフッ化物の活性種とH原子を含有する活性
種とを、それぞれ別個の導入管より各別に成膜空間に導
入し、基板近傍で導入した上記2種の活性種の相互反応
を生起させ、堆積能を有する活性種を生成し、該堆積能
を有する活性種を基板に付着させ、a−Si膜を成膜する
方法。
上記3つの方法のうち、膜中のH量、F量をコントロ
ールするには、(2)あるいは(3)の方法がH原子活
性種の量を外部よりコントロールできるので特に有利で
ある。
膜中のH含有量、F含有量は、導入する、あるいは成
膜空間に存在するSi原子を含有するF活性種の量、基板
温度、成膜方法、成膜空間内の圧力等によって変化する
が、一般に成膜空間に存在するH原子活性種の量が多い
ほど減少し、光導電特性等の膜の特性は良くなる。
上記方法は、いずれも原料ガスにフッ化物を用いてい
るため、成膜した膜中には0.01atomic%以上のFが存在
している。膜中のF含有量が0.5atomic%以下の場合、
H含有量が20atomic%、望ましくは10atomic%以下の場
合優れた光導電特性が得られ、この間で特性の大きな変
化はみられない。
ところがF含有量が0.5atomic%を越えると、特にF
含有量が1atomic%以上になると、膜中のFと空気中のH
2Oとの反応により、膜の中にSi−O−Siの構造がみられ
るような経時変化を起こし、膜特性が低下する。
F含有量が0.01atomic%から0.5atomic%の範囲内に
あるa−Si:H:F膜においては、第2図に示すように、水
素含有量が0.1atomic%から10atomic%の範囲の場合、
水素含有量が15〜30atomic%である従来のa−Si:H膜に
比べ、正孔の移動度は大巾に増加し、膜の光電特性が向
上していることがわかる。
なお、膜中のH量が0.1atomic%未満になると逆に正
孔の移動度が急激に低下し、膜の光電特性は悪化する。
またF含有量が0.01atomic%以下のa−Si:H:F膜にお
いては成膜条件に制限が生じ、原料ガス中に多量の水素
系シランガスを混ぜないとF含有量を0.01atomic%以下
にできなかった。そのため膜中の水素含有量を減少させ
ることが難しくなり、膜中には10atomic%から20atomic
%の水素を含有する膜しかできなかった。そのため正孔
移動度は〜10-3cm2/V・secで、通常のSiH4ガスのグロー
放電分解で作製した従来のa−Si膜とほぼ同じ特性のも
のとなった。
以上の結果、優れた光導電特性の膜を得るには、膜中
にFを0.01atomic%から0.5atomic%含有させ、またH
含有量を0.1atomic%から10atomic%の範囲に制御する
ことが必要であることがわかった。
しかしながら、この膜をi層に用いpin型の光電変換
素子を作製してみると、光電変換効率は水素含有量の減
少に対応して向上することはなかった。
本発明者は、この原因をさぐるため、水素含有量8ato
mic%、フッ素含有量0.2atomic%の成膜条件で堆積時間
をかえ、膜厚が1.1μmから6.7μmのa−Si:H:F膜の試
料をコーニング7059ガラス(商品名)基板上に成膜し、
各試料内の局在準位の数を光熱偏光分光法(PDS)、定
光電流測定法(CPM)により評価した。その結果を第3
図に示す。第3図では横軸に膜厚の逆数をとり、縦軸に
PDS及びCPMより求めた欠陥の密度(相対値)をとり、PD
Sの結果を口で表し、CPMの結果を◆で表した。
第3図より、PDSの結果からみると膜厚が増加するに
従い欠陥密度は減少し、一方、CPMの結果からみると、
膜厚に対し欠陥密度はほぼ一定であることがわかる。
また、同様にしてフッ素含有量が0.2atomic%で、水
素含有量の異なる膜を成膜し、各試料のPDS及びCPMより
求めた膜中の欠陥密度を測定した。なお、各試料の膜厚
を1.4μmにして、測定には膜厚の影響がはいらないよ
うにした。その結果を第3図と同様にして、第4図に示
す。
PDSは、試料内の表面欠陥を含んだ全欠陥の情報が、C
PMは試料内の表面を除いたバルク中の欠陥の情報がわか
ることを考えると、第3、4図に示す結果から次のよう
なことがわかった。即ち、a−Si膜中にはバルク欠陥と
表面欠陥が存在する。膜中の水素含有量が減少するに従
い、バルク欠陥は減少するが、逆に表面欠陥は増加す
る。全体的には、膜中の水素含有量を減少させても欠陥
の密度はほとんど変化ないが、若干の増加傾向がある。
そのためいくらバルク内の欠陥を減少させても表面あ
るいは界面における欠陥が増加するため、pin型の光電
変換素子においては良好な特性が得られないことにな
る。
ここで、膜中の含有水素量を減少させ、バルク内の欠
陥を減少させた膜の特性を生かして光電変換素子を作製
するには、表面あるいは界面における欠陥を減少させる
ことが必要である。
該知見をもとに表面欠陥を減少させるための試みを種
々行ったところ、下記に示す(1)、(2),(3)の
実験結果より上記フッ素含有量0.2atomic%で水素含有
量2〜20atomic%の範囲で変化させた条件で成膜したa
−Si:H:F膜の表面に水素含有量20〜40atomic%のa−S
i:H膜を膜厚10〜100Å形成することにより、フッ素含有
量0.2atomic%で、水素含有量10atomic%以下のa−Si:
H:F膜の表面に存在する欠陥を取り除くことができ、そ
のため内部の優れた特性を生かした光電変換素子が形成
されることがわかった。
(1) 表面欠陥を除去するための実験 フッ素含有量0.2atomic%で、かつ水素含有量の異な
る各試料を膜厚1.1〜1.4μmで作製し、その上に、水素
含有量が30atomic%になる条件で堆積したa−Si:H膜を
約50Å堆積し、PDS及びCPMより膜の欠陥密度を測定し
た。その結果を第5図に示す。
第4図との比較のため、第5図のスケールは、第4図
と同じにとった。したがって、第4図の最大値をPDS,CP
Mとも基準にしてある。
第4図、第5図を比べるとフッ素含有量が0.2atomic
%で水素含有量が10atomic%以下のa−Si:H:F膜試料に
おいて、各試料の膜表面に水素含有量30atomic%、50Å
厚のa−Si:H膜を積層させることにより、PDSより求め
た欠陥密度による光吸収の値が減少していることがわか
る。CPMより求めた欠陥密度による光吸収の値に変化が
ないことより、バルク中の欠陥密度には変化がなく、表
面のみの欠陥密度が減少していることがわかった。
以下、上に積層するa−Si:H層について検討した。
(2) 積層するa−Si:H層の水素含有量に関する検討 フッ素含有量0.2atomic%でかつ水素含有量5atomic
%、膜厚1.4μmのa−Si:H:F膜を成膜後、その上に約5
0Å厚のa−Si:H膜を水素含有量が5〜50atomic%の範
囲になる条件で積層し、PDS測定を行い、欠陥準位の評
価を行った。得られた結果を第6図に示す。第6図にお
いては、フッ素含有量が0.2atomic%でかつ、水素含有
量5atomic%のa−Si:H:F膜上に、水素含有量を変化さ
せたa−Si:H層を積層させることなくして作製した試料
の欠陥準位による光吸収を基準にとった。
これより、水素含有量が20atomic%から40atomic%で
あるa−Si:H層を約50Å積層させることにより、欠陥準
位が大きく低減できることがわかった。
(3) 積層するa−Si:H層の膜厚に関する検討 フッ素含有量が0.2atomic%でかつ水素含有量5atomic
%、膜厚1.4μmのa−Si:H:F膜を成膜後、その上に水
素含有量30atomic%のa−Si:H膜を5〜1000Åの範囲の
膜厚で積層した。得られた試料をPDS測定を行い、欠陥
単位の評価を行った。得られた結果は第7図に示す。第
7図においても第6図の場合と同様に30atomic%の水素
含有量のa−Si:H膜を積層せずに成膜した0.2atomic%
のフッ素含有でかつ5atomic%の水素含有のa−Si:H:F
膜の試料の欠陥準位による光吸収を基準にとった。これ
より、水素含有量が30atomic%であるa−Si:H層を10Å
〜100Åの範囲の膜厚で積層させることにより、欠陥準
位を大きく低減できることがわかった。
本発明は上述のごとき知見に基づいて更に研究を重ね
た結果完成したものであり、その骨子とするところは、
i層を形成する非晶質シリコン膜が、水素含有量が0.1a
tomic%から10atomic%の範囲にあり、かつフッ素含有
量が0.01atomic%から0.5atomic%の範囲にあるa−Si:
H:F膜と、水素含有量が20atomic%から40atomic%の範
囲にあり、かつ膜厚が10Åから100Åの範囲にあるa−S
i:H膜とを積層した膜で構成されていることを特徴とす
るpin構造を有する非晶質シリコン光電変換素子にあ
る。
上記構成を有する本発明の光電変換素子において、水
素含有量が0.1〜10atomic%の範囲にあり、フッ素含有
量が0.01〜0.5atomic%の範囲にあるa−Si:H:F膜の上
に、水素含有量が20〜40atomic%のa−Si:H膜を10Åか
ら100Åの厚さに積層する方法としては以下のような方
法が有効である。
1) フッ化物シリコンラジカルと水素ラジカルとの反
応によって作製した試料を成膜後、水素プラズマにさら
す。
2) フッ化物シリコンラジカルと水素ラジカルとの反
応によって作製した試料を成膜後、水素雰囲気中でアニ
ーリング(アニーリング温度は200℃〜300℃)する。
3) フッ化物シリコンラジカルと水素ラジカルとの反
応によって作製した試料上に、low powerのRFグロー放
電、基板温度を150℃でSiH4ガスを分解し、10Å〜100Å
厚のa−Si:H膜を堆積する。
本発明の主旨はpin型光電変換素子において、該光電
変換素子のi型層に上記に説明したような2つの異なる
(a)と(b)の半導体膜の積層構成の膜を用いた点に
ある。ここで一方の半導体膜(a)はSi原子を母体と
し、0.1乃至10atomic%の量の水素原子と0.01乃至0.5at
omic%の量のフッ素原子を含有する膜であり、他方の半
導体膜(b)はSi原子を母体とし、20乃至40atomic%の
水素原子を含有する膜であって、膜厚が10乃至100Åの
範囲の膜である。
本発明のpin型光電変換素子に用いるp型半導体層、
n型半導体層、支持体、電極は通常のa−Si,pin型光電
変換素子に用いられるものが使用できる。これら構成要
素について以下説明する。
p型半導体層 本発明において用いられるp型半導体層は、SiH4,Si2
H6,SiF4,SiH3F,SiH2F2,SiHF3,Si3H8,SiH3Cl等のSi元素
を含み、同時にH元素あるいはハロゲン元素を含むガス
に必要に応じて水素ガス,ハロゲンガス,He,Ar,Ne等の
不活性ガスを加えたガスを原料ガスとし、同時にドーピ
ングガスとしてIII族の元素、例えばB,Al,Ga,In等の元
素を含むガス、例えばB2H6,BF3,BCl3,AlCl3,B(CH33,
Al(CH33,B(C2H53,Al(C2H53,In(CH33,Ga(C
2H5等のガスを添加したガスを、10mTorrから数10To
rrの圧力下でRF,DC、あるいはマイクロ放電力によるグ
ロー放電分解法により分解することにより、所望の基板
上に形成される。
本発明において用いられるp型半導体層の膜厚は、通
常10Å〜2000Åのものが用いられる。ドーピング量とし
ては、好適には1019atomic/cm3、最適には1019atomic/c
m3以上のドーピング量が必要である。
またSi元素にGeあるいはC等のIV族の元素を含んでも
良い。
その場合は原料ガスとして、Si元素を含むガスに加え
てGe元素を含むガスあるいはC元素を含むガスが加えて
用いられる。
Ge元素を含むガスとしては、GeH4,Ge2H6,GeF4,Ge2F6,
GeCl4等のガスが、C元素を含むガスとしてはCH4,C2H6,
C2H4,C2H2,CF4,C2F6,CCl4,C2Cl6等のガスが用いられ
る。
また原料ガスの分解法としては、通常のグロー放電分
解法の他に、熱CVD法、光CVD法あるいは先に本出願人が
特開昭60−41047号公報で開示した方法、すなわち予め
成膜空間とは異なる空間で生成されたフッ化シリコンラ
ジカル及びドーピング元素を含むラジカルと水素ラジカ
ルを成膜空間に別々に導入し、ラジカル同士の反応で堆
積能を有する活性種を形成することにより堆積膜を得る
方法を用いることもできる。
また、非晶質Si膜に代えて結晶質Si膜に上述したIV族
元素を微量(1018〜1020atomic/cm3)加えた膜を用いる
こともできる。
なお、第1図に示すように、i型半導体層に比べ、p
型半導体層が光照射側にある構造においては、p型半導
体層にGeを含む膜を用いることは適していない。
上記構造においては、通常Si元素のみを含む非晶質
膜、結晶質膜、あるいはその混合膜、あるいはSi元素と
C元素とを含む非晶質膜、結晶質膜、あるいはその混合
膜にIII族の元素をドーピングした膜が用いられる。
n型半導体層 本発明において用いられるn型半導体層は、SiH4,Si2
H6,SiF4,SiH3F,SiH2F2,SiHF3,Si3H8,SiH3Cl等のSi元素
を含み、同時にH元素あるいはハロゲン元素を含むガス
に必要に応じて水素ガス,ハロゲンガス,He,Ar,Ne等の
不活性ガスを加えたガスを原料ガスとし、同時にドーピ
ングガスとしてV族の元素、例えばP,As,Sb等の元素を
含むガス、例えばPH3,P2H4,PF3,PF5,PCl3,AsH3,AsF3,As
F5,AsCl3,SbH3,SbF5,P(CH33,As(CH33,P(C
2H53,As(C2H53,Sb(CH33,Sb(C2H5等のガス
を添加した原料ガスを、10mTorrから数10Torrの圧力下
でRF,DC、あるいはマイクロ放電力によるグロー放電分
解法により分解することにより、所望の基板上に形成さ
れる。
本発明において用いられるn型半導体層の膜厚は、通
常10Å〜2000Åのものが用いられる。ドーピング量とし
ては、好適には1018atomic/cm3、最適には1020atomic/c
m3以上のドーピング量が必要である。
またSi元素にGeあるいはC等のIV族の元素を含んでも
良い。
その場合は原料ガスとして、Si元素を含むガスに加え
てGe元素を含むガスあるいはC元素を含むガスが加えて
用いられる。
Ge元素を含むガスとしては、GeH4,Ge2H6,GeF4,Ge2F6,
GeCl4等のガスが、C元素を含むガスとしてはCH4,C2H6,
C2H4,C2H2,CF4,C2F6,CCl4,C2Cl6等のガスが用いられ
る。
また原料ガスの分解法としては、通常のグロー放電分
解法の他に、熱CVD法、光CVD法あるいは先に本出願人が
特開昭60−41047号公報で開示した方法、すなわち予め
成膜空間とは異なる空間で生成されたフッ化シリコンラ
ジカル及びドーピング元素を含むラジカルと水素ラジカ
ルを成膜空間に別々に導入し、ラジカル同士の反応で堆
積能を有する活性種を形成することにより堆積膜を得る
方法を用いることもできる。
また非晶質Si膜のかわりに結晶質Si膜にV族の元素を
微量(1017〜1020atomic/cm3)加えた膜を用いることも
できる。
なお、i型半導体層に比べ、n型半導体層が光照射側
にある構造においては、n型半導体層にGeを含む膜を用
いることは適していない。
上記構造においては、通常Si元素のみを含む非晶質
膜、結晶質膜、あるいはその混合膜、あるいはSi元素と
C元素とを含む非晶質膜、結晶質膜、あるいはその混合
膜にVの元素をドーピングした膜が用いられる。
支持体 本発明に於いて用いられる支持体は、単結晶質もしく
は非単結晶質のものであってもよく、さらにそれらは導
電性のものであっても、また電気絶縁性のものであって
もよい。更には、それらは透光性のものであっても、ま
た非透光性のものであってもよい。それらの例として、
Fe,Ni,Cr,Al,Mo,Au,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pb等の金属又はこれ
らの合金例えば真ちゅう、ステンレス鋼等が挙げられ
る。
これらの他、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカー
ボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポ
リアミド、ポリイミド等の合成樹脂のフィルム又はシー
ト、ガラス、セラミックス等が挙げられる。
また、単結晶性支持体としてはSi,Ge,C,NaCl,KCl,Li
F,GaSb,InAs,InSb,GaP,MgO,CaF2,BaF2,α−Al2O3等の単
結晶体よりスライスしてウエハー状に加工したもの、及
びこれらの上に同物質もいくは格子定数の近い物質をエ
ピタキシャル成長させたものが挙げられる。
支持体の形状は目的、用途により平滑表面或いは凹凸
表面の板状、長尺ベルト状、円筒状等であることがで
き、その厚さは、所望通りの光起電力素子を形成しうる
ように適宜決定するが、光起電力素子として可撓性が要
求される場合には、支持体としての機能が充分発揮され
る範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしな
がら、支持体の構造上及び取扱い上、機械的強度等の点
から、通常は、10μm以上とされる。
電極 本発明の光起電力素子においては、当該素子の構成形
態により適宜の電極が選択使用される。それら電極とし
ては、下部電極、上部電極(透明電極)、集電電極を挙
げることができる。(ただし、ここで言う上部電極とは
光に入射側に設けられたものを示し、下部電極とは半導
体層をはさんで上部電極に対向して設けられたものを示
す。) これらの電極について以下に説明する。
(i)下部電極 本発明において用いられる下部電極としては、上述し
た支持体の材料が透光性であるか否かによって、光起電
力発生用の光を照射する面が異なり(たとえば支持体が
金属等の非透光性の材料である場合には、透明電極側か
ら光起電力発生用の光を照射する。)、その設置される
場所が異なる。
不透明支持体上にnipの各層を形成した構成の場合に
は支持体とn型半導体層との間に設けられる。しかし、
支持体が導電性である場合には、該支持体が下部電極を
兼ねることができる。ただし、支持体が導電性であって
もシート抵抗値が高い場合には、電流取り出し用の低抵
抗の電極として、あるいは入射光の有効利用の為支持体
面での反射率を高める目的で電極を設置してもよい。
支持体に透光性の材料が用いられている場合は、支持
体の側から光が入射される。従って、電流取り出し用の
目的で下部電極は、支持体より見て最上層に設けられ
る。
また、支持体として電気絶縁性のものを用いる場合に
は電流取り出し用の電極として、支持体とn型半導体層
との間に下部電極が設けられる。
電極材料としては、Ag,Au,Pt,Ni,Cr,Cu,Al,Ti,Zn,Mo,
W等の金属が挙げられ、これ等の薄膜を真空蒸着、電子
ビーム蒸着、スパッタリング等で形成する。また、形成
された金属薄膜は光起電力素子に対して抵抗成分となら
ぬように配慮されねばならずシート抵抗値として好まし
くは50Ω以下、より好ましくは10Ω以下であることが望
ましい。
下部電極とn型半導体層との間に、導電性酸化亜鉛等
の拡散防止層を設けても良い。該拡散防止層の効果とし
ては電極を構成する金属元素がn型半導体層中へ拡散す
るのを防止するのみならず、若干の抵抗値をもたせるこ
とで半導体層をはさんで設けられた下部電極と透明電極
との間にピンホール等の欠陥で発生するショートを防止
すること、及び薄膜による多重干渉を発生させ入射され
た光を光起電力素子内に閉じ込める等の効果を挙げるこ
とができる。
(ii)上部電極(透明電極) 本発明に於いて用いられる透明電極としては太陽光線
や白色蛍光灯等の光源を半導体層に効率良く吸収させる
ために光の透過率が85%以上であることが望ましく、光
起電力素子の内部抵抗が大きくなり性能を損なうことが
ないようにシート抵抗値は100Ω以下であることが望ま
しい。このような特性を備えた材料としてSnO2,In2O3,Z
nO,CdO,Cd2SnO4,ITO(In2O3+SnO2)などの金属酸化物
や、Au,Al,Cu等の金属を極めて薄く半透明状に成膜した
薄膜等が挙げられる。透明電極は、不透明支持体上にni
pあるいはpinの順に各半導体層を積層した光電変換素子
にあっては、p型半導体層あるいはn型半導体層の上部
に積層され、透明支持体上にnipあるいはpinの順に各半
導体層を積層しようとする光電変換素子にあっては、支
持体の上部に、すなわちnipあるいはpinの各半導体層を
積層する前に、支持体上に形成されるものである。
これらの作製方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビ
ーム加熱蒸着法、スパッタリング法、スプレー法等を用
いることができ所望に応じて適宜選択される。
(iii)集電電極 本発明に於いて用いられる集電電極は、透明電極の表
面抵抗値を低減させる目的で透明電極上に設けられる。
電極材質としてはAg,Cr,Ni,Al,Ag,Au,Ti,Pt,Cu,Mo,W等
の金属又はこれらの合金の薄膜が挙げられる。これらの
薄膜は積層させて用いることができる。また、半導体層
への光入射光量が十分に確保されるよう、その形状及び
面積が設計される。
たとえば、その形状は光起電力素子の受光面に対して
一様に広がり、かつ受光面積に対してその面積は好まし
くは15%以下、より好ましくは10%以下であることが望
ましい。
また、シート抵抗値としては好ましくは50Ω以下、よ
り好ましくは10Ω以下であることが望ましい。
以下、図面を用いて本発明の光電変換素子について詳
しく説明する。
第1図は、本発明の光電変換素子の典型的一例を示す
断面図である。
ステンレス、Al、ポリイミド等の支持体11上に真空蒸
着法、あるいはスパッタリング法等によりAg,Al等の金
属電極12を形成してある。
上記支持体11上に、SiH4ガス等の原料ガスにPH3等の
V族の元素を含むガスを加えた雰囲気中でグロー放電分
解をすることにより、n型の伝導型を示すa−Si:H層13
を形成する。n型a−Si:H層の膜厚は約100Å〜1000Å
が適している。その上へ、水素含有量が0.1atomic%か
ら10atomic%で、かつフッ素含有量が0.01atomic%から
0.5atomic%であるi型の伝導を示すa−Si:H:F層14を
通常1000Å〜1μm程度の膜厚で形成してある。さらに
該a−Si:H:F層14の表面欠陥をなくすためにa−Si:H:F
層14上に、水素含有量が20〜40atomic%であるi型の伝
導を示すa−Si:H層15を10Å〜100Å程度の膜厚で形成
してある。その上に、SiH4ガス等の原料ガスにB2H6,B
F3,(CH33B等の3価の元素を含むガスを加えた雰囲気
中でグロー放電分解を行うことにより、p型の伝導型を
示すa−Si:H層16を形成する。n型a−Si:H層13とp型
a−Si:H層16とは、構成が逆でも良い。
なお、n型a−Si:H層13、p型a−Si:H層16は、非晶
質膜のかわりに結晶化したSi膜を用いても良い。また、
Si膜のかわりにSiC膜を用いても良い。特に、光照射側
の層に用いた膜はi型のa−Si:H層14に比べ、光学的バ
ンドギャップの大きい膜、あるいは光学的吸収係数の小
さい膜、すなわちSiC膜、あるいは結晶化Si膜が有利で
ある。
p型a−Si:H層16の上に、上部電極として透明電極17
が形成されている。透明電極17としては、In2O3,SnO2,Z
nO,In2O3とSnO2との混合物等の金属酸化物の薄膜が用い
られる。これらの金属酸化物の薄膜は、単膜であっても
良く、二種以上の膜を積層したものでも良い。
透明電極17は、反射防止膜を兼ねることができるの
で、その膜厚はa−Si:H膜が光感度を最大に有する波長
500〜650nmにおいて反射が極小になるように選ばれるの
が良く、a−Si:H膜上に形成したIn2O3とSnO2との混合
物を用いた透明電極では500Å〜800Åが最適である。
透明電極層17の電気伝導度は十分に大きくないため電
気伝導度の不足を補うため、その上に格子状の金属膜よ
りなる集電電極18が形成されている。集電電極18の構成
材料としては、Ag,Al,Cu,Cr,Au等の金属が用いられる。
第8図は、本発明の光電素子を作製するのに好適な成
膜装置の一例である。
101はロードロック室、201はグロー放電プラズマによ
る成膜室、301はグロー放電プラズマ中に外部で生成し
たH活性種を導入することが可能となっている成膜室、
401は外部で生成したSi含有ハロゲン活性種と水素原子
活性種との反応により成膜を行う成膜室である。各成膜
室及びロードロック室は、ゲートバルブ102,202,302,40
2,502により区切られている。
図において10は基板、11は基板を保持する基板ホルダ
ーである。103,203,303,403は基板10及び基板ホルダー
を必要な成膜室あるいはロードロック室に搬送するため
の搬送装置である。104,204,304,404は基板を必要な温
度に加熱するためのヒーターである。105,205,305,405
は基板の温度をモニターするための熱電対である。107,
207,307,407は各成膜室あるいはロードロック室を排気
するための真空排気装置である。106,206,306,406は各
室を真空排気するためのバルブである。101はロードロ
ック室であり、基板を各成膜室に導入するため及び基板
を取り出すために用いられる。201はグロー放電プラズ
マ成膜室であり、ガス導入管211より必要な原料ガスが
導入され、高周波電源208より高周波電力がマッチング
ボックス209を介してカソード電極210に印加される。基
板ホルダーはアース線212により接地されている。301は
外部で生成した水素原子活性種を別に導入可能なグロー
放電プラズマ成膜室であり、図中308より311はそれぞれ
208より211と同じものであり、同じ作用をする。水素導
入管313より水素ガスを導入する。途中活性化室314にお
いて、マイクロ波電力源315の作用により、水素分子を
グロー放電プラズマ分解し、水素原子活性種を生成し、
水素原子活性種導入管316を介して、成膜室301の基板10
の近傍に導入される。401は、外部で生成したSi含有ハ
ロゲン活性種と水素原子活性種との反応により成膜を行
う方法の成膜室を示している。Si含有ハロゲン活性種の
原料ガスをガス導入管408より、活性化空間(A)409に
導入し、活性化空間(A)409内の原料ガスに活性化手
段410を作用させ、Si含有ハロゲン活性種を生成する。
生成したSi含有ハロゲン活性種は、活性種導入管411を
介して成膜室401に導入される。
また水素原子活性種においても、同様の方法で生成
し、成膜室401に導入される。すなわち412は水素ガスの
導入管であり、活性化空間(B)413に導入され、そこ
で活性化手段414を作用させ、水素原子活性種を生成す
る。生成した水素原子活性種は、活性種導入管415を介
して成膜室401へ導入される。
ここで活性化手段410,414としては、熱、電気、光エ
ネルギーを用いることができる。また、金属触媒との作
用も可能である。本装置では、共にマイクロ波電力を作
用させ、活性化空間(A)409,(B)413に各原料ガス
をグロー放電プラズマで分解することにより、必要な活
性種を生成する構造になっている。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はこれらによって何ら限定されるものではな
い。
実施例1 ステンレス平板上にAg膜を600Å厚にスパッター法に
おいて成膜し、基板として用いた。
該基板を第8図に示す成膜装置内の成膜室201に設置
し、成膜室201を真空排気装置207により1×10-6Torrま
で排気した後、該基板10を350℃になるように基板ホル
ダー11背面のヒーター204により加熱した。
その後原料ガス導入管211より、Si2H6ガス1.0sccm、H
2で1vol%に希釈したPH3ガス1.0sccm、H2ガスを75sccm
夫々成膜室201に導入した。成膜室201内の圧力を1.2Tor
rに調整し、13.56MHz1.5Wの高周波電力を印加し、プラ
ズマグロー放電をおこした。2分間成膜を行い約130Å
厚のn型のa−Si:H層を基板上に成膜した。成膜後高周
波電力の印加を止め、原料ガスの導入を止め、十分に成
膜室201内を排気した後ゲートバルブ302及び402をあ
け、基板を成膜室401に移動した。成膜室401を1×10-6
Torr以下の圧力まで十分に排気し、基板温度を250℃に
なるようにした後、ガス導入管408よりSiF4ガスを30scc
m、ガス導入管412よりH2ガスを60sccm流した。成膜室20
1内の圧力を0.2Torrになるようにバルブ406で調整し
た。
定常状態になったところで、活性化源401及び414より
マイクロ波電力をそれぞれ70W,140W印加し、活性化空間
(A)409、(B)413にプラズマを生起させ、SiとFを
含む活性種及び水素原子活性種を生成した。生成した活
性種はそれぞれの活性種を導入管411,415より成膜室401
へ導入した。
この状態で20分間放置した。その後マイクロ波の印
加、ガスの導入を止め成膜室を十分に真空排気した。そ
の結果、n型a−Si:H膜上にi型の伝導を示すノンドー
プのa−Si:H:F膜が約6000Å厚に形成された。次にH2
スをガス導入管412より150sccm流し、活性化源414によ
りマイクロ波電力を600W印加し、活性化空間413にHプ
ラズマを生起する。H活性種導入管415を介して、成膜
室の基板表面にH活性種をふきつけた。この状態を3分
間保持した。
次にマイクロ波の印加、ガスの導入を止め十分に排気
した後、再び基板を成膜室201へ移動した。基板の温度
を200℃に保ち、成膜室を1×10-6Torr以下の圧力まで
排気した。
その後ガス導入管211よりSiH4を0.1sccm、H2ガスで4v
ol%に希釈したBF3を1.0sccm、H2ガスを75sccm夫々導入
した。成膜室201内の圧力を2.0Torrに保持した後、33W
の高周波電力をマッチングボックス209を介してカソー
ド電極210に印加し、プラズマ放電をおこした。50秒間
保持し、i型a−Si:H:F層上にp型の微結晶化したSi層
を100Å厚に成膜した。その後高周波電力の印加、ガス
の導入を止め、十分に排気した後、 ロードロック室101に基板10を移し、室温まで冷やした
後、外部へ取り出した。
外部へ取り出したpinの層構成を成膜した基板は、別
の真空チャンバーにいれ、1×10-6Torr真空中でIn2O3
とSnO2が1:1よりなる合金を電子ビーム蒸着法でとば
し、約700Åの透電電極を上記p型Si膜上に形成した。
次に該基板を別のチャンバーにいれ、パーマロイ製のマ
スクを該基板上にかぶせ、1×10-6Torrの真空中でCrを
電子ビーム法でとばし、約500Åの膜厚のCr層よりなる
格子間距離8mmの二次元の格子状の集電電極を形成し
た。上記工程により、SUS基板上に第1図に示す構造のp
in構造の光電素子を形成した。(以下試料Aと記す。) また、比較のためにi型のa−Si:H:F膜形成後のHプ
ラズマ処理の工程を省略した以外は同じ工程で形成し
た。(以下試料Bと記す。) AM1.5、光強度100mW/cm2のソーラーシミュレーターか
らの光を照射し、光電変換効率を求めたところ、試料A
は試料Bに比べ約40%の変換効率の向上がみられた。得
られた試料の水素含有量分布、F含有量分布を低速イオ
ン散乱分光法により求めたところ、試料Bにおいては、
i層a−Si:H:F膜中の水素含有量は5atomic%でi層の6
000Å内にほぼ均一に分布されている。またF含有量
は、0.2atomic%であるが、p層側界面より50Åの位置
よりp層側表面に向けて増加する傾向がみられ、この領
域においては、0.5atomic%程度の含有量になってい
た。なお50Å以上の位置ではF含有量もほぼ均一であっ
た。
試料Aにおいては、i層a−Si:H:F膜中の水素含有量
は、p層側界面より30Å以上の位置においては、試料B
と同じく5atomic%でi層内に均一に分布しているが、
p層側界面より30Åの位置よりp層側界面に向けて、水
素含有量は急激に増加しており、この領域においては、
36atomic%になっている。また、F含有量においては、
p層側界面より30Å以上の位置においては、0.2〜0.3at
omic%であるが、p層側界面より30Åの位置からp層側
界面に向けてF含有量は急激に減少しており、この領域
のF含有量は、検出限界以下であった。
実施例2 実施例1において、i層a−Si:H:F膜成膜後、H2ガス
を150sccm成膜室401へ導入し、基板温度を280℃に保持
し、約3時間放置した。
その後、実施例1に示すp層成膜の工程に移り、以下
実施例1にしたがって、pin構造の光電変換素子を作製
した。この試料を以下試料Cとする。
AM1.5、光強度100mW/cm2のソーラーシミュレーター下
で光電変換効率を求めたところ、試料Cは試料Bに比べ
約30%の変換効率の向上がみられた。得られた試料の水
素含有量分布、F含有量分布を低速イオン散乱分光法に
より求めたところ、試料Cおいては、i層a−Si:H:F膜
中の水素含有量はp層側界面より20Å以上の位置におい
ては、5atomic%で均一に分布しているが、p層側界面
より20Åの位置からp層側表面に向けて水素含有量は急
激に増加しておりこの領域においては28atomic%となっ
ていた。またF含有量は、p層側界面より20Å以上の位
置においては、0.2〜0.3atomic%であるが、p層側界面
より20Åの位置からp層側界面に向けてF含有量は急激
に減少しており、この領域のF含有量は検出限界以下で
あった。
実施例3 実施例1において、i層a−Si:H:F膜成膜後、試料を
成膜室201に移動し、成膜室201を1×10-6Torr以下まで
真空排気し、試料基板を200℃に加熱し、十分に定常状
態になった後、成膜室201にガス導入管211より、Si2H6
ガス1sccm、H2ガス49sccm導入し、成膜室201内圧力を1.
2Torrにした。ここで高周波電力を1.2W印加し、25秒間
保持した。その後高周波電力を切りガスの導入を止め、
真空排気をした。基板温度は200℃に保ったまま次の工
程へ移った。その後実施例1に示すp層成膜の工程に移
り、以下実施例1にしたがって、pin構造の光電変換素
子を作製した。この試料を以下試料Dとする。
AM1.5、光強度100mW/cm2のソーラーシミュレーター下
で光電変換効率を求めたところ、試料Dは試料Bに比べ
約24%の変換効率の向上がみられた。得られた試料Dの
水素含有量分布、F含有量分布を低速イオン散乱分光法
において求めたところ、i層のa−Si:H:F膜中の水素含
有量はp層側界面より30Å以上の位置においては、5ato
mic%で均一な分布をしているが、p層側界面より30Å
の位置からp層側界面までの水素含有量は24atomic%と
なっていた。またF含有量は、p層側界面より30Å以上
の位置においては、0.2〜0.3atomic%であるが、p層側
界面より30Åの位置からp層側界面に向けての領域で
は、F含有量は検出限界以下であった。
実施例4 実施例1において、i層成膜工程において基板を成膜
室301に設置した。成膜室301を1×10-6Torr以下の圧力
に真空排気し、基板の温度を280℃に保持した。その
後、ガス導入管311よりSiF4ガス15sccm、成膜室301へ導
入した。またガス導入管313よりH2ガス60sccmを活性化
室314に導入した。活性化源315によりマイクロ波電力を
80W印加し、プラズマを生起し、H2ガスを分解し、H原
子活性種を導入管316を介して成膜室301へ導入した。成
膜室301の圧力を0.4Torrに調整した後、高周波電力15W
を印加し、約40分後n型a−Si:H膜上に約6000Åのi型
の伝導を示すa−Si:H:F膜を堆積した。
その後、高周波及びマイクロ電力の印加を停止し、す
べてのガスの導入を止め、成膜室301を1×10-6Torr以
下に真空排気した。基板温度は280℃に保持した。
次にH2ガスをガス導入管313より60sccm成膜室301へ導
入した。成膜室301の圧力を0.4Torrに調整し、高周波電
力30Wを印加した。この状態を5分間保持した。
次に高周波電力の印加、ガスの導入を止め、十分に排
気した後、再び基板を成膜室201へ移動した。次にp層
堆積工程以下の工程を実施例1と同様に行い、pin構造
の光電変換素子を作製した。以下試料を試料Eとする。
またi型のa−Si:H:F膜堆積後のHプラズマ処理のみ
を省略し、他の工程を試料Eと同じ工程で作製した試料
も用意した。以下試料Fとする。
AM1.5、光強度100mW/cm2のソーラーシミュレーターか
らの光を照射し、光電変換効率を求めたところ、試料E
は試料Fに比べ約30%の変換効率の向上がみられた。得
られた試料の水素含有量分布、F含有量分布を低速イオ
ン散乱分光法により求めたところ、試料Fにおいては、
i層のa−Si:H:F膜中の水素含有量は7atomic%でi層
の6000Å内にほぼ均一に分布されていた。またフッ素含
有量は0.2atomic%であるが、p層側界面より60Åの位
置よりp層側界面に向けて増加する傾向がみられ、この
領域においては0.6atomic%程度の含有量になってい
た。なお60Å以上の位置ではF含有量もほぼ均一であっ
た。
試料Eにおいては、i層a−Si:H:F膜中の水素含有量
は、p層側界面より40Å以上の位置においては、試料F
と同じく7atomic%で均一に分布しているが、p層側界
面より40Åの位置よりp層側界面に向けて水素含有量は
急激に増加しており、この領域においては、34atomic%
になっている。またF含有量においては、p層側界面よ
り40Å以上の位置においては、0.2〜0.3atomic%である
が、p層側界面より40Åの位置からp層側界面に向けて
F含有量は急激に減少しており、この領域のF含有量
は、検出限界以下であった。
実施例5 ガラス平板上に、ITO膜を約700Åスパッター法により
形成し、基板とした。
該基板を第8図に示す成膜装置内の成膜室201に設置
し、成膜室201を真空排気装置207により1×10-6Torrま
で排気した後、該基板10を250℃になるように基板ホル
ダー11背面のヒーター204により加熱した。
その後原料ガス導入管211によりSiH4ガス0.2sccm、CH
4ガス0.8sccm、H2で1%に希釈したBF3ガス1sccm、H2
ス49sccmを成膜室201に導入した。成膜室201内の圧力を
1.0Torrに調整し、13.56MHz1.0Wの高周波電力を印加
し、プラズマグロー放電をおこした。200秒間成膜を行
い約70Åのp型のa−SiC:H膜を形成した。成膜後、高
周波電力の印加を止め、原料ガスの導入を止め、十分に
成膜室内を排気した後ゲートバルブ302及び402をあけ、
基板を成膜室401に移動した。成膜室401を1×10-6Torr
以下の圧力まで十分に排気し、基板温度を250℃になる
ようにした後、ガス導入管408よりSiF4ガスを30sccm、
ガス導入管412よりH2ガスを60sccm流した。成膜室内の
圧力を0.2Torrになるようにバルブ406で調整した。
定常状態になったところで、活性化源410及び414より
マイクロ波電力をそれぞれ70W,140W印加し、活性化空間
(A)409、(B)413にプラズマを生起させ、SiとFを
含む活性種及び水素原子活性種を生成した。生成した活
性種はそれぞれの活性種を導入管411,415より成膜室401
へ導入した。
この状態で20分間放置した。その後マイクロ波の印
加、ガスの導入を止め、成膜室を十分に真空排気した。
その結果、p型a−SiC:H膜上にi型の伝導を示すノン
ドープのa−Si:H:F膜が約6000Å厚に形成された。次に
H2ガスをガス導入管412より150sccm流し、活性化源414
であるマイクロ波電力を600W印加し、活性化空間413に
Hプラズマを生起する。H活性種導入管415を介して、
成膜室の基板表面にH活性種をふきつけた。この状態を
3分間保持した。
次にマイクロ波の印加、ガスの導入を止め、十分に排
気した後、再び基板を成膜室201へ移動した。基板の温
度を200℃に保ち、成膜室を1×10-6Torr以下の圧力ま
で排気した。
その後ガス導入管211よりSi2H6ガス1.0sccm、H2ガス
で1vol%に希釈したPH3ガス1.0sccm、H2ガスを75sccm成
膜室201へ導入した。成膜室201内の圧力を1.2Torrに保
持した後、13.56MHz,1.5Wの高周波電力をマッチングボ
ックス209を介して、カソード電極210に印加し、プラズ
マ放電をおこした。2分間成膜を行い、i型a−Si:H:F
膜上にn型のa−Si:H膜を約130Å成膜した。その後高
周波電力の印加、ガスの導入を止め、十分に排気した
後、ロードロック室101に基板10を移し、室温まで冷や
した後、外部へ取り出した。
外部へ取り出したpinの層構成を成膜した基板は、別
の真空チャンバーにいれ、1×10-6Torr真空中でAgを電
子ビーム蒸着法でとばし、約600Å厚のAg電極を上記n
型a−Si:H膜上に形成した。上記工程により、ガラス基
板上に第1図に示す構造のpin構造の光電素子を形成し
た。(以下試料Gと記す。) また、比較のためにi型のa−Si:H:F膜形成後のHプ
ラズマ処理の工程を省略した以外は試料Gと同じ工程で
比較試料を形成した。(以下試料Hと記す。) AM1.5、光強度100mW/cm2のソーラーシミュレーターか
らの光を照射し、光電変換効率を求めたところ、試料G
は試料Hに比べ約35%の変換効率の向上がみられた。得
られた試料の水素含有量分布、F含有量分布を低速イオ
ン散乱分光法により求めたところ、試料Hにおいては、
i層a−Si:H:F膜中の水素含有量は5atomic%でi層の6
000Å内にほぼ均一に分布されていた。またF含有量
は、0.2atomic%であるが、n層側界面より50Åの位置
よりn層側表面に向けて増加する傾向がみられ、この領
域においては、0.5atomic%程度の含有量になってい
た。なお50Å以上の位置ではF含有量もほぼ均一であっ
た。
試料Gにおいては、i層a−Si:H:F膜中の水素含有量
は、n層側界面より30Å以上の位置においては、試料H
と同じく5atomic%でi層内に均一に分布しているが、
n層側界面より30Åの位置よりn層側表面に向けて、水
素含有量は急激に増加しており、この領域においては40
atomic%になっている。またF含有量においては、p層
側界面より30Å以上の位置においては0.2〜0.3atomic%
であるが、n層側界面より30Åの位置からn層側界面に
向けてF含有量は急激に減少しており、この領域のF含
有量は、検出限界以下であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の光電変換素子の典型的一例を示す断
面略図である。 第2図は、本発明のi層に用いたa−Si:H:F膜のH含有
量に対する正孔移動度の特性変化を示す図である。 第3図は、本発明のi層に用いたa−Si:H:F膜の膜厚に
対するPDS及びCPMより求めた欠陥準位による光吸収の変
化を示す図である。 第4図〜第7図は、夫々本発明のi層に用いたa−Si:
H:F膜の水素含有量に対するPDS及びCPMより求めた欠陥
準位による光吸収の変化を示す図である。 第8図は、本発明の光電変換素子を作製するのに適した
形成装置の典型的一例を示す断面模式図である。 第1図において、11……支持体、12……金属電極、13…
…n型a−Si:H層、14……i型a−Si:H:F層(水素含有
量0.1atomic%から10atomic%、弗素含有量0.01atomic
%から0.3atomic%)、15……i型a−Si:H:F層(水素
含有量20atomic%から40atomic%)、16……p型a−S
i:H層、17……透電電極、18……集電電極。 第8図において、10……基板、11……基板ホルダー、10
1……ロードロック室、201……グロー放電プラズマ法に
よる成膜室、301……H活性種を導入可能にしたグロー
放電プラズマ法による成膜室、401……外部で生成した
活性種の反応により成膜を行う成膜室、102〜502……ゲ
ートバルブ、103〜403……基板搬送装置、104〜404……
加熱用ヒーター、105〜405……温度モニター用熱電対、
106〜406……バルブ、107〜407……真空排気装置、208,
308……高周波電源、209,309……マッチングボックス、
210,310……カソード電極、211,311……ガス導入管、21
2,312……アース線、313……水素ガス導入管、314……
活性化室、315……マイクロ波電源、316……水素原子活
性種導入管、408,412……ガス導入管、 409,413……活性化空間、410,414……活性化手段、411,
415……活性種導入管。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アモルファスシリコン系pin型光電変換素
    子において、該素子のi型層がアモルファスシリコン半
    導体膜(a)とアモルファスシリコン半導体膜(b)と
    を積層して構成されていて、前記半導体膜(a)はシリ
    コン原子を母体とし、0.1乃至10atomic%の量の水素原
    子と0.01乃至0.5atomic%の量のフッ素原子を含有する
    膜であり、前記半導体膜(b)はシリコン原子を母体と
    し、20乃至40atomic%の量の水素原子を含有する膜であ
    って、膜厚が10乃至100Åの範囲にあることを特徴とす
    るアモルファスシリコン系pin型光電変換素子。
  2. 【請求項2】アモルファスシリコン系pin型光電変換素
    子において、該素子のi型層がアモルファスシリコン半
    導体膜(a)とアモルファスシリコン半導体膜(b)と
    を積層して構成されていて、前記半導体膜(a)はフッ
    素原子を含有するシリコン化合物とH原子を含有するガ
    スと混合ガスをプラズマで分解し、該プラズマ中に外部
    で予め分解したH原子ガスを導入することにより形成し
    た、シリコン原子を母体とし、0.1乃至10atomic%の量
    の水素原子と0.01乃至0.5atomic%の量のフッ素原子を
    含有する膜であり、前記半導体膜(b)はシリコン原子
    を母体とし、20乃至40atomic%の量の水素原子を含有す
    る膜であって、膜厚が10乃至100Åの範囲にあることを
    特徴とするアモルファスシリコン系pin型光電変換素
    子。
  3. 【請求項3】アモルファスシリコン系pin型光電変換素
    子において、該素子のi型層がアモルファスシリコン半
    導体膜(a)とアモルファスシリコン半導体膜(b)と
    を積層して構成されていて、前記半導体膜(a)は外部
    で別々に原料ガスを分解して生成したSi原子を含有する
    フッ化物の活性種とH原子を含有する活性種とを、それ
    ぞれ各別に成膜空間に導入し、該二種の活性種の相互反
    応を生起させて、堆積能を有する活性種を生成し、該堆
    積能を有する活性種を基板に付着させることによって形
    成した、シリコン原子を母体とし、0.1乃至10atomic%
    の量の水素原子と0.01乃至0.5atomic%の量のフッ素原
    子を含有する膜であり、前記半導体膜(b)はシリコン
    原子を母体とし、20乃至40atomic%の量の水素原子を含
    有する膜であって、膜厚が10乃至100Åの範囲にあるこ
    とを特徴とするアモルファスシリコン系pin型光電変換
    素子。
  4. 【請求項4】前記半導体膜(b)は、前記半導体膜
    (a)を形成した後該半導体膜(a)の表面を水素プラ
    ズマに晒すことによって形成されたものであることを特
    徴とする請求項2または3に記載のアモルファスシリコ
    ン系pin型光電変換素子。
  5. 【請求項5】前記半導体膜(b)は、前記半導体膜
    (a)を形成した後該半導体膜(a)を水素雰囲気中で
    200乃至300℃の温度でアニーリングすることによって形
    成されたものであることを特徴とする請求項2または3
    に記載のアモルファスシリコン系pin型光電変換素子。
  6. 【請求項6】前記半導体膜(b)は、前記半導体膜
    (a)を形成した後、SiH4ガスを原料ガスとしてRFグロ
    ー放電分解法により形成されたものであることを特徴と
    する請求項2または3に記載のアモルファスシリコン系
    pin型光電変換素子。
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