JP2724728B2 - 可変速誘導電動機の冷却ファン - Google Patents

可変速誘導電動機の冷却ファン

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JP2724728B2
JP2724728B2 JP63225394A JP22539488A JP2724728B2 JP 2724728 B2 JP2724728 B2 JP 2724728B2 JP 63225394 A JP63225394 A JP 63225394A JP 22539488 A JP22539488 A JP 22539488A JP 2724728 B2 JP2724728 B2 JP 2724728B2
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rotor
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stator
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利彦 佐竹
幸男 大野木
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は単一の回転子、複数個の固定子及び前記複数
個の固定子のうち何れか一方の固定子に対峙する回転子
導体部分に誘起する電圧と他方の固定子に対峙する前記
回転子の対応する導体部分に誘起する電圧との間に位相
差を生じさせる電圧移相装置とを有し、電圧移相装置を
調節することにより回転子の回転速度及び発生トルクを
任意に変化させることができる所謂複数固定子構成の可
変速誘導電動機の冷却装置に関する。
【従来技術とその問題点】
誘導電動機の速度を制御する方法として ・電源周波数を変える方法 ・電動機の極数を変える方法 ・電源電圧を変える方法 ・巻線形電動機の二次抵抗を変える方法 などがある。しかし上記方法の実現のためには高価な変
換装置が必要であったり、変換装置のために更に別の設
備が必要となるものや、上記方法が実現できたとして
も、変速が滑らかでないものや、変速が滑らかでも低速
領域で効率が悪くトルクが小さいとか、また別なものは
消耗品の保守点検が必要となるもの、更にその方法が限
られた構成の誘導電動機にしか使用できないなど様々な
問題点があった。 上記問題点に対処するものとして、例えば、特開昭54
−29005号公報にその技術が開示してあり、このもの
は、同軸上に設置された2組の回転子鉄心と、2組の固
定子と、かご形導体およびかご形導体の相互間を短絡す
る高抵抗体とを備え、始動時には固定子巻線の相互間の
位相を180゜ずらせ始動後の運転時には位相を合わせて
給電する双鉄心かご形電動機である。さらに、別のもの
として特開昭49−86807号公報に提案されているもの
は、多層巻線とかご形ロータとを備えたステータを有す
る非同期電気モータなどがある。 しかしながら特開昭54−29005号公報のものは、始動
性の向上は認められるが、無段階に変速を必要とする負
荷の動力源として使用することはできないものがある。
また特開昭49−86807号公報の位相差を設けるものにお
いては、2個のステータの位相各が同相のときを除いて
トルクが小さく、負荷が掛ると直ちに運転が停止する欠
陥を持つ実用に供しないものであった。 以上多くの問題点を解決するために本出願人は先願の
特開昭62−260590及び特願昭63−177792により、2個の
固定子間に回転磁界の位相のずれを設けて、トルクの多
様化を計り、可変速あるいは始動性を改善する誘導電動
機の製造に関し、低コスト、高能率、高強度である回転
子の製造方法により前記回転子に係る可変素誘導電動機
は広範囲の可変と広範囲の速度において高トルクを得る
ことが可能となった。 ここで本出願人が先願の前記可変速誘導電動機は複数
個の回転子コアを一体的回転子に構成し複数個の固定子
に対峙しない回転子コア間において前記複数個の回転子
コアに連通状に装設した複数の回転子導体を抵抗材で短
絡連結する構成から電圧移相装置の調節に基づいて位相
差を比較的大きくとって行う起動時或いは低・中速度運
転時においては前記抵抗材の発熱が急速に増加するた
め、前記抵抗材の近傍の機枠上部に冷却装置を設けるこ
とで前記抵抗材および機枠内の冷却を行なうよう構成す
る。しかしながら冷却を効率よく行なうため冷却装置を
切枠上部に設けると、前記可変速誘導電動機の多様化を
考えるとき、その使用環境に制限を加えることになる。
つまり電動機の吸引口より吸引した比較的高温の空気を
そのまま上方に排気する構成とした場合、可変速誘導電
動機は防滴型の電動機として使用することができず、そ
の使用範囲に制限が加えられることになる。
【発明の目的】
本発明は、上記問題点を解決するためのものであり、
起動時から最高回転までの全回転速度に亘り任意の速度
に加速制御できる可変速誘導電動機の使用環境を拡大す
るために、効率の良い冷却と共に可変速誘導電動機が使
用環境を選ばない電動機であるための電動機の冷却装置
を提供することを目的とする。
【問題を解決するための手段】
同一回転軸に一定の間隔をもって軸着された2個の回
転子コア上に複数個の回転子導体が連通状に装設され該
複数個の回転子導体がその両端において短絡されると共
に前記2個の回転子コア間において前記複数個の回転子
導体が相互に抵抗材で短絡された一体的な回転子と、前
記2個の回転子コアそれぞれに対峙して同心的にその外
周部に設けられた2個の固定子とが同一機枠内に設けら
れ、少なくとも1個の固定子を回転自在に形成した電圧
移相装置と、から構成された可変速誘導電動機におい
て、 一方の固定子巻線を含む通風路と抵抗材を含む通風路
及び他方の固定子巻線を含む通風路とに連通する機枠位
置に複数の開口部が設けられ、該複数の開口部の内、前
記抵抗材の上方に開設した開口部を排風口として設けた
冷却ファンであって、 該冷却ファンは、前記排風口に接続した1つの吸引口
と、該吸引口を中心にして対称位置に2つの排気口と、
該2つ排気口と1つの吸引口とをそれぞれ接続した2つ
のファンスクロール及び、前記吸引口位置で2つのファ
ンスクロールの中心に設けられた遠心ファンとを有し、
それぞれの排気口に、吸引口から上向きに吸引した機枠
内空気を180゜反転させるわん曲部が設けられ、前記冷
却ファンから下向きに機外に分散排気する可変速誘導電
動機の冷却ファンとすることで問題を解決するための手
段とした。
【作 用】
本発明の可変速誘導電動機の冷却装置は、回転子コア
間の回転子導体間を短絡連結した抵抗材の略上部機枠の
排風口に上載し、前記抵抗材の発熱で温度上昇した抵抗
材周辺の空気を排風口から直接吸引し、抵抗材で温度上
昇した機枠内空気を効率的に冷却する。また排風口から
上向きに吸引した空気を前記冷却装置内で、たとえば18
0゜反転して下向きに排気することで排気口は下向きで
冷却装置の上部にも側部にも排気口を開設する必要もな
いことから防滴型の電動機として機能する。さらに冷却
装置の下向きの排風口を複数設けることで大量の空気を
排風することができ冷却効果を向上させる。
【実施例】
実施例について第1図、第2図を参照し説明する。第
1図の符号1は本発明に係る可変速誘導電動機であり、
該誘導電動機は以下のような構成を有する。 鉄心からなる回転子コア2,3を任意の間隔を設けて回
転子軸4に軸装し、該回転子コアは、回転子コア2,3そ
れぞれに装設した複数個の導体5のうち、隣接する複数
個の導体5を一組にして、その一端部を短絡環6と7に
より連結し、他方側に前記複数個の導体を一組にして、
端部51を形成した。さらに回転子8は前記回転子コア2,
3間において、1組の導体に対し、つまり前記回転子コ
ア2の端部51と回転子コア3の端部51との間を導体55に
よって連結することで、回転子コア2の導体5と導体55
及び回転子コア3の導体5は連通状に装設されて一体的
に形成され、その両端は前述のように短絡環6と7によ
り短絡されている。回転子コア2,3間に連結した導体55
間を抵抗材r…たとえば、銅ニッケル合金、ニッケルク
ロム合金、鉄クロム合金及びステンレス…を介し短絡連
結してある。 また回転子コア2,3に回転子8の両側部10,11に連絡す
る複数個の通風胴12…を設ける。さらに固定子25,31に
該固定子の両側部に連絡する複数個の通風胴60を設け
る。また、複数個の抵抗材r…を例えばジグザグ状形状
あるいはその他任意の冷却撹拌体として冷却作用体13に
形成することができる。 円筒状の機枠14の両側部に設けた軸受盤15,16を両側
部にボルト17により一体的に組付け、回転子8の両側部
に冷却用翼車19,20を装着し、回転子軸4の両端部を軸
受盤15,16に嵌装した軸受21,21に軸支し、回転子4を回
転自在としてある。 第1図および第2図に示すように、回転子コア2,3に
対して同心的にその外側部に巻線22,23を施した回動固
定子31と第2固定子25を周設する。機枠14と回動固定子
31との間にすべり軸受26を装設して、すべり軸受26を機
枠14に嵌装したストップリング28…によって左右移動を
固定する。第2固定子25は機枠14の内壁面に固設される
固着固定子である。回動固定子31の一側外周面にはギヤ
ー33を嵌着してあり、機枠14の外周部に固設した駆動装
置29と成す正逆回転用小型モーター35に、駆動用歯車36
を軸着する。開口部37から機枠14内に一部を挿入した駆
動用歯車36と、回動固定子31に嵌着したギヤー33とを係
合させ、駆動装置29と成すスイッチを備えた小型モータ
ー35と、ギヤー33および駆動用歯車36とにより成る回動
機構30を介して回動固定子31に連結し、回動固定子31を
回動自在とし、機枠14に固設した第2固定子25に関連し
て回動自在とした回動固定子31を、電圧移相装置100に
形設してある。符号38は突片を入出動制御するソレノイ
ド、ソレノイド38は機枠14に装着してその突片を回動固
定子31に嵌着したギヤー33に装着自在に係合させてお
り、トルク発生時の固定子への反作用等、固定子が必要
以外容易に回動しないためのストッパーである。 遮へい板52にはアスベストなどを原材料とする断熱材
料を接着し形成したもので、比較的温度上昇大なる抵抗
材rと該抵抗材rの一方側に対峙する比較的温度上昇小
なる固定子コイル22との間、前記抵抗材rの他方側に対
峙する比較的温度上昇小なる固定子コイル23との間それ
ぞれに前記遮へい板52a,bを設け、ここに機枠14と遮へ
い板52aとにより固定子コイル22を含む通風路67と、機
枠14と遮へい板52bとにより固定子コイル23を含む通風
路68及び遮へい板52a,bによって抵抗材rを含む通風路6
9を形成する。また機枠14に前記通風路67,68,69に連通
した複数の開口部を開設し、前記複数の開口部を任意個
数の送風口65と排風口66とに形成し排風口66は前記吸引
口74Aに連通する。 軸受盤15,16には複数個の通風孔40…を穿設してあ
る。また、冷却装置73を機枠14に固設すると共に、冷却
装置73の吸引部74Aを機枠14内に連絡する。以上本発明
に係る可変速誘導電動機の構成を述べた。 次に本発明の実施例を第3図に示す。第3図に示す冷
却装置73はモータ72に軸着した遠心ファン71をファンケ
ース70に装着する。ファンケース70にはモータの回転軸
と同心的に吸引口74Aと該吸引口74Aの外側に2つの排気
口74Bを対称位置に開設し、ファンケース内部には2つ
のファンスクロール75を排気口74Bおよび吸引口74Aと関
連的に固設する。またファンケース70内部の2つの排気
口74Bには吸引した空気を180゜反転させるわん曲部76を
設ける。 また、冷却装置73は、回転子コア間に設けられた導体
55間に連結される抵抗材rの上部機枠に開設した排風口
66に吸引口74Aを通じて載置されている。以上に構成さ
れる実施例の作用は次の通りである。 回転子8の回転で軸受板15,16に穿設した通風口40か
ら冷却用翼車19,20により機枠14内に外気を吸引し、巻
線22、固定子31、回転子コア2、導体5および導体55等
を冷却して通風路67内を通風口40から排風口66へ排風さ
れる。一方巻線23、固定子25、回転子コア3、導体5、
導体55等を冷却して通風路68内を通風口40から排風口66
へ排風される。さらに冷却作用体13により抵抗材rを冷
却し通風路69を送風口65から排風口66へ排風する。また
冷却装置73により送風口65と通風口40の各通風口から吸
引され、通風路67,68,69内構成部品を冷却して排風口66
から冷却装置73の吸引部74Aに入り冷却装置73で分散排
気される。さらに詳説すると吸引部74Aから上向きに吸
引された空気は遠心ファン71と2つのファンスクロール
75とによりファンの遠心方向の2つの排気口74Bに分散
される。さらに冷却装置内部にかかる排気口74Bに設け
たわん曲部76により前記分散された空気はそれぞれ反転
して下向きとなり排気口74Bより下方に分散排気され
る。
【発明の効果】
冷却装置を抵抗材上部の機枠に載置し、機枠内の空気
を吸引して分散・反転することで、抵抗材周辺の比較的
高温の空気を効率的に吸引し分散して大量の空気を下向
きに排気を行なうことができる。さらに排気口を下向に
したことにより冷却装置の上部または側部に開口部を設
けることがないので、冷却と防滴の両方の効果をもたら
すと共に、2個の固定子間に回転磁界の位相のずれを設
けて、トルクの多様化を計り、可変速あるいは始動性を
改善するタイプの可変速誘導電動機の用途を拡大して、
高トルクの可変速誘導電動機を必要とするあらゆる分野
に大きく貢献することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る可変速誘導電動機、第2図は第1
図の正断面図、第3図は本発明の冷却装置の構造図、第
4図は第3図A−A部の断面図。 1……可変速誘導電動機、2,3……回転子コア、4……
回転子軸、5……回転子導体、6,7……短絡環、8……
回転子、10,11……両側部、12……通路胴、13……冷却
作用体、14……機枠、15,16……軸受盤、17……ボル
ト、19,20……冷却用翼車、21……軸受、22,23……巻
線、25……第2固定子、26……すべり軸受、28……スト
ップリング、29……駆動装置、30……回動機構、31……
回動固定子、33……ギヤー、35……小型モータ、36……
駆動用歯車、37……開口部、38……ソレノイド、40……
通風口、51……端部、52a,b……遮へい板、60……通風
胴、65……送風口、66……排風口、67……通風路、68…
…通風路、69……通風路、70……ファンケース、71……
遠心ファン、72……モーター、73……冷却ファン、74A
……吸引口、74B……排気口、75……ファンスクロー
ル、r……抵抗材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一回転軸に一定の間隔をもって軸着され
    た2個の回転子コア上に複数個の回転子導体が連通状に
    装設され該複数個の回転子導体がその両端において短絡
    されると共に前記2個の回転子コア間において前記複数
    個の回転子導体が相互に抵抗材で短絡された一体的な回
    転子と、前記2個の回転子コアそれぞれに対峙して同心
    的にその外周部に設けられた2個の固定子とが同一機枠
    内に設けられ、少なくとも1個の固定子を回動自在に形
    成した電圧移相装置と、から構成された可変速誘導電動
    機において、 一方の固定子巻線を含む通風路と抵抗材を含む通風路及
    び他方の固定子巻線を含む通風路とに連通する機枠位置
    に複数の開口部が設けられ、該複数の開口部の内、前記
    抵抗材の上方に開設した開口部を排風口として設けた冷
    却ファンであって、 該冷却ファンは、前記排風口に接続した1つの吸引口
    と、該吸引口を中心にして対称位置に2つの排気口と、
    該2つ排気口と1つの吸引口とをそれぞれ接続した2つ
    のファンスクロール及び、前記吸引口位置で2つのファ
    ンスクロールの中心に設けられた遠心ファンとを有し、
    それぞれの排気口に、吸引口から上向きに吸引した機枠
    内空気を180゜反転させるわん曲部が設けられ、前記冷
    却ファンから下向きに機外に分散排気することを特徴と
    する可変速誘導電動機の冷却ファン。
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