JP2723143B2 - 芳香族カルボン酸の製造方法 - Google Patents
芳香族カルボン酸の製造方法Info
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- JP2723143B2 JP2723143B2 JP1210450A JP21045089A JP2723143B2 JP 2723143 B2 JP2723143 B2 JP 2723143B2 JP 1210450 A JP1210450 A JP 1210450A JP 21045089 A JP21045089 A JP 21045089A JP 2723143 B2 JP2723143 B2 JP 2723143B2
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、酢酸を溶媒として用い、アルキルベンゼン
を液相で分子状酸素により酸化して芳香族カルボン酸を
製造する方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、こ
の酸化反応により溶媒である酢酸から副生した酢酸メチ
ルを回収した後に、加水分解して酢酸とし、再利用しな
がら芳香族カルボン酸を製造する方法に関する。
を液相で分子状酸素により酸化して芳香族カルボン酸を
製造する方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、こ
の酸化反応により溶媒である酢酸から副生した酢酸メチ
ルを回収した後に、加水分解して酢酸とし、再利用しな
がら芳香族カルボン酸を製造する方法に関する。
発明の技術的背景 酢酸を溶媒として用い、パラキシレンなどの芳香族カ
ルボン酸を、臭素化合物を含む触媒の存在下に分子状酸
素により液相で酸化して、連続的にテレフタル酸などの
芳香族カルボン酸を製造する方法は、従来より工業的に
大規模に行なわれている。
ルボン酸を、臭素化合物を含む触媒の存在下に分子状酸
素により液相で酸化して、連続的にテレフタル酸などの
芳香族カルボン酸を製造する方法は、従来より工業的に
大規模に行なわれている。
このような製造方法でテレフタル酸などを製造する場
合、溶媒である酢酸の一部が、反応中に炭酸ガス、一酸
化炭素、酢酸メチルなどに変換されることはよく知られ
ているが、この酢酸メチルを回収し、これを加水分解し
酢酸として再使用できればテレフタル酸などの製造費用
を低減することができ、その経済的意義は大きい。
合、溶媒である酢酸の一部が、反応中に炭酸ガス、一酸
化炭素、酢酸メチルなどに変換されることはよく知られ
ているが、この酢酸メチルを回収し、これを加水分解し
酢酸として再使用できればテレフタル酸などの製造費用
を低減することができ、その経済的意義は大きい。
従来、回収された酢酸メチルを加水分解する方法とし
ては、特公昭56−2058号公報、特公昭60−56127号公報
などに示されるように、酸化反応生成物を除いた反応母
液を蒸溜して回収された酢酸メチルが含まれる留出液を
イオン交換樹脂に接触させることにより、留出液中の酢
酸メチルを加水分解し、酢酸とする方法がある。
ては、特公昭56−2058号公報、特公昭60−56127号公報
などに示されるように、酸化反応生成物を除いた反応母
液を蒸溜して回収された酢酸メチルが含まれる留出液を
イオン交換樹脂に接触させることにより、留出液中の酢
酸メチルを加水分解し、酢酸とする方法がある。
しかしながら、これらの方法では、イオン交換樹脂か
ら留出液中に不純物が溶出し、これを除くために複雑な
操作が必要であり、またイオン交換樹脂が高価であるた
め経済的に不利であるといった問題点があった。
ら留出液中に不純物が溶出し、これを除くために複雑な
操作が必要であり、またイオン交換樹脂が高価であるた
め経済的に不利であるといった問題点があった。
発明の目的 本発明は、このような従来技術に伴なう問題点を解決
しようとするものであり、酢酸メチルを加水分解して効
率よく酢酸を回収し再利用することができ、しかも回収
される酢酸に不純物が混入することがない芳香族カルボ
ン酸の製造方法を提供することを目的としている。
しようとするものであり、酢酸メチルを加水分解して効
率よく酢酸を回収し再利用することができ、しかも回収
される酢酸に不純物が混入することがない芳香族カルボ
ン酸の製造方法を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る芳香族カルボン酸の製造方法は、酢酸を
溶媒として用い、アルキルベンゼンを臭素化合物が含ま
れた触媒の存在下で分子状酸素に接触させ酸化して芳香
族カルボン酸を製造するに際して、上記酸化反応時に副
生した酢酸メチルを水溶液として回収し、この酢酸メチ
ル水溶液を、触媒を加えることなくそのまま80〜160℃
の温度に加熱し、水溶液中の酢酸メチルを加水分解して
酢酸を生成させ、この酢酸を上記酸化反応溶液に循環し
再利用することを特徴としている。
溶媒として用い、アルキルベンゼンを臭素化合物が含ま
れた触媒の存在下で分子状酸素に接触させ酸化して芳香
族カルボン酸を製造するに際して、上記酸化反応時に副
生した酢酸メチルを水溶液として回収し、この酢酸メチ
ル水溶液を、触媒を加えることなくそのまま80〜160℃
の温度に加熱し、水溶液中の酢酸メチルを加水分解して
酢酸を生成させ、この酢酸を上記酸化反応溶液に循環し
再利用することを特徴としている。
本発明に係る芳香族カルボン酸の製造方法によれば、
回収した酢酸メチルを加水分解する際に触媒を用いない
ため、経済的に有利であり、また、得られた酢酸から触
媒に由来する不純物を除去する工程を必要としない。
回収した酢酸メチルを加水分解する際に触媒を用いない
ため、経済的に有利であり、また、得られた酢酸から触
媒に由来する不純物を除去する工程を必要としない。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る芳香族カルボン酸の製造方法につ
いて具体的に説明する。
いて具体的に説明する。
本発明の芳香族カルボン酸の製造方法では、アルキル
ベンゼンを酢酸溶媒中で臭素化合物が含まれた触媒の存
在下に高温加圧の条件下で分子状酸素含有ガスによって
酸化している。
ベンゼンを酢酸溶媒中で臭素化合物が含まれた触媒の存
在下に高温加圧の条件下で分子状酸素含有ガスによって
酸化している。
このような酸化反応で原料となるアルキルベンゼンと
しては、具体的にはパラキシレン、トルエン、オルトキ
シレンおよびメタキシレンなどが用いられる。
しては、具体的にはパラキシレン、トルエン、オルトキ
シレンおよびメタキシレンなどが用いられる。
このようなアルキルベンゼンを原料として製造される
芳香族カルボン酸は、上記の反応原料に対応してそれぞ
れテレフタル酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸な
どである。
芳香族カルボン酸は、上記の反応原料に対応してそれぞ
れテレフタル酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸な
どである。
本発明では、触媒として、臭素化合物が含まれた触媒
が用いられるが、この触媒に含まれる臭素化合物は、反
応系内において、臭素イオンを発生することができる化
合物である。
が用いられるが、この触媒に含まれる臭素化合物は、反
応系内において、臭素イオンを発生することができる化
合物である。
このような本発明に係る触媒としての臭素イオンは、
具体的にはマンガン、コバルト、鉄、クロム、ニッケル
などの遷移金属の臭化物、臭化水素酸、ジブロモエチレ
ン、テトラブロモエタンなどの脂肪族ブロモアルキル類
あるいは炭素数4〜6の芳香族、脂環式または脂肪族カ
ルボン酸ブロモアルキル類、たとえば酢酸ジブロモエチ
ル、酢酸モノブロモプロピルなどから発生している。こ
れらの内で特にテトラブロモエタンが好ましい。
具体的にはマンガン、コバルト、鉄、クロム、ニッケル
などの遷移金属の臭化物、臭化水素酸、ジブロモエチレ
ン、テトラブロモエタンなどの脂肪族ブロモアルキル類
あるいは炭素数4〜6の芳香族、脂環式または脂肪族カ
ルボン酸ブロモアルキル類、たとえば酢酸ジブロモエチ
ル、酢酸モノブロモプロピルなどから発生している。こ
れらの内で特にテトラブロモエタンが好ましい。
本発明では、このような臭素化合物を含む触媒は、遷
移金属イオンを発生できる遷移金属化合物を含んでいる
ことが好ましい。このような遷移金属化合物としては、
具体的にはマンガン、コバルト、鉄、クロム、ニッケル
などの遷移金属の臭素塩、安息香酸塩、ナフテン酸塩、
酢酸塩などのカルボン酸塩、アセチルアセトナートなど
が用いられる。
移金属イオンを発生できる遷移金属化合物を含んでいる
ことが好ましい。このような遷移金属化合物としては、
具体的にはマンガン、コバルト、鉄、クロム、ニッケル
などの遷移金属の臭素塩、安息香酸塩、ナフテン酸塩、
酢酸塩などのカルボン酸塩、アセチルアセトナートなど
が用いられる。
本発明では、アルキルベンゼンを酸化するに際して分
子状酸素含有ガスが用いられるが、分子状酸素含有ガス
としては、純酸素、空気、純酸素と不活性ガスとの混合
物などが用いられ、これらは単独、あるいは2種以上を
混合して用いることができる。
子状酸素含有ガスが用いられるが、分子状酸素含有ガス
としては、純酸素、空気、純酸素と不活性ガスとの混合
物などが用いられ、これらは単独、あるいは2種以上を
混合して用いることができる。
本発明において、たとえばパラキシレンを酸化してテ
レフタル酸を製造する場合、原料となるパラキシレン
は、溶媒に対して1〜50重量%の量で好ましく用いられ
る。この際、触媒として、コバルト化合物あるいはマン
ガン化合物と、臭素化合物とを用いる場合には、これら
化合物は、溶媒に対してコバルト原子が10〜5000重量pp
m、マンガン原子が10〜5000重量ppm、臭素原子が10〜10
000重量ppmとなるような量で用いられることが好まし
い。また、分子状酸素含有ガスとして空気を使用する場
合、空気は、パラキシレン1kgに対し0.5〜15Nm3の量で
反応系に供給される。
レフタル酸を製造する場合、原料となるパラキシレン
は、溶媒に対して1〜50重量%の量で好ましく用いられ
る。この際、触媒として、コバルト化合物あるいはマン
ガン化合物と、臭素化合物とを用いる場合には、これら
化合物は、溶媒に対してコバルト原子が10〜5000重量pp
m、マンガン原子が10〜5000重量ppm、臭素原子が10〜10
000重量ppmとなるような量で用いられることが好まし
い。また、分子状酸素含有ガスとして空気を使用する場
合、空気は、パラキシレン1kgに対し0.5〜15Nm3の量で
反応系に供給される。
上記のような酸化反応は、通常、反応温度160〜260
℃、反応圧力4〜50kg/cm2G、平均滞留時間10〜200分で
行なわれる。
℃、反応圧力4〜50kg/cm2G、平均滞留時間10〜200分で
行なわれる。
本発明では、アルキルベンゼンを酸化するに際して副
生した酢酸メチルを回収して加水分解しているが、この
酢酸メチルは、酸化反応器塔頂から留出する留出液およ
び該酸化反応器から排出される排ガス中に含まれてい
る。したがって本発明では、このような酢酸メチルを回
収して、加水分解している。
生した酢酸メチルを回収して加水分解しているが、この
酢酸メチルは、酸化反応器塔頂から留出する留出液およ
び該酸化反応器から排出される排ガス中に含まれてい
る。したがって本発明では、このような酢酸メチルを回
収して、加水分解している。
酸化反応器塔頂から得られる留出液は、水、酢酸を主
成分として含んでいるが、通常この留出液は0.1〜5.0重
量%の酢酸メチルが含まれている。
成分として含んでいるが、通常この留出液は0.1〜5.0重
量%の酢酸メチルが含まれている。
この留出液に、蒸留などを施すことにより、酢酸メチ
ル水溶液が回収される。
ル水溶液が回収される。
一方、排ガスに同伴した酢酸メチルを含む排ガス成分
は、排ガスを粒状活性炭、繊維状活性炭、粉末状活性炭
などの吸着剤と接触させて吸着させた後、スチームなど
により脱着し、次いでスチームとともに酢酸メチルを凝
縮させることによって、酢酸メチル水溶液として回収す
ることができる。この水溶液は、酢酸メチルの加水分解
にそのまま用いることもできる。
は、排ガスを粒状活性炭、繊維状活性炭、粉末状活性炭
などの吸着剤と接触させて吸着させた後、スチームなど
により脱着し、次いでスチームとともに酢酸メチルを凝
縮させることによって、酢酸メチル水溶液として回収す
ることができる。この水溶液は、酢酸メチルの加水分解
にそのまま用いることもできる。
このようにして回収された酢酸メチルは、水を加えあ
るいは除去することにより、酢酸メチルの濃度が2〜25
重量%である酢酸メチル水溶液とすることが好ましい。
るいは除去することにより、酢酸メチルの濃度が2〜25
重量%である酢酸メチル水溶液とすることが好ましい。
酢酸メチルの加水分解反応では、酢酸メチルの濃度は
低い方が酢酸の収率をあげるためには有利であるが、酢
酸メチルの濃度が低すぎると同伴する水の量が増大し、
加水分解後に溶液から酢酸を分離するときに多大なエネ
ルギーが必要となるので経済的には逆に不利益となる。
低い方が酢酸の収率をあげるためには有利であるが、酢
酸メチルの濃度が低すぎると同伴する水の量が増大し、
加水分解後に溶液から酢酸を分離するときに多大なエネ
ルギーが必要となるので経済的には逆に不利益となる。
本発明では、このような酢酸メチル水溶液は、触媒を
加えることなくそのまま所定時間加熱されて加水分解さ
れる。このとき酢酸メチル溶液に撹拌を行なってもよい
が、静置したままであってもよい。
加えることなくそのまま所定時間加熱されて加水分解さ
れる。このとき酢酸メチル溶液に撹拌を行なってもよい
が、静置したままであってもよい。
上記のような酢酸メチルの加水分解反応は、この酢酸
メチル水溶液を通常80〜160℃、好ましくは100〜160℃
に加熱して行なうことが望ましい。
メチル水溶液を通常80〜160℃、好ましくは100〜160℃
に加熱して行なうことが望ましい。
加熱温度を100〜160℃とすることにより、充分な酢酸
メチルの加水分解反応速度が得られ、所望の収率で酢酸
を得るための加熱時間を短縮でき、加熱時間の増加によ
る装置の大型化を招くこともないため経済的である。
メチルの加水分解反応速度が得られ、所望の収率で酢酸
を得るための加熱時間を短縮でき、加熱時間の増加によ
る装置の大型化を招くこともないため経済的である。
加熱時間は加熱温度によっても大きく異なるが、通常
0.2〜8時間である。
0.2〜8時間である。
この酢酸メチル水溶液は、上記の条件で加水分解した
ときの加水分解速度で市販試薬の酢酸メチルよりも速
く、したがって、市販試薬の酢酸メチルよりも緩やかな
条件で加水分解しても、充分な収率で酢酸を得ることが
できる。これは、加水分解に用いる酢酸メチル水溶液
に、何らかの触媒作用を有する成分が含まれているため
であると考えられる。
ときの加水分解速度で市販試薬の酢酸メチルよりも速
く、したがって、市販試薬の酢酸メチルよりも緩やかな
条件で加水分解しても、充分な収率で酢酸を得ることが
できる。これは、加水分解に用いる酢酸メチル水溶液
に、何らかの触媒作用を有する成分が含まれているため
であると考えられる。
このようにして加水分解を行なった酢酸メチル溶液に
は、水、酢酸、メタノールおよび未反応の酢酸メチルが
含まれているが、酢酸は該溶液から蒸留等公知の手段に
よって分離し、回収される。また、未反応の酢酸メチル
は再度加水分解工程で処理してもよい。回収された酢酸
は酸化反応のための溶媒として酸化反応器へ循環して使
用することが好ましい。
は、水、酢酸、メタノールおよび未反応の酢酸メチルが
含まれているが、酢酸は該溶液から蒸留等公知の手段に
よって分離し、回収される。また、未反応の酢酸メチル
は再度加水分解工程で処理してもよい。回収された酢酸
は酸化反応のための溶媒として酸化反応器へ循環して使
用することが好ましい。
発明の効果 本発明に係る芳香族カルボン酸の製造方法によれば、
酢酸を溶媒としてアルキルベンゼンを液相で分子状酸素
により酸化し、芳香族カルボン酸を製造する際に、溶媒
酢酸から反応により副生し、反応器外へ排出される酢酸
メチルの約80重量%を酢酸として回収できるとともに、
酢酸を回収する際にイオン交換樹脂などが含まれていな
いため不純物が混入することがなく、不純物を除去する
工程が不要であり、その経済的意義は大きい。
酢酸を溶媒としてアルキルベンゼンを液相で分子状酸素
により酸化し、芳香族カルボン酸を製造する際に、溶媒
酢酸から反応により副生し、反応器外へ排出される酢酸
メチルの約80重量%を酢酸として回収できるとともに、
酢酸を回収する際にイオン交換樹脂などが含まれていな
いため不純物が混入することがなく、不純物を除去する
工程が不要であり、その経済的意義は大きい。
[実施例] 以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
ら実施例に限定されるものではない。
ガス中の酢酸メチル濃度の測定および加水分解前後の
溶液中の酢酸メチル、酢酸濃度の測定は、いずれもガス
クロマトグラフィーを用いて行なった。
溶液中の酢酸メチル、酢酸濃度の測定は、いずれもガス
クロマトグラフィーを用いて行なった。
実施例1 酢酸を溶媒として用いてコバルト、マンガン、臭素か
らなる触媒の存在下にパラキシレンを空気により酸化
し、テレフタル酸を製造した。このとき排出された酸化
排出ガス(以下排ガス)を40℃まで冷却し、凝縮性成分
を凝縮させた。このとき排ガスに含まれる酢酸メチルは
900容量ppmであった。
らなる触媒の存在下にパラキシレンを空気により酸化
し、テレフタル酸を製造した。このとき排出された酸化
排出ガス(以下排ガス)を40℃まで冷却し、凝縮性成分
を凝縮させた。このとき排ガスに含まれる酢酸メチルは
900容量ppmであった。
この酸化排ガスを繊維状活性炭充填容器に導入し、酢
酸メチルを吸着させた後、スチームによって脱着させ、
冷却した凝縮させ、酢酸メチル濃度が9.0重量%の水溶
液を得た。
酸メチルを吸着させた後、スチームによって脱着させ、
冷却した凝縮させ、酢酸メチル濃度が9.0重量%の水溶
液を得た。
この酢酸メチル水溶液をステンレス製の耐圧容器に入
れ、静置状態とし120℃の温度で2時間加熱し、酢酸メ
チルを加水分解した。
れ、静置状態とし120℃の温度で2時間加熱し、酢酸メ
チルを加水分解した。
このときの酢酸収率を表1に示す。
実施例2〜5 酢酸を溶媒として用いてコバルト、マンガン、臭素か
らなる触媒の存在下に、パラキシレンを空気により酸化
し、テレフタル酸を製造した。このとき酸化反応器塔頂
より留出した留出液を蒸留し、酢酸メチルを分離した。
得られた酢酸メチルに水を加え、酢酸メチル濃度が12.9
重量%の酢酸メチル水溶液を調製した。この水溶液をス
テンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし、各々80
℃、100℃、120℃および140℃の温度で2時間加熱し、
酢酸メチルを加水分解した。
らなる触媒の存在下に、パラキシレンを空気により酸化
し、テレフタル酸を製造した。このとき酸化反応器塔頂
より留出した留出液を蒸留し、酢酸メチルを分離した。
得られた酢酸メチルに水を加え、酢酸メチル濃度が12.9
重量%の酢酸メチル水溶液を調製した。この水溶液をス
テンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし、各々80
℃、100℃、120℃および140℃の温度で2時間加熱し、
酢酸メチルを加水分解した。
このときの酢酸収率を表1に示す。
実施例6〜8 実施例2〜5で用いた酢酸メチルに水を加え、酢酸メ
チル水溶液を調製した。得られた酢酸メチル水溶液をス
テンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし120℃の温
度で各々1時間、2時間および4時間加熱し、酢酸メチ
ルを加水分解した。
チル水溶液を調製した。得られた酢酸メチル水溶液をス
テンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし120℃の温
度で各々1時間、2時間および4時間加熱し、酢酸メチ
ルを加水分解した。
このときの酢酸収率を表1に示す。
実施例9〜11 実施例2〜5で用いた酢酸メチルに水を加え、酢酸メ
チル水溶液を調製した。得られた酢酸メチル水溶液を各
々ステンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし130℃
の温度で各々1時間、2時間および4時間加熱し、酢酸
メチルを加水分解した。
チル水溶液を調製した。得られた酢酸メチル水溶液を各
々ステンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし130℃
の温度で各々1時間、2時間および4時間加熱し、酢酸
メチルを加水分解した。
このときの酢酸収率を表1に示す。
実施例12〜15 実施例2〜5で用いた酢酸メチルに水を加え、酢酸メ
チル水溶液を調製した。得られた酢酸メチル水溶液を各
々ステンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし140℃
の温度で各々0.2時間、0.5時間、1時間および2時間加
熱し、酢酸メチルを加水分解した。
チル水溶液を調製した。得られた酢酸メチル水溶液を各
々ステンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし140℃
の温度で各々0.2時間、0.5時間、1時間および2時間加
熱し、酢酸メチルを加水分解した。
このときの酢酸収率を表1に示す。
実施例16〜19 実施例2〜5で得られた酢酸メチルに水を加え、各々
酢酸メチル濃度が各々5.0重量%、10.1重量%、20.2重
量%および25.0重量%の水溶液を調製した。この水溶液
をステンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし130℃
の温度で2時間加熱し、酢酸メチルを加水分解した。
酢酸メチル濃度が各々5.0重量%、10.1重量%、20.2重
量%および25.0重量%の水溶液を調製した。この水溶液
をステンレス製の耐圧容器に入れ、静置状態とし130℃
の温度で2時間加熱し、酢酸メチルを加水分解した。
このときの酢酸収率を表1に示す。
比較例1 実施例2〜5で用いた酢酸メチルに水を加え、酢酸メ
チル水溶液を調製した。得られた酢酸メチル水溶液をス
テンレス製の耐圧容器に入れ、70℃に4時間加熱した
が、表1に示したように酢酸の生成は認められなかっ
た。
チル水溶液を調製した。得られた酢酸メチル水溶液をス
テンレス製の耐圧容器に入れ、70℃に4時間加熱した
が、表1に示したように酢酸の生成は認められなかっ
た。
参考例1〜3 和光純薬製試薬特級酢酸メチルに水を加えて、酢酸メ
チル濃度11.7重量%の水溶液を調製し、ステンレス製の
耐圧容器に入れ、静置状態とし各々80℃、100℃および1
20℃の温度で2時間加熱し、酢酸メチルを加水分解し
た。
チル濃度11.7重量%の水溶液を調製し、ステンレス製の
耐圧容器に入れ、静置状態とし各々80℃、100℃および1
20℃の温度で2時間加熱し、酢酸メチルを加水分解し
た。
このときの酢酸収率を表1に示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01J 27/128 B01J 27/128 X 27/132 27/132 X 31/02 31/02 X 31/28 31/28 X C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 弘津 政秀 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−53441(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】酢酸を溶媒として用い、アルキルベンゼン
を臭素化合物が含まれた触媒の存在下で分子状酸素に接
触させ酸化して芳香族カルボン酸を製造するに際して、 上記酸化反応時に副生した酢酸メチルを水溶液として回
収し、 この酢酸メチル水溶液を、触媒を加えることなくそのま
ま80〜160℃の温度に加熱し、水溶液中の酢酸メチルを
加水分解して酢酸を生成させ、 この酢酸を上記酸化反応溶液に循環し再利用することを
特徴とする芳香族カルボン酸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1210450A JP2723143B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 芳香族カルボン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1210450A JP2723143B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 芳香族カルボン酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0374349A JPH0374349A (ja) | 1991-03-28 |
JP2723143B2 true JP2723143B2 (ja) | 1998-03-09 |
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Family Applications (1)
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-
1989
- 1989-08-15 JP JP1210450A patent/JP2723143B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH0374349A (ja) | 1991-03-28 |
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