JP2722980B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JP2722980B2
JP2722980B2 JP2479593A JP2479593A JP2722980B2 JP 2722980 B2 JP2722980 B2 JP 2722980B2 JP 2479593 A JP2479593 A JP 2479593A JP 2479593 A JP2479593 A JP 2479593A JP 2722980 B2 JP2722980 B2 JP 2722980B2
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利夫 塩原
久司 清水
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工性、耐熱性に優れ
た硬化物を与える熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】熱硬化
性樹脂組成物は、注型、含浸、積層、成形用材料として
各種電気絶縁材料、構造材料、接着剤などに使用されて
いる。近年、これらの各用途において材料の使用条件は
厳しくなる傾向にあり、特に材料の耐熱性は重要な要件
になっている。
【0003】しかしながら、熱硬化性樹脂組成物に一般
に使用されている熱硬化性のポリイミド樹脂は、良好な
耐熱性を有するが、加工時に高温で長時間の加熱が必要
であり、加工性に劣るものであった。また、耐熱性に改
良を加えたエポキシ樹脂は、加工性に優れているもの
の、高温時の機械的特性、電気的特性及び長期の耐熱劣
化性、高度耐熱機能が不十分であった。
【0004】そこで、これらに代わる材料として、例え
ばポリイミドとアルケニルフェノール又はアルケニルフ
ェノールエーテルとを含む熱硬化性樹脂混合物(特開昭
52−994号公報)、マレイミド系化合物、ポリアリ
ル化フェノール系化合物及びエポキシ樹脂を含む耐熱性
樹脂組成物(特公昭57−28416号公報)等が提案
されている。
【0005】しかし、ここで使用されているポリアリル
化フェノール系化合物は、ポリアリルエーテル化合物を
クライゼン転移させたものか或いは加熱硬化時にクライ
ゼン転移によりフェノール性水酸基が生成する構造を有
しているため、核置換アリル基と水酸基又はエーテル基
が同一芳香環のオルソ位に位置しており、特にノボラッ
クタイプの樹脂組成物の場合、硬化後も未反応のまま残
存しやすく、高温時の硬化特性、耐熱劣化性等に問題が
あった。その上、接着性が不十分であり、近年の材料の
使用条件を十分に満たすものではなかった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、加工性が良好で、かつ耐熱性、低熱膨張性、低吸水
性、接着性に優れた硬化物を与える熱硬化性樹脂組成物
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(A)下
記一般式〔I〕で示されるマレイミド基を有するイミド
化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のエポキシ基
を有する化合物、(C)1分子中にフェノール性水酸基
を有する化合物、(D)熱可塑性樹脂を含有し、かつ前
記(B)成分,(C)成分のいずれか一方又は双方にフ
ッ素原子を含む化合物を用いると共に、前記(B)成
分、(C)成分のいずれか一方又は双方にアリル基含有
ナフタレン環を有する化合物及び芳香族に共役する二重
結合を有するナフタレン環を有する化合物をそれぞれ含
有する熱硬化性樹脂組成物が、適切な硬化速度で加工性
がよく、しかも高い接着性を有する上、高温での機械的
強度及び耐熱水性が良好で、低膨張性、低吸水性に優れ
た硬化物を与えることを見い出した。
【0008】
【化3】
【0009】即ち、一般にマレイミド基を有する化合物
は耐熱性付与効果は大きいものの、これを配合した熱硬
化性樹脂組成物は長期耐熱性、接着性、吸水性、加工性
に問題があるものであるが、上記式〔I〕のマレイミド
基を有するイミド基含有化合物と共に、フッ素原子含有
化合物、アリル基含有ナフタレン環を有する化合物及び
芳香族基と共役する二重結合を有するナフタレン環を有
する化合物、並びに熱可塑性樹脂を併用すると、接着性
が改良されると共に、マレイミド基含有化合物中の脂肪
族二重結合とアリル基含有ナフタレン環を有する化合物
及び芳香族基と共役する二重結合を有するナフタレン環
を含む化合物中の脂肪族二重結合とが適切な速度で反応
して共重合体を形成し、さらに熱可塑性樹脂の添加によ
る複合体になり、それ故、上述のような優れた特性を有
する熱硬化性樹脂組成物が得られることを知見した。
【0010】更に、上記成分に加えて芳香族重合体と下
記組成式〔II〕で示されるオルガノポリシロキサンと
を反応させることにより得られる共重合体を添加する
と、上記熱硬化性樹脂組成物の応力性を低下させること
ができることも知見し、本発明をなすに至った。
【0011】
【化4】 (但し、式中R1は水素原子、ヒドロキシル基,アミノ
基,エポキシ基及びカルボキシル基から選択されるいず
れかの官能基を含有する有機基、アルコキシ基又はアル
ケニルオキシ基を示し、R2は置換もしくは非置換の一
価炭化水素基を示し、a,bは0.001≦a≦1、1
≦b≦3、1≦a+b<4を満足する正数である。ま
た、1分子中のけい素原子の数は2〜1000の整数で
あり、1分子中のけい素原子に直結したR1の数は1以
上の整数である。)
【0012】従って、本発明は上記(A)〜(D)成分
を含有し、かつ上記(B)成分、(C)成分のいずれか
一方又は双方にフッ素原子を含む化合物を用いると共
に、上記(B)成分及び(C)成分の全体中にアリル基
含有ナフタレン環を有する化合物及び芳香族に共役する
二重結合を有するナフタレン環を有する化合物の双方を
含有する熱硬化性樹脂組成物、及び、これら成分に加え
て芳香族重合体と上記式〔II〕のオルガノポリシロキ
サンとを反応させることにより得られる共重合体を添加
した熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【0013】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の熱硬化性樹脂組成物に配合するイミド化合物は、下
記式〔I〕で示されるマレイミド基を1個以上有する化
合物である。
【0014】
【化5】
【0015】本発明においては、上記式〔I〕のイミド
化合物の中でも特に下記式〔III〕で示されるN−置
換マレイミド基を有する化合物が好適に使用される。
【0016】
【化6】
【0017】ここで、置換基R3 は、2価の炭素数6〜
20の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭
化水素基であり、例えば下記の基を挙げることができ
る。
【0018】
【化7】 (但し、R4は炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン
原子、c≧1の整数である。以下同様。)
【0019】このようなN−置換マレイミド基を持つ化
合物として具体的には、N,N’−ジフェニルメタンビ
スマレイミド、N,N’−フェニレンビスマレイミド、
N,N’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,
N’−ジフェニルスルホンビスマレイミド、N,N’−
ジシクロヘキシルメタンビスマレイミド、N,N’−キ
シレンビスマレイミド、N,N’−トリレンビスマレイ
ミド、N,N’−キシリレンビスマレイミド、N,N’
−ジフェニルシクロヘキサンビスマレイミド、N,N’
−ジクロロ−ジフェニルビスマレイミド、N,N’−ジ
フェニルメタンビスメチルマレイミド、N,N’−ジフ
ェニルエーテルビスメチルマレイミド、N,N’−ジフ
ェニルスルホンビスメチルマレイミド(それぞれ異性体
を含む)、N,N’−エチレンビスマレイミド、N,
N’−ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N’−ヘキ
サメチレンビスメチルマレイミド等のN,N’−ビスマ
レイミド化合物、これらN,N’−ビスマレイミド化合
物とジアミン類を付加させて得られる末端がN,N’−
ビスマレイミド骨格を有するプレポリマー、アニリン、
ホルマリン縮合物のマレイミド化物、メチルマレイミド
化物などが例示できる。
【0020】また、上記イミド化合物として、下記式で
示される化合物や、モノ置換マレイミド、トリ置換マレ
イミド、テトラ置換マレイミドと置換ビスマレイミドと
の混合物を使用することもできる。
【0021】
【化8】 (但し、R5は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜
4のアルキル基、dは1≦d≦20の整数である。)
【0022】更に、上記マレイミド化合物をシリコーン
変性した化合物を使用することも可能である。
【0023】更にまた、N−メチル−アリルビシクロ
〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキ
シイミド、N−アリル−アリルビシクロ〔2.2.1〕
ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−
(2−エチルヘキシル)−アリルビシクロ〔2.2.
1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、
N−シクロヘキシル−アリルビシクロ〔2.2.1〕ヘ
プト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−フ
ェニル−アリルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボキシイミド、N−ベンジル−アリ
ルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,3−
ジカルボキシイミド、N,N’−エチレン−ビス(アリ
ルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,3−
ジカルボキシイミド)、N,N’−ヘキサメチレン−ビ
ス(アリルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミド)、N,N’−ドデカメチ
レン−ビス(アリルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5
−エン−2,3−ジカルボキシイミド)、ビス〔4−
(アリルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミドフェニル)〕−メタン、ビ
ス〔4−(メタクリルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−
5−エン−2,3−ジカルボキシイミドフェニル)〕−
メタン、N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルビシ
クロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカル
ボキシイミド)、ビス〔4−(アリルビシクロ〔2.
2.1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミ
ドフェニル)〕エーテル、ビス〔4−(アリルビシクロ
〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキ
シイミドフェニル)〕スルホン、N−アリル−アリルメ
チルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,3
−ジカルボキシイミド、N−(2−エチルヘキシル)−
アリルメチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン
−2,3−ジカルボキシイミド、N−フェニル−アリル
メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,
3−ジカルボキシイミド、N,N’−ヘキサメチレン−
ビス(アリルメチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5
−エン−2,3−ジカルボキシイミド)、ビス〔4−ア
リルメチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミドフェニル〕メタン及びビス
〔4−(メタクリルメチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプ
ト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドフェニ
ル)〕スルホン等も例示される。
【0024】なお、本発明では、これらイミド化合物の
1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい
が、これらの中でN−置換トリマレイミド、N−置換ビ
スマレイミド、特にN,N’−ジフェニルメタンビスマ
レイミドが好適に使用される。
【0025】一方、本発明の(B)成分は1分子中にエ
ポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物であり、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、アリルフェノールノボラック型エポキシ
樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、トリフェ
ノールアルカン型エポキシ樹脂及びその重合物、ナフタ
レン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ
樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、グリシジ
ルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素
環型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、ビフェニ
ル型エポキシ樹脂、更にはエポキシ樹脂の一部もしくは
全部に1分子中に置換又は非置換のアリル基含有ナフタ
レン環を有するエポキシ樹脂及び芳香族基に共役する二
重結合を有するナフタレン環を少なくとも2個有するエ
ポキシ樹脂などが挙げられる。また、これらの中では上
述したアリル基含有ナフタレン環を有するエポキシ樹脂
及び芳香族基に共役する二重結合を持つナフタレン環を
有するエポキシ樹脂を用いることが好ましく、これによ
り膨張係数が小さく低吸湿性の硬化物を与える熱硬化性
樹脂組成物を得ることができる。
【0026】上記ナフタレン環含有エポキシ樹脂として
具体的には、下記の化合物を挙げることができる。
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】上記エポキシ化合物は、その1種を単独で
又は2種以上を混合して使用できる。
【0030】次に、本発明の(C)成分の1分子中にフ
ェノール性水酸基を有する化合物は硬化剤として作用す
るものであり、例えばノボラック型フェノール樹脂、レ
ゾール型フェノール樹脂、トリフェノールアルカン型樹
脂、ナフトール型樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂等
のフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、更には
1分子中に置換もしくは非置換アリル基含有ナフタレン
環を含む樹脂及び芳香族基に共役する二重結合を持つナ
フタレン環を少なくとも1個以上有するフェノール樹脂
などが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を
併用して用いることができる。
【0031】また、硬化剤としては上記フェノール化合
物の中で、特にアリル基含有ナフタレン環を含むフェノ
ール樹脂及び芳香族基に共役する二重結合を持つナフタ
レン環を有するフェノール樹脂を用いることが好まし
く、これにより膨張係数が小さく、ガラス転移温度が高
く、ガラス転移温度以上の温度領域で低弾性率であり、
かつ、低吸湿性の硬化物を与える熱硬化性樹脂組成物を
得ることができる。このナフタレン環含有フェノール樹
脂としては、具体的に下記化合物が例示される。
【0032】
【化11】
【0033】なお、これらアリル基含有ナフタレン環を
含むエポキシ樹脂又はフェノール樹脂、芳香族基に共役
している二重結合を持つナフタレン環を有するエポキシ
樹脂又はフェノール樹脂は、通常の方法で合成すること
ができ、例えばフェノール樹脂をアリルエーテル化した
後、クライゼン転移反応させることにより、アリル基含
有フェノール樹脂が得られ、これを更にアルカリ触媒を
用いて転位反応を行うことにより、芳香族基に共役する
二重結合(プロペニル基)を持つフェノール樹脂を得る
ことができる。更に常法によりエピクロルヒドリンを用
いて目的とするエポキシ化合物を得ることができる。
【0034】本発明の(D)成分の熱可塑性樹脂として
は、例えばスチレン−ブタジエン−メタクリル酸メチル
共重合体(MBS樹脂)、スチレン−エチレン−ブテン
−スチレン共重合体(SBS樹脂)、ポリブタジエンゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−ビニ
ルピリジン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−
スチレン共重合体(AS樹脂)、スチレン−イソプレン
共重合体、フッ化ビニリデン樹脂、カルボキシ変性ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体、熱可塑性樹脂ナイ
ロン、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブテン−
1、ポリビニルヘキシラール樹脂、ポリビニルアセトア
セタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニル
ホルマール樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリエステ
ルエラストマー、ポリウレタン−メタクリル酸メチル共
重合体等のポリマーが挙げられ、中でもスチレン−ブタ
ジエン−メタクリル酸メチル共重合体が好適である。
【0035】これら、熱可塑性樹脂は、(A)成分のイ
ミド化合物100部に対して10〜50部、特に10〜
20部にすることが好ましい。10部以下であると接着
性が悪くなり、一方50部以上の場合、熱硬化性樹脂組
成物の流動性が悪くなる。
【0036】而して、本発明組成物においては、上記
(B)成分のエポキシ化合物、(C)成分のフェノール
化合物のいずれか一方又は双方にフッ素原子を含む化合
物を用いるものであり、このような樹脂として下記の化
合物が例示される。
【0037】
【化12】
【0038】上記、フッ素原子含有化合物を用いること
により、熱硬化性樹脂組成物の流動性が良好になり、基
材に対して接着性が改良され、更に低吸水性になる。フ
ッ素原子含有樹脂の適切な配合量としては(B)成分と
(C)成分の総重量に対して、フッ素原子含有量とし
て、30重量%以上の量で配合されることが好ましい。
フッ素原子含有量として、30重量%未満では、良好な
接着性が得られない。
【0039】更に、本発明の組成物は(B)成分及び
(C)成分のいずれか一方又は双方にアリル基含有ナフ
タレン環を含む化合物と芳香族基に共役している二重結
合を有するナフタレン環を有する化合物とをそれぞれ含
有する。即ち、(B)成分、(C)成分のいずれか一方
にのみにアリル基含有ナフタレン環を含む化合物と芳香
族基に共役している二重結合を持つナフタレン環を有す
る化合物を同時に含有させてもよく、(B)成分、
(C)成分の両方にそれぞれ上記両化合物を同時に含有
させてもよく、(B)成分に一方の化合物、(C)成分
に他方の化合物を含有させてもよい。
【0040】このように、本発明組成物は(B)成分及
び(C)成分の全体中にアリル基含有ナフタレン環を含
む化合物と芳香族基に共役している二重結合を有するナ
フタレン環を有する化合物との双方を含有するもので、
両者のいずれか一方のみでは本発明の目的を達成し得な
い。
【0041】即ち、アリル基を持つナフタレン環を有す
るエポキシ化合物又はフェノール化合物を単独で使用し
た場合、アリル基のビニル基とイミド化合物のビニル基
とのラジカル反応性が低いので、硬化速度が遅くなるた
め硬化不良の問題点がある。
【0042】一方、芳香族基に共役する二重結合を持つ
ナフタレン環を有するエポキシ化合物又はフェノール化
合物を単独で使用した場合、共役二重結合のビニル基と
イミド基のビニル基とのラジカル反応性が高いので、硬
化速度が速すぎるため、成形性において未充填になる問
題点がある。
【0043】本発明組成物は、このようにアリル基を持
つナフタレン環を有する化合物と、芳香族基に共役する
二重結合を持つ化合物とを併用することにより、適切な
硬化速度で良好な成形性を有するものである。この場
合、アリル基を持つナフタレン環を有する化合物と芳香
族基に共役する二重結合を持つ化合物との割合は、ナフ
タレン環上のアリル基をa’(モル)、芳香族基に共役
する二重結合をb’(モル)とすると、b’/a’の比
で好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.2〜8
の範囲で配合される。
【0044】なお、アリル基含有ナフタレン環を含む化
合物及び芳香族基に共役している二重結合を持つナフタ
レン環を有する化合物は、置換又は非置換のナフタレン
環が(B)成分と(C)成分の総重量100重量部に対
して少なくとも10重量%含有されるように配合するこ
とが望ましく、ナフタレン環の含有量が10重量%未満
であると硬化物の低吸湿化、ガラス転移温度以上の温度
領域での低弾性率化効果が顕著でないため、耐クラック
性が充分改善されないことがある。また、ナフタレン環
の含有量が80重量%を越えると、製造時の分散性、ま
た成形性などにおいて不利になる場合がある。
【0045】本発明の組成物において、上記(B)成分
と(C)成分の総配合量は、(A)成分のイミド化合物
100部(重量部、以下同様)に対して20〜400
部、特に50〜300部とすることが好ましい。(B)
成分と(C)成分の総配合量が20部より少ないと加工
性、耐熱性に優れた硬化物を得ることが難しい場合があ
り、400部より多いとガラス転移温度が低下し、長期
耐熱性が悪くなる場合がある。
【0046】なお、上記(B)成分に含まれるエポキシ
基の量(aモル)と(C)成分に含まれるフェノール性
水酸基の量(bモル)の比はa/b=0.5〜1.5の
範囲にあることが望ましく、a/bが上記範囲外にある
と硬化性、低応力性において不利になる場合がある。
【0047】更に、本発明においては、(A)成分のイ
ミド化合物中の脂肪族C=C二重結合(A’)と(B)
成分及び(C)成分中に含まれるアリル基含有ナフタレ
ン環を含む化合物及び芳香族基に共役している二重結合
を有する化合物中の脂肪族C=C二重結合(B’)との
官能基比B’/A’を0.1〜2、特に0.3〜1とす
ることが好ましい。B’/A’が2より大きく、アリル
基と共役二重結合の割合が多い場合は、未反応物が多く
なり、硬化性に問題が生じ、硬化物の長期耐熱性、信頼
性が悪くなる場合があり、B’/A’が0.1より小さ
く、アリル基と共役二重結合の割合が少ない場合は、成
形性、機械的強度に問題が生じる場合がある。
【0048】本発明組成物には、低応力性を付与するた
めに芳香族重合体と特定のオルガノポリシロキサンとを
反応させることにより得られる共重合体を配合すること
が好ましい。
【0049】ここで芳香族共重合体としては、種々の化
合物を使用し得、例えば下記構造のの化合物などが挙げ
られる。
【0050】
【化13】
【0051】
【化14】
【0052】更に、芳香族重合体として次式で示される
アルケニル基含有ナフタレン樹脂等を使用することもで
きる。
【0053】
【化15】
【0054】なお、これらのアルケニル基含有ナフタレ
ン樹脂は通常の合成方法で得ることができ、例えばナフ
タレン骨格含有フェノール樹脂をアリルグリシジルエー
テルと反応させて分子中にアルケニル基を導入したり、
種々のナフタレン骨格含有エポキシ樹脂に2−アリルフ
ェノール等を部分的に反応させるなどの方法で容易に得
ることができる。
【0055】他方、オルガノポリシロキサンは下記組成
式〔II〕で示されるものである。
【0056】
【化16】 (但し、式中R1は水素原子、ヒドロキシル基,アミノ
基,エポキシ基及びカルボキシル基から選択されるいず
れかの官能基を含有する有機基、アルコキシ基又はアル
ケニルオキシ基を示し、R2は置換もしくは非置換の一
価炭化水素基を示し、a,bは0.001≦a≦1、1
≦b≦3、1≦a+b<4を満足する正数である。ま
た、1分子中のけい素原子の数は2〜1000の整数で
あり、1分子中のけい素原子に直結したR1の数は1以
上の整数である。)
【0057】この場合、置換基R1は例えば水素原子、
ヒドロキシル基,アミノ基、エポキシ基及びカルボキシ
ル基から選択される官能基を含有する有機基、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、ブトキシ基、メト
キシエトキシ基、エトキシエトキシ基等のアルコキシ
基、アルケニルオキシ基などである。また、R2は例え
ばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基
等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル
基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル
基、フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれ
らの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、アル
コキシシリル基等で置換した、クロロメチル基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基、トリメトキシシリル
エチル基、メチルジメトキシシリルエチル基等の炭素数
1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基である。
【0058】上記式〔II〕のオルガノポリシロキサン
として、具体的に次の化合物が挙げられる。
【0059】
【化17】
【0060】ここで、上記式〔II〕のオルガノポリシ
ロキサンの分子量は、必ずしも限定されないが、100
〜70000が好ましい。これは得られた共重合体を熱
硬化性樹脂組成物に配合した場合、マトリックス中に芳
香族重合体とオルガノポリシロキサンとの共重合体が相
溶せず、かつ微細な海島構造を形成するのにオルガノポ
リシロキサンの分子量が100〜70000であること
が適しているからである。分子量が100未満では得ら
れた共重合体を熱硬化性樹脂組成物に配合した場合に可
撓性を付与することができなかったり、高いガラス転移
温度を得ることができない場合があり、70000を超
えるとオルガノポリシロキサン共重合体の分子量が大き
くなり、熱硬化性樹脂との相溶性がなくなり、共重合体
が分離し特に物性として曲げ強度が小さくなる場合があ
る。
【0061】上記芳香族重合体と式〔II〕のオルガノ
ポリシロキサンとの共重合体は、両化合物を通常の方法
で付加反応させることにより得ることができる。特に、
芳香族重合体と式〔II〕のオルガノポリシロキサンと
のヒドロシリル化による付加反応は、設定通りの共重合
体を得るために最も優れた方法である。付加反応は従来
公知の付加触媒、例えば塩化白金酸等の白金系触媒を触
媒量で使用し、ベンゼン、トルエン、メチルイソブチル
ケトン等の不活性溶剤を用いることが好ましい。反応温
度は特に制限されないが、60〜120℃とすることが
好ましく、反応時間は通常30分〜24時間である。ま
た、芳香族重合体とアミノポリシロキサン又はエポキシ
ポリシロキサンとの共重合体は、それぞれの成分を常温
又は高温下で反応させることにより得ることができる
が、両者を均一もしくは均一に近い状態で混和させるた
めに例えばメチルイソブチルケトン、トルエン、ジオキ
サン、メチルセルソルブ等の溶剤を用いることが望まし
く、さらに反応を促進するために水やブタノール、イソ
プロピルアルコール、エタノール等のアルコール類やフ
ェノール類を用いたり、反応触媒としてトリブチルアミ
ン、1,8−ジアザビシクロウンデセン−7のようなア
ミン類、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィン
類、2−フェニルイミダゾールのようなイミダゾール類
を用いることが望ましい。
【0062】本発明組成物には、式〔I〕のマレイミド
基を持つイミド化合物とアリル基含有ナフタレン環を有
する化合物及び芳香族基に共役する二重結合を有する化
合物との架橋結合を完了させるため、硬化触媒を配合す
ることが好ましい。
【0063】この場合、硬化触媒としては、例えばベン
ゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキ
サイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、
カプリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
アセチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキ
サイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ビス(1−
ヒドロキシシクロヘキシルパーオキサイド)、ヒドロキ
シヘプチルパーオキサイド、第三級ブチルハイドロパー
オキサイド、p−メタンハイドロパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド、ジ−第三級ブチルパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(第三級ブチルパーオキサイド)ヘキサン、
2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジ(パーオキシベ
ンゾエート)、第三級ブチルパーベンゾエート、第三級
ブチルパーアセテート、第三級ブチルパーオクトエー
ト、第三級ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−第三
級ブチル−ジ−パーフタレート等の有機過酸化物を挙げ
ることができ、これらの1種を単独で又は2種以上を併
用して用いることができる。
【0064】更に、上記硬化触媒と樹脂との反応を促進
させる目的で各種硬化促進剤を使用することが好まし
い。硬化促進剤としては、例えばトリフェニルホスフィ
ン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリブチルホスフ
ィン、メチルジフェニルホスフィン、1,2−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)エタン、ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)メタンなどの有機ホスフィン化合物、1,8−ジ
アザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7などの第三
級アミン類、イミダゾール類等が挙げられ、これらを本
発明の目的を損なわない範囲で1種又は2種以上併用し
て用いることができる。
【0065】また、硬化触媒及び硬化促進剤の総配合量
は、(A)、(B)、(C)及び(D)成分の総量10
0部に対し、0.01〜10部、特に0.1〜2部であ
ることが好ましい。上記触媒量が0.01部未満では硬
化性が不十分なため、良好な性能が得られない場合があ
り、また10部を超えると硬化性が早くなり、成形性が
悪くなる場合がある。
【0066】更に、本発明の組成物は必要に応じて無機
質充填剤を配合しても差し支えない。
【0067】この無機質充填剤としては、通常熱硬化性
樹脂組成物に配合されるものを使用し得、例えば溶融シ
リカ、結晶シリカ等のシリカ類、アルミナ、カーボンブ
ラック、マイカ、クレー、カオリン、ガラスビーズ、ガ
ラス繊維、窒化アルミ、炭化ケイ素、亜鉛華、三酸化ア
ンチモン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化
ベリリウム、ボロンナイトライド、酸化チタン、酸化鉄
等を挙げることができる。
【0068】これら無機質充填剤はその1種を単独で使
用でき、また2種以上を併用するようにしてもよく、そ
の配合量は特に制限されないが、(A)、(B)、
(C)、(D)、(E)成分及び触媒量の合計量100
部に対して100〜1000部、特に、200〜700
部の範囲とすることが好ましい。
【0069】本発明の組成物には、更に必要に応じて各
種の添加剤を配合することができる。例えば有機合成ゴ
ム、シリコーンゲル又はシリコーンゴムの硬化物の微粉
末、カルナバワックス等のワックス類、ステアリン酸な
どの脂肪酸及びその金属塩等の離型剤、カーボンブラッ
ク、コバルトブルー、ベンガラ等の顔料、酸化アンチモ
ン、ハロゲン化合物等の難燃化剤、表面処理剤(γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン等)、エポキシ
シラン、ビニルシラン、ほう素化合物、アルキルチタネ
ート等のカップリング剤、老化防止剤、その他の添加剤
の1種又は2種以上を配合することができる。
【0070】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、その製造
に際し上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予
め70〜95℃に加熱してあるニーダ、ロール、エクス
トルーダーなどにより混練、冷却し、粉砕するなどの方
法で得ることができる。ここで、成分の配合順序に特に
制限はない。
【0071】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、成形材
料、粉体塗装用材料、接着剤などとして好適に使用し得
るほか、IC、LSI、トランジスタ、サイリスタ、ダ
イオード等の半導体装置の封止用、プリント回路板の製
造などにも有効に使用できる。
【0072】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、低応力
性で接着性が高く、加工性が良好であり、しかも高温で
の機械的強度及び耐熱水性に優れ、耐熱性、低吸水性に
優れた硬化物を与える。従って、本発明組成物は近年の
熱硬化性樹脂組成物の使用条件を十分満たすもので、各
種電気絶縁材料、構造材料、接着剤、粉体塗装用材料、
半導体封止用材料などとして有用である。
【0073】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、以下の例において部はいずれも重量
部である。
【0074】〔実施例1〜13、比較例1〜7〕N,
N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド40
部に対し、下記構造のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、
硬化触媒を表1〜3に示す配合量で使用すると共に、こ
れに石英粉末260部、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン1.5部、ワックスE1.5部、カーボ
ンブラック1.0部を加え、得られた配合物を熱2本ロ
ールで均一に溶融混合し、20種類の熱硬化性樹脂組成
物(実施例1〜13、比較例1〜7)を製造した。
【0075】これらの熱硬化性樹脂組成物につき、以下
の(イ)〜(ト)の諸試験を行なった。結果を表1〜3
に示す。 (イ)スパイラルフロー値 EMMI規格に準じた金型を使用して、175℃,70
kg/cm2の条件で測定した。 (ロ)機械的強度(曲げ強度及び曲げ弾性率) JIS−K6911に準じて180℃,70kg/cm
2、成形時間2分の条件で10×4×100mmの抗折
棒を成形し、180℃で4時間ポストキュアーしたもの
について215℃で測定した。 (ハ)膨張係数、ガラス転移温度 4mmφ×15mmの試験片を用いて、デラトメーター
により毎分5℃の速さで昇温した時の値を測定した。 (ニ)吸湿半田後の耐クラック性 2×6×0.3mmの大きさのシリコンチップを4×1
2×1.8mmのSOパッケージに接着し、これに熱硬
化性樹脂組成物を175℃×2分で成形し、180℃で
4時間ポストキュアーした。これを85℃/85%RH
の雰囲気中に24時間及び48時間放置した後、温度2
40℃の半田浴に10秒間浸漬し、パッケージクラック
数/総数を測定した。 (ホ)耐湿性 4MDRAMチップを20PINのSOJフレームに接
着し、これに熱硬化性樹脂組成物を成形条件180℃×
2分で成形し、180℃で4時間ポストキュアーした。
これを121℃/100%RH雰囲気中に24時間放置
して、吸湿後260℃の半田浴に10秒間浸漬し、更に
121℃/100%RH雰囲気中に300時間放置した
時のアルミニウム配線断線数/総数を測定した。 (ヘ)吸水率 180℃,70kg/cm2、成形時間2分の条件で5
0φ×3mmの円板を成形し、180℃で4時間ポスト
キュアーしたものを121℃/100%PCT中に24
時間放置し、吸水率を測定した。 (ト)接着性 0.5×20×20mmのテストピース(42アロイ)
に図に示すような形状の成形物を175℃,2分で成形
を行い、180℃,4時間アフターキュアーを行って成
形品を得た。得られた成形品を図面に示す矢印の方向に
引っ張り、接着力(kg)を測定した。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【化18】
【0080】
【化19】
【0081】
【化20】
【0082】
【化21】
【0083】表1〜3の結果より、本発明に係るマレイ
ミド化合物、アリル基含有ナフタレン化合物、フッ素原
子含有化合物、芳香族に共役する二重結合を有するナフ
タレン化合物とを含有した熱硬化性樹脂組成物(実施例
1〜13)は、これら成分を含有していない熱硬化性樹
脂組成物(比較例1〜7)に比べ、高ガラス転移点で高
温での曲げ強度が強く、耐クラック性、耐湿性、吸水
性、接着性に優れていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着性試験に使用する成形品の概略図である。
【図2】接着性試験における引張り方向を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
1 成形品 2 テストピース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83:10) (72)発明者 武井 稔 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平6−145299(JP,A) 特開 平5−112630(JP,A) 特開 平5−43659(JP,A) 特開 平3−70729(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記式〔I〕で示されるマレイミ
    ド基を有するイミド化合物、 【化1】 (B)1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する
    化合物、(C)1分子中にフェノール性水酸基を有する
    化合物、(D)熱可塑性樹脂を含有し、かつ前記(B)
    成分、(C)成分のいずれか一方又は双方にフッ素原子
    を含む化合物を用いると共に、前記(B)成分、(C)
    成分のいずれか一方又は双方にアリル基含有ナフタレン
    環を有する化合物及び芳香族に共役する二重結合を有す
    るナフタレン環を有する化合物をそれぞれ含有すること
    を特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 芳香族重合体と下記組成式〔II〕で示
    されるオルガノポリシロキサンとを反応させることによ
    り得られる共重合体を添加した請求項1記載の熱硬化性
    樹脂組成物。 【化2】 (但し、式中R1は水素原子、ヒドロキシル基,アミノ
    基,エポキシ基及びカルボキシル基から選択されるいず
    れかの官能基を含有する有機基、アルコキシ基又はアル
    ケニルオキシ基を示し、R2は置換もしくは非置換の一
    価炭化水素基を示し、a,bは0.001≦a≦1、1
    ≦b≦3、1≦a+b<4を満足する正数である。ま
    た、1分子中のけい素原子の数は2〜1000の整数で
    あり、1分子中のけい素原子に直結したR1の数は1以
    上の整数である。)
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