JP2722502B2 - 冷凍食品の製造方法 - Google Patents
冷凍食品の製造方法Info
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- JP2722502B2 JP2722502B2 JP63170576A JP17057688A JP2722502B2 JP 2722502 B2 JP2722502 B2 JP 2722502B2 JP 63170576 A JP63170576 A JP 63170576A JP 17057688 A JP17057688 A JP 17057688A JP 2722502 B2 JP2722502 B2 JP 2722502B2
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- Japan
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- food
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- frozen
- polyethylene film
- weight polyethylene
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- Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
Description
本発明は冷凍食品の製造方法に関する。
現在、大消費地には世界各地から鮪、海老、いか、
蟹、ほたての貝柱等の海産物が大量に集荷されてくる。
そしてこれら海産物の漁場が消費地から遠く離れるにつ
れ、水揚げ時の新鮮さと風味を保存し、味覚を損わない
で消費地に送る必要から水揚げ直後に冷凍することが一
般化している。 現在流通している冷凍海産物の殆どは冷媒を使用した
機械式冷凍方式で冷凍されたものである。しかし、機械
式冷凍方式では一般に−80℃位までしか冷却することが
できないので、冷凍室に海産物を入れたとしても実際に
食品の温度が低下するまでには可なりの時間がかかって
いる。このため冷凍時、温度の低下にともなって食品中
に生じた氷(氷晶)が次第に大きく成長し、食品の細胞
を破壊するので、解凍した時にべとつき気味となって、
水揚げした時の新鮮さと風味が損なわれてしまうと云う
問題点がある。このように冷凍時に氷晶が成長して風味
が損なわれるのは、冷凍温度が−80℃程度と充分低くな
いことと、比熱の小さい空気を冷却媒体として用いてい
るために、冷却効果が小さいためである。そこで、最近
毛蟹遠の高級海産物の場合には温度が充分に低く、しか
も比熱が大きいために冷却効果の高い、液体窒素に浸漬
して瞬時に−196℃まで温度を下げる冷凍方法の検討が
行われるようになってきている。
蟹、ほたての貝柱等の海産物が大量に集荷されてくる。
そしてこれら海産物の漁場が消費地から遠く離れるにつ
れ、水揚げ時の新鮮さと風味を保存し、味覚を損わない
で消費地に送る必要から水揚げ直後に冷凍することが一
般化している。 現在流通している冷凍海産物の殆どは冷媒を使用した
機械式冷凍方式で冷凍されたものである。しかし、機械
式冷凍方式では一般に−80℃位までしか冷却することが
できないので、冷凍室に海産物を入れたとしても実際に
食品の温度が低下するまでには可なりの時間がかかって
いる。このため冷凍時、温度の低下にともなって食品中
に生じた氷(氷晶)が次第に大きく成長し、食品の細胞
を破壊するので、解凍した時にべとつき気味となって、
水揚げした時の新鮮さと風味が損なわれてしまうと云う
問題点がある。このように冷凍時に氷晶が成長して風味
が損なわれるのは、冷凍温度が−80℃程度と充分低くな
いことと、比熱の小さい空気を冷却媒体として用いてい
るために、冷却効果が小さいためである。そこで、最近
毛蟹遠の高級海産物の場合には温度が充分に低く、しか
も比熱が大きいために冷却効果の高い、液体窒素に浸漬
して瞬時に−196℃まで温度を下げる冷凍方法の検討が
行われるようになってきている。
液体窒素に毛蟹遠の海産物等を浸漬して急速冷凍する
方法は、液体窒素温度である−196℃と云う極低温まで
瞬時に冷却されるため味覚が損なわれないと云う点では
優れた方法であるが、毛蟹の場合は細い足が不規則な格
好をしたまま冷凍されることがある。このような格好で
冷凍された毛蟹は流通段階で足が折れ易く、商品価値が
なくなってしまうと云う問題点がある。このため、冷凍
する前に毛蟹の足を揃えて縛ったり、シュリンクフイル
ムにより形を整えた後冷凍することが望ましい。しか
し、冷凍温度が−196℃と云う極低温であるために、予
めシュリンクしていてもこのように極低温まで冷却され
るとシュリンクフィルムが脆化して破断し易いと云う問
題点があり、実用化はされていないのが現状である。 したがって、氷晶が成長しない液体窒素温度で、毛蟹
のように折れ易い細い足を持つものであっても、折れな
いように整姿して冷凍することのできる冷凍食品の製造
方法が求められていた。
方法は、液体窒素温度である−196℃と云う極低温まで
瞬時に冷却されるため味覚が損なわれないと云う点では
優れた方法であるが、毛蟹の場合は細い足が不規則な格
好をしたまま冷凍されることがある。このような格好で
冷凍された毛蟹は流通段階で足が折れ易く、商品価値が
なくなってしまうと云う問題点がある。このため、冷凍
する前に毛蟹の足を揃えて縛ったり、シュリンクフイル
ムにより形を整えた後冷凍することが望ましい。しか
し、冷凍温度が−196℃と云う極低温であるために、予
めシュリンクしていてもこのように極低温まで冷却され
るとシュリンクフィルムが脆化して破断し易いと云う問
題点があり、実用化はされていないのが現状である。 したがって、氷晶が成長しない液体窒素温度で、毛蟹
のように折れ易い細い足を持つものであっても、折れな
いように整姿して冷凍することのできる冷凍食品の製造
方法が求められていた。
本発明は上記した従来技術の課題を解決するためにな
されたもので、シュリンク特性を有する重量平均分子量
が200万以上の延伸超高分子量ポリエチレンフィルムに
より毛蟹等の食品を整姿して一次包装し、所定温度に加
熱して前記延伸超高分子量ポリエチレンフィルムをシュ
リンクさせて二次包装した後、液体窒素に浸漬して急速
冷凍することを特徴とする冷凍食品の製造方法を提供す
るものである。
されたもので、シュリンク特性を有する重量平均分子量
が200万以上の延伸超高分子量ポリエチレンフィルムに
より毛蟹等の食品を整姿して一次包装し、所定温度に加
熱して前記延伸超高分子量ポリエチレンフィルムをシュ
リンクさせて二次包装した後、液体窒素に浸漬して急速
冷凍することを特徴とする冷凍食品の製造方法を提供す
るものである。
本発明は第1図のフローチャートで示すように、一次
包装工程1、シュリンク包装工程2、冷却工程3、冷凍
保存工程4とからなり、食品が前記工程を順に経て冷凍
食品として提供されるようにしたものである。 先ず、一次包装工程1においては冷凍しようとする食
品(例えば毛蟹)の折れ易い足、髭等を揃えて整姿し、
耐衝撃性、耐引張性、耐摩耗性と共に、耐極低温性にも
優れ、二軸延伸されて20%のシュリンク特性を有する重
量平均分子量が約300〜500万の超高分子量ポリエチレン
フィルム(Hi−Zexミリオンインフレフィルム40μ、三
井石油化学製)によって一次包装する。この一次包装工
程1では超高分子量ポリエチレンフィルムで袋体を形成
し、その袋体内に食品を入れその開口端部をヒートシー
ルすることによって行われる。 このようにして一次包装工程を経た食品は次にシュリ
ンク包装工程2に送られる。このシュリンク包装工程2
で、一次包装された食品はガス等の適当な加熱手段によ
って130℃に加熱されているトンネル状のシュリンク室
を5秒間かけて通過させ、前記超高分子量ポリエチレン
フィルムをシュリンクさせて食品に密着させる。 一次包装工程1、シュリンク包装工程2を経た食品
は、超高分子ポリエチレンフィルムによって整姿状態で
密着状態に包装され、断熱効果の高い空気層が極めて薄
くなっているので、外部から冷却した場合に速やかに冷
却されやすい。このように冷却し易く包装された食品は
次に冷却工程3に送られる。この冷却工程3にて食品は
液体窒素に10秒間浸漬され、液体窒素温度である−196
℃と云う極低温まで一気に冷却される。 その後、食品は冷凍保管工程4に送られ、例えば冷凍
保管庫内にて出荷まで所定温度で冷凍保管される。 この間、すなわち冷却工程3、冷却保管工程4におい
て、食品に包装しているのは耐衝撃性、耐引張性、耐摩
耗性および耐極低温性に優れた重量平均分子量が200万
以上の延伸超高分子量ポリエチレンフィルムであるの
で、通常の取り扱いでフィルムが破れると云ったことは
ない。したがって、毛蟹等のように、足が少しでも折れ
ると商品価値が極端に下がる食品の冷凍保存に最適であ
る。 冷凍する食品は実施例に示した海産物のほか、グリー
ンアスパラのような生鮮野菜であってもよい。また、毛
蟹等の場合には生の状態で延伸超高分子量ポリエチレン
フィルムによって一次包装するほか、ボイル等の加工を
した後一次包装、シュリンク包装(二次包装)して、急
速冷凍することもできる。 なお、延伸超高分子量ポリエチレンフィルムは20〜10
0μ程度の膜厚のものが使用し易い。そして、透明なフ
ィルムを使用すれば冷凍食品の形状、色等を見ることが
できるので、商品価値を高めることができる。
包装工程1、シュリンク包装工程2、冷却工程3、冷凍
保存工程4とからなり、食品が前記工程を順に経て冷凍
食品として提供されるようにしたものである。 先ず、一次包装工程1においては冷凍しようとする食
品(例えば毛蟹)の折れ易い足、髭等を揃えて整姿し、
耐衝撃性、耐引張性、耐摩耗性と共に、耐極低温性にも
優れ、二軸延伸されて20%のシュリンク特性を有する重
量平均分子量が約300〜500万の超高分子量ポリエチレン
フィルム(Hi−Zexミリオンインフレフィルム40μ、三
井石油化学製)によって一次包装する。この一次包装工
程1では超高分子量ポリエチレンフィルムで袋体を形成
し、その袋体内に食品を入れその開口端部をヒートシー
ルすることによって行われる。 このようにして一次包装工程を経た食品は次にシュリ
ンク包装工程2に送られる。このシュリンク包装工程2
で、一次包装された食品はガス等の適当な加熱手段によ
って130℃に加熱されているトンネル状のシュリンク室
を5秒間かけて通過させ、前記超高分子量ポリエチレン
フィルムをシュリンクさせて食品に密着させる。 一次包装工程1、シュリンク包装工程2を経た食品
は、超高分子ポリエチレンフィルムによって整姿状態で
密着状態に包装され、断熱効果の高い空気層が極めて薄
くなっているので、外部から冷却した場合に速やかに冷
却されやすい。このように冷却し易く包装された食品は
次に冷却工程3に送られる。この冷却工程3にて食品は
液体窒素に10秒間浸漬され、液体窒素温度である−196
℃と云う極低温まで一気に冷却される。 その後、食品は冷凍保管工程4に送られ、例えば冷凍
保管庫内にて出荷まで所定温度で冷凍保管される。 この間、すなわち冷却工程3、冷却保管工程4におい
て、食品に包装しているのは耐衝撃性、耐引張性、耐摩
耗性および耐極低温性に優れた重量平均分子量が200万
以上の延伸超高分子量ポリエチレンフィルムであるの
で、通常の取り扱いでフィルムが破れると云ったことは
ない。したがって、毛蟹等のように、足が少しでも折れ
ると商品価値が極端に下がる食品の冷凍保存に最適であ
る。 冷凍する食品は実施例に示した海産物のほか、グリー
ンアスパラのような生鮮野菜であってもよい。また、毛
蟹等の場合には生の状態で延伸超高分子量ポリエチレン
フィルムによって一次包装するほか、ボイル等の加工を
した後一次包装、シュリンク包装(二次包装)して、急
速冷凍することもできる。 なお、延伸超高分子量ポリエチレンフィルムは20〜10
0μ程度の膜厚のものが使用し易い。そして、透明なフ
ィルムを使用すれば冷凍食品の形状、色等を見ることが
できるので、商品価値を高めることができる。
本発明になる冷凍食品の製造方法は上記したように、
シュリンク特性を有する重量平均分子量が200万以上の
延伸超高分子量ポリエチレンフィルムにより毛蟹等の食
品を整姿して一次包装し、所定温度に加熱して前記延伸
超高分子量ポリエチレンフィルムをシュリンクさせて二
次包装した後、液体窒素に浸漬して急速冷凍するので、
瞬時に液体窒素温度である−196℃と云う極低温まで冷
却して冷凍することが出来る。このため、冷凍時に氷晶
が殆ど成長しないので、水揚げ時の新鮮な風味と味覚が
そのまま保存できる。また毛蟹等の折れ易い足は耐衝撃
性、耐引張性、耐摩耗性および耐極低温性に優れた前記
重量平均分子量が200万以上の延伸超高分子量ポリエチ
レンフィルムによって整姿状態に包装されているので、
冷却工程や冷凍保管工程、流通段階等でも折れることが
なく、高級海産物の商品価値が無くなると云うようなこ
ともない。
シュリンク特性を有する重量平均分子量が200万以上の
延伸超高分子量ポリエチレンフィルムにより毛蟹等の食
品を整姿して一次包装し、所定温度に加熱して前記延伸
超高分子量ポリエチレンフィルムをシュリンクさせて二
次包装した後、液体窒素に浸漬して急速冷凍するので、
瞬時に液体窒素温度である−196℃と云う極低温まで冷
却して冷凍することが出来る。このため、冷凍時に氷晶
が殆ど成長しないので、水揚げ時の新鮮な風味と味覚が
そのまま保存できる。また毛蟹等の折れ易い足は耐衝撃
性、耐引張性、耐摩耗性および耐極低温性に優れた前記
重量平均分子量が200万以上の延伸超高分子量ポリエチ
レンフィルムによって整姿状態に包装されているので、
冷却工程や冷凍保管工程、流通段階等でも折れることが
なく、高級海産物の商品価値が無くなると云うようなこ
ともない。
第1図は本発明の一実施例をフローチャートで示す説明
図である。 1……一次包装工程、 2……シュリンク包装工程、 3……冷却工程、 4……冷却保管工程。
図である。 1……一次包装工程、 2……シュリンク包装工程、 3……冷却工程、 4……冷却保管工程。
Claims (1)
- 【請求項1】シュリンク特性を有する重量平均分子量が
200万以上の延伸超高分子量ポリエチレンフィルムによ
り毛蟹等の食品を整姿して一次包装し、所定温度に加熱
して前記延伸超高分子量ポリエチレンフィルムをシュリ
ンクさせて二次包装した後、液体窒素に浸漬して急速冷
凍することを特徴とする冷凍食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63170576A JP2722502B2 (ja) | 1988-07-08 | 1988-07-08 | 冷凍食品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63170576A JP2722502B2 (ja) | 1988-07-08 | 1988-07-08 | 冷凍食品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0220242A JPH0220242A (ja) | 1990-01-23 |
JP2722502B2 true JP2722502B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=15907398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63170576A Expired - Lifetime JP2722502B2 (ja) | 1988-07-08 | 1988-07-08 | 冷凍食品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2722502B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0568475A (ja) * | 1991-09-13 | 1993-03-23 | Iwatani Internatl Corp | 生レバー肉の凍結方法 |
JP4861094B2 (ja) * | 2006-08-25 | 2012-01-25 | 株式会社クレハ | 甲殻類の多重包装体及びその流通方法 |
JP4659799B2 (ja) * | 2007-09-07 | 2011-03-30 | 一恭 鎌田 | 冷凍カニパックの製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5147781B2 (ja) * | 1971-10-25 | 1976-12-16 | ||
JPS5344655A (en) * | 1976-10-05 | 1978-04-21 | Takishita Shiyouten Goushi | Method of freezeetreating raw young sardine |
-
1988
- 1988-07-08 JP JP63170576A patent/JP2722502B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0220242A (ja) | 1990-01-23 |
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