JP2722146B2 - ワイヤ放電加工機の加工条件制御方法 - Google Patents
ワイヤ放電加工機の加工条件制御方法Info
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- JP2722146B2 JP2722146B2 JP3292452A JP29245291A JP2722146B2 JP 2722146 B2 JP2722146 B2 JP 2722146B2 JP 3292452 A JP3292452 A JP 3292452A JP 29245291 A JP29245291 A JP 29245291A JP 2722146 B2 JP2722146 B2 JP 2722146B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、ワイヤ放電加工機の
加工開始時における加工条件制御方法に関する。
加工開始時における加工条件制御方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】ワイヤ放電加工機は加工開始時にワイヤ
電極の断線が発生しやすく自動化、無人化でのネックと
なっている。ワイヤ電極の断線の主な原因としては下記
のものがあげられる。 １．加工液の状態が悪い場合 （１）端面からの加工開始の場合、加工液が飛散して加
工部分に十分供給されず気中放電となりワイヤ電極が断
線する。 （２）大口径の加工開始穴の場合、加工液が飛散して加
工部分に十分供給されず気中放電となりワイヤ電極が断
線する。 （３）小口径の加工開始穴の場合、加工液の排出がさま
たげられて流量不足が生じ、加工屑の排出不良やワイヤ
電極の冷却不足によりワイヤ電極が断線する。 ２．被加工物の放電開始場所の状態 加工開始場所の被加工物のバリや倒れなどにより放電開
始時微小範囲で放電するため集中放電が発生し、ワイヤ
電極が断線する。
電極の断線が発生しやすく自動化、無人化でのネックと
なっている。ワイヤ電極の断線の主な原因としては下記
のものがあげられる。 １．加工液の状態が悪い場合 （１）端面からの加工開始の場合、加工液が飛散して加
工部分に十分供給されず気中放電となりワイヤ電極が断
線する。 （２）大口径の加工開始穴の場合、加工液が飛散して加
工部分に十分供給されず気中放電となりワイヤ電極が断
線する。 （３）小口径の加工開始穴の場合、加工液の排出がさま
たげられて流量不足が生じ、加工屑の排出不良やワイヤ
電極の冷却不足によりワイヤ電極が断線する。 ２．被加工物の放電開始場所の状態 加工開始場所の被加工物のバリや倒れなどにより放電開
始時微小範囲で放電するため集中放電が発生し、ワイヤ
電極が断線する。
【０００３】従来、加工開始時のワイヤ電極の断線を防
止する方法としては、主に下記の二つの方法がある。方
法１は、作業者が加工状態や加工部に噴流する加工液の
状態を視覚し、聴覚等で確認しながら加工液や電気的条
件の調整を行い、ワイヤ電極の断線を防止する方法であ
る。方法２は、予め加工開始時の加工液の状態が悪くな
る加工をする事が予想される場合は、ＮＣプログラムに
よって加工液や電気的条件を指令するにあたり、ＮＣプ
ログラムの加工開始部分を複数ブロックにし、加工液の
状態が悪い放電開始後数ｍｍまでを加工液や電気的条件
の強さを弱い条件から強い条件へ段階的に指令する方法
である。
止する方法としては、主に下記の二つの方法がある。方
法１は、作業者が加工状態や加工部に噴流する加工液の
状態を視覚し、聴覚等で確認しながら加工液や電気的条
件の調整を行い、ワイヤ電極の断線を防止する方法であ
る。方法２は、予め加工開始時の加工液の状態が悪くな
る加工をする事が予想される場合は、ＮＣプログラムに
よって加工液や電気的条件を指令するにあたり、ＮＣプ
ログラムの加工開始部分を複数ブロックにし、加工液の
状態が悪い放電開始後数ｍｍまでを加工液や電気的条件
の強さを弱い条件から強い条件へ段階的に指令する方法
である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、方法１
では、作業者が介在するため、自動化、無人化は出来な
い。方法２では、ＮＣプログラムの作成が煩雑となり、
同一形状の加工を行う場合でも加工開始点から放電開始
までの距離が違う場合は、その都度ＮＣプログラムの修
正が必要となるため、ＮＣプログラムの汎用性が悪くな
る、という問題点があった。また、予想で加工条件を切
換えるので、必要以上の余裕を見ることになり加工能率
が向上しない。
では、作業者が介在するため、自動化、無人化は出来な
い。方法２では、ＮＣプログラムの作成が煩雑となり、
同一形状の加工を行う場合でも加工開始点から放電開始
までの距離が違う場合は、その都度ＮＣプログラムの修
正が必要となるため、ＮＣプログラムの汎用性が悪くな
る、という問題点があった。また、予想で加工条件を切
換えるので、必要以上の余裕を見ることになり加工能率
が向上しない。
【０００５】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、ワイヤ放電加工機の加工開始時におけるワイヤ
電極の断線を防止するためのＮＣプログラム作成工数の
低減を図り、加工時間を短縮し、自動化、無人化を可能
ならしめる加工条件制御方法を提供しようとするもので
ある。
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、ワイヤ放電加工機の加工開始時におけるワイヤ
電極の断線を防止するためのＮＣプログラム作成工数の
低減を図り、加工時間を短縮し、自動化、無人化を可能
ならしめる加工条件制御方法を提供しようとするもので
ある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この発明は、ワイヤ電極
によるワークの放電加工作用部に供給する加工液の圧力
又は流量を検出しつつ前記ワークの放電加工を行うワイ
ヤ放電加工機の加工条件制御方法において、バリ等の微
小部分の集中放電により前記ワイヤ電極が断線しない第
１の副加工条件を予め記憶し、前記ワークの加工開始時
にＮＣプログラムで指令した主加工条件を一時保存して
前記第１の副加工条件を出力し、前記ワイヤ電極と前記
ワークとの極間電圧を検出して該極間電圧が所定電圧に
なるように加工速度を制御し、前記加工速度が前記主加
工条件で設定された所定速度に低下し、かつ、前記検出
した加工液の圧力又は流量が前記主加工条件で設定され
た所定の基準値に達したとき、前記保存した主加工条件
の出力を行うことを特徴とするワイヤ放電加工機の加工
条件制御方法である。
によるワークの放電加工作用部に供給する加工液の圧力
又は流量を検出しつつ前記ワークの放電加工を行うワイ
ヤ放電加工機の加工条件制御方法において、バリ等の微
小部分の集中放電により前記ワイヤ電極が断線しない第
１の副加工条件を予め記憶し、前記ワークの加工開始時
にＮＣプログラムで指令した主加工条件を一時保存して
前記第１の副加工条件を出力し、前記ワイヤ電極と前記
ワークとの極間電圧を検出して該極間電圧が所定電圧に
なるように加工速度を制御し、前記加工速度が前記主加
工条件で設定された所定速度に低下し、かつ、前記検出
した加工液の圧力又は流量が前記主加工条件で設定され
た所定の基準値に達したとき、前記保存した主加工条件
の出力を行うことを特徴とするワイヤ放電加工機の加工
条件制御方法である。
【０００７】又、この発明は、ワイヤ電極によるワーク
の放電加工作用部に供給する加工液の圧力又は流量を検
出しつつ前記ワークの放電加工を行うワイヤ放電加工機
の加工条件制御方法において、バリ等の微小部分への集
中放電により前記ワイヤ電極が断線しない第１の副加工
条件及び該第１の副加工条件より電気的強さが強い第２
の副加工条件を予め記憶し、前記ワークの加工開始時に
ＮＣプログラムで指令した主加工条件を一時保存して前
記第１の副加工条件を出力し、前記ワイヤ電極と前記ワ
ークとの極間電圧を検出して該極間電圧が所定電圧にな
るように加工速度を制御し、前記加工速度が前記主加工
条件で設定された所定速度に低下し、かつ前記検出した
加工液の圧力又は流量が前記主加工条件で設定された第
１の基準値に達したとき、前記第２の副加工条件を出力
して加工を継続し、前記加工液の圧力又は流量が前記主
加工条件で設定された第２の基準値に達したとき、又
は、前記放電加工作用部に加工液を供給する噴流ノズル
の半径以上の所定周長を加工したとき、前記保存した主
加工条件の出力を行うことを特徴とするワイヤ放電加工
機の加工条件制御方法である。
の放電加工作用部に供給する加工液の圧力又は流量を検
出しつつ前記ワークの放電加工を行うワイヤ放電加工機
の加工条件制御方法において、バリ等の微小部分への集
中放電により前記ワイヤ電極が断線しない第１の副加工
条件及び該第１の副加工条件より電気的強さが強い第２
の副加工条件を予め記憶し、前記ワークの加工開始時に
ＮＣプログラムで指令した主加工条件を一時保存して前
記第１の副加工条件を出力し、前記ワイヤ電極と前記ワ
ークとの極間電圧を検出して該極間電圧が所定電圧にな
るように加工速度を制御し、前記加工速度が前記主加工
条件で設定された所定速度に低下し、かつ前記検出した
加工液の圧力又は流量が前記主加工条件で設定された第
１の基準値に達したとき、前記第２の副加工条件を出力
して加工を継続し、前記加工液の圧力又は流量が前記主
加工条件で設定された第２の基準値に達したとき、又
は、前記放電加工作用部に加工液を供給する噴流ノズル
の半径以上の所定周長を加工したとき、前記保存した主
加工条件の出力を行うことを特徴とするワイヤ放電加工
機の加工条件制御方法である。
【０００８】
【作用】本発明のワイヤ放電加工機の加工開始時におけ
る加工条件制御方法によれば、ＮＣプログラム運転起動
時には、ＮＣプログラム等で指令した主加工条件が保存
され、放電加工開始時の被加工物のバリや倒れ等によっ
てワイヤ電極が断線しない第１の副加工条件に予め変更
される。放電加工開始時は、バリ等が除去され、加工速
度が低下し、集中放電の可能性がなくなった後、加工液
の圧力、流量等が所定値に達していれば、前記保存した
主加工条件が出力される。また、加工液の圧力、流量等
が所定値に達しない場合は、電気的な強さが第１の副加
工条件と保存した主加工条件との中間の値の第２の副加
工条件に自動的に変更され、噴流ノズルの開口部半径以
上の所定周長が加工されたとき、保存した前記主加工条
件が出力される。
る加工条件制御方法によれば、ＮＣプログラム運転起動
時には、ＮＣプログラム等で指令した主加工条件が保存
され、放電加工開始時の被加工物のバリや倒れ等によっ
てワイヤ電極が断線しない第１の副加工条件に予め変更
される。放電加工開始時は、バリ等が除去され、加工速
度が低下し、集中放電の可能性がなくなった後、加工液
の圧力、流量等が所定値に達していれば、前記保存した
主加工条件が出力される。また、加工液の圧力、流量等
が所定値に達しない場合は、電気的な強さが第１の副加
工条件と保存した主加工条件との中間の値の第２の副加
工条件に自動的に変更され、噴流ノズルの開口部半径以
上の所定周長が加工されたとき、保存した前記主加工条
件が出力される。
【０００９】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図１はワーク端面の外に加工開始点がある場合の
説明図、図２はワーク内に設けた加工開始穴内に加工開
始点がある場合の説明図、図３は本発明の加工条件制御
方法を示すフロー図、図４は加工喰い付き点の状態を説
明する図である。図１において、３はワーク、４はワー
ク取付け板、５はワーク取付け台、６は加工開始点、７
は加工終了点で、加工軌跡８が形成されている。図３の
制御フローを参照して加工開始時における加工条件の制
御方法を説明する。加工開始点６で加工を開始するとＮ
Ｃプログラム等で指令された主加工条件（加工条件３と
する）を読取り、この加工条件３を一時退避し保存する
（ステップＳ１）。
する。図１はワーク端面の外に加工開始点がある場合の
説明図、図２はワーク内に設けた加工開始穴内に加工開
始点がある場合の説明図、図３は本発明の加工条件制御
方法を示すフロー図、図４は加工喰い付き点の状態を説
明する図である。図１において、３はワーク、４はワー
ク取付け板、５はワーク取付け台、６は加工開始点、７
は加工終了点で、加工軌跡８が形成されている。図３の
制御フローを参照して加工開始時における加工条件の制
御方法を説明する。加工開始点６で加工を開始するとＮ
Ｃプログラム等で指令された主加工条件（加工条件３と
する）を読取り、この加工条件３を一時退避し保存する
（ステップＳ１）。
【００１０】この加工条件３の情報からワーク端面３ａ
での加工の喰い付き部でもワイヤ電極９が断線する恐れ
の無い第１の副加工条件（加工条件１とする）を加工条
件記憶部より呼び出し出力する（ステップＳ２）。これ
に従って加工液ポンプを駆動して加工部に加工液を供給
し、ワイヤ電極９を走行させる（ステップＳ３）。加工
液の供給状態が安定したら加工電源を起動し電気パルス
をワイヤ電極９とワーク３間に供給する（ステップＳ
４）。ワイヤ電極９とワーク３間の極間電圧から極間状
態を検出してサーボ送り指令データを作成しワークをＮ
Ｃプログラムの軌跡８に従って移動させる（ステップＳ
５）。なお、図１及び以下の説明ではワイヤ電極９を移
動するように説明しているが一般にはワーク３側を移動
する。
での加工の喰い付き部でもワイヤ電極９が断線する恐れ
の無い第１の副加工条件（加工条件１とする）を加工条
件記憶部より呼び出し出力する（ステップＳ２）。これ
に従って加工液ポンプを駆動して加工部に加工液を供給
し、ワイヤ電極９を走行させる（ステップＳ３）。加工
液の供給状態が安定したら加工電源を起動し電気パルス
をワイヤ電極９とワーク３間に供給する（ステップＳ
４）。ワイヤ電極９とワーク３間の極間電圧から極間状
態を検出してサーボ送り指令データを作成しワークをＮ
Ｃプログラムの軌跡８に従って移動させる（ステップＳ
５）。なお、図１及び以下の説明ではワイヤ電極９を移
動するように説明しているが一般にはワーク３側を移動
する。
【００１１】加工開始点６からワーク端面３ａまでは無
放電部であり、極間電圧は開放電圧を示しワイヤ電極９
は加工条件１で指令される最高速度でプログラム軌跡上
を移動する。ワイヤ電極９がワーク端面３ａに達し放電
を開始すると、極間電圧は急激に低下する（図４
（Ｃ））。放電が開始すると極間電圧が低下した所定電
圧を維持するように加工送り速度を自動制御するので、
ワーク３が図４（ａ）のように傾斜してたり、端面３ａ
にバリがあったりすると加工送り速度は加工面積に応じ
て徐々に低下する（図４（ｂ））。送り速度が所定値以
下に低下したことが判定されると（ステップＳ６）、即
ちワーク３のワイヤ電極９と対向する全領域に渡って放
電するようになったら、加工液の供給状態を判別工程に
進ませる（ステップＳ７）。
放電部であり、極間電圧は開放電圧を示しワイヤ電極９
は加工条件１で指令される最高速度でプログラム軌跡上
を移動する。ワイヤ電極９がワーク端面３ａに達し放電
を開始すると、極間電圧は急激に低下する（図４
（Ｃ））。放電が開始すると極間電圧が低下した所定電
圧を維持するように加工送り速度を自動制御するので、
ワーク３が図４（ａ）のように傾斜してたり、端面３ａ
にバリがあったりすると加工送り速度は加工面積に応じ
て徐々に低下する（図４（ｂ））。送り速度が所定値以
下に低下したことが判定されると（ステップＳ６）、即
ちワーク３のワイヤ電極９と対向する全領域に渡って放
電するようになったら、加工液の供給状態を判別工程に
進ませる（ステップＳ７）。
【００１２】ワイヤ電極９がワーク端面３ａに達した位
置では、加工開始の場所によって加工喰い付き部での加
工液の状態が異なる。まず図１のようにワーク端面３ａ
から加工する場合の加工喰い付き部では加工液を供給す
る噴流ノズル１０の約半分が開放されており、また、噴
流ノズル１０から出た加工液も抵抗なく流れるので、加
工液の状態は流量が大、圧力が小となりステップＳ７で
ＮＯと判別される。噴流ノズル１０は図４（ａ）に断面
図で示すようにノズル１０ａ、１０ｂの先端がワーク３
上下面にほぼ接するように配置される。
置では、加工開始の場所によって加工喰い付き部での加
工液の状態が異なる。まず図１のようにワーク端面３ａ
から加工する場合の加工喰い付き部では加工液を供給す
る噴流ノズル１０の約半分が開放されており、また、噴
流ノズル１０から出た加工液も抵抗なく流れるので、加
工液の状態は流量が大、圧力が小となりステップＳ７で
ＮＯと判別される。噴流ノズル１０は図４（ａ）に断面
図で示すようにノズル１０ａ、１０ｂの先端がワーク３
上下面にほぼ接するように配置される。
【００１３】次に図２のように加工開始穴２０が噴流ノ
ズル３０の直径に対して小さい場合は加工喰い付き部に
達しても噴流ノズル３０が塞がれており、加工液は噴流
ノズル３０先端とワーク２３との間隙から漏れるのみで
あるので、流量が小で圧力大となりステップＳ７でＮＯ
と判別される。また、ワーク２３内の加工開始穴２０が
噴流ノズル３０の半径より大きい場合は、加工喰い付き
部に達した位置で加工開始穴２０の一部が噴流ノズル３
０から外れるので加工液が流れるようになり、流量およ
び圧力とも適正となってステップ７でＹＥＳと判定され
る。なお、加工開始穴２０が噴流ノズル３０より極端に
大きい場合はワーク端面２３ａから加工する場合と同様
になる。
ズル３０の直径に対して小さい場合は加工喰い付き部に
達しても噴流ノズル３０が塞がれており、加工液は噴流
ノズル３０先端とワーク２３との間隙から漏れるのみで
あるので、流量が小で圧力大となりステップＳ７でＮＯ
と判別される。また、ワーク２３内の加工開始穴２０が
噴流ノズル３０の半径より大きい場合は、加工喰い付き
部に達した位置で加工開始穴２０の一部が噴流ノズル３
０から外れるので加工液が流れるようになり、流量およ
び圧力とも適正となってステップ７でＹＥＳと判定され
る。なお、加工開始穴２０が噴流ノズル３０より極端に
大きい場合はワーク端面２３ａから加工する場合と同様
になる。
【００１４】ワーク端面２３ａまたは加工開始穴２０が
極端に大きい場合は加工喰い付き部で加工液の状態がＮ
Ｏと判定されるので、加工条件制御はステップＳ７から
ステップＳ８に進み、加工条件１より強い電気条件の第
２の副加工条件（加工条件２という）が出力される（ス
テップＳ８）。この状態で加工液の圧力・流量を監視し
（ステップＳ９）、更に加工速度が低下してからの移動
距離が噴流ノズル３０の半径で定まる所定長進んだかを
監視（ステップＳ１０）しながら加工を進める。そし
て、ステップＳ９において加工液の圧力・流量が所定の
値に達したときか、ステップＳ１０において加工速度が
低下してからの移動距離が所定値に達したときは加工部
分に加工液が十分に供給されているので保存しておいた
加工条件３を出力する（ステップＳ１１）。
極端に大きい場合は加工喰い付き部で加工液の状態がＮ
Ｏと判定されるので、加工条件制御はステップＳ７から
ステップＳ８に進み、加工条件１より強い電気条件の第
２の副加工条件（加工条件２という）が出力される（ス
テップＳ８）。この状態で加工液の圧力・流量を監視し
（ステップＳ９）、更に加工速度が低下してからの移動
距離が噴流ノズル３０の半径で定まる所定長進んだかを
監視（ステップＳ１０）しながら加工を進める。そし
て、ステップＳ９において加工液の圧力・流量が所定の
値に達したときか、ステップＳ１０において加工速度が
低下してからの移動距離が所定値に達したときは加工部
分に加工液が十分に供給されているので保存しておいた
加工条件３を出力する（ステップＳ１１）。
【００１５】図２の様に、加工開始穴２０が噴流ノズル
３０の直径より小さい場合、加工が進んで加工開始穴２
０の一部分がノズル３０から外れ加工液が流れるように
なると流量および圧力とも適正となり、ステップ９にお
いて加工液の状態がＹＥＳと判別され、ステップＳ１１
に進み保存しておいた加工条件３が出力される。
３０の直径より小さい場合、加工が進んで加工開始穴２
０の一部分がノズル３０から外れ加工液が流れるように
なると流量および圧力とも適正となり、ステップ９にお
いて加工液の状態がＹＥＳと判別され、ステップＳ１１
に進み保存しておいた加工条件３が出力される。
【００１６】ここで、加工条件の概要を説明する。加工
条件は下記表１のように構成され、ワイヤ電極の径や材
質、ワークの厚さ、荒加工から仕上げ加工等を決める電
気条件、および加工液の条件などの項目から成る。
条件は下記表１のように構成され、ワイヤ電極の径や材
質、ワークの厚さ、荒加工から仕上げ加工等を決める電
気条件、および加工液の条件などの項目から成る。
【表１】 これらの項目には条件を設定するためのものと、適応制
御等を行うための参照用項目がある。更に、下記表２に
加工条件の特徴を示した。
御等を行うための参照用項目がある。更に、下記表２に
加工条件の特徴を示した。
【表２】 加工条件には種々の加工の主条件となる加工条件３に属
するものが多種類あるが、本発明ではその他に、ワイヤ
電極の材質・直径、およびワークの厚さに対応した数種
類の加工条件１および２に属するものを加工条件記憶部
に記憶させておき、加工開始時の加工状態を判断して自
動的に加工条件を切換えて加工を行うものである。
するものが多種類あるが、本発明ではその他に、ワイヤ
電極の材質・直径、およびワークの厚さに対応した数種
類の加工条件１および２に属するものを加工条件記憶部
に記憶させておき、加工開始時の加工状態を判断して自
動的に加工条件を切換えて加工を行うものである。
【００１７】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、ワ
ークの加工開始部分の状態を検出し、加工条件の切換え
時期の判断、および加工条件の切換えを自動的に行うこ
とができる。そのため、作業者はワークの端面からの加
工、またはワーク内の加工開始穴からの加工などに応じ
て加工プログラムを修正したり、加工条件を手動で変え
たりする必要がなくなるので、加工時間を短縮できると
ともに、完全に自動化、無人化することが可能となる。
また、ワークの端面からの加工、ワーク内の加工開始穴
からの加工等による加工状態の違いを自動判別できるの
で汎用性がある。
ークの加工開始部分の状態を検出し、加工条件の切換え
時期の判断、および加工条件の切換えを自動的に行うこ
とができる。そのため、作業者はワークの端面からの加
工、またはワーク内の加工開始穴からの加工などに応じ
て加工プログラムを修正したり、加工条件を手動で変え
たりする必要がなくなるので、加工時間を短縮できると
ともに、完全に自動化、無人化することが可能となる。
また、ワークの端面からの加工、ワーク内の加工開始穴
からの加工等による加工状態の違いを自動判別できるの
で汎用性がある。
【図１】ワーク端面の外に加工開始点がある場合の加工
条件制御機能の説明図である。
条件制御機能の説明図である。
【図２】ワーク内の加工開始穴内に加工開始点がある場
合の加工条件制御機能説明図である。
合の加工条件制御機能説明図である。
【図３】加工条件制御方法のフロー図である。
【図４】加工喰い付き点における加工状態を現す図であ
る。
る。
３ 被加工物（ワーク） ６ 加工開始点 ８ 加工軌跡 ９ ワイヤ電極 １０ 噴流ノズル ２０ 加工開始穴 ２３ 被加工物（ワーク） ２６ 加工開始点 ２８ 加工軌跡 ３０ 噴流ノズル
Claims (2)
- 【請求項１】ワイヤ電極によるワークの放電加工作用部
に供給する加工液の圧力又は流量を検出しつつ前記ワー
クの放電加工を行うワイヤ放電加工機の加工条件制御方
法において、 バリ等の微小部分の集中放電により前記ワイヤ電極が断
線しない第１の副加工条件を予め記憶し、 前記ワークの加工開始時にＮＣプログラムで指令した主
加工条件を一時保存して前記第１の副加工条件を出力
し、 前記ワイヤ電極と前記ワークとの極間電圧を検出して該
極間電圧が所定電圧になるように加工速度を制御し、 前記加工速度が前記主加工条件で設定された所定速度に
低下し、かつ、前記検出した加工液の圧力又は流量が前
記主加工条件で設定された所定の基準値に達したとき、
前記保存した主加工条件の出力を行うことを特徴とする
ワイヤ放電加工機の加工条件制御方法。 - 【請求項２】ワイヤ電極によるワークの放電加工作用部
に供給する加工液の圧力又は流量を検出しつつ前記ワー
クの放電加工を行うワイヤ放電加工機の加工条件制御方
法において、 バリ等の微小部分への集中放電により前記ワイヤ電極が
断線しない第１の副加工条件及び該第１の副加工条件よ
り電気的強さが強い第２の副加工条件を予め記憶し、 前記ワークの加工開始時にＮＣプログラムで指令した主
加工条件を一時保存して前記第１の副加工条件を出力
し、 前記ワイヤ電極と前記ワークとの極間電圧を検出して該
極間電圧が所定電圧になるように加工速度を制御し、 前記加工速度が前記主加工条件で設定された所定速度に
低下し、かつ前記検出した加工液の圧力又は流量が前記
主加工条件で設定された第１の基準値に達したとき、前
記第２の副加工条件を出力して加工を継続し、 前記加工液の圧力又は流量が前記主加工条件で設定され
た第２の基準値に達したとき、又は、前記放電加工作用
部に加工液を供給する噴流ノズルの半径以上の所定周長
を加工したとき、前記保存した主加工条件の出力を行う
ことを特徴とするワイヤ放電加工機の加工条件制御方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3292452A JP2722146B2 (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | ワイヤ放電加工機の加工条件制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3292452A JP2722146B2 (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | ワイヤ放電加工機の加工条件制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05104330A JPH05104330A (ja) | 1993-04-27 |
| JP2722146B2 true JP2722146B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=17781990
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP3292452A Expired - Lifetime JP2722146B2 (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | ワイヤ放電加工機の加工条件制御方法 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP2722146B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1991
- 1991-10-11 JP JP3292452A patent/JP2722146B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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|---|---|
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