JP2721411B2 - タングステン線材用ノーカールダイス - Google Patents
タングステン線材用ノーカールダイスInfo
- Publication number
- JP2721411B2 JP2721411B2 JP1315651A JP31565189A JP2721411B2 JP 2721411 B2 JP2721411 B2 JP 2721411B2 JP 1315651 A JP1315651 A JP 1315651A JP 31565189 A JP31565189 A JP 31565189A JP 2721411 B2 JP2721411 B2 JP 2721411B2
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- Japan
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- wire
- die
- curl
- tungsten wire
- groove
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- Wire Processing (AREA)
- Metal Extraction Processes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は高い硬度を有するタングステン線材に機械的
な力を加えて線材の直線性を出すノーカールダイスに関
するものである。
な力を加えて線材の直線性を出すノーカールダイスに関
するものである。
<従来の技術> この種のノーカール機は、第3図に示す様に、ホルダ
ー1に複数個のノーカールダイス2が取付けられ、線材
3を線材の軸方向に直角に押圧し乍らホルダー1をノー
カールダイス2と共に高速で回転させることにより、線
材3を全周からしごいて直線性を出すものである。
ー1に複数個のノーカールダイス2が取付けられ、線材
3を線材の軸方向に直角に押圧し乍らホルダー1をノー
カールダイス2と共に高速で回転させることにより、線
材3を全周からしごいて直線性を出すものである。
ところで従来のノーカールダイス2は、それが鉄鋼製
又は超硬合金製でノーカールダイス2の先端の溝4は、
第4図に示す様にV型溝であった。
又は超硬合金製でノーカールダイス2の先端の溝4は、
第4図に示す様にV型溝であった。
<発明が解決しようとする課題> 上記従来のノーカールダイスでは、線引きする線材の
径に応じてV型溝の角度の違う物と取替える必要性があ
ると共に、鉄鋼製の物では摩耗が激しくタングステン線
材が鉄に汚染する欠点があり、超硬合金製の物でもその
硬さが比較的低い物では耐摩耗性の点で不安であり、硬
さが大な物にあってはタングステン線材表面に傷が入る
という欠点があった。
径に応じてV型溝の角度の違う物と取替える必要性があ
ると共に、鉄鋼製の物では摩耗が激しくタングステン線
材が鉄に汚染する欠点があり、超硬合金製の物でもその
硬さが比較的低い物では耐摩耗性の点で不安であり、硬
さが大な物にあってはタングステン線材表面に傷が入る
という欠点があった。
本発明では上記欠点を解消し、幅広い線径の線材に使
え、しかも耐摩耗性に優れたノーカールダイスを提供す
ることを目的とするものである。
え、しかも耐摩耗性に優れたノーカールダイスを提供す
ることを目的とするものである。
<課題を解決する為の手段> 本発明は、タングステン線材に張力を与え、回転する
ダイスでしごき乍ら線材の直線性を出すノーカールダイ
スであって、鉄鋼製棒状体の少なくとも一端面に凹溝を
穿設し、この凹溝の内面に、耐摩耗性及び密着性を向上
するチタニウム,ハフニウムあるいはジルコニウムの炭
化物からなる最下層を有し、その上に、タングステンに
対して摩擦係数が小さく、かつ耐摩耗性に優れたチタニ
ウム,ハフニウム又はジルコニウムの窒化物及び炭窒化
物の中の1種以上のセラミック層を形成したことを特徴
とする。
ダイスでしごき乍ら線材の直線性を出すノーカールダイ
スであって、鉄鋼製棒状体の少なくとも一端面に凹溝を
穿設し、この凹溝の内面に、耐摩耗性及び密着性を向上
するチタニウム,ハフニウムあるいはジルコニウムの炭
化物からなる最下層を有し、その上に、タングステンに
対して摩擦係数が小さく、かつ耐摩耗性に優れたチタニ
ウム,ハフニウム又はジルコニウムの窒化物及び炭窒化
物の中の1種以上のセラミック層を形成したことを特徴
とする。
<作用> 本発明では、タングステン線材を押圧する溝が凹溝で
あるのでこの凹溝内に入る大きさの線材であればどの様
な線径の物でも使用でき、しかも凹溝の内面又は棒状体
の全表面がセラミック層で被覆されているので耐摩耗性
に優れている。
あるのでこの凹溝内に入る大きさの線材であればどの様
な線径の物でも使用でき、しかも凹溝の内面又は棒状体
の全表面がセラミック層で被覆されているので耐摩耗性
に優れている。
特にチタニウム,ハフニウム又はジルコニウムの窒化
物、炭窒化物はその硬さが約Hv1600〜2600であり、かつ
衝撃にも強いのでタングステン線材に傷をつけることな
く耐久性に優れるものである。
物、炭窒化物はその硬さが約Hv1600〜2600であり、かつ
衝撃にも強いのでタングステン線材に傷をつけることな
く耐久性に優れるものである。
<実施例> 以下本発明の実施例を比較例と共に示す。
第1図に本発明の一実施例の断面図を示すが、SK材よ
り成る棒状ダイス本体5の少なくとも一端面に凹溝6を
設け、少なくとも該凹溝6内面部分に、CVDやイオンプ
レーティング法によってセラミック層7を施す。第2図
はやはりSK材製ダイス本体5の両端面に凹溝6を設け全
表面をセラミック層7で被覆した場合の断面図である。
このセラミック層7は、最下層にチタニウム,ハフニウ
ム又はジルコニウムの炭化物を置いてその上層にチタニ
ウム,ハフニウム又はジルコニウムの窒化物,炭窒化物
の中の1種以上の単層又は複層を置くようにする。セラ
ミック被覆層の厚さは全体で10〜50μm位が好ましい。
り成る棒状ダイス本体5の少なくとも一端面に凹溝6を
設け、少なくとも該凹溝6内面部分に、CVDやイオンプ
レーティング法によってセラミック層7を施す。第2図
はやはりSK材製ダイス本体5の両端面に凹溝6を設け全
表面をセラミック層7で被覆した場合の断面図である。
このセラミック層7は、最下層にチタニウム,ハフニウ
ム又はジルコニウムの炭化物を置いてその上層にチタニ
ウム,ハフニウム又はジルコニウムの窒化物,炭窒化物
の中の1種以上の単層又は複層を置くようにする。セラ
ミック被覆層の厚さは全体で10〜50μm位が好ましい。
実際に線径0.20mmのタングステン線材を用いてノーカ
ール処理を行った結果、SK材製の従来のダイスの寿命が
約50時間であったのに対し、SK材に下部より順次TiC,Ti
CNO,TiN,TiC,TiNと全厚12μmとなる如く被覆した本発
明実施例にあっては約500時間であった。
ール処理を行った結果、SK材製の従来のダイスの寿命が
約50時間であったのに対し、SK材に下部より順次TiC,Ti
CNO,TiN,TiC,TiNと全厚12μmとなる如く被覆した本発
明実施例にあっては約500時間であった。
又ノーカール処理後のタングステン線材表面のFeを分
析した結果、従来ノーカールダイスによる場合が5〜7
μg/gであったのに対し本実施例ノーカールダイスによ
る場合は1〜2μg/gであった。この様に本実施例ノー
カールダイスによる場合にも僅かにFe汚染があるのは、
ホルダーのタングステン線が通るノズル部分が鉄鋼製で
あるからと考えられる。そのためFe汚染をなくすため
に、ノズル部にもセラミックのコーティングを施したも
のを使用したが、Fe汚染は殆どなくなった。
析した結果、従来ノーカールダイスによる場合が5〜7
μg/gであったのに対し本実施例ノーカールダイスによ
る場合は1〜2μg/gであった。この様に本実施例ノー
カールダイスによる場合にも僅かにFe汚染があるのは、
ホルダーのタングステン線が通るノズル部分が鉄鋼製で
あるからと考えられる。そのためFe汚染をなくすため
に、ノズル部にもセラミックのコーティングを施したも
のを使用したが、Fe汚染は殆どなくなった。
<発明の効果> 以上述べて来た如く、本発明によれば、タングステン
線材を直接押圧する部分が凹溝である為に該凹溝に入る
大きさのタングステン線材であれば線径が変わってもノ
ーカールダイスを変える必要がなく、しかも凹溝はセラ
ミック層で被覆されている為に耐摩耗性に富みFe汚染の
問題もないという効果がある。
線材を直接押圧する部分が凹溝である為に該凹溝に入る
大きさのタングステン線材であれば線径が変わってもノ
ーカールダイスを変える必要がなく、しかも凹溝はセラ
ミック層で被覆されている為に耐摩耗性に富みFe汚染の
問題もないという効果がある。
第1図及び第2図はそれぞれ本発明実施例のノーカール
ダイスの断面図、第3図はノーカール機の概要説明図、
第4図は従来のノーカールダイスの説明図。 図中 1:ホルダー 2:ノーカールダイス 3:線 材 4:溝 5:ダイス本体 6:凹溝 7:セラミック層
ダイスの断面図、第3図はノーカール機の概要説明図、
第4図は従来のノーカールダイスの説明図。 図中 1:ホルダー 2:ノーカールダイス 3:線 材 4:溝 5:ダイス本体 6:凹溝 7:セラミック層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−46322(JP,A) 特開 昭63−281762(JP,A) 特開 平2−205219(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】タングステン線材に張力を与え、回転する
ダイスでしごき乍ら線材の直線性を出すノーカールダイ
スであって、 鉄鋼製棒状体の少なくとも一端面に凹溝を穿設し、 この凹溝の内面に、チタニウム,ハフニウムあるいはジ
ルコニウムの炭化物からなる最下層を有するチタニウ
ム,ハフニウム又はジルコニウムの窒化物及び炭窒化物
の中の1種以上のセラミック層を形成したことを特徴と
するタングステン線材用ノーカールダイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1315651A JP2721411B2 (ja) | 1989-12-04 | 1989-12-04 | タングステン線材用ノーカールダイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1315651A JP2721411B2 (ja) | 1989-12-04 | 1989-12-04 | タングステン線材用ノーカールダイス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03174934A JPH03174934A (ja) | 1991-07-30 |
JP2721411B2 true JP2721411B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=18067937
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1315651A Expired - Lifetime JP2721411B2 (ja) | 1989-12-04 | 1989-12-04 | タングステン線材用ノーカールダイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2721411B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103411835B (zh) * | 2013-08-09 | 2015-07-15 | 济南大学 | 一种无损伤多功能卧式在线拉力试验机 |
CN110052559A (zh) * | 2019-05-16 | 2019-07-26 | 海盐新盛达标准件有限公司 | 一种螺钉用线材矫直装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6146322A (ja) * | 1984-08-09 | 1986-03-06 | Miyazaki Tekko Kk | 引き抜き丸棒の矯正装置 |
JPS63281762A (ja) * | 1987-05-13 | 1988-11-18 | Fujikura Ltd | デイツプフォ−ミング装置用皮剥ぎダイス |
-
1989
- 1989-12-04 JP JP1315651A patent/JP2721411B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03174934A (ja) | 1991-07-30 |
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